東京消防庁の採用試験の倍率・日程・区分は?28卒が受ける回を公式の数字で解説

東京消防庁の採用試験の倍率・日程・区分は?28卒が受ける回を公式の数字で解説

東京消防庁の採用試験は、区分によって倍率も日程も変わります。

結論として、令和8年度(2026年度)実施の消防官Ⅰ類1回目の倍率は、教養試験方式が5.1倍、適性検査方式が5.5倍でした(東京消防庁の速報値、2026年9月現在)。

2028年3月卒(28卒)が受けるのは令和9年度(2027年度)実施の回で、要項はまだ公表されていません。

令和8年度実施の回を前年の例として、区分・試験の中身・日程・初任給を東京消防庁の公式の数字で並べます。

この記事を読んでわかること
  • 区分別の倍率(令和6〜8年度の3年分)
  • 難易度の4つの物差し(倍率の推移・段階別の通過率・試験の重さ・区分どうしの規模)
  • 区分(専門系・Ⅰ類・Ⅲ類)と採用予定数・受験資格
  • 試験の科目と、申込みから最終合格までの日程・併願
  • 合格発表、初任給、説明会

東京消防庁の採用試験の倍率(令和6〜8年度・区分別)

消防官の採用試験の倍率は、令和8年度実施のⅠ類1回目と専門系で4.7倍から5.5倍でした。

公表された倍率は、人数から計算すると一次受験者数÷最終合格者数と一致します。

Ⅰ類2回目は令和6・7年度とも9倍を超えています。

令和8年度のⅠ類2回目とⅢ類1回目は、最終合格の発表(11月17日)の前のため倍率がまだ出ていません。

受ける区分の行を3年分たどると、その区分の倍率がどの幅で動いてきたかがつかめます。

区分令和6年度令和7年度令和8年度
専門系4.9倍4.7倍4.7倍
Ⅰ類1回目(適性検査方式)4.2倍3.9倍5.5倍
Ⅰ類1回目(教養試験方式)5.6倍4.1倍5.1倍
Ⅰ類2回目11.2倍9.4倍最終合格の発表前(一次受験者1,009人)
Ⅲ類1回目(令和6年度は「Ⅲ類」1回のみ)6.6倍4.9倍最終合格の発表前(一次受験者2,255人)

出典:東京消防庁 職員採用選考・試験結果(令和8年度の速報値・令和8年9月現在。令和7年度は令和8年2月現在の掲載、令和6年度は令和6年12月現在の掲載。2026年10月13日確認)。

東京消防庁の採用試験の難易度|4つの物差しで見る

難易度は、倍率の推移・段階別の通過率・試験の重さ・区分どうしの規模の4つの数字で見ると、受ける区分ごとの違いがわかります。

根拠は東京消防庁の試験結果と令和8年度の要項で、順位や点数を推測した数字は使っていません。

近隣の消防本部とは、同じ年・同じ式の公式の数を確かめられなかったため並べていません。

物差し1・2・4は東京消防庁の試験結果ページの人数、物差し3は令和8年度の各区分の要項の記載です。

どの物差しも1年分ではなく、区分ごとに複数の数字を並べて読むと、年による動きに振り回されずにすみます。

物差し1|倍率の推移(令和6〜8年度)

受験者が最も多いⅠ類1回目の教養試験方式は、令和6年度の5.6倍から令和7年度は4.1倍に下がり、令和8年度に再び上がりました。

一次受験者は2,376人→2,309人→2,380人と3年とも2,300人台で、倍率の上下は主に最終合格者の数(428人→562人→464人)で決まっています。

適性検査方式は4.2倍→3.9倍→5.5倍で、令和8年度が3年で最も高い数字です。

適性検査方式の一次受験者は589人→597人→722人と3年で約1.2倍に増えました。

専門系は4.9倍→4.7倍→4.7倍と、3年の差が小さい区分です。

Ⅰ類2回目は11.2倍→9.4倍と、1回目より高い倍率が続いています。

1回目と2回目のどちらを受けるかで、同じⅠ類でも倍率の水準が変わる点を押さえておくと、受ける回を選ぶときの判断材料になります。

物差し2|一次から最終までの段階別の通過率(令和8年度)

令和8年度のⅠ類1回目は、一次の通過率が教養試験方式で39.2%、適性検査方式で41.8%でした。

二次(身体・体力検査と口述試験)の通過率は、教養試験方式が52.8%、適性検査方式が48.3%です。

区分(一次受験者)一次合格者(通過率)二次受験者最終合格者(二次受験者に対する通過率)
専門系(33人)20人(60.6%)19人7人(36.8%)
Ⅰ類1回目・適性検査方式(722人)302人(41.8%)271人131人(48.3%)
Ⅰ類1回目・教養試験方式(2,380人)934人(39.2%)879人464人(52.8%)
Ⅰ類2回目(1,009人)303人(30.0%)発表前発表前
Ⅲ類1回目(2,255人)973人(43.1%)発表前発表前

通過率は、東京消防庁が公表した人数から計算しました(一次は一次合格者÷一次受験者、最終は最終合格者÷二次受験者)。

専門系は一次の通過率が約6割と高く、最終段階が約4割で、通過率の山が二次の側にある区分です。

Ⅰ類1回目はどちらの方式も、一次と二次でおよそ半分前後に絞られます。

出典:東京消防庁 職員採用選考・試験結果(令和8年度の速報値・令和8年9月現在。通過率は人数から計算。2026年10月13日確認)。

物差し3|試験の重さ(科目と面接)

試験の重さは、第1次の筆記の科目と、第2次の面接の形で比べられます。

第1次の能力を測る試験は、Ⅰ類の教養試験方式が教養試験40題(2時間)、適性検査方式と専門系がSPI3-U(テストセンター方式)です。

区分第1次の筆記・検査第2次の面接
専門系SPI3-U、論文、専門試験(6問中4問・1時間)、性格検査個人面接と集団討論
Ⅰ類(教養試験方式)教養試験(大学卒業程度・40題・2時間)、論文(600字以上800字程度・1時間)、性格検査個人面接
Ⅰ類(適性検査方式)SPI3-U、論文(600字以上800字程度・1時間)、性格検査個人面接
Ⅲ類教養試験(高校卒業程度・40題・2時間)、作文(600字以上800字程度・1時間)、性格検査個人面接

どの区分も第1次で資格・経歴評定があり、第2次で身体・体力検査があります。

専門系だけ専門試験と集団討論が加わり、法律・建築・電気などの専門分野の知識を問われます。

要項には、教養試験(適性検査方式はSPI3-U)の成績が一定点に達しない場合は論文試験の採点を行わないと書かれています。

出典:東京消防庁採用情報サイト 消防官Ⅰ類(教養試験方式)(令和8年度。適性検査方式・専門系・Ⅲ類は同じサイトの各区分のページ。2026年10月13日確認)。

物差し4|区分どうしの規模(令和8年度)

令和8年度のⅠ類1回目は、教養試験方式の一次受験者が2,380人、適性検査方式が722人で、教養試験方式が約3.3倍の規模です。

専門系は一次受験者33人・最終合格者7人と、再採用を除く消防官の区分で最も小さい規模です。

Ⅲ類1回目の一次受験者は2,255人で、Ⅰ類1回目の教養試験方式と同じ程度の規模です。

一次合格者で見ても、Ⅲ類1回目は973人、Ⅰ類1回目の教養試験方式は934人とほぼ同じ人数です。

適性検査方式の一次合格者は302人で、教養試験方式の約3分の1です。

規模が大きい区分ほど合格者の数も多く、倍率だけでなく人数の規模を並べると、それぞれの区分でどれだけの人が同じ試験に向き合っているかがわかります。

出典:東京消防庁 職員採用選考・試験結果(令和8年度の速報値・令和8年9月現在。2026年10月13日確認)。

東京消防庁の採用試験の区分と採用予定数・受験資格

令和8年度の消防官の試験は、専門系・Ⅰ類(教養試験方式・適性検査方式)・Ⅲ類の区分で行われました。

試験一覧にⅡ類の区分は無く、大学卒業程度はⅠ類と専門系、高校卒業程度はⅢ類です。

採用予定者数が最も多いのはⅠ類1回目(教養試験方式)の280名です。

区分採用予定者数(令和8年度)受験資格(生年月日・学歴)
専門系(法律・建築・電気・電子通信・化学・物理・土木・機械)合計10名1991年4月2日以降に生まれ、大学(短期大学を除く)を卒業している人(2027年3月卒業見込みを含む)
Ⅰ類1回目(教養試験方式)280名1991年4月2日から2005年4月1日までに生まれた人、または2005年4月2日以降に生まれ大学を卒業している人(2027年3月卒業見込みを含む)
Ⅰ類1回目(適性検査方式)100名教養試験方式と同じ
Ⅰ類2回目60名教養試験方式と同じ
Ⅲ類1回目・2回目250名・60名2005年4月2日から2009年4月1日までに生まれた人

どの区分も、日本国籍を有しない人と地方公務員法第16条の欠格条項に当たる人は受験できません。

28卒の受験資格は、令和9年度の要項で生年月日と卒業見込みの年が書き換わるため、要項が出たら自分の生年月日がどの区分に入るかを確かめてください。

出典:東京消防庁採用情報サイト 多様な試験制度(令和8年度。採用予定者数と受験資格は同じサイトの各区分のページ。2026年10月13日確認)。

東京消防庁の採用試験の科目と流れ(教養試験方式・適性検査方式)

消防官の試験は、第1次(筆記・検査)と第2次(身体・体力検査と口述試験)の2段階です。

最終合格は、第1次・第2次の結果と受験資格の確認を総合して決まります。

第2次の所要時間は4時間程度で、令和8年度から午前開始と午後開始に分けて行われています。

段階内容(Ⅰ類・令和8年度)
第1次・教養試験(教養試験方式)五肢択一40題・2時間。知能分野27題(文章理解・判断推理・数的処理・資料解釈など)、知識分野13題(人文科学・社会科学)
第1次・適性検査(適性検査方式)SPI3-U(テストセンター方式)。受検できる期間は4月3日〜4月23日
第1次・論文試験課題式1題・600字以上800字程度・1時間
第1次・性格検査と資格・経歴評定所持資格やスポーツ・音楽の経歴を評価。申込み時に申請し、証明書類を持参
第2次・身体・体力検査視力(矯正を含め0.7以上、かつ一眼0.3以上)、聴力、体力(1km走・反復横とび・上体起こし・立ち幅とび・長座体前屈・握力・腕立て伏せ)、健康度
第2次・口述試験個人面接

教養試験は令和8年度から知識分野が18題から13題に減り、合計45題から40題になりました。

SPI3-U や論文、面接の準備は、消防士の志望動機の書き方と例文のように、項目ごとの記事で進められます。

出典:東京消防庁採用情報サイト 消防官Ⅰ類(教養試験方式)(令和8年度。適性検査方式の欄と、変更点は同じサイトの「採用試験の変更内容」。2026年10月13日確認)。

東京消防庁の採用試験の日程と併願(令和8年度実施と28卒の回)

令和8年度のⅠ類1回目は、2月16日に申込みが始まり、6月30日に最終合格の発表でした。

28卒が受ける令和9年度の回の日程は、要項がまだ出ていないため公表されていません。

令和8年度は1回目の申込みが2月、2回目とⅢ類1回目の申込みが7月だったため、大学3年の2月前後に令和9年度の要項が出るかを採用情報サイトで確かめておくと動き出しに間に合います。

区分(令和8年度)申込み期間第1次試験第1次の合格発表第2次試験最終合格の発表
専門系2月16日〜3月13日4月26日(SPI3-Uは4月3日〜23日)5月22日6月5日7月14日
Ⅰ類1回目(教養試験方式・適性検査方式)2月16日〜3月13日4月26日(東京・大阪・福岡)5月22日6月6日〜21日の土日のうち指定の1日6月30日
Ⅰ類2回目7月2日〜7月31日9月6日(東京)9月30日10月24日11月17日
Ⅲ類1回目7月2日〜7月31日9月6日9月30日10月24日〜11月8日の土日のうち指定の日11月17日
Ⅲ類2回目11月18日〜12月2日令和9年1月10日令和9年1月27日令和9年2月6日・7日のうち指定の1日令和9年2月22日

出典:東京消防庁採用情報サイト 消防官Ⅰ類(教養試験方式)(令和8年度。専門系・Ⅲ類は同じサイトの各区分のページ。2026年10月13日確認)。

東京消防庁の区分どうしの併願

令和8年度の要項では、専門系とⅠ類1回目(適性検査方式)を併願できると書かれています。

併願すると、専門系として受けたSPI3-Uと論文の結果が、Ⅰ類1回目の第1次の結果としても採点されます。

両方の第1次に合格した人の個人面接は、専門系の日程で1回だけ行われ、その結果がⅠ類1回目の面接にも使われます。

一方、令和8年度はⅠ類2回目とⅢ類1回目の第1次試験がどちらも9月6日で、同じ日の試験は両方を受けられません。

Ⅰ類1回目に合格しなかった場合は、同じ年度のⅠ類2回目(申込み7月)を受ける道があり、1回目と2回目は申込みの時期が分かれています。

民間企業や他の公務員の試験との組み合わせは、公務員と民間の併願のスケジュールの立て方と28卒の公務員試験の日程と就活の流れで、時期ごとに確かめられます。

出典:東京消防庁採用情報サイト 消防官Ⅰ類(適性検査方式)(令和8年度の注意事項。試験日はⅠ類・Ⅲ類の各ページ。2026年10月13日確認)。

東京消防庁の合格発表と採用までの流れ

合格発表は東京消防庁のホームページに受験番号で掲載され、合否通知は採用情報サイトのマイページに載ります。

合否通知はすべての科目を受けた人だけに出され、不合格の人には受験者数・合格者数・順位が示されます。

Ⅰ類の最終合格者は、マイページでの手続きを終えると採用候補者名簿に載り、意向聴取と受験資格の確認を経て採用が内定します。

採用は原則として令和9年4月1日以降で、欠員の状況によっては令和8年度中の採用になる場合があります。

段階内容(令和8年度実施の回)
合格発表東京消防庁ホームページに受験番号を掲載
合否通知採用情報サイトのマイページに掲載(合格通知のダウンロードと手続きが必要)
内定意向聴取・受験資格の確認のあと
採用原則として令和9年4月1日以降、欠員に応じて
採用時期の延期最大3年まで(進学・介護・出産などの理由)

28卒は、令和9年度実施の回で最終合格すると、2028年4月以降の採用になる流れが前年の例から読み取れます。

出典:東京消防庁採用情報サイト 消防官Ⅰ類(教養試験方式)(令和8年度の「合格発表及び合否通知」「採用・給与」の欄。2026年10月13日確認)。

東京消防庁の初任給と奨学金返還支援

令和8年1月1日現在の初任給は、専門系が約326,100円、Ⅰ類が約321,900円、Ⅲ類が約279,400円です。

この金額は給料月額に地域手当を加えたもので、扶養手当・住居手当・通勤手当・期末勤勉手当などは別にあります。

要項には、どの区分も前年から初任給が上がったと書かれています。

区分初任給(令和8年1月1日現在、地域手当を含む)
専門系約326,100円
Ⅰ類約321,900円
Ⅲ類約279,400円

令和7年度以降の採用試験に合格して採用された人には、奨学金の返還総額の2分の1を支援する制度があり、上限は大学等卒業で150万円、大学院卒業で225万円です。

支援は採用2年目から11年目までの10年間に分けて行われます。

出典:東京消防庁採用情報サイト 消防官Ⅰ類(教養試験方式)(令和8年度の給与の欄。専門系・Ⅲ類は各区分のページ、奨学金は「採用試験の変更内容」のページ。2026年10月13日確認)。

東京消防庁の説明会・見学会(採用情報サイトのイベント)

東京消防庁の採用情報サイトには、説明会・見学会・オンライン座談会などのイベントが一覧で載っています。

2026年11月の例では、理系・技術系業務説明会(11月17日・消防学校)、消防署見学説明会(11月20日)、地方出身者向けのオンライン座談会(11月11日)が案内されています。

参加には採用情報サイトへの会員登録が必要で、予約はマイページの予約・確認フォームから行います。

イベント(2026年11月の例)日時・場所
オンライン座談会(地方出身者)11月11日・ZOOM
理系・技術系業務説明会11月17日・東京消防庁消防学校
消防署見学説明会11月20日・京橋・赤坂・荏原など各消防署

イベントの参加と採用試験の選考との関係は、採用情報サイトには書かれていません(公表なし)。

公務員のインターンの考え方は公務員のインターンに行くべき理由と注意点で確かめられます。

出典:東京消防庁採用情報サイト イベント一覧(2026年10月13日確認)。

まとめ|東京消防庁の採用試験は区分で倍率が変わり、28卒は令和9年度の回を受ける

東京消防庁の採用試験は、専門系・Ⅰ類(教養試験方式・適性検査方式)・Ⅲ類で、倍率も試験の中身も日程も違います。

28卒が受けるのは令和9年度実施の回で、要項が出たら受験資格と申込み期間を最初に確かめてください。

難易度は、倍率に加えて段階別の通過率と第1次の科目で比べると、受ける区分ごとの違いがつかめます。

令和8年度の例では、1回目の申込みが2月、2回目とⅢ類1回目の申込みが7月で、受ける回によって準備の締切が変わります。

説明会や消防署の見学会は、採用情報サイトの会員登録をすれば申し込めます。

倍率はいつわかるのかという問いには、職員採用選考・試験結果のページに、各回の最終合格の発表のあと速報値として人数と倍率が載る、と答えられます。

柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

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