面接は就職活動の中で誰しもが避けられない関門です。
そんな面接はルールが守れていないと、質問に対する回答がどんなに完璧であっても「常識がなく、無礼」と思われてしまい落ちてしまいます。
そこでこの記事では面接におけるルールとポイントについて解説しますので、面接を受ける上での参考にしてみてください。
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【面接のルール】面接官がチェックしているポイント
面接官がチェックしているポイントは内容だけでなく礼儀です。
学生の細かな言動を見極め、普段から自然に礼儀が身についているかをチェックします。
普段から礼儀を身につけていることがベストですが、下記ポイントをチェックし、面接で無礼な態度をとってしまわぬように気をつけましょう。
返事は歯切れ良く、声の大きさも適切か
まず面接では相手にしっかりと発言が伝わる必要があります。
そのため、声のトーンをあげ、ハキハキと話す必要があります。
また、声量も小さすぎず、大きすぎず相手が聞きやすい適切なボリュームで話すことが大切です。
不安がある人は自分が話す音声をビデオに録画してチェックしてみると客観的な評価が行えるためお勧めです。
また、緊張してしまうことは悪いことではありません。
緊張している場合にも「相手に伝える」という気持ちを忘れずにいましょう。
服装や髪の清潔感
身だしなみは相手に第一印象を与えるとても重要なポイントです。服装や髪型に気を配りましょう。
スーツやシャツは色・汚れ・シワ・サイズなどに気をつけましょう。髪型に関しては男性は短く整髪料で整え、女性は長い場合は結ぶと清潔感が感じられます。
その他に爪の長さや当日のカバンなどの所持品も適切かどうか考えてみましょう。
特に営業職を志望する学生は注意が必要です。
営業ではお客様と直接関わるため、他の部署よりも身だしなみをチェックされる傾向にあります。
姿勢の良さ
姿勢は先ほどの身だしなみと同じで第一印象を左右します。
背筋を伸ばし、姿勢を正しくすることが相手に良い印象を与える大事なポイントです。
姿勢が悪いと緊張感がなく、やる気がないと思われてしまいます。
椅子には浅く座り背もたれは使わずに、背筋をしっかりと伸ばしましょう。
また、足はまっすぐ下ろし、男性は肩幅程度に足を開き、女性は足を閉じることをお勧めします。足を組むなどはNG行動です。
目線の配り方
目線は相手の目を見て話すようにしましょう。
最もダメな行動はキョロキョロと視線を動かすことです。面接官が複数人おり、それぞれの顔を見る場合は除きますが、その場合には顔全体を相手に向けましょう。
オンラインでの面接の場合には画面越しに面接官と目を合わせるために、モニターではなくカメラを見るようにしましょう。
また、カンペを読み上げる行為も目線の動きから相手にバレるため、やめるべきです。
どうしても発言する内容に不安がある場合には単語のメモのみにしましょう。
【面接のルール】段階別の細かなルール
次に対面での面接の際に気をつけるべきルールについて段階別に細かく説明します。
実際の面接と同じ流れで状況別にルールを記載していますので、下記内容を読んで当日の流れをイメージしてみてください。
受付
遅刻・ギリギリは厳禁です。
建物には10分前に着き、受付を5分前に済ませるイメージで余裕を持った行動を心掛けましょう。
受付には所属・名前・面接を受けにきたという旨を伝えると部屋に案内していただけます。
遅刻してしまうことがわかった場合には、速やかに連絡し事情を説明しましょう。
また、コートを着ている場合には建物に入る前にコートを脱ぎます。
この際に外側の生地同士を合わせるように内側に折り、腕にかけるようにコートを持ちましょう。
内側に畳む理由は、屋外の花粉や埃などを室内に持ち込まないためです。
細かな気配りですが、マナーであるため忘れないようにしましょう。
待機中
待機中にスマートフォンの電源をオフにしましょう。
マナーモードを考えている人もいると思いますが、バイブ音は想像以上に響きます。
マナーモードにするメリットはないため、必ず電源を切りましょう。また、ポケットに入れると不自然に見えてしまうため、カバンの中にしまうようにしましょう。
また、最後に身だしなみを整えることができる最後の機会です。
シャツのヨレやネクタイのずれ・姿勢など簡単に治せることを意識してみましょう。
しかし、待機中に手鏡をみることはNG行動ですので注意してください。
入室
ドアを3回ノックして、合図があったら「失礼致します」と声をかけて入室します。
ドアを閉じるときは相手に完全に背を向けないようにドアを閉めます。一般的にイメージされる2回ノックはトイレノックを示し、失礼にあたるので厳禁です。
入室したら椅子の側で「よろしくお願いします」と挨拶をし、指示を受けてから着席をします。
自分が先に着席しており面接官が部屋に入ってきた場合には、立ち上がってから挨拶をするようにしましょう。
この際に名刺を受け取ることがあります。
受け取る際には「頂戴します」と言いながら、両手で受け取りましょう。
また、面接中に名刺はしまわずに机の左側に置きましょう。
面接
面接中は椅子に浅く座り、背もたれには寄りかからず、背筋を伸ばすことを意識しましょう。
また、顎を引き、まっすぐに相手を見ると礼儀正しく見えます。
足はまっすぐ下ろし、男性は肩幅程度に足を開き、女性は足を閉じるようにしましょう。
手は男性は軽く握り膝の上に、女性は手を重ね合わせ腿の上に乗せるとより礼儀正しく見えます。
また、面接中の重要なポイントとして、姿勢の他にもリアクションが挙げられます。
コミュニケーションすることを意識し、相手の発言に対して頷いたり、反応を見せて、しっかりと会話をしましょう。
退室
面接が終了したら立ち上がり、今一度お礼を言います。
頂いた書類や名刺がある場合には、クリアファイルに入れてからカバンにしまいましょう。
ドアの前まで進み、再度お礼と挨拶をして退出します。
ドアを開ける時は、入室時と同様に相手方には背を完全に向けないようにしましょう。
退室後
面接官がエレベーターや入り口まで見送ってくださることがあるため、面接終了後も建物を出るまで気は抜かないようにしましょう。
エレベーターまで見送られた場合には、ドアが閉じるまで頭を下げておくと礼儀正しいです。
コートは建物の外に出てから着ることをお勧めします。
また、面接後にはできるだけ早く、面接官の所属と名前、面接内容をメモしておきましょう。
次の選考時に役立つ可能性があります。
【面接のルール】印象が悪くなるNG行動5選ぶ
ここまで守るべきルールについて特筆して記載してきました。
では逆に評価を落としている行動にはどういった特徴があるのでしょうか。
下記内容を参考にし、自分の言動が評価を落としてしまっていないのか改めて確認してみてください。
もし該当する言動がある場合には即座に直すべきです。
身だしなみが不清潔
前述したように身だしなみは第一印象を大きく左右します。特に身だしなみは面接中での挽回ができないため、面接までの準備段階が勝負です。
そこで、着用するスーツやシャツ・髪型・身の回りの所持品・爪などに改めて気を配りましょう。
不安に感じた方は衣服をクリーニングにかけ、美容院で髪の毛を整えてもらいましょう。この時に清潔感のあるセットの仕方を教わると自宅でも再現できます。
持ち物を忘れてしまっている
持ち物・提出物を忘れてしまうことは社会人になるという自覚が足りておらず、かなりのマイナス評価を受けてしまいます。
企業から指示がある場合にはESや履歴などの提出物・ハンカチ・ティッシュ・カバン・クリアファイル・腕時計・財布・筆記用具など必要最低限の持ち物は前日のうちに確認しておきましょう。
特にカバンとクリアファイルはA4サイズが入るものを用意すべきです。
言葉遣いが正しく使えない
間違った言葉遣いもNGポイントの一つです。
多いのは「〜っす」と言った語尾を使うことです。また、「了解です」や「参考になります」「なるほど」「(書類を渡す時の)〇〇になります」は間違った敬語です。
不安がある人は検索をしてみて、今後注意するようにしましょう。
普段から教授やバイト先の社員など目上の人には相手から指摘がなくても、言葉遣いに気をつけて会話をすることで正しい敬語を習慣づけましょう。
自己紹介から話すことができない
面接の途中に緊張から噛んでしまったり、回答するのに時間を要してしまう場合があります。
基本的には問題ないのです。しかし、自己紹介やガクチカなどの自分に関する内容では準備不足と思われてしまう可能性があります。
そこで自己紹介やガクチカなど必ず発言する内容はテンプレートを作成しておくと良いです。
ただし、一言一句読み上げるのではなく、話の構成とストーリーを頭に入れておくようにしましょう。
また、質疑の中でどうしても回答に時間を要する場合には、「20秒くらい考える時間をください」などと了承を得ましょう。
逆質問で福利厚生などを深ぼってしまう
逆質問の場での福利厚生に関する質問はNGです。
企業は福利厚生に関する質問を受けると、事業内容・業務への関心が薄く、待遇が良ければどの会社でも良いのではと懸念します。
逆質問の場を志望度の高さをアピールする絶好のチャンスと捉え、事業・業務に関する質問をしましょう。
福利厚生について気になる場合には、社員による企業の評価サイトやOB訪問を実施して情報を集めましょう。
【面接のルール】オンライン面接でのポイント
次にオンライン面接でのルールやマナーについて説明します。
最近では再び対面での実施も増えてきていますが、依然としてオンライン面接も多いです。
オンライン面接は対面での面接と違い、画面越しとなるため注意すべきポイントが2つあります。
この章でしっかりとポイントを押さえておきましょう。
始まる前にチェックするべきこと
面接をする前にチェックすべき点は下記項目です。
・イヤホン・マイクは認識されているか、音量は適切かどうか(接続テストは必ず行いましょう)
・カメラに映る自分の顔は明るく写っているか(顔の明暗で第一印象はかなり変わるため、顔を照らすライトの購入をオススメします)
・背景は綺麗に整頓されているか、もしくはバーチャル背景は設定されているか
・カメラの高さは適切か(カメラの位置が適切でないと、見上げる・見下ろす形になってしまいます)
細かいことですが、前日までにしっかりとチェックしましょう。
目線
前述したように目線も気をつけるべきポイントです。
面接官の顔をみて話すためにモニターを見ると、相手側からは下を向いているように見えてしまうため、暗い印象を持たれてしまいます。
画面ではなく、カメラをみて話すようにしましょう。
カメラの位置も自分の目線と同じ高さになるよう設定しましょう。高さが適切でないと見上げる・見下ろす形になり、印象が悪くなります。
また、カンペを読むと目線が左右に移動するためバレます。
用意するとしても単語のメモを一瞬見る程度にしましょう。
【面接のルール】暗黙のルールがあるって本当?
面接には暗黙のルールは存在しません。しかし、守るべきマナーは存在し、守られていない場合には常識がないと思われてしまう可能性があります。
ここまで記した内容以外の点で守るべきマナーや傾向について説明いたしますので、参考にしてください。
服装自由って結局なにをきればいいの?
基本的にはスーツでも私服でも問題はありません。
しかし、「私服可」のような記載の場合にはスーツで行く方が無難な選択と言えます。
また、私服を指定されていたり、私服で行く場合にはビジネスの場に適した服装を考えましょう。ラフすぎる格好(デニム・Tシャツ・パーカー・スニーカー・リュックなど)、露出の多い服装などは避けるべきです。
基本的にオフィスカジュアルに合わせましょう。
面接時間が短いと不合格?
面接時間だけで合否はわかりません。
たとえ短い場合でも、面接官に自分の意思がしっかりと伝わっており、企業に適する人材と思われた場合には内定を得ることができます。
しかし、実際に面接の途中で不合格と判断された場合にも、面接が早く終わることもあります。
集団面接はほかの人と同じことを言ってはいけない?
結論としては、内容が被ることに問題はありませんが、印象が薄くなってしまうため、可能なら避けるべきです。
ガクチカや自己PR・長所と短所など面接での頻出質問事項には回答を複数用意しておく方が良いでしょう。
また、どうしてもかぶってしまった場合には、自分の個性が相手に伝わるよう努力し、少しでも印象に残るようにすべきです。
【面接のルール】印象面をもっとよくするために
ここまで面接における作法やマナーについてマイナス評価を受けないために説明してきました。
では、印象をさらに良くするためにはどのようなことを心掛けるべきでしょうか。
面接は相手から一緒に働きたいと思ってもらうことが大切です。下記ポイントを押さえ、面接官からの印象をよくしましょう。
面接官の名前を覚える
面接の初めに面接官の簡単な自己紹介があります。その際に名前を覚えるようにしましょう。
逆質問の際に「〇〇様(面接官)がやりがいを感じる時はいつですか。」などと名前を呼んでから質問すると好印象です。
また逆質問で聞いた内容は、次の選考の際にも「一次面接で〇〇様に〜〜〜とお聞きし、自分の経験が活かせるのではないかと感じました」のように、エピソードの一つとして使える可能性もあります。
お礼のメールをその日のうちに
お礼のメールは送らなくても問題はありませんが、当日中に送信することでマメな人だと好印象を持たれます。
ただし、相手は業務で忙しい可能性が高いため、長文は避け、簡潔にまとめましょう。件名に所属と名前、要件がわかるようにすることがベストです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。本記事では就職活動では避けては通れない面接のルールについて記載しました。
細かいと感じた点もあると思いますが、面接での評価を落とさないためにもひとつひとつしっかりと確認しましょう。
細かな気配りが面接官に「一緒に働きたい」と感じることに繋がります。
多忙で大変な時期だと思いますが、頑張ってください。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート