【例文3選】面接で失敗談を聞かれたときの対処法や伝えるべきポイントを徹底解説

【例文3選】面接で失敗談を聞かれたときの対処法や伝えるべきポイントを徹底解説

面接では、失敗談を質問として聞かれることがあるため、答え方や対処法を知っておくことが大切です。

特に失敗談は、伝え方によってはネガティブな印象が強くなってしまうため、ポイントを理解したうえで効果的な答え方をする必要があります。

そこで今回は、面接で失敗談を聞かれたときの対処法や、主に伝えるべきポイント、具体的な例文を紹介していきます。

失敗談をどう答えれば良いかわからない…と困っている人は、ぜひ参考にしてみてください。

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【面接での失敗談】面接で失敗談を聞かれる本当の意図とは?

面接では失敗談を聞かれることがあるため、より効果的な回答をするうえでは、面接官の意図をよく理解することが大切です。

そのためまずは、面接で失敗談を聞かれる意図・狙いを解説していきます。

主な意図は、以下の3つが挙げられます。

主な意図
  • 失敗から何を学んだかを見ている
  • 問題解決能力や反省の姿勢を評価している
  • 自己改善の過程や成長を知りたい

上記の点を理解しておけば、失敗談の伝え方を考える際にも役立つでしょう。

では、重要なポイントをそれぞれ見ていきます。

失敗から何を学んだかを見ている

面接で失敗談を聞かれるのは、失敗から何を学んだのか、評価したい意図があるからです。

面接官は、失敗そのものよりも、その後にどのような学びがあったかに注目しています。

例えば「計画不足でグループ活動が失敗した」などのエピソードは、誰にでも起こり得るものです。

重要なのはその失敗をきっかけとして何に気づき、どんな行動を取ったのかというポイントです。

「同じ失敗を繰り返さないように、次回からは綿密にスケジュールを立てた」などの工夫・改善策を具体的に伝えると、説得力のあるアピールができます。

また、失敗談が自分の行動・考え方にどのように影響したかを伝えることも、学びが単なる反省で完結しないという証明につながります。

そのため、面接で失敗談を聞かれたときは、必ず「学び」の部分を強調して伝えるよう意識しましょう。

問題解決能力や反省の姿勢を評価している

面接で失敗談について質問されるのは、問題解決能力や反省の姿勢を評価したいという意図があるからです。

何かに取り組むうえで、失敗を受けてどのように行動したかは、一人ひとりの問題解決能力を測るうえで重要なポイントになります。

面接官は、問題が発生した際に落ち込んで終わってしまうのではなく、自分なりに改善策を考え、実行に移せる力を見ています。

例えば、失敗の原因を分析し、次回にどう活かしたのかを具体的に説明することが効果的です。

「意見の対立があったので、あえて対話の場を設けた」などのように、前向きな工夫や改善策があると、高評価につながりやすくなります。

単に謝ったり反省したりするだけでなく、失敗談を説明する際は、「次にどのような行動をしたか」まで話すことが大切です。

自己改善の過程や成長を知りたい

面接で失敗談を聞かれる理由には、自己改善の過程や成長を知りたい、という企業側の意図も関係しています。

失敗を経験した人がその後どう変わったか、という成長の過程は、面接官にとって重要な評価項目になります。

誰にでも失敗そのものはよくあることですが、失敗を受け、自分をどのように改善していったのかが重要です。

具体的には、「リーダー経験での失敗から、周囲の声をよく聞くようになった」などのように変化のプロセスを語ると、自己改善の意思や成長意欲が伝わります。

面接では、単純な失敗談で完結させず、「どのように変化したか」「次にどう活かしたか」を伝えることがキーポイントになります。

このように自分なりの振り返りと改善を重ねてきた人は、入社後も、成長に期待できると判断されやすくなります。

【面接での失敗談】失敗をポジティブに伝えるための変換術

失敗談は、ネガティブな印象が強くならないように、できる限りポジティブに伝えることが重要です。

シンプルに失敗したという事実を強調しすぎると、ネガティブな印象は拭えなくなるため、あらかじめ注意が必要です。

失敗談をポジティブに伝えるためには、以下の3つのポイントを意識する必要があります。

Point
  • 失敗に対する反応とその後の行動に焦点を当てる
  • 感情的にならず、論理的に説明する
  • 具体的な改善策とその結果を強調する

上記のポイントを意識してポジティブに伝える変換術を実践すれば、ネガティブな印象にはつながりにくくなります。

では、それぞれを詳しくチェックしていきましょう。

失敗に対する反応とその後の行動に焦点を当てる

失敗談をポジティブに伝えるうえで大切なのは、「どのような失敗をしたか」だけにとどまらないことです。

面接官が注目しているのは、その失敗に対してどのように反応したのか、その後どのような行動を取ったのかというポイントです。

例えば「準備不足でプレゼンに失敗した」というエピソードの場合は、「失敗について自分がどう感じたか」「何が原因だったと気づいたのか」「次にどのような対策を取ったのか」を明確に述べることで、成長や学びを伝えられます。

落ち込んで終わったのではなく、自分なりに改善に向けてアクションを起こしたことは、評価につながります。

面接では、失敗自体をネガティブにとらえるのではなく、むしろ失敗から立ち上がる力を見せることが求められています。

そのため失敗談のエピソードを話すときは、「その後の行動」にしっかりとフォーカスするようにしましょう。

感情的にならず、論理的に説明する

失敗談を面接で話すときに注意したいのは、ポジティブな印象を与えるためにも、必要以上に感情的になりすぎないことです。

悔しさや焦りなどの感情は、共感を呼ぶケースもありますが、面接では論理的かつ冷静に説明することが求められます。

「なぜその失敗したか」「どのような状況だったのか」「どのような判断をしたのか」などの背景・プロセスを、わかりやすく整理して伝えることが重要です。

また、話の流れに一貫性を持たせることも、説明スキルや思考の整理能力の評価につながるでしょう。

例えば「どうすれば防げたのか」などのポイントを冷静に分析して話せば、ポジティブに映ります。

感情ではなく理論でわかりやすく説明することが、面接官に信頼感を与えるポイントです。

具体的な改善策とその結果を強調する

失敗談をポジティブに伝えるうえで重要なのは、改善策とその結果を具体的に示すことです。

「失敗を活かしてどのように行動したか」「その行動によって何が変わったのか」を明確に述べると、実行力や成長の姿勢が伝わります。

例えば「プレゼン準備に失敗した後、毎週進捗確認ミーティングを導入した」などのように工夫と結果をあわせて伝えると、説得力が増すでしょう。

コツとしては、具体的な数値や比較を用いると、エピソード全体のインパクトが強くなります。

「以前はミスが3件あったが、改善後は0件になった」などのように、具体的な変化を提示すれば、取り組みの効果や姿勢が伝わりやすくなるのがポイントです。

詳しい改善策や克服のために行ったことなどを伝え、実行に移す力があることを、失敗談を通じて伝えましょう。

【面接での失敗談】面接で失敗談を伝える際に気をつけるべきポイント

面接で失敗談を聞かれた際は、ネガティブな印象を防ぐために、さまざまな点に注意する必要があります。

そのためここからは、面接で失敗談を伝える際に気をつけるべきポイントを紹介していきます。

主な注意点は、以下の3つです。

注意点
  • 失敗の規模を適切に選ぶ
  • 失敗の内容は職務や企業に関連するものを選ぶ
  • 自己責任を認め、他者のせいにしない

失敗談は、ただでさえマイナスな印象につながりやすいため、伝え方には十分に注意する必要があります。

では、以下から重要なポイントをそれぞれまとめていきます。

失敗の規模を適切に選ぶ

失敗談のエピソードを選ぶ際は、その規模が適切かどうかを見極めることが重要です。

あまりにも重大な失敗や、倫理的・社会的に問題のある失敗エピソードを話すと、ネガティブな印象が強すぎて逆効果になる可能性があります。

例えば法令違反や大きなトラブルに発展した失敗は、面接では避けるのが無難です。

最後に改善のための対策や心がけを伝えても、ポジティブな印象にはなりにくいでしょう。

とはいえ一方で、あまりにも軽すぎる失敗や影響がほとんどないエピソードをチョイスすると、学びや成長の要素が伝わりにくくなります。

理想的なのは、学生時代・前職などで実際に起きた、業務やプロジェクトに関する小さなミスや判断の誤りです。

その中でしっかり反省し改善した経験であれば、ポジティブな評価につながります。

失敗の内容そのものよりも、「そこから何を学び、どう変化したか」を具体的に伝えましょう。

失敗の内容は職務や企業に関連するものを選ぶ

面接で話す失敗談のエピソードは、基本的に、志望企業や職種に関連する内容を選ぶことが望ましいです。

なぜなら面接官は、「同じような場面に直面したときどのように行動するか」という観点で、失敗談のエピソードを聞いているからです。

チームでの連携不足によるミスや、計画不足による進行遅れなどは、業界・企業問わずさまざまな現場で共通する課題です。

このような失敗を通じて自分がどう考え、どう行動してきたかを伝えられれば、業務に活かせる経験として評価されるでしょう。

なお、アルバイトでの失敗なども、工夫次第で志望職種と関連づけて話すことが可能です。

例えば「接客でのミスをきっかけに、相手のニーズを汲み取る力を身につけた」などのエピソードは、企業での業務に結びつけて伝えることがポイントです。

失敗からの学びを志望企業でどう活かせるかを意識し、具体的なエピソードを選びましょう。

自己責任を認め、他者のせいにしない

面接で失敗談を伝えるにあたって注意したいのは、失敗を他人のせいにしたり、自分が原因ではないことを強調したりしないことです。

実際に失敗の原因が他人にあるとしても、その事実を前面に出して話してしまうと、責任感がなく他責思考な印象を与えてしまいます。

面接では、誠実さや責任感が感じられるかどうかも、十分に評価の対象になります。

そのためエピソードを伝える際は、自分には何ができたか・どう対応すれば防げたかという視点で説明することが大切です。

例えば「指示が不明確だったためミスをした」と伝えるよりも、「確認不足だった自分に原因があり、次回からは指示を復唱するようにした」などの表現をすることが望ましいでしょう。

自分の行動を主体的にとらえた伝え方は、信頼性を高めるポイントになります。

失敗を認めたうえで前向きに改善する姿勢を伝えることが、ポジティブな印象につながります。

【面接での失敗談】「意見が合わずに失敗した話をしてください」と言われた時の対処法

面接では、例えば「意見が合わず失敗した話をしてください」などのような質問をされるケースがあります。

このように用意していなかった急角度な質問が飛んできたときは、とにかく臨機応変に対応することが重要です。

主な対処法は、以下の3つが挙げられます。

主な対処法
  • 具体的なエピソードを交えて、異なる意見をどのように乗り越えたかを説明する
  • 対立を解決するための工夫やコミュニケーション力を強調する
  • 結果としてどのようにチームや自分が成長したかを伝える

急角度からの突飛な質問があっても、基本的にはエピソードを具体的に伝えたうえでポジティブな印象を持たせれば、良い評価にはつながりやすくなります。

では、対処法を一つひとつ見ていきましょう。

具体的なエピソードを交えて、異なる意見をどのように乗り越えたかを説明する

面接で意見が合わなかったという経験を述べる場合は、具体的なエピソードを交えて、異なる意見をどのように乗り越えたか説明しましょう。

抽象的な説明ではなく、詳しいエピソードを用意したうえで、行動を示しましょう。

ゼミのグループワークやアルバイト、サークル、部活での意見対立など、自分が実際に経験した場面を思い出してみてください。

その際は対立した内容が何だったのか、どのような経緯で意見が食い違ったのかを簡潔に伝えましょう。

重要なのは、意見の対立や食い違いを、どのような方法で乗り越えたかというポイントです。

一方的に自分の意見を押し通したのではなく、相手の意見をどう受け止めて解決の糸口を見つけたのかを説明することで、具体的な対応力をアピールできます。

「相手の視点を理解するためにヒアリングを行った」などのように、具体的な行動があると説得力を与えられるのがポイントです。

基本的には、自分の姿勢や思考プロセスを伝えることをしっかりと意識しましょう。

対立を解決するための工夫やコミュニケーション力を強調する

意見の対立が起きたエピソードを伝える際は、「どう話し合いを進めたか」「どのように落とし所を見つけたか」という点が評価ポイントになります。

面接官は、単に失敗談の内容を知りたいわけではなく、具体的な対人スキルや問題解決能力をチェックしたいと考えています。

例えば相手と対話の場を設けたり、共通のゴールに向けて議論を整理したりする工夫を伝えれば、明確なコミュニケーション能力や調整力があることを伝えられるでしょう。

また、意見がぶつかったときに感情的にならず冷静に相手の話を聞いた姿勢も、面接では重要なアピールポイントになります。

なお、自分がリーダーシップを取った経験がある場合は、チーム全体の調整役としてどのように動いたかを補足しておくとより印象に残りやすくなります。

このように対立を通じてどう行動したかに焦点を当てて話し、人間関係の構築力や協調性を具体的に示すことが大切です。

結果としてどのようにチームや自分が成長したかを伝える

意見が合わず失敗したエピソードを伝える際は、最後に、意見対立を経験した結果どのような学びや成長があったのかをしっかり伝えましょう。

質問の中では、ただ失敗した事実を伝えるのではなく、「何を得たか」「その経験が今後にどう活きるのか」を述べることが重要だからです。

「対立をきっかけにチームメンバーとの信頼関係が深まった」などの詳しいエピソードは、自分の精神的な成長を示すポイントになります。

このように、経験からポジティブな変化や成長をアピールすれば、失敗談も「価値ある経験」へと変わっていきます。

具体的には、「意見の対立→工夫→結果→学び」という流れを意識して説明していくと、面接官にもスムーズに内容を理解できます。

なお、エピソードの最後に学び・成長を伝えれば、話の印象を前向きに締めくくることができるのもポイントです。

【面接での失敗談】失敗談を通じて面接官に伝えるべきこと

面接で失敗談を質問されたときは、伝えるべき要点を押さえておくことも重要です。

要点を押さえてわかりやすく答えれば、重要なポイントが明確に理解できるため、ポジティブな印象にもつながりやすくなります。

失敗談を通じて面接官に伝えるべきことは、以下が挙げられるでしょう。

面接官に伝えるべきこと
  • 失敗から学んだ教訓をどのように生かすか
  • 自分の成長や改善を実感した瞬間を伝える
  • ポジティブな変化をアピールする方法

特に失敗から学んだ教訓や、成長や改善に関するポイントは、伝えるべき重要事項です。

では、詳細を解説していきます。

失敗から学んだ教訓をどのように生かすか

面接で失敗談を伝える際に大切なのは、失敗から学んだ教訓を、今後どのように活かしていくか明確に伝えることです。

シンプルに失敗談を失敗談としてとらえるのではなく、最終的に、その経験を前向きな学びに昇華できているかが重要になります。

例として、「事前準備が不足していたことでトラブルが起きた」という失敗談のエピソードを説明するケースで考えてみましょう。

その際は、「以降は何事にも準備を徹底するようになり、結果としてチームの進行管理がスムーズになった」などの具体的な変化に触れていけば、明確な成長をアピールできる仕組みです。

単純に失敗を失敗と認めるだけでなく、「自分の行動にどのような変化をもたらしたのか」を筋道立ててロジカルに説明すると、説得力の強いアピールになるでしょう。

自分の成長や改善を実感した瞬間を伝える

面接で失敗談を述べる際は、自分自身の成長や改善を実感した瞬間をわかりやすく伝えてみましょう。

失敗という経験を経て自分自身をどのように改善し、どのような場面で成長を実感したのかを具体的に話すと、より具体性のあるエピソードになります。

特に「成長を実感した瞬間」は、面接官にとって、あなたの成長意欲や実行力を読み取る重要なヒントになります。

具体例としては、「お客様対応でのミスをきっかけに、報連相を徹底するようにした」などの形で、成長や改善を実感したことをエピソードとして語るのが効果的です。

なお、「改善した」だけではなく「改善によってどのような変化が生まれ、自分自身がどう感じたか」まで踏み込んで具体的に話せば、ストーリー性が生まれることで面接官の印象に残りやすくなります。

ポジティブな変化をアピールする方法

面接で失敗談を話すときに大切なのは、ポジティブな変化をわかりやすくアピールすることです。

反省するだけではなく、その後の具体的な行動・考え方の変化にフォーカスすることで、ポジティブな印象を与えることができます。

ポイントは、変化の内容と結果を同じアピールの中で伝えることです。

例えば「ミスを機に自分から声をかけるようになった」などの具体的かつポジティブな変化を、わかりやすく説明しましょう。

ポジティブな変化を遂げていることがわかれば、ネガティブな印象は付きにくいでしょう。

また、「変化が今後の仕事にどう役立つか」を加えて具体的なアピールをすれば、失敗談を「将来への意欲」として昇華させることができます。

面接官は過去のミスよりも、ミスや失敗からどのような学びを得て未来へつなげていけるかを重視するものです。

【面接での失敗談】面接官からの急角度な質問に対処するための心構え

面接では、急角度な質問が来ることは、決して珍しくありません。

そのため、想定していない質問にうまく答えるうえでは、あらかじめ対処法を学んでおくことが重要です。

急角度な質問に対処するためには、主に、以下の心構えを大事にしましょう。

心構え
  • 冷静に考え、答えを構築する
  • 焦らず、必要ならば一度考える時間をもらう
  • 不安や誤解を避けるために、前向きに話す

とにかく焦らず冷静に対応すれば、急角度な質問が来ても、スムーズに答えられるようになります。

必要な心構えを学んで、面接における対応力を高めましょう。

冷静に考え、答えを構築する

面接で急な質問に直面して困った際、まず、大切なのは冷静さを保つことです。

驚いた表情を見せたり、焦って話し出したりすると、余裕のない印象を与えてしまう可能性があります。

まずは一呼吸おいて、質問の意図をしっかりと理解しましょう。

そして、「事実→行動→結果→学び」というロジカルでわかりやすい構成を、頭の中で組み立ててから話すようにしてください。

特に失敗談では、スタートから話全体がネガティブになりがちです。

そのため構成を意識して整理し、どのような状況だったのか・自分はどう対応したか・そこから何を学んだかを丁寧に伝えましょう。

構成に則って、冷静に流れを構築して回答すれば、わかりやすいからこそ面接官に安心感を与えられます。

面接で失敗談のエピソードを答えるうえで冷静な受け答えは、自分自身の落ち着きと誠実さを示す重要なポイントです。

焦らず、必要ならば一度考える時間をもらう

面接で急角度な質問が来たときは、焦らず、必要に応じて一度考える時間をもらうことが効果的です。

想定していない質問によって、答えが思い浮かばないことはどうしてもあるものです。

答えに詰まったときは、焦って話そうとせず、「少し考える時間をいただいてもよろしいでしょうか」と丁寧に一言伝えましょう。

この一言があるかどうかで、落ち着いて考える余裕を持てるだけでなく、面接官に対して誠実な対応ができる人という印象を与えられます。

数十秒ほどの時間を目安に待ってもらい、思考を整理したうえで、自分の経験に基づいた回答を考えましょう。

時間をもらったあとに回答すれば、即答するよりも深く考えてから発言する慎重さや、自分の言葉に責任を持つ姿勢が伝わるため信頼性が高まります。

急角度な質問に対しては、無理に取り繕うよりも、時間を取って冷静に答えるほうが結果的に好印象につながります。

不安や誤解を避けるために、前向きに話す

就活の面接で想定外の質問に答える際、ネガティブな感情や防御的な言い方をしてしまうと、面接官に誤解を与えてしまう恐れがあります。

例えば「相手が悪かった」「納得できなかった」などの表現は、責任感がなく、協調性が欠けていると受け取られる恐れがあるのが難点です。

そのため、どのような失敗談のエピソードであっても、基本的に前向きな言い回しを心がけましょう。

失敗したことに積極的にフォーカスするのではなく、経験から得た気づきや成長を軸に話すのが重要なポイントです。

ポジティブな姿勢を見せることは、自分自身の柔軟性や成長意欲をアピールするきっかけになります。

どのような質問が来ても誠実に、前向きに取り組む姿勢を伝えましょう。

【面接での失敗談】よくある失敗談の例とポイント

面接で失敗談をうまく答えるためには、前もって、事例を参考にしておくことも重要です。

例文とポイントをチェックしたうえで答え方を考えれば、よりスムーズに、効果的な答え方を見つけられます。

そのためここからは、以下のよくある失敗談に基づいて、例文を紹介していきます。

よくある失敗談
  • チームで意見が合わなかった事例と解決策
  • 納期に遅れた事例とその後の改善
  • 予期せぬトラブルに直面した事例と対応方法

あわせて失敗談を伝えるときのポイントも記載していくため、失敗談の伝え方がわからないときは、ぜひチェックしてみてください。

チームで意見が合わなかった事例と解決策

例文

私の失敗談は、サークル活動でチームと意見が合わず、十分な話し合いをせずに進めてしまったことです。

イベントの企画段階で方向性にズレがありましたが、自分の意見に自信があり、強引に提案を押し通してしまいました。

結果、当日の運営で連携が取れず、参加者からの評価も低くなってしまいました。

この経験から、成果を出すにはチーム全体の納得感と協力が不可欠であると痛感しました。

すぐに自分の過ちを認めてチームには謝罪したため、チーム内の良好な関係維持には、誠実な対応が不可欠であることも認識しました。

現在は意見が異なる場合でも、まず相手の意図を理解し、歩み寄る姿勢を意識しています。

入社後も、相手を尊重した対話を大切にし、チームで最大の成果を出せるよう努めていきます。

上の例文では、失敗経験を通じて「チームワークの重要性」と「対話の姿勢」を学んでいることが重要なポイントです。

自分の意見を押し通して失敗したという具体的なエピソードを示すことで、実体験に基づいた学びを伝えています。

そのうえで現在の行動改善や意識の変化や入社後の成長意欲を言及しており、失敗から学び、前向きに活かせる人物像を印象づける構成になっています。

エピソードやその後の学びについては、ポジティブな印象を与えるために詳細化することが大切です。

納期に遅れた事例とその後の改善

例文

私の失敗談は、ゼミの研究活動で、締切に遅れてしまったことです。

共同研究を進める中、自分の担当部分に想定以上の時間がかかり、納期直前まで作業が終わらず全体の提出に遅れが出ました。

原因はスケジュール管理の甘さと、進捗状況を周囲と共有していなかったことでした。

私はこの経験を通じて、タスクの見積もりの精度を高めると同時に、こまめな報連相の重要性を学びました。

それ以降は、物事に取り組む際は早めに行動し、チーム内での共有を意識するようになりました。

入社後も、計画的な行動と密なコミュニケーションを徹底し、信頼される存在を目指します。

上記の例文では、「納期遅れ」という具体的な失敗を素直に認め、原因分析と改善策を明確にしているのが大事なポイントです。

特に、チームでの進捗共有や報連相の重要性を学んだことを強調することで、社会人として必要な協調性や責任感の成長を伝えています。

また、学びを入社後にどう活かすかまで踏み込むことで、前向きな姿勢を印象づけられる構成となっています。

改善の姿勢に再現性があることをアピールするためにも、入社後のビジョンは具体的に伝えましょう。

予期せぬトラブルに直面した事例と対応方法

例文

私の失敗談は、アルバイト中に予期せぬトラブルに直面し、適切に対応できなかったことです。

飲食店での勤務中、大量の予約が集中し、ホールとキッチンの連携が取れず混乱が生じました。

イレギュラー対応が必要なせいで私は焦ってしまい、自分の対応に追われて全体を見る余裕がなく、クレームが発生してしまいました。

この経験を通じて、冷静な判断と状況把握の重要性を学びました。

以降は、焦ったときこそ優先順位を考えることを大事に、常に全体を見ながら行動するよう意識しています。

入社後も、トラブル時ほど落ち着いて行動し、周囲と協力しながら柔軟に対応できる社会人を目指します。

上の例文では、アルバイト中に起きたトラブルという誰にでも起こり得る失敗を取り上げています。

焦って対応が遅れたという失敗を正直に語りつつ、「冷静さ」と「全体を見る視点」の必要性に気づいた過程が丁寧に描かれています。

また、学びを活かして今後どう成長していくか、入社後にどう行動するかまで言及しており、成長意欲の高さをアピールできる構成になっています。

【面接での失敗談】まとめ

面接で失敗談を聞かれるのは、失敗そのものではなく、その後の行動や成長を評価するためです。

企業は、課題への向き合い方や改善力、再発防止の工夫など、社会人としての基礎力を見ています。

失敗談を話す際は、感情的にならず論理的に構成し、改善策や成長につながった変化を明確に伝えることが重要です。

また、他責にせず自己責任の視点で語ることも信頼感を高める要素です。

失敗を通じた前向きな変化こそが、評価されるポイントとなります。

柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

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