文系からIT業界はやめとけと言われる理由は?向いていない人の特徴を解説

文系からIT業界はやめとけと言われる理由は?向いていない人の特徴を解説

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【文系IT やめとけ】文系でIT業界はやめといた方がいいのか?

「文系だからIT業界は無理かな…」「周りからやめとけって言われるけど、本当はどうなの?」そんな不安を抱えている文系就活生は少なくないでしょう。

確かにIT業界は理系出身者が多いイメージが強く、専門的な知識がないとついていけないのではないかと心配になりますよね。

しかし、結論から言うと、文系出身だからといってIT業界を諦める必要は全くありません。

実際に多くの文系出身者が、IT業界の様々な職種で強みを発揮し、第一線で活躍しています。

大切なのは、「やめとけ」と言われる理由を正しく理解し、それに対して自分なりの対策や心構えをしっかりと持つことです。

この記事では、なぜ文系学生がIT業界は「やめとけ」と言われてしまうのか、その理由を深掘りしつつ、IT業界のリアルな姿や、文系出身者でも活躍できる人の特徴、そして未経験からIT業界を目指すための具体的なステップを解説していきます。

【文系IT やめとけ】文系出身でITはやめとけと言われる理由を7つ紹介

なぜ、多くの人が「文系にIT業界はやめとけ」と言うのでしょうか。

その背景には、IT業界特有の働き方や求められるスキルが関係しています。

もちろん、これらはあくまで一般的に言われることであり、すべての人に当てはまるわけではありません。

しかし、こうした懸念点を事前に知っておくことは、入社後のミスマッチを防ぎ、自分が本当にIT業界で働きたいのかを見極めるための重要な判断材料になります。

ここでは、文系出身者がIT業界を目指す上で「やめとけ」と言われる代表的な理由を7つ紹介します。

これらの理由を一つひとつ見ていくことで、漠然とした不安の正体を具体的に理解することができるでしょう。

スキルを学ぶために時間がかかるから

文系出身者がIT業界を目指す上で、最初の大きな壁となるのが専門スキルの習得です。

IT業界では、プログラミング言語やネットワーク、データベースといった専門知識が仕事の基礎となります。

理系の学生が大学の授業で数年間かけて学んできた内容を、文系出身者は就職活動と並行して、あるいは入社後にゼロから学ばなければなりません。

この学習には相応の時間がかかるため、「やめとけ」と言われる一因になっています。

特にプログラミング未経験の場合は、聞き慣れない専門用語や複雑なロジックの理解に苦労し、学習の初期段階で挫折感を味わうこともあるでしょう。

しかし、多くのIT企業では、文系出身者向けの充実した研修制度を用意しています。

入社後に数ヶ月間の手厚い研修で基礎から学べる環境も少なくありません。

大切なのは、すぐに結果が出なくても焦らず、地道にコツコツと学び続ける覚悟があるかどうかです。

常に最新のスキルを学ぶ必要があるから

IT業界は、技術の進化と変化のスピードが非常に速い世界です。

昨日まで最先端だった技術が、数ヶ月後にはもう古い知識になっているということも日常茶飯事です。

そのため、一度スキルを身につけたら終わりではなく、常に新しい情報をキャッチアップし、継続的に学び続ける姿勢が不可欠となります。

この「学び続ける大変さ」が、「やめとけ」と言われる大きな理由の一つです。

プライベートな時間を使って勉強会に参加したり、技術書を読んだりすることも求められるでしょう。

変化を楽しみ、常に自分をアップデートし続けることにやりがいを感じられる人でなければ、この業界で長く活躍し続けるのは難しいかもしれません。

地道な作業が多いから

ITエンジニアと聞くと、パソコン一台で革新的なサービスを生み出すような、華やかな仕事をイメージするかもしれません。

しかし、実際の業務は非常に地道な作業の連続です。

プロジェクトの大部分は、設計書に沿ってプログラムを一行一行記述していくコーディングや、作成したプログラムが正しく動作するかを何度も確認するテスト作業によって占められています。

特に、システムにバグ(不具合)が見つかった際には、膨大な量のコードの中から原因となっている箇所を特定する、根気のいる作業が待っています。

画面に表示されるエラーメッセージとにらめっこしながら、何時間も、時には何日もかけて問題解決に取り組むことも珍しくありません。

キャリアアップしにくいから

文系出身者は、情報系の学部で専門知識を学んできた理系出身者に比べて、技術的なバックグラウンドがない状態でキャリアをスタートさせることがほとんどです。

このスタートラインの違いが、キャリアアップのしにくさに繋がるのではないかと懸念され、「やめとけ」と言われることがあります。

確かに、純粋なプログラミングスキルや技術的な知見の深さで評価される場面では、理系出身者に比べて不利になる可能性は否定できません。

特に技術を極めるスペシャリストとしての道を歩む場合は、入社後に人一倍の努力を重ね、明確な実績を積み上げていかなければ、昇進や重要な役割への抜擢が遅れることも考えられます。

長時間労働になりやすいから

IT業界は、プロジェクトの「納期」という絶対的な締め切りが存在するため、長時間労働になりやすいというイメージを持たれがちです。

実際に、プロジェクトが佳境に入った終盤や、予期せぬトラブルが発生してスケジュールが遅延した際には、納期を守るために残業や休日出勤が続くこともあります。

この労働環境の厳しさが、「やめとけ」と言われる理由の一つです。

特に、未経験で入社した文系出身者の場合は、業務に慣れるまでに時間がかかったり、一つのタスクをこなすのに想定以上の時間を要したりするため、結果的に労働時間が長くなってしまう傾向があります。

周りの先輩たちがスムーズにこなしている作業に自分が手間取ってしまうと、焦りからさらに時間をかけてしまうという悪循環に陥ることも。

コミュニケーションスキルが必要だから

「ITエンジニアはパソコンと向き合う仕事だから、コミュニケーションは苦手でも大丈夫」と考えているなら、それは大きな誤解です。

実際には、IT業界ほどコミュニケーションスキルが重要視される仕事は少ないかもしれません。

ほとんどのシステム開発は一人で行うのではなく、チームを組んで進められます。

そのため、他のエンジニアに進捗を正確に報告したり、技術的な課題について議論したりといった、チーム内での円滑な連携が不可欠です。

クライアントとの折衝でストレスが溜まるから

IT業界、特に顧客向けのシステム開発を行うSIer(エスアイヤー)などで働く場合、クライアントとの折衝は避けて通れない重要な業務です。

しかし、このクライアントとのやり取りが、大きなストレスの原因になることも少なくありません。

クライアントの要望は、「もっと使いやすくしてほしい」といった曖昧なものであったり、プロジェクトの進行中に次々と新しい要求が追加されたりすることが日常的に起こります。

このような状況で、相手の真のニーズを汲み取り、技術的な実現可能性と照らし合わせながら落としどころを探っていく作業は、非常に神経を使います。

【文系IT やめとけ】IT業界とは

ここまで「やめとけ」と言われる理由を見てきましたが、一方でIT業界が大きな可能性と魅力に満ちたフィールドであることも事実です。

そもそも「IT業界」と一括りに言っても、その中には多種多様な企業や仕事が存在します。

自分に合った場所を見つけるためには、まず業界の全体像を正しく理解することが不可欠です。

ここでは、IT業界を構成する主な「種類」、そこで働く人々の「職種」、そして多くの就活生が気になる「将来性」という3つの観点から、IT業界の基本を解説していきます。

IT業界の種類

一般的にIT業界と聞いて多くの人が思い浮かべるのは、企業のシステム開発を手掛ける「SIer(システムインテグレーター)」かもしれませんが、実際にはもっと多様な領域で構成されています。

例えば、インターネット回線や携帯電話などの通信サービスを提供する「通信業界」、皆さんが日常的に利用するSNSやECサイトなどを運営する「インターネット・Web業界」もIT業界の重要な一角です。

さらに、パソコンやサーバーといった物理的な機器を製造・販売する「ハードウェアメーカー」、ソフトウェア製品を開発・提供する「ソフトウェアメーカー」、そして近年急速に市場を拡大している「クラウドサービス企業」なども含まれます。

それぞれの業界でビジネスモデルや企業文化、求められる専門性が大きく異なります。

IT業界の職種

IT業界には、プログラミングを行う「プログラマー」や、システムの設計から開発、テストまでを担う「システムエンジニア(SE)」といった技術職のイメージが強いかもしれません。

しかし、実際には文系出身者が活躍できる職種も数多く存在します。

例えば、プロジェクト全体を管理し、チームを成功に導く「プロジェクトマネージャー」、ITの専門知識を活かして企業の経営課題を解決する「ITコンサルタント」、自社のIT製品やサービスを顧客に提案する「営業」などがその代表例です。

IT業界の将来性

IT業界の将来性については、非常に明るいと言えるでしょう。

現代社会において、ITは電気や水道のような社会インフラとなっており、あらゆる産業の基盤を支えています。

企業活動においても、業務効率化や新たな価値創造のためにITの活用は不可欠です。

近年では、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)化が加速しており、IT人材の需要はますます高まっています。

さらに、AI(人工知能)、IoT(モノのインターネット)、クラウド、ビッグデータといった最先端技術は日々進化を遂げており、これらを活用した新しいサービスやビジネスが次々と生まれています。

これは、IT業界が今後も継続的に成長していくことを示しています。

もちろん、技術の変化が速いため、常に学び続ける姿勢は必要ですが、それは裏を返せば、新しい挑戦の機会が豊富にある成長市場であるということです。

【文系IT やめとけ】文系出身でIT業界に向いている人の特徴

「やめとけ」と言われる理由を知り、IT業界の多様性を理解した上で、次に考えたいのが「自分はIT業界に向いているのか?」という点です。

文系出身という経歴に関わらず、IT業界で活躍している人にはいくつかの共通した特徴があります。

もし、あなたがこれらの特徴に当てはまるのであれば、たとえ未経験であっても、IT業界で大きく成長できる可能性を秘めていると言えるでしょう。

ここでは、文系出身者の中でも特にIT業界への適性が高いと考えられる人の特徴を3つ紹介します。

細かい作業ができる人

IT業界の仕事、特にエンジニアやプログラマーの業務は、非常に細かい作業の積み重ねです。

例えば、何千行、何万行にもなるプログラムコードの中から、たった一つの記述ミス(バグ)を見つけ出す作業や、設計書通りにシステムが寸分の違いもなく動作するかを検証するテスト作業などが挙げられます。

こうした業務では、大雑把さや注意力散漫は致命的なミスに繋がります。

そのため、物事を丁寧に、かつ正確に進めることができる几帳面な性格の人は、IT業界で高く評価されます。

間違い探しが得意だったり、プラモデル作りや手芸のように、コツコツと何かを組み立てる作業が好きだったりする人は、エンジニアとしての適性があるかもしれません。

一見地味に見えるかもしれませんが、細部へのこだわりがシステム全体の品質を支えるという意識を持てる人は、周囲から信頼される重要な存在となれるでしょう。

文系・理系に関わらず、この「細かさ」はITプロフェッショナルにとって不可欠な素養の一つです。

論理的に考えられる人

IT業界の仕事は、複雑な課題を解決することの連続です。

例えば、「なぜこのシステムはエラーを起こすのか?」という問題の原因を特定したり、「クライアントの曖昧な要望を、実現可能なシステムの仕様に落とし込む」といった場面では、物事を筋道立てて考える論理的思考力が不可欠となります。

これは、数学的な能力というよりも、物事の因果関係を正しく捉え、情報を整理し、矛盾なく結論を導き出す力のことです。

文系出身者の中にも、論文やレポートを作成する際に、明確な根拠に基づいて主張を組み立てることが得意な人がいるでしょう。

そうした力は、IT業界においてもそのまま活かすことができます。

コミュニケーションスキルが高い人

前述の通り、ITの仕事はチームで行うことが基本であり、コミュニケーションスキルが極めて重要です。

ここで言うコミュニケーションスキルとは、単に話が上手いことや、誰とでも仲良くなれることだけを指すのではありません。

IT業界で特に求められるのは、相手の意図を正確に理解する「傾聴力」と、複雑な事柄を分かりやすく伝える「説明力」です。

例えば、クライアントが本当に解決したい課題は何かをヒアリングで引き出したり、技術的な制約について専門知識のない人にも理解できるように説明したりする能力は、プロジェクトを円滑に進める上で不可欠です。

文系出身者は、こうした対人スキルや言語化能力に長けている場合が多く、これは理系出身者にはない大きな強みとなり得ます。

技術者とクライアント、あるいは技術者同士の「橋渡し役」として機能することで、チーム全体の生産性を高め、プロジェクトを成功に導くことができるでしょう。

【文系IT やめとけ】IT業界に向いていない人の特徴

自分に向いている特徴を知るのと同時に、どのような人がIT業界に向いていないのかを理解しておくことも、後悔のないキャリア選択をする上で非常に重要です。

もし、ここで挙げる特徴に強く当てはまるのであれば、IT業界に進んだとしても、仕事に苦痛を感じてしまう可能性が高いかもしれません。

ここでは、IT業界への適性が低いと考えられる人の特徴を3つ紹介します。

自分を偽ることなく、正直に自己分析するための材料としてください。

もし当てはまる点が多いと感じたなら、なぜそう感じるのか、それは変えられることなのかを深く考え、本当に自分が進むべき道なのかを再検討する良い機会と捉えましょう。

ルーティンワークが苦手な人

IT業界の仕事は、常に新しい技術に触れられる刺激的な側面がある一方で、地道な反復作業が非常に多いという側面も持っています。

特にキャリアの初期段階では、単調なテスト業務や、決まった手順に沿ったデータ入力などを任されることも少なくありません。

例えば、何百ものテスト項目を一つひとつ消化していく作業や、システムのバージョンアップに伴う単純な設定変更の繰り返しなど、創造性よりも正確性や忍耐力が求められる業務が多く存在します。

こうしたルーティンワークに対して、「つまらない」「飽きてしまう」と感じ、集中力が続かない人は、IT業界の仕事に苦痛を感じやすいでしょう。

華やかなイメージとのギャップに耐えられず、やりがいを見失ってしまう可能性があるため、注意が必要です。

タスク管理が苦手な人

IT業界の現場では、複数の業務(タスク)を同時並行で進めることが日常的に求められます。

例えば、自分が担当する機能の開発を進めながら、先輩から頼まれた資料作成を行い、さらには顧客からの問い合わせにも対応するといった状況は珍しくありません。

それぞれのタスクには異なる納期や優先順位が設定されており、それらを自分自身で整理し、計画的に処理していく能力が不可欠です。

行き当たりばったりで仕事を進めたり、優先順位を判断するのが苦手だったりする人は、すぐに業務が滞り、周りに迷惑をかけてしまう可能性があります。

作業の効率化が苦手な人

IT業界は、技術の力でいかに物事を効率化するかを追求する世界です。

そのため、そこで働く人材にも、常に自分の作業をより速く、より正確に行うための改善意識が求められます。

同じ作業を何度も繰り返す場面に遭遇した際に、「もっと楽にできる方法はないか」と考え、スクリプトを組んで自動化したり、便利なツールを探して導入したりといった工夫ができる人は高く評価されます。

逆に、非効率だと感じながらも、言われた通りのやり方を漫然と続けてしまう人は、生産性が上がらず、周囲との間にスピードの差が生まれてしまいます。

【文系IT やめとけ】文系出身で未経験からSEとして働く方法

ここまで読み進めて、「自分はIT業界に向いているかもしれない」「挑戦してみたい」と感じた文系就活生も多いのではないでしょうか。

不安な点はあるけれど、それでもIT業界、特に企業のシステム開発を担うSE(システムエンジニア)として働きたいと考えるなら、次に行うべきは具体的な行動です。

ここでは、文系出身の未経験者がSEとして就職するために、今からできる具体的な方法を4つのステップに分けて紹介します。

希望する企業の情報を調べる

まず最初に行うべきことは、徹底的な企業研究です。

IT業界と一括りに言っても、企業によって事業内容、社風、そして文系出身者に対するスタンスは大きく異なります。

特に注目すべきは、「研修制度」と「文系出身者の採用実績・活躍状況」です。

未経験者向けの研修プログラムが充実している企業であれば、入社後にスムーズに知識を吸収し、キャリアをスタートさせることができます。

企業の公式サイトや採用ページで、研修の内容や期間を具体的に確認しましょう。

SEの業務に必要なスキルを学ぶ

企業研究と並行して、SEの仕事に必要となる基礎知識の学習を始めましょう。

面接で「IT業界に興味があります」と伝えるだけでなく、すでに行動を起こしていることを示すことができれば、熱意の証明になります。

いきなり難しいプログラミング言語の勉強を始める必要はありません。

まずは、IT業界の全体像や基本的な専門用語を理解することから始めましょう。

そのために最適なのが、国家資格である「ITパスポート」の勉強です。

ITパスポートは、ITに関する基礎的な知識を証明する資格であり、その学習過程を通じて、SEの業務で使われる言葉やシステムの仕組みを体系的に学ぶことができます。

参考書を一冊買って読み込むだけでも、業界への理解度は格段に深まるでしょう。

プログラミングを少しやってみる

ITの基礎知識を学び始めたら、次のステップとして、実際にプログラミングに触れてみることを強くおすすめします。

これは、本格的なスキルを身につけるというよりも、「プログラミングがどのようなものか」「自分にとって面白いと感じられるか」といった適性を確認する目的が大きいです。

最近では、「Progate」や「ドットインストール」といった、初心者向けの無料または安価なオンライン学習サイトが数多く存在します。

ゲーム感覚で楽しみながら、HTMLやCSS、JavaScriptといったWeb制作の基本的な言語から学び始めるのが良いでしょう。

実際に自分の書いたコードが画面上で形になる経験は、大きな達成感を得られます。

履歴書を作成し面接対策をおこなう

企業研究、スキル学習、プログラミング体験という準備が整ったら、いよいよ選考対策です。

文系・未経験からの挑戦では、ポテンシャル(将来性)をいかにアピールできるかが合否を分けます。

履歴書やエントリーシートの志望動機では、「なぜIT業界なのか」「なぜこの会社なのか」を自分の言葉で論理的に説明することが重要です。

その際、これまでの準備で得た知識や経験を絡めて話すことで、口先だけではない本気度を伝えることができます。

「ITパスポートの勉強を通じて、企業のDXを支えるSEの仕事に魅力を感じた」「プログラミングを体験してみて、課題を解決していく過程にやりがいを感じた」といった具体的なエピソードを盛り込みましょう。

【文系IT やめとけ】文系SEに関するよくある質問

最後に、文系からIT業界、特にSEを目指す就活生の皆さんからよく寄せられる質問にお答えします。

ここまで様々な情報に触れてきましたが、それでもまだ解消されない疑問や不安があるかもしれません。

多くの人が同じような点で悩んだり、立ち止まったりしています。

ここでは、代表的な3つの質問を取り上げ、就活アドバイザーとしての視点から、分かりやすく、そして正直にお答えしていきます。

文系でもエンジニアになれますか?

はい、結論から言うと、文系出身者でもエンジニアになることは十分に可能です。

実際に、多くのIT企業で文系出身のエンジニアが活躍しており、もはや珍しい存在ではありません。

重要なのは、学部や専攻といった過去の経歴ではなく、「これからITの専門知識を学び、成長していきたい」という強い意欲と覚悟です。

多くの企業は、入社後の研修制度を充実させており、未経験者がゼロから学べる環境を整えています。

もちろん、理系出身者に比べて学習に時間がかかったり、最初は苦労したりする場面はあるかもしれません。

しかし、論理的思考力やコミュニケーション能力といった文系ならではの強みを活かし、地道な努力を続ける姿勢さえあれば、技術的なハンデは十分に乗り越えられます。

文系であることを言い訳にせず、前向きに学習に取り組めるかどうかが、エンジニアになれるかどうかの分かれ道です。

文系出身でITエンジニアの割合を教えてください

文系出身のITエンジニアがどのくらいの割合を占めるのか、具体的な数字が気になりますよね。

経済産業省の調査などを参考にすると、IT人材全体のうち、情報系以外の学部(文系や理系他学部)の出身者は約7割にのぼり、その中でも文系出身者は全体の約3割を占めると言われています。

つまり、ITエンジニアの約3人に1人は文系出身者という計算になります。

特に、手厚い研修制度を持つ大手SIerなどでは、ポテンシャルを重視した新卒採用を積極的に行っているため、文系出身者の割合がさらに高くなる傾向があります。

この数字からも分かる通り、IT業界において文系出身者は決して少数派ではありません。

すでに多くの文系の先輩たちが、皆さんと同じように未経験からキャリアをスタートさせ、第一線で活躍しています。

「文系だから」という理由で、過度に不安を感じる必要は全くないと言えるでしょう。

ITエンジニアになるのに学歴は関係ないですか?

ITエンジニアになる上で、学歴が全く関係ないとは言い切れません。

新卒採用の場面では、特に大手企業を中心に、一定の学歴フィルターが存在する可能性はあります。

これは、地頭の良さや基礎的な学習能力といったポテンシャルを測る一つの指標として、学歴を見ている企業があるためです。

しかし、IT業界は本質的に実力主義の世界です。

最も重要視されるのは、学歴そのものよりも、論理的思考力や学習意欲、そして保有しているITスキルです。

たとえ学歴に自信がなくても、学生時代にプログラミングを学び、自分でサービスやアプリを開発した経験があれば、それはどんな学歴よりも強力なアピール材料になります。

また、中途採用市場になれば、学歴よりも「これまでどのようなプロジェクトで、どのような技術を使って、何を実現してきたのか」という職務経歴や実績が全てです。

学歴はあくまでスタートラインの一つの要素に過ぎないと理解しておきましょう。

柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

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