公務員のインターンは行く意味ないって本当?
就職活動を進める中で、公務員を目指す皆さんの多くが「インターンシップに行くべきか」という疑問に直面するのではないでしょうか。
特に「公務員のインターンは意味ない」という声を聞くと、参加を躊躇してしまうかもしれません。
しかし、本当にそうなのでしょうか。
結論から言えば、公務員のインターンシップには、参加する大いなる意味があります。
確かに、民間企業のインターンシップのように、直接採用に結びつくケースは少ないかもしれません。
しかし、インターンシップに参加することで得られるメリットは、それ以上に大きいものがあります。
例えば、公務員の仕事内容や職場の雰囲気を肌で感じられる貴重な機会であること、そして、実際に働く職員の方々から話を聞くことで、書籍やインターネットでは得られないリアルな情報やインサイトを得られる点です。
このセクションでは、公務員のインターンシップが「意味ない」と言われる理由とその真偽、そして実際に参加することで得られる具体的なメリットについて詳しく解説していきます。
インターンシップへの参加を検討している皆さんが、自信を持って一歩を踏み出せるよう、分かりやすくお伝えします。
公務員のインターンの概要
公務員のインターンシップは、民間企業のそれとは異なる特徴を持っています。
その開催期間や時期、実施内容を事前に把握しておくことで、より有意義な参加に繋げることができます。
ここでは、公務員インターンシップの基本的な概要について詳しく解説します。
開催期間は2日〜2週間
公務員のインターンシップの開催期間は、実施する団体やプログラム内容によって様々ですが、一般的には2日程度の短期集中型から、長くて2週間程度の比較的長期にわたるものまであります。
2日間のプログラムでは、主に座学や説明会が中心となることが多いですが、職場見学や現役職員との座談会が盛り込まれることも少なくありません。
一方で、2週間程度の長期インターンシップになると、実際に部署に配属されて業務の一部を体験したり、職員のOJT(On-the-Job Training)を受けたりする機会が設けられることもあります。
これにより、より深く公務の現場を理解し、仕事のリアルな側面を肌で感じることが可能になります。
自分のスケジュールや学びたい内容に合わせて、適切な期間のインターンシップを選ぶことが重要です。
開催時期は夏・冬・通年など
公務員のインターンシップの開催時期は、主に夏休み期間(7月〜9月頃)と冬休み期間(12月〜2月頃)に集中する傾向があります。
これは、学生が長期休暇に入り、参加しやすい時期であるためです。
夏のインターンシップは、多くの自治体や省庁が実施する規模の大きなものが多く、冬のインターンシップは、夏に比べて数は減るものの、より専門的な内容や少人数制のプログラムが提供されることもあります。
また、年間を通して随時募集している「通年型」のインターンシップもありますが、こちらは大学からの推薦が必要な場合や、特定の研究テーマに特化したものがほとんどです。
希望する省庁や自治体の募集情報をこまめにチェックし、自身の学業スケジュールと照らし合わせて計画的に応募することが、参加への第一歩となります。
実施内容は座学中心か体験型
公務員のインターンシップの実施内容は、大きく分けて座学中心型と体験型の2種類があります。
座学中心型では、公務員の仕事内容や組織体制、政策の背景、そして現役職員のキャリアパスなどについて、講義形式で学ぶことがメインとなります。
質疑応答の時間が設けられることも多く、公務員として働くことへの理解を深めることができます。
一方、体験型インターンシップでは、実際に部署に配属され、職員の指導のもとで書類作成補助やデータ入力、電話応対など、実際の業務の一部を体験します。
地域住民との交流イベントへの参加や、現場視察などが含まれることもあり、公務員の仕事のやりがいや難しさをよりリアルに体感できるのが特徴です。
どちらのタイプも学びの機会となりますが、より実践的な経験を求める場合は体験型を検討してみるのが良いでしょう。
公務員のインターンに行くべき理由
公務員のインターンシップは、採用に直結しないから意味がないと考える人もいるかもしれません。
しかし、公務員を目指す就活生にとって、インターンシップへの参加は、自身のキャリアを深く考える上で非常に有意義な経験となります。
単に知識を得るだけでなく、実際に公務の現場に触れることで、将来の選択に対する確かな手応えを得られるでしょう。
インターンシップは、公務員の仕事内容や職場の雰囲気を肌で感じる絶好の機会です。
座学だけでは得られない、現場のリアルな声や空気感に触れることで、「公務員として働くこと」への具体的なイメージをより鮮明にすることができます。
また、現役の公務員と直接交流することで、彼らの仕事に対する情熱や使命感に触れ、自身の志望動機をより深めるきっかけにもなるでしょう。
このセクションでは、公務員のインターンシップに参加する具体的なメリットに焦点を当て、なぜ公務員を目指す就活生にとってインターンシップが「行くべき」選択肢なのかを詳しく解説していきます。
実務に関わることで業務理解が深まる
公務員のインターンシップに参加することで、座学だけでは得られない深い業務理解が得られます。
特に体験型のインターンシップでは、実際に公務の現場で働く職員の指導のもと、書類作成補助やデータ入力、電話応対など、多岐にわたる業務の一部を体験する機会があります。
これにより、公務員の仕事が単調な事務作業だけでなく、多角的な視点や柔軟な対応が求められること、そして、住民の生活に直接影響を与える責任の重さを肌で感じられるでしょう。
例えば、地域のイベント運営に携わることで、住民との交流の重要性や、企画から実行までのプロセスにおける困難と達成感を経験できます。
このような実務経験を通じて、公務員の仕事のやりがいや、時には直面する課題を具体的に理解することができます。
これは、入庁後のミスマッチを防ぎ、自身のキャリアプランをより明確にする上で非常に重要な要素となります。
具体的な志望動機が言えるようになる
公務員のインターンシップに参加することは、面接時に具体的な志望動機を語る上で強力な裏付けとなります。
インターネットやパンフレットの情報だけでは、抽象的な志望動機になりがちですが、インターンシップで得た経験は、それを具体的なエピソードに落とし込むことを可能にします。
例えば、「地域貢献がしたい」という漠然とした思いが、インターンシップで高齢者支援の現場に触れたことで、「〇〇市の高齢化問題に対し、地域と連携した見守り活動を通じて貢献したい」といった具体的な志望に昇華されることがあります。
また、インターンシップ中に現役職員の方々と交流することで、彼らの仕事に対する熱意や使命感に触れ、自身の価値観と照らし合わせる機会も得られます。
これにより、単なる憧れだけでなく、自身の強みや学びをどのように活かして貢献したいのかを、説得力を持って伝えることができるようになります。
企業側は、なぜその自治体や省庁で働きたいのか、具体的にどう貢献したいのかを重視するため、インターンシップでの経験は大きなアドバンテージとなるでしょう。
志望度の高さを裏付けるエピソードになる
公務員のインターンシップへの参加は、選考において高い志望度を裏付ける具体的なエピソードとしてアピールできます。
公務員の採用選考は、民間企業と比較してインターンシップが直接的に採用に結びつくケースは少ないですが、参加したという事実そのものが、公務員という職業への強い関心と、事前に仕事内容を理解しようとする積極的な姿勢を示すものと評価されます。
面接の場で、「なぜ公務員になりたいのか」「なぜこの自治体(省庁)を選んだのか」と問われた際に、インターンシップで経験した具体的な出来事や、そこで感じたことを交えながら話すことで、言葉に重みが増し、説得力のある回答となります。
例えば、「インターンシップで〇〇部署の業務を体験し、住民の方々の笑顔に直接触れたことで、より一層この仕事への思いが強くなりました」といった具体的なエピソードは、単に「公務員になりたい」と語るよりも、あなたの熱意や本気度を強く伝えることができるでしょう。
公務員のインターンの探し方と応募方法
