一般的に、多くの企業では就職活動の最初の選考として書類による選考を行います。
そして、書類選考で必ずといっていいほど記載を求められるのが自己PRです。
自己PRは、まだ実際に対面していない志望者がどのような人物であるのかを採用側が判断するための大きな材料とされる、重要な項目となっています。
しかし、過去を振り返ると裏方ばかりで表舞台に立った機会がなく、どのように自己PRを行えば良いか迷ってしまう人もいるかもしれません。
そこで、表舞台に立った経験がない人が上手に自己PRを行うための書き方のポイントについてご紹介します。
どこを見られているの?自己PRで書くべき内容とは
履歴書やエントリーシートに記載する自己PRは、志望者の能力や性格が企業の求めている人材とマッチしているかを見極める判断材料とされる重要な項目です。
企業の持つ風土に合っているか、仕事に役に立つ能力を持っているか、業務に役立ちそうな可能性を秘めているかといったポイントを見ています。
そのため、自己PRでは企業が求める人材とつながるような自分の長所について記載することが重要です。
自分の長所を書く場合には、より信頼性を持たせるために具体的なエピソードとともに紹介する必要があります。
エピソードは大きな賞を受けた話やサークルなどでリーダーとして活躍した話のような、華やかな内容でなくても構いません。
企業は表舞台で活躍する人だけではなく、裏方で支える人などさまざまな存在あってこそ成り立っているからです。
裏方エピソードで長所を魅力的にアピールするためのポイントとは
自己PRで自分の長所をアピールするためのポイントは、結果ではなくプロセスを中心に書くことです。
自分の誇れるべきポイントをただ書き連ねるだけでは自慢するだけの薄い内容となり、採用担当者に良い印象を与えません。
特に裏方のエピソードの場合には結果に華やかさがないことが多い分、プロセスの内容の書き方の良し悪しで採用者に大きな印象の違いを持たせてしまいます。
結果が地味な内容であっても、そこに行きつくまでの考え方や課題の持ち方、取り組み方が評価される内容であり、それがしっかりと成功や結果につながっていれば、華やかなエピソードよりも高い評価を得ることも可能となるのです。
結果を書く際には、そこまでの過程で得たもの、学んだことを必ず具体的に記載し、仕事に活かせることをアピールしておきましょう。
クラブやサークルのマネージャーなどで活躍したエピソードを書くときのポイント
学生時代にマネージャーとして、クラブやサークルのメンバーを支えるという裏方の役割をしていたという人もいることでしょう。
たとえば、スポーツのクラブの選手の場合には試合での活躍や受賞歴、それに至るまでの練習での努力といったことをテーマに記載することが可能です。
それに対して、マネージャーなどサポート役に徹していた人の場合には華やかなエピソードはないという人もいるかもしれません。
裏方でのエピソードを長所として書く場合に多く使用されるのが、「縁の下の力持ち」として活躍できるというアプローチ方法です。
しかし、このアプローチ方法は多用されている分、上手に使用しないと採用者に響かない内容となってしまいます。
たとえば、マネージャーとして選手を支えて勝利に導いたという話を書くだけでは自己PRにはなりません。
選手を勝利に導くためにどのような課題を自ら掲げ、課題を実現するために実際に何を行い、どう勝利に貢献させたのかという具体的な話こそが自己PRとなるのです。
何の活動にも参加したことがなくてもアピールできる!裏方エピソードの書き方
学生時代にクラブやサークルに所属したり、ボランティア活動に参加したりといった経験がないという人もなかにはいるかもしれません。
しかし、裏方としての活躍は必ずしもクラブやボランティアなどの団体のなかだけで行われるものではありません。
たとえば、家族を支えるということもひとつのアピールするための裏方エピソードとなります。
ケガをしてしまった家族のリハビリや高齢の家族の介護をサポートし続けたという経験も、表に見えにくい一見、華のないテーマではありますが、上手にアピールすれば評価へとつなげることは可能です。
たとえば、相手の立場に立って物事を考えることができるホスピタリティ精神や長期的に病人のサポートを続ける粘り強さ、介護という地味な役割をコツコツと続ける努力は長所となります。
ただし、ただサポートをした、介護をしていたというだけでは評価されません。
快方に向けて自ら具体的な方法を提案し、実行したことで結果を出したというプロセスが重要となるのです。
介護と学業との両立のための時間の管理や家族がリハビリの壁に当たったときどのように対応し、どんな方法で乗り越えさせたのかといった具体的なエピソードが必要となります。
裏方エピソードでもアピールできる!自己PRはプロセスと学んだことを書くことがカギ
自己PRは、裏方でも表舞台で活躍した人でも、結果に至るまでのプロセスとその経験から得たものの書き方がカギとなります。
特に、華やかさに欠ける傾向になりやすい裏方エピソードを書く場合には、具体例を挙げて仕事で活かせる性格や能力として上手に経験を紹介することが大切です。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート