就活の面接を有利に進める素材というのは幾つか存在します。その中でも大きな鍵を握るのは、面接中の話し方です。
例えば、どんなに素晴らしい内容を語っていて、会社に貢献できそうな人材だと思わせることができても、話し方や態度が悪ければ採用されることはないでしょう。面接というのは大前提に、相手に対して好印象を与えなければいけないので当然ですね。
また、話をする上で、自分が伝えたいことが曖昧だと、最終的に伝えたいことを見失い、的外れな回答をしてしまうことにもなります。そういったことを避けるには、実は細かい部分を幾つか気遣うだけで良いのです。
今回は面接の話し方をグッとよくする、話し方のポイントについてご紹介します。
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面接の話し方で企業からの好印象をつかもう
就活面接では、話す内容と同じくらい話し方の印象が大切です。
せっかく魅力的なエピソードをアピールしても、話し方が適切でなければ面接に落ちてしますかもしれません。
そのくらい面接での話し方は面接に影響を及ぼすのです。
本記事では、面接で好印象を与えるための話し方のポイントを詳しくお話していきます。
面接で上手に話すために意識するポイント
面接において、話し方よりも先に準備することが大切です。
考えなしに走り出してしまうと、上手に伝えたいことが伝わらないことがあります。
そのため、面接で上手に話すためにはまず頭を整理しましょう。
頭を整理して説得力のある発言を心がける
面接で質問に回答する際、発言する前に頭で伝えたいことを整理しましょう。
一番重要な要点はどこで、それを魅力的に伝えるためにはどのようなエピソードを補足する必要があるのかなどを考える必要があります。
ただ事実を伝えるだけでなく、裏付けをとることであなたの背景を知らない企業にも伝わりやすいのです。
発言する前に頭で構成を考える
発言する前には、頭で整理したエピソードやポイントを一つにまとめます。
それらを話す順番ですら企業への伝わりやすさに影響を及ぼします。
できるだけ有効に自分の強みがアピールできるように、話す際の構成にも意識を向けましょう。
一番伝えたいことを先に話す
先に述べた、話し方の構成について一番心掛ける必要のあるポイントに焦点を当ててお話します。
構成上一番気を付けるべきは結論・要点の位置です。
一番伝えたい内容は基本的に最初に説明するようにしましょう。
最初に要点を話すと、企業も要点を知ったうえで話を聞くことができます。
話を聞く準備として、結論は先に説明しましょう。
くどくどと話さない
面接を受ける学生の中には、話をくどくど続けてしまう学生がいます。
それは緊張や焦り、伝えたいことの多さや、まとまりのなさからそうなってしまうのですが、結局それが災いして話を簡潔にまとめられない、質問に答えられていない、なんていうことも珍しくありません。
こういった失敗が起こる場合、大抵話している側も途中で自分が伝えたい内容を忘れてしまっています。
着地する場所も見失い、かといっていい加減なところで話を終わらせることもできず、結局話が長引いてしまう。
最も初歩的なミスですが、こういう間違いを犯す学生は少なくありません。
では、そのようにならないためにはどうすれば良いのかというと、当たり前ですがくどくどと話さないことです。
意識的に話を短くまとめられない、という人は最初に結論を述べておくと良いでしょう。
「私はサッカーが好きです」
という結論を述べた後に、
「小学校低学年からクラブに通っており、高校時代には国体も〜」
「サッカーを好きになったきっかけは〜」
など、結論に対して補足していくイメージです。
この方法であれば受け答えも非常にスタイリッシュになるので、いつも話が長くなってしまう、という人は一度試してみてください。
面接練習を重ねて自信をつけよう
面接にかかわらず、話し方は自信の表れです。
面接に自信がなければ、話し方にも自信が現れます。
面接の練習を重ねて、自信をつければ自ずと話し方の印象も変わるのです。
ぜひ、面接練習を重ねて、自分に自信をつけましょう。
面接の話し方のコツ
面接では、ちょっとした話し方のコツを意識することで伝えたい思いがうまく伝わるようになります。
話し方のコツを知っておけば、緊張をほぐすこともできます。
しっかり自分をアピールして面接で高評価をもらえるよう、普段から成功に導く話し方を習慣付けておきましょう。
相手の目を見て話す
緊張や恥ずかしさから、面接官の目を見ることができず目が泳いでしまう人も多いです。
けれども相手の目をまっすぐ見ないで話すと、どうしても自信がないように見えてしまいます。
目を見ずにおどおどしていると、嘘や作り話をしているように感じることもあります。
どうしても目を見られないときは、面接官のネクタイの辺りを見ると良いでしょう。
大きな声でハキハキと話す
話す際の声の大きさは、面接では重要なポイントです。
小声でボソボソ話していても、熱い意欲が感じられません。
ハキハキと元気良く話すことで、その人のやる気やポジティブな姿勢が伝わるのです。
しっかり声を出すことで、緊張もいくらか和らぎます。
話すスピードをゆっくりにする
面接官を前にするとついつい早口になってしまう人もいるでしょう。
面接中は、丁寧にゆっくり落ち着いて話すように心がけてみましょう。
面接の時間は限られているので、ゆっくり話すと言いたいことが言い切れないのではと焦るかもしれません。
しかし、人は緊張するとただでさえ早口になるので、ゆっくり話そうと心がけるくらいでちょうど良いのです。
早口では面接官も聞き取りににくいですし、一方的にまくし立てているような感じになりやすいので気を付けたいものです。
面接官の話に対して相づちを打つ
面接は、あくまでも対話です。
きちんと面接官の話を聞かずに自分からどんどん話す人は、自己中心的な性格だと思われる可能性があります。
面接ではコミュニケーション能力も見られており、面接官とうまく対話ができれば理想です。
コツとして、面接官の説明や話に対して相づちを打つと良いでしょう。
一人称は「わたし」
とくに男性の場合、自分のことを「僕」とか「自分」、中には「俺」と言ってしまう人もいるようです。
面接中に「俺は」などと言うと、学生気分が抜けていないと思われても仕方ありません。
面接では一人称は「わたし」もしくは「わたくし」に統一するようにします。
「えっと」「あの」を挟まない
面接官の質問に対する回答を考える際、どうしてもその場をつなぐために「えっと~、」「あの~、」などの言葉を使ってしまいがちです。
しかし、これはできるだけ避けるようにしましょう。
これらの言葉を話す途中で挟むと、自分の言葉に自信がないように感じ取られてしまいます。
しどろもどろな感じがして印象はよくないでしょう。
考えている途中や沈黙に焦って「えっと、」「あの、」などを咄嗟に発してしまうなどないようにしましょう。
口癖に注意する
話すときに、「えっと」と前置きする癖がある人もいます。
地方によっては方言もあるかもしれません。
しかしながら、口癖や過度な方言は、面接中は極力控えたいものです。
面接では、とにかく面接官が聞き取りやすいようにわかりやすい口調で話すように心がけましょう。
語尾は伸ばさない
口癖の1つとも言えますが、語尾を伸ばす人も多いです。
語尾を伸ばす話し方は、友達と話している軽い調子に聞こえてしまいます。
幼稚に感じられて、だらしないイメージを与えることもあるので要注意です。
ハキハキ話すことを心がけていれば、自然と語尾は伸ばさなくなるはずです。
ビジネスマンとしてふさわしい話し方を面接でも心がけることがポイントと言えます。
面接は話し方以外にも見られている
面接では、話し方やその内容以外にも様々なポイントを見られています。
話し方にプラスして、面接を受ける際の態度にも気を使いましょう。
次の項目で、話し方以外に意識しておくと良いポイントを具体的にお話します。
話し方以外に意識すべきポイント
口調や話し方以外では、どのような点に気を付けて面接を受ければ良いのでしょうか。
姿勢や笑顔などを意識して、面接官に好印象を持ってもらえるように頑張りましょう。
面接当日に突然特別な態度はできません。
常日頃から人と会話する際には、正しい姿勢や笑顔を習慣付けておくといざというときも安心です。
面接までに、練習しておくのも良い方法です。
背筋を伸ばし、面接官の目を見る
面接官は、目の前の就活生のさまざまな面から働く意欲や情熱などを感じようとしています。
たとえば、猫背で下を向いて話しているようでは、とてもやる気は感じられないでしょう。
実践するべき点として、背筋を伸ばして美しい姿勢で話すことが大切です。
さらに面接官の目をまっすぐ見ることで、面接官はキラキラとしたまなざしに熱い思いを感じることでしょう。
面接中は笑顔を意識する
大げさな笑顔は必要ないですが、気持ちの良いさわやかな笑顔は重要です。
人見知りで話すのが苦手な人でも、素敵な笑顔があれば対人関係はうまくいくことが多いです。
面接においても、できる限り笑顔で話すようにすれば、自然と緊張もほぐれて面接官との会話も弾んでくるでしょう。
とくにサービス業や接客販売などお客様と接する職種を受ける場合は、素敵な笑顔が存在するかどうかは重大な選考ポイントです。
笑顔を意識して、面接に臨みましょう。
相手に伝える意思が大事
就活生の中には、うまく話すことばかりで頭がいっぱいになり、結局気負いすぎて思うように話せない人もいます。
ここでポイントになるのは、うまく話すことではなく相手に伝えることなのです。
そう思えば、話の途中で緊張してつかえてしまっても挽回できるはずです。
そして落ち着いて自分の思いややる気を面接官にしっかり伝えようと意識すれば、自然とその熱意が態度にも現れてきます。
面接では常に、「いかに自分の言いたいことを伝えるか」に重きを置くようにしましょう。
表情にも気をつかう
姿勢や声量の問題を解決したら、次は面接を受ける際の表情にも気を遣ってみましょう。
面接というのはどうしても緊張感がありますから、表情が強張ってしまうのは仕方ありません。しかしそれでは、どんなに話している内容がポジティブでも、面接官に好印象を与えることはできません。面接中はなるべく終始笑顔をキープし、明るい雰囲気を保てるようにしましょう。
また、目線にも気をつけましょう。なるべく相手の目や額を見て、話を聞いているということを態度で示しましょう。
面接官が質問をしている際には、適当なタイミングで相槌を打つことを忘れてはいけません。「私は今あなたと話している」ということを、首から上だけで伝えなければいけません。自分の表情や笑顔に自信がないという人は、鏡の前に立って笑顔の練習をしてみてください。
また、目を見て話をするのが苦手という場合には、友人や家族との会話の際に、目を見るよう意識してみてください。身近な人間から徐々に関わりの薄い人間にシフトしていき、練習してみましょう。
注意すべき面接での話し方
先には面接中に意識すべき話し方や態度のポイントについてお話しました。
ここでは反対に面接で注意すべき話し方をお話します。
以下のことを意識して面接での好印象を獲得しましょう。
場繋ぎで不要なことを話さないように
面接で質問をされるとき、一定時間考えてから万全な回答を心がけたいですね。
どうしても、質問をされてから回答までに沈黙時間があるかもしれません。
沈黙を解消しようとして、回答を考えている時間にも場繋ぎで話し続けることはよくありません。
先述の「えっと」「あの」も不要です。
どうしても無意識に沈黙の時間をなくそうと働いてしまいますが、無理して話す必要はありません。
目線を泳がせない
面接中、集中力が切れたりすると目線が泳ぎがちです。
しかし、目線が定まらない学生を見て企業側は良い印象を抱きません。
話を聞く・話す際は面接官の目を見ることを心がけてください。
目を見るのが苦手だという場合は面接官のネクタイ・おでこ・首元など、顔に近い部分を見るようにしましょう。
とにかく、テーブルや他の場所に目を向けてしまうと案外バレてしまいます。
面接官を見る癖をつけておきましょう。
話し方の抑揚に気を付けよう
本記事内で、「ハキハキ話す」などのポイントを説明しました。
しかし、ずっとハキハキ話していると、話を聞いている企業はどこが重要なのかがわかりづらいと感じます。
ハキハキ話すことはとてもいい印象を与えますが、話し方に抑揚をつけて、大事なポイントを印象付けましょう。
相槌の打ちすぎに注意
企業の話に相槌を打つことは大事です。
しかし、相槌を打ちすぎるとかえって、話に興味がない・話を聞いていない印象を与えてしまいます。
相槌は適切な場面を選んで打つようにしてください。
話を聞く態度も評価されていることを念頭に置きましょう。
終わりに
話し方は印象を決める大切な要素です。ある程度面接でミスをしても、話し方が良いとカバーできる部分もあるので、話し方に自信がないという人は、本番までに絶対マスターしておきましょう。
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