理系の就活面接では、大学での研究成果など専門的な内容とからめながら自分のアピールをすることがあります。自分の研究成果や研究能力を十分に伝えるためには、面接官との自然なコミュニケーションが欠かせません。
面接開始後すぐに求められる「自己紹介」は、面接官とのコミュニケーションのきっかけと位置づけられています。自己紹介を上手に利用することで、納得いく面接を実現できるでしょう。ここでは、自己紹介のポイントや例文をご紹介します。
面接で自己紹介をする目的とは?
理系・文系にかかわらず、就活の面接では最初に「まず自己紹介をお願いします」などと指示されることがあります。
面接がスタートしたタイミングでは、就活生と面接官は対面したばかりで十分にコミュニケーションがとれていません。そのため、自己紹介を通してコミュニケーションのきっかけを作るというのが、面接官が最初に自己紹介を求める意図です。
志望動機や自己PRなどの重要なポイントは後で改めて質問されるため、自己紹介の部分ではあまり長く語りすぎず、簡単なプロフィールと挨拶にとどめましょう。自己紹介で伝えたい内容は、まず大学名と学部学科名、氏名です。続いて大学の研究内容や課外活動、なぜその企業を受けたかなど、後々面接で質問してほしいことを一言程度で簡単に伝えましょう。
自己紹介の例文をチェックしてみよう
理系の就活では、自分の研究内容を活かせる企業に応募することが多いでしょう。したがって、自己紹介でも研究内容と応募先企業とのつながりを簡単にアピールしておくと、その後志望動機や自己PRを伝える際にいっそう説得力を持たせることができるでしょう。理系の自己紹介では次の例文を参考にしてみてください。
◯◯大学◯◯学部◯◯学科の◯◯と申します。
大学では4年間◯◯の研究をし、◯◯という成果を挙げました。
御社は◯◯事業のトップ企業であり、高い技術力と開発力を有しています。
大学での成果をふまえ、御社で◯◯の研究開発に携わることで世の中に貢献したいと思っています。
本日はよろしくお願いします。
このように自己紹介の時点で自分の研究と企業の事業内容とをリンクさせておくことで、志望動機や自己PRではいっそう具体的なアピールポイントを話せるようになるでしょう。
履歴書と同じことを話しても大丈夫?
履歴書やエントリーシートに自己紹介欄が設けられていることがあるかもしれません。そんなときは、履歴書やエントリーシートに書いた内容と同じことを面接で話しても問題ありません。
面接で自己紹介を行う目的は、あくまでコミュニケーションのきっかけを作ることだからです。また、履歴書やエントリーシートに書いた自己紹介と食い違う内容を話してしまうと「いい加減なことを言っているのではないか」という印象を抱かれる可能性もあります。
事実関係の食い違いがないように気をつけながら、履歴書やエントリーシートの内容をハキハキとした話し言葉に変えて伝えましょう。そのためには、あらかじめ提出した履歴書やエントリーシートをコピーしておき、面接前に読み返しておくことも大切です。
自己紹介を何パターンか用意してみよう
面接で「簡単に自己紹介してください」と言われた場合、1~2分程度に収めることが一般的です。ただし、企業によっては30秒以内や1分などと指定してくるケースもあります。面接官から指定された制限時間を大幅に超過すると「時間を守れない」という印象を与えてしまうため、制限時間内に収めることを心がけましょう。
制限時間内に話すスキルは、入社後のプレゼンなどでも求められる重要なスキルです。もし不安があれば30秒用、1分用、2分用などと数パターン自己紹介を用意し、事前に話す練習をしておきましょう。できれば家族や友人に付き合ってもらったり、自分の声を録音して後から聞き返したりすることがおすすめです。
緊張すると声が小さくなる、早口になるなどのリスクがあるため、あらかじめ練習を通じて自分の癖を理解しておくことがポイントになるのです。
自信をもって自己紹介をして実りある面接にしよう
面接の正念場ともいえる志望動機や自己PRをしっかり話すためには、入室や自己紹介のタイミングで面接官とコミュニケーションをとり、緊張をある程度解いておくことがポイントです。明るく笑顔で自己紹介をしながら、実りある面接につなげましょう。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート