【例文あり】介護業界に就職するためのガクチカのポイントや注意点を徹底解説!

【例文あり】介護業界に就職するためのガクチカのポイントや注意点を徹底解説!

介護業界に就職するためのガクチカは自分の強みを前面に押し出すことも大切ですが、それ以上に選考相手がどのような人材を求めているかを把握し、自分がニーズに合致した人間であることを面接でもアピールすることのほうが重要だと言えます。

それぞれの企業や業種では求める人物像は異なっており、それに合わせて自分が売りにするポイントも変える必要があります。

それでは介護業界への就職を考える場合、ガクチカでは何をアピールすればよいのでしょうか。

例文とともに考えてみましょう。

介護業界の市場

介護業界に就職するうえでは、現在の状況だけでなく、将来性も気になります。

新卒で入社し、定年まで40年あまりにわたって仕事をしていくかもしれない業界ですから、将来も安定的に仕事ができるのか、入社する企業の経営はどうなっていくのか、収入はしっかり入ってくるか気になるところです。

介護業界の現状と近年の変化、将来の展望について理解しておきましょう。

介護業界の現状

日本は世界でも稀に見る勢いで少子高齢化が進んでおり、ベビーブームに生まれた団塊の世代が後期高齢者になる2025年には、全人口の2割弱にあたる約2,200万人が75歳以上となる超高齢化社会を迎え、2025年問題として注目されています。

介護サービス市場規模は2014年度で8.6兆円でしたが、2025年には18.7兆円と倍以上に昇る見通しです。

介護の仕事に就きたい人にとっては需要が高まって働きがいがありそうですが、少子化により介護の担い手が減るため、仕事がハードになることが想定されます。

そのため、介護ロボットの開発や導入などが少しずつ進められているほか、海外からの労働者を介護人材として採用する動きも高まっています。

介護業界の変化

65歳以上の人が占める高齢化率は2000年に約17%であったのが、2025年には30%を超える見込みです。

そのため、成長市場にある介護業界には異業種からの参入が後を絶ちません。

病院やクリニックの併設型や、不動産会社や家電メーカー、小売業や飲食業に至るまで多様な業態が介護施設の運営や介護事業サービスを始めているのです。

一方、介護報酬改定等を受けた収益の低下の影響を回避するために、既存の介護事業者は異業種を含む大手企業への傘下入りをして安定経営を目指す動きや、新規参入業者によるM&Aにより既存の介護事業とのシナジー効果を狙う動きも出てきています。

介護業界の展望

日本の65歳以上の高齢者人口は2040年には4,000万人に達すると予測されており、2050年には65歳以上の高齢者1人を現役世代の1.3人で支えなければならない超少子高齢化社会が到来する見込みです。

介護市場の規模の今後も拡大が見込まれますが、少子化により税収が見込めない政府の財政問題を背景に、1施設あたりの収益は低下することが懸念されています。

そのため、新規参入企業も含めた大手企業のもとで、コストダウンや人材採用の共有化を図り、利益が確保できる仕組みを再編成していなかくてはなりません。

今後も収益力の維持・向上を図っていくためには、徹底的な効率化の推進と介護サービスの質の向上をはじめ、介護保険収入以外の収入源の確保も求められる時代が来ると想定されています。

ガクチカでアピールするポイント

これまでの経験から得た学びをアピールする

もしこれまでに介護やそれに類した経験があるのであれば、大きなアドバンテージとなります。

未経験者のなかには実際に介護現場に入ってすぐに「自分が思っていた仕事と違う」といって辞めてしまうことが少なくありません。

介護がどのような仕事かを実際に体験している、あるいは見て理解しているというのは、そのような早期離職の可能性を下げるという意味で、重要視されるポイントです。

実際に直接介護をしたことがない場合でも「母が祖母の介護をしているのを長年そばで見てきました。

大変な仕事だと思いましたが、同時に非常にやりがいのある仕事とも感じました」と書けば、十分なアピールになるでしょう。

学生時代に介護施設でのボランティア活動の経験があるのであれば、それもガクチカとして有効です。

介護業界が求めている人材

緒高齢化が続く日本では今後も介護ニーズが増大し、市場規模としては拡大が期待できますが、一方で、少子化により担い手不足が懸念されています。

また、近年では高齢者施設における虐待事件や感染症の施設内感染、管理体制の不備による入浴介護中の事故や転倒事故なども増えており、介護サービスの質の向上や見直しも求められています。

こうした課題がある中で、介護業界ではこれからを担う存在として、どのような人材を求めているのでしょうか。

ハキハキとした明るい印象

介護の仕事は高齢者との関わり合いだけでなく、そのご家族とも接する機会が多いです。

自宅に訪問してのカウンセリングや介護サービスの提供などもある中、誰にでも好かれ、安心して接することができる信頼される人が求められます。

第一印象も重要で、ハキハキとした明るい印象であることが1つのポイントです。

高齢者本人もご家族も不安を抱えている方も多いため、明るい笑顔で接し、元気を与えられるような対応ができる人が求められているのです。

高齢により聴力が低下した方も多いため、ハキハキと大きな声で話すことができることは、1つのスキルとしても必要になります。

人思いな方

介護業界で最も大切と言ってもいいのが、人を思いやる心があることです。

介護サービスは事務的や機械的に提供する性質のものではありません。

あくまでも人と人との関わり合いで成り立つ仕事です。

高齢になると身体能力や判断力が低下し、体が思うように動かない方、車いすが必要な方や寝たきりになる方、認知症を発症して思うような生活が送れなくなる方もいます。

こうした高齢者やそれを支えるご家族の気持ちや状態に寄り添い、相手の立場に立って必要なサービスを丁寧に提供できる人が求められています。

レアケースとはいえ、残念ながら虐待事件などが起こっている中、介護事業者の品質と信頼を維持するうえでも、人思いな方が必須です。

気配れる人

介護サービスでは1人ひとりの状況も異なり、1人ひとりに目を配っていないと思わぬ事故やトラブルが生じることもあります。

少子高齢化でケアを必要とする利用者に対してスタッフの数が限られる中、多くの利用者をくまなくチェックしながら、ちょっとした変化も見逃さずに気配りができるきめ細やかな性格の方が求められます。

訪問介護の現場では利用者本人だけでなく、ご家族の異変や気持ちにも配慮できる人が必要です。

また、施設内では人材不足によるハードな業務を互いにサポートし合えるよう、スタッフ間の気配りも求められています。

利用者、ご家族、同僚に対して気配りができ、スムーズで高品質な介護サービスの運営ができる人材が求められています。

資格をアピールする

1709_1_98 (2) 就労前に資格を取っておくのもよいでしょう。

介護は敷居が低い仕事だと思われがちですが、実際には高齢者の生命を預かる責任の重い仕事になります。

そのため多くの施設や事業所では、募集条件に一定の資格以上を有していることと明記していることがほとんどです。

旧ホームヘルパー2級に該当する介護初任者研修であれば、費用も安く期間も最短では1カ月程度で取得することが可能です。

「学生時代には学業に励みながら、介護の仕事に就くために資格の取得も目指しました。

昨年中に介護初任者研修を修了することができましたので、現在はこの資格を活かせる仕事に就きたいと考えています」

例文のように学業と資格取得の両立を実現したと書けば、自分の時間をしっかりと管理できるというイメージだけでなく、空いた時間には自己研鑽の努力を惜しまない人間といったイメージも与えることができます。

粘り強さをアピールする

介護に関わった経験がなく、就労前に資格を取っていないのであれば、自身の性格を元に自己PRすることになるでしょう。

以下に性格をアピールする例文を紹介します。

まずは粘り強さをアピールする例文です。

「粘り強い性格で、中学高校大学と合わせて10年間に渡って〜を続けてきました。

介護の仕事でも持ち前の粘り強さを発揮して、困難なケースにも対処したいと考えています」

離職率が他業種に比べて高いといわれる介護業界では、続けられることは大きなアピールポイントになります。

また、粘り強さは忍耐力があり、ストレス耐性が高いとも受け取れます。

どちらも介護には欠かせない資質です。

誠実さをアピールする

見過ごされがちですが、誠実さも介護では重要なキーワードになります。

介護の現場は利用者と職員とが一対一になりやすく、他人の目が届きにくい状況が生まれやすい環境です。

そのような状況でも安心して仕事を任せられる従業員とは、つまるところ誠実に自分の仕事に向き合う人だと言えるでしょう。

「私の強みは誠実さです。これまでも大学のサークルや高校の部活動で、リーダーとしての役割を多く担ってきました。

自分の言動に責任を持って行動し、一貫性を持つことで周りからも信頼されることを学びました」

介護業界に限らずリーダーとしての資質を持つ人は貴重であり、重宝される存在です。

誠実さはその資質を証明するうえでも有効な性格だと言えるでしょう。

ガクチカでは他者との差別化を意識しよう

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介護業界に就職を目指す人が犯しやすい、間違ったガクチカのひとつに「お年寄りと関わるのが好き」というものがあります。

なぜこれが間違っているのでしょうか。

そもそも介護業界を志す人の多くは、高齢者と関わることが好きで、そうでなくても嫌いではない人たちです。

多くの人が持っている資質を主張してもアピールにはなりません。

ガクチカでは、まず相手方のニーズを把握し、そのうえで自分がほかの人と違う経験をしてきたのかを意識するとよいでしょう。

柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

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