「面接で学生時代に頑張ったことを聞かれるのはなぜ?」 「学生時代に頑張ったことを上手く伝えるためにはどのようなことに気を付ければいい?」 「学生時代に頑張ったことがないけれど、どうすればいい?」 面接で学生時代に頑張ったことを聞かれると、返答に困ってしまう人もいるのではないでしょうか。
本記事では、面接で学生時代に頑張ったことを聞かれる理由や伝える際のポイント、注意点などについて詳しく解説します。記事を読むことで、この質問をする意図や効果的なアピールの仕方を知ることができるでしょう。
また、実際の回答例や学生時代に頑張ったことがない場合の対処法も併せて解説しています。面接で学生時代に頑張ったことを上手く伝えたいという人は、ぜひ参考にしてみてください。
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面接で「学生時代に頑張ったこと」を質問する理由とは?
「学生時代に頑張ったこと」というのは面接では定番の質問の1つです。この質問に答えて良い評価を得ようとするなら、まずは面接官が学生時代に頑張ったことを質問する意図を知る必要があります。
ここでは、面接で「学生時代に頑張ったこと」を質問する理由について見ていきましょう。
就活生の人となりを把握したい
面接で学生時代に頑張ったことを質問する理由としてまず挙げられるのが、就活生の人となりを把握したいからです。
大学の4年間を部活動に打ち込んできたことを伝えれば1つのことに専念するのに向いているという印象を与えたり、ボランティア活動を行ってきたことを伝えればコミュニケーションを取り、人の役に立つのが好きという印象を与えたりできるでしょう。
この質問に対する答え次第で面接官に与える印象が変わるため、自分の回答がどのような印象を与えるのかを考えておくことが大切です。
自社の社風に合っているか知りたい
面接で学生時代に頑張ったことを質問するのは、自社の社風に合っているか知りたいからという理由もあります。
学生時代にどんなことに打ち込み、学生時代の時間を費やしてきたのかは、その人の興味や価値観を知る1つの判断材料だと言えます。
そのため、面接官はこの質問をすることで就活生の興味や価値観を知り、自社の社風に合っているかを判断するための材料としているのです。
伝える能力があるかを見極めたい
学生時代に頑張ったことを聞くことで、伝える能力があるのかも見ています。学生時代に頑張った経験をいかに魅力的にわかりやすく伝えられるのかが見られているのです。
物事を魅力的にわかりやすく伝えるということはとても難しいことだと言えます。しかし、話す力や伝える力はとても重要な能力であり、仕事をする上で不可欠なため、この質問をすることでその力が備わっているかを見極めようとしているのです。
仕事に対する姿勢・考え方が知りたい
仕事に対する姿勢や考え方を知りたいという理由で、面接で学生時代に頑張ったことを聞くこともあります。
学生時代に頑張ったことを聞くことで、どのようなことに、どのような考えを持って、どのように取り組んだのかがわかり、その結果どのような成果を得たのかを知ることができます。
そのため、学生時代に頑張ったことのエピソードを聞くことで、面接官はそこから仕事に対する姿勢や考え方を知ろうとしているのです。
入社後に活躍できるかを見極めたい
学生時代に頑張ったことを聞くことで、就活生がどのようなことに取り組み、どのように考えどのように行動したのか、また何を得たのかを知り、入社後に活躍できるかどうかを見極めたいという意図もあります。
この質問を通して就活生の物事への取り組み方を知ることで、入社後仕事で活躍できるかどうかをイメージしやすくなります。
面接官は就活生がどのように物事に取り組み、どのように頑張るのかを知り、入社後に活躍できるかを見極めようとしているのです。
面接で「学生時代に頑張ったこと」を伝える際のポイント
面接で学生時代に頑張ったことを伝える際にはいくつかのポイントがあります。ポイントをおさえて伝えることで、面接官に自分の人柄などをより印象的にアピールできるでしょう。
ここでは、面接で学生時代に頑張ったことを伝える際のポイントについて解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
- 結果よりもプロセスを伝える
- 結果から得られたものを伝える
- どうして頑張れたのかを具体的に伝える
結果よりもプロセスを伝える
学生時代に頑張ったことを伝える際に重要なのは結果ではなく、どのような目標を立て、それに向けてどのように取り組んだのかというプロセスを具体的に伝えることです。
面接官はこの質問によって頑張ったことの結果を知りたいのではなく、就活生の人となりや伝える能力を知って企業でも成果をあげられるかということを判断しようとしています。
そのため、結果よりも目標達成のためにどのような計画を立て、どのように工夫し取り組んできたのか、問題が起きた時にどのように対処したのかなどのプロセスを具体的に伝えることが大切です。
結果から得られたものを伝える
学生時代に頑張ったことを伝える際にはプロセスを伝えることも大切ですが、その結果から得られたものを伝えることも大切です。
学生時代に頑張ったことを質問するのは、頑張った経験から何を得て、どのように成長したのかを知りたいという意図もあります。
そのため、どのように考えて取り組んできたのかというプロセスだけでなく、何を得られたのかもしっかりアピールしましょう。
どうして頑張れたのかを具体的に伝える
学生時代に頑張ったことを伝える際には、どうして頑張ることができたのか、その目的について具体的に話すことも重要なポイントです。どうして頑張れたのかを明確にすることで、面接官に人間性をアピールすることができるでしょう。
お金が欲しくてアルバイトをしていた場合でも、「人と接するのが苦手な性格を克服したくて接客のアルバイトをした」と説明することで向上心があることをアピールできます。
企業が求める人材を意識して、なぜ頑張れたのかを具体的に伝えるようにしましょう。
面接で「学生時代に頑張ったこと」を伝える際の注意点
面接で学生時代に頑張ったことを伝える際に、気を付けるべき点がいくつかあります。学生時代に頑張ったことを上手く伝えられたとしても、注意点に気を付けなければマイナスのイメージを与えてしまう可能性もあるでしょう。
ここでは、面接で学生時代に頑張ったことを伝える際の注意点について詳しく解説するので、チェックしておいてください。
自慢話にならない
学生時代に頑張ったことを伝える際には、ただの自慢話にならないよう注意が必要です。頑張った結果として得られた実績を伝えるチャンスであるため、自慢したくなる気持ちもわかりますが、結果だけを強調してもあまり意味がありません。
面接官が知りたいのはその結果ではなく、その経験によって就活生が何を得たのか、それを今後仕事でどのように活かせるのかということです。
そのため、自慢話にならないよう注意して、実績は触れる程度にしておくと良いでしょう。
話しを盛らない・嘘はつかない
学生時代に頑張ったことが見つからなかったり、良く思わせようとしたりして話を盛ったり嘘をついたりしないよう気を付けましょう。
話を盛ったり嘘をついたりすると、面接官から突っ込まれた時に答えられなくなってしまう可能性があります。また、話を盛ったり嘘をついたりしたことがバレると面接官にマイナスのイメージを与えるだけでなく、信用を失ってしまいます。
そのため、話を盛ったり嘘をついたりすることはしないでください。
提出書類と食い違わないように注意する
学生時代に頑張ったことを伝える際、その内容がエントリーシートなどの提出書類と食い違わないよう注意するのも大切なポイントです。
提出書類では粘り強い性格であることを強みとしてアピールしていたにもかかわらず、学生時代に頑張ったことではフットワークの軽さをアピールするなど、アピールするポイントなどに一貫性がないと疑問視される可能性もあります。
そのため、事前に提出書類の内容をしっかり確認し、話す内容が食い違わないようにしましょう。
他人に指示されて「頑張ったこと」は伝えない
学生時代に頑張ったことを伝える際には、自分でどう考え、どのように取り組んだのかを伝えることが大切であるため、他人に指示されて頑張ったことは伝えないようにしましょう。
誰かに指示されて頑張ったというエピソードは自主性がなく、説得力に欠け、印象も良くありません。
学生時代に頑張ったことを伝える際には、自主的に頑張ったことをアピールするのが重要なポイントです。
「学生時代に頑張ったこと」を見つけるコツ
学生時代に頑張ったことと言われても、他人に誇れるほど頑張った経験がなくこれと言って思い浮かばないという人もいるのではないでしょうか。
ここでは、学生時代に頑張ったことを見つけるコツについて紹介するので、学生時代に頑張ったことが見つからずに困っている人はぜひ参考にしてみてください。
- 日常のルーティンを書き出して探す
- 他人とは異なる行動・取り組みから探す
- 自分の好きなこと・集中していることを深掘りしてみる
日常のルーティンを書き出して探す
学生時代に頑張ったことが思い浮かばないという人は、まず自分の日常のルーティンを書き出してみましょう。このとき、できるだけ具体的に書き出すということが重要なポイントです。
できるだけ具体的に日常のルーティンを書き出すことで、気づいていなかった自分の癖や意識していることなどが見えてくるでしょう。
次に、その中から他人はあまりしないだろうと思うものをピックアップします。そして、なぜそれを行うのかを考え、理由を見つけましょう。他人がしないような日常の行動は特徴があるため、面接官の興味を引くことができます。
他人とは異なる行動・取り組みから探す
自分の普段の行動から、これは他人はあまりしないだろうなというものをピックアップします。
他人とは異なる行動や取り組みが1つでも見つかれば、学生時代に頑張ったことに結び付けることが可能です。
他人とは異なる行動や取り組みについて、なぜそうするのか考えてみましょう。その理由が明確で説得力のあるものでしたら、学生時代に頑張ったこととして評価される可能性があります。
自分の好きなこと・集中していることを深掘りしてみる
自分の好きなことや集中していることをピックアップし、深堀してみることで、学生時代に頑張ったことを見つけられる可能性もあります。
自分の好きなことや集中していることを挙げ、なぜそれが好きなのか、なぜそれに打ち込んだのかという理由が明確であれば、学生時代に取り組んだこととして伝えることができるでしょう。
なぜ好きなのか、なぜ集中しているのかという理由はその人の考え方を表しているため、面接官が知りたい就活生の人となりを知ることができるのです。
面接で「学生時代に頑張ったこと」を伝える際のコツ
面接で学生時代に頑張ったことを伝える際には話が長くなりがちです。しかし、長々と話してしまうと本当に伝えたいことが伝わりにくくなってしまいます。では、どうすれば伝えたいことをスムーズに伝えることができるのでしょうか。
ここでは、面接で学生時代に頑張ったことを伝える際のコツについて紹介します。
- まず結論から簡潔に伝える
- 専門用語は使わない・わかりやすい言葉に置き換える
- 理論的かつわかりやすく説明することを意識する
- 簡潔に伝えることを心がける
まず結論から簡潔に伝える
学生時代に頑張ったことを伝える際には、まず結論から簡潔に伝えることが重要なポイントです。これから話す内容を面接官がイメージしやすいよう、まずは簡潔に結論を伝え、その後プロセスを伝えます。
大切なのは結論ではなく、その経験の中でどのように考えて、どのように行動したのかというプロセスです。そのため、結論よりもプロセスがしっかりと伝わるように心がけましょう。
専門用語は使わない・わかりやすい言葉に置き換える
面接官に話をする際は専門用語は使わないようにし、わかりやすい言葉に置き換えて伝えるようにしましょう。
理系だけでなく文系でも一般的には伝わりにくい専門用語があります。普段使っていると相手もわかるだろうと思って使ってしまいがちですが、面接官がその専門用語を知っているとは限りません。
そのため、学生時代に頑張ったことを伝える際には専門用語を使わないようにし、どうしても使わなければいけない場合にはわかりやすい言葉に置き換えて説明するようにしましょう。
理論的かつわかりやすく説明することを意識する
学生時代に頑張ったことを伝える際には、相手に内容が伝わりやすいよう理論的かつわかりやすく説明することを意識するのがポイントです。
まずは頑張った内容を伝え、その後になぜ取り組んだのか、具体的にどのようなことに取り組んだのか、そしてその結果どうなったのか、最後にその経験によって得た強みを会社でどのように活かしていくのかを伝えるようにすると、理論的かつわかりやすい説明になります。
簡潔に伝えることを心がける
面接で学生時代に頑張ったことを伝える際には、時間を意識して簡潔に伝えることを心がけるのも重要なポイントです。
短すぎるとアピールが不十分になってしまいますが、逆に長すぎても伝えたいことが上手く伝わらず、伝えるべきことを上手くまとめる力がないと思われてしまいます。
そのため、短すぎず長すぎない適切な長さで簡潔に伝え、アピールするようにしましょう。
面接における「学生時代に頑張ったこと」の回答例
ここまで、面接で学生時代に頑張ったことを上手く伝える方法などについて解説してきました。ここでは、実際の面接でどのように回答すれば良いのかわからないという人に、面接における学生時代に頑張ったことの回答例を紹介します。
紹介する回答例を、自分がアピールする際の参考にしてみてください。
アルバイトで頑張った場合
私が学生時代に頑張ったことはアルバイトです。大学4年間、飲食店のアルバイトをすることでチームワークの大切さを学びました。
アルバイト先の飲食店は忙しく、無駄なく合理的に動くことが求められていました。とくに忙しい土日などは開店前にしっかりと打ち合わせをすることで、役割を決めてから動くことを徹底していました。
チームワークを意識して頑張った結果、忙しい日でも問題なくお店を回すことができました。御社でも協調性やチームワークを大切にして活躍したいと思っています。
勉強で頑張った場合
私が学生時代に頑張ったことは学業です。大学入試直後に受けたTOEICのスコアが400点だったことが非常に悔しく、他の学業と並行し英語を学ぶことにしました。
毎日1時間の勉強時間を確保して継続的に勉強することで、4年生の最初に受けたTOEICで900点を取ることができました。地道な努力を重ねることが結果につながりとても感動しました。
御社でもコツコツと努力を重ね、ゆくゆくは御社を引っ張って行けるような人材になりたいと思っています。
研究室・ゼミで頑張った場合
学生時代に頑張ったことはゼミでのグループリーダーです。ゼミの中でなかなか発言できない学生に対して「自分はこう思うが、○○さんはどんな風に思う?」と声を掛けることで円滑に討論が進むよう手助けしました。
また、討論で浮かび上がった問題点や改善点をオンライン上で共有することで、効率的に活動できるよう工夫もしました。その結果、ゼミの合同発表会では2位という高い評価を得ることができました。
御社でもこの経験を活かしてより効率的に仕事に取り組めるよう、改善を重ねていきたいと考えています。
部活で頑張った場合
私が学生時代に頑張ったことは部活動です。私はラグビー部に所属していましたが、チームが弱かったため最下位のリーグにいました。そのため、チームはリーグ昇格を目指して練習に取り組んでいました。
私は常にリーグ昇格という目標を意識して、自宅でのトレーニングに励みました。厳しい練習が続きましたが、目標を意識して取り組むことで乗り越えられました。その結果、目標であるリーグ昇格を達成することができました。
入社後も与えられた仕事をこなすだけでなく、目標を定めてそれを達成できるよう努力していきたいと思っています。
インターンで頑張った場合
私が学生時代に頑張ったことはインターンです。御社のインターンに参加し、実務に近い経験をすることができました。
3年の夏休みに長期インターンシップに取り組むことで、社会人としてのマナーを身に付けるだけでなく、この業界に必要なスキルを知りました。
また、希望する業界の仕事を経験することで、自分の立ち振る舞いや実践で必要なスキルを考えるいい機会になりました。インターンに参加したことで自分の適性ややりたいことを再確認することができ、改めて御社で働きたいと思いました。
「学生時代に頑張ったこと」がない場合の対処法
学生時代に頑張ったことを聞かれても、頑張った経験がないから何と答えればいいのかわからないという人もいるのではないでしょうか。学生時代に頑張ったことがなく、何も思い浮かばないという場合にも対処法はあります。
ここでは、学生時代に頑張ったことがない場合の対処法について見ていきましょう。
経験の棚卸をしてみる
学生時代に頑張ったことがないという人は、4年間を振り返ってみて魅力的にアピールできるようなことがなかったか探してみましょう。経験の棚卸をしてみることで、アピールできる題材を探すのです。
学生生活にアピールできる内容がなければ、ゼミや勉強への取り組み方をアピールすることもできます。経験の棚卸をして印象的なエピソードがあれば、そこからアピールする題材を考えてみましょう。
今から頑張ってみる
学生時代に頑張ったことがないなら、今から頑張ってみるのも1つの方法です。興味があることに今から取り組むことで、それを学生時代に頑張ったこととしてアピールすることもできます。
頑張ったことの期間はあまり関係なく、短期間であっても真剣に取り組み得られたことをしっかりとアピールできれば高い評価を得ることができるでしょう。
面接で「学生時代に頑張ったこと」は具体性を持って伝えよう
面接で学生時代に頑張ったことを上手に伝えるポイントや注意点などについて詳しく解説しました。
学生時代に頑張ったことという質問は、自分をアピールするチャンスでもあります。そのため、回答する際には具体性を持って答えるようにしましょう。