面接でガクチカはどこまで話すのが正解?シーン別の伝えるべき内容を解説!

面接でガクチカはどこまで話すのが正解?シーン別の伝えるべき内容を解説!

就職活動の面接では、ほとんどの企業で学生時代に力を入れたこと(いわゆるガクチカ)を聞かれます。

この質問は、自分の経験や価値観を企業に伝える大きなチャンスであり、また自己理解や志望動機にも直結する大切なテーマです。

とはいえ、どこまで話せばいいの?、アピールになっているか不安…と悩む方も多いのではないでしょうか。

面接でガクチカを聞かれた際に、自信をもって話し切るには、相手に伝わる伝え方を意識することがポイントです。

本記事では、一次面接・二次面接・最終面接と選考フェーズごとの違いに着目しながら、それぞれの場面で求められるガクチカの伝え方や意識すべきポイントを詳しく解説していきます。

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柴田貴司
(就活市場監修者/新卒リクルーティング本部幹部)

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(就活市場監修者)

準備をしっかり整えれば、緊張せずに自分の魅力を伝えられるようになります。面接官の目に留まる話し方を身につけ、自分らしさをアピールしていきましょう。

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面接のガクチカはどこまで話す?企業が見ているポイントを理解しよう

企業が主に見ている箇所は、以下の3つです。

企業が見ているポイント
  • 自社の求める人物像に合うかどうか
  • 回答に一貫性があるか
  • 論理的思考や伝え方ができているか

面接において、ガクチカをどの程度まで話すべきか迷っている就活生は多いでしょう。

ガクチカは、企業が求める要素を含めることが重要です。

本章では、企業が見ているポイントがどこなのか解説します。

企業が知りたがっている内容を適切に理解し、面接対策に役立ててください。

自社の求める人物像に合うかどうか

企業が見ているポイントの1つ目は、自社の求める人物像に合うかどうかです。

面接官は、自社の価値観を理解している人材を採用しようと考えています。

たとえば、チャレンジ精神が旺盛な人材を獲得するために採用を始めたと仮定します。

もし、慎重な性格を持った就活生が現れると価値観が合わないと評価し、不採用にするでしょう。

一方で、新しいことにも積極的に挑戦する人材が応募してきた場合、その就活生を高く評価します。

そのため、就活生側は事前に企業が求める人物像を調査しておき、自分は条件を満たしていることをアピールしましょう。

調査するには企業説明会やインターンシップなどがおすすめです。

実際に働く人の様子や声を集め、分析することで企業が求める人物像が予測できます。

回答に一貫性があるか

企業が見ているポイントの2つ目は、回答に一貫性があるかどうかです。

面接官は、さまざまな角度から似た内容を質問し、主張にブレがないか確かめています。

たとえば、ガクチカは書類選考と面接で2回質問されるでしょう。

ほかにも自己PRや志望動機なども質問します。

それぞれの回答を集計し、全体を通じて主張に矛盾がないかチェックします。

そこで、事前に就活の軸を明確にしておきましょう。

自分の中で軸を決めておくことで、軸に沿った回答が作成できます。

また、回答内容を見直す際にも役立ちます。

判断基準がすでにあるため、迷う必要がなくなるからです。

まずは、ESと面接で一貫性のある回答ができるように準備しましょう。

論理的思考や伝え方ができているか

企業が見ているポイントの3つ目は、論理的思考や伝え方ができているかどうかです。

ビジネスにおいて自分の意見を伝える際、主張を支える根拠が必要になります。

ほかにも具体例や客観的な数字などが有効です。

そのため、面接官はガクチカの回答に注目し、論理的思考を持っているか見極めています。

とくに営業職を志望する就活生は、論理的思考が求められます。

お客様に商品・サービスをプレゼンする際、聞き取りやすいように順序立てて話す必要があるからです。

ガクチカの回答を作成する場合、どの面接官が聞いても理解できる内容になっているか確かめておきましょう。

もし、一部の面接官が理解できない専門性の高い回答だと、適正な評価が受けられないため注意してください。

面接でガクチカを聞かれたら結論まで伝え切ろう!

面接でガクチカを聞かれたとき、何を言うかに加えてどこまで話すかも重要なポイントです。

つい背景説明に時間をかけすぎてしまい、結論や成果にたどり着けずに終わってしまうケースは意外と多く見られます。

しかし、面接官が知りたいのは、単なる体験談ではなく、そこから何を学び、どう行動し、どのような成果を上げたのかというプロセスと結果です。

特に26卒の皆さんにとっては、オンライン中心だった学生生活のなかで目立つ成果を出せなかったと感じている方も少なくないかもしれません。

それでも、自分なりに工夫したこと、粘り強く取り組んだことがあれば、それは立派なガクチカになります。

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柴田貴司
(就活市場監修者/新卒リクルーティング本部幹部)

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面接では、結論から話し始め、なぜそれに取り組んだのか、どのように課題に向き合ったか、何を得たかを明確に伝えることがポイントです。そして、最も大切なのは最後まで伝え切ること。途中で時間切れにならないよう、構成を意識して簡潔に話す練習をしておくと安心です。次からは、面接のフェーズごとに、より具体的なガクチカの伝え方を解説していきます。

一次面接の場合のポイント

一次面接は、多くの場合、人事や若手社員が担当することが多く、選考においては基本的なコミュニケーション能力や志望度の高さが重視される傾向にあります。

そのため、ガクチカでは専門的な内容や難しい話よりも、自分の言葉で分かりやすく伝えることが求められます。

ここでのポイントは、まず結論を先に述べること。

一次面接では複数の候補者と比較されやすいため、自分らしさが伝わるエピソードを選ぶと効果的です。

何か特別な実績がなくても、苦手だったことに挑戦した、仲間との協力で乗り越えたといった経験は、あなたの姿勢や人柄を伝えるうえで大きな意味を持ちます。

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話す内容が面接官の質問に合っているかを意識することも重要です。一方的に話すのではなく、質問の意図をくみ取りながら丁寧に答える姿勢が好印象につながります。

二次面接(役員選考)の場合のポイント

二次面接になると、面接官がマネージャー層や部門責任者といった、実務に直結する立場の方になることが多く、質問もより実践的かつ深掘りされた内容になります。

ここでは、ガクチカの再現性や社会人として活躍できる素養があるかに注目されます。

このフェーズでは、話の深さが求められるため、単なる出来事の紹介ではなく、課題にどう向き合い、どのように工夫し、結果を出したかをより具体的に掘り下げて伝えることが大切です。

また、面接官はその経験を今後の仕事にどう活かせるのかという視点でも話を聞いています。

したがって、最後にはこの経験を通じて培った〇〇を、御社での業務に活かしていきたいですといったように、志望動機にもつながるまとめ方を意識すると、説得力が増します。

最終面接(最終選考)の場合のポイント

最終面接では、社長や役員クラスが登場することが多く、これまでの面接よりも人柄や入社意欲、会社との相性が重視されます。

ここでは、ガクチカそのものよりもどんな価値観を持ち、どんな姿勢で物事に取り組んでいるかが問われることが多いです。

そのため、ガクチカを話す際には、単なる成功体験ではなく、どんな困難に直面し、それをどう乗り越えたか、なぜそのように考えたのかといった、自分の思考や行動の背景にある価値観を丁寧に伝えることがポイントです。

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柴田貴司
(就活市場監修者/新卒リクルーティング本部幹部)

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最終面接はこの学生を自社に迎え入れるかどうかを最終的に判断する場でもあります。ガクチカに関しても、この人は信念を持って行動できる人か、組織の一員として成長してくれそうかといった視点で見られます。そのため、御社の〇〇という考え方に共感し、自分の〇〇という経験ともつながると感じましたといったように、企業の価値観と自分の経験をリンクさせながら話すと、より強い印象を残すことができます。落ち着いて、自分の言葉で素直に話す姿勢が、信頼感や誠実さにつながります。

面接官は必ずガクチカを深掘りしてくれるわけではない

面接の場では、ガクチカについて教えてくださいという質問がきっかけで、自分の経験を詳しく語る機会を得ることができます。

しかし、すべての面接官がこちらの話を丁寧に深掘りしてくれるとは限りません。

限られた面接時間の中で、形式的な質問だけで終わってしまうケースも少なくないのです。

そのため、自分から伝えたいポイントを意識的に盛り込む準備が重要になります。

また、面接官によっては多くの学生と面接をしているため、印象に残るような話し方や構成も意識したいところです。

決められた質問に答えるだけでなく、自分の強みや姿勢が自然と伝わるような自走力のある話し方が評価につながります。

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(就活市場監修者/新卒リクルーティング本部幹部)

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深掘りされるかどうかに左右されず、自分の伝えたいことを自分でしっかりと届ける。これが、ガクチカを語るうえでの基本姿勢となります。

面接で伝えるべきガクチカの内容

ガクチカを語るときに何を話せばいいのか分からないと悩む方は多いと思います。

実際、ありきたりなエピソードでは面接官の印象に残りづらく、かといって奇をてらった話ばかりが求められているわけでもありません。

重要なのは、自分がどのように考え、どのように行動したのかというプロセスにこそ価値がある、という点です。

そこで今回は、ガクチカの構成として押さえておきたい4つの要素である概要、課題、施策、結果に分けて、それぞれの内容と伝え方のポイントを解説します。

面接で伝えるべきガクチカの内容
  • 概要
  • 課題
  • 施策
  • 結果

この順序を意識することで、話の流れが整理され、面接官にとっても理解しやすくなります。

ただの体験談ではなく、あなたらしさがにじみ出るエピソードとして伝えるために、1つ1つの要素を丁寧に掘り下げていきましょう。

内容が整理されていれば、緊張しても焦らずに話を進めることができます。

概要

まずは概要として、どんな活動に取り組んだのかを簡潔に伝えましょう。

ここでは話の全体像をイメージしてもらうことが目的なので、長々と説明する必要はありません。

具体的な活動名や所属、期間、役割などを明確に述べると、聞き手に安心感を与えることができます。

この段階ではまだ掘り下げず、どんな舞台でどのようなポジションにいたのかが分かれば十分です。

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この概要部分ではなぜその活動に参加したのかという動機を添えると、聞き手の興味を引きやすくなります。志望業界や職種に関連づけられる経験であれば、ここでさりげなくアピールするのも良いでしょう。概要がしっかり伝われば、次に話す課題や施策への流れがスムーズになります。

課題

次に伝えるべきは、その活動の中で直面した課題や困難です。

この部分が話にリアリティと深みを与え、あなたがどう考えて行動したかという部分の土台になります。

課題といっても、大きな失敗や目立つトラブルである必要はありません。

大切なのは、その課題に対してどんな気持ちを抱いたか、どこに難しさを感じたかを自分の言葉で正直に伝えることです。

うまくいかなくて悔しかった、どうすればいいか分からず不安だったといった気持ちも、面接官にとってはあなたの人間性を知る重要なヒントになります。

課題があるからこそ、そこに対するアプローチや成長が際立ちます。

次の施策につながるような話の流れを意識して伝えましょう。

施策

課題に対して、あなたがどのような行動を取ったのか。

ここが、ガクチカの中でも最も注目される部分の一つです。

この施策のパートでは、単なる努力ではなく、どんな工夫をしたか、どんな視点で考えたかなど、行動の質が問われます。

このとき、なぜその方法を選んだのかという意図や、実際にやってみてどうだったかという手ごたえもあわせて伝えると、あなたの主体性や課題解決力がより明確になります。

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周囲との協力や工夫した点があれば、それも積極的に盛り込みましょう。単なる成功体験ではなく、乗り越えるために考え、行動した姿勢が伝わる構成を心がけてください。

結果

最後は、その行動の結果、どうなったのかをしっかり伝えましょう。

結果というと、つい成果に目が行きがちですが、ここでは数字的な結果だけでなく、自分自身がどう変わったか、何を学んだかといった成長の側面も非常に重要です。

また、この経験を通じて得たことを、今後どのように活かしたいかまで言及できると、企業で働くイメージにもつながりやすくなります。

チームで成果を出す面白さを感じたので、御社でも主体的に関わっていきたいですといったように、志望動機とリンクさせると締まりのある印象になります。

結果で終わらせるのではなく、次のステップへの意欲へとつなげる。

これが、ガクチカを魅力的に伝える締めくくり方です。

面接のガクチカの話し方ポイント

面接でガクチカを話す際のポイントは、以下の4つです。

面接でガクチカを話す際のポイント
  • 結論ファーストで伝える
  • 嘘はつかない
  • 伝えるエピソードとポイントは一つに絞る
  • 語尾や口癖に気をつける

面接は、面接官に自分の魅力を伝える数少ない機会です。

限られた時間の中で、上手くアピールするためにも、本章で解説するポイントを理解しておきましょう。

ポイントは知っていれば、すぐに活かせる内容ばかりです。

面接で落ちる傾向にある就活生は、ぜひ参考にしてください。

結論ファーストで伝える

まずは、結論ファーストで伝えましょう。

面接官に今から話す内容を正確に伝えるためです。

たとえば「私は、学生時代にアルバイトに注力しました」のように述べてください。

面接官は「今からアルバイトの話が始まるのか」と話を聞く準備ができます。

もし、学生時代のエピソードから始めてしまうと、面接官に回答の要点が伝わりません。

面接官は、あなたが何を主張したいのか理解できないため、注意してください。

また、結論ファーストはガクチカを始め、自己PRや志望動機にも使えるテクニックです。

一度身につけておけば仕事でも役立つため、就活生のうちに癖づけておきましょう。

嘘はつかない

ガクチカは嘘をつかないことが重要です。

嘘が発覚すれば、面接官からの信用を失うからです。

一度失った信用を取り戻すには時間がかかります。

そのため、ガクチカに限らず選考全体を通じて嘘はつかないようにしましょう。

また誇張表現にも注意してください。

成果を実際よりも大きく見せることは、嘘と同じ評価を受けます。

自分をよく見せたい気持ちは理解できますが、伝える内容は事実にもとづいた内容にしてください。

さらに面接官から「とくに印象に残っているのはどんなことですか?」など、さらに質問を深掘りされたときに言葉が詰まる可能性があります。

面接官は面接のプロです。

あなたの表情や仕草から見抜くため、正確な情報のみを伝えましょう。

伝えるエピソードとポイントは一つに絞る

ガクチカで伝えるエピソードとポイントは一つに絞ってください。

多くの要素を入れると話にまとまりがなくなり、面接官の印象に残りづらくなるからです。

たとえば「私は学業と部活、ボランティアに力を入れました」のような回答は避けましょう。

あなたが最も主張したいことに絞り、面接官に伝えてください。

面接官もガクチカが聞き取りやすくなり、適切に評価しやすくなるでしょう。

就活においてアピールできる項目が多いことは強みです。しかし、面接は時間が限られています。

とくに集団面接であれば一人あたりの時間はわずかです。

そのため、自分が伝えたいことに焦点をあて、アピールしましょう。

語尾や口癖に気をつける

最後のポイントは語尾や口癖に気をつけることです。

面接官が受ける印象に大きく影響を与えるからです。

たとえば、「えーっと」「あのー」が口癖の人は注意しましょう。

発言に対して自信がない印象を与えてしまいます。

そこで、質問への回答は「はい、私の強みは主体性です」と短く、はっきりと言い切る癖をつけましょう。

また、言葉の語尾が小さくなる場合も改善することをおすすめします。

上記と同様に自信がないイメージを与えてしまいます。

しかし、語尾や口癖が無自覚の人もいるでしょう。

そこで、大学のキャリアセンターが主催する模擬面接に参加してください。

面接終了後に改善点の一つとしてアドバイスがもらえます。

面接のガクチカが苦手な人の対策ポイント

面接のガクチカが苦手な人は、以下のポイントを対策しましょう。

面接のガクチカが苦手な人の対策ポイント
  • 面接の大まかな流れを知って余裕を持つ
  • 何分くらいなのか、長さの目安を知る
  • 緊張を和らげる方法を準備しておく
  • 第三者からアドバイスをもらう

面接は慣れが重要です。

あらかじめ面接の全体像を理解し、適切に準備することで問題なく乗り越えられます。

そこで、本章では面接が苦手な人向けに、対策ポイントを解説するので参考にしてください。

面接の大まかな流れを知って余裕を持つ

まずは、面接の大まかな流れを知って余裕を持ちましょう。

面接に対する不安が軽減でき、落ち着くきっかけになるからです。

一般的な面接の流れは以下の通りです。

一般的な面接の流れ
  • 入室・挨拶
  • 質疑応答
  • 逆質問
  • 退室・挨拶

基本的には上記の流れで進行されるため、どの企業の面接に参加することになったとしても覚えておきましょう。

誰しも何かわからないものに不安を抱くのは自然なことです。

きちんと情報を集め、理解することで対策が立てられます。

就活は、自分の人生に大きく関わるイベントのため緊張する就活生は多いでしょう。

しかし、面接の全体像を知り、準備することで十分にあなたの魅力を伝える場にできます。

何分くらいなのか、長さの目安を知る

ガクチカの回答時間が何分くらいなのか、目安を知ることも重要です。

時間を知っておくことで慌てずに回答できます。

面接官から特別な指示がない限り、ガクチカは3分程度に収めましょう。

短すぎると話す内容が薄くなります。

反対に長すぎると面接官の集中力が切れる可能性があります。

また、集団面接であった場合、ほかの就活生に迷惑をかけてしまいます。

そのため、ガクチカへの回答は3分前後になるよう練習しておきましょう。

文字数に換算すると約900文字です。

ガクチカが完成したら、内容を文字に起こし、時間が適切かチェックしましょう。

実際の面接は緊張感があるため、早口になりがちです。

そこで、早くなりすぎないよう、落ち着いて話しましょう。

緊張を和らげる方法を準備しておく

面接の緊張を和らげる方法を準備しておくことも重要です。

面接は多くの就活生が緊張します。

そのため、緊張を完全になくすのではなく、うまく付き合えるように対策してください。

たとえば、話す前に一呼吸置いたり、成功体験をイメージしたりしましょう。

緊張が高まると話すスピードが早くなります。

話すスピードが早くなると頭の回転が追いつかないため、余計に焦ってしまいます。

そのため、回答前に一度深呼吸し、落ち着きましょう。

面接官も就活生が緊張していることは理解しています。

焦らずに自分のペースで回答しましょう。

ほかにも、自分の中で行動を決めておくのもおすすめです。

普段通りに動くことで、冷静さを保てます。

第三者からアドバイスをもらう

最後の対策ポイントは、第三者からアドバイスをもらうことです。

第三者から客観的な意見を聞くことで、効率よく改善点を見つけられます。

さらに、改善を重ねることで自信を持って面接に臨むことが可能です。

第三者は、家族や友人などが挙げられます。

とくにおすすめなのが大学のキャリアセンターと就職エージェントです。

面接対策のプロからあなたにあったアドバイスをもらえます。

さらに、就職エージェントであれば、志望企業に合わせてサポートが受けられます。

就活のほとんどは一人で行動するものです。

しかし、周囲の協力を得ることは、就活を成功させるための手段の一つです。

遠慮する必要はないため、積極的に活用し、選考を有利に進めましょう。

面接でのガクチカの深掘り質問と回答の例6選

ガクチカに関する質問は、面接の中でかなり高い確率で出される項目です。

さらに、その話の内容に対して深掘りの質問が続くことも多く、事前にどんな質問が来るのかを想定して準備しておくことがとても重要です。

ここでは、実際によく聞かれる6つの質問とその意図、そして回答のポイントを解説します。

面接でのガクチカの深掘り質問と回答の例6選
  • なぜそれをやろうと思ったのか教えて下さい
  • どのような行動を取ったのか教えて下さい
  • その出来事の中で困難だったことを教えて下さい
  • その困難にどのように立ち向かい、どんな結果をもたらしましたか
  • その出来事から何を学び、社会でどう活かしますか
  • もし改善できるとしたら何をおこないますか

各質問に対しては、参考になる回答例文もご紹介していますので、自分の経験に置き換えながら読み進めてみてください。

どう答えればいいか分からないと不安に感じていた方も、質問の背景を理解すれば自信を持って準備できるはずです。

自分の経験をしっかりと深掘りし、どんな質問にも落ち着いて答えられるようにしておきましょう。

なぜそれをやろうと思ったのか教えて下さい

希望する業務に適したモチベーションの根源を伝えるように意識しましょう。

この質問では、なぜその活動を選んだのかという動機を聞かれています。

面接官はあなたの価値観や行動の原点を知ることで、企業との相性を判断しようとしています。

将来的に希望する業務とのつながりを感じられるような回答ができると、より高評価につながります。

回答例文

私が学園祭の実行委員に応募したのは、誰かの思い出に残る時間をつくりたいという気持ちが強かったからです。

高校時代の文化祭で、先輩が工夫して演出したイベントに感動し、自分もそうした場を作る側になりたいと考えました。

将来はイベントや商品開発に関わる仕事に就きたいと考えているため、多くの人の感情に寄り添う経験をしたいと思い、挑戦しました。

どのような行動を取ったのか教えて下さい

専門用語を使わずに具体的な行動を伝えましょう。

この質問では、課題に対してあなたが取った行動が評価の対象になります。

ポイントは、誰が聞いても理解できるように専門用語や曖昧な表現を避けること。

そして、事実をベースにした行動を時系列で話すとわかりやすくなります。

回答例文

私が所属していたバレーボールサークルでは、新入生がなかなか定着しないという課題がありました。

そこで、私が中心となって初心者向け体験会を週に1回開催し、活動の魅力や仲間の雰囲気を伝えることにしました。

事前にSNSで告知を行い、参加後には個別に声をかけるなどのフォローも丁寧に行いました。

その出来事の中で困難だったことを教えて下さい

見栄を張らずに、実際にあった出来事を伝えましょう。

困難な場面を語るときは、失敗や壁にぶつかった経験を正直に伝えることが大切です。

無理に大げさにせず、自分にとって本当に難しかったことを素直に語ることで、誠実さや問題解決力が伝わります。

回答例文

サークルの体験会を企画した際、最初は参加者がほとんど集まらず落ち込んだことがありました。

告知の仕方やタイミングが悪く、期待していたほどの効果が出なかったため、自分の考えは間違っていたのかもしれないと不安になりました。

その困難にどのように立ち向かい、どんな結果をもたらしましたか

能動的な行動が出来ているかを意識して伝えましょう。

ここでは、困難に直面した際に自分がどのように考え、どんなアクションを取ったかが問われています。

受け身の姿勢ではなく、自ら課題に向き合ったという姿勢が大切です。

回答例文

当初の体験会に人が集まらなかった原因を分析し、アンケートで新入生にニーズを聞くことにしました。

その結果、スケジュールが合わないという声が多く寄せられたため、平日夜にも体験会を追加しました。

告知方法もインスタグラムを活用して視覚的に訴える形に変更し、最終的には1ヶ月で10名以上の新入生が定着しました。

その出来事から何を学び、社会でどう活かしますか

学びを仕事でも活かせることを話し、活躍できる人材であることを伝えましょう。

単なる成功談にとどまらず、その経験が自分をどう成長させたか、その学びを今後どう活かすかが問われます。

企業にとって、入社後の活躍がイメージできる人材かどうかが重要な判断基準になります。

回答例文

この経験を通して、相手の声を聞き、柔軟に対応する力の大切さを学びました。

自己完結するのではなく、相手の立場に立って物事を考えることが、多くの人に受け入れてもらう第一歩だと実感しました。

今後は、顧客のニーズを丁寧にくみ取りながら提案できる営業職として貢献していきたいと考えています。

もし改善できるとしたら何をおこないますか

改善内容だけでなく、なぜその行動をしようと考えたのかを答えられるようにしましょう。

この質問では、自分の行動を客観的に振り返り、より良くするための思考力があるかどうかが見られています。

ポイントは、次にどう活かすかを前向きに語ることです。

回答例文

もしもう一度取り組めるなら、初回の体験会前にしっかりとターゲット調査を行い、ニーズを踏まえた企画を立てたと思います。

当時は自分の経験から考えたやり方が最善だと思い込んでいましたが、より多くの人に届く方法を探るためには、客観的な視点が必要だと感じたからです。

社会に出ても、思い込みにとらわれず、まずは情報収集からスタートする姿勢を大切にしたいです。

面接でのガクチカに関するよくある質問

面接でのガクチカに関するよくある質問
  • 時間は大体どれくらい話せばいいですか?
  • ガクチカは丸暗記していいですか?

面接でのガクチカに関しては、準備の段階で多くの就活生が共通して疑問を抱くポイントがあります。

ここでは、特によく寄せられる質問を2つピックアップし、分かりやすくお答えします。

時間は大体どれくらい話せばいいですか?

面接でガクチカを話す時間は、基本的には1分程度が理想的とされています。

長すぎると要点がぼやけやすく、短すぎると印象が薄くなってしまう可能性があります。

ただし、1分というのは話の骨組みの部分にあたります。

面接官が興味を持てば、その後に追加質問や深掘りが入ることもあるので、全体として3〜5分程度のやりとりになることもあります。

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柴田貴司
(就活市場監修者/新卒リクルーティング本部幹部)

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(就活市場監修者)

話のポイントがまとまっていれば、多少時間が前後しても問題ありません。

ガクチカは丸暗記していいですか?

ガクチカの回答を丸暗記して話すと、どうしても機械的な印象になってしまい、面接官に不自然さが伝わってしまう恐れがあります。

そのため、要点を整理し、自分の言葉で伝えることが大切です。

文章の流れや言葉選びに多少の違いがあっても問題ありません。

むしろ、その場でのやり取りに合わせて柔軟に話せることが、コミュニケーション能力として評価されることもあります。

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柴田貴司
(就活市場監修者/新卒リクルーティング本部幹部)

柴田貴司
(就活市場監修者)

練習の段階では書き起こして整理し、本番では自然に話せる状態を目指しましょう。

まとめ

ガクチカは、単なる自己アピールではなく、あなたの価値観・行動力・成長力を伝える絶好の機会です。

面接の場で自信を持って話すためには、経験を深く振り返り、なぜそうしたのか、そこから何を学んだのかを明確にしておくことが大切です。

また、想定される質問に対する準備を丁寧に行い、自分の言葉で話すことを心がけましょう。

伝え方のコツをつかめば、ガクチカはあなたの強い武器になります。

焦らず丁寧に、あなたらしいエピソードを面接で届けてくださいね。

柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

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