IT業界は勢いがある市場で、人気も絶えない業界のひとつです。
そんなIT業界の内定を欲しい人におすすめするのがインターンシップです。
しかし、インターンシップは誰でも受かるわけではありません。
インターンシップを受けるには面接が必要になる企業もあるのです。
そのため、志望動機を事前にしっかりと準備して挑む必要があります。
では、インターンシップに向けた志望動機は、どんな内容でどのようにアピールすればいいのでしょうか。
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インターンの選考には人事目線が重要!
今をときめくIT業界は人気の業界であることから、インターンに参加したい方も多いです。
インターンの募集人数は新卒の採用人数より、ずっと小規模ですから、競争率も高くなります。
志望する業界の仕事を実際に体験したい、志望する企業で実際に働いてみたいなど、就職後のミスマッチを防ぐためにもニーズは高いです。
ニーズを満たすためには、インターンの選考を突破しなくてはなりません。
就活の予行演習ともなるインターンの選考で採用されるためには、志望動機をいかに書くかがポイントになります。
選考に通るための志望動機を書くポイントは、人事目線で考えることです。
人事目線とは何なのか、ご紹介します。
人事目線とは?
インターンの選考に通りたいと考えると、応募する会社を称賛するような言葉ばかりを並べて立てしまう方も少なくありません。
「御社はIT業界を牽引している会社なので」とか、「成長目覚ましい企業なので」、「高い技術を有しているので」、だからインターンをしてみたいとプッシュする方が多いです。
ですが、いかに会社を褒めてもらっても、人事担当者はあなたを採用したいとは思いません。
人事目線とは会社の業務を担う人材として、この人に任せてもいいと思えるかです。
選考のポイントは、どんな人物でどんな能力があるのか、社内でうまくやっていけそうかという点です。
つまり、会社に対する思いや情熱を語るのではなく、自分はどういう人間かを伝えないといけないのです。
学生目線と人事目線の違い
志望動機は、その会社でインターンを志望するのはなぜかを伝えるものです。
多くの学生さんは、会社を主体にして会社に対する思いや憧れ、やってみたい仕事などについて語りがちです。
ですが、人事担当者が知りたいのは、あなたのことです。
もちろん、なぜインターン先として自社を選んだのかを明確にすることは必要です。
そのうえで、インターンで何をしたいのか、何ができるのか、何を得たいのかをしっかり伝えることが大切です。
インターンとして活躍するために備わっている自分の能力や人柄、成長させたい点などをアピールして、この人なら採用したいと思わせなくてはなりません。
学生目線と人事目線のズレが選考落ちにつながるので留意しましょう。
簡潔に相手の欲することのみを伝える重要性
人事目線で知りたいこととは、なぜ、その会社のインターンを志望したのか、あなたがどんな人物で何ができるのか、インターンで何をしたくて何を得てどう成長したいのかの大きく3つです。
アピールすべき点をとりとめもなく並び立てればいいわけではありません。
アピールしまくれば、熱意が伝わる、採用したいと思われるわけではないので注意が必要です。
ビジネスの現場では、必要な情報を必要なだけ、わかりやすく簡潔に伝えることが求められます。
そのため、必要なポイントを明確にして、それぞれ1文程度で簡潔にまとめることが大切です。
多くの選考書類に目を通し、多くの学生と面接をするわけですから、わかりやすく端的な言葉で表さないと、人事担当者に目を留めてもらえません。
IT業界とは?
IT業界は現時点をはじめ、これからますます需要が伸び、成長していくと期待されている業界です。
コンピューターやシステム開発のエンジニアから、Webサイトやモバイルサイト、オンラインゲーム開発などBtoBのサービス、BtoCのサービスとジャンルも多彩です。
注目度が高まり、これからの技術開発と進展がますます望まれるAIやICTの分野、ブロックチェーン技術を用いたデジタル社会の構築に至るまで、期待度が高い業界です。
IT業界でのインターンの仕事内容
IT業界でインターンを行う場合、どのような仕事に携われるのでしょうか。
分野によっても異なり、会社の規模によっても異なります。
IT業界では規模の大きな大手や成長目覚ましい企業をはじめ、少人数のITベンチャーでもインターンを募集するケースがあります。
中規模や大手の会社なら、プロジェクトチームの一員に加えてもらい、アシスタント的な仕事をしながら、一連の仕事の流れを覚えるといった内容が少なくありません。
業種により、サイト開発を任される、オンラインゲーム開発を任されるなどを試作的に行い、うまく行けば、実際に登用されるといった方式のところもあります。
プロセスだけでなく、成果物を制作できる内容のインターンが多いです。
得られるスキル
IT業界のインターンに参加する方は、大学でIT関連の学部や学科を専攻していたり、専門学校に通ったり、独学で学んである程度の知識や技術を持って臨む方が多いことでしょう。
インターンに参加することで、実際に現場で使うことができ、自分が身に着けた知識や技術が仕事に活かせるのか、どのように活かしていけばいいのかのスキルが身につきます。
プロジェクトチームの一員として役割分担とメンバーとの連携を行いながら、スケジュールに沿ってプロジェクトを進めていくスキルや、プロジェクトリーダーから指示を受けて仕事を行う、進捗状況などを的確に報告する、納期を守るといったスキルも身につきます。
そのほか、自ら考えてアイディアを出したり、企画を立案したりする、それをプレゼンするといったスキルも身につけられるのがメリットです。
インターンシップ用の志望動機とは
インターンシップでも志望動機が必要と言われると、採用試験とは何が違うのか気になるはずです。
基本的に伝える熱意などは同じ要素がありますが、インターンシップと採用面接では目指すべきゴールが違います。
インターンシップは企業体験が目的なので、必然的に志望動機の内容も採用試験と変わることが理解できるでしょう。
その違いは些細なものですが、1ヶ月から数ヶ月の短期的なインターンシップで自分が何を活かし、何を経験したいのかを考えます。
また、それに付随する形で、将来IT企業で叶えたい夢やインターンシップを受ける企業を選んだ理由を組み込むことで、具体性があって相手に伝わりやすい文章を書くことができるでしょう。
IT業界の志望動機を作る上で知っておくべきポイントとは
インターンシップを志望する以上、ある程度IT業界について知識を入れておいたほうが良い内容もあるでしょう。
IT業界の特長として、『繁忙期が非常に激務』であること、『常に勉強が必要』であること、仕事に『ロジック』が必要であることがあげられます。ITの繁忙期は想像しにくいですが、アプリ運営会社ならシステムのアップロード業務や不具合修正業務などが起こると忙しくなり、残業も多くなります。そのため、インターンシップで激務に付き合わされることは少ないはずですが、覚悟をもって仕事に臨む姿勢は必要です。
また、世界中でITに関する知識は爆発的に広がっていっています。その流れに置いて行かれないように、業界を見て常に勉強をしていないと自分の知識が通用しないものになってしまうおそれもあるのです。
また、コンピュータを相手にする仕事なので論理性が大切になります。ロジックをうまく組み立てられる能力が強い人は、IT業界に向いていると言えます。
志望動機を作る上で抑えるべき3つのポイント
志望動機で抑えるべきポイントは、
- 先見的目線(将来像)
- なぜIT業界の中でその企業に申し込んだのか
- 具体的にどのようなことを学びたいか
の3つです。
先見的目線(将来像)
『先見的目線(将来像)』は、自分がこの業界で何をしたいかです。これは夢などでも良いですが、今後どのようなことをやりたいかのビジョンを持つことが求められます。一概に夢に限らなくても、業界がある程度把握できる人は、業界にどういうことが必要かを見据えた内容でも良いでしょう。
なぜIT業界の中でその企業に申し込んだのか
次に『なぜIT業界の中でその企業に申し込んだのか』は、企業の特性を分析したうえで、企業が持っている強みを見出すことにあります。IT業界で特にこの分野が強いからこそ、この企業でなければいけないと主張することができるのがベストでしょう。
具体的にどのようなことを学びたいか
『具体的にどのようなことを学びたいか』は、実際に業界がわからない中で、発表されているインターンシップの、どのプログラムに興味を持ったかなどに着目すると良いでしょう。もし決まっていなければ、何でも学びたいという気持ちを伝えることが大切です。
IT業界に向けた魅力的な志望動機のポイント
IT業界は近年注目されている上需要も高い業界の一つです。
さらに、未経験歓迎・文系も可な企業が多いですからIT業界が人気の理由もわかります。
多くの学生からの応募がある中で差をつけるポイントについてお話します。
結論を最初に明示
まず、IT業界に向けた志望動機以外でも重要なポイントとして、「結論を最初に明示」することを意識しましょう。
志望動機における結論とは、なぜその企業を志望したのか、です。
これを最初に示すことで聞き手である企業もそれ以降の話について道筋を立てやすくなります。
さらに印象にも残りやすくなりますのでメリットが多いのです。
具体的なエピソードを示す
志望動機を簡潔に示したら、次にそれを裏付ける具体的なエピソードを伝えることが大切です。
具体的なエピソードを説明することで、あなたらしさをアピールすることができます。
注意として、志望動機の回答に用いるエピソードは一つに絞るようにしましょう。
というのも、エピソードは量よりも質なのです。
エピソードを掘り下げて話すことで、他の学生との差別化ができます。
自分らしいエピソードをできる限り掘り下げて説明することにより、自分の価値観や人柄が伝わりやすくなります。
その企業にしかない魅力は?
志望動機は「でもそれうちじゃなくてもいいでしょ?」といわれてしまうと困ります。
企業研究や業界研究をすすめていくと必ずその企業にしかない魅力に気付くことができます。
志望動機において、ぜひ自分なりにその企業でなければいけない理由を精緻化しておきましょう。
入社後に貢献できる意思を示す
志望動機は、企業に入社できる意思を示して締めましょう。
志望動機はその企業で働きたいという意思表示となります。
しかし、実際に働くまでは学生がどのように企業に貢献してくれるかわかりません。
最後に学生自ら企業にどのように貢献できるかを提示することで企業もあなたと働くことをイメージしやすくなります。
働く意欲を直接自分からアピールするために企業に伝えましょう。
インターンシップの志望動機の例文
例文を一つ載せてみましょう。
私は、貴社のSNS部門に特化した部分に惹かれて志願しました。
特に貴社の代表的なスマートフォンアプリの『○○』は、若い世代だけでなくシニア世代までが利用しやすい前衛的なアプリケーションだと感動しました。
私は将来、誰でも便利に利用することができるアプリケーションの開発をしたいと考え、そこに貴社の技術があれば開発することができると思っています。
現在は大学で○○などの研究に携わっておりますが、ビジネスの基本的な知識や現場を知らないので、貴社のインターンシップで学びつつ、お力になれたらと考えています。
自分の志望動機を作るときは、さらに自分が行っていることや、企業分析の結果から見える企業の強みなどを含めて、一貫性のある文章を構成することが大事です。
最終的に必要なものはやる気や熱意!
志望動機を作成するときは、しっかり自分のビジョンと整合性があることを確認しましょう。
いくら上手に志望動機を書くことができたとしても、整合性が無ければ面接のときにやる気が伝わりません。事前に調べるだけなら、インターネット上に情報が多数ある現代ですから、いくらでも文章を作れるでしょう。そして、しっかりビジョンを持って伝えることで他の人とは一味違う志望動機になるはずです。
文系未経験だとIT業界を志望してはいけないと思っていませんか?そんな事はありません。今、IT業界は文系未経験を採用する動きを活性化させております。
そのため、まずはIT業界がどんな業界なのかを理解しておく必要があります。
まとめ
IT業界のインターンシップで採用される志望動機を書くには、学生目線ではなく、人事目線になることが重要です。
なぜ、その会社でインターンをしたいのかを明確にするとともに、自分がどんな人物で何ができ、何を得たいと思っているのか、得たことをどう活かしたいのかをアピールしましょう。
多くの学生の中から選ばれる狭き門ですから、簡潔かつわかりやすくまとめた伝わる志望動機を作成することが必要です。
例文を参考にしながら、自分なりに考えてみましょう。