損害保険の志望動機を作成するポイントを解説|書き方のコツや例文もあわせて紹介

損害保険の志望動機を作成するポイントを解説|書き方のコツや例文もあわせて紹介

「損害保険業界の仕事内容を教えてほしい」

「好印象を与える志望動機をどのようにして書けばいいのだろう」

「志望動機を作成する前に準備すべきことを知りたい」

損害保険業界を志望しているけれど、効果的な志望動機の作成方法がわからなくて不安や疑問を感じていませんか。

志望企業から内定を得るためには、好印象を与える志望動機が必要です。

本記事では、志望動機を書く前に準備すべきこと、損害保険の仕事内容や職種、志望動機作成のポイントについてまとめました

あわせて、志望動機の構成や書き方のコツ、上手に伝えるためのポイントや例文などについても紹介しています。

ぜひ、本記事を参考に志望動機を作成してください。

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【損害保険の志望動機】なぜ企業は志望動機を聞くのか

皆さんはなぜ企業が志望動機を聞くのかという理由をしっかりと理解できているでしょうか。

質問の意図をしっかりと認識しておくことで、通過率の高い志望動機を作成することができるでしょう

以下で詳しく確認していきましょう。

あなたの熱意を見るため

企業は内定を辞退する可能性が低く、かつ早期離職の可能性が低い人材を求めています

というのも、企業の採用活動には多くの時間とコストがかかっており、せっかく手に入れた人材を失ってしまっては企業にとって大きな痛手となってしまいます。

そのため、企業は志望動機から志望者の熱意を読み取り、より熱意の高い人を採用しようとしているのです。

そのため、志望動機では熱意をアピールすることが重要となります

あなたのポテンシャルを見るため

企業は入社後に活躍できる人材を求めています。

とはいっても、新卒は社会経験が少ないため、企業は新卒に即戦力となるスキルを求めているわけではありません。

そこで、これまでの経験や価値観から、あなたが活躍できるポテンシャルがあるかどうかを見極めているのです。

ポテンシャルをアピールするには企業の求める人物像を押さえ、それに合ったアピールをすることがポイントとなります。

【損害保険の志望動機】そもそも損害保険とは?

損害保険は偶発的かつ突発的な事象である災害や事故によって、損害が発生した際にそれを保険金で補償することで、経済的に損失を補填するための保険です。

経済的な補償を通じて生活の維持や事業の再建や継続に充てたり、ケガの治療などに専念できたりする安心をもたらすことができます。

たとえば、火災で自宅が焼失したり、水害で自宅が流されたりした場合、自費で自宅を再建しなくてはならないとなれば、何千万円もの資金を用意しなくてはならず、生活の場を失ってしまうリスクが生じます。

災害保険に加入していれば、損害が生じた時に補償が受けられ、生活の場を得ることができます。

いつどこで起こるかわからない災害や事故に備え、安心を得るための保険です。

損害保険の対象は非常に幅広く、自動車事故はもちろん、海難や賠償責任、火災、地震などの災害、さらに機械や器物の故障、破損や盗難に対する被害までサポートしてくれます。

地震や火事などに限定されているイメージがありますが、実は想像以上に幅広い範囲をサポートしているのです。

損害保険の種類

損害保険会社の仕事内容は多岐にわたり、提供される保険商品の種類もいくつもあります。

主な仕事として、損害の種類や時代のニーズに応じた保険商品の開発を行うこと、損害保険の必要性を伝え保険商品を販売する営業の仕事契約内容を精査し契約を成立させる仕事締結された契約の保険料の収受をはじめ、契約の維持管理や保全を行う仕事があります。

また、実際に事故や災害が発生した際に事故の対応を行う、損害を調査する、加害者と被害者の示談交渉を行う、損害を精査して保険金を支払うといった仕事など多様な業務があるのです。

以下で、保険種類ごとの仕事の特徴も見ていきましょう。

自動車保険

自動車保険は車のドライバーが契約者となり、自動車どうしの衝突事故や自損事故、歩行者や自転車、バイクなどを巻き込んだ人身事故や民家や店舗、ガードレールなどに突っ込んだ際の物損事故契約車両に生じた損害を補償する保険です。

自動車保険で重要な仕事になるのが、示談交渉です。

双方に過失がある場合には保険会社の担当者どうし、一方が無過失の場合は加害者の保険会社と被害者または被害者の弁護士が損害額の補償について調整する交渉を行います。

被害者の救済を図る目的はありますが、自社の契約者の過失を大きく認めることは自社が支払う保険金額が大きくなることを意味します。

そのため、非常にシビアな交渉が行われ、いかに自社の支払額を抑えるかが腕の見せ所です。

災害保険

災害保険は保険商品によりますが、火災や水災、風災、地震などの災害によって発生した損失を補填する保険です。

個人の住宅向け、店舗や工場、事業所などの法人向けがあります。

一番の特徴的な仕事は損害調査と損害認定です。

実際に災害現場に出向いて現場の損害状況を調査したり、提出された写真や資料などに基づき損害額の認定を行ったりする仕事です。

大規模災害などが起きた際には地域一帯で多くの保険金請求が起こるため、保険会社の信頼を維持するために迅速な保険金支払いを行うべく、目まぐるしい調査と認定が求められます。

全損なのか半壊なのか、一部損なのかで支払額に大きな差が出るため、緻密な精査が求められる仕事です。

傷害保険

傷害保険は日常生活における転倒事故や自転車事故、スポーツ中の事故をはじめ、仕事中の事故によってケガを負った際の入院、手術費用や通院費用、死亡や後遺障害に対する補償を行う保険です。

保険料も安く入りやすい保険であり、軽微な事故や日常における偶発的な事故であることが明確な場合は、医師の診断書などに基づき、支払いが行われます。

これに対して、死亡や後遺障害を負ったケースや、事故の状況に不可思議な点がある場合には保険金殺人や保険金詐欺の虞もあるため、怪しい点はないか十分に調査する必要が生じます

損害保険の仕事は単に被害者救済という目的を果たすだけでなく、不当な保険金請求を阻止するため、経験則や勘を働かせ正当な支払いを行えるようにする必要もあるのです。

自動車損害賠償保険

自動車損害賠償保険は国が全ての自動車ドライバーに加入を強制する、人身事故による被害者を救済するための保険です。

損害保険会社が開発した自社の商品ではなく、加入手続きや保険金請求手続きを国にかわって代行する代理店として担う役割を果たします。

国が法制度に基づいて提供、補償する保険であるため、どの損害保険会社で加入しても保険料は同じであり、支払われる保険金額も上限が定められています

自賠責保険は自動車事故の被害者の死傷と後遺障害を補償するものであり、ドライバー自身の死傷や物損事故、自車の車両の損害は補償対象になりません。

そのため、自動車損害賠償保険だけでは補償が十分でないことを説明し、自社で提供する任意の自動車保険への加入を推進するのも重要な仕事です。

海上保険

海上保険は船舶を対象にする保険ですが、商品種類は損害の内容により細かく分かれています。

船舶が海難事故や衝突事故、座礁などによって損壊したり、沈没したりした際に船が稼働しなくなることで被る経済的損失、船の補修費用や、航行できなくなることで得られなくなる運賃等の収入の減少を補填する保険をはじめ、人身事故を補償する保険、積んでいた貨物の損害を補償するための保険、造船中の思わぬトラブルを補償する保険などがあります。

引受額も支払額も高額になる保険であり、船の契約時をはじめ、損害認定時には高度な専門知識とノウハウが必要です。

専門組織が設けられており、精鋭部隊が投入されることになりますが、大きな案件であるだけにやりがいがある仕事です。

【損害保険の志望動機】損害保険と生命保険の違い

損害保険と生命保険は「販売形態」にも大きな違いが挙げられるでしょう。損害保険は「保険代理店」が営業を担っていますが、生命保険は「自社の営業スタッフ」が担当しています。

ただし、最近は通販型保険の登場により販売形態が大きく変化しているので注意しましょう。

生命保険と損害保険の違いについても理解を深めておきましょう。

損害保険会社の大手4社としては「東京海上日動火災保険」、「損保ジャパン」、「三井住友海上火災保険」、「あいおいニッセイ同和損害保険」が有名です。

どちらを担当したいかは人によって異なりますが、保険という広い枠組みで見れば同じであるため、就活においてどちらかに絞る必要はありません。

営業形態が違う

営業形態が違うことが、損害保険と生命保険の違いとして最も顕著なものです。

現在、生命保険会社は42社、損害保険会社は53社ありますが、販売形態に大きな違いがあります。

損害保険は保険代理店が営業を担っていますが、生命保険は自社の営業スタッフが担当しています。

ただし、最近は通販型保険の登場により、販売形態が大きく変化しているので、最新のトレンドを押さえておきましょう。

顧客から集めた保険料を保険金の支払いに充てているのは同じですが、損害保険は長期積立型ではないため、運用規模は少額であるということも覚えておきましょう。

損害保険は自動車保険会社が多い

損害保険は基本的に自動車保険会社が多いということも大きな違いとして挙げられます。

先ほど紹介した損害保険会社の53社のうち、自動車保険は24社です。

大きく分けると「3メガ損保」、「その他国内」、「外資」の3つに分けられます。

また、自動車保険には加入しないと車道を走ることができない強制保険と任意保険があります。

任意保険は強制保険で補償しきれない部分を補います。

【損害保険の志望動機】損害保険業界で役立つ資格

損害保険業界で役立つ資格には、損保一般試験が挙げられます。

損保一般試験は一般基礎単位と商品単位(自動車保険単位、火災保険単位、傷害疾病保険単位)があります。

対象者はこれから代理店登録または募集人届出をする方、またはすでに代理店登録または募集人届け出をしている中で損害保険会社の承認を得た方が対象です。

いずれにおいても更新が必要で、5年ごとの更新となります。

【損害保険の志望動機】損害保険の主な職種

損害保険会社では商品開発や販売の仕事、契約を引き受ける精査をする仕事や保険金支払いの調査や認定を行う仕事、契約の維持管理を図る仕事など多岐にわたっており、営業職から事務職、専門性の高い職種まで多様な職種があります。

ここでは代表的な職種を中心に、就活生にも人気が高い職種についてご紹介します。

営業

損害保険会社を維持、成長させていくためには、新規の契約を増やしていくことが欠かせません。

そのため、営業職は損害保険会社の中でも重要な位置づけになります。

一方で、他の職種に比べると専門的な知識がなくてもできる仕事であり、学部なども問わず、入社のチャンスがあります。

入社後に1ヵ月程度、研修を行って損害保険に関する知識を学び、試験を受けて合格を果たし、損害保険募集人の資格を得れば、販売ができる流れです。

試験は通年実施されており、100点満点中7割の正解で合格ができるので、研修を受講しテキストを理解しておけば、通常落ちることはありません。

後はいかに営業力を発揮するかにかかっており、ロールプレイや実践を積みながら契約件数を伸ばしていくことが求められます。

コーポレート

損害保険商品の開発や企画は時代のニーズや消費者のニーズを捉えるだけでなく、災害の発生状況や保険金の支払い状況なども調査しながら、社会にとって必要な保険を開発するとともに、自社に大きな損失が起こらないように調整する必要もあります。

保険料収入を大きく上回るような保険金支払いが生じては、経営が成り立たなくなるリスクもあるためです。

開発や企画にあたっては保険業法の知識をはじめ、収支相当の原則を満たすよう保険料と保険金額の調整を行うなど、法務や統計、数理、マーケティングなどの知識やスキルも求められます。

専門性の高い人材がチームを組んで、時間と労力をかけて商品を生み出すとともに、営業職などへの指導マニュアルなども作成するのが仕事です。

専門サービス

専門サービスも多岐にわたります。

契約者からの事故受け付けを行い、不安を解消するサポートをするカスタマーサービスや現場に急行して対応するサービス部門を設ける損害保険会社も増えてきました。

損害調査や認定を行う専門職、示談交渉を行う交渉のプロフェッショナルもいます。

また、契約時の審査や保険金支払い時の審査を行う専門職も重要な役割を担っています。

保険金殺人や保険金詐欺などの事件が起こらないよう、契約の引き受けにあたって審査を行う他、保険金請求が行われた際も問題がないかをしっかりとチェックしなくてはなりません。

【損害保険の志望動機】損害保険業界の現状と課題

損害保険業界の現状について解説しましょう。志望動機を作成するためには、損害保険業界が今どのような状況か理解することが大切です。

損害保険業界の現状、ビジネス、方向性が理解できれば、志望動機を作成する時に明確なビジョンを盛り込めるでしょう。

本章では、損害保険業界の現状を3つに絞り、それぞれについて解説しています。ぜひ、参考にしてください。

海外進出の増加

損害保険業界は、少子高齢化の流れもあり、大手を中心に海外進出が増加しています。

大手の損害保険会社の中には、売上全体の約3割が海外からの保険料収入になっているケースがあります。

就職希望者の中で海外勤務を考えている人にとっては、キャリアビジョンを描きやすい業界でしょう。

新種保険開発に力を入れている

損害保険業界では、新種保険の開発が進んでいます。

将来、自動車保険のニーズが減少する可能性があるでしょう。

そのため、自動車保険に代わる保険として、情報セキュリティに関する保険など新種保険開発に力を入れています。

保険料収入は増加している

損害保険業界の規模は年々成長し続けています。

感染症の影響で需要が低下した商品(海外旅行保険など)はありますが、自動車保険などの保険金支払額が減少したことで規模は拡大しました。

人口減少による契約件数の減少

もちろん、全ての人が保険に加入するわけではありませんが、人口が減少すれば保険に加入する人は当然ながら減ります。

少子高齢化社会となっている今、契約件数を増やすのは難しい問題といえるでしょう。

したがって、このような状況においても契約件数を積極的に伸ばす意欲がある人こそ求められていると言えます。

就活において契約件数の減少について触れられた場合は、そのような情勢の中でどのように工夫して契約件数を伸ばしていくのかについて話すと良い印象を与えられるはずです。

【損害保険の志望動機】志望動機を作成する前にやるべきこと

損害保険業界に刺さりやすい志望動機を作成するポイントについて解説していきます。

志望動機はその企業に興味を持ったきっかけであり、実際に企業で働いている人事からしても興味を持っている部分です。

志望動機で企業も納得できるようなアピールをすることができれば選考の通過率は非常に高くなります。

志望動機が思いつかないという方はぜひ参考にしてみてください。

自己分析

志望動機を作成する前にやるべきことが自己分析です。

自己分析をすることで志望動機をより具体的にすることができます

例えば、なぜ損害保険業界に興味を持つようになったのか、これまでどんなことにやりがいを感じたか、自分の強みや弱みは何かなど、自分を振り返ることで志望動機に肉付けすることができます。

企業に熱意を伝えるためにも具体性のある志望動機を書くことが重要になります。

企業研究

志望動機を作成する前にしっかりと企業の情報を確認しておくことも重要です。

あなたがその企業を志望する理由に企業の細かな情報を絡めることで、しっかりと企業について調べているということをアピールできるでしょう。

企業研究をしっかりと行うということは、それだけ多くの時間を費やしているということですから、熱意のアピールにもなります。

企業のホームページやインターンシップや説明会の資料、OB訪問などを活用し、企業への理解を深めておきましょう。

なぜ損害保険なのかはっきりさせる

そもそもなぜ損害保険業界にいきたいと考えるようになったのでしょうか?

就活生の志望動機を聞いているとなぜ損害保険業界にいきたいと考えるようになったのかわからない志望動機が多いです。

損害保険ではなく生命保険業界でも良いのではないかと思われてしまえば企業から内定を獲得することは非常に難しくなります。

また、仮に選考に進むことができたとしても面接の中で企業からの質問に対して上手く答えられないといったことにも繋がってしまいます。

なぜ損害保険業界に魅力を感じるようになったのか、その理由について深掘りしていきましょう。

その企業でないといけない理由も重要

損害保険業界の企業は多く存在しています。

そのため、損害保険業界でないといけない理由をしっかりと話せても、その中でもなぜその企業なのかを伝える必要があります。

その企業でないといけない理由を見つけるには企業研究が重要です。

特にその企業の強みやその企業の特色、競合他社との違いを押さえておくことが効果的でしょう。

【損害保険の志望動機】アピールできる能力とは

企業は、企業で活躍できる人の特徴や一緒に働く仲間として持っていてほしい価値観などの特徴を求める人物像として提示しています。

同じ損害保険業界でも企業により特色は異なりますから、それぞれ求める人物像は変わってきます。

志望動機の中であなたが企業の求める人物像と合致していることをアピールできれば通過率をアップさせることができるでしょう。

しっかりと企業の求める人物像を押さえ、あなたがそれに合致してることを志望動機の中で示しましょう。

以下では損害保険業界全体で求められている人物像を紹介していきます。

あなたが志望する企業の求める人物像を踏まえ、志望動機を作成する際の参考にしてみてくださいね。

業務を緻密にこなすことができる

損害保険業界ではお金を扱うため、仕事を緻密にこなせる人が求められています。たとえば、営業職の場合、契約者の要望に基づいて商品設計を行い、補償範囲や保険金額にしたがって保険料を算出します。その際、ミスをしないよう丁寧に対応しなければなりません。

また、損害保険部門では、支払い要件をクリアしているか、免責事項に該当していないか、保険料はいくらになるか、細かく確認する必要があります。

いずれもミスは許されないため、丁寧で緻密に業務をこなす人が向いているでしょう。

継続力がある

損害保険業界で働くためには、クライアントと継続的に信頼関係を築ける継続力が必要です。

損害保険の多くは1年ごとに契約を更新しています。したがって、安定的な収益を得るためには、クライアントと信頼関係を継続しなければなりません。

もし、クライアントから問合せがあれば迅速に対応することが大切です。また、クライアントに有益な情報を提供するなど、信頼関係を継続するための努力が必要です。

損害保険業界では、クライアントと継続的な信頼関係を形成できる人が求められています。

精神的・肉体的にタフである

損害保険業界では、精神的にも肉体的にもタフな人材が求められています。なぜなら、損害保険業界は、クライアントのトラブルに立ち会うことが多く、ケースによっては弁護士を交えて長期に渡ることがあるためです。

クライアントと信頼関係を保ちつつ、さまざまな情報を取得したり、対応をしたりしなければならないため、精神的にも肉体的にもタフでなければなりません。

相手の立場に寄り添うことができる

損害保険会社で働くためには、相手の立場に寄り添うことができる高いコミュニケーション能力が求められるでしょう。

損害保険会社は、トラブルに遭ったクライアントの気持ちに寄り添い精神的なケアを担う側面があります。相手の立場や思いに共感できる、高いコミュニケーション能力を備えた人材が常に求められています。

将来どうなりたいのか

先ほども述べたように、志望動機では熱意を伝えることが重要です。

熱意は具体的な志望動機を作成することで伝えることができます。

特に具体的なキャリアプランを伝えたり、その企業で成し遂げたいことを明確にしたりすることで熱意があると評価してもらえるでしょう。

あなたが入社後にどんなキャリアを歩みたいのか、どんなことを成し遂げたいのか、またどう企業に貢献したいのかを今一度整理してみましょう。

【損害保険の志望動機】志望動機の構成  

損害保険会社の志望動機はどのように作成すれば良いのでしょうか。

内定を得られる志望動機は、内容はもちろんのこと、実は構成がカギを握ります。

基本の構成はPREP法に基づくことです。

PREP法とは、POINT(結論)→REASON(理由)→EXAMPLE(具体例)→POINT(まとめの結論)の流れを取る構成です。

このステップを踏むことで、アピールしたいことが明確になり、具体的な内容を通じて説得力が増す志望動機を構成できます。

結論:私は〇〇という点で貴社を志望しました

志望動機を伝える際は、まずはなぜ志望したのか、結論からスタートしましょう。

端的に、その企業を志望した一番のポイントを伝えます。

〇〇は1つに絞るのがポイントです。

志望企業の魅力をよく理解していることをアピールしたいとか、良いところを並べたてた方が、面接官に良い印象を与えるのではと考え、いくつも並べたてる方も少なくありません。

たとえば、「御社は日本を代表する損害保険会社であり、自動車保険の契約件数×件を誇っており、社会に貢献していることから志望しました」など、長く語る必要はありません。

その損害保険会社を志望する、最大のポイントを挙げましょう。

どの点を魅力に感じて志望したのかが明確になることで、あなたの入社意欲の高さも示せます。

理由:なぜならば〇〇という経験で〇〇と考えたためです

結論を述べた上で、その理由について具体的な経験を挙げて説明します。

よくありがちなパターンが、理由を述べてから結論に至るという流れです。

先の例にも挙げましたが、「御社は日本を代表する損害保険会社であり、自動車保険の契約件数×件を誇っており、社会に貢献していることから志望しました」と志望したポイントを1つに絞らずにいくつも並べると、理由と結論が混在してしまい、わかりにくくなります。

数ある損害保険会社の中から、その企業を志望したのはなぜか、なぜその職種を目指したのかを、まず結論で一言で述べてから、その理由を説明しましょう。

理由は大手だから、契約件数が多いからといった形式的な理由ではなく、自分の経験に基づいた具体的なものがベストです。

エピソード:私は〇〇で〇〇ということをしていました

次に志望企業への貢献ができる能力や志望職種への適性があることを示せるような具体的なエピソードを紹介しましょう。

エピソードのジャンルは問われません。

学生時代の部活動やゼミ、サークルの話、学園祭や海外留学の話でも良いですし、アルバイトやボランティアなどの学業以外の活動、海外旅行などのプライベートの話でもかまいません。

ただし、志望動機の最後の結論に結び付く経験であることが求められます。

志望企業へ貢献するのに役立つ経験、学びがあったエピソードを選定しましょう

エピソードを選ぶ際は、なんらかの問題に直面し、それをあなたの行動によって解決できた話を選ぶことで、あなたの強みや企業への貢献できる力をアピールできます。

問題:その経験で〇〇という問題に直面しました

エピソードの場面を説明したら、そこで直面したトラブルやアクシデント、課題といった問題を紹介します。

話せば長くなるような問題も、経緯などは省略して目の前にある問題をわかりやすく要約して状況説明をしましょう。

あなたの話を初めて聞く面接官が、その状況をすぐにイメージできるように、簡潔にまとめてわかりやすく説明することがポイントです。

エピソードを伝える構成で、問題が発生した話を選ぶべきなのは、あなたの問題解決力や行動力をより明確にアピールするのに役立つからです。

企業としては、就活生の過去の思い出話を聞きたいわけではありません。

過去の経験でどんな成長を遂げてきたのか、企業に活かせる経験を積んでいるか知りたいのです。

行動:そのため私は〇〇を行いました

次に直面した問題に対して、あなたがどのような行動を取ったのか、具体的に伝えましょう。

あくまでも、あなたが自主的かつ能動的に行った行動であることが大切です。

他人に指示されて行った行動や他人に指示をして行わせた行動ではなく、自ら積極的に行った行動であることが必要です。

直面した問題に対して、どう考え、どのような行動を取る人物なのかを企業はチェックしています。

ビジネスを遂行する上では、突然のトラブルが発生したり、大きな壁が立ちはだかったり、課題が次々に現れます。

どう対応していける人物なのかを、チェックできる場面です。

問題解決における、あなたの強みをアピールできるとベストです。

結果:その結果〇〇になりました

行動に出たところで話を終えるのではなく、結果までしっかり伝えましょう。

ビジネスではプロセスも重要ですが、やはり結果が出ないと企業業績にも繋がりません。

たとえば、営業職ならお客様にアプローチし、損害保険の必要性を理解してもらうというプロセスも大切ですが、結果として契約に結び付かないと業績には貢献できません。

そのため、行動の結果を具体的に示す必要があるのです。

ただ単に「問題が解決した」「問題が改善できた」ではなく、どう改善できたのか、解決できたのかを具体的に説明しましょう。

できれば、主観的な話に終始せず、数値などの客観的なデータを示すと、結果の成果がわかりやすく伝えられます。

結論:その経験を活かして貴社では〇〇で貢献していきたいと考えております

エピソードを話した後は、まとめの結論で締めます。

最後の結論は企業に対して、自分を売り込む重要な場面です。

エピソードを通じて学んだことや経験を活かし、どのように企業へ貢献できるかを具体的にアピールしましょう。

「経験を活かして頑張ります」といった単純なフレーズで、まとめないようにしましょう。

具体的にどう頑張るのか、どう貢献できるかを示すのがベストです。

企業が求める人物像や企業がその職種に求める能力などを、企業分析を通じて理解し、それに役立つように具体的な貢献についてアピールするのがベストです。

他の損害保険会社や他の業種でも使える、汎用性のあるまとめは避けましょう。

【損害保険の志望動機】志望動機の例文

テキストを入力して下さい損害保険の志望動機の構成と、書くべきポイントがわかったところで、3つの例文をご紹介します。

どんな点にポイントがある例文であるかも、ご紹介しています。

ポイントをよく確認して、ご自身が志望する損害保険会社における志望動機を作成する際の参考にしてください。

あくまでも例文であり、参考材料であることに注意してください。

志望する損害保険会社、志望する職種をしっかり研究し、ご自身の強みやエピソードを踏まえて、しっかり構成しましょう。

例文①商品企画部門

私はユーザーが求める新たな形の損害保険商品を開発したいと考え、御社を志望しました。
なぜなら、御社の保険商品に助けられた経験があるからです。

私は大学時代にゼミ仲間とのスキー旅行で、ゼミ生の1人がマイカーでスキー場まで6時間の運転を引き受けてくれました。
途中で運転を交代したかったのですが、家族限定の自動車保険に加入しているため、交代できなかったのです。
その結果、疲れによってうとうとしてしまい、危うく事故を起こすところでした。
自動車保険の補償内容が理由で、かえって事故のリスクを高めるなんて本末転倒です。
そこで、帰りはどうにか運転を交代したいと思い、ネットで検索したところ、御社が新たに開発した1日自動車保険を見つけ、条件を確認してすぐに申し込みました。
おかげで、帰りは運転の交代ができ事故なく帰ってくることができ、こんな保険があるとは知らなかったと仲間に感謝されました。

私はすぐに解決しようとする力やリサーチ力、状況分析力に自信があります。
この経験を活かし、御社でニーズを高めている店舗の休業補償の商品開発に取り組みたいです。

例文①のポイント

損害保険商品の企画開発に携わりたいと志望する方の例です。

結論、理由、具体例、まとめの構成ができており、具体例を通して自分の強みを明確にしています。

実際に新しいタイプの損害保険が役立った話を挙げて、自分も消費者のニーズに応える保険商品の開発がしたいとアピールできています。

例文②営業部門

私は万が一の補償を少しでも多くの人が準備できるよう、御社の営業職を志望します。
学生時代に自転車盗難に遭った際、自転車保険に助けられ、補償の重要性を実感したからです。

私は居酒屋でアルバイトをしていますが、感染症拡大に伴う突然の夜間の外出自粛要請で、すでに準備していた料理が無駄になるかもしれないトラブルに見舞われたのです。
店長に提案し、急遽弁当を作ろうということになり、容器を購入しに走りました。
居酒屋で提供するはずだった料理を詰め、帰りを急ぐサラリーマンなどに声掛けをしたところ、8割を売り切ることができ、食品ロスを防ぐことができました。

万が一の補償や万が一の気転の大切さを学んだ経験を活かし、1人でも多くの人や店舗に御社の補償を広めていきたいです。

例文②のポイント

損害保険を販売する営業職を志望する方の志望動機例です。

結論、理由、具体例、まとめの構成に沿い、具体例も直近のエピソードを紹介するなど面接官の関心をひく内容となっています。

見舞われたトラブルに対して、とっさの提案で乗り切ったこと、どのくらいの成果が出たのか、8割という数値と食品ロスを防げたという功績も具体的に語られています。

万が一のアクシデントはいつ起こるかわからないという危機意識を実体験し、経験を活かして補償を広める役割を担いたいとアピールしているのがポイントです。

例文③サポート部門

私は事故に見舞われて困っている方のサポートをしたいと思い、御社のサポート部門を志望しています。

台風で被災した際、迅速な損害調査とサポートですぐに保険金がおりて助けられた経験があるためです。
我が家は瓦が落ちるなどの被害を受けましたが、幸い、停電はありませんでした。
そこで、地域の役に立ちたいとモバイルバッテリーを急いで5台用意し、大規模停電が生じているエリアに向かったのです。
1軒ずつ訪ね歩き、1日で5軒17人の方のスマホやケータイを充電してもらうことができました。

災害ボランティアの経験を活かし、お客様ごとに異なる状況に瞬時に対応できる力をつけて安心を届けたいと志望しました。

例文③のポイント

補償事故が発生した際の、損害保険会社のサポート部門を志望する方の例です。

結論、理由、具体例、まとめの構成で成り立っています。

実際に自宅が被災した時助けられた話、サポートを担う人材としての適性がイメージできる災害ボランティアの活動で企業への貢献をアピールしています。

災害ボランティアもただ現場に行って指示を受けるのではなく、自らの発想と気転で動いていることで、能動的な行動を示せているのがポイントです。

【損害保険の志望動機】損害保険の志望動機で使われやすい例

損害保険の志望動機を作成しようと思ってもなかなか思いつかないというのが正直なところではないでしょうか。

ここでは損害保険業界の志望動機で多く使われるものを紹介するので参考にしてみてください。

ここにある例に当てはまるような志望動機を使用しても良いですし、ここにある志望動機との差別化ができるような志望動機を考えてみることもおすすめします。

営業力をつけられる

損害保険業界は無形商材と言われる形のないものを売る営業です。

モノが存在する有形商材の営業であれば基本的にその商品に対するニーズがあれば誰が営業担当でも売ることができます。

しかし、無形商材の場合には相手に対してその商材の価値を理解させて購入してもらう必要があります。

そのため、無形商材の方が営業力が必要になり、個人としての営業力を伸ばすことができると考えるのです。

しかし、無形商材で営業力をつけられるからという志望動機では生命保険業界でも良いのではないかと思われてしまうため、しっかりと損害保険業界でなければならないというポイントもアピールできるようにしておきましょう。

生活の安心を提供できる

損害保険が効果を発揮するのはお客様が大変な状態に陥ってしまった時です。

例えば、車を運転していての事故や、突然の火事などです。

本来であれば修繕費用などを含めると膨大な金額がかかってしまいますが、損害保険に加入していることによっていざという時にも保険金から支払うことができます。

また、生活をしている中でもそうした保険に加入しているという安心感があります。

そうした生活をする上での安心感を提供できるというのは生命保険業界とは違った損害保険業界ならではの志望動機と言えるでしょう。

お客様から感謝される

生活の安心を提供できるという例と少し似ている部分はありますが、損害保険業界はお客様から直接感謝されるというポイントも非常に魅力的です。

生命保険業界などは基本的に不幸が起きた時に効果が発揮されるものです。

生命保険を受け取る方は深い悲しみに陥っており、感謝されることはあってもそれを実感できる場面はあまり喜ばしいものではありません。

しかし、損害保険業界では失ったものがお金で解決できるものだけである場合には非常に感謝されます。

また、本当に困った時に損害保険が適用されるため、その感謝は深く、やりがいを感じやすいポイントでもあるでしょう。

【損害保険の志望動機】志望動機を作成する際の注意点

志望動機を作成する際には注意点があります。

志望動機に含めてしまってはマイナスな評価を与えてしまったり、うまく熱意が伝わらなかったりしてしまう恐れがあります。

しっかりと注意点を押さえ、志望動機をアピールの場にしていきましょう。

一貫性を意識しよう

企業へのアピールは軸がぶれていないことが重要です。

例えば、営業のスキルを磨きたいといっている一方、好奇心旺盛なのでいろいろな職種を経験したいと述べては矛盾した印象を与えてしまいます

矛盾がなく一貫性のあるアピールをするには自己分析や企業研究をしっかりと行い、「なぜ?」を深掘りすることが重要となります。

待遇については述べない

「給与が業界の平均よりも高いから」「年間休日が多いから」「福利厚生が魅力的だから」などの志望動機は避けましょう。

企業に「仕事内容には興味がないのかな?」「他にいい条件の企業があればそちらに行ってしまいそう」という印象を与えてしまいます。

熱意が少なく、またすぐに離職してしまうという印象を与えてしまうため、待遇を志望動機にすることは避けましょう。

「理念に共感した」は表現に注意 

志望動機を経営理念への共感にする学生は多いです。

しかし、経営理念を志望動機にする際には注意点があります。

単純に「貴社の経営理念に共感しました」では抽象的な表現になってしまい、企業に熱意をしっかりと伝えられなくなってしまいます。

経営理念を志望動機にする場合は、なぜ共感するのか、どんな経験からそれが大事だと思うようになったのかを伝えることが重要になります。

【損害保険の志望動機】就活エージェントを頼ろう

自分なりに志望動機を作成したら、就職エージェントの力も借りたいところです。

添削サービスを積極的に利用しましょう。

企業側としても、志望動機の内容は重視しています。

そのため、自分一人で完成させて終わりではなく、誰かに添削してもらうことが重要です。

実際、志望動機の添削なしに提出して、選考でふるい落とされる就活生は少なくありません。

主な理由としては、主観が入りすぎているので、第三者が読むと内容がわかりづらい、あるいは自分の考えが伝わりづらくなっているためです。

添削サービスは、無料で受けられるものもたくさんあるので、上手に活用しましょう。

就職エージェントを利用して他人に添削してもらうことで、自分の主観がある程度取り除かれ、誰が読んでもわかる文章に仕上げることが可能です。

就活情報サイトが運営する就活支援サービス『ジョブコミット』は、こちらから無料で登録できます。

損害保険業界の現状を知って志望動機を作成しよう

志望動機を書く時は、以下の順番を意識しましょう。

・結論から始める。 ・業界の志望理由と自分の経験を絡める。 ・その会社のどんな仕事がしたいのかを書く。

この順番は、どの業界の志望動機にも使えます。ぜひ使ってみてください。

また、志望動機の内容を充実させるには、業界・企業研究と自己分析がとても大切です。例文を参考に、あなただけのオリジナルなエピソードや思いを加えて、魅力的な志望動機に仕上げてくださいね!

柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

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