ユニクロやGUなどの有名ブランドを展開し、日本を代表するグローバル企業として知られるファーストリテイリングは、毎年多くの就活生が志望する超人気企業の一つです。
アパレル業界に興味がある学生はもちろん、グローバルに活躍したい、あるいは若いうちから経営者視点を身につけたいと考える27卒の皆さんにとっても、非常に魅力的なフィールドだと言えるでしょう。
しかし、人気企業だけに競争率は高く、選考の仕組みも一般的な企業とは少し異なる特徴を持っています。
なんとなくの憧れだけで内定を勝ち取ることは難しいため、早期から正しい情報を得て対策を練ることが不可欠です。
この記事では、ファーストリテイリングの27卒本選考におけるスケジュールや選考フローを詳しく解説します。
また、インターン経由の優遇ルートや、エントリーシートで重視されるポイントなど、内定に直結する具体的な情報も網羅しました。
この記事を読み終える頃には、あなたが次に取るべきアクションが明確になっているはずです。
自信を持って選考に挑めるよう、一緒に準備を進めていきましょう。
【ファーストリテイリング】27卒本選考の採用スケジュール
ファーストリテイリングの選考スケジュールは、一般的な日系大手企業が一斉に解禁する経団連のスケジュールとは異なり、非常に柔軟かつ独自のタイムラインで進行するのが特徴です。
多くの企業が特定の時期に一括採用を行うのに対し、同社では通年採用に近い形式を取り入れており、学生の状況に合わせて複数のエントリー時期を設けています。
これは留学中の学生や、部活動に打ち込んでいる学生など、多様なバックグラウンドを持つ人材を確保したいという企業の意図があるからです。
しかし、いつでも応募できるからといって油断して後回しにするのは非常に危険です。
募集時期は「シーズン制」として区切られていることが多く、それぞれのシーズンで採用枠が埋まっていく可能性があるためです。
特に志望度が高い27卒の皆さんは、可能な限り早い段階である「ファーストシーズン」や「セカンドシーズン」での応募を目指すべきでしょう。
ここでは、例年の傾向を踏まえた本選考の具体的な日程感と、注意すべき締切について詳しく解説していきます。
本選考の日程
ファーストリテイリングの本選考は、例年「Spring」「Summer」「Autumn」「Winter」といったように、季節ごとに複数の選考タームが設けられています。
27卒の皆さんにとって最も早い動き出しとなるのは、大学3年生の秋頃から始まる早期選考ルートです。
これは主にサマーインターンシップやオータムインターンシップに参加した学生、あるいは外資系企業などを併願して早期に就活を始めている層を対象としています。
一般選考の大きな波は、大学3年生の12月頃から本格化し、そこから大学4年生の夏頃まで断続的に選考の機会が提供され続けます。
特筆すべきは、それぞれの期間で内定が出るスピード感が非常に早いことです。
説明会への参加から内定まで、最短で2週間から1ヶ月程度で完結するケースも珍しくありません。
自分の準備が整ったタイミングで挑戦できるのがメリットですが、逆に言えば「とりあえずエントリーだけしておこう」という生半可な気持ちで進むと、準備不足のまま面接日を迎えることになりかねません。
27卒の皆さんは、自分がどのシーズンの選考に乗るのかを明確に決め、そこから逆算して自己分析や企業研究を完成させておく必要があります。
本選考の締切
本選考の最終締切については、通年採用に近い形態をとっているため、「この日を過ぎたら絶対にチャンスがない」という明確なラインは大学4年生の夏頃まで設定されないことが多いです。
しかし、実質的な「内定獲得のための締切」はもっと早い段階にあると認識しておくべきでしょう。
なぜなら、採用予定人数に達した時点で、たとえ選考期間が残っていたとしても、その後の選考基準が厳しくなったり、募集そのものが早期に終了したりするリスクがあるからです。
特に人気職種であるグローバルリーダー職などは、優秀な学生が早期に内定を獲得して枠が埋まってしまう傾向にあります。
したがって、27卒の皆さんが目指すべき目安の締切は、大学3年生の3月、つまり就活解禁のタイミングまでには一度エントリーを完了させておくことです。
遅くとも大学4年生の6月頃までには最終面接に進んでいないと、内定の確度は下がってしまいます。
スケジュールに余裕があるように見えても、実質的な勝負は早期に行われていることを忘れずに、先手必勝で動くことを強くおすすめします。
公式サイトのマイページをこまめにチェックし、各タームの締切日をカレンダーに登録して管理する習慣をつけましょう。
【ファーストリテイリング】27卒本選考の選考フロー
ファーストリテイリングの選考フローは、効率性と人物重視のバランスが取れた内容になっています。
一般的な流れとしては、まず会社説明会への参加やWEBエントリーから始まり、適性検査（Webテスト）、エントリーシートの提出、動画面接、そして複数回の個人面接を経て内定となります。
特徴的なのは、初期段階で「動画面接」が導入されるケースが多い点です。
ここでは、あらかじめ設定された質問に対して自分の回答を録画し提出するため、対面の面接とは違った準備が必要になります。
また、選考の途中で「店舗見学」や「課題提出」が求められることもあり、単なる面接対策だけでなく、実際のビジネスへの理解度が問われる場面もあります。
さらに、例年との違いや特筆すべき点として、最終選考近くになると「Super Day」と呼ばれる1日で複数の選考を一気に行うイベント形式の選考が案内されることがあります。
これは選考スピードを早めるための施策であり、ここに参加できるかどうかが早期内定への鍵となることもあります。
また、全ての選考プロセスを通じて「完全実力主義」が貫かれているため、学歴や過去の実績よりも「今、何ができるか」「将来、何を実現したいか」というビジョンが重視されます。
面接官も現場のマネージャークラスや役員が登場することが多く、フィードバックが手厚いのも特徴の一つと言えるでしょう。
【ファーストリテイリング】27卒本選考はWebテスト実施あり？
結論から申し上げますと、ファーストリテイリングの27卒本選考において、Webテストは「実施あり」と想定して間違いありません。
例年の傾向を見ると、多くの場合はSPI形式、あるいは企業オリジナルの適性検査が採用されています。
このWebテストは、選考の初期段階、多くの場合エントリーシートの提出と同時期、あるいは一次面接の前に実施されることが一般的です。
グローバル企業である同社は、地頭の良さや論理的思考能力を一定の基準として求めているため、ここで足切りにあってしまう学生も少なくありません。
特に、言語・非言語分野の基礎能力は必須スキルと見なされます。
ただし、例年との違いや傾向として、Webテストのスコアだけで機械的に合否を決めるのではなく、その後の面接での評価と合わせて総合的に判断するケースも増えています。
しかし、人気企業である以上、応募者数は膨大であり、効率的に選考を進めるためにボーダーラインが存在することは事実です。
他社の選考でWebテストに慣れておくことや、SPIの対策本を一周しておくことは最低限のマナーとして必要です。
また、英語能力を問う検査が含まれる可能性もあるため、グローバルリーダー職を志望する方は、英語の基礎力も見直しておくと安心です。
「たかがテスト」と侮らず、しっかりと対策時間を確保して臨んでください。
【ファーストリテイリング】27卒本選考のESで聞かれる項目
ファーストリテイリングのエントリーシート（ES）は、学生の「過去の経験」よりも「未来のビジョン」や「価値観」を深く掘り下げる内容が特徴的です。
例年頻出する項目としては、「学生時代に力を入れたこと（ガクチカ）」はもちろんですが、それ以上に「あなたが人生で成し遂げたいことは何か」「なぜファーストリテイリングという環境を選ぶのか」といった志望動機とキャリアビジョンの整合性を問う質問が重視されます。
また、「チームで成果を上げた経験」や「困難を乗り越えた経験」を通じて、同社が大切にする「全員経営」や「真善美」といった価値観にフィットする人材かどうかも見極められます。
27卒の選考でも、この傾向は続くと予想されますが、特に注目すべきは「リーダーシップ」に関する記述です。
単に役職に就いていたかどうかではなく、「自ら主体的に動き、周囲を巻き込んで変化を起こした経験」があるかが問われます。
したがって、ESを書く際は、具体的なエピソードの中に、自分がどう考え、どう行動し、どのような結果を生んだのかというプロセスを詳細に盛り込む必要があります。
ありきたりな綺麗な文章よりも、泥臭くても自分の言葉で熱意を語る文章の方が評価される傾向にあります。
企業理念（FR WAY）を事前に読み込み、自分の価値観と重なる部分をアピールすることで、通過率は格段に上がるはずです。
【ファーストリテイリング】27卒本選考のインターン優遇
就活生の皆さんにとって気になる「インターンシップ参加による優遇」ですが、ファーストリテイリングに関しては「明確に存在する」と言えます。
同社のインターンシップは「Global Study Program」や数日間のビジネスコンテスト形式など、非常にハイレベルで実践的な内容となっています。
これらのインターンシップで優秀な成績を収めた学生、あるいは高いポテンシャルを示した学生には、本選考における特別なルートが用意されることが一般的です。
具体的には、一次面接や二次面接が免除される「選考スキップ」の権利や、一般の学生よりも早い時期に最終選考へ進める「早期選考ルート」への案内が届くことがあります。
さらに、インターン参加者限定の座談会や、社員によるメンター制度がつくこともあり、企業理解を深めるための手厚いサポートが受けられます。
これにより、本選考での面接対策が圧倒的に有利になるのです。
ただし、単に参加するだけで優遇が受けられるわけではなく、インターン中のパフォーマンスが厳しく評価されている点は忘れてはいけません。
ワークに取り組む姿勢、チームへの貢献度、フィードバックへの対応力など、社員は常に「一緒に働きたい人材か」を見ています。
27卒の皆さんが本気で内定を狙うなら、インターンは単なる職業体験ではなく「実質的な一次選考」だと捉え、全力で挑むことが重要です。
【ファーストリテイリング】27卒本選考はインターン落ち学生でも応募できる？
「インターンの選考に落ちてしまったけれど、本選考に再挑戦できるのだろうか」と不安に思う学生は多いですが、安心してください。
ファーストリテイリングでは、インターン選考で不合格になった学生でも、本選考への応募は全く問題なく可能です。
実際に、インターン選考ではご縁がなかったものの、その後の本選考で見事内定を勝ち取った社員は数多く存在します。
企業側も、学生が数ヶ月の間で大きく成長する可能性があることを理解しており、過去の結果だけで門前払いをするようなことはありません。
重要なのは、インターン選考で落ちてしまった原因を分析し、本選考までに改善できているかどうかです。
もし準備不足だったのなら企業研究を深める、自己分析が浅かったのならエピソードを練り直すなど、「前回の失敗から何を学び、どう成長したか」を示すことができれば、むしろプラスの評価に繋がることもあります。
再応募の際は、以前提出したESの内容をそのまま使い回すのではなく、ブラッシュアップした内容で挑むことが必須です。
一度の失敗で諦めることなく、粘り強く挑戦する姿勢こそが、ファーストリテイリングが求める「チャレンジ精神」の現れとして評価されるはずです。
【ファーストリテイリング】27卒本選考を突破するためのポイント
ここまで選考の全体像を見てきましたが、ファーストリテイリングは非常に倍率の高い企業であり、並大抵の準備では突破できません。
しかし、同社が求める人物像や評価基準を正しく理解し、適切な対策を講じれば、内定への道は確実に開けます。
ここでは、27卒の皆さんが本選考を勝ち抜くために特に意識すべき3つの重要なポイントを解説します。
企業理念への深い共感と理解
ファーストリテイリングは、スキル以上に「企業理念への共感（マッチング）」を極めて重視する企業です。
「服を変え、常識を変え、世界を変えていく」というミッションや、「ZEN-IN KEIEI（全員経営）」という原則は、単なるスローガンではなく、社員全員の行動指針となっています。
面接では、これらの理念に対してあなたがどう感じるか、あなたの過去の経験がどうリンクするかを深掘りされます。
したがって、公式サイトをさらっと読むだけでなく、柳井正会長の著書を読んだり、店舗に足を運んで観察したりして、「なぜ他のアパレルではなくファーストリテイリングなのか」を自分の言葉で語れるレベルまで理解を深めておくことが不可欠です。
グローバル視点と高い志
同社は「情報製造小売業（SPA）」として世界一を目指しており、常にグローバルな視点で物事を考える人材を求めています。
これは必ずしも「英語がペラペラであること」だけを意味しません。
重要なのは、変化の激しい世界情勢に関心を持ち、多様な価値観を受け入れ、既存の枠にとらわれずに挑戦しようとするマインドセットです。
「日本国内で安定して働きたい」という保守的な姿勢よりも、「世界を舞台にビジネスを動かしたい」「社会課題をビジネスで解決したい」という高い志を持つ学生が好まれます。
選考では、自分のキャリアビジョンを大きく描き、その実現の場として同社が最適であることを熱意を持って伝えてください。
主体的な行動力とリーダーシップ
「全員経営」という言葉が示す通り、ファーストリテイリングでは若手であっても経営者意識を持って働くことが求められます。
そのため、選考では「指示待ち人間」ではなく、自ら課題を見つけ、周囲を巻き込んで解決していく「主体的な行動力」が厳しくチェックされます。
ガクチカや自己PRを話す際は、「サークルの副代表でした」といった肩書きだけでなく、「どんな課題があり、自分はどう考え、どのような行動を起こして解決したか」というプロセスを具体的に示しましょう。
失敗を恐れずに挑戦した経験や、泥臭い努力を継続できるタフさこそが、面接官の心を動かす最大の武器になります。
まとめ
ファーストリテイリングの27卒本選考について、スケジュールから選考突破のポイントまで解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
同社の選考は、独自のスケジュールやインターン優遇、そして理念への深い共感が求められる点など、対策すべきことが多くあります。
しかし、それは裏を返せば、しっかりと準備をした学生には公平にチャンスが与えられるということでもあります。
特に「全員経営」や「グローバル」といったキーワードに共感し、成長意欲の高い皆さんにとっては、最高の環境が待っているはずです。
明治大学院卒業後、就活メディア運営｜自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート
