就職活動で通信サービス業界を志望している学生の皆さん、業界研究はお済みですか?通信サービス業界という名前から勝手に業務をイメージしたり、大体の予想でエントリーしたりすると、後悔するかもしれません。そもそも通信業界とはどのような業界なのか。そして主だった業務内容や魅力といった部分は何なのか、簡単にご紹介していきます。同業界を志望する場合には、今回の記事を参考にして、更に個々の企業を詳しく研究してみてください。
通信業界とは
通信業界といっても、範囲は結構広いのをご存知でしょうか。電話やテレビについて精通している通信業界というものが先ず存在します。そしてそれとは別に、インターネット関連のサービスを提供しているインターネット業界というものも存在します。
通信業界と言われたら、基本的に前者のものを想像する方が多いと思うのですが、2つの業界を合わせて「情報通信業界」と呼ぶ場合もあります。そのため、テレビや電話関連の通信業界に入社したつもりが、実はインターネットをメイン事業に展開していた、ということもあるので、事前に志望する業界を詳細に固め、入念に企業研究を行う必要があります。
ちなみに就活生の中では通信業界=電話会社と考えている人の割合が最も多く、次いでIT関連企業だと考えている学生が多いようです。
通信業界の仕事内容
前述した通り、通信業界というのは幅広い性質を備えています。そのため、業務内容もどのような形態の通信企業に勤めるかで少しずつ違ってきてしまいます。学生が想像する通りの電話関連の業務も行いますし、テレビに関連する放送や映像、情報関連の業務も行います。
それ以外にもインターネットに関連する業務も行なっている場合があります。一貫して言えるのは、物ではなく主にサービスを販売する業界ということです。自分がどのようなサービスを販売していきたいのかということを考えながら、業界を少しずつ絞っていくようにしましょう。
営業
通信業界で必要となる人材の中で、企業収益にも大きな影響を与える仕事です。
いかに高品質なサービスを提供したり、新たな技術を開発したりしても、利用してくれる人がいなければ、企業の成長にはつながりません。
法人や個人へと営業をする人材が不可欠です。
通信業界というと理系でないと無理、通信技術に詳しくないとできないと考えられがちですが、営業職は学部や知識、技術などを問わず、仕事ができるのが一般的です。
もちろん、通信機器や通信技術に疎くて使えこなせないといった方には適性がありませんが、日ごろから通信機器やサービスを使いこなしている方なら営業職として自社のサービスの魅力を伝えて、他社ではなく自社を利用してもらうための活躍が期待できます。
エンジニア
エンジニアは通信サービスの技術開発や通信機器の開発をはじめ、製造や改良などに携わるほか、サーバエンジニアなど通信サービスの安定供給や維持管理、システム障害などのトラブルに対応する人材です。
通信業界には欠かせない中枢的な役割を担います。
エンジニアと一口に言っても、さまざまな職種があり、企業によっても募集職種は異なっています。
大学で身に付けた知識や技術をどう活かせるか、仕事として何に取り組みたいかをよく考えましょう。
企業ごとの技術や提供しているサービスなどをしっかりとリサーチして、自分がやってみたいエンジニアの職を見つけることがオススメです。
近年ではサイバー攻撃などに備え、セキュリティエンジニアなど、セキュリティに強い人材へのニーズが高まっているので、就活に向けて知識や技術を研鑽しておくことも検討してみましょう。
カスタマーサポート
カスタマーサポートは通信機器や通信サービスを利用する方の問い合わせに答えたり、トラブルが生じたときに遠隔サポートでトラブル解決を図ったりする職種です。
専門的なトラブルサポートの仕事から、契約手続きや住所変更などの保全的な手続きも担います。
コールセンターに勤務して電話で対応するほか、メールでの問い合わせ対応なども担います。
カスタマーサポートも理系出身者のほか、文系出身者でも仕事が可能です。
事務手続き的な業務はもちろんですが、通信機器の操作やトラブル解決もマニュアルがあるので、研修で自社の通信機器やサービス内容について学んでおけば、対応できるようになるからです。
魅力とやりがい
通信業界に勤めるやりがいというのは色々あります。やはり主力となる商材によって、そのやりがいも変わってくるのですが、ここでも自分が求めるものを明確化する工程が重要視されます。
時代の中で最新のサービスに携われる
なんといってもこのやりがいは大きいのではないでしょうか。インターネットや通信というのは日々進化して、世界でも競争が激しい分野です。その分日々の発見や、やりがいも大きくなることは間違いありません。常に新しいものに触れていたい、新しいものを作りたいと考えている人にとっては、魅力ある業界です。
社会性の高さ
人々の生活において欠かすことのできない通信業は、なくてはならない職種です。社会に貢献しているということは大きなモチベーションとなるでしょうし、実際とても意義のある仕事です。
通信業界に身に付けておくと役立つスキル
通信業界は理工学部系の方をはじめ、職種やご自身がお持ちの知識や得意分野などを活かせば、文系など学部を問わず仕事をすることは可能です。
もっとも、内定を得るためにはアピール材料も必要です。
ただ興味があるから、通信機器やサービスを使いこなしてきたから、これからの時代を担う業界だと思うからと熱意を語っても、実際にどう企業に貢献できるのかが伝わらないと内定にはつながりません。
大学での専攻や身に付けた技術をはじめ、どのようなスキルを備えておくとアピール材料として有利になるか見ていきましょう。
プログラミング
プログラミングの知識はエンジニア職を希望する人には、必須と言ってもいい身に付けておきたい技術です。
営業なども兼ねたシステムエンジニア職を目指す方も、設計力や提案力、計画力や管理力、プロジェクトチームのメンバーをまとめる力に加えて、自分でもプログラミングができると有利になります。
企業によってはシステムエンジニア自らプログラミングをこなさざるを得ないような人手不足の企業や、忙しい企業もあるからです。
また、プログラミングを身に付けておくと、新たな技術や通信機器の開発に取り組みやすくなり、幅広く応用が利くので、身に付けておくとアピール材料になります。
論理的思考能力
論理的思考能力もエンジニア職をはじめ、カスタマーサポート職や営業職でもアピール材料になります。
エンジニアの仕事では、開発すべき技術や機器の設計や開発、改善、トラブル対応などのために論理的思考能力が要求されます。
開発の課題や目的を達成するためには筋道を立てて考える必要があり、直面しているトラブルを解決するためにも原因を追及し、それを解決するための道筋を立てなければスムーズな解決にはつながらないためです。
カスタマーサポート職でも、電話口やメールの書面で知識がないユーザーにもわかりやすいように説明をするには、論理的思考能力を駆使して、案内する必要が生じます。
営業職においてもニーズを引き出し、契約に結び付ける提案をするうえで論理的思考能力が必要です。
TOEIC
TOEICでハイスコアを上げていることも、有利なスキルになります。
ビジネスレベルとして600点はクリアしておきたいところです。
エンジニア職ではプログラミングをはじめ、技術を開発するうえで英語がベースになっているので、英語の知識は不可欠です。
システムエンジニアなど外部との接触も多い職種では、海外の企業と商談を行うことも少なくありません。
また、カスタマーサポート職でも英語力が要求されます。
ユーザーの中には日本在住でも日本語を話すのが難しい外国人も多く、契約から保全、機器操作やトラブル解決に至るまで、英語でのサポートが要求されるケースが増えているからです。
営業職においても外国人客の需要も増えているため、英語力があれば有利です。
通信業界に志望する際の志望動機例文
私は幼い頃より、インターネットやスマートフォンに触れてきました。それはかつての私には当たり前のことだったのですが、年を重ねるに連れて、その当たり前が多くの人々の弛まぬ努力で成立していることを知りました。それ以来通信に関連する業界への就職を強く願っていたのですが、中でも御社は日本国内だけではなく、海外にも目を向けた未来志向の経営を行なっております。
そして私は、一消費者としても、御社のファンであります。次の世代の子どもたちにも、当たり前に通信がある時代を残したい。もっと便利な通信を提供したい。そして、御社の次のファンを作りたいという気持ちで、志望しました。
終わりに
通信業界というのは、職種にもよりますが場合によっては高い専門知識を求められることになります。そういった難しさもある業界だからこそ、やりがいもそれ以上にあるのでしょう。この業界を志望する方は、企業ごとの違いに注目しながら、自分に合った企業を探してみてください。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート