「将来は世の中の役に立つ仕事がしたい」「安定した環境で長く働きたい」と考えている就活生の皆さん、民間企業だけでなく「官公庁」という選択肢を考えてみたことはありますか?官公庁と聞くと、少し堅苦しいイメージや、自分とは縁遠い世界だと感じてしまうかもしれません。
しかし、実は多くの省庁で、仕事のリアルな現場を体験できるインターンシップが開催されており、民間企業志望の学生からも非常に高い人気を集めています。
この記事では、官公庁のインターンシップの概要から、具体的なプログラム内容、人気の理由、そして高い倍率を突破するための選考対策まで、皆さんが知りたい情報を網羅的に解説していきます。
この記事を読めば、官公庁インターンシップの全体像が掴め、参加に向けた具体的な一歩を踏み出せるはずです。
あなたのキャリアの可能性を広げるために、ぜひ最後まで読み進めてみてください。
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【官公庁のインターンシップ】官公庁とは
皆さんが普段ニュースなどで耳にする「官公庁」とは、具体的にどのような組織を指すのでしょうか。
簡単に言うと、官公庁とは国や地方公共団体の役所の総称です。
これには、国の政策を企画・立案する中央省庁(例えば、財務省や外務省など、霞が関に集まる省庁)や、各地域に根ざした行政サービスを提供する地方公共団体(都道府県庁や市役所、区役所など)が含まれます。
これらの組織は、民間企業のように利益を追求するのではなく、国民全体の生活を豊かにし、社会の基盤を支えることを目的としています。
具体的には、法律や制度を作ったり、社会インフラを整備したり、教育や福祉、外交といった幅広い分野で、私たちの暮らしに欠かせない重要な役割を担っています。
国の未来を創り、国民の安全・安心を守るという、非常にスケールが大きく、社会貢献性の高い仕事を行っているのが官公庁なのです。
【官公庁のインターンシップ】インターンシップを募集している職種
官公庁のインターンシップと一言で言っても、その募集職種は多岐にわたります。
これは、官公庁の仕事が非常に幅広く、様々な専門性を持った人材によって支えられているためです。
大きく分けると、国の政策決定の中枢を担う「国家公務員」と、地域住民に身近な行政サービスを提供する「地方公務員」があり、それぞれに多様な職種が存在します。
インターンシップは、これらの職種への理解を深める絶好の機会となるため、自分がどのような形で社会に貢献したいのかを考える上で非常に有益です。
ここでは、官公庁のインターンシップで主に募集されている代表的な職種について、その役割や仕事内容を具体的に見ていきましょう。
国家総合職
国家総合職は、通称「キャリア官僚」とも呼ばれ、中央省庁で政策の企画・立案や法案の作成といった、国の根幹に関わる重要な業務を担います。
将来の幹部候補として採用されるため、数年ごとに部署を異動(ジョブローテーション)しながら、幅広い知識と経験を積んでいくのが特徴です。
インターンシップでは、この政策立案のプロセスをグループワーク形式で体験するプログラムが多く、日本の未来を左右するようなスケールの大きな仕事のダイナミズムを肌で感じることができます。
高い倫理観とリーダーシップはもちろん、複雑な課題を分析し、解決策を導き出す高度な知性が求められます。
国の未来を自らの手でデザインしたいという強い意志を持つ学生にとって、非常に挑戦しがいのある職種と言えるでしょう。
国家一般職
国家一般職は、総合職が企画・立案した政策を、実際に運用・実行していく役割を担う職員です。
各省庁の本省や地方の出先機関に勤務し、国民の生活に密着した行政サービスを提供します。
例えば、社会保険の手続きや、ハローワークでの就労支援、国の事業に関する許認可業務など、その仕事は多岐にわたります。
インターンシップでは、実際の職場で職員の方々と一緒に、定型的な事務処理や窓口業務などを補助するプログラムが中心となります。
これにより、行政の現場がどのように動いているのか、そして国民の生活を最前線で支える仕事のやりがいを具体的に理解することができます。
国民一人ひとりの生活に寄り添い、着実に社会を支えたいと考える学生に適した職種です。
専門職・その他
国家公務員には、総合職や一般職のほかに、特定の分野で高度な専門性を発揮する「専門職」も数多く存在します。
例えば、税のスペシャリストである「国税専門官」、労働者の権利を守る「労働基準監督官」、空港で輸出入される物品をチェックする「税関職員」、そして司法の場で活躍する「裁判所事務官」などが挙げられます。
これらの職種は、採用段階から専門分野が定められており、その道のエキスパートとしてキャリアを積んでいくことになります。
インターンシップも、それぞれの専門分野に特化した内容となっており、仕事の特殊性や専門性を深く学ぶことができます。
法律や経済、語学などの特定の知識を活かして、社会に直接貢献したいと考える学生にとって、大きな魅力を持つ選択肢となるでしょう。
【官公庁のインターンシップ】官公庁のインターンシップの時期
官公庁のインターンシップへの参加を考える上で、まず押さえておきたいのが開催スケジュールです。
民間企業のインターンシップと同様に、官公庁でも学生が参加しやすい長期休暇期間に合わせてプログラムが組まれることがほとんどです。
特に、夏と冬の2つのシーズンがメインとなり、この時期に多くの省庁で一斉に募集が行われます。
人気のある省庁のインターンシップは倍率が非常に高くなるため、なんとなく探し始めるのでは出遅れてしまう可能性が高いでしょう。
公務員を志望している学生はもちろん、民間企業と併願している学生も、早い段階から情報収集を開始し、計画的に準備を進めることが合格への鍵となります。
募集期間
官公庁インターンシップの募集は、一般的に開催時期の2〜3ヶ月前から開始されます。
具体的には、夏のインターンシップ(8月〜9月開催)であれば5月〜6月頃、冬のインターンシップ(12月〜2月開催)であれば10月〜11月頃が募集のピークとなります。
ただし、省庁によってはこれよりも早い時期から募集を開始する場合もあるため、注意が必要です。
情報収集の基本は、志望する省庁の公式ウェブサイトや、人事院が運営する国家公務員採用情報NAVIを定期的に確認することです。
また、大学のキャリアセンターや就職支援課にも情報が集約されていることが多いので、こまめに足を運んで相談してみることをおすすめします。
エントリーシートの準備なども考慮すると、余裕を持ったスケジュール管理が不可欠です。
開催期間
インターンシップの開催期間は、プログラムの内容によって大きく異なりますが、主に大学の夏休み期間である8月〜9月、そして冬休みから春休みにかけての12月〜2月に集中しています。
プログラムの長さは、1日で完結する1day仕事体験から、数日間の短期集中型、さらには2週間以上にわたる長期のものまで様々です。
1dayや数日間のプログラムでは、省庁の概要説明や職員との座談会、簡単なグループワークが中心となることが多いです。
一方で、長期のプログラムでは、実際の部署に配属されて職員と共に業務を体験するなど、より実践的な内容が組まれており、仕事への理解を格段に深めることができます。
自分のスケジュールや、インターンシップを通じて何を得たいのかを明確にし、最適なプログラムを選択することが重要です。
【官公庁のインターンシップ】官公庁のインターンシップの内容
官公庁のインターンシップは、単なる職場見学に留まらない、非常に内容の濃いプログラムが用意されているのが大きな特徴です。
国の運営というスケールの大きな仕事の一端に触れることで、民間企業のインターンシップでは得られない貴重な経験をすることができます。
プログラムの形式は省庁や職種によって様々ですが、主に「職場体験・業務補助」「政策立案ワークショップ」「職員との座談会・懇談会」といった内容が組み合わさって構成されています。
これらのプログラムを通じて、官公庁の仕事のやりがいや難しさ、そして職場のリアルな雰囲気を多角的に知ることができます。
ここでは、それぞれのプログラムで具体的にどのようなことを体験できるのかを見ていきましょう。
職場体験・業務補助
このプログラムは、実際に職員が働く部署に配属され、一定期間、業務の一部を体験・補助するものです。
まさに「働く」ということをリアルに感じられるため、官公庁の仕事に対する解像度を一気に高めることができます。
例えば、会議資料の作成補助や、関連データのリサーチ・整理、議事録の作成、イベントの運営サポートなど、担当する業務は多岐にわたります。
第一線で活躍する職員の仕事ぶりを間近で見られるだけでなく、自分が作成した資料が実際の政策検討に使われることもあり、大きな責任感とやりがいを感じられるでしょう。
職場の雰囲気や、職員の方々の人柄、仕事の進め方などを肌で感じられるため、自分とその省庁との相性を見極める絶好の機会となります。
政策立案ワークショップ
政策立案ワークショップは、数人の学生でグループを組み、特定の社会課題に対して政策を企画・立案し、最終的に発表するという形式のプログラムです。
テーマは「少子化対策」「地方創生」「サイバーセキュリティ強化」など、各省庁が実際に直面している課題が与えられます。
このワークを通じて、現状分析、課題特定、解決策の検討、そして実行計画の策定という、政策作りの一連の流れを体験することができます。
自分たちの考えた政策に対して、現役の職員から厳しいながらも的確なフィードバックをもらえるため、論理的思考力や情報収集能力、プレゼンテーション能力が飛躍的に向上します。
チームで協力して一つのものを創り上げる面白さと、国民全体の利益を考えることの難しさの両方を学べる、非常に中身の濃いプログラムです。
職員との座談会・懇談会
多くのインターンシッププログラムには、様々な経歴を持つ現場の職員と直接対話できる座談会や懇談会の時間が設けられています。
これは、ウェブサイトやパンフレットだけでは決して得られない「生の情報」に触れることができる、またとないチャンスです。
若手からベテランまで、様々な立場の職員から、仕事の具体的なやりがいや苦労話、キャリアパス、プライベートとの両立など、気になることを何でも質問できます。
特に、自分が関心のある分野で活躍している職員の話は、自身のキャリアを考える上で大きなヒントになるでしょう。
職員の方々の仕事に対する情熱や使命感に直接触れることで、漠然としていた公務員への志望動機が、より具体的で熱意のこもったものへと変わっていくきっかけにもなります。
【官公庁のインターンシップ】官公庁のインターンシップが人気な理由
官公庁のインターンシップは、公務員志望の学生はもちろんのこと、民間企業を第一志望とする学生からも非常に高い人気を集めています。
中には倍率が100倍を超える省庁も存在するほどで、その人気は年々高まっていると言えるでしょう。
では、なぜこれほどまでに多くの学生が官公庁のインターンシップに魅力を感じるのでしょうか。
その背景には、公務員という職業が持つ安定したイメージだけでなく、仕事そのものの社会的な意義や、自身のキャリア形成におけるメリットなど、複数の要因が複雑に絡み合っています。
ここでは、官公庁のインターンシップが多くの学生を惹きつける、代表的な3つの理由について深掘りしていきます。
安定した職業イメージ
官公庁のインターンシップが人気な理由として、まず挙げられるのが公務員という職業の安定性です。
ご存知の通り、公務員は国や地方公共団体に雇用されるため、民間企業のように業績不振による倒産やリストラのリスクが極めて低いとされています。
こうした経済的な安定性は、将来のライフプランを長期的な視点で設計したいと考える学生にとって大きな魅力となっています。
また、給与や退職金、年金といった制度が法律で定められていることや、育児休業や介護休業といった福利厚生が充実しており、ワークライフバランスを実現しやすい職場環境であるというイメージも、人気を後押しする大きな要因と言えるでしょう。
不安定な社会情勢の中で、安心して長く働き続けられる環境を求める学生が増えていることの表れだと考えられます。
社会貢献性の高さ
利益の追求を第一の目的とする民間企業とは異なり、官公庁の仕事は、国民全体の利益、すなわち「公益」のために行われます。
自らの仕事が、国民の生活を豊かにし、社会の課題を解決することに直結しているという点は、官公庁で働くことの最大の魅力であり、やりがいです。
例えば、新しい法律の制定に携わることで、より良い社会のルールを作ったり、インフラ整備を通じて人々の暮らしを便利で安全なものにしたりと、その貢献の形は様々です。
