- 企業が自己PRを聞く理由
- 提案力がある人の特徴
- 提案力を入社後に生かすポイント
- 提案力を言い換え表現
- 提案力をアピールしたい人
- 効果的な自己PRを作成したい人
組織の中で活躍できる人には、共通して持っている資質が存在します。それは積極性であったり、リーダーシップであったり、一つではないのですが、その中には提案力というものも存在します。
提案力があれば、集団の中で意見を言う力があるのではないか、というイメージを持たれやすいと考える学生も多いですし、実際に提案力がある人間は企業に重宝されます。では、就活の面接で、提案力をアピールするためにはどのように話をすれば良いのでしょうか。
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【明るい性格で自己PR】 企業が自己PRを聞く理由
企業は自己PRを通じて応募者の性格や価値観といった人柄と、ポテンシャルの高さをスキルや経験から知りたいと思っています。
自己PRに使うエピソードには、具体的な体験を細かく伝えることで人柄が伝わりやすくなります。
また、エピソードから得たスキルや経験には再現性があり、入社後も生かせることが重要です。
自己分析から強みと共にエピソードを掘り起こし、企業研究を行い企業にマッチした自己PRを行いましょう。
【明るい性格で自己PR】提案力がある人の特徴
提案力とは、提案力という一つの能力というよりも、さまざまな能力が組み合わさることで発揮される能力です。
また、提案力がある人は、営業職やコンサルタントに向いていると言えるでしょう。
というのも、営業職やコンサルタントともに、お客様やクライアントと自社との間に立つ立場になります。
そのため、相手の意向を汲みつつ、自社の利益も考え、win-winになるような提案をしていくことが求められるからです。
ここからは、提案力がある人の特徴を具体的に解説していきます。
課題解決能力が高い
1つ目の特徴として、課題を発見する能力や解決できる能力が高いです。
たとえば、クライアントに自社との新しい事業を提案するとします。
その場合、まず自社からどのような内容なのか説明を求められるでしょう。
問題がなければ、次にクライアントから内容はもちろん、どのような利益があるのか説明を求められることになります。
ここまでの段階で、スムーズにアプローチするにはシミュレーションすることが必要不可欠です。
相手からどのような反応が返ってくるか考えていく過程で、自然とその提案の中にある穴を埋めていくことになります。
すると、同時に発生が予想される課題や問題に対する解決策やどのような対応が必要か見えきます。
常に複数のもののバランスを考えながら、最善策に向けて詰めていく過程で身についていくのです。
人の話を聞くのがうまい
2つ目の特徴として、人の話を聞き、その人の抱える問題やニーズを考えることができます。
提案力が求められる場面では、さまざまな条件である場合やニーズを前提に、提案をお願いされる場合がほとんどです。
まずは、前提とされる理由であることやどうしてその内容に至ったのかを理解を深める必要があります。
人の話を聞くのがうまい人は、実際に当事者の声に耳を傾け、寄り添うことで、最善の解決策を導き出すことができるのです。
しかし、それは一概にただ状況を理解できることや共感できるということだけではありません。
客観的な視点から冷静に物事の本質を捉えることで、何が最善となるのか見極めることができるということでもあるのです。
人に自分の考えを伝えるのがうまい
3つ目の特徴として、人に自分の考えを伝えるのがうまく、仕事においてもプレゼンなどでその力が役立ちます。
いかに相手にわかりやすく、自分の考えを伝えて惹きこむことができるか、という力がプレゼンでは重要です。
人の話をよく聞き、理解し、寄り添うことができ、自分の考えと相手の考えとのバランスを取ることができます。
そのため、相手に、より自分の考えを的確かつ、効果的に伝えることができるのです。
また、どうしたらより相手の目に魅力的に映るかという点に関しても、思い描いた自分を魅せることができます。
提案に至った経緯から、概要、結果として生み出される効果まで、一通りの流れを策略的に考えることもできるのです。
【提案力を自己PR】 提案力が発揮されるビジネスシーン
提案力は、ビジネスの様々なシーンで重大な役割を果たします。
市場や顧客のニーズや問題を理解して、それを満たし課題を解決する取り組みを提案する能力は多くの場面で重宝されています。
特に、新規事業の企画や提案、業務改善の提案、顧客への提案などの場面ではこの提案力の発揮が期待されるでしょう。
ビジネスはチームでの協働が基本なので、どんなに素晴らしいアイデアでも提案が受け入れられなければ実現は難しいのです。
新規事業の企画や提案
企業にとって新規事業の成功は、成長と発展の要になる重要な要素です。
そのため、新規事業の企画や提案ができる提案力は、非常に大きな価値を持ちます。
例えば、エコフレンドリーな製品ラインの開発や、デジタルマーケティングを駆使した新しい顧客獲得戦略の提案などが考えられます。
新規事業を立ち上げる際には、ビジネスモデルを一から企画し、効果的にプレゼンテーションする高い提案力が求められます。
ただ創造的なアイデアを出すだけでなく、実現可能で周囲を巻き込んで計画を実行できることが成功の鍵となります。
効果的な提案は市場のニーズを正確に理解し、それに基づいた実行可能なビジネスプランを構築することで成り立っています。
業務改善の提案
効率化や生産性向上はどの企業にとっても重要な経営目標です。
この目標を達成するためには業務改善の提案が有効な手段です。
業務改善には、まず現状の業務を見つめ直して課題の洗い出しが必要です。
そのため、日々の業務プロセスを詳細に把握し存在する課題を明らかにします。
そして、会社や事業部全体の生産性をより効率的に改善するための改善策を検討します。
例えば、業務プロセスの変更や短縮、品質の向上、コスト削減といった具体的な方法です。
課題発見と実用的な解決策の提案能力が、ここでの成功の鍵です。
そのためには日常業務の流れを深く理解することや、周りの声を聞いてどうすればもっと良くできるか考える習慣が大切です。
顧客への提案
ビジネスシーンにおいて顧客への提案は企業の成長と直結する重要な活動で、高い提案力が求められます。
日々の業務では顧客へ自社の製品やサービスを提案することや、販売したいシステムを提案することがあります。
そのとき、顧客のニーズを引き出してどのような製品やサービスが顧客の要望を満たしているか考えて提案する力が求められます。
例えばミレニアル世代が好む親しみやすいデザインの家電製品を提案するなどです。
顧客のニーズや視点を深く理解し提案を行うことで、信頼関係の構築と顧客満足度の向上が期待できます。
このように優れた提案力を発揮することで顧客からの信頼を勝ち取り、結果として企業の信頼と業績の向上に繋がります。
【提案力を自己PR】自己PRの作り方
企業に評価される自己PRを作るためには、いきなり文章を書き始めてはいけません。
まずは、自己PRを効果的に伝える文章構成を考える必要があります。
そして、提案力という言葉だけでは差別化ができないため、自分の個性に合った言い換えの言葉を考えます。
その提案力を印象付ける具体的なエピソードを例文などを参考にして決めます。
このような順番で考えることで、オリジナリティのある自己PRができあがるでしょう。
1. 構成を考える
いきなり文章を書き始めないようにしましょう。
まずは構成を考えることが大切です。
文章の冒頭で結論を明確に伝えます。
これにより、学生がこの文章で主張したいことを理解した上で読み進められます。
次にエピソードを述べます。
結論に至った経験をできるだけ具体的に述べることで、納得度と信憑性が高まります。
最後に企業にどのように貢献するのかをアピールします。
結論とエピソードからの学びは他の場面でも発揮できる強みであり、それを生かして具体的な事業内容などを上げて伝えます。
どんな順番で文章を構成すると最も企業に響くのかを考える準備が自己PRの完成度を高め、志望度の高さと企業への理解度が企業に伝わりやすくなるでしょう。
2. 提案力の言い換えを考える
提案力があると述べるだけでは、やや具体性が不足していることがあります。
自分の提案力は、どのように言い換えることができるのかを考えてみましょう。
提案力をより印象的に伝えるためにはどのような力につながっている提案力なのか、特徴を捉え伝えることが大切です。
例えば、「創造的なアイデアを生み出す発想力」や「相手の言葉を理解し、適切に応えることができる傾聴力」、「複雑な状況や情報を素早く捉え、解釈する理解力」といった形に表現できます。
このような言い換えをすることで提案力の具体性が補われて、実際の業務でどのように役立つのかイメージが明確に伝わります。
さらに、他の就活生と差別化になり企業の印象に残るでしょう。
3. 例文をもとにエピソードを決める
自分の提案力が際立った印象的なエピソードを選ぶことが、自己PRでは重要です。
過去の出来事に注目した自己分析を用いるなどして、できるだけ多くの経験とその詳細を深掘りして整理します。
そして、いろいろな例文を参考にしながら、どんなエピソードを伝えるかを考えると良いでしょう。
その際重要なのは、結論部分で述べた提案力の裏付けになる内容であることです。
また、企業が状況をイメージしやすいように、専門的な単語や言い回しを避けるようにしましょう。
できるだけ数字を使うなど、客観的な判断ができる内容が望ましいです。
これらの点に注意してエピソードを選ぶことで、面接官に強い印象を残す自己PRになります。
【提案力を自己PR】 提案力を伝える際の構成
ただ提案力がある、という主張だけでは、企業にどのような影響をもたらすのかが曖昧です。
より的確に自分の主張を伝えるためには、結論→エピソード→貢献、という構成で話を進めていきましょう。
大切なのは、企業側に自分が入社した後の様子をイメージしてもらうことができるということです。
どのような内容を話していけば良いのか、よりイメージしてもらいやすいのでしょうか。
結論→エピソード→貢献の流れに沿って、具体的に解説していきたいと思います。
結論
最初に「私の長所は提案力があることです。」と一言で述べると良いです。
結論から先に伝えることで、これから何についてPRしていくのかが相手にはっきりと伝わります。
アピールしたいその提案力が現在どのように活きていて、これからのビジョンとどう絡んでいく想定なのか伝えましょう。
ここでポイントとなるのが、アピールしたい提案力と自分の希望する仕事の内容がマッチしているのかということです。
実際に自分が希望する仕事の業務内容と自分のPRしたい提案力の方向性が違う場合、PRにつながりません。
この後、つながってくるエピソードと貢献の導入となる重要な部分になりますので、話の辻褄が合うように注意しましょう。
エピソード
エピソードというのは具体的な経験談のことです。
エピソードではできる限り具体的なものを用いることで提案力があることの説得力が増していきます。
内容は問題→行動→結果の流れを意識するようにしましょう。
たとえば、
というように、実体験に基づいているかつ、PRしたい提案力の裏付けとなるエピソードを話しましょう。
貢献
最後に提案力が企業にどう活かせるかを述べます。
事前に企業が求めている人物像を考え、それに添えるような貢献を考えましょう。
たとえば、企業がアイデア力を持つ人を求めていると仮定します。
その場合でも、企業の求める人材と自分のPRしたい部分をうまくマッチさせることができるのです。
というように、全体の話に一貫性を持たせることで、説得力のあるアピールをすることができます。
【提案力を自己PR】 提案力を伝える際のポイント
提案力を伝える上で大切になってくるのが、ただ提案力があるということを伝えるだけでは効果がない、ということです。効果的に伝えなければせっかくのアピールも半減してしまいます。
そこで提案力をアピールする際のポイントをご紹介します。
相手が納得できるエピソードとともに伝える
何をやってきて、何がやれるのかについて深く考えてみましょう。自分の強みもプラスしてアピールできると尚良いです。相手に自分の良さを知らせるためには、自分が自分の良さを理解することが大切です。
結論から先に伝える
ダラダラ話をするのではなく、最初にどんなふうに提案力があるのかということを話しましょう。それに続いて説得力のあるエピソードを伝えることで、相手の印象に残る自己PRとなります。
他の質問に対しても、回答を先に答えるよう意識しましょう。回答全体にまとまりが生まれます。
注意する点は、提案力を求めていない会社もあるということを知ることです。
新入社員として入社してから、すぐにすごいアイデアを提案したり、企画を立てたりできるとは期待されていません。面接の中で「何か提案してください」と言われた際の準備をしておくくらいならば良いですが、面接の段階で過度に提案力を押しても、相手との間に温度差が生まれてしまいます。
相手の姿勢や、様々なケースに備えてしっかり下調べと事前準備をしておきましょう。
【提案力を自己PR】 提案力は言い換えて使おう
冒頭にもありましたが、提案力という一つの能力というよりも、さまざまな能力が組み合わさることで、発揮される能力です。
そのため、視点を変えることでさまざまな能力に言い換えて使うことができます。
あまり話の中で提案力と同じワードを何度も使うと、結局その本質って何?と思われてしまう可能性があります。
その時々の場面や話の内容に合わせて、適したワードに言い換え、さまざまなPRに応用できるように使いこなせるようになりましょう。
発想力がある
提案力がある人はさまざまなアイデアを考える発想力があります。
発想力があるということは、視野が広く、さまざまな角度から物事を考えることができるということです。
前提となりますが、提案するにも元となるアイデアがなければ提案していくことができません。
つまり、提案力があるということは、アイデアを生み出す力が備わっているということになるのです。
発想力はどんな職種でも活かすことができ、重宝され、身につけておくに損はない力です。
傾聴力がある
傾聴力があるということは、人の話を聞くことがうまいということです。
しかし、この言葉を用いる際は面接でも傾聴力があることを示す必要があります。
つまり、面接中も言葉の意味を理解するだけでなく、相手の表情や細かな仕草の意図を汲む必要があるということです。
詳しく知りたいという方はこちらの記事をぜひ参考にしてみてください。
物事を客観的に考えることができる
物事を客観的に考えることができるということは、物事を一方的ではなく、多角的に見て考えることができるということになります。
もちろん、しっかりと自分の意見が言えることや主観は大切です。
しかし、一歩離れたところから客観的に物事を捉えることで、主観だけでは見えてこなかったものが見えてきます。
日常生活でも大切なことですが、主観だけでは成り立たない仕事の中では、特に客観視できる力は必要となってくるでしょう。
好奇心旺盛である
提案力は、好奇心旺盛であるとも言い換えられます。
好奇心旺盛な人は様々な新しいことや未知のことに興味を持ち深掘りすることで、新たな知見や知識を得られます。
これらの発見は従来の方法に囚われない新しい視点を生み出し、革新的な提案へと繋がります。
また、多様な分野における知識と理解は、問題解決プロセスにおいても重要な役割を果たし、創造的なアイデアの提案に貢献するでしょう。
理解力がある
提案力がある人は、理解力があるとも言えます。
理解力がある人は知らない事柄に直面した場合、それを深く理解しようと努力します。
そのため、知識をますます蓄えることになり、この新たに理解した知識を活用して従来は解決が困難だった課題への提案を可能にします。
つまり、理解力は情報を深く分析し、それを基に創造的な提案を生み出す強力な基盤となるのです。
入社直後は学ぶことが多く、理解力があることは評価されるでしょう。
粘り強い
提案力は、粘り強いとも言い換えできます。
多くの場合、より良い状況や成果を得る探求心から提案が行われます。
例えば、新しいプロジェクトの提案を考案する際、一度の失敗や困難であきらめずに粘り強く取り組む姿勢が要求されます。
提案した内容が達成するまで継続する様子は、粘り強さの現れといえます。
このように困難や失敗にもめげずに粘り強く最後までやり遂げることができるのが、提案力のある人の特徴と言えます。
【提案力を自己PR】 提案力を関連づけた自己PR例文
私の長所は、提案力があるということです。
インターンシップではファッション系雑誌を扱っている出版社で働かせていただいたのですが、そこでは雑誌をベースにした新規WEBメディアの立ち上げを計画していました。
その上で、サイトのコンセプトや企画といった部分の提案を任せていただいたのですが、上司から、
- 発刊している雑誌の企画と被らないこと
- オリジナリティの高いもの
- 出版社のコンセプトに沿っているもの
という3つの条件を提示されました。
そこで私は最初に、自社で出している雑誌のコンセプトの把握、他社売れ筋雑誌の調査、市場ニーズの高いジャンルという3つのテーマを徹底的に調べ上げました。
会社ではファッション系雑誌を扱っているのですが、その中でも足元にスポットを当てているページは少ないことに気付きました。
他社でもその傾向が強く、ここが狙い目だと思ったのですが、それだけでは弱いと思い、それに加えて地域のデートスポットや街のおしゃれなカフェというテーマを繋げて提案しました。
結果的に私の企画は採用され「外に出たくなる足元と、出たら行きたくなるデートスポット」をコンセプトにした通称「外スポ」の発足が決まりました。
私は貴社の企画部を志望していますが、そこでも必ず私の提案力は役立つと信じております。
【提案力を自己PR】 まとめ
自己PRで提案力をアピールする際は、まず提案力がある人の特徴を把握して提案力が就活でどのように評価されるのかを理解することが大切です。
それができたら、自己PRの最適な構成とエピソードを丁寧に選び組み合わせることで、人事担当者へ最高のアピールを行いましょう。
効果的なエピソード選びに迷ったら、色々な例文を参考にすると良いでしょう。
自己PRの例文をさらに知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
https://shukatsu-ichiba.com/article/11865
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート