はじめに
さまざまな物や人が絶え間なく行き来する現代では、運送業は非常に重要な役割を担う仕事です。
子供の頃に道を行き交う大型トラックを見て憧れを抱き、そのまま運送業を志したという人もいるのではないでしょうか。
とはいえ、運送業に就職するためには、憧れだけでは十分ではありません。
相手のニーズを知り、自分の長所を活かすことが大切です。
運送業ではどのような人材を求めており、どのような点をアピールすればよいのでしょうか。
例文を元に紹介していきましょう。
そもそも企業が自己PRを聞く理由
就活であなたの強みを十分にアピールするには、「自己PRからなにを知りたいのか」という質問の意図を押さえておくことが重要です。
企業があなたの何を知りたいのかをしっかりと抑え、どのようなことをアピールすれば企業に響くのかを確認していきましょう。
入社後のポテンシャルを見るため
企業は入社後に、企業で活躍し、貢献してくれる人を求めています。
そのため、自己PRの「あなたの強み」やを「その強みを具体的にどう生かし、どう活躍し、貢献してくれるのか」という部分に注目しているのです。
社風に合うか見るため
企業が自己PRで見ているのはあなたの強みだけではありません。
自己PRのエピソードにはあなたの人柄や考え方、価値観が表れます。
企業は、エピソードからあなたの人柄や価値観を読み取り、あなたが社風や組織に馴染めるかに注目しているのです。
入社後は、社員が一丸となって同じ目標やビジョンに向かって努力していきます。
そのため、同じ熱量で目標やビジョンにたいし努力し続けられるかを企業は確認したいのです。
運送業に必要な4つの能力
運送業に就職するためには4つのポイントを押さえておく必要があります。
1つ目は資格です。
大型自動車免許やフォークリフトの免許など、その業種に合わせて必要な免許を持っていることが、最低ラインとなることがあります。
会社によっては入社後に免許取得の支援をしてくれるところもありますが、事前に取得しているほうがやる気をアピールすることにもなるので、断然有利です。
2つ目は運転経験です。
上記の免許を持っているだけでなく、実物に乗った経験があるかどうかも重要視されます。
大型トラックやフォークリフトの運転経験があれば理想的ですが、そうでない場合でも普通自動車に乗る経験くらいはしておきたいものです。
トラックドライバーを目指す場合であれば、長時間の運転は必須になります。
運転が好きで普段からよく乗っているというのは、十分なアピールポイントになるでしょう。
体力や性格も運送業では重視される
3つ目のポイントは体力です。
運送業の多くは商品の搬入や搬出、それに大型車両を使用する仕事になります。
体力がなければ長く続けることは困難であり、会社側も体力の有無はしっかりと確認してきます。
資格や運転経験がない場合は、どれだけ体力があるかを示すことも重要でしょう。
最後に性格です。
大切な商品を、いかに時間を守って安全に、目的の場所まで運ぶことができるかが運送業の仕事です。
そのため、どんな仕事も丁寧に真面目にできる人というのは、運送業でも必要とされるでしょう。
大量の荷物を時間内に運ぶためにはルート選択で工夫したり、効率を考えて集配業務を行ったりすることが欠かせません。
与えられた仕事をこなすだけでなく、自分で考えて改善できるというのも自己PRとして有効でしょう。
資格や経験をアピールする例文を紹介
「大学在学中から工場でアルバイトをしており、3年間同じ場所で勤務を続けました。
2年目の途中でフォークリフトの免許を取ったあとは、主にフォークリフトに乗った作業に従事していました」 資格と経験の両方をアピールする例文です。
このような経験があれば理想的です。
次に普通乗用車の運転経験しかないケースをみてみましょう。
「日常的に車を利用しており、運転することも大好きです。
市内の道路はほとんど把握しているので、どこを行けば近道か、また時間帯によって空いている道もわかるようになっています。
安全運転にも気をつけていて、免許を取得してからの4年間、無事故無違反で過ごしています」 この例文のように、普通車しか運転したことがなくとも、それをアピールすることは十分に可能です。
運送業界に限らず法令遵守が厳しくいわれるようになっていますから、無事故無違反を続けているというのは大きな強みとなります。
体力や性格をアピールする例文を紹介
「子供の頃から大学までずっと野球を続けてきたので、体力には自信があります。
大学時代には身体作りも兼ねて、引越し作業のアルバイトをやっていました。
この体力を仕事に役立てたいと思い、貴社に応募しました」 資格や経験はないけれど体力に自信のある人の場合、体力を前面に押し出した自己PRが有効です。
その場合運動部で長年がんばってきた経験は大きな財産となります。
運送業に従事する人の中にはそうした経験を持っている人も多く、共通の話題で盛り上がるかもしれません。
「私の取り柄は何事にも真面目に取り組むことです。
その性格を買われてか、アルバイト先の書店で店長がいないときには、閉店業務を任されていました。
また、同じ書店では労働時間削減のために、閉店後の品出し業務の簡略化を提案・実行し、閉店後の労働時間を10分ほど短縮させることができました」 例文のように違う分野から運送業を目指す場合は、運送業でも通用する部分をアピールしましょう。
真面目さや時間コストの削減は運送業でも大切なポイントになります。
奇をてらわず自分のできることをアピール
運送業は他の業種に比べて求められる資質がはっきりしていると言えます。
自己PRがほかの人と類似することもありますが、それ以上に経験や資格がモノを言う業界だと言えます。
ほかの人のことは気にしないで、自分の強みをしっかりとアピールすることが運送業に就職する近道と言えそうです。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート