クレジットカード業界を目指す際は、事前に志望動機のポイントをよく理解しておくことが大切です。
また、そのうえではクレジットカード業界そのものについて十分な知識を身につけることも必要といえます。
そこで今回は、クレジットカード業界の特徴や業務内容、職種などを紹介したうえで、志望動機作成のポイントをまとめていきます。
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【クレジットカード業界の志望動機】クレジットカード業界とは
クレジットカード業界への就職を目指す際は、より説得力のある志望動機を書いてアピールするためにも、クレジットカード業界そのものについて理解を深める必要があります。
そのためまずは、クレジットカード業界の以下の点について解説していきます。
クレジットカード業界は、クレジットカードサービスの提供・管理を行う重要な役割を担っています。
では、まずは業務内容から見ていきます。
主な業務内容
クレジットカード業界が担うのは、名前の通りクレジットカードサービス運営のために必要な業務ですが、その内容は多岐にわたります。
具体的には、以下が挙げられます。
- カード発行・管理業務(イシュイング)
- 加盟店対応・決済処理(アクワイアリング)
- 与信・リスク管理
- 債権回収・カスタマーサポート
- マーケティング・利用促進
では、どのような仕事を行うのか、具体的な内容を紹介していきます。
カード発行・管理業務(イシュイング)
クレジットカード業界には、まず、カード発行・管理業務が挙げられます。
これはイシュイング業務とも呼ばれ、クレジットカード会社と顧客の接点を作る重要なプロセスといえます。
まずはカード申込の受付から始まり、申込者の信用情報や収入状況などをもとにした与信審査を実施していきます。
審査を通過した際はクレジットカードが発行され、利用者はクレジットカードで決済が行えるようになります。
その後も、利用限度額の設定や変更、更新対応などの継続的な管理業務が続きます。
この一連の業務は、クレジットカードサービスを管理・運営するうえで欠かせない重要な業務といえます。
より安心して利用できる体制づくりが、会社のブランド価値を高めるポイントになります。
加盟店対応・決済処理(アクワイアリング)
クレジットカード業界の加盟店対応・決済処理(アクワイアリング)業務では、クレジットカード決済を導入する加盟店の新規開拓と、導入後のサポートがメインになります。
具体的には、カード決済を導入していない店舗に導入を提案し、契約を締結していきます。
そのうえで決済システム・端末の導入支援や、決済処理・入金管理といった日常業務をサポートすることが特徴です。
加盟店がスムーズに決済できる環境を整えることは、消費者の利便性向上にも直結するため、アクワイアリング業務は決済インフラとしての重要な役割を持ちます。
与信・リスク管理
クレジットカード業界の与信・リスク管理業務は、カード利用者が信用に足るか判断し、不正利用や貸倒れといったリスクを最小限に抑える重要な業務です。
新規申込時の際は、年収や職業、信用情報などをもとに、一人ひとりの信用力を評価し、利用限度額を適切に設定していきます。
加えて、既存顧客に対しても定期的に与信の見直しを行い、収入状況の変化などに柔軟に対応するのが特徴です。
近年は不正利用を検知するためのモニタリングや、AIによる分析なども導入されており、システムによる業務効率化・改善も進められています。
債権回収・カスタマーサポート
クレジットカード業界の債権回収・カスタマーサポート業務は、顧客との信頼関係を構築するうえで重要な役割を担っていることが特徴です。
債権回収では、未払いの顧客に対して柔軟かつ丁寧な対応を行い、より円滑な返済へと導いていきます。
単純な督促だけでなく、事情をヒアリングしたうえでの返済プラン提案など、臨機応変な対応が求められます。
これに対してカスタマーサポートでは、カードの利用方法やトラブル時の問い合わせなどに対応し、顧客一人ひとりが安心してクレジットカードを利用できるようにサポートしていきます。
いずれの業務も、クレジットカード業界の顧客満足と健全な経営を支える重大な仕事にあたります。
マーケティング・利用促進
クレジットカード業界の業務には、マーケティング・利用促進なども挙げられます。
マーケティング部門では、カード利用を促すための戦略立案からキャンペーンの実施、分析までを一貫して担います。
昨今は、利用履歴・属性情報といったデータを活用した緻密なターゲティングが多く採用されており、それぞれに最適なプロモーションを届けていくことが特徴です。
ほかには、SNSやアプリを活用したデジタルマーケティングも重要視されており、当該業務では分析力・発信力の両方が求められる傾向です。
マーケティング・利用促進業務は企業のブランド価値構築にも関わるため、会社のイメージに直結する重要な業務と言えるでしょう。
主な職種
クレジットカード業界には上記のとおりさまざま業務があるからこそ、その分、多種多様な職種が存在します。
そのためここからは、クレジットカード業界の主な職種として、以下の職種について解説していきたいと思います。
- 営業職
- 企画職(商品企画・サービス設計)
- システム・IT職
- リスク管理・審査職
- カスタマーサポート職
自分のキャリアプランを設計するためにも、より適性のある職種はしっかりと見極めておきましょう。
営業職
クレジットカード業界の営業職は、法人もしくは個人に向けてクレジットカードサービスの導入を提案し、利用拡大を目指していきます。
新たな加盟店の開拓では、企業・自治体などとの交渉や細やかなコミュニケーションが重要になります。
クレジットカード業界の営業業務では、顧客のニーズを的確にとらえ、最適なサービスを提案する力が求められるでしょう。
そのため、コミュニケーション能力や提案力、交渉力などが発揮される仕事といえます。
企画職(商品企画・サービス設計)
クレジットカード業界の企画職は、商品企画やサービス設計を担当する重要なポジションです。
具体的には、新たなクレジットカード商品やポイントプログラム、キャンペーンなどのサービスを考案していきます。
消費者から求められる商品・サービスは常に変化するため、時代とともに変わるライフスタイルの変化を読み取り、魅力あるサービスを開発することが求められます。
そのため、分析力や論理的思考力、市場のトレンドに対する強い興味関心、アイデア力などが求められます。
なお、他部署との連携も欠かせないため、コミュニケーションや協調性も必須スキルです。
システム・IT職
クレジットカード業界のシステム・IT職は、カード決済・顧客管理に必要なシステムの開発・保守・運用を担うことが特徴です。
セキュリティ確保やシステムの安定的な運用はもちろんのこと、顧客の利便性を向上させるUX設計も重要な業務になります。
例えば不正利用の早期検知システムや、スマホアプリによる管理機能など、安全性・利便性向上のために活かせる技術力は多岐にわたるでしょう。
ITに関する専門性の高さはもちろんのこと、最新のIT知識にあわせて金融知識が求められるため、求められる能力の水準は高い分やりがいが大きい仕事といえます。
リスク管理・審査職
クレジットカード業界のリスク管理・審査職では、カード利用者の信用力を審査したり、不正利用を未然に防ぐ仕組みを整えたりしていきます。
新規申込・更新の際は、顧客の信用情報や利用履歴などからリスクを分析し、利用限度額の設定・見直しを行います。
そのため、リスク管理・審査職では、リスクコントロールを担当するからこそ金融リスクに対する高い感度と冷静な判断力などが求められます。
一つひとつの業務に対して、強い責任感を持てる人に適した職種ともいえます。
カスタマーサポート職
クレジットカード業界のカスタマーサポート職は、クレジットカード利用者からの問い合わせ対応などを主に担当します。
顧客とも距離が最も近いため、カスタマーサポート職は顧客満足度を支える「最後の砦」ともいえます。
そのため、常に一人ひとりに寄り添った柔軟な対応が求められることが特徴です。
紛失対応・利用明細に関する説明・各種手続き案内など、対応する業務は多岐にわたるため、豊富な知識と対応力が必須となることも確かです。
ときにはトラブル・クレーム対応も担うため、常に冷静に対処できる力も必要になります。
【クレジットカード業界の志望動機】クレジットカード業界の最近の動向
クレジットカード業界の志望動機を作成するにあたって、業界知識を充実させるなら、クレジットカード業界の最近の動向をチェックしておきましょう。
最近の動向としてチェックしたいポイントは、以下の通りです。
- キャッシュレス化の加速
- フィンテック企業との競争と提携
- セキュリティ強化と不正利用対策
では、業界にどのような動きがみられるのか、詳細を整理していきましょう。
キャッシュレス化の加速
クレジットカード業界の最近の動向といえば、まず、キャッシュレス化の加速が挙げられます。
政府によるキャッシュレス推進政策やスマートフォンの普及により、昨今は、キャッシュレス決済の利用が急増しています。
特に新型コロナウイルス感染症の影響を受け、キャッシュレス化の波はより大きくなり、私たちのライフスタイルにも大きな変化が生まれました。
このような中でクレジットカードはその利便性と信頼性から、依然として中核的な決済手段として多くの場面で利用されています。
公共料金やサブスクリプション、ネットショッピングなど、日常生活に深く根付いていることもあり、クレジットカードは今後も求められていくでしょう。
クレジットカード会社では、新たな決済手段への対応とともに、利便性をさらに高める取り組みが重要視されています。
フィンテック企業との競争と提携
クレジットカード業界では、近年、フィンテック企業との競争と提携が大きな動きとして見られています。
スマホ決済や、BNPL(後払い)などの新しい決済手段の需要が高まり、従来のクレジットカード業界は新興勢力であるフィンテック企業と競争を激化させています。
このような中で、クレジットカード会社は単なる決済手段の提供にとどまらず、デジタルサービスの強化に取り組んでいます。
例えばAPI連携や、スマホアプリを通じた利用履歴の管理機能強化などが挙げられます。
また、競争相手であるフィンテック企業との協業により、互いの強みを活かす事業の展開も見られるのが特徴です。
今後は利便性とセキュリティを兼ね備えた革新的な決済サービスが、競合他社に差をつけるポイントになるとされています。
セキュリティ強化と不正利用対策
クレジットカード業界では、昨今、セキュリティ強化と不正利用対策に力を入れています。
なぜならキャッシュレス決済が普及したことにより、クレジットカードの不正利用も増加傾向にあるからです。
そのため、業界全体でセキュリティ強化は急務となっています。
具体的には、生体認証技術の導入や、AIによるリアルタイム不正検知システムの整備などが挙げられます。
このような最新技術を活用してセキュリティ対策を強化すれば、利用者の行動パターンを分析し、不正をスムーズに検出することが可能になります。
利用者に安心してクレジットカードサービスを使ってもらうには、このように取り組みを進化させていく姿勢が欠かせません。
クレジットカード業界にとってセキュリティは信頼の要であり、企業の競争力に大きく関わるものです。
【クレジットカード業界の志望動機】求められる力
ここからは、クレジットカード業界で求められる能力・スキルについてチェックしていきましょう。
クレジットカード業界では、以下のような能力・強みを持った人が積極的に求められる傾向にあります。
- 顧客視点での提案力
- テクノロジーへの理解
- 柔軟な対応力とスピード感
志望動機を作成するうえで、求められる力をチェックし、自分のアピールポイントを見極めることは重要です。
では、詳細を解説していきます。
顧客視点での提案力
クレジットカード業界では、顧客の目線に立ったうえでの提案力が強く求められます。
多様化が見られる現代は、顧客一人ひとりのニーズは大きく異なり、従来のようにニーズを単一なものとしてとらえられなくなってきています。
そのため、多様なニーズを正確に把握し、それに応じた提案を行う力が重要といえます。
例えば「20代向けのポイント還元キャンペーン」や「高齢層に向けたサポート体制の強化」など、それぞれのニーズをとらえた提案ができることがポイントになります。
ほかには、カード利用履歴を活かしたマーケティング提案もさかんになっており、データ分析力も強みとなります。
そのため、例えば提案力を磨いてきたインターンシップ経験、消費者のニーズと向き合ったマーケティング研究などは、志望動機でもアピールしやすいかもしれません。
テクノロジーへの理解
クレジットカード業界で求められる力といえば、最新テクノロジーを理解する能力・姿勢も挙げられます。
昨今はキャッシュレス化やフィンテックの需要拡大により、クレジットカード業界も急速なペースでデジタル化が進んでいます
QRコード決済やバーチャルカードといった新しい技術・文化が次々と登場する中で、クレジットカード業界で働く際は、それらを理解し活用できる知識が必要不可欠といえます。
これはエンジニアに限らず、企画・営業・マーケティング職などに対しても同様です。
具体的には、例えば「スマホ決済の普及にどう対応するか」「AI不正検知の精度をどう高めるか」といった課題に対し、自分なりの視点や考え方を持つことが重要といえます。
柔軟な対応力とスピード感
クレジットカード業界では、柔軟な対応力とスピード感も強く求められる傾向です。
クレジットカード市場は急激に変化しており、その変化についていくためには、柔軟かつ迅速な行動力や臨機応変な姿勢が求められます。
金融関係の規制変更や新興サービスの登場、新しいセキュリティ脅威など、次々と変化は起こっていくため、都度スピーディーに対策を講じる必要があります。
よって、変化を前向きにとらえられる姿勢や、失敗を恐れずチャレンジする姿勢などは、クレジットカード業界では評価されやすいといえます。
クレジットカード業界の志望動機では、困難に直面しながら柔軟に行動した経験や、変化に適応して成果を出したエピソードを交えて語ると効果的です。
【クレジットカード業界の志望動機】志望動機を作成する際のポイント
クレジットカード業界の志望動機を作成する際は、さまざまな点に目を向け、より完成度の高いアピールを行っていくことが大切です。
そのためここからは、志望動機を作成する際のポイントをまとめていきます。
主なポイントは、以下の通りです。
- 「なぜこのこの業界か?」を明確にする
- 求められる人物像を把握する
- 入社後のキャリアビジョンを伝える
- 結論ファーストで述べることが大切
- 過去の経験と志望動機をすり合わせる
特に「なぜクレジットカード業界でなければならないのか」を、明確に定めることが重要です。
では、詳細を以下からチェックしていきましょう。
「なぜこのこの業界か?」を明確にする
クレジットカード業界の志望動機を考えるうえで重要なのは、まず、なぜクレジットカード業界なのかという具体的な理由を明らかにすることです。
数ある業界の中でクレジットカード業界を選択した理由に説得力がなければ、採用担当者に熱意を伝えられません。
まずはクレジットカード業界に対する業界研究・分析を通じて、業界の社会的役割や将来性を整理し、自分なりの興味関心を言語化してみてください。
例えば「キャッシュレス社会の推進に関わりたい」「金融×ITの新しい価値提供に貢献したい」などの理由は、業界を選んだ動機として説得力があります。
クレジットカード関係のニュースやトレンドを取り上げ、自分が関心を持ったことについて語るのも良いでしょう。
なぜほかの業界ではなくクレジットカード業界である必要があるのか、納得感のある理由を示しましょう。
求められる人物像を把握する
クレジットカード業界を目指すうえでは、前もって、求められる人物像を把握する必要があります。
業界・企業ごとに求められる人物像は異なるため、採用における「ニーズ」を把握しておいたほうが、アピールポイントやマッチ度の高さを強調しやすくなります。
クレジットカード業界では、顧客ニーズを汲み取る提案力・テクノロジーへの理解・柔軟かつスピーディーな対応力などが求められる傾向です。
これらを事前に把握した上で、自分の経験・強みとどうマッチするのかを整理し、志望動機に反映させましょう。
顧客の声をもとに改善案を提案した経験がある人などは、具体的にエピソードを伝えることで、マッチ度の高さを示しやすくなります。
企業の求める人物像と自分の強み・人柄などが一致していることをアピールすることで、説得力のある志望動機を作成できるでしょう。
入社後のキャリアビジョンを伝える
クレジットカード業界の志望動機を作成する際は、入社後のキャリアビジョンを明確にアピールする必要があります。
入社後にどのような仕事に携わり、どんな価値を提供したいのかというキャリアビジョンを示すことができれば、企業には成長性や意欲の強さを評価してもらえるからです。
具体的には、どの職種で何を実現したいのか、どのように成長していきたいのかを説明することが大切です。
例えば、データ分析スキルを身につけて利用を促すサービスを企画したい、といった詳しいアピールが重要といえます。
示したキャリアビジョンが企業の方向性や価値観と一致していれば、採用担当者からはともに働くイメージを持ってもらいやすくなり、内定へとつながっていきます。
結論ファーストで述べることが大切
クレジットカード業界の志望動機を作成する際は、必ず「結論ファースト」を心がけることが大切です。
どのような志望動機でも、結論は最初に持ってくるべきです。
最初に伝えたいことの要旨を述べれば、インパクトがより強くなり、相手に伝わりやすくなるからです。
「私が貴社を志望する理由は〇〇です」「〇〇のため、貴社を志望しました」と明確にスタートすれば、話の軸がぶれないため、聞き手の印象にも残りやすくなります。
そして、以降は「なぜそう思ったのか」という根拠や背景を順を追って説明することで、構成がわかりやすくなり説得力が増すものです。
結論ファーストの伝え方は、エントリーシートや面接のどちらにおいても有効なので、文章構成の基本としてしっかりと覚えておきましょう
過去の経験と志望動機をすり合わせる
クレジットカード業界の志望動機では、「なぜその企業でなければならないのか」というポイントを盛り込むために、自分の過去の経験と結びつけることが重要です。
過去の経験に基づいて熱意や強い興味関心を持っているとアピールできれば、より説得力が増すからです。
例えば学生時代のアルバイトで顧客満足度を高めた経験があれば、その経験からどのような経緯で何を考え、クレジットカード会社を志望したのかを伝えていく必要があります。
論理的でわかりやすい説明で、経験と動機に一貫性があると、企業側も「この人は本気で志望している」と感じやすくなります。
過去の経験は自分の持つ唯一無二のエピソードのため、詳しくアピールするほど、ほかの就活生とも差別化しやすくなります。
【クレジットカード業界の志望動機】志望動機を伝える際の注意点
クレジットカード業界の志望動機をアピールする際は、あらかじめ注意点を整理しておくことも重要です。
そのためここからは、志望動機の伝え方における注意点を解説していきます。
主な注意点は、以下の3つがあります。
- どの企業でも通じる内容
- 会社の強みを並べるだけ
- 給与や福利厚生をメインで伝える
- 内容
特に、どの業界・企業にも当てはまってしまう志望動機は、積極的に避けたいところです。
では、具体的な注意点をチェックしていきましょう。
どの企業でも通じる内容
クレジットカード業界の志望動機は、どの企業でも通じる内容で書かないように気をつけてください。
「金融業務に貢献したい」「新しい技術に携わりたい」などの抽象的な内容だけでは、多くの企業に通用する一般的な志望動機になってしまいます。
上記のような志望動機では、なぜその企業を志望しているのかが伝わらず、志望度が低いと受け取られる恐れがあります。
クレジットカード業界は、企業ごとにそれぞれ異なる強みや戦略を持っています。
そのため、自分がなぜその会社に関心を持ったのか、どこに共感したのかを明確にする必要があります。
具体的には、特定のサービスや企業の価値観、理念に共感した経験を交えて話すことで、志望動機に説得力が生まれます。
最初に企業研究・分析をしっかり行い、他社ではなく「その企業だからこそ」という視点で伝えることが大切です。
会社の強みを並べるだけ
クレジットカード業界の志望動機を伝える際は、会社の強みを並べるだけのアピールにならないように注意してください。
「御社は〇〇に強みがあり、高いシェアを誇っている」といった企業の特徴を挙げるだけでは、志望動機としては不十分です。
単純に、ブランド力やネームバリューに惹かれて志望してきた印象に見えてしまいます。
重要なのは、志望企業の強みと、自分の経験やキャリアビジョンをどのように結びつけるかというポイントです。
自分の思いや行動、興味関心などの要素と会社の強みを接続させると、志望動機に深みが出ます。
企業情報をただ覚えて並べるのではなく、この企業だからこそ自分は何がしたいのかをアピールすることが、面接官に響くポイントになります。
給与や福利厚生をメインで伝える
クレジットカード業界の志望動機を作成するときは、給与や福利厚生にばかり着目しないように気をつけてください。
待遇が良いことに魅力を感じるのは当然ですが、志望動機の中心として触れるのは避けるべきでしょう。
「働きやすそう」「福利厚生が手厚い」などの志望理由をメインにしてしまうと、条件面だけで企業を選んでいる印象を与える恐れがあります。
採用担当者は、「入社後により条件の良い企業があればすぐに転職してしまうのではないか」という不安を覚えるかもしれません。
そのため志望動機では、仕事に対する熱意や、その企業で実現したいことを主軸に据えることが大切です。
企業にとっても、より入社意欲の強さを感じやすくなるでしょう。
そのうえで「働きやすさが自分が理想とするキャリアにプラスになる」といった形で福利厚生面に触れると、よりポジティブな印象を与えられます。
【クレジットカード業界の志望動機】志望動機の例文3選
クレジットカード業界の志望動機がうまく書けないときは、最初に、志望動機の例文を参考にしておきましょう。
そのためここからは、いくつかのパターンに分けて、志望動機の例文を紹介していきます。
例文をチェックすれば、表現の仕方をより実践的に学べるため、志望動機も書きやすくなります。
では、以下から例文を見ていきましょう。
志望動機例文1
私は大学で経済学を学ぶ中で、キャッシュレス決済の普及が地域経済の活性化に貢献していることに関心を持ち、クレジットカード業務に携わりたいと考えるようになりました。
実際に私自身もクレジットカードを日常的に利用する中で、その利便性や安全性に魅力を感じています。
特に、キャッシュレスが高齢者や中小企業にも浸透することで、社会全体の効率化や安心につながると実感しました。
だからこそ私は、貴社の「信頼と革新」を大切にする社風や、常に新しい価値を提供し続ける姿勢に強く共感しております。
入社後は、お客様視点に立った提案ができる人材として成長し、貴社のサービスを通じてキャッシュレス社会の発展に貢献したいと考えています。
志望動機例文2
私が貴社を志望したきっかけは、インターンシップでマーケティング業務に携わった際に、データ分析を通じて顧客ニーズに応える提案ができたことに大きなやりがいを感じたことです。
特に、購買データから消費者行動を読み解き、施策に反映させるプロセスに魅力を感じました。
クレジットカード業界では、こうした購買データをもとに、新たなサービスを創出できることに可能性を感じています。
貴社はデータ活用に強みを持ち、生活者目線を大切にしたマーケティングを展開しており、理念や社風に共感いたしました。
入社後はデータと人の感性をつなぐ存在として、より多くの人の暮らしを豊かにする提案を行うことで、社会に新たな価値を提供していきたいです。
志望動機例文3
私は、お客様一人ひとりに寄り添いながら信頼されるサービスを提供したいと考えたため、貴社を志望しました。
大学時代は接客のアルバイトを通じて、お客様との信頼関係がサービスの価値を高めることを実感しました。
その際は、丁寧な対応や相手のニーズに合わせた提案が、信頼を築くうえで重要であると学びました。
クレジットカードは安心と信頼があってこそ使われるものであり、日常生活に深く関わる存在です。
貴社の「お客様本位」の姿勢に共感し、私もその一員として貢献したいと考えています。
入社後は、お客様に最適な提案を行うことで信頼を積み重ね、貴社のブランド価値向上に寄与していきたいです。
まとめ
クレジットカード業界の志望動機を書く際は、まずは業界・企業研究を重ね、クレジットカード業界自体を深く知ることが大切です。
そのうえで求められる人物像や志望動機作成のポイントを把握し、採用担当者が魅力を感じるアピール文章を作成しましょう。
特に「なぜクレジットカード業界でなければならないのか」「なぜその企業である必要があるのか」というポイントは重要なので、自分の過去のエピソードと照らし合わせながら、十分に掘り下げていきましょう。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート