エントリーシート(ES)の自由記入欄には何を書く?

エントリーシート(ES)の自由記入欄には何を書く?
柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

エントリーシートの自由記入欄に何を書けば良いかわからないという人も多いのではないでしょうか。

企業によっては、エントリーシートに自由記入欄を設けているところも多く、「自由に何か書いてください。」と指示をされることがあります。

しかしあまりにも題材が自由すぎて、何を書いていいのかわからず、頭を抱えている人も多いでしょう。

そこで今回はESの自由記述欄にはどのようなものを書けば良いのかはもちろんのこと、企業の意図などについても詳しく紹介していきます。

この記事を読んでわかること  
  • 企業が自由記入欄を設ける意図
  • 自由記入欄を書く前に準備しておきたいこと
  • 自由記入欄で記載するのにおすすめの内容
この記事をおすすめしたい人
  • 自由記入欄に書くことがわからない人
  • 企業の意図を知りたい人
  • ESの自由記入欄の記入例を見たい人

【ESの自由記入欄】企業が自由記入欄を設ける意図

企業はなぜ、書く内容を指定しないという、就活生にとって書きにくい欄を設けるのでