外資系投資銀行(外銀)の中でも、世界トップクラスの金融グループとして絶大な人気を誇るJPモルガン。
グローバルな環境で圧倒的な成長を遂げたいと考える優秀な学生にとって、まさに憧れの舞台と言えるでしょう。
しかし、その人気と比例して、本選考の難易度は国内企業とは比較にならないほど高いのが現実です。
「何から手をつければいいの?」「27卒の選考はどうなる?」と不安に感じている人も多いのではないでしょうか。
この記事では、27卒としてJPモルガンの本選考に挑むみなさんに向けて、現時点で予測される採用スケジュールや選考フロー、そして内定を掴むために不可欠な対策のポイントを、過去の傾向を踏まえて徹底的に解説していきます。
ライバルに差をつけるためには、早期からの情報収集と的確な準備がカギとなります。
この記事を読んで、JPモルガン突破への確かな一歩を踏み出しましょう。
【JPモルガン 本選考】27卒本選考の採用スケジュール
さて、まずみなさんが一番気になるのは「27卒の採用スケジュール」ですよね。
JPモルガンを含む外資系投資銀行の選考は、日系企業と比べて非常に早い段階からスタートするのが大きな特徴です。
特に、サマーインターン(夏に行われるインターンシップ)が本選考に直結しているケースが多く、実質的な選考は大学3年生(執筆時点での大学2年生)の夏前から始まっていると言っても過言ではありません。
27卒のみなさんも、「まだ時間がある」と油断していると、あっという間にチャンスを逃してしまう可能性があります。
26卒の傾向を見ても、本選考のスケジュールは部門や選考ルートによって多様化しています。
ここでは、27卒本選考の日程や締切について、過去の動向から予測されるポイントを詳しく見ていきましょう。
早めに全体像を把握し、戦略的に準備を進めることが重要です。
本選考の日程
27卒のJPモルガン本選考の日程は、大きく分けて「サマーインターン経由」と「本選考(秋冬・春選考)」の2つの流れが想定されます。
最も早いのはサマーインターン経由のルートです。
26卒の実績では、大学3年生(27卒の場合は大学3年生になる年)の5月頃からサマーインターンのエントリーが開始され、夏休みにインターンを実施。
インターンで高い評価を得た学生は、秋以降に早期選考(ジョブ)に呼ばれ、年内には内々定が出揃うケースが多く見られました。
一方で、サマーインターンに参加しなかった学生や、残念ながらインターン経由での早期内定に至らなかった学生向けに、秋以降や年明け(大学3年の冬~大学4年の春)に本選考のエントリーが開始される部門もあります。
ただし、外資系投資銀行の採用は「早い者勝ち」の側面が強く、春選考の段階では主要部門の採用枠がほとんど残っていない可能性も十分に考えられます。
JPモルガンを第一志望群と考えるのであれば、サマーインターンへの応募は必須と考え、大学3年生の春(執筆時点での大学2年生の春休み)から準備を本格化させる必要があります。
本選考の締切
本選考の締切時期も、応募する部門や選考ルートによって大きく異なります。
前述の通り、サマーインターンのエントリー締切は大学3年生の5月~6月頃が一般的です。
このサマーインターンが実質的な本選考のスタートとなるため、この時期が最初の重要な締切と言えるでしょう。
インターン経由の早期選考に漏れた場合や、秋以降に募集がかかる本選考に応募する場合、その締切は26卒の例では大学3年生の10月~12月頃、あるいは年明けの1月~3月頃に設定されることがありました。
しかし、部門によってはサマーインターン経由のみで採用が充足し、秋冬以降の本選考募集が行われないケースもあります。
特に投資銀行部門(IBD)やマーケッツ部門などはその傾向が強いです。
したがって、「いつが最終締切か」を待つのではなく、常に最新の募集情報を確認し、募集が開始されたらすぐに応募できる準備を整えておくことが何よりも重要です。
JPモルガンの採用ページは、大学2年生の冬頃からこまめにチェックする習慣をつけましょう。
【JPモルガン 本選考】27卒本選考の選考フロー
JPモルガンの選考フローは、外資系投資銀行の典型的なパターンを踏襲しており、非常にスピーディーかつシビアに進んでいきます。
27卒の選考も、26卒以前のフローと大きくは変わらないと予想されます。
一般的な流れとしては、「エントリーシート(ES)提出」と「Webテスト受検」が最初の関門です。
ここで一定の基準を満たした学生のみが、次のステップに進むことができます。
その後は、「複数回の面接」が待ち構えています。
面接は、現場の若手社員から始まり、徐々にシニアな(役職が上の)社員へと進んでいくのが特徴です。
回数は部門や個人の評価によって異なりますが、最低でも3回以上、多い場合は5~6回に及ぶこともあります。
また、面接の途中で「スーパーデイ」と呼ばれる、一日(あるいは半日)に複数のシニア社員と連続で面接を行う、実質的な最終選考が組み込まれることも多いです。
26卒以前と比べて大きな変更点があるとすれば、対面での面接やジョブ(インターン)の比重が、コロナ禍の時期と比べて高まる可能性が考えられます。
オンラインの手軽さに慣れていると、対面ならではの緊張感や振る舞い(例えば、身だしなみや対面でのコミュニケーション)で差がつく可能性もあるため、注意が必要です。
【JPモルガン 本選考】27卒本選考はWebテスト実施あり?
結論から言うと、27卒本選考でもWebテストは実施される可能性が極めて高いです。
JPモルガンに限らず、多くの外資系投資銀行では、ESと並行してWebテストの受検を必須としており、選考の初期段階で応募者を絞り込むための重要な基準として用いられています。
26卒以前の傾向では、英語と数学(計数)の能力を測るテストが主流でした。
特に、玉手箱形式や、JPモルガン独自の英語テストが課された実績があります。
英語テストの難易度は非常に高く、長文読解やビジネスレベルの語彙力が求められるため、付け焼き刃の対策では通用しません。
また、数学(計数)も、短時間で大量の問題を正確に処理する能力が問われます。
27卒選考で形式が大きく変更される可能性は低いと考えられますが、いつどのような形式で出題されても対応できるよう、早期からの準備が不可欠です。
市販の対策本やWebテスト対策サービスを活用し、特に英語力の強化(TOEICやTOEFLの勉強とは異なる、ビジネス英語の読解力)と、計数問題の解答スピードを上げるトレーニングを積んでおきましょう。
【JPモルガン 本選考】27卒本選考のESで聞かれる項目
JPモルガンのES(エントリーシート)で聞かれる項目は、みなさんの「人間性」と「ポテンシャル」を深く知ろうとする、外資系企業特有の鋭い質問が多いのが特徴です。
26卒以前の傾向を見ると、いわゆる「ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)」や「自己PR」、「志望動機」といった基本的な項目はもちろんですが、その深掘り方が日系企業とは異なります。
例えば、単に「何を達成したか」だけでなく、「なぜそれに取り組んだのか」「困難に直面した際、どのように考え、行動したか」「その経験から何を学び、JPモルガンでどう活かせるか」といった論理的な説明を求める設問が中心です。
特に、「Why JP Morgan?(なぜ他の外銀ではなくJPモルガンなのか)」、そして「Why this division?(なぜその部門なのか)」については、徹底的に突き詰めておく必要があります。
また、26卒では、個人の価値観やリーダーシップ経験、チームワークにおける役割などを問う英語の設問(ショートアンサー)が課されることもありました。
27卒でもこの傾向は続くと予想され、自己分析と企業研究の深さが、ESの段階で明確に問われることになるでしょう。
【JPモルガン 本選考】27卒本選考のインターン優遇
JPモルガンの本選考において、サマーインターン(やウィンターインターン)経由の優遇は「存在する」と考えるのが妥当です。
むしろ、外資系投資銀行の採用活動において、インターンは「選考プロセスの一部」として明確に位置づけられています。
26卒以前の実績を見ても、インターンに参加し、そこで高いパフォーマンスを発揮した学生は、その後の選考プロセス(面接など)の一部が免除されたり、通常選考とは別枠の早期選考(ディナー招待や特別なジョブなど)に招待されたりするケースが数多く報告されています。
インターン期間中は、社員が学生一人ひとりの行動やアウトプットを厳しくチェックしており、実質的に「一緒に働きたい人材か」を見極める場となっています。
したがって、インターンに参加できること自体が最初の関門であり、そこでの評価が内定に直結すると言っても過言ではありません。
優遇を得るための条件は、当然ながらインターン期間中に「卓越した成果」を示すことです。
指示された課題をこなすだけでなく、積極的に質問・発言し、チームに貢献する姿勢、そして何よりも「タフな環境でもやり抜く力(ストレス耐性)」を示すことが求められます。
【JPモルガン 本選考】27卒本選考はインターン落ち学生でも応募できる?
