テレビ局のインターンシップを徹底解説!実施企業や合格のためのポイントも紹介

テレビ局のインターンシップを徹底解説!実施企業や合格のためのポイントも紹介

「テレビ局のインターンシップ」と聞くと、華やかな世界への第一歩というイメージがあり、憧れている就活生も多いのではないでしょうか。

ドラマやバラエティ、報道番組など、私たちの生活に身近なコンテンツを生み出す現場を体験できるチャンスは、非常に魅力的ですよね。

しかし、その人気ゆえに「倍率がものすごく高いって本当?」「どんな準備をすればいいの?」「実際、参加して意味あるのかな?」といった不安や疑問も尽きないと思います。

この記事では、そんなテレビ局のインターンシップについて、その実態から選考突破のコツまで、就活アドバイザーの視点で徹底的に解説していきます。

この記事を読み終える頃には、あなたがテレビ局インターンに挑戦するために「今、何をすべきか」が明確になっているはずです。

一緒に、憧れの世界への扉を開く準備を始めましょう!

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【テレビ局のインターンシップ】テレビ局とは

まず、インターンシップを目指す前に、「テレビ局」がどのような場所なのか、基本をしっかり押さえておきましょう。

テレビ局は、単に番組を放送しているだけの会社ではありません。

主な役割は、ニュースや教育、エンターテイメントといった多岐にわたる情報を「コンテンツ」として制作し、それを電波やインターネットを通じて社会に発信することです。

そして、そのビジネスモデルの多くは、番組の間に流れるCM(コマーシャル)枠を企業(スポンサー)に販売することで得られる「広告収入」によって支えられています。

最近では、制作した番組を海外に販売したり、動画配信サービスで展開したり、イベントを開催したりと、収益源も多様化しています。

インターンシップの選考では、「なぜ他の業界ではなくテレビ局なのか」を深く問われます。

その際に、こうしたビジネスの仕組みや社会的な役割を理解しているかどうかは、あなたの志望動機の説得力に直結します。

華やかな側面だけでなく、社会に情報を届ける責任やビジネスとしての側面を理解しておくことが、他の就活生と差をつける第一歩になりますよ。

【テレビ局のインターンシップ】インターンシップを募集している職種

テレビ局のインターンシップと一口に言っても、募集されている職種は多岐にわたります。

「テレビ局の仕事=アナウンサーかディレクター」というイメージが強いかもしれませんが、実際には多くの専門家が連携して、一つの番組や放送が成り立っています。

例えば、番組の企画や制作全体を管理する「総合職(制作・報道)」、CM枠を営業する「営業職」、番組を国内外に販売する「コンテンツビジネス職」、放送機器を扱う「技術職」、そしてもちろん「アナウンサー職」など、さまざまな部門でインターンシップが募集されています。

自分の興味や強みがどの職種で活かせそうかを考えることは、インターンシップ先を選ぶ上で非常に重要です。

また、職種によってインターンシップの内容や選考方法も大きく異なります。

自分が将来テレビ局でどのようなキャリアを歩みたいのかを想像しながら、各職種の募集要項をじっくり比較検討することが、有意義なインターンシップ参加への近道となるでしょう。

アナウンサー職

アナウンサー職のインターンシップは、テレビ局インターンの中でも特に人気が高く、激戦となることで知られています。

このインターンシップは、単なる職場体験にとどまらず、多くの場合「アナウンススクール」のような形式で実施されます。

具体的には、現役のアナウンサーが講師となり、発声・滑舌といった基礎的なトレーニングから、原稿読み、フリートーク、リポート、インタビューの実践練習まで、集中的に指導を受けることができます。

最大の魅力は、プロから直接フィードバックをもらえる点です。

自分の強みや課題が明確になるだけでなく、テレビ画面を通してはわからない「伝える技術」の奥深さを肌で感じることができるでしょう。

また、参加者は全国から集まった優秀な学生たちであり、彼らと切磋琢磨する経験は、大きな刺激になります。

選考では、ESや面接、カメラテストなど、本選考さながらのプロセスが課されることが多いです。

「なぜアナウンサーになりたいのか」という熱意と、自分らしさを伝える表現力が厳しく問われるため、徹底した自己分析と発声練習などの準備が不可欠です。

総合職(制作・報道)

総合職(制作・報道)は、テレビ局の「コンテンツ制作」の根幹を担う職種です。

ディレクター、プロデューサー、記者などを目指す人が対象となります。

このインターンシップでは、テレビ番組がどのように作られているのか、その裏側を深く学ぶことができます。

例えば、バラエティ番組やドラマの企画立案をグループワークで行い、最終的に社員の前でプレゼンテーションをするといったプログラムが一般的です。

また、報道部門のインターンであれば、実際のニュース素材の編集作業を体験したり、記者に同行して取材の現場を垣間見たりすることもあります。

この職種のインターンで得られる最大の学びは、「面白い」や「伝えるべき」を形にするための思考プロセスとチームワークの重要性です。

アイデアを出すだけでなく、それを実現可能な企画に落とし込み、多様な意見を持つメンバーと協力して一つのものを作り上げる難しさと面白さを体感できます。

選考では、「学生時代に最も力を入れたこと(ガクチカ)」や「新しい企画のアイデア」などを問われることが多いです。

日常的に物事を深く観察し、自分なりの視点を持つことが、選考突破の鍵となります。

技術職

テレビ局の技術職は、映像や音声、放送システムといった、番組を視聴者に届けるための「インフラ」を支える非常に専門性の高い仕事です。

カメラマン、音声、編集、マスター(放送運行管理)、システム開発など、その領域は多岐にわたります。

技術職のインターンシップでは、これらの専門的な仕事の一端を体験することができます。

例えば、スタジオで実際にカメラ機材に触れたり、編集室で映像の編集ソフトを操作したり、放送システムの仕組みについて講義を受けたりします。

多くの場合、理系の学生(特に情報工学や電気電子工学系)を対象としていますが、文系の学生でも応募可能なプログラムもあります。

このインターンの魅力は、最先端の放送技術に触れられることです。

普段私たちが何気なく見ている高画質な映像や安定した放送が、どれほど高度な技術によって支えられているかを実感できるでしょう。

専門知識や技術への探究心はもちろんのこと、それを「どのように番組制作や視聴者体験の向上に活かしたいか」という視点を持っていることが、選考で高く評価されます。

【テレビ局のインターンシップ】テレビ局のインターンシップの時期

テレビ局のインターンシップは、他の業界と比較しても、そのスケジュールが早い傾向にあるのが大きな特徴です。

特に在京キー局(東京の主要なテレビ局)や準キー局(大阪などの主要都市の局)の人気職種は、大学3年生の春から夏にかけて募集が始まり、夏休みに実施されるケースが多く見られます。

つまり、大学3年生になったら、すぐにでも情報収集と準備を始めなければならないということです。

また、冬にもインターンシップが実施されることがありますが、夏に比べると規模が小さかったり、より実践的な内容になったりする傾向があります。

「まだ3年生になったばかり」と油断していると、あっという間に応募締切が過ぎてしまいます

テレビ局を志望するライバルたちは、もっと早い時期から準備を始めている可能性が高いです。

常に最新の募集情報をキャッチアップし、早め早めに行動を起こすことが、テレビ局インターンシップ参加への第一歩となります。

選考プロセスもES提出、Webテスト、面接(複数回)、グループディスカッションなど、本選考並みに時間と労力がかかることを覚悟しておきましょう。

募集期間

テレビ局インターンシップの募集期間は、非常にタイトなスケジュールで動くことが多いです。

主流となる夏休みのインターンシップ(サマーインターン)の場合、大学3年生の5月頃から情報が解禁され、6月から7月にかけてエントリーシート(ES)の提出が締め切られるのが一般的なパターンです。

特にアナウンサー職は、他の職種よりもさらに早く、大学3年生の春(4月頃)から募集が開始されることも珍しくありません。

冬のインターンシップ(ウィンターインターン)に関しては、大学3年生の10月から11月頃に募集が開始されることが多いです。

しかし、募集人数が夏よりも少なかったり、特定の職種限定であったりするケースもあります。

重要なのは、志望するテレビ局の採用ページや就活情報サイトを、大学3年生になったらすぐに(できれば大学2年生の終わり頃から)定期的にチェックする習慣をつけることです。

募集開始から締切までが1〜2週間程度と非常に短いこともあるため、情報を見逃さないようにアンテナを高く張っておきましょう。

開催期間

インターンシップの開催期間は、プログラムの内容によって大きく異なります。

最も多いのは、夏休みや冬休み期間中に行われる、数日間(2日〜5日間程度)の短期プログラムです。

これは、学生が授業のない時期に参加しやすいように配慮されているためです。

内容は、業界説明やグループワーク、簡単な制作体験、社員との座談会などが中心となります。

一方で、アナウンサー職や一部の技術職、制作職では、より実践的なスキルを学ぶために、1週間から2週間程度、あるいはそれ以上の比較的長期間にわたるプログラムが組まれることもあります。

また、最近では1日で完結する「1day仕事体験」も増えています

これは、特定のテーマ(例:報道記者の仕事、番組企画の立て方など)に特化して、短時間で集中的に学ぶ形式です。

自分のスケジュールや学びたい内容に合わせて、どの期間のインターンシップに応募するか戦略を立てる必要があります。

短期であっても内容は非常に濃密なことが多いため、参加が決まったら万全の体調と準備で臨みましょう。

【テレビ局のインターンシップ】テレビ局のインターンシップの内容

テレビ局のインターンシップと聞いて、皆さんはどんな内容を想像しますか?「スタジオ見学ができる?」「芸能人に会える?」といった華やかなイメージを持つかもしれませんが、実際はそれだけではありません。

もちろん、普段は入れないテレビ局の内部を見学できるプログラムもありますが、中心となるのは「テレビ局の仕事をリアルに体験する」ことです。

例えば、番組の企画をグループで練り上げ、社員にプレゼンするワークショップや、報道記者やディレクターの仕事について深く学ぶ講義、アナウンサー職であれば発声練習や原稿読みの実践など、職種ごとに非常に実践的な内容が組まれています。

これらのプログラムは、テレビ局が学生に「自社の仕事の本質」を理解してもらうと同時に、学生の適性や熱意を見極める場でもあります。

単なる「職場体験」ではなく、「選考の場」でもあるという意識を持って臨むことが非常に重要です。

参加する学生のレベルも高いため、受け身の姿勢ではなく、積極的に学び、発言し、行動することが求められます。

番組制作体験

インターンシップの「華」とも言えるのが、番組制作体験です。

これは、参加者がいくつかのグループに分かれ、決められたテーマ(例えば「1分間の自己紹介VTR」「大学の魅力を伝える短編ドキュメンタリー」など)に沿って、実際に映像作品を制作するというものです。

企画立案から、構成案(台本)の作成、ロケ(撮影)、編集、そして最終的な発表(試写)まで、番組制作の一連の流れを短期間で凝縮して体験します。

このプログラムの最大の魅力は、「アイデアを形にする」プロセスをチームで実践できる点です。

どうすれば面白く伝わるか、何を一番に訴えたいのか、チーム内で意見をぶつけ合い、協力しながら一つの作品を完成させる経験は、何物にも代えがたい財産になります。

また、社員からは企画の立て方や編集技術について、プロの視点から厳しいながらも的確なフィードバックをもらえます。

自分の「作りたい」という情熱と、それを論理的に構成する力の両方が試される、非常にやりがいのあるプログラムです。

企画立案グループワーク

テレビ局のインターンシップで非常に多く取り入れられているのが、企画立案のグループワークです。

「新しい深夜番組の企画を立てよ」「若者向けのニュース企画を提案せよ」といったお題が出され、数人のグループで議論し、最終的に社員の前でプレゼンテーションを行います。

このワークで重視されるのは、単に奇抜なアイデアを出すことではありません。

「なぜ今、その企画なのか(時代性)」「ターゲットは誰か(視聴者分析)」「どうやって収益につなげるか(ビジネス視点)」といった、現実的な視点に基づいた企画力が求められます。

テレビ局の社員は、日々こうした議論を繰り返しており、学生のプレゼンに対しても非常に鋭い質問や指摘が飛びます。

このワークを通じて、自分のアイデアを他者に分かりやすく伝え、納得させる論理的思考力やプレゼンテーション能力が鍛えられます。

また、多様な価値観を持つメンバーと協力し、一つの結論を導き出す協調性も、チームで動くテレビ局の仕事において不可欠な素養として見られています。

現役社員との座談会・フィードバック

多くのインターンシッププログラムには、現役で活躍する社員との座談会や、グループワークに対するフィードバックの時間が設けられています。

これは、就活生にとって非常に貴重な機会です。

座談会では、制作、報道、営業、技術、アナウンサーなど、様々な部署の社員が参加し、学生の質問に率直に答えてくれます。

「仕事のやりがいは?」「一番大変だった現場は?」「入社前と後のギャップは?」など、採用ホームページや説明会では聞けないような「生の声」を聞くことができます。

これにより、テレビ局で働くことの解像度が一気に上がります。

また、グループワーク後のフィードバックでは、自分たちの企画のどこが評価され、どこが足りなかったのかを具体的に指摘してもらえます。

プロの目線から自分の強みや弱みを客観的に知ることは、自己分析を深め、本選考に向けた改善点を見つける上で非常に役立ちます。

積極的に質問し、少しでも多くの情報を吸収しようとする姿勢が大切です。

【テレビ局のインターンシップ】テレビ局のインターンシップが人気な理由

テレビ局のインターンシップは、数ある業界の中でもトップクラスの人気を誇り、その倍率は時に数百倍にも達すると言われています。

なぜ、これほどまでに多くの就活生がテレビ局のインターンに集まるのでしょうか。

その理由は一つではありませんが、やはり「社会への影響力の大きさ」や「コンテンツ制作への憧れ」が大きな要因であることは間違いないでしょう。

私たちが日常的に触れている情報やエンターテイメントを生み出す現場に、学生のうちから関われるかもしれないという期待感は、何物にも代えがたい魅力です。

また、インターンシップ自体が非常に充実した内容で組まれていることが多く、「参加するだけで大きな成長につながる」という口コミや評判も、人気に拍車をかけています。

しかし、その人気の裏には、厳しい選考が待ち受けています。

なぜ自分がテレビ局でなければならないのか、その理由を誰よりも深く、熱く語れる準備ができている人だけが、この狭き門を突破できるのです。

憧れの業界で仕事体験ができるから

テレビ局が人気な最大の理由は、やはりその「華やかなイメージ」と「業界への憧れ」でしょう。

幼い頃から親しんできたドラマやバラエティ、感動や情報を届けてくれるニュース番組。

そうしたコンテンツが作られる現場は、多くの人にとって未知の世界であり、強い関心の対象です。

インターンシップは、その憧れの現場に足を踏み入れ、実際に働いている人々の姿を間近で見られる数少ないチャンスです。

スタジオの雰囲気を感じたり、最先端の機材に触れたりするだけでも、大きな刺激を受けるでしょう。

また、「もしかしたら芸能人に会えるかも?」といったミーハーな気持ちも、正直なところ、志望動機の一つになっているかもしれません。

しかし、インターンシップに参加すれば、その華やかなイメージの裏側にある、膨大な準備や地道な作業、そして厳しいプレッシャーといった「仕事のリアル」も知ることになります。

憧れを現実に変えるための厳しさを知ることこそが、インターンシップに参加する本当の価値の一つと言えます。

社会への影響力が大きい仕事に関われるから

テレビ局の仕事は、良くも悪くも「社会への影響力」が非常に大きいという特徴があります。

自分が制作に関わった番組が、日本中の(時には世界中の)人々の目に触れ、誰かの心を動かしたり、新しい情報を提供したり、社会的な議論を巻き起こしたりする可能性があります。

一つの情報発信が、世論を形成する一助となることもあるのです。

この「影響力の大きさ」は、他の多くの業界では味わえない、テレビ局ならではの醍醐味であり、大きなやりがいです。

インターンシップでは、そうした社会的な責任を背負いながら働く社員の姿を目の当たりにすることで、「自分も社会に大きなインパクトを与える仕事がしたい」という思いを強くする学生が少なくありません。

もちろん、影響力が大きい分、一つのミスが大きな問題に発展するリスクも伴います。

その責任の重さも含めて、この仕事に魅力を感じるかどうかを、インターンシップを通じて自分自身に問いかけることになるでしょう。

コンテンツ制作というクリエイティブな仕事に興味があるから

「何かをゼロから生み出したい」「自分のアイデアを形にしたい」というクリエイティブな志向を持つ学生にとって、テレビ局は非常に魅力的な職場です。

番組制作は、まさに「無」から「有」を生み出す仕事の連続です。

企画立案、取材、撮影、編集といった各プロセスで、制作者の感性やアイデアが求められます。

インターンシップでは、グループワークでの企画立案などを通じて、そのクリエイティブな仕事の一端を体験することができます。

自分の考えた企画が、プロの社員から評価された時の喜びは格別です。

また、テレビ局には、ディレクターや記者だけでなく、デザイナー、カメラマン、音声、美術スタッフなど、様々なクリエイティブ職の人々が働いています。

多様な才能が結集して一つのコンテンツを作り上げる、そのダイナミズムに触れることも、このインターンシップが人気な理由の一つです。

自分の創造性を試したい、表現したいという強い欲求を持つ学生が、テレビ局の門を叩いています。

【テレビ局のインターンシップ】テレビ局のインターンシップの特徴

テレビ局のインターンシップには、他の業界とは異なるいくつかの際立った特徴があります。

まず何よりも挙げられるのが、その「圧倒的な倍率の高さ」です。

前述の通り、人気が集中するため、エントリーシート(ES)の段階でかなりの数が絞り込まれ、面接も複数回行われるなど、本選考とほぼ変わらないレベルの選考が実施されます。

この厳しい選考を突破すること自体が、一つの大きな目標となります。

また、テレビ局のインターンシップは、「本選考への直結度」が比較的高いとされています。

インターンシップでのパフォーマンスや熱意が評価されれば、早期選考に呼ばれたり、本選考の一部が免除されたりするケースが(公にはされていなくても)存在します。

それゆえに、参加者は皆、非常に高いモチベーションで臨んでおり、現場は緊張感と熱気に包まれます。

「インターンシップ=選考」という意識を強く持つことが、他の業界のインターンシップ以上に求められるのが、テレビ局インターンの最大の特徴と言えるでしょう。

採用倍率が非常に高い

テレビ局インターンシップの最大の特徴は、「採用倍率が異常なほど高い」ことです。

在京キー局の人気職種(特にアナウンサー職や制作職)ともなれば、募集枠数十名に対し、数千、時には一万を超える応募が集まることも珍しくありません。

これは、東大や早慶といったいわゆる高学歴層の学生だけでなく、全国の多様なバックグラウンドを持つ学生が一斉に応募するためです。

この高倍率を突破するためには、他の学生とは一線を画す「何か」が必要になります。

それは、単に学歴やガクチカ(学生時代に力を入れたこと)の華々しさだけではありません。

「なぜテレビ局で、何を成し遂げたいのか」という強烈な志望動機と、それを裏付ける独自の経験や視点が求められます。

ESの設問も、「あなたの人生で最も心を揺さぶられたコンテンツは?」といった、個人の感性や思考力を深く問うものが多く、付け焼き刃の対策では通用しません。

この狭き門を通過すること自体が、就活における大きな自信につながることは間違いありません。

本選考に直結する可能性が高い

多くの業界で「インターンシップは仕事理解の場であり、選考とは直接関係ない」とされていますが、テレビ局に関しては、インターンシップが本選考に直結する可能性が比較的高いと言われています。

もちろん、テレビ局側が公式に「インターン参加者は優遇する」と明言することは稀です。

しかし、数日間にわたって学生の能力や人柄、熱意を間近で観察できるインターンシップは、企業にとって優秀な人材を見極める絶好の機会です。

インターン中に高い評価を得た学生が、後日、早期選考の案内を受けたり、本選考の一次面接が免除されたりするケースは、実際によく耳にします。

このため、参加する学生は「お客様」気分ではなく、「自分をアピールする選考の場」として、非常に高い意識で臨んでいます

グループワークでの積極的な発言、社員への鋭い質問、最終日のプレゼンテーションでの成果など、あらゆる場面が評価の対象となっていると考え、全力を出し切ることが求められます。

実践的なプログラムが多い

テレビ局のインターンシップは、「業界説明会」や「職場見学」といった受け身のプログラムだけでなく、「実際に手を動かし、頭を使う」実践的なプログラムが非常に多いのが特徴です。

例えば、前述した「番組企画立案ワーク」や「模擬取材・原稿作成」「スタジオでのカメラ・編集機器の操作体験」など、テレビ局の仕事をリアルにシミュレーションする内容が盛りだくさんです。

これは、テレビ局が学生の「ポテンシャル」だけでなく、「現時点でのスキルやセンス」も見極めようとしている表れでもあります。

また、こうした実践的なプログラムを通じて、学生はテレビ局の仕事の面白さと同時に、その難しさや厳しさも痛感することになります。

アイデアが思い通りに形にならないもどかしさや、チームで意見をまとめる大変さなどを経験することで、「自分は本当にこの仕事に向いているのか」を深く見つめ直すきっかけにもなります。

単なる憧れだけでは続かないことを、身をもって学べる貴重な機会です。

【テレビ局のインターンシップ】テレビ局でインターンシップに参加するメリット

倍率が非常に高く、選考も厳しいテレビ局のインターンシップですが、その分、参加することで得られるメリットは計り知れません。

まず最大のメリットは、憧れの業界の「リアル」を肌で感じられることです。

テレビで見る華やかな世界の裏側で、どれほどの情熱と労力が注がれているのか、社員の方々の生の声や働く姿を通して理解が深まります。

これは、入社後のミスマッチを防ぐ上で非常に重要です。

また、インターンシップは、本選考に直結する可能性があるだけでなく、そこで得た経験自体が、たとえその局の本選考に進めなかったとしても、他のテレビ局やマスコミ業界、さらには他業界の選考においても強力な武器となります。

「テレビ局の高倍率インターンに参加し、こんな実践的な経験を積んだ」という事実は、あなたの熱意と行動力を証明する何よりもの証拠になるからです。

厳しい環境に身を置き、優秀な仲間と切磋琢磨する経験は、あなたを就活生として一回りも二回りも成長させてくれるはずです。

業界や企業への理解が深まる

インターンシップに参加する最大のメリットの一つは、業界や企業への理解が圧倒的に深まることです。

企業の採用ホームページや説明会だけでは、どうしても得られる情報は限られています。

しかし、インターンシップでは、実際にテレビ局の建物の中に入り、スタジオや編集室などの設備を目の当たりにし、そこで働く社員の方々と直接コミュニケーションを取ることができます。

特に、現役社員との座談会やワークショップ中のフィードバックは貴重です。

「仕事のやりがい」といったポジティブな側面だけでなく、「締め切りに追われる厳しさ」「視聴率という結果へのプレッシャー」といったシビアな現実についても、包み隠さず話してくれることが多いです。

こうした「生の情報」に触れることで、漠然としていたテレビ局へのイメージが具体的になり、「自分はこの環境で本当に働きたいのか」を真剣に考えることができます。

この深い企業理解は、本選考の志望動機を練り上げる上で、他の誰にも負けない強力な土台となります。

テレビ局を目指す優秀な学生と出会える

テレビ局のインターンシップは、その高倍率ゆえに、全国から非常に優秀で、かつ熱意の高い学生が集まります。

そうした仲間たちと出会い、数日間を共に過ごす経験は、お金では買えない貴重な財産です。

グループワークでは、自分にはない視点を持つ仲間から刺激を受けたり、議論を戦わせる中で新たなアイデアが生まれたりします。

また、自分と年齢も近い彼らが、どれほど深く業界研究をし、明確なビジョンを持ってインターンに臨んでいるかを目の当たりにし、「自分はまだまだ甘かった」と奮起させられることもあるでしょう。

インターンシップで出会った仲間は、就職活動中、情報交換をしたり悩みを相談したりできる「戦友」のような存在になります。

時にはライバルとして競い合い、時には励まし合う。

こうした人脈は、就職活動を乗り切る上で大きな支えになるだけでなく、将来、社会人になってからも続いていく可能性があります。

自分の強みや弱みを客観的に把握できる

インターンシップは、「仕事体験の場」であると同時に、「自己分析を深める場」でもあります。

特にテレビ局のような実践的なプログラムが多いインターンでは、自分の強みや弱みが浮き彫りになります

例えば、企画立案ワークで、自分は「アイデアを出すのは得意だが、それを論理的にまとめるのが苦手だ」と気づくかもしれません。

あるいは、「チームの意見を調整し、議論を前に進める力がある」という意外な強みを発見することもあるでしょう。

さらに、社員からのフィードバックは、プロの視点から「今のあなたに足りないもの」を客観的に指摘してくれる絶好の機会です。

自分一人で自己分析をしているだけでは気づけなかった課題が明確になることで、本選考までに何を改善すべきか、具体的な目標を立てることができます。

この「客観的な自己評価」こそが、高倍率の選考を突破するために不可欠な要素となります。

【テレビ局のインターンシップ】テレビ局でインターンシップを実施している企業(25年6月時点)

テレビ局のインターンシップは、全国の多くの局で実施されていますが、特に就活生の人気が集まるのは、やはり東京に本社を置く「在京キー局」です。

日本テレビ、TBS、フジテレビ、テレビ朝日、テレビ東京の5局は、それぞれ特色あるインターンシッププログラムを実施しており、募集開始と同時に多くの応募が殺到します。

また、大阪の「準キー局」(毎日放送、朝日放送テレビ、関西テレビ、読売テレビ)や、名古屋、福岡などの主要都市にある基幹局、さらにはNHK(日本放送協会)も、大規模なインターンシップを行っています。

注意点として、これらの情報は「25年6月時点」の一般的な傾向であり、最新の募集情報は必ず各局の採用ホームページで確認する必要があります。

インターンシップの名称や内容、募集時期は年によって変更されることが多いため、志望する局の採用情報は、大学3年生になったらすぐにブックマークし、こまめにチェックする習慣をつけましょう。

ここでは代表的な例として、いくつかの在京キー局の一般的なインターンの特徴(あくまで傾向)を紹介します。

日本テレビ放送網株式会社

日本テレビのインターンシップは、「総合力」を重視する傾向があると言われています。

総合職向けのプログラムでは、番組制作体験や企画立案ワークが中心となりますが、単に面白い企画を出すだけでなく、それがビジネスとしてどう成立するか(マネタイズ)といった視点も求められることが多いようです。

また、報道、スポーツ、コンテンツビジネスなど、テレビ局の多様な仕事を幅広く体験できるようなプログラムが組まれることも特徴です。

参加学生のレベルも非常に高く、グループワークでは活発な議論が交わされます。

アナウンサー職のインターン(通称:日テレ学院)も非常に人気が高く、実践的なトレーニングが受けられることで知られています。

「日テレらしさ」と言われるような、明るく前向きで、チャレンジ精神旺盛な学生が好まれる傾向にあるかもしれません。

インターン選考では、ESや面接を通じて、あなたの人間性や熱意が深く見られます。

株式会社TBSテレビ

TBSテレビのインターンシップは、特に「報道」や「ドラマ」に強みを持つ局の特色が反映された内容になることがあります。

報道部門のインターンでは、ニュース取材のプロセスや情報発信の倫理について深く学ぶ講義が組まれたり、ドラマ制作のインターンでは、企画開発の裏側を体験できたりします。

「コンテンツの質」にこだわり、社会に多様な視点を提供しようという局の姿勢が感じられるプログラムが多いのが特徴です。

総合職のインターンでは、もちろん企画立案ワークなども行われますが、単なる奇抜さよりも、その企画が持つ「社会的意義」や「メッセージ性」が問われることもあるでしょう。

社員との座談会も重視されており、比較的リラックスした雰囲気の中で、現場のリアルな話を聞ける機会が多いようです。

論理的思考力と、社会問題への関心の高さを持っている学生にとって、非常に学びの多いインターンになるはずです。

株式会社フジテレビジョン

フジテレビのインターンシップは、「エンターテイメント性」や「企画力」を重視するプログラムが多いことで知られています。

特にバラエティ番組の制作に興味がある学生にとっては、非常に魅力的な内容が組まれることが多いです。

「今までにない新しい番組フォーマットを考える」といった、非常にクリエイティブな力が試されるグループワークが特徴的です。

アイデアの斬新さや、それをいかに面白くプレゼンテーションできるかが評価のポイントになります。

また、フジテレビはイベント事業やデジタルコンテンツにも力を入れているため、そうしたテレビ放送以外のビジネスについても学べる機会があるかもしれません。

「面白いことを本気で追求したい」という情熱と、周囲を巻き込むコミュニケーション能力が求められます。

アナウンサー職のインターンも、個性を重視するフジテレビらしく、ユニークな選考やプログラムが行われることで有名です。

【テレビ局のインターンシップ】テレビ局のインターンに合格するためのポイント

これまで見てきたように、テレビ局のインターンシップは非常に狭き門です。

憧れだけで応募しても、膨大な数のライバルたちに埋もれてしまいます。

では、この高倍率の選考を突破するためには、何が必要なのでしょうか。

最も重要なのは、「なぜテレビ局でなければならないのか」そして「なぜその局でなければならないのか」を、自分の言葉で明確に語れることです。

そのためには、徹底した自己分析と業界・企業研究が欠かせません。

また、テレビ局は「情報を伝える」プロ集団です。

ESや面接において、自分の考えや経験を、分かりやすく、かつ魅力的に伝える「表現力」も厳しく見られています。

付け焼き刃の対策では通用しません。

日頃から物事を深く考え、自分の意見を持ち、それを言葉にする訓練を積んでおくことが、合格への王道と言えるでしょう。

自己分析と「なぜテレビ局か」の明確化

テレビ局のインターン選考で最も重要なのが、「自己分析」です。

ESや面接では、「あなたが学生時代に最も情熱を注いだことは?」「あなたの原動力は?」といった質問を通じて、あなたの「人となり」や「価値観」を深く掘り下げられます。

ここで重要なのは、自分の過去の経験を振り返り、そこから「自分はなぜコンテンツに惹かれるのか」「なぜ情報発信に興味を持ったのか」という原体験を見つけ出すことです。

例えば、「地方出身で、テレビから得る情報が世界とつながる唯一の手段だった」という経験は、「情報格差をなくしたい」という志望動機につながるかもしれません。

「なんとなく華やかだから」という理由では、間違いなく通用しません

「自分はこういう人間だから、テレビ局でこういう仕事がしたいんだ」という、自己分析に基づいた一貫性のあるストーリーを構築することが、選考突破の最大の鍵です

ES・面接対策の徹底

自己分析で「軸」が固まったら、次はそれを「伝える」練習、すなわちES・面接対策です。

テレビ局のESは、「あなたを表現するキャッチコピーをつけなさい」「最近気になったニュースとその理由は?」など、発想力や社会への関心を問う独特な設問が多いのが特徴です。

日頃からテレビ番組やニュースを「なぜこれは面白いのか」「自分ならどう伝えるか」という制作者目線で見る習慣をつけ、自分の意見を言語化する訓練をしましょう。

面接では、そのESの内容をさらに深く掘り下げられます。

特にアナウンサー職では、カメラテストや原稿読みなど、実践的なスキルも試されます。

面接官は、あなたが「一緒に働きたい」と思える人物かどうかを見ています。

自信を持って、ハキハキと、そして何よりも「自分の言葉」で語ることが大切です。

キャリアセンターで模擬面接を繰り返したり、友人同士でESを添削し合ったりして、客観的な意見をもらいながら完成度を高めていきましょう。

テレビ局・番組研究を徹底的に行う

「なぜ他の局ではなく、うちの局なのですか?」この質問は、インターンの面接でも必ず聞かれると思ってください。

これに答えるためには、志望するテレビ局の研究を徹底的に行う必要があります。

その局の企業理念や歴史はもちろんのこと、現在放送されている番組の「傾向」を分析することが重要です。

例えば、「A局は家族向けのバラエティに強い」「B局は硬派なドキュメンタリーが得意だ」といった特徴を掴みます。

そして、「自分は貴局のこういう番組の、こういう点に共感しており、自分のこういう強みを活かして、将来はこんな企画を実現したい」というように、具体的な番組名を挙げながら、自分の志望動機と結びつけるのです。

そのためには、とにかく大量にその局の番組を見ることです。

ただボーッと見るのではなく、「この番組のターゲットは誰か」「なぜこのタレントを起用しているのか」を分析しながら見ましょう。

その熱意は、必ず面接官に伝わります。

【テレビ局のインターンシップ】テレビ局のインターンシップに関するよくある質問

ここまでテレビ局インターンの実態や対策について詳しく解説してきましたが、就活生の皆さんからは、まだまだ細かい疑問や不安の声が寄せられます。

「テレビ局のインターンって、やっぱり専門的な知識がないとダメなの?」「服装はスーツじゃないと浮く?」「地方の学生は不利にならない?」など、気になる点は多いですよね。

こうした疑問は、多くの就活生が共通して抱えているものです。

小さな不安でも解消しておくことで、自信を持って選考に臨むことができます

ここでは、特によくある質問をピックアップし、就活アドバイザーの視点から具体的にお答えしていきます。

選考の本質とは直接関係ないように思えることでも、知っておくと心の余裕が生まれますよ。

テレビ局のインターンに有利な学部や専攻はある?

よく「マスコミ学科や映像系の学部じゃないと不利ですか?」という質問を受けますが、結論から言うと、学部や専攻はほとんど関係ありません(一部の技術職を除く)。

アナウンサー職はもちろん、総合職(制作・報道)においても、法学部、経済学部、文学部、理系学部など、本当に多様なバックグラウンドを持つ学生が採用されています。

テレビ局が求めているのは、特定の専門知識ではなく、「物事を面白がる好奇心」「粘り強さ」「多様な人をまとめるコミュニケーション能力」といったポテンシャルです。

むしろ、経済学部で学んだ知識を活かして新しい経済番組を企画したい、理系の素養を活かして科学番組を作りたい、といった自分の専門性とテレビ局の仕事を結びつけた志望動機は、他の学生との差別化につながる強力な武器になります。

文系だから、理系だからと諦める必要は全くありません。

あなたの学部での学びが、テレビ局でどう活かせるかを考えてみてください。

インターンシップ参加時の服装は?

服装については、企業から「スーツ指定」「私服可」「服装自由」など、様々な指示があると思います。

最も重要なのは、その指示に従うことです。

「スーツ指定」であれば、リクルートスーツで参加するのが無難です。

迷うのが「私服可」や「服装自由」の場合ですよね。

テレビ局は比較的服装が自由な社風の会社が多いため、インターンでもビジネスカジュアル(男性なら襟付きのシャツにチノパン、女性ならブラウスにスカートやパンツなど)を推奨されることが多いです。

しかし、「私服」と言われても、Tシャツにジーパン、サンダルのようなラフすぎる格好は避けるべきです。

清潔感があり、グループワークなどで動きやすく、相手に失礼のない服装を心がけましょう。

アナウンサー職のインターンでは、スーツ指定の場合も、カメラ映りを意識した服装(明るい色のインナーなど)を求められることもあります。

迷ったら、リクルートスーツ、あるいはオフィスカジュアルにしておくのが一番安心です。

地方の学生は選考で不利になる?

「東京や大阪の学生に比べて、地方の学生は不利なのではないか」という不安を持つ人も多いですが、結論として、居住地が選考の有利不利に直結することは絶対にありません

テレビ局は、全国、あるいは全世界に向けて情報を発信するメディアです。

だからこそ、多様な価値観や視点を持つ人材を求めています。

むしろ、「地方に住んでいるからこそ見える視点」や「地元でしかできない経験」は、他の学生にはない、あなただけのユニークな強みになります。

例えば、地元のお祭りを盛り上げるために企画・運営した経験や、地域の課題を取材した経験などは、テレビ局の仕事に直結するアピールポイントです。

ただし、選考(特に面接)が東京や大阪の会場でしか行われない場合、交通費や宿泊費が自己負担になるという「物理的なハンデ」は発生する可能性があります。

最近はWeb面接を導入する局も増えていますが、経済的な準備やスケジュールの調整は、早めから計画的に進めておく必要があるでしょう。

【テレビ局のインターンシップ】まとめ

この記事では、新卒就活生向けに、テレビ局のインターンシップについて、その概要から人気の理由、選考突破のポイントまで詳しく解説してきました。

テレビ局のインターンは、倍率が非常に高く狭き門ですが、参加できれば業界のリアルを深く知ることができるだけでなく、優秀な仲間との出会いや、自分自身の強み・弱みの発見など、計り知れないメリットがあります。

重要なのは、憧れだけで終わらせず、「なぜテレビ局なのか」「なぜ自分なのか」を徹底的に掘り下げ、熱意と論理を持って伝える準備をすることです。

柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

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