就活体験談。画家を目指しながら就職をした話

就活体験談。画家を目指しながら就職をした話

就活体験談。画家を目指しながら就職をした話

多くの人は夢をもっているものです。「お金持ちになりたい」「プロスポーツ選手になりたい」「海外に住みたい」など、夢の種類は十人十色でしょう。ですが夢を実現したり、夢の職業に就いたりするというのは簡単なことではありません。J・Hさんもそんな一人で、彼は画家志望でした。ですが就職活動という現実的な問題を前に、彼は夢との折り合いをつけるようにしたそうです。

小学生の頃から画家を志望

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私は小学生の頃、ゴッホの絵を見て画家になりたいと思いました。元々絵を見たり描いたりするのが好きだったので、絵を描くことで生計を立てられるというのは夢のような話でした。

中学生になっても画家になりたいという夢は変わらず、むしろ具体的なことを考えるようになりました。どうすれば画家になれるのか、という一般的な道を模索したんです。その結果、画家にも技術だけではなく、学歴が必要だという結論に行き着きました。

都内の美大に進学

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絵を趣味で描いているわけではなく、本気で描いているんだということをわかりやすく伝えるためには、美大を卒業したという経歴が必要だと考えました。

それで必死で勉強をして、大学は都内の美大に進学したんです。学歴という単純な動機をモチベーションに進学しましたけど、実際美大に通ったらそれ以上の収穫がありました。

周りで活動をしている人達の一挙手一投足はとても刺激になったし、同じように画家になりたいと考えている仲間もできました。何より、それまで独学でやっていた部分に、アカデミックな知識が入ったことによって、単純に絵の技術も進歩したと思います。

画家にはなれず

だけど現実は厳しいというか、卒業してからすぐに画家として活動するのはどうやら難しそうだということに、大学3年生くらいの時に気付きました。

付き合いのあった絵描きの先輩達も、一般の企業に就職する人が大半です。彼らは口を揃えて、「今の時代、今の技術で画家として生計を立てるのは難しい」といいました。

私にしたって同じです。コンクールで何度か結果を残したからといって、誰かが私の絵を高値で買ってくれるわけでも、個展の誘いが来るわけでもありません。

好きなことをやって暮らしていくためには当然お金が必要ですけど、私は自分の絵でお金を集めるビジョンを描けなかったんです。

美術館の職員に就職

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今は美大に在学していたときのコネで、美術館の職員として勤務しています。日頃から沢山の絵を目にすることができるので、仕事をしながらでも学びが多く、とても満足しています。

だけど画家としての夢を諦めたわけではありません。現代流のマーケティングツールとしてSNSなんかも活用しつつ、自分の絵を少しずつ宣伝したり、販売したりしています。

本当にちょっとずつではありますけど、私の絵が好きだといってくれる人も増えてきましたし、絵を買ってくれる人も出てきました。

現実問題として、それだけで生活していくというのは厳しいので、暫くは今の仕事を続けることにはなりそうですけど、いつかは画家一本で生活していきたいとは思っています。

現代ならではの選択

それと同時に、画家という肩書き単体では弱いという意識もあります。現在はイラストレーターとしてもアルバイト的に働いていますし、絵が関わる仕事であれば絵画以外でも積極的に挑戦するようにしています。

そういう行動の積み重ねが将来の出会いや選択に変わると言い聞かせています。画家になれたら嬉しい。だけどそこに固執し過ぎないことが大切なのだろうと最近は考えています。

終わりに

画家や作家、歌手などの芸術的職業は誰もがなれるものではありません。だからこそJ・Hさんのように、時には計算高く、時には堅実に夢を目指すということも必要なのかもしれません。

柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

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