この疑問は、多くの就活生が抱く不安だと思います。
結論としては、「インターン選考に落ちた学生でも、本選考(秋冬・春選考)に応募すること自体は可能」な場合がほとんどです。
JPモルガンの採用システム上、一度不合格になった選考(例えばサマーインターン)と、その後の本選考(例えばウィンターインターンや本選考)が完全に別物として扱われている場合、再応募は受け付けられます。
ただし、この点については注意が必要です。
まず、前述の通り、部門によってはサマーインターン経由で採用枠の大半が埋まってしまい、本選考での募集がごくわずか、あるいは全くない可能性もあります。
また、仮に応募できたとしても、インターンに参加して早期選考ルートに乗っている学生たちが強力なライバルとなるため、本選考からの突破はインターン経由と比べて難易度が格段に上がることは覚悟しなくてはなりません。
インターン選考で落ちた場合は、なぜ落ちたのかを徹底的に自己分析し、ESや面接でのアピール内容を根本から見直す必要があります。
「インターンに落ちたから」と諦めるのではなく、その経験をバネに、本選考までに圧倒的な成長を遂げる覚悟で準備を進めましょう。
【JPモルガン 本選考】27卒本選考を突破するためのポイント
ここまでJPモルガンの27卒本選考に関する情報をお伝えしてきましたが、その難易度の高さを改めて実感していることでしょう。
世界中から集まるトップクラスの学生たちと競い合い、内定を勝ち取るためには、生半可な準備では到底太刀打ちできません。
しかし、裏を返せば、ポイントを押さえた的確な対策を早期から継続して行えば、みなさんにも十分にチャンスはあるということです。
JPモルガンが求めているのは、単に学歴が高い学生や金融知識が豊富な学生ではありません。
むしろ、高い知性、圧倒的な熱意、そしてどんな困難な状況でも最後までやり抜く「グリット(やり抜く力)」を兼ね備えた人材です。
ここからは、数多くの内定者を支援してきた就活アドバイザーの視点から、27卒のみなさんがJPモルガンの本選考を突破するために、特に意識してほしい3つの重要なポイントを解説します。
徹底的な企業・部門研究と「Why JP Morgan?」の明確化
JPモルガン突破の第一歩は、徹底的な自己分析と企業・部門研究です。
面接では「なぜ金融なのか?」「なぜ投資銀行なのか?」「なぜゴールドマン・サックスやモルガン・スタンレーではなく、JPモルガンなのか?」を、面接官が納得するレベルで論理的に説明できなければなりません。
これは、単に「グローバルだから」「成長できるから」といった漠然とした理由では不十分です。
JPモルガンの企業理念、歴史、強み(例えば、他社と比較した際のバランスシートの大きさや、IBDとマーケッツ、アセット・マネジメントなど各部門の連携の強さなど)、そして弱みや直面している課題まで深く理解する必要があります。
OB・OG訪問を積極的に行い、現場の社員からリアルな情報を得ることも極めて有効です。
その上で、自分自身の経験や価値観とJPモルガンのカルチャーをすり合わせ、「自分はJPモルガンでなくてはならない」という揺るぎない志望動機を構築してください。
これができなければ、次のステップには進めません。
高難易度のWebテストを確実に突破する準備
選考の初期段階で設けられているWebテストは、多くの優秀な学生が涙をのむ「足切り」の関門です。
ESや面接でどれだけ素晴らしいアピールができても、Webテストの点数が基準に達していなければ、面接にすら進めません。
JPモルガンで過去に出題されたWebテスト、特に英語の長文読解や計数問題(玉手箱など)は、国内企業のものと比べて格段に難易度が高いのが特徴です。
対策を始めたばかりの頃は、時間内に解ききれない、あるいは英語の専門用語がわからずに苦戦するでしょう。
しかし、これらは「慣れ」と「反復練習」によって確実にスコアを伸ばせる領域でもあります。
大学2年生の冬、遅くとも大学3年生の春からは市販の対策問題集(特に外資系企業向けの難易度が高いもの)を最低でも3周は解き、出題形式と時間配分に体を慣れさせてください。
英語力に不安がある人は、金融関連のニュース記事(例えばウォール・ストリート・ジャーナルなど)を英語で読む習慣をつけるのも良い対策になります。
論理的思考力とストレス耐性をアピールする面接対策
JPモルガンの面接は、「人柄」を見ると同時に、みなさんの「地頭の良さ(論理的思考力)」と「ストレス耐性」を厳しく見極める場です。
特に投資銀行部門などのフロントオフィスでは、膨大な情報量を処理し、プレッシャーのかかる状況下で最適な意思決定を迅速に行う能力が求められます。
面接では、「学生時代に力を入れたこと」といった経験ベースの質問に加え、時に「フェルミ推定」や「ケース面接」のような、その場で思考力を問う質問が飛んでくることもあります。
また、「なぜ?」を5回繰り返すような深掘りや、意図的に圧をかけるような質問(ストレステスト)を通じて、みなさんの対応力や精神的なタフさを見ています。
どのような質問がきても動じないためには、自分の経験を「状況(Situation)・課題(Task)・行動(Action)・結果(Result)」のSTARフレームワークで整理し、論理的に説明できる準備が不可欠です。
友人や先輩、大学のキャリアセンターなどを活用して模擬面接を繰り返し行い、自信を持って、かつ簡潔明瞭に自分の考えを伝えられるようトレーニングを積みましょう。
まとめ
今回は、27卒としてJPモルガンの本選考を目指すみなさんに向けて、予測されるスケジュールや選考フロー、そして突破のための重要なポイントを解説しました。
世界最高峰の金融機関であるJPモルガンへの道は、決して平坦ではありません。
サマーインターンを見据えた早期の準備、高難易度のWebテスト対策、そして「なぜJPモルガンなのか」を突き詰める深い自己分析と企業研究が不可欠です。
ライバルとなるのは国内外のトップ学生であり、その競争は熾烈を極めます。
しかし、この記事で紹介したポイントを一つひとつ着実に実行し、圧倒的な熱意と努力を積み重ねれば、必ず道は開けます。
みなさんのポテンシャルは無限大です。
周りと比べることなく、自分自身の成長を信じて、今日からできる一歩を踏み出してください。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート










