新卒一括採用の問題点とは?

学生の皆さんは今後、就職先を決め学校を卒業した後に、社会人として企業に就職し、社会に貢献する立場へとなります。そうなった場合皆さんは新規卒業、略して「新卒」として扱われます。

2017年のデータによりますと、高校・専門・大学の新卒の総数は計70万人を軽く超えるという結果が厚生労働省の調査で出ております。

そんな数多くいる新卒と、毎年それらを受け入れる多くの企業が一斉に行動を起こす新卒一括採用についてですが、新卒側と企業側がそれぞれに抱えるメリット・デメリットにはどのようなものがあるのでしょうか?今回はそれらについてご紹介していきたいと思います。

新卒採用とは

まず初めに、企業側はなぜ新卒を求めるのか、その目的についてご紹介します。

新卒採用の目的は、企業側が将来的に企業が発展・成長を遂げるために定期的かつ安定的に人員を補充するために行います。その人員補充するのに新卒が必要とされるのは、基本的に年齢若いため高い教育効果を与える見込みがあるためと考えられます。年齢が若く、まだ会社の色に染まっていない状態であれば、企業の理念や価値観、企業への忠誠心といったものを染み込みやすいためです。その他にも若い空気を社内に取り入れ、新しい雰囲気や思想といった空気を入れ替えるためといった目的でもあります。

このようにして、新卒採用は企業側が新卒を採用し、企業の活性化を望むことを主な目的としております。

また、新卒採用には企業のイメージアップにも繋がるという点もあります。新卒採用を受け入れ、定期的にかつ安定した人員補充を行っていることは企業が発展・成長を遂げるためにきちんと経営活動を行っているアピールになります。

さらに新卒採用を行えば会社内の社員数が増え、それに伴い会社も大きくなります。そうなると会社の知名度も多少なりとも上昇し、新卒の活躍が企業や社会に貢献できるものであれば、それは企業への良好なイメージの定着に繋がり、さらなる知名度の上昇に繋がります。

新卒採用の現状

今の時代の新卒採用とは、タイトルにもありました「新卒一括採用」という方式が取られています。これは文字通り、新卒を企業が一斉に採用することになります。

基本的に就職活動は個人差や企業にもよりますが、3月から8月ごろまでにかけて行われ、後の10月1日に内定式を開催に、4月に内定先の企業へ就職という流れで行われます。そのため3月から8月までの間の期間に学生たちは自らが求める企業への内定を得るために、企業側は自社が求める規定の人数の新卒(人員)を揃えるために募集をかけ採用のための行動を起こします。その際、学生はエントリーシートや面接等で自身自身を、企業側は説明会等で企業の概要についてをアピールし内定と人員を求め合います。

そこで学生側は、滑り止めとして複数の企業の内定を得るため、何社もの企業へESの提出や面接を行うため多大な時間と労力を費やします。逆に企業側は企業が求める規定数字の人材を補充するため、何度も学生と面接したり、送られてくる書類選考を行うために時間と必要費用を費やします。こうして新卒一括採用は現状で、膨大な時間と費用がかかる大規模なものであると伺えます。

新卒一括採用の抱える問題について

以上のように新卒一括採用について述べましたが、問題点がいくつかあります。

新卒一括採用の際、学生側は滑り止めとしていくつかの内定を企業から得ます。そして最終的にいくつか持つ内定の中から一つを選ぶ必要があります。しかし選ばれなかったその他の内定は手放され、企業側は欲しかった新卒を得られることができず、規定の人員補充に空きが生まれてしまいます。

そうなると企業側は再び人員補充のため採用を行わなければなりません。結果企業側はさらなる時間と費用を費やす羽目になります。

逆に学生側は、内定を一つも得られない状態で学校を卒業してしまうと「就職浪人」となり、再度就職活動を行わなければないません。しかし「新卒」はあくまで学生でいるうちに使われる言葉であり、卒業後は「既卒」として扱われ、あくまで新卒を求める企業は既卒の人より新卒の人を優遇する傾向にあるため、少し就職活動が困難となります。これは時間が経つと更に困難なものとなっていきます。

海外と日本の新卒採用の違いについて

このようにして、上記では日本の新卒採用について述べてみました。

少しまとめると、日本の新卒採用の特徴として、

  • 学生は卒業前の1年間、主に3月から8月の期間を目処に一斉に行動を起こす
  • その期間内に学生はどこかしらの内定を得るために就職活動を行う
  • 卒業までに内定が決まっていないと、基本的には「既卒」扱いとされ、今後の就職活動が困難になる場合もある
  • つまり日本の新卒採用では、学生の間に就職先を決めておく傾向にある。(というよりは、「決めておかなくてはいけない」という固定概念のようなものが強い)

といった感じになります。

なので日本での就職活動は、卒業までの最後の1年以内(就活期間)に内定がないと、就職は困難になるかもしれないという理由から、「とりあえずどこか企業の内定を得るために就職活動を行う」というのが新卒一括採用の実態であると考えられます。企業側もある一定の人員が必要で、その規定が満たされるよう取り敢えず学生を募集し採用します。

つまり学生と企業ともに、新卒一括採用という仕組みの影響で「取り敢えず」学生は内定を、企業は新卒を得なければならないのです。

では次に、その他の国での新卒採用はどの様な風になっているのかを見てみましょう。

アメリカの新卒採用の特徴

まずアメリカの新卒採用の特徴は、主に実力主義が基本です。

  • アメリカの学生は、学生期間の間は就職のための勉強を通年して行う
  • 休暇期間は企業の長期インターンシップへ行き、さらなる実力アップを図る

そして、日本と違う大きな点は「卒業後に就職活動を行う」という点です。

学生は主に在学中は勉強に勤しみ、卒業後はその時の得たものを利用してのんびり行うという点です。そのためアメリカの新卒採用で求められるものは、個人の技能や実力という即戦力になるかという点にあります。

また、そういった実力主義のためか裏を返せば、実力さえあれば何でもやっていけるということで、自ら起業するケースも多少なりともある傾向にあります。

ドイツの新卒採用の特徴

次にドイツの主な新卒採用の特徴ですが、

  • ドイツではデュアルシステムという、通常の学校での勉強と並行して就職時の技術等の勉強を行うシステムがある
  • そのため高いスキル能力が求められる

つまりこのデュアルシステムによって、学生の間にすでにどこに就職するのかが決まっている仕組みになっています。なので在学中や卒業後に慌てふためいて就職活動を行う必要がありません。

ちなみにこのデュアルシステムはドイツの他に、オーストリアやハンガリーなどの他国でも使われております。

このように海外と日本では採用の方法はかなり変わってきます。

日本と他の国々の新卒採用の比較

日本と他の国々の新卒採用の仕組みを比較してみますと

  • 日本と比べ、海外は実力や技能面をとても重視している。
  • その点だけでいうと、逆に実力や技能が無い者は日本よりシビアである

なのでこれらに点から推測するに、日本ではまず新卒を採用し企業内でどれほどの活躍をしてくれるのかという、ポテンシャルの部分に期待して採用する部分があると思われます。

まとめ

学生側のメリット・デメリットですが、

  • 新卒一括採用には決められた期間があるため、スケジュールが立てられやすい
  • 企業側が開催した説明会等から得られた情報に基づき、様々な企業を選ぶ選択権がある
  • 海外と比較すると、日本の就活期間は短いため、企業側が学生を選ぶために見る点に限りがある
  • 必ずしも行きたい企業の内定を得られる保証がないため、複数の企業の内定を得るための準備が必要。
  • そのため場合によっては多大な労力が求められる
  • 就職後の活躍が重要

などがあります。

次に企業側のメリット・デメリットですが、

  • 新卒採用は企業活性化のため、または社会貢献のためのアピールに繋がる
  • 優秀な人材を得るチャンスである
  • 就活市場での新卒は、優秀な人材ほど競争率は激しい
  • 新卒採用には多大な時間と費用がかかり、必ずしもそれに見合った成果が得られるとは限らない

などが挙げられます。

こうして新卒一括採用にはメリットも有り、デメリットもあるため一概に悪いとは言えませんが、一括採用による就活期間の短さがどのようにして影響を及ぼすかという点が最も重要な点であると上記のことから伺えると推測できます。また、近年国内では少子高齢化の影響により、学生の量が若干減少気味にある傾向にあります。そのため就活市場内ではさらなる人材を求めるための競争が激しくなると予測できます。

今後この様な傾向の状態で進んでいくと、企業間で新卒を奪い合うようなことになり得るようなこともあるかもしれません。これは私達がこの先企業へ就職を果たしたとき、学生ではなく企業側の目線に立ったときに訪れる問題点であるため、今からでもこうした問題を頭に入れ考えていく必要があると考えられるでしょう。

自己分析から面接対策、入社準備まで、
1人1人に合ったアドバイスを​。​​

就活市場エージェント限定!
特別選考ルート、選考パス多数​​

60秒かんたん登録でライバルに差をつけよう!

今すぐ登録!

就活市場アカウントをお持ちの方はこちら »

RECOMMEND この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます

広告掲載をご検討の企業さまへ