インターンシップを通じて、こうした社会貢献性の高い仕事のスケール感や使命感を肌で感じることで、「世の中の役に立ちたい」という純粋な想いを強く持つ学生が、官公庁の仕事に強く惹きつけられるのです。
本選考への影響(優遇の可能性)
建前上、官公庁のインターンシップは採用選考活動とは一切関係ないとされています。
しかし、現実的には、インターンシップへの参加が本選考において有利に働くケースが多いと考えられています。
なぜなら、インターンシップに参加することで、その省庁の業務内容や組織文化への深い理解を示すことができ、志望動機の説得力を格段に高めることができるからです。
また、数日間にわたるプログラムの中で、人事担当者や現場の職員に自分の名前と顔を覚えてもらい、熱意や人柄をアピールできることも大きなアドバンテージとなります。
さらに、インターンシップ参加者限定の説明会やイベントが開催されることもあり、本選考に関する貴重な情報を得られる機会にも恵まれます。
こうした事実上の優遇を期待して、多くの優秀な学生が参加を希望するのです。
【官公庁のインターンシップ】官公庁のインターンシップの特徴
官公庁のインターンシップは、その目的や運営主体が民間企業とは異なるため、いくつかの際立った特徴を持っています。
これらの特徴を事前に理解しておくことは、インターンシップの機会を最大限に活用し、自身のキャリア選択に活かす上で非常に重要です。
例えば、その門戸は決して広いとは言えず、参加するためには厳しい選考を突破する必要があります。
一方で、参加できれば他では得られないような質の高い経験が約束されています。
ここでは、民間企業のインターンシップと比較しながら、官公庁のインターンシップが持つ3つの大きな特徴について詳しく解説していきます。
非常に高い倍率
官公庁インターンシップの最も顕著な特徴は、その倍率の高さです。
特に、財務省や外務省、経済産業省といった人気の省庁では、募集人数が数十名程度であるのに対し、全国から数千人規模の応募が殺到するため、倍率は数十倍から、時には100倍を超えることも珍しくありません。
これは、公務員の安定志向や社会貢献性への魅力に加え、採用人数自体が民間企業に比べて少ないことに起因します。
そのため、エントリーシートを提出すれば誰もが参加できるわけではなく、書類選考や面接といった厳しい選考プロセスを突破する必要があるのです。
この狭き門を通過するためには、付け焼き刃の対策では通用せず、早期からの入念な自己分析と企業研究、そして説得力のある志望動機の構築が不可欠となります。
質の高いプログラム
官公庁のインターンシップは、無給または交通費程度の支給のみというケースがほとんどです。
しかし、報酬がないにもかかわらず人気が高いのは、それを補って余りあるほどプログラムの質が非常に高いからです。
国の運営を担うという責任の重さから、プログラムは緻密に設計されており、日本の未来を左右するような重要政策をテーマにしたワークショップや、現役職員からの手厚いフィードバックなど、参加者の知的好奇心を刺激し、成長を促すコンテンツが満載です。
単なる仕事体験に留まらず、公務員として求められる思考力や視座を学ぶことができるように工夫されています。
営利目的ではないからこそ、純粋に学生の学びと成長にフォーカスした、中身の濃いプログラムが提供されているのです。
参加学生のレベルの高さ
厳しい選考を突破して官公庁のインターンシップに参加する学生は、当然ながら非常に優秀な人材が揃っています。
全国のトップクラスの大学から、明確な目的意識と高い能力を持った学生が集まるため、グループワークなどでは、常にハイレベルな議論が展開されます。
自分とは異なる視点や知識を持つ仲間たちと意見を交換し、協力して課題に取り組む経験は、大きな刺激となり、自身の視野を広げるきっかけとなるでしょう。
意識の高いライバルであり、同時に同じ目標を持つ仲間と出会えることは、官公庁インターンシップに参加する大きな付加価値の一つです。
ここで築いた人脈は、その後の就職活動における情報交換だけでなく、将来社会に出てからも続く貴重な財産となる可能性があります。
【官公庁のインターンシップ】官公庁でインターンシップに参加するメリット
高い倍率を乗り越えて官公庁のインターンシップに参加することは、就職活動を進める上で計り知れないほどのメリットをもたらします。
それは単に「ガクチカ」として語れるエピソードが増えるといった表面的なことではありません。
国の仕事を内側から見るという貴重な経験を通して、職業観を深め、自分自身のキャリアをより具体的に考えるための重要なヒントを得ることができます。
また、同じ志を持つ仲間との出会いは、就職活動という孤独な戦いを乗り越える上での大きな支えとなるでしょう。
ここでは、官公庁のインターンシップに参加することで得られる、具体的な3つのメリットについて詳しく解説していきます。
仕事・省庁への理解が深まる
最大のメリットは、何と言っても仕事や省庁に対する理解が飛躍的に深まることです。
公式ウェブサイトやパンフレット、説明会で得られる情報は、あくまでも広報用に整理されたものです。
しかし、インターンシップでは、職員の方々が日々どのようなスケジュールで働き、どのような課題に頭を悩ませ、どんな時にやりがいを感じるのか、といったリアルな実態を肌で感じることができます。
自分が抱いていた華やかなイメージと、地道で泥臭い現実とのギャップを知ることもあるかもしれません。
しかし、そうしたリアルな情報を知ることで、入省後のミスマッチを防ぎ、「本当にこの仕事がしたいのか」を真剣に見つめ直すことができるのです。
自己分析が進む
官公庁の仕事という、普段の学生生活では決して触れることのない世界に身を置くことで、自己分析を大きく前進させることができます。
例えば、政策立案ワークショップで、なかなか良いアイデアが浮かばずに苦労した経験から、自分の論理的思考力の限界を知るかもしれません。
あるいは、職員の方の話を聞く中で、自分が本当に社会のために成し遂げたいことが明確になるかもしれません。
このように、インターンシップという実践の場で自分の能力や価値観を試すことで、「自分は何が得意で、何が苦手なのか」「仕事を通じて何を実現したいのか」といった問いに対する答えがより具体的になります。
官公庁が自分に合っているのか、それとも民間企業の方が向いているのか、というキャリアの大きな方向性を見定める上でも、非常に有益な経験となるでしょう。
公務員志望の仲間との人脈ができる
官公庁のインターンシップには、全国から非常に優秀で意識の高い学生が集まります。
こうした同じ志を持つ仲間と出会い、数日間にわたって議論を交わし、苦楽を共にする経験は、何物にも代えがたい財産となります。
インターンシップ期間中は、お互いの強みを学び合い、刺激し合うことで、共に成長することができます。
そして、インターンシップ終了後も、情報交換をしたり、面接の練習をしたりと、就職活動を乗り越えるための心強い同志となるでしょう。
ここで築いたネットワークは、無事に公務員になった後も、省庁の垣根を越えた同期として、長く続いていく可能性があります。
孤独になりがちな就職活動において、こうした仲間との繋がりは、精神的な支えとなるだけでなく、あなたのキャリアを豊かにしてくれるはずです。
【官公庁のインターンシップ】官公庁でインターンシップを実施している省庁・機関(25年6月時点)
毎年多くの官公庁が学生向けにインターンシップを実施しており、その内容は省庁・機関の役割や特性を反映した、非常にユニークで魅力的なものばかりです。
どの省庁のインターンシップに参加するかを選ぶことは、自身の興味関心や将来のキャリアパスを考える上で重要なステップとなります。
ここでは、数ある官公庁の中から、就活生に特に人気が高く、特徴的なインターンシッププログラムを実施している3つの省庁・機関を例としてご紹介します。
もちろん、これら以外にもたくさんの選択肢がありますので、ぜひ自分の興味を軸に、様々な省庁のウェブサイトをチェックしてみてください。
財務省
財務省は、日本の予算編成、税制、国債管理、財政投融資などを所管し、国の財政を司る非常に重要な省庁です。
まさに日本の国家財政の根幹を支えるダイナミックな仕事を担っており、経済や財政に興味のある学生から絶大な人気を誇ります。
インターンシップでは、「日本の財政をどう再建するか」「あるべき税制の姿とは」といった壮大なテーマで、数日間にわたる政策立案ワークショップが行われることが多く、日本の未来を自分たちの手で考えるという貴重な経験ができます。
職員による質の高いフィードバックを通じて、経済や財政に関する専門知識だけでなく、物事を構造的に捉える思考力を徹底的に鍛えることができるでしょう。
外務省
外務省は、日本の外交政策を担い、国際社会における国益の増進や、日本人・日本企業の海外での活動支援などを行う省庁です。
世界各国との交渉や、国際会議への出席、海外の文化発信など、グローバルな舞台で活躍したいと考える学生にとって、非常に魅力的な職場と言えます。
インターンシップでは、外交官の仕事の一部を体験するプログラムや、特定の外交課題に関するシミュレーション、現役外交官との座談会などが実施されます。
語学力はもちろんのこと、異文化への深い理解と、多様な価値観を持つ人々と信頼関係を築くコミュニケーション能力が求められます。
国際情勢の最前線に触れられる、刺激的な経験となるはずです。
裁判所
裁判所は、言うまでもなく、三権分立の一翼を担う司法機関です。
国民の間で起きた争いごとを法律に基づいて解決したり、犯罪が起きた際に有罪か無罪かを判断したりと、社会の公平性・正義を守るという極めて重要な役割を担っています。
裁判所のインターンシップでは、実際の裁判を傍聴したり、裁判官や裁判所書記官、家庭裁判所調査官といった様々な立場の職員から直接仕事内容の説明を聞いたりする機会が設けられています。
これにより、ドラマや映画では描かれない、司法の現場のリアルな姿を深く理解することができます。
法律を学んでいる学生はもちろん、社会のルールや正義に関心のある学生にとって、自身のキャリアを考える上で大きな示唆を与えてくれるプログラムです。
【官公庁のインターンシップ】官公庁のインターンに合格するためのポイント
これまで見てきたように、官公庁のインターンシップは非常に人気が高く、参加するためには厳しい選考を突破しなければなりません。
なんとなくエントリーシートを書いて提出するだけでは、数多くのライバルの中に埋もれてしまうでしょう。
合格を勝ち取るためには、なぜ自分が官公庁で働きたいのか、そしてインターンシップを通じて何を学びたいのかを深く掘り下げ、それを説得力のある言葉で伝えるための戦略的な準備が不可欠です。
ここでは、高い倍率を乗り越えて憧れの官公庁インターンシップへの切符を手にするための、3つの重要なポイントを解説します。
志望動機を明確にする
官公庁インターンの選考で最も重視されるのが、「なぜ他の省庁ではなく、この省庁でなければならないのか」という志望動機の明確さです。
単に「社会貢献がしたい」「安定しているから」といった漠然とした理由では、採用担当者の心には響きません。
まずは、その省庁が掲げるミッションや、現在取り組んでいる政策、抱えている課題などを徹底的にリサーチしましょう。
その上で、自分の過去の経験(ゼミでの研究、サークル活動、アルバイトなど)と結びつけ、「自分の〇〇という経験から△△という社会課題に関心を持ち、その解決に最も貢献できるのが貴省だと考えた」というように、あなただけのオリジナルなストーリーを構築することが重要です。
自己PRで貢献できることを示す
志望動機と並んで重要なのが、自分の強みをアピールする自己PRです。
ここで大切なのは、単に自分の長所を羅列するのではなく、「自分の〇〇という強みを、インターンシップや入省後の業務でどのように活かせるか」を具体的に示すことです。
例えば、「サークルでリーダーとして対立意見を調整した経験は、多様な利害関係者との合意形成が求められる政策立案の場で必ず活かせると考えています」といった具合です。
公務員に求められる素養(例えば、高い倫理観、国民全体に奉仕する精神、論理的思考力、協調性など)を理解し、自分の経験がそれらの素養とどう結びつくのかをアピールすることで、採用担当者に「この学生はうちで活躍してくれそうだ」という期待感を抱かせることができます。
最新の情報を常に収集する
官公庁を取り巻く状況は、日々刻々と変化しています。
そのため、選考対策においては、常に最新の情報をキャッチアップし続ける姿勢が不可欠です。
