大学3年が今から目指せる!就活で有利になるおすすめの資格を徹底解説!!

大学3年が今から目指せる!就活で有利になるおすすめの資格を徹底解説!!

「就活のために、何か資格を取った方が良いのかな…」 就職活動を進める中で、多くの学生が一度は抱える悩みではないでしょうか。

周りの友人が資格取得していたり、取得に向けて勉強を始めると、焦りを感じてしまいますよね。

この記事では、就活における資格の本当の価値や、今からでも目指せるおすすめの資格、そして資格以上に大切になる「就活力」の高め方まで、幅広く解説していきます。

やみくもに資格取得に走る前に、ぜひこの記事を読んで、あなたにとって最適な就活の進め方を見つけてください。

就活で資格は必須ではない

まず、大前提として知っておいてほしいのは「就活において、資格は必須ではない」ということです。

もちろん、特定の職種で必須とされる国家資格などは例外ですが、ほとんどの企業の新卒採用では、応募条件に特定の資格を掲げているケースは稀です。

企業が新卒採用で最も重視しているのは、資格の有無よりも、あなたのポテンシャルや人柄、自社への熱意です。

入社後の伸びしろや、会社の文化にマッチするかどうかを見ています。

資格欄が空欄だからといって、それだけで不利になることは決してありません。

むしろ、資格取得に時間を費やしたものの、自己分析や企業研究が疎かになってしまうことの方が問題です。

資格はあくまであなたをアピールするための一つの材料に過ぎない、ということを覚えておきましょう。

資格を持つことで有利な場合も

資格は必須ではないとお伝えしましたが、一方で、資格を持っていることが就職活動で有利に働く場面も確かに存在します。

特に、経理や財務、法務、ITエンジニアといった専門性の高い職種を目指す場合、関連する資格は「その分野の基礎知識をすでに持っています」という客観的な証明になります。

企業側から見れば、教育コストを抑えられるだけでなく、入社後の早期活躍を期待できるため、評価の対象となるでしょう。

また、資格取得という目標に向かって努力した経験そのものが、あなたの計画性や継続的な努力ができる姿勢をアピールする材料にもなります。

「なぜその資格を取ろうと思ったのか」という目的意識を明確に語ることができれば、その業界や企業に対する志望度の高さを裏付ける強力な根拠にもなります。

特に、外資系企業や商社など、グローバルな活躍を視野に入れるのであれば、語学力を示すTOEICなどの資格は、選考のスタートラインに立つためのパスポートの役割を果たすこともあります。

このように、自分のキャリアプランと合致した資格は、あなたの就活を力強く後押ししてくれる武器になり得るのです。

業界を絞ってから資格を目指そう

もし、あなたが今から資格取得を目指そうと考えているなら、ぜひ「業界を絞ってから」行動に移すことを強くおすすめします。

なぜなら、やみくもに人気のある資格を取得しても、あなたの志望する業界や職種と関連性がなければ、採用担当者には響きにくいからです。

例えば、金融業界を全く志望していないのに「有利そうだから」という理由だけでファイナンシャルプランナーの資格を取っても、アピールポイントとしては弱くなってしまいます。

就職活動で使える時間は限られています。

その貴重な時間を最大限に有効活用するためにも、まずは徹底的な自己分析と業界研究を行い、「自分がどんな分野で、どのように活躍したいのか」というキャリアの方向性を定めることが最優先です。

自分の進みたい道が明確になれば、本当に必要な資格もおのずと見えてくるはずです。

そうすれば、モチベーションを高く保ったまま効率的に学習を進めることができますし、面接でも「なぜその資格が必要だったのか」を自分の言葉で熱意をもって語ることができるでしょう。

資格取得は、あくまであなたのキャリアプランを実現するための手段の一つとして捉えることが大切です。

大学3年生が今から目指せるおすすめの資格

ここまで資格との向き合い方について解説してきましたが、「それでも何か行動したい」「自分の強みになるものが欲しい」と感じる大学3年生も多いでしょう。

時間は有限ですが、今からでも十分に目指せる、かつ多くの業界で役立つ汎用性の高い資格も存在します。

これらの資格は、専門知識を証明するというよりも、社会人として求められる基礎的なスキルや、目標達成に向けた学習意欲を示すものとして、あなたの魅力を補強してくれます。

大切なのは、資格取得が目的にならないようにすることです。

あくまで自己分析や企業研究と並行して進める、プラスアルファの取り組みと位置づけましょう。

ここからは、比較的短期間での取得が可能で、就職活動でもアピールしやすいおすすめの資格を具体的にご紹介します。

自分の興味や目指す業界と照らし合わせながら、ぜひ参考にしてみてください。

簿記3級以上

簿記は、企業の経営成績や財政状態を記録・計算・整理するためのスキルで、ビジネスの基本言語とも言えます。

職種を問わず、企業の活動はお金の動きと密接に関わっているため、簿記の知識はあらゆるビジネスシーンで役立ちます。

特に経理や財務職を希望する学生にとっては、持っていると評価されやすい資格の代表格です。

3級では商業簿記の基本的な仕組みを学び、企業の決算書(財務諸表)をある程度読み解く力が身につきます。

これにより、企業研究の際にIR情報をより深く理解でき、説得力のある志望動機を作成する助けにもなるでしょう。

学習を通して、論理的思考力や数字に対する強さをアピールできる点も魅力です。

簿記3級以上
  • 資格の種類:公的資格です。
  • 合格率:3級が40~50%、2級は20~30%、1級は10%前後です。
  • 難易度:3級が普通、2級がやや難しい、1級が難しいレベルです。
  • 受験資格:特にありません。
  • 受験料(統一試験の場合):3級が3,300円、2級が5,500円、1級が8,800円
  • ネット試験(2・3級のみ)では別途事務手数料550円がかかります。
  • 試験日程:試験は統一試験が年2~3回、ネット試験は随時実施されています。
  • 取得に必要な勉強時間:3級で50~100時間、2級で200~300時間です
  • 業界・職種:経理・財務職はもちろん、営業職やコンサルティング職、金融業界や商社など、幅広い業界で活かすことができます。

TOEIC600点以上

TOEICは、英語でのコミュニケーション能力を評価するための世界共通のテストです。

グローバル化が進む現代において、英語力は多くの企業で求められる重要なスキルとなっています。

特に外資系企業や海外と取引のあるメーカー、商社、観光業界などでは、一定以上のスコアが応募条件になっていることも少なくありません。

一般的に、履歴書に書いてアピールできるのは600点以上が目安とされています。

600点は「日常生活や簡単な業務連絡なら理解できる」レベルとされ、基本的な英語力を示す指標となります。

さらに高いスコアを目指せば、それだけ選択肢も広がります。

TOEICのスコアは英語力を客観的に示すことができるため、学習意欲や継続力をアピールする材料にもなります。

英語を使う仕事に就きたいと考えている学生はもちろん、幅広い業界で活躍したいと考える学生にとっても、取得しておいて損はない資格です。

TOEIC600点以上
  • 資格の種類:民間資格です。
  • 合格率:テスト形式のため合格・不合格はなく、スコアで英語力を評価します。
  • 難易度:600点を目標とする場合は標準的と言えるでしょう。
  • 受験資格:特にありません。
  • 受験料:7,810円(税込)です。
  • 試験日程:試験はほぼ毎月実施されており、受験機会が多いのも特徴です。
  • 取得に必要な勉強時間:現在の英語力によって大きく変わりますが、例えば現在400点の人が600点を目指す場合、一般的に200~300時間程度の学習が必要とされています。
  • 業界・職種:このスコアは、外資系企業、商社、メーカー、IT、観光、航空業界など、非常に多くの業界で高く評価されます。

ファイナンシャルプランナー3級以上

ファイナンシャルプランナー(FP)は、年金や保険、税金、不動産、相続といった、人生におけるお金に関する幅広い知識を証明する資格です。

この資格の学習を通して、社会保障制度や経済の仕組みなど、社会人として知っておくべき金融リテラシー全般を体系的に学ぶことができます。

金融業界、特に銀行や証券会社、保険会社を目指す学生にとっては、志望度の高さを示す強力なアピール材料となります。

また、不動産業界や、顧客のライフプランに寄り添う提案が求められるコンサルティング営業などでも、この知識は非常に役立ちます。

たとえ直接関連しない業界であっても、お金に関する知識は個人の資産形成にも繋がる一生モノのスキルです。

社会や経済の動きに敏感であるという知的な好奇心の高さも示すことができるでしょう。

ファイナンシャルプランナー3級以上
  • 資格の種類:国家資格(FP技能士)と民間資格(AFP、CFP)があります。就活生がまず目指すのは国家資格である3級FP技能士です。
  • 合格率:学科試験で約80%、実技試験で約85%と高く、難易度は比較的易しいレベルです。
  • 受験資格:「FP業務に従事している者または従事しようとしている者」とされていますが、実質的には誰でも受験可能です。
  • 受験料:学科と実技を合わせて8,000円です。
  • 試験日程:試験は年3回(5月、9月、1月)実施されます。
  • 取得に必要な勉強時間:3級で80~150時間程度が目安です。
  • 業界・職種:この資格は、銀行、証券、保険などの金融業界や不動産業界で特に活かすことができます。

MOS

MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)は、WordやExcel、PowerPointといった、仕事で必須となるマイクロソフト社のOffice製品を使いこなすスキルを証明する国際資格です。

現代のビジネスシーンにおいて、パソコンスキルは業種や職種を問わず、あらゆる社会人に求められる基礎能力です。

特に、報告書作成やデータ集計、プレゼンテーション資料作成など、事務作業の効率化に直結するため、MOS資格を持っていることは「基本的なPCスキルを習得しており、スムーズに実務に入れる」という証明になります。

口頭で「パソコンは得意です」と伝えるよりも、客観的な指標でスキルレベルを示せるため、説得力が増します。

学生のうちに取得しておくことで、入社後の研修などもスムーズに進められるでしょう。

実務に即したスキルが身につくため、非常に実用的な資格と言えます。

MOS
  • 資格の種類:民間資格です。
  • 合格率:一般レベル(スペシャリスト)で約80%、上級レベル(エキスパート)で約60%と公表されており、難易度は比較的易しいレベルです。
  • 受験資格:特にありません。
  • 受験料:一般レベルが1科目10,780円、上級レベルが12,980円です(学割あり)。
  • 試験日程:全国一斉試験(月1~2回)と、随時実施される臨時試験があります。
  • 取得に必要な勉強時間:個人のPCスキルによりますが、一般的に20~30時間程度が目安とされています。
  • 業種・職種:この資格は、業界を問わず、特に事務職や営業職、企画職など、PC作業が多い全ての職種で役立ちます。

ITパスポート

ITパスポートは、ITに関する基礎的な知識を証明する経済産業省認定の国家資格です。

現代社会では、あらゆるビジネスがITと密接に関わっており、DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進が各業界で叫ばれています。

この資格の学習を通して、AIやビッグデータ、IoTといった最新技術の動向から、セキュリティ、ネットワークの基礎知識、さらには企業のコンプライアンスに至るまで、IT社会で働く上で必要な共通の土台となる知識を幅広く身につけることができます。

IT業界を目指す学生にとっては入門編として、また、非IT業界を志望する学生にとっても「ITの基礎知識を持ち、新しい技術への理解がある人材」として評価される可能性があります。

これからの時代に必須となるITリテラシーの高さを客観的にアピールできる、コストパフォーマンスに優れた資格です。

ITパスポート
  • 資格の種類:国家資格です。
  • 合格率:50%前後で安定しており、難易度は情報処理技術者試験の中では易しいレベルに位置づけられています。
  • 受験資格:特にありません。
  • 受験料:7,500円です。
  • 試験日程:試験はCBT方式(コンピュータを利用した試験)で、全国の会場で随時実施されています。
  • 取得に必要な勉強時間:ITに関する予備知識の有無にもよりますが、一般的に100時間前後が目安とされています。
  • 業界・職種:この資格は、IT業界はもちろんのこと、金融、メーカー、商社、サービス業など、DXを推進するあらゆる業界・企業で活かすことができます。

基本情報技術者試験

基本情報技術者試験(FE)は、ITパスポートの上位に位置づけられる国家資格で、「ITエンジニアの登竜門」とも呼ばれています。

ITパスポートがITを利用する人向けの資格であるのに対し、基本情報技術者試験は、ITを提供する側のエンジニアに必要とされる、より専門的で体系的な知識・技能を問うものです。

プログラミングで使われるアルゴリズムやデータ構造、コンピュータシステムの構成要素、ネットワーク技術、データベース、情報セキュリティ、さらにはプロジェクトマネジメントや経営戦略まで、非常に幅広い分野をカバーします。

この資格を取得していると、ITエンジニアとしての基礎がしっかりとできていることの強力な証明となり、特にSIerやソフトウェア開発、Web業界など、IT業界を志望する学生にとっては非常に大きなアピールポイントになります。

論理的思考力や問題解決能力の高さも示すことができる、価値の高い資格です。

これからの時代に必須となるITリテラシーの高さを客観的にアピールできる、コストパフォーマンスに優れた資格です。

基本情報技術者試験
  • 資格の種類:国家資格です。
  • 合格率:近年40~50%前後で推移しており、難易度はITパスポートより高く、普通レベルとされています。
  • 受験資格:特にありません。
  • 受験料:7,500円です。
  • 試験:ITパスポート同様、CBT方式で随時実施されています。
  • 取得に必要な勉強時間:プログラミング経験などにもよりますが、一般的に200時間程度が目安とされています。
  • 業界・業種:この資格は、システムエンジニアやプログラマーをはじめとするIT専門職を目指す場合に、特に高く評価されます。

就活において資格を効果的にアピールする方法

せっかく努力して取得した資格も、ただ「持っています」と伝えるだけでは、その価値を十分にアピールすることはできません。

大切なのは、その資格を自分の言葉で、魅力的なストーリーとして語ることです。

ここでは、あなたの頑張りを採用担当者の心に響かせるための、効果的なアピール方法を2つご紹介します。

このポイントを押さえるだけで、他の就活生と大きく差をつけることができるはずです。

資格取得の「過程」と「目的」を語る

一つ目の方法は、資格取得の「過程」と「目的」を具体的に語ることです。

採用担当者が知りたいのは、資格の名称そのものよりも、「あなたがなぜその資格を取ろうと思ったのか」という動機や、「目標達成のためにどのような工夫や努力をしたのか」というプロセスです。

例えば、「貴社のITソリューション事業に貢献したいという強い想いから、まずは基礎知識を体系的に学ぶべきだと考え、ITパスポートの取得を決意しました。

毎日2時間の学習時間を確保し、特に苦手だったネットワーク分野は図解を多用して理解を深め、3ヶ月で合格することができました」というように語るのです。

このように、資格取得という経験を自己PRや志望動機と結びつけることで、あなたの学習意欲や計画性、目標達成能力、そして何よりもその企業で働きたいという熱意を具体的に示すことができます。

「資格」という事実(Fact)に、あなたの想いや行動という「ストーリー」を乗せることで、話に深みと説得力が生まれ、採用担当者の記憶に強く残るアピールになるのです。

資格で得た知識を「どう活かすか」を具体的に示す

二つ目の方法は、資格を通じて得た知識を、入社後「どのように仕事に活かしていきたいか」を具体的に示すことです。

企業は、あなたのポテンシャルに期待すると同時に、入社後に自社へどう貢献してくれるかを見ています。

そのため、「この資格の知識を活かせます」という漠然としたアピールでは不十分です。

例えば、「簿記2級の学習で培った財務分析の知識を活かし、営業職として担当企業の経営状況を深く理解した上で、課題解決に繋がる最適な提案をしたいと考えています」といったように、希望する職種と関連付け、具体的なアクションプランとして提示することが重要です。

これを語るためには、企業がどのような事業を展開し、どのような課題を抱えているのかを事前にリサーチしておく必要があります。

企業研究で得た情報と、あなたの持つ資格の知識を結びつけて話すことで、「しっかりと企業理解をした上で、貢献する意欲がある学生だ」と高く評価され、入社後の活躍イメージを持ってもらいやすくなるでしょう。

今から資格を目指すのではなく就活力を鍛えるのもアリ

就職活動が本格化する大学3年生の後半や4年生にとって、今から難易度の高い資格取得を目指すことは、時間的なリスクを伴う選択でもあります。

資格の勉強に多くの時間を費やした結果、自己分析や企業研究、エントリーシートの作成、面接対策といった、就活の根幹をなす活動がおろそかになってしまっては元も子もありません。

企業が新卒学生に求めているのは、完成されたスキルではなく、むしろ「自社で成長していく素質」や「周囲と協力して物事を進める力」といったポテンシャルです。

であるならば、限られた時間を資格勉強に投じるのではなく、就職活動そのものに正面から向き合い、「就活力」を総合的に高めることに集中する方が、結果的に内定獲得への近道になるケースは非常に多いのです。

就活力とは、自分を理解し、相手を理解し、その両者を繋げるコミュニケーション能力の総称です。

この力は、一朝一夕では身につきませんが、意識して行動することで着実に鍛えることができます。

就活力を高める方法

「就活力」と聞いても、漠然としていて何をすれば良いか分からないかもしれません。

就活力とは、一言で言えば「内定を獲得するための総合的な実践力」のことです。

具体的には、自分という人間を深く理解する「自己分析力」、社会や企業を知る「企業研究力」、自分の考えを的確に伝える「表現力」、そして面接官と円滑な対話を行う「コミュニケーション能力」などが含まれます。

これらの力は、参考書を読んだり資格の勉強をしたりするだけでは身につきません。

実際の就職活動のプロセス、つまり説明会への参加やエントリーシートの執筆、面接といったアクションを通じて、試行錯誤を繰り返す中で磨かれていくものです。

ここからは、あなたの就活力を飛躍的に高めるための、具体的で実践的な方法をご紹介します。

一つひとつは地道な取り組みですが、これらを継続することが、内定への一番の確実な道筋となるでしょう。

企業・業界研究として説明会を使う

合同説明会や企業が個別に開催する説明会は、単に企業の情報を一方的に受け取る場ではありません。

あなたの「就活力」を鍛える絶好のトレーニングの場です。

Webサイトやパンフレットだけでは分からない、企業の「生の情報」に触れることができます。

特に注目すべきは、そこで働く社員の方々の雰囲気や表情、話し方です。

その企業の社風を肌で感じることで、自分がその環境でいきいきと働けるかというマッチングの精度を高めることができます。

また、質疑応答の時間は、企業理解を深める最大のチャンスです。

「他社にはない、貴社独自の強みは何ですか」といった鋭い質問を準備して臨むことで、あなたの本気度を示すと同時に、思考力や情報収集能力をアピールすることにも繋がります。

複数の企業の説明会に参加し、各社を比較検討することで、業界全体の構造や動向を立体的に理解する力も養われます。

受け身で参加するのではなく、目的意識を持って臨むことが重要です。

IR情報などを会社のHPでチェックする

企業のホームページをただ眺めるだけでなく、特に「IR情報(投資家向け情報)」のページに目を通す習慣をつけることは、企業研究の質を格段に高める方法です。

IR情報には、企業の決算短信や有価証券報告書、中期経営計画などが掲載されており、そこには企業の経営成績、財政状態、今後の事業戦略といった、客観的なデータに基づいた”不都合な真実”が詰まっています。

これらの情報を読み解くことで、その企業が今どのような状況にあり、どこへ向かおうとしているのかを深く理解することができます。

例えば、売上が伸びている事業は何か、逆に課題となっている事業は何かを把握できれば、「自分は貴社のこの事業の成長に、このように貢献できる」といった、具体的で説得力のある志望動機を語ることができます。

最初は難しく感じるかもしれませんが、数字や専門用語に慣れること自体が、ビジネスリテラシーを高めるトレーニングになります。

ライバルに差をつける、一歩踏み込んだ企業研究と言えるでしょう。

ESは必ず添削してもらう

エントリーシート(ES)は、あなたという人間を企業にプレゼンテーションするための最初の、そして非常に重要な書類です。

自分で「完璧だ」と思った内容でも、他人が読むと意図が伝わりにくかったり、論理が飛躍していたりすることは少なくありません。

だからこそ、完成したESは必ず第三者に添削してもらうことが不可欠です。

大学のキャリアセンターの職員や、信頼できる先輩、友人など、できるだけ多くの人に見てもらいましょう。

自分では気づかなかった誤字脱字はもちろん、「この表現はもっとこうした方が伝わるよ」「このエピソードは、あなたの強みが分かりにくいかも」といった客観的なフィードバックは、ESのクオリティを飛躍的に向上させます。

様々な視点からの意見をもらうことで、独りよがりな文章から、誰が読んでも分かりやすく、納得感のある文章へとブラッシュアップされていきます。

このプロセスを繰り返すことで、あなたの思考は整理され、文章力そのものが向上し、面接での受け答えにも自信が持てるようになります。

対面のインターンに参加する

もし時間に余裕があれば、対面形式のインターンシップに参加することを強くおすすめします。

インターンシップは、単なる仕事体験の場ではありません。

その企業で働くということを、五感を使ってリアルに理解する絶好の機会です。

オンラインでは感じ取ることが難しい、職場の雰囲気、社員同士のコミュニケーションの様子、仕事の進め方などを肌で感じることで、Webサイトの情報だけでは得られない深い企業理解に繋がります。

実際に社員の方々と一緒に業務に取り組む中で、「自分はこの仕事に向いているか」「この会社のカルチャーに合うか」といった自己分析も深まります。

そこで得た具体的な経験は、「インターンシップで〇〇という課題に直面し、チームでこのように解決しました」といった、説得力のある自己PRの強力なネタになります。

また、インターンシップでの頑張りが評価されれば、その後の選考が有利に進む可能性もあります。

行動することでしか得られない、貴重な経験があなたを大きく成長させてくれるでしょう。

積極的に選考に参加する

面接は、何よりも「場数」がものを言います。

どれだけ頭の中でシミュレーションを重ねても、実際の面接の独特な緊張感の中で、練習通りに話すのは至難の業です。

だからこそ、少しでも興味を持った企業の選考には、積極的に参加してみましょう。

特に、本命ではない企業の選考は、良い意味でリラックスして臨めるため、面接の雰囲気に慣れるための絶好の練習機会となります。

様々なタイプの面接官と対話し、予期せぬ質問に対応する経験を積むことで、コミュニケーション能力は着実に向上します。

面接でうまく答えられなかった質問は、次の選考までの貴重な「宿題」です。

なぜ答えられなかったのかを振り返り、自己分析や企業研究をやり直すことで、あなたの就活の軸はどんどん強固なものになっていきます。

失敗を恐れずに行動を繰り返すこと。

それが、本命企業の面接で、自信を持って自分らしさを発揮するための最良のトレーニングなのです。

まとめ

就職活動における資格との向き合い方について、様々な角度から解説してきました。

重要なのは、資格は就活において必須ではなく、あくまであなたという人間を魅力的に見せるための一つのツールに過ぎないということです。

もし資格取得を目指すのであれば、なぜそれが必要なのかという目的意識を明確にし、志望する業界や企業と関連付けながら戦略的に取り組むことが成功のカギとなります。

一方で、資格取得に固執するあまり、自己分析や企業研究といった就活の土台作りがおろそかになっては意味がありません。

むしろ、説明会やインターンシップへの参加、選考への積極的な挑戦といった実践的な行動を通じて「就活力」そのものを鍛えることの方が、内定獲得への近道となる場合も多いのです。

資格を取るべきか、それとも就活力アップに専念すべきか。

この記事を参考に、自分自身の状況やキャリアプランと向き合い、あなたにとって最適な選択をしてください。

あなたの就職活動が、実りあるものになるよう心から応援しています。

柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

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