就活生必見!エントリーシートで困難な状況を書くコツを解説

就活生必見!エントリーシートで困難な状況を書くコツを解説

シートに書く内容の中に「困難な状況とそれを克服したエピソード」という項目があります。

他にもエントリーシートの中では書かなければいけない項目が多数ありますが、その中でもこの部分の記入でつまずく学生が非常に多いです。

実際にエントリーする時期になってから慌てなくても済むように、早い段階からエントリーシートの準備を進め、その後の面接や筆記試験にも万全に準備をした状態で臨めるようにしておきましょう。

今回はエントリーシートを書く上での、今までに経験した困難な状況についての考え方と、書き方のポイントについてご紹介します。

ESで困難を乗り越えた経験が求められる理由

エントリーシートで、困難を乗り越えた経験の質問をされるのには理由があります。

それは、あなたが過去に経験した困難をどのような過程で乗り越えたのか企業が把握したいからです。

過程を知って目的達成への意欲や計画した目的に向け努力できるのかや、課題に直面したときにストレスに耐えられるのか評価したいと考えています。

入社後には様々な困難に直面する場合が多いですが、それでも目標に挑戦し困難を解決していく人を求めています。

1.目標達成への意欲を知るため

企業は困難や逆境に直面した際に応募者がどのように対応し、目標達成に向けて取り組んだかを知りたいと考えています。

ESではどれだけ目標に向かって努力し、挫折や困難を乗り越えて取り組んできたのか過程が評価されます。

そのため、困難を乗り越えた経験を聞くことで、広い視野を持って柔軟に対策を考えられるのかなど目標達成への意欲や決断力を把握できます。

また、状況分析をして創意工夫を行い、何としても目標達成するという問題解決能力も高く評価されます。

これらは、応募者が入社後の困難な状況やプレッシャーの下でも目標を見失わず、効果的に目標達成に取り組む意識が高いのかを示しています。

2.どれだけ努力ができる人間なのか探るため

面接官は困難を乗り越える過程から、どのような努力を積み重ねて困難や課題に対応できる能力やスキルを身につけたのか把握したいと考えています。

目標達成の過程に困難が生じても遂行する意識を高く持ち努力できる性格は、高く評価されます。

困難に直面した際に仕方ないと諦め受け入れるのか、それとも乗り越えるために努力をするのかなど性格が現れる質問とも言えます。

能力開発やスキルアップの努力は資格取得のことだけではなく、周囲と助け合うことやメンターに教えを乞うことも達成するための努力のひとつです。

企業は入社後のビジネス環境に対応するため、諦めず粘り強く努力する素養があるかに注目しています。

3.ストレス・逆境への耐性を知るため

ビジネスの世界は常に変化していて、新たな挑戦に日々直面します。

そのため予期せぬ課題やストレスのかかる状況に遭遇することもあり、それに対処する能力が求められます。

ESでは過去の経験を通じて応募者がどのようにストレスや逆境に対処し、それを乗り越えたのかを確認しています。

注目されているのは、ストレスや逆境に対して最低限の必要な我慢強さはあるのかです。

イノベーションが起こる速度が早まり、事業サイクルの短縮、IT人材不足、働き手不足問題など働き手に求められることが年々増えています。

そのため、企業はストレス耐性や柔軟性が高い人材を求めていて、2024年、2025年もその傾向は強くなります。

ESへの困難を乗り越えた経験の書き方

困難な状況を書く際には、パーツごとに記入することを意識してください。

パーツというのは、「挑戦」「困難」「解決(成長)」の3つです。

この軸に対して、思考やメンタルといった部分を肉付けしていくとエピソードに深みが増します。

もちろん書き方はこれだけが正解というわけではなく、今回紹介したのはあくまで一つの例です。

またこの項目を書く上では、自分一人で取り組んだ話ではなく、仲間と共に困難を乗り越えた話などが書けると好ましいです。

アピールポイントを先に伝える

エントリーシートで困難な状況について書く際には、結論を先に明示しておきましょう。

結論を先に明示しておくと、とても簡潔な構成ができます。

貴方のエピソードをはじめて知る企業側に理解してもらいやすくなるのです。

結論が不明確なままエピソードの説明をするとあなたが伝えたいことが正しく伝わりづらくなってしまいます。

結論を先に示して、それ以降の道筋を立てましょう。

一つのエピソードを具体的に説明する

困難な状況に関するエピソードは一つを掘り下げるように心がけましょう。

困難な状況を説明するだけでは意味がありません。

企業は困難な状況に対する学生の考え方や解決の方法に興味があります。

そのため困難な状況についての回答は、困難な状況そのものよりも困難を解消するためにした努力を説明する必要があります。

エピソードに付随する紆余曲折を丁寧に説明しましょう。

自分がどのように困難な状況を解消したか

自分が困難についてどのように対処したのかに焦点を当ててアピールしてください。

困難な状況への捉え方や自分なりの対処法を説明することで企業にあなたの人柄が伝わりやすくなります。

自分がどのように困難の解決を試みたのか、どうしてそうしようと思ったのかをよく考えてみてください。

企業に貢献できる意思をアピール

困難な状況を乗り越えるためには学生自身の価値観や考え方、問題対処の方法が表出されます。

自身の人柄が企業にどう活かせるのかも一緒にアピールしましょう。

企業に所属した場合、どのような人材として役に立ちたいか、将来のビジョンを考えてみましょう。

自分が企業に貢献できることをアピールすると企業もあなたと働くことを想像しやすくなります。

ESにおすすめの困難を乗り越えた経験

ESで使える困難を乗り越えた経験の中から、就活市場のおすすめを紹介します。

実践的な経験はアルバイトで、チームでの対応力は部活動・サークル活動の経験で、目標を決め実行できることは大学受験で伝えられます。

1.アルバイトの経験

アルバイトを通じて時間管理やコミュニケーション能力の向上、対応が困難な顧客への柔軟性、同僚との関係性の構築などの経験ができます。

特に、忙しい状況下での仕事や予期せぬトラブルに対処した経験は、難易度が高くアピールにふさわしい経験となり得ます。

アルバイトでは実務経験だけではなく、入社後の業務にも通じる実践的な問題解決能力を養うことにもなります。

例えば、顧客対応の際に発生した困難な状況やチーム内でのコミュニケーションの課題、スケジュール管理の難しさなどは、入社後にも共通する課題です。

アルバイト先で実際に遭遇した具体的な困難を乗り越えた経験は、あなたの対応力と柔軟性のアピールに役立つでしょう。

2.部活動・サークルの経験

部活動やサークルでは、団体での目標達成に向けた努力やチームワークを発揮した困難の解決などの経験が得られます。

そのため、リーダーシップや協調性、計画立案、時間管理など多様なスキルが磨けます。

特に、チームで目標達成や困難に立ち向かう経験は、将来自分が働くときの姿をアピールするのに最適です。

例えば、チーム成績の向上や大会の目標に届かない状況で、どのように行動を起こして協力したのかを伝えます。

困難な状況を共に乗り越える過程での個人の役割や団体として協力する重要性を伝えることで、人柄やチームプレイヤーとしての資質が際立ちます。

また、その経験を通じて得た学びや自己成長の側面もアピールしましょう。

3.大学受験の経験

大学受験は多くの学生にとって大きな試練です。

志望校合格の目標達成に向けた長期間に渡るの準備や努力が求められます。

受験勉強の過程では、試験の失敗あるいは挫折といった困難からの立ち直りの経験があったと思います。

受験勉強は長期計画の立案と実行、直面した困難やプレッシャーへの柔軟な対応方法を学ぶ絶好の機会です。

それらの様々な困難を乗り越える経験で得た学びや成長は、ESで評価されるポイントになります。

受験勉強中に直面した学習上の課題や時間管理、モチベーションの維持など目標に向かって努力し続けられることを伝えましょう。

それらはあなたの自律性や自己管理能力、逆境に負けない精神力を示す機会になります。

ESにおすすめしない困難を乗り越えた経験

困難を乗り越えた経験でおすすめしないのはどのような内容なのか、就活市場がESにおすすめしない経験3選を解説します。

避けるべきは、具体的でないこと、努力の量が少ないこと、あまり困難さを感じないことです。

1.具体的でない経験

ESに書く文章には具体性が求められています。

困難に直面した状況や乗り越えるために努力した内容などの過程が抽象的では、面接官がイメージできずに経験の価値が伝わらないです。

そのため、課題に直面した具体的な状況を詳しく説明し、その状況がなぜ困難であったかを明確にしましょう。

そして、あなたがどのように考え行動したのかを明確にします。

さらに、行動の結果と学びも明確に示すことが重要です。

具体的にするには、数字を使って客観的に評価できる取り組みの期間や改善の状況を伝えると効果的です。

具体的であることは、ESで述べた困難な経験の信憑性を高めることにも繋がりますので丁寧な説明をしましょう。

2.あまり努力していない経験

ESに書く文章には、困難を乗り越えるための努力や取り組みが十分行われている経験であることが重要です。

困難を経験した出来事を伝えるだけでは、企業の知りたい内容が満たされないからです。

企業は困難な状況に直面した際に、どのように創意工夫をこらし継続した努力を通じて問題解決に挑めるかを知りたいと考えています。

そのため、どれほど努力して困難を乗り越えたかを具体的に説明できる経験を選ぶことが大切です。

困難を乗り越えるためにどれだけ長い期間を費やしたか、どのようなスキルアップに取り組んだのかなどを伝えます。

困難を乗り越えた過程で自分がどのように成長したのかやどのような学びを得たのかも強調しましょう。

3.大きな困難でない経験

ESでは大きな困難や挑戦に対処した経験の方が、より高く評価される傾向にあります。

些細な困難や一般的な経験よりも、より深い学びが得られた経験やより苦労して困難を乗り越えた経験の方が好まれるからです。

また、些細な経験だと逆境に対する精神的な弱さや繊細さが際立ち、入社後に訪れる職場環境に対応できるのか不安に感じさせてしまいます。

大きな困難や重要な挑戦を乗り越えた経験は、粘り強い努力や解決能力を強く示すことができます。

困難が自分自身や周囲にどのような影響を及ぼしたかとその重要性を考慮しましょう。

そして、困難を乗り越えたことで得られた成果や目標達成にどのように寄与したかを明確にすることが重要です。

困難な状況を乗り越えた例文

それでは、困難な状況を乗り越えた例を具体的に文章にしてみましょう。

実際には実体験に基づいて作成する必要がありますが、文章の組み立て方やアピールポイントなどが参考になります。

重要なのは具体的に書くこと、可能であれば数値を入れて定量的に表現することです。

説得力を持たせたり、第三者が理解しやすいようにしたりする効果がありますので、そこは意識して作成してください。

例文1:アルバイトの経験

大学時代にカフェでアルバイトをしていました。

当初は接客がうまくできず、お客様にクレームをいただいてしまうこともありました。

そこで、先輩スタッフに接客方法を丁寧に教えてもらったり、接客のロールプレイングをしたりして練習しました。

また、お客様のニーズをよりよく理解するために、積極的にコミュニケーションを取るように心がけました。

その結果、お客様から「丁寧な接客で気持ちよかった」と声をいただくことが増え、売り上げも前月比120%達成することができました。

この経験を通して、努力することの大切さとコミュニケーションの重要性を学びました。

貴社でも、常に向上心を持って仕事に取り組み、お客様に満足いただけるサービスを提供していきたいと考えております。

例文2:部活動・サークルの例文

大学でバスケットボールサークルに入りましたが、正式な顧問がおらず、間違ったトレーニングで手首にケガを負ったことがあります。

練習メニューはインターネットなどで調べ自分たちだけで組み立てていましたが、過度な負荷をかけたことが原因でした。

早く上達したくて誰よりも努力していたつもりでしたが、それが間違いだったと気づき、大変ショックを受けました。

チームメイトの中にはサークル運営自体無理なのではないかという雰囲気も漂い始めましたが、私は自分のケガのせいでサークルを失ってしまうことだけは避けたいと考えました。

そこで大学の中でスポーツ科学に詳しい先生を探し、頼み込んで月に2回アドバイスを頂ける環境を整えました。

自分も正しい方法論を勉強し、情報をまとめてサークル内で共有できるようネットワークも構築したことで、その後はケガもなくサークルも活性化することができました。

例文3:大学受験の例文

私が経験した困難は、大学受験です。

高校時代は野球部に所属しており、受験勉強に取り組み始めたのは3年生の6月でした。

志望大学の合格ラインもC判定と低く、先生からも変更を打診されましたが、どうしても合格したいという強い思いが消せなかったのです。

そこでその日から平日は最低でも4時間、休日は10時間の時間計画を組み立て、質を上げるために動画を駆使した効率的な勉強法にも取り組み始めました。

また受験対策として徹底的に志望校の過去問を繰り返し、洗い出した苦手分野の問題は学校で放課後に先生に質問するなどして効果的な受験対策を実践しました。

その結果、年明けの模試で偏差値が15上がり、最終的には念願の志望大学に合格することができたのです。

困難な状況が思いつかない場合の対処法

どうしても困難に陥った状況が思いつかないという場合、自己分析からやり直してみるのもおすすめです。

困難や挫折は一人ひとり捉え方が異なりますので、ほかの人から見たら大きな困難でも、本人にとってはさほど大きくは感じられないことも十分あります。

それでも人生20年余り生きて、まったく平坦で起伏のない日常しかないことはほぼありません。

自己分析にはモチベーショングラフを用い、そこから客観的に自分を目視するのが良いでしょう。

モチベーショングラフから下がっているところを探す

モチベーショングラフは、今までの人生をグラフ化したものです。

縦軸がモチベーション、横軸が年齢で、そのときどきにモチベーションの高低を記していくことで作成します。

グラフ化すると分岐点が生まれますので、そのときに何があったかイベント情報を記入しましょう。

幼稚園時代、学校の入学や卒業、家族のことや周りを取り巻くさまざまなことで、人のモチベーションは上下します。

困難はこのグラフの下がっている分岐点のあたりにあるはずですので、その頃を重点的に探してみると、該当するエピソードが浮かび上がってくるでしょう。

忘れていた出来事などをきっかけに、そのときをどう乗り越えたかを考えてみてください。

ネガティブな感情を抱いたエピソードを思い出す

あまり楽しい作業ではありませんが、自分が何かしらネガティブな感情を抱いたときのことを起点にするのも、一つの方法です。

これもモチベーショングラフから探し出すことができますが、たとえば入学した学校に馴染めず、楽しくない日々を送っていた時期があるかもしれません。

その後すぐに友達ができて、そんな感情は忘れてしまったという場合もあります。

でももしかしたら、楽しくない日々を楽しくするために、積極的に友達を作る努力をした自分がいるのではないでしょうか。

ほんの少しの躓きでも当人にとっては大きな問題になる場合はいくらでもありますし、そこから抜け出すために一生懸命考えて起こした行動があれば、それは称賛に値します。

覚えがないからないと決めつけるのではなく、自分が辿ってきた道をもう一度振り返ってみることも大切です。

自分史を作ってみる

自分史を作成するには、幼少期から大学までの枠組みを作り大きな出来事や転機を年代別にリストアップします。

そして、挙げた出来事について、具体的な経験やそれが自分にどのような影響を与えたかを記述していきます。

このように自分史で振り返りすることで、自分の過去経験の深掘りができます。

自分の過去経験を振り返り整理することで、自分が挫折した経験や困難を乗り越えた経験が見つかる可能性があります。

自分史から洗い出された大変だった経験や辛かった経験から、それが終わったきっかけや楽しい経験に移行したきっかけに注目しましょう。

それが、「困難を乗り越えた経験」の質問に対する回答の具体的な経験と乗り越えた行動及び学びになります。

終わりに

困難という字面に怯んでしまってどうしても書き出しに悩んでしまうこの項目ですが、エントリーシートを見る側の人間もテーマとしてはそこまで壮大なものを期待しているわけではありません。

むしろ重要なのはテーマではなく、「成長」である、ということを意識して書くようにしましょう。

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