志望する省庁の公式ウェブサイトやSNSをこまめにチェックし、最新の報道発表や政策に関する資料には必ず目を通しておきましょう。
また、各省庁が主催する業務説明会やセミナーには積極的に参加し、現場で働く職員の方から直接話を聞くことで、ウェブサイトだけでは得られないリアルな情報を得ることができます。
可能であれば、大学のキャリアセンターなどを通じてOB/OG訪問を行い、仕事のやりがいや苦労話を聞くことも、志望動機を深め、面接での受け答えに厚みを持たせる上で非常に有効な手段となります。
【官公庁のインターンシップ】官公庁のインターンシップに関するよくある質問
ここまで官公庁のインターンシップについて詳しく解説してきましたが、まだ細かな疑問や不安を感じている方もいるかもしれません。
特に、選考の有無や参加時の服装、そして気になる本選考への影響など、実際に参加を考える段階になると、より具体的な情報が欲しくなるものです。
こうした疑問を事前に解消しておくことは、安心してインターンシップの準備を進めるためにとても大切です。
ここでは、就活生の皆さんから特によく寄せられる3つの質問について、就活アドバイザーの視点から分かりやすくお答えしていきます。
選考はありますか?
はい、ほとんどの官公庁インターンシップでは選考が実施されます。
人気省庁では非常に高い倍率となるため、誰でも参加できるわけではありません。
選考方法は省庁によって異なりますが、一般的にはエントリーシート(ES)による書類選考が一次選考として行われ、それを通過した学生を対象に面接(個別またはグループ)が実施されるケースが多いです。
特に、エントリーシートの内容は合否を大きく左右するため、時間をかけて丁寧に作成する必要があります。
志望動機や自己PR、学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)といった定番の質問に対して、いかに自分らしさと熱意を伝えられるかが合格の鍵となります。
服装はどうすればいいですか?
インターンシップ参加時の服装については、省庁からの案内に従うのが基本です。
しかし、「服装自由」や「私服でお越しください」といった指定があった場合でも、Tシャツやジーンズのようなラフすぎる格好は避け、ビジネスカジュアルを心掛けるのが無難です。
男性であれば襟付きのシャツにスラックス、女性であればブラウスにスカートやパンツといったスタイルが一般的です。
もちろん、スーツ着用が明確に指示されている場合は、それに従ってください。
最も大切なのは、職員の方々や他の参加者に不快感を与えない、清潔感のある身だしなみです。
官公庁という場にふさわしい、節度ある服装を意識しましょう。
インターンに参加すると本選考で有利になりますか?
公式には、インターンシップの参加と採用選考活動は無関係であるとされています。
しかし、結論から言うと、インターンシップに参加することは本選考において有利に働くことが多いと言えます。
インターンシップを通じて、仕事や組織への理解が深まることで、志望動機の説得力が格段に増します。
また、数日間にわたって職員と接する中で、自分の顔と名前を覚えてもらい、人柄や能力をアピールできる絶好の機会となります。
さらに、インターンシップ参加者限定の後続イベント(説明会や座談会など)が開催されることもあり、本選考に向けた貴重な情報を得ることにも繋がります。
したがって、志望度の高い省庁のインターンシップには、積極的に挑戦する価値があると言えるでしょう。
【官公庁のインターンシップ】まとめ
官公庁のインターンシップは、国の運営というスケールの大きな仕事のリアルに触れ、社会貢献のあり方を深く考えることができる貴重な機会です。
非常に高い倍率という狭き門ではありますが、そこで得られる経験や優秀な仲間との出会いは、あなたの就職活動、ひいてはキャリア全体にとって大きな財産となるはずです。
この記事で紹介したポイントを参考に、ぜひ臆することなく挑戦してみてください。
あなたの可能性を広げる、大きな一歩となることを願っています。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート