はじめに
さまざまなシーンにおいて臨機応変にその場に合う言動ができるのが柔軟性のある人です。
面接での自己PRでも柔軟性をアピールする人は少なくありません。
内定につながる柔軟性のアピールの仕方やポイントについて紹介します。
【自己PR:柔軟性】企業が求める自己PRとは
希望する企業へ就職するためには、その企業が求める自己PRを意識して作らなければなりません。
しかし、企業が求める自己PRとは、一体どのようなものなのか、悩んでしまっている人も少なからずいることでしょう。
企業が求める自己PRを作るためには、いくつかのポイントを押さえたうえで、自己分析をするのがおすすめです。
さっそく、企業が応募者の自己PRに求めているものを紹介していくので、ぜひ参考としてお役立てください。
人柄
企業の採用担当者が、応募者の自己PRに対して求めているものは「人柄」です。
採用担当者は自己PRを通じて、応募者がどういった人間なのかといった人柄を知りたいと考えています。
新卒採用の場合は社会人として活躍した経験がない分、面接官は応募者の人柄をとても大切な基準としているのです。
さらに、入社後のミスマッチをなるべく減らすためにも、応募者の人柄が自社の社風や職場環境になじむのかどうかを判断したいという理由もあります。
そのため、どれだけ強みなどをアピールしたとしても「自社と合わない」と判断されてしまえば、不採用になる確率は高くなってしまうでしょう。
自己PRで人柄をうまくアピールするには、企業がどのような人材を求めているのかという点で企業研究するのが大切です。
入社後に活かすことができるか
就活における自己PRでは自らの強みや、それにまつわるエピソードをアピールしますが、採用担当者は「入社後に強みを活かせるかどうか」も重視しています。
単に自分のアピールポイントを伝えるだけでは、採用担当者の心は動きません。
採用担当者は応募者の自己PRから「アピールしたスキルや能力を入社後に発揮してくれるのか」を見極めようとしているのです。
自己PRで強みやエピソードをアピールする場合、採用担当者に応募者自身が企業で実際に働いていることを想像してもらう必要があります。
したがって強みを仕事に活かしている想像ができなければ、採用はきびしくなってしまうでしょう。
自己PRには、自分の強みが入社後の仕事に役立つとアピールすることを考えてください。
ガクチカと自己PRの違い
最近、就活の際に「ガクチカ」という言葉を耳にすることが多くなりました。
「ガクチカと自己PRはどのような違いがあるのか」と疑問に思う人は、就活生の中にも少なくないでしょう。
ガクチカとは「学生時代に力を入れたこと」を省略した言葉で「自分自身が経験したことから何を学んだのか」をあらわすものです。
対して、自己PRは「自分自身が持っていたスキルや能力をどのように活かしたのか、または活かすのか」という意味があります。
つまり採用担当者は、自己PRでは「自社に活かせる能力は何か」を見極めようとしており、ガクチカではそれに加えて「自分の能力を活かすモチベーションは何か」というポイントを重視しているといえるでしょう。
【自己PR:柔軟性】柔軟性とは何を指すか
柔軟性とは主に臨機応変な対応力を指します。
ビジネスの現場では、柔軟性が欠かせない場面はたくさんありますので、柔軟性をアピールすることで採用担当者に一目置いてもらえるかもしれません。
ビジネスの現場では、特にチームで動く際に柔軟性を発揮することが求められますので、今までの経験のうち、チームで行動した際に柔軟性を発揮したエピソードをアピールするとより効果的でしょう。
ただし、柔軟性という言葉は抽象的で、抱くイメージは人それぞれ違いますので注意しましょう。
以下では企業にアピールできる柔軟性とはどういうものなのかを解説していきます。
【自己PR:柔軟性】そもそもアピールで効果的なのか
自己PRで柔軟性をアピールすることはできます。
ただし、柔軟性をアピールする上で複数の注意点があります。
まずは柔軟性をアピールしたいと考えたとき、どのような点がアピールポイントかなどを考えてみましょう。
長所としての柔軟性をどのように活かせるのか考えることでうまくアピールできるようになります。
柔軟性はよい点が多数あるので、どんなアピールができるかということを知って好印象を獲得しましょう。
以下、はじめに柔軟性がどのような印象を与えうるのか説明します。
仕事で臨機応変に対応できる
柔軟性があると、仕事でさまざまなことを臨機応変に対応することができます。
企業によっては日常からやっている作業を繰り返しすることもあれば、イレギュラーな対応を求められることもあります。
イレギュラーな案件が入るといつもとは勝手が違うからと戸惑う方は多いでしょう。
しかし柔軟性があれば、イレギュラーな案件でもうまくこなせます。
特に日々いろいろな業務をこなす必要がある業界では、柔軟性がある人物が求められます。
どうすればうまくできるのか、どう目標に向かってこなしていけばよいのかと、どのような案件でも前向きに考えられる人物は重宝されます。
相手の意見を自分なりに理解して行動できる
柔軟性があるということは、いろいろな意見に耳を傾けられるということです。
柔軟性がなく、一つの方法しか知らない、もしくは認められない場合は自身の意見を意地でも通すでしょう。
長年やってきた方法を変えたくない、自身の意見が正しいと強く感じていて曲げたくないといった方は柔軟性があまりありません。
しかし柔軟性があると、相手の意見にまず耳を傾けることができます。
そして自分なりに理解して、相手の意見を尊重し行動できます。
相手の意見を聞けるということで、グループを組んで目標に向かっていく際、話しかけやすい人、話をよく聞いてくれる人と好印象を持たせられるでしょう。
また自身では思いつかなかった方法がある、よいかもしれないと柔軟に考えらえるため仕事の幅が広がります。
新しいサービスをはじまるときや社内の改革があり今までのやり方を変えるときなど、柔軟性がある人は新しい方法を受け入れられるのでつまずきにくいです。
状況に応じて適切に行動できる
柔軟性があると状況に合わせて判断し行動が移せるようになります。
ゴールに向かっていくため、どんな方法がよいかと思案することがあるでしょう。
方法は一つだけではなく数多くあります。
どの方法がよいかと考えたとき、柔軟性がある人はその時々の状況に合わせて最適な方法を選択できます。
今日はこのやり方でやったが、そろそろゴールが見えてきたので明日からは違う方法でやってみようなどと切り替えできます。
スピードを出したいときはこの方法、丁寧にやりたいときはあの方法などと切り替えをしながら仕事ができるので、よりクオリティーが高い仕事ができるようになります。
またいろいろな方法を知っていて、そして実践しているのでどんな課題を与えてもやりこなせる力も持っているといえるでしょう。
新しい仕事に対してもチャレンジできる
柔軟性があるということは、新しい仕事に対してもチャレンジできます。
新しいサービスをはじめるとき、商品開発をするときはこれまでのやり方が通用しないことがあるでしょう。
しかし柔軟性があると、新しい仕事に対しても抵抗なく積極的にチャレンジできる傾向があります。
こんな方法がよいのではないか、この場合はこちらの方がよいのではないかなどと、状況判断をして新しい仕事にもスムーズに取り組めます。
新たな発想ができる
既存のルールなどにとらわれず、斬新なアイデアを発想できるという印象を与えられます。
物事のデメリットやメリットを総合的に把握し、よりよい選択ができるとも言えます。
特にクリエイティブな仕事や、新たなアイデアが求められるような仕事において効果的なアピールと言えます。
【自己PR:柔軟性】企業が求める柔軟性のある人材とは
自己PRで柔軟性をアピールしようと思った時に、企業はそれにどういった印象を持つのか気になることでしょう。
会社がなぜ柔軟性を求めるのかがわかっていれば、柔軟性についてうまくアピールできます。
仕事をしていくうえで、どんな業務内容であっても対応能力があることは会社にとって助かります。
たとえば、事情があって大幅な業務変更が生じたときでも、柔軟性のある人はパニックになることなく仕事をこなしていけるのです。
柔軟性がない人と仕事をするよりも、効率も良いですし時間ロスも減ります。
仮に人事異動があったとしても、柔軟性があれば早く環境に慣れますし、新しい場でも力を発揮できるはずです。
次に、柔軟性がある人は人の意見を素直に受け入れて自分の成長につなげることができます。
また、どんな人とも柔軟にコミュニケーションを取ることができるでしょう。
会社にとってはこうした理由で、柔軟性のある人を必要としています。
基本的に自己PRでは企業に対して自分を売り込む営業活動であるため、企業にしっかりと自分の与えたい印象を与えられるように考える必要があります。
ここでは、柔軟性をアピールされた場合に企業がどのように考えるかを詳しく説明していきます。
臨機応変に対応できる印象
柔軟性があるというのは、何かに固執しないということでもあります。
コロナウイルスという誰もが初めて経験する未知の脅威に立ち向かう上で、多くの企業はリモートワークを導入するなどして対応していました。
しかし、柔軟性のない方が社長であったりする場合にはそうした臨機応変な対応ができずに出社を強制して社員やクライアントの命を危険に晒してしまいます。
柔軟性があればこのように自分がその時にできる最善を考えて行動できることができると考えられるのです。
仕事を任せやすい
企業に入社してからはさまざまな仕事をすることになります。
その中で、いちいち企業が新しい仕事のやり方を教えていたのではその仕事を任せることが難しくなっていきます。
もちろん最初は企業も研修などで新入社員の教育はしますが、ある程度スキルが身につくようになったらそのスキルを活かして別の仕事をしてほしいのです。
その際に柔軟性がなければ決まったやり方でしか仕事ができないようでは新しい仕事を任せられなくなってしまいます。
そのため、柔軟性をアピールする際のエピソードを工夫することで企業に対して一緒に働いているイメージをさせることができます。
統率力がある
柔軟性があるということは自分の仕事だけでなくチームワークでも発揮することができる能力です。
チームワークでは意見の衝突に困るという経験を誰もが経験したことあるでしょう。
企業でもそれは同じです。
誰かの意見が衝突した際にその意見をまとめて第三の折衷案を提案することができればその場を丸く収めることができます。
柔軟性がなければ意見が衝突した際にも自分の意見に固執してしまったり、相手の意見を聞き入れないといったことにもつながってしまいます。
柔軟性があるとアピールすることによってそうした余計な懸念をカバーすることができるのです。
企業にうまく溶け込める
新しい組織にすぐに溶け込み、力を発揮できると評価されます。
新入社員として仕事を覚えていく際に、一番大切なのはコミュニケーション力です。
仕事を身につけていくためには、先輩や上司と積極的にコミュニケーションを取ることが必要不可欠です。
すぐに周りの社員に溶け込み、わからないことを解消していくことで着実に成長できます。
組織にすぐ溶け込める方は、社内だけではなく社外でも評価され、いち早く活躍できるでしょう。
【自己PR:柔軟性】アピールする際の注意点
自己PRの柔軟性は長所でもあり、短所でもあります。
すべての性格に共通して言えることですが、長所は短所の裏返しでもあるからです。
つまり、長所であるはずの柔軟性も、言い表し方一つで短所になってしまうことがあるので注意したいものです。
せっかくの良い面も、マイナスに取られてしまうと評価が下がってもったいないです。
「柔軟性」という性格の持つマイナス要素も知って、マイナスの印象を与えないように気をつけながらアピールしていくことが大切と言えます。
主体性がない印象を与える
優柔不断という性格は、主体性がないとマイナスに取られることもあるので注意が必要です。
誰とでも円満に付き合うために、あまりにも自分の主張を抑えて人に合わせすぎる場合、主体性がなく周りに流されやすい性格とみなされてしまうのです。
協調性やチームワークは仕事をしていくうえで大切ですが自分をしっかり持っていないといけません。
みんなに合わせる能力は必要ではありますが、言うべきときには自分の意見をきちんと言える人でなくては頼りないです。
将来的にリーダーや管理職として働くためにも、主体性がなさすぎるのは問題です。
優柔不断についてアピールする際には、周囲に流されるような気弱さや自分の意見を周囲に合わせて変えてしまう点を強調しすぎないようにしましょう。
器用貧乏に見られる
いろいろなことを幅広くできるけれども、すべてどこか中途半端で終わってしまうようなタイプを「器用貧乏」と呼びます。
柔軟性のある人は、言い方によっては器用貧乏になってしまうこともあります。
というのも、幅広く色んな分野で活躍するからこそ特に何に長けてるの?と思われがちなんです。
どんな環境でも上手に合わせて適応できるものの、それ以上の専門的な学びを得ようとしなければ成長が止まってしまいます。
会社としては、しっかりスキルを磨いて活躍できる分野でどんどん羽ばたいてほしいわけです。
どんな分野でも器用に何でもできることはもちろん良いのですが、器用貧乏にならないようにどこかの分野でパフォーマンス向上に向けて頑張る姿勢も大切です。
柔軟性を語りつつ、この分野には特に力を入れて能力を磨きたいというような話も加えれば、器用貧乏と思われずに済みます。
面接では、将来のビジョンを掲げてしっかり伝えることが重要です。
持続性がないと思われる
あれもこれも柔軟に対応する姿勢が、飽き性で持続性がないように面接官の目に映る可能性があることは否めません。
アピールの仕方やエピソードの内容を注意することで、持続性がないとマイナスに取られることは防げるはずです。
つまり、柔軟であっても何かしらブレない軸があれば良いのです。
そして面接の際には、「私は柔軟性があるとよく言われます」とアピールすると同時に、「〇〇に関してだけでは、決して揺るぐことなく重要視して働きたいと考えております」などと確固たる熱意も添えるようにしましょう。
持続性がないと思われないためには、粘り強さがある面をエピソードに含めるのも良い方法です。
面接で自己PRを述べる際には、会社が必要とする柔軟性をしっかりアピールすることが重要です。
そして入社後、それらの柔軟性をどのように活かしていくのかを話すことで熱意も伝わるのです。
志望先で評価されるかは変わってくる
自己PRで柔軟性をアピールしたとしても、それがプラスに評価されるかどうかは志望先の企業によって大きく異なります。
たしかに柔軟性のアピールは、プラスにとらえる企業はたくさんあるでしょう。
しかし、公務員などのマニュアルに従って仕事をすることが求められるような職場では、基本的に柔軟性は評価されないのが事実です。
ただ、自己PRに柔軟性を用いるのは決して避けたほうが良いポイントではありません。
柔軟性をアピールしたい場合は、臨機応変に対応できる人材が必要とされている企業を見極めて使うのがおすすめです。
志望先の企業によって、評価されるような自己PRをそれぞれ作ることも、就活の戦略においては非常に重要なことなのです。
【自己PR:柔軟性】アピールする際のポイント
まず、柔軟性のある人間が会社にとってどのように必要なのかを知っておきましょう。
柔軟性という言葉を定義する
柔軟性があるという表現は抽象的であるため、人によっては内容を確実に理解してもらえない可能性があります。
あなたがアピールしたい柔軟性とは何かをわかりやすく書きましょう。
場合によってはマイナス評価となってしまいまうため、表現に注意が必要です。
まずはあなたがどのような場面で柔軟性を発揮したのか、具体的なエピソードを準備しましょう。
それを思い浮かべながら、あなたがアピールしたい柔軟性とは何かを自身で理解することが大切です。
自己PRが柔軟性であることを裏付ける
柔軟性についてPRする際には、よりわかりやすく話すためにエピソードや事例を準備しましょう。
そもそも「柔軟性」というのは人間の一つの性格であり、「柔軟性があります」と言われても抽象的すぎてわかりづらいものです。
もっと具体的に何がどんな風に柔軟なのかを言わなければ、面接官もピンと来ないはずです。
たとえば、学生時代の部活動やアルバイトでの経験を例に挙げて、どんなときに自分が柔軟性を発揮したのかを話したいものです。
柔軟性があることの根拠や、そのおかげで得られた成果などを組み入れてストーリーを作りましょう。
柔軟性があることの証拠やメリットを伝えることがポイントなのです。
エピソードは具体的に
自己PRで説明するエピソードはできるだけ詳細に伝えると良いです。
ただあったことを伝えるのではなく、それに対して思ったこと・考えたことなど、自分なりの意見を入れましょう。
もしかしたら似たような経験を自己PRに使用している学生がいるかもしれません。
しかし、似たエピソードを話していても、その時の感情は人それぞれ異なります。
他の学生と差異化を図るためにはできるだけ具体的に自分らしさをアピールしていきましょう。
入社後に柔軟性を活かす意思を伝える
柔軟性があることを話したところで、さらにその会社での業務内容に結び付けていくと、評価の高い自己PRができます。
結局のところ、持ち前の柔軟性を仕事に活かすことができなければ意味がありません。
自己PRを述べるときには、柔軟性をどんな風に仕事に活かして活躍したいのかを伝えるようにしましょう。
たとえば、営業職であれば、どんな客が相手であろうとうまく人間関係を構築して相手に合わせた和やかなムード作りができるはずだとアピールするのも一つです。
自分の長所を最大限に仕事に活用することを話すことは、仕事へのやる気や熱意の表れにもなります。
面接官にしてみれば、自社にて全力で頑張ってくれる人材、自社にマッチする性格の人材が欲しいわけです。
柔軟性のある自分が会社に役に立つことを、しっかりアピールしていきましょう。
企業が求める人材を知る
入社後のビジョンが浮かばないとき、企業の求める人材を調べてみましょう。
企業が公開している採用情報を確認することで、企業に合ったビジョンを考えるヒントになるはずです。
自分の性格をどのように活かせるのか、魅力的に伝えましょう。
【自己PR:柔軟性】 基本的な構成
自己PRは、面接官に自分の魅力を知ってもらう絶好の機会ともいえますが、「どのように伝えればいいのかわからない」という方が大半なのではないでしょうか。
そんな方は、何よりも先に、正しい自己PRの構成方法を確認することからはじめてみましょう。
ほかの就活生と差をつける自己PR文には、面接官の心を掴むコツが数多く隠されています。
どのような流れで自分をアピールしていくことが正解なのかを知り、早速、履歴書や面接で役立ててみてください。
概要:私は大学〇年生のときに〇〇をしていました
ここでは、自分がやってきたことの大枠を説明します。
部活動であれば「何を」「どのくらいの期間」「どういうポジションで」やってきたのかというような、一言でその人の経歴が分かるようにします。
そうすることでそのあとの話がちゃんと入ってくるようにします。
また、部長やバイトリーダーなど何かしらの役職を任されていたらここで話すことでプラスになります。
一文か二文でつくるようにしましょう。
目標:その中で〇〇を目標にしてきました
「コンクールで優勝すること」「全国大会に出場すること」「店舗の売上を伸ばすこと」「テストの点数で1位をとること」「資格取得をすること」
エピソードにおいて、その中の目標をしっかりと明確にする必要があります。
社会に出てからは営業でも技術職でも販売職でも1人1人の目標が設定されます。
それを行うことでその目標に対してどんな行動をしていけばいいのかと逆算思考を養うことができます。
まずはここをアピールしていくことが重要です。
問題:その経験で〇〇という問題に直面しました
自己PR文には、ただポジティブな話だけを盛り込んで構成するのではなく、問題や課題に関する話もプラスすると、上手に自分のよさをアピールすることができます。
上手な文章の構成方法として、起承転結を意識することを忘れてはいけません。
ただ柔軟性があるということを伝え、その理由だけを述べても、抽象的すぎてあなたのよさをアピールすることはできないでしょう。
ここで問題や課題に関するエピソードを挙げて、その後にその解決法を述べていくと、長所として自己PRすることができます。
ここでは、長々と問題や課題に関する話を述べていくのではなく、「その経験で〇〇という問題に直面しました」程度の短い一文にまとめると、面接官はネガティブな印象を持ちません。
行動:私は〇〇と考え、〇〇を行いました
自己PRの中で面接官が知りたいのは、その人の強みとなる部分や、困難にぶつかった際にどのように対処する人物なのかという点でしょう。
自己PRは、就活生が自分の魅力をアピールする絶好の機会である一方で、面接官は、就活生一人一人の強みや問題解決能力も見ています。
そのため、自分の魅力や強みを伝えていく際には、思わぬ問題に直面したときに、どのように行動し、解決したのかを述べていくことも、高評価を得るコツになります。
事前に課題や問題に関する一文を述べた後にどのような行動をとり、自分は柔軟性があると感じたのかを上手に伝えるのがオススメです。
それにより、社会人として活躍できる能力を兼ね揃えた人物であるということを効率よくアピールすることができるでしょう。
結果:その結果、〇〇となり、〇〇に大きく貢献しました
結果を伝える部分は、柔軟性があるということを根拠づける大切な部分です。
これまでの自分の経験の中で、どのような場面で柔軟性を発揮し、その結果、どのような成果を得ることができたのかを話してみると、面接官に好印象を与えながら話を締めくくることができます。
柔軟性がある人物は、対応能力が高く、会社にとって欠かせない必要な人物になることは間違いありません。
どんな環境でも自身の能力を発揮し、円滑に業務を進めることができるのもメリットです。
自己PRの結果となる部分は、柔軟性があることがメリットだと感じてもらえるように、「その結果、〇〇となり、〇〇に大きく貢献しました」と、明るい印象で自分のよさを伝えてみると、高評価を得ることにつながります。
結論:その経験を活かして貴社では〇〇で貢献していきたいと考えております
自分の強みである柔軟性をアピールした後は、入社後の意欲を伝えることも、内定確率を大きく上げる重要なポイントです。
入社後に、柔軟性をどのように仕事に活かしていくのかを伝えておきましょう。
ただ自分の強みを話しただけでは、ライバルに差をつけて、内定を勝ち取ることはできません。
結論を述べる際には、「貴社に入社した際には、自身の強みである柔軟性を活かして、お客様が求めるニーズを察知し、よりよいサービスを提供していきたいと考えております」というように、入社後の意欲と柔軟性と組み合わせながら面接官にアピールしていくことも、自己PRを上手にまとめるコツです。
【自己PR:柔軟性】自己PRで柔軟性を述べるときの例文
具体的に、自分の長所に柔軟性があることを述べる場合にはどのような伝え方が良いのでしょうか。
学生時代の経験をもとに、柔軟性のプラス面がうまく伝わるようなストーリー作りをしていきたいものです。
「適合性」や「互換性」、さらには「順応性」といった言葉も類義語です。
一方、「優柔不断」というのもマイナス要素を含んだ似た言葉になります。
言葉の選び方や使い方にも気をつけながら、将来のビジョンや熱意の伝わる自己アピールをしましょう。
例文①:飲食店のアルバイト経験
学生時代は4年間、飲食店のホールでのアルバイトをしておりました。
駅前という立地もあり非常に忙しく、特にモーニングやランチタイムはマニュアル通りの作業では仕事が追いつきません。
私はドリンクが上がっていないときは厨房に入ってドリンク作りを手伝うなど、臨機応変に動いていました。
そんな姿を見てマネージャーに、忙しいときにその柔軟さは非常に助かると言ってもらえました。
多忙な飲食店でのアルバイトは、今何をすることが最も必要かを考えて機敏に行動する力が身についたと思います。
御社では、持ち前の柔軟性を活かしてゆくゆくは店長になってよりよい店作りをしたいと考えております」
評価されるのは、マニュアル通りではなく時間帯や混雑具合によって自分のポジションを変化させていることです。
決められていることをこなすだけでは売上もあがりません。
これらを理解したうえで自分の柔軟性をアピールしていきましょう。
例文②:サークル活動
私は中学生からずっと吹奏楽部に入りトランペットを担当しておりました。
大学時代には吹奏楽部がなかったため、トランペット奏者を募集していたジャズバンドサークルに入って、さらにトランペットの技術を磨いておりました。
しかしながら私は、中学時代の練習方法がすっかり身についており、身体は大きくなっているのにいつまでもその練習法にこだわり続けていたのです。
そんなある日、後輩からその練習方法を変えた方が良いと指摘を受けました。
私よりもトランペット歴の少ない年下の人の意見でしたが、耳を傾けてその練習方法を取り入れてみたところ、リーダーに「前よりも良くなった」と褒められました。
私は柔軟に、その年下の奏者の練習法に変えることにしたのです。
その結果ジャズコンクールでも優勝という成績を収めることができました。
もちろん、譲れないプライドもありますが、このように柔軟な態度で人の意見を受け入れて挑戦することがプラスになることもあると知りました。
謙虚な柔軟性を仕事でも活かし、チーム営業を頑張っていきたいです。」
年下の意見を取り入れることはなかなかできることではありません。
プライドが邪魔をして素直に聞き入れることができない人もいるでしょう。
その中でも自分の上達のために行動を柔軟に変えていくところはとても評価されます。
例文③:バイトの掛け持ち
学生時代には服屋とウエイトレスのアルバイトをかけもちしておりました。
どちらも接客業で、年齢も雰囲気もさまざまなお客様が来られます。
服屋ではお客様が求めるものを素早く読み取って、必要なアイテムを探し出す力が必要です。
飲食店では、決められたマニュアルだけでなくその時々に合わせて柔軟性のある動きをしなければいけません。
私は持ち前の柔軟性をフル活用して働き、どちらの店長にも「接客業に向いている」と太鼓判を押していただきました。
御社での営業職も、あらゆるお客様との対応が必要になってくるかと思います。
学生時代に得た、柔軟性のある接客能力を活かして、女性ナンバー1の営業ウーマンを目指したいです」
アパレルでのお仕事はお客様が求めるものをくみ取り柔軟に対応することが不可欠です。
また、この例文の場合は第三者からの意見を取り入れていることで評価にもつながります。
営業職は臨機応変かつ柔軟な対応が求められるので積極的に取り入れていきましょう。
例文④:留学経験
大学時代にアメリカの大学に半年間留学し、各国から集まっていた留学生たちと共同生活を送っていたことがあります。
さまざまな異なる文化を持つ同年代の学生とともに生活していると、普段の何気ない習慣や主張だけで衝突してしまうトラブルも多かったです。
そんなとき私はいつも間に入り、お互いが納得できるようディスカッションの場を持つ役割を担っていました。
双方をリスペクトしながら話し合うことで、すべてとはいかないまでも、徐々に異なる考え方を受け入れる環境が構築されるようになったことを覚えています。
このように、柔軟な頭で相手の意見に耳を傾け、トラブルを解決するスキルは、御社の現場においてもプラスに働くと自負しています。
留学という異文化の中での経験は非常に良い印象をもたれます。
争うのではなく、ともに助け合い文化を受け入れるような行動面を押し出せている部分が高評価につながります。
例文⑤:ボランティア活動
大学時代ボランティアとして2年間、介護施設で高齢者の方の話し相手をしていました。
施設の方からは座っておしゃべりをしてくれれば良いと言われましたが、中にはまったくこちらを見てくれなかったり、居眠りをされたりする方もいました。
なぜだろうかと考え、しばらくそうした方の行動を観察し、興味を示しておられるものを手に持って話しかけたところ、急に明るい笑顔になり、楽しくおしゃべりできたことが何度もあります。
私はこうした経験から、相手に喜んでいただくためには、まず相手のことをよく知ることが大切だと学びました。
御社に入社しても、常にお客さまのことを知り、お客さまに本当に喜んでいただけるサービスを提供したいと考えております。
目の前の人に合わせた行動はとても大事です。
今回の場合はその対象が年配の方であること、より気を使うことも多いかと思います。
そんな中で試行錯誤をし、柔軟な行動をしたことで距離が深まったと実証もできているので、十分なアピールになります。
例文⑥:塾講師のアルバイト
以前、塾講師のアルバイトをしていたときに、とても勉強を嫌っている中学生の生徒がいました。
決して理解力がないわけではない思い、少し時間をもらってじっくり話を聞いてみたところ、勉強が嫌いになった理由は授業スピードにあるのではないかと気づきました。
その生徒はきちんと納得して先に進めたいのに、学校の授業は生徒の都合には合わせてくれません。
そこで私は多少マニュアルを変え、生徒一人ひとりの表情をきちんと見て授業を進め、区切りごとに必ず生徒からの質問を受ける時間を設けることにしました。
その生徒が無事に希望する高校に合格し、とても喜んでくれたことが私の大きな達成感です。
御社の仕事においてもこうした柔軟性を活かし、まず効果の上がる手段を考え、ベストな成果を得られるよう貢献したいです。
1人1人とちゃんと向き合い、その子に合わせたプランを提案していくことが柔軟性につながります。
その結果、目標も達成できているのでこの行動が適切だったともいえます。
重要なのは、その人に合わせた行動を行っていくことです。
社会に出ても活かせるポイントでしょう。
例文⑦:長期インターン
長期インターンで2ヶ月未達だったチーム目標を達成することに注力しました。
きっかけは4ヶ月目にMVPを獲得した後、リーダーを任せていただきたかったからです。チーム目標を達成させるために、今までやっていたことを180°変えました。
自己流から成績トップの先輩の話していることをすべて真似したのちに
自分らしさを取り入れるようにしました。
ここから、見事達成することもでき、固定概念に囚われず柔軟に行動することの大切さを学びました。
今までの自分のやり方を変え、他の人の意見を取り入れるという柔軟な行動が結果にもつながっていますね。
最後に学んだことを述べていることで文章もまとまりますし、評価されやすいです。
【自己PR:柔軟性】NG例
柔軟性は長所なのですが、場合によっては一転してNGとなる事例もあります。
まず大前提として、相手企業のニーズと一致する必要があります。
もし柔軟性のある人物像にあまり魅力を感じない企業であれば、当然マイナスにしかなりません。
また、言動やほかの項目との不一致があれば、言っていることとアピール内容とに齟齬が生まれ、信頼性を損なう結果になるでしょう。
たとえば、面接の日に豪雨で電車が動かず遅刻してしまった場合、本当に柔軟性のある人物なら臨機応変に対応ができるはずです。
それを焦って電話したり会場に駆け込んでしどろもどろになってしまったりしたら、とても柔軟な対応のできる人物には見えません。
また、面接官が試すつもりで、イレギュラーな質問を投げてくる可能性もあります。
それにスマートに受け答えができないようでは、書いてあることが台無しになってしまうでしょう。
柔軟性をアピールする以上、自身もそれに見合う立ち居振る舞いをしなければならないことを心得てください。
以下にNG例と、なぜNGなのかを紹介します。
NG例①:具体性がない
大学時代、震災地域のボランティア活動に参加し、被災者の方々を柔軟にサポートしました。
このとき、たくさんの方々から「ありがとう」と言ってもらえたことが、大きな達成感となっています。
入社後もさまざまな環境で臨機応変に立ち回り、御社の業績アップに貢献したいです。
NGポイント①
ボランティアに参加したことをエピソードに挙げていますが、どんな行動が臨機応変な対処だったのか具体性がありません。
被災者のサポートをどのようにしたのか、そこでどんな課題があり、どのように対処したのかに触れないと、エピソードを挙げた意味がなくなってしまいます。
入社後にどのように業務に活かしたいのかもこれではわかりません。
ボランティア活動そのものは良いことですが、具体的に書かなければ面接官には伝わらないでしょう。
NG例②:主体性がない
飲食店でアルバイトをしたときも、雑貨店でアルバイトをしたときも、仕事を覚えるのが早くて助かると言われました。
サークルの活動でも、いろいろなことを器用にこなすので、「頼りがいがある」と言ってもらえます。
また、人と仲良くなることも得意なので、初めての現場でもすぐに慣れ、周りから褒められることが多いです。
貴社に入社してもこうした柔軟性を活かし、すぐに働ける人材として活躍していきたいです。
NGポイント②
一見人当たりが良く、コミュニケーションスキルのアピールにもなっているように見えますが、すべてにおいて主体性がなく、自分の意見がほとんどありません。
自己PRは自己分析の結果、自分の長所を積極的にアピールする必要があります。
もちろん、説得力を持たせるためには第三者の意見も盛り込む必要がありますが、「人に言われた」「褒められた」といった内容ばかりでは自信があるようには見えません。
エピソードもたくさんありすぎて具体性がなく、どんな体験をしたかにも触れられていないため、説得力がなくなっています。
NG例③:何を伝えたいかが曖昧
半年たったときに店長からアルバイトリーダーに任命され、ほかのアルバイトスタッフのシフトをとりまとめたり、新しく入ったアルバイトの教育を任されたりしていました。
マニュアルがないためすべて自分で判断し、お客さまの対応も行っていたため、柔軟性が鍛えられました。
御社においてもこうした経験を活かし、リーダーを目指して活躍したいと思っています。
NGポイント③
柔軟性に関するアピールにはなっておらず、アルバイトをした経験を単に述べるだけになっています。
具体的に書いているようで実は自己PRになっていないので、単にアルバイトを頑張ったのだろうということしかわかりません。
また、結論があいまいなため、何を一番に言いたいのか主題がわかりにくくなっています。
【自己PR:柔軟性】ほかの就活生と差別化する方法
柔軟性を自己PRとして利用する就活生は多いです。
多数の就活生が同じ表現を用いるということは、相手の印象に残るための工夫が必要です。
ほかの就活生と差別化して、企業の印象に残るためにはどうしたら良いのでしょうか。
単純に考えると、今よりも個性的な表現を使うことが有効かもしれないですが、そのような表現を探すのはとても難しいです。
では簡単に、しかし相手に伝わりやすくてほかの就活生との差別化が可能な方法を考えていきましょう。
最も重要なのは、簡単で伝わりやすいありきたりな表現ではなく、あなたの個性が相手の印象に残りやすい表現を探すことです。
柔軟性を言い換える
人の短所というものは見方を変えれば長所になり得るように、視点を変えることで物事はさまざまな解釈ができます。
その方法で柔軟性という長所をさまざまな視点で捉えてみましょう。
柔軟性と表現するのではなく、もっとわかりやすい表現やストレートな表現を使うことで、相手がイメージしやすくなり、明確に伝えることができます。
言い換えの表現はこれから訪れるいろいろな局面で役に立つはずです。
これを機会に一つの物事をさまざまな表現で伝える方法を知るというのはとても良いことだと思います。
では、柔軟性という長所を言い換えた表現を考えていきましょう。
先述のとおり、一つの視点だけではなく、いくつかの視点を持って自分に合った表現を模索します。
臨機応変な対応力
柔軟性があるということは、その場やその時の状況に合わせて行動できるということでもあります。
たとえば、晴れていたのに突然雨が降るように、仕事をしていると想定外のことが起こり得ます。
想定外のことに動揺して対応が遅れてしまったり、問題が解決できなかったりするという出来事は仕事をしていると本当にいつ起こるかわからないものです。
しかし、柔軟性のあるあなたは、臨機応変な対応力でその状況を乗り越えることができるでしょう。
これは柔軟性があると表現するよりも、自分には臨機応変な対応力があると伝えたほうがより明確なイメージが湧きます。
あなたが臨機応変にさまざまな局面に対応できるタイプなのであれば、ぜひこの手法でほかの就活生との差別化を図りましょう。
素直
また、違った視点で柔軟性という人柄を捉えてみると、素直であるという見方ができます。
たとえば、周りからのアドバイスをそのまま受け入れることができるという素直さです。
人のアドバイスを柔軟に受け入れることができないという人は意外と多いものです。
柔軟性があるというのは幅広い見方ができますが、ここで素直であるという表現をすることでほかの人と比べて特に素直な人物であるという印象が与えられます。
柔軟性という大きな枠の中にも、いくつか種類があって、自分はその中で特に何が秀でているのか考えるのがおすすめです。
人の話を素直に聞き入れて、それを自分に活かしていくことのできる人であれば、柔軟性があり、特に素直だということを強くアピールするのが良いでしょう。
そういう人材は意外と貴重で、新人として育てやすいので企業には重宝されるでしょう。
チャレンジ精神がある
柔軟性のもう一つの見方として、チャレンジ精神があるという考え方ができます。
現状維持に精一杯で新しいことを始めることができない人は意外と多くいます。
柔軟性がある人であれば、現状維持だけに向き合うのではなく、新たなチャレンジに目を向けて進んでいくことのできるものです。
単純に柔軟性があるというよりも、新たなことに目を向けて、チャレンジしていく力があるとアピールするほうが印象的です。
もしも今まで、あなたにそのような経験があるのであれば、経験談を交えてアピールすることでほかの就活生としっかり差別化ができるでしょう。
経験談を交えるという手法はほかの就活生との差別化を図るうえで非常に重要です。
特に例は挙げずに話すのと経験にもとづいてする話は説得力が違うということは覚えておいて損はないでしょう。
企業研究をする
最後に企業研究をしてほかの就活生との差別化を図るという方法です。
まず、企業の求める人物像や企業が行っている事業をよく調べます。
そして、それにマッチしている部分を重点的にアピールすることやあなたの柔軟性を企業のどんな仕事や事業で活かしたいと思っているのか具体的に伝えましょう。
自己分析だけではなく、企業の分析をしっかり行って、ほかの就活生との差別化を狙います。
企業の求めている柔軟性について分析することで、自分の柔軟性が企業の何に貢献できるのか考えることができます。
少し狡猾な印象を受けますが、企業側としてはしっかり企業について知っていて、将来的にどのように貢献してくれるのかイメージができるので印象は良いはずです。
まとめ
柔軟性は、入社すれば必要とされる能力であることは間違いありません。
せっかくの能力を面接で大いにアピールできるように、失敗しない自己PRをしたいものです。
例文にあるように、「謙虚な柔軟性」などと自分らしいキャッチコピーを作るのも良い方法です。
しっかり下準備して、自信を持って面接を受けましょう。