公務員のインターンシップに参加したいと思っても、「どうやって探せばいいの?」「応募方法が分からない」と悩む就活生は少なくありません。
公務員のインターンシップは、民間企業とは異なる募集形態や応募プロセスを持つことがあります。
しかし、正しい探し方と応募方法を知っていれば、誰でもスムーズにインターンシップに参加するチャンスをつかむことができます。
ここでは、公務員のインターンシップを探す際の主要な方法と、それぞれの応募プロセスについて詳しく解説します。
個人で直接応募する方法から、大学を通じて応募する方法まで、具体的なステップを分かりやすく説明します。
これらの情報を活用して、希望するインターンシップを見つけ、自信を持って応募できるように準備しましょう。
個人応募で応募する
公務員のインターンシップを探す最も一般的な方法の一つは、各省庁や地方自治体のウェブサイトを直接確認することです。
多くの省庁や自治体は、インターンシップの募集時期になると、採用情報や新着情報として詳細を掲載します。
募集要項には、応募期間、対象学生、実施内容、応募書類(履歴書、エントリーシート、志望理由書など)の提出方法、選考プロセスなどが明記されています。
ウェブサイトを定期的にチェックするだけでなく、興味のある省庁や自治体の採用担当部署に直接問い合わせてみるのも良いでしょう。
特に、特定の分野に特化したインターンシップを探している場合や、募集情報が公開されていない場合に有効です。
応募書類の作成にあたっては、自身の公務員になりたいという熱意や、インターンシップを通じて何を学びたいのかを具体的に伝えることが重要です。
締め切りに余裕を持って準備し、誤字脱字がないか入念に確認するようにしましょう。
大学経由で応募する
大学のキャリアセンターや就職課を通じて、公務員のインターンシップに応募できるケースも多くあります。
特に、大学推薦枠が設けられているインターンシップや、大学と特定の省庁・自治体が連携して実施するプログラムなどは、個人で直接応募するよりも有利に進められることがあります。
大学経由の応募では、キャリアセンターが学生とインターンシップ先との仲介役となり、募集情報の提供、応募書類のチェック、推薦状の作成など、様々なサポートをしてくれます。
大学経由で応募する場合、まずは所属大学のキャリアセンターに相談し、公務員インターンシップの募集状況や応募フローを確認しましょう。
大学によっては、特定のインターンシップ参加を学部の必修科目としている場合や、単位として認定されるケースもあります。
大学のサポートを活用することで、応募書類の質を高め、選考を有利に進めることが期待できます。
キャリアセンターの担当者と積極的にコミュニケーションを取り、適切なアドバイスを受けるようにしましょう。
公務員のインターンに参加する際の注意点
公務員のインターンシップは、自身のキャリア形成において非常に有益な経験となりますが、参加するにあたっていくつか注意すべき点があります。
これらの注意点を事前に把握しておくことで、インターンシップを最大限に活用し、後悔のない経験にすることができます。
ここでは、公務員のインターンシップに参加する上で特に留意すべき点について詳しく解説します。
募集の締め切りに関する情報や、報酬の有無、そして公務員試験への影響など、事前に知っておくべき重要な情報をお伝えします。
これらの情報を踏まえ、計画的にインターンシップに参加し、自身の就職活動を有利に進めましょう。
締切情報を常に確認する
公務員のインターンシップに応募する際、最も重要かつ最初に注意すべき点は、募集の締切情報を常に確認することです。
各省庁や地方自治体によって募集期間は異なり、早いところでは夏に実施されるインターンシップの募集が春には締め切られることもあります。
また、人気のあるインターンシップは、募集開始からすぐに定員に達してしまうケースも少なくありません。
そのため、興味のある省庁や自治体のウェブサイトを定期的にチェックし、最新の募集情報をこまめに確認するようにしましょう。
SNSや大学のキャリアセンターなど、複数の情報源を活用することも有効です。
締切日を過ぎてしまえば、どれだけ参加意欲があっても応募することはできません。
計画的に情報収集を行い、余裕を持って応募準備を進めることが、インターンシップ参加への第一歩となります。
無給の場合が多い
公務員のインターンシップは、原則として無給である場合がほとんどです。
民間企業のインターンシップでは、交通費や日当が支給されるケースもありますが、公務員のインターンシップでは、こうした金銭的な報酬は期待できないと考えておくべきでしょう。
これは、公務員のインターンシップが、あくまで学生の学びの機会を提供することを目的としているためです。
したがって、インターンシップに参加する際には、交通費や食費、宿泊費などの自己負担が発生することを考慮に入れ、事前に費用の計画を立てておくことが重要です。
遠方のインターンシップに参加する場合は、特に宿泊費の負担が大きくなる可能性があります。
金銭的な負担を理由にインターンシップへの参加を諦めることのないよう、早い段階から準備を進めるようにしましょう。
公務員試験の合否には影響しない
公務員のインターンシップへの参加は、公務員試験の合否に直接影響することはありません。
民間企業のインターンシップでは、早期選考や採用直結型プログラムが存在することもありますが、公務員試験においては、インターンシップへの参加が直接的に有利に働くことは基本的にはありません。
公務員試験は、筆記試験と面接試験の結果に基づいて公平に評価されるためです。
しかし、インターンシップで得られた経験は、面接試験で自身の志望動機や貢献意欲を具体的に語る上で非常に有効な材料となります。
インターンシップを通じて得た知識や学び、感じたことなどを面接で具体的に伝えることで、公務員への高い志望度や、仕事への理解度を示すことができます。
つまり、インターンシップは直接的な合否に影響しないものの、間接的に面接でのアピール力を高める上で重要な役割を果たすと言えるでしょう。
公務員のインターンに参加するか迷っている人は参加がおすすめ
公務員を目指す上で、インターンシップへの参加を迷っている就活生は少なくないでしょう。
「参加しても意味がない」「時間がない」といった理由で、二の足を踏んでしまうこともあるかもしれません。
しかし、公務員のインターンシップは、あなたの就職活動を大きく前進させる可能性を秘めています。
確かに、公務員のインターンシップは直接的な採用に結びつくことは稀であり、無給である場合がほとんどです。
しかし、それ以上に得られるメリットは計り知れません。
現場のリアルな雰囲気を肌で感じ、職員の方々の生の声を聞くことで、公務員の仕事への理解が格段に深まります 。
これにより、漠然とした憧れから具体的な志望動機へと昇華させることができ、面接でのアピール力も向上します。
もしあなたが公務員という仕事に少しでも興味があるのであれば、ぜひ積極的にインターンシップへの参加を検討してみてください。
短い期間であっても、得られる経験はあなたのキャリア形成においてかけがえのないものとなるはずです。
迷っている今こそ、一歩踏み出す絶好の機会です。
まとめ
本記事では、公務員のインターンシップについて、その概要から参加すべき理由、探し方、そして注意点までを詳しく解説しました。
公務員のインターンシップは、開催期間が2日〜2週間と様々で、夏・冬を中心に通年開催されるものもあります。
実施内容は座学中心型と体験型の2種類があり、実務に関わることで業務理解を深められるのが大きな特徴です。
インターンシップに参加することで、具体的な志望動機を形成できるだけでなく、面接時に志望度の高さを裏付けるエピソードとして活用できます。
応募方法は、各省庁や自治体のウェブサイトからの個人応募と、大学のキャリアセンター経由での応募の2つが主な経路となります。
注意点としては、募集の締切情報を常に確認すること、無給の場合が多いこと、そして公務員試験の合否には直接影響しないことが挙げられます。
しかし、インターンシップで得られた経験は、面接でのアピール力を高める上で非常に有効な材料となるため、公務員を目指す就活生は積極的に参加することをおすすめします。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート