中学生時代のガクチカ経験はNG?見つからない人向けの今から作る方法も解説

中学生時代のガクチカ経験はNG?見つからない人向けの今から作る方法も解説

就職活動で必ず聞かれる「学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)」。

しかし、「特別な経験がない」「何をアピールすればいいのか分からない」と悩む学生も多いはずです。

この記事では、中学時代のガクチカは適切かどうか、さらにはガクチカ作成で困ったときの対処法までをわかりやすく解説します。

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【中学時代のガクチカ】中学時代のエピソードはガクチカに使っていいの?

就活でよく聞かれるガクチカ(学生時代に力を入れたこと)に、中学時代のエピソードを使っても良いのかと悩む人もいるかもしれません。

しかし、基本的には中学時代の経験はガクチカには適していないと考えられています。

というのも、企業が求めているのは大学生活の中での自主性や成長、課題への取り組みなど、より実践的かつ社会性のある経験です。

中学生の頃の話では、行動の背景や考え方の深さが浅く見えてしまうことが多く、評価につながりにくいのです。

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柴田貴司
(就活市場監修者/新卒リクルーティング本部幹部)

柴田貴司
(就活市場監修者)

どうしても伝えたい場合は、その経験が今の自分にどう影響しているのかを明確にし、大学以降の取り組みとつなげて話す工夫が必要になります。

【中学時代のガクチカ】中学時代の経験がNGな理由

中学時代の経験がNGな理由
  • 大学時代に努力していないと思われる
  • 現在と離れずぎている

中学時代の経験をガクチカに使っても良いのか迷う人もいるかもしれませんが、基本的には避けたほうが無難です。

ここでは、なぜ中学時代のエピソードがガクチカとして適さないのか、そのNGな理由を説明します。

企業が就活生に求めている視点とズレが生じるケースが多いため、注意が必要です。

大学時代に努力していないと思われる

中学時代の経験をガクチカに使うことで懸念される最大のポイントの一つが、「大学時代に努力してこなかったのでは?」という印象を与えてしまうことです。

就活におけるガクチカは、大学生活の中で自ら考え、行動し、成長してきた姿勢を企業に示す場でもあります。

にもかかわらず、何年も前の中学生時代の話を持ち出すと、「最近まで何に取り組んできたのか」が見えづらくなり、主体性や成長性に疑問を持たれる可能性があります。

仮に中学時代の経験が自分の原点であっても、それを起点として大学以降の活動へどうつながっているのかを補足しない限り、評価につながりにくくなる点に注意が必要です。

現在と離れずぎている

中学時代のエピソードがガクチカとして適さないもう一つの大きな理由は、「現在との距離がありすぎる」という点です。

就活では、過去の経験を通して現在の自分がどのように成長し、どんな価値観を持つようになったのかを伝えることが求められます。

しかし、中学生の頃の経験は時期的にも精神的にも現在の自分とのつながりが希薄になりがちで、採用担当者にとっても評価しにくいものになります。

また、自己分析や過去の振り返りが不十分である印象を与える恐れもあります。

中学時代の話をどうしても使いたい場合は、それが現在の行動や選択にどう影響しているかを明確にし、「今」とのつながりを補足する工夫が不可欠です。

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柴田貴司
(就活市場監修者/新卒リクルーティング本部幹部)

柴田貴司
(就活市場監修者)

ガクチカに使うエピソードとして、最も適しているのはやはり大学時代の経験です。就職活動では、大学生としてどのように考え、行動し、成長してきたかを通じて、社会人としてのポテンシャルを見られています。

そのため、基本的には大学での取り組みを中心に話すのが理想です。

ただし、どうしても伝えたい強い経験がある場合に限り、高校時代のエピソードであれば認められるケースもあります。

高校時代は大学と地続きであり、受験や部活などを通じた努力が現在の自分に直結していると評価されることがあるからです。

【中学時代のガクチカ】そもそも採点対象外になる場合もある

就職活動でよく問われる「学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)」ですが、中学生時代のエピソードを使うのはおすすめしない、ということをお伝えしました。

理由はここまででお伝えした通りなのですが、実は、中学時代の話は場合によってはそもそも評価対象外になることもあります

その理由と、どういったケースなら使えるのかを以下で解説します。

「学生時代」はたいてい「大学時代」を指す

企業がエントリーシートや面接で「学生時代」と聞いているのは、基本的に大学時代を想定しています。

なぜなら、就活では「今の自分がどう成長してきたか」「社会に出て役立つスキルや価値観をどう培ってきたか」が重視されるため、なるべく直近の経験を聞きたいと考える企業が多いからです。

そのため、面接官によっては「ずいぶん昔の話だな」と受け取られてしまう可能性もあります。

特に、大学生活の中で頑張った経験があるにもかかわらず、それを避けて中学時代の話をするとなると、「大学生活に力を入れていなかったのか?」と疑問を持たれるリスクもあります。

自己PRに中学時代のエピソードを使うことに対しては賛否両論ある

中学時代のエピソードを就活で使うことには、賛否両論があります。

一部の人事担当者は「印象に残るから良い」と評価する一方で、「時期が古すぎる」「仕事に直結しにくい」として、評価しないケースもあります。

つまり、中学時代の話を選ぶかどうかは、内容の伝え方と文脈がカギを握ります。

単に「頑張った」という話ではなく、今の自分にどんな影響を与えたかまでつなげて語ることができれば、評価される可能性はあります。

自己を形成するきっかけやエピソードなら興味を引ける

では、どういった中学時代のエピソードなら使ってもよいのでしょうか?

それは、「今の自分を形作る原点」になった経験です。

たとえば、今の価値観や行動スタイルの礎になった出来事、リーダーシップや粘り強さを学ぶきっかけとなった体験などは、むしろ個性としてプラスに働くことがあります。

重要なのは、過去の経験を今につなげることです。

中学時代に身につけた姿勢や考え方が、大学やアルバイトでどう活かされてきたかまで語れると、説得力が一気に増します。

ガクチカ=大学時代の経験が基本ではありますが、中学時代のエピソードも「今の自分」を語る文脈の中でなら、武器になり得るのです。

【中学時代のガクチカ】ガクチカの強いエピソードの選び方

「中学時代の経験しか思い浮かばないけれど、本当にガクチカとして使えるの?」と不安に感じる人は多いかもしれません。
しかし、ガクチカはエピソードの“強さ”よりも、“伝え方”と“意味付け”が重要です。

ここでは、採用担当者に印象づけやすい「強いガクチカ」の選び方について、2つの視点から解説します。

アピールしたいポイントから選ぶ

まず大切なのは、自分がどの能力・価値観・姿勢を企業に伝えたいかを明確にすることです。

アピールポイントとエピソードの例
  • 「行動力」をアピールしたい → 新しい挑戦をした経験
  • 「協調性」をアピールしたい → チームで協力して何かを成し遂げた経験
  • 「継続力」をアピールしたい → 毎日続けてきた努力や習慣

中学時代であっても、その経験を通じて何を得たのかが語れれば、十分ガクチカとして活用できます。

差別化しやすいエピソードから選ぶ

「部活のキャプテンを務めた」や「アルバイトで努力した」など、ありがちな話題は他の就活生と被りやすいものです。

そこで中学時代のエピソードが、むしろ個性的で差別化につながる可能性もあります。

差別化しやすいエピソードの例
  • 中学での生徒会活動
  • 地域の清掃ボランティアへの参加
  • 苦手な教科を克服するために工夫した勉強法

「なぜその活動をしたのか」「どう努力したか」「そこから何を得たか」をしっかり語れば、時期に関係なく印象的なエピソードとして評価されます。

【中学時代のガクチカ】そもそも面接官はガクチカで何を見ているのか

そもそも面接官はガクチカで何を見ているのか
  • 企業とのマッチ度
  • 活躍できるか

就職活動でよく聞かれるガクチカですが、そもそも企業は何を見ているのでしょうか。

面接官はガクチカを通して、あなたの人間性や思考、行動の特徴に注目しています。

では、面接官はガクチカを通じて具体的にどんなポイントを見ているのでしょうか?ここでは、企業側の視点から、ガクチカで重視される評価基準について解説していきます。

企業とのマッチ度

ガクチカを通じて企業が注目していることの一つに、「自社とのマッチ度」があります。

どれだけ優れた経験をしていても、その内容や価値観が企業の理念や風土と合っていなければ、高く評価されないこともあります。

企業は、学生が持つ考え方や行動パターン、物事への取り組み方を見て、「自社で活躍できるか」「チームに馴染めるか」といった観点から判断しています。

そのため、自分の経験を語る際には、単なる成果だけでなく、そこで得た気づきや価値観が企業とどのように合致しているのかを意識して伝えることが大切です。

企業理解と自己理解のバランスが、マッチ度を高める鍵になります。

活躍できるか

企業がガクチカを通じて重視しているもう一つのポイントは、「入社後に活躍できる可能性があるかどうか」です。

ガクチカは、過去の経験を語る場であると同時に、そこからどんな力を培い、どのように成長してきたのかを伝える機会でもあります。

企業はその内容から、課題にどう向き合うか、チームの中でどのように動くか、変化にどう対応するかといった、将来の働き方を想像しています。

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柴田貴司
(就活市場監修者/新卒リクルーティング本部幹部)

柴田貴司
(就活市場監修者)

ガクチカでは成果そのものよりも、その過程で発揮された行動力・柔軟性・学ぶ姿勢などが評価される傾向があります。つまり、ガクチカは「過去の話」でありながら、「未来の活躍」を見せるための重要な要素なのです。

【中学時代のガクチカ】高校〜大学時代に強いエピソードがない人が陥りがちな罠

「高校・大学でガクチカにできそうな経験がない」と感じると、つい中学時代の話に頼りたくなるものです。
しかし、その際に気をつけたい落とし穴があります。

ガクチカは「過去の栄光」ではない

ガクチカの目的は、ただ過去の「すごい経験」を語ることではありません。

企業が知りたいのは、「その経験から何を学び、今にどう活かしているか」という成長のプロセスです。

たとえ中学時代に表彰された経験があっても、それが現在の行動や考え方につながっていなければ、「過去の自慢話」に聞こえてしまう恐れがあります。

逆に、規模が小さくても、今の価値観に影響を与えたエピソードなら、高く評価される可能性は十分にあります。

時期よりも意味付けが大切

面接官が重視するのは、経験の「時期」よりも、その経験がどんな学びを生み、どのように今の自分に結びついているかです。

例えば、「中学時代の生徒会活動でリーダーの役割を学んだ」という経験は、その後の進路選択や、大学でのチーム活動への関わり方に影響しているなら、一貫した成長ストーリーとして高評価につながります。

どんなに古い経験でも、“今”の自分につながっていると伝えられれば、十分にガクチカとして成立するのです。

【中学時代のガクチカ】どうしても中学時代のエピソードを使いたい場合

どうしても中学時代のエピソードを使いたい場合の対処法
  • 今の自分につながっていることを伝える
  • 大学時代のガクチカの深掘りとして使う

中学時代のエピソードは基本的にガクチカとしては不向きとされていますが、どうしても伝えたい特別な経験がある場合には工夫次第で活かすことも可能です。

ただし、その際にはいくつかの注意点を意識しないと、評価につながらない恐れがあります。

ここでは、その際に気をつけるべきポイントを解説します。

今の自分につながっていることを伝える

ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)で中学生のエピソードを使うのは基本的にNGとされています。

なぜなら、採用担当者が見たいのは今現在の学生だからです。

しかし、どうしても中学時代の経験を伝えたい場合は、それが現在の自分にどう繋がっているかを明確に説明することが重要です。

たとえば、「中学時代の失敗から学んだ行動力が高校でも活きた」など、過去の経験が現在の成長にどう影響したかを具体的に語ることで、納得感のあるアピールになります。

大学時代のガクチカの深掘りとして使う

大学時代のガクチカを深掘りする中で中学時代のエピソードを取り上げるのは、過去から現在への一貫性や成長を示す手段として有効です。

この場合、中学時代の経験はあくまで「きっかけ」や「原点」として位置づけ、その後の行動や選択にどう影響したかを具体的に示すことが大切です。

たとえば、「中学での挫折が原動力となり、大学ではその課題を克服するために〇〇に取り組んだ」といった形で、中学の経験が大学での行動にどう繋がったかを明確に語ることで、説得力のあるストーリーになります。

【中学時代のガクチカ】中学時代の経験をガクチカにした例文

ガクチカ例文

私が学生時代に力を入れたことは、中学校で取り組んだ陸上部の活動です。

部長として、やる気に差がある部員の間でチームワークを高める難しさを感じていました。

そこで、一人一人と丁寧にコミュニケーションを取り、それぞれに合った練習メニューを提案することで、メンバーの課題や悩みを可視化し、改善に向けた行動を導きました。

この経験を通じて「対話を通じて課題を発見し、行動に移す力」を身につけました。

現在もその姿勢を大切にし、組織の中で円滑な関係を築きながら成果を出すことを意識しています。

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柴田貴司
(就活市場監修者/新卒リクルーティング本部幹部)

柴田貴司
(就活市場監修者)

こちらの例文では、中学時代の経験を伝えていますが現在の自分の姿勢に結びつけることができています。このように、今の自分にどう繋がっているのかを伝えることが中学生時代のエピソードをガクチカにする際のポイントです。

【中学時代のガクチカ】今からでも作れる!短期でできるガクチカ経験

「ガクチカになるような経験がない」と悩んでいる方も、実はまだ間に合います。

短期でも、自分なりに工夫して行動した経験であれば十分ガクチカになります。

たとえば、1~2ヶ月の短期インターンで業務に挑戦したり、学園祭やオープンキャンパスの運営スタッフとして役割を果たす経験も有効です。

短期バイトで業務改善に取り組んだり、ボランティア活動で人をまとめる工夫をしたことも評価されます。

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柴田貴司
(就活市場監修者/新卒リクルーティング本部幹部)

柴田貴司
(就活市場監修者)

大切なのは、期間ではなく「何を考え、どう行動したか」です。今からでも動き出せば、自分だけのガクチカはつくれます。

【中学時代のガクチカ】ガクチカの作成に困ったら?

ガクチカ作成に悩んだとき、一人で抱え込む必要はありません。

第三者の視点を取り入れることで、自分では気づけなかった経験の価値に気づくことがあります。

たとえば、就活エージェントや大学のキャリアセンターでは、専門のアドバイザーが過去の経験を丁寧に掘り下げ、ガクチカ作成をサポートしてくれます。

無料で相談できる場合も多いため、困ったときは積極的に活用してみましょう。

客観的な視点が、あなたの強みを引き出す鍵になります。

就活エージェント

ガクチカ作成に悩んだときは、就活エージェントの活用も効果的です。

エージェントは多くの就活生をサポートしてきた経験があり、あなたの経験の中から企業が評価するポイントを的確に見つけ出してくれます。

また、自分では「普通」と思っていた経験が、他の人にはない強みであると気づかせてくれることもあります。

エージェントはESの添削、模擬面接などもサポートしてくれるため、ガクチカの内容だけでなく、伝え方まで一緒に考えることができます。

特に一人で就活を進めるのが不安な方には心強い存在です。

大学のキャリアセンター

ガクチカ作成で困ったときは、大学のキャリアセンターを活用するのも非常に有効です。

キャリアセンターには就職支援の専門スタッフが常駐しており、自己分析のサポートやエピソードの整理、文章の添削まで幅広く対応してくれます。

特に、学生一人ひとりの履修状況や活動内容を把握しているため、親身で具体的なアドバイスが受けられるのが特徴です。

また、企業目線でのフィードバックをもらえることもあり、自分では気づかなかったアピールポイントに出会える可能性も高まります。

相談は無料で、予約制であることが多いため、早めの利用がおすすめです。

まとめ

ガクチカは特別な経験でなくても、工夫や努力があれば十分アピールできます。

中学時代のガクチカは基本的に適切ではありませんが、どうしても見つからないときは、就活エージェントや大学のキャリアセンターを活用して、自分の強みを一緒に見つけてもらうのも一つの方法です。

焦らず一歩ずつ準備を進めていきましょう。

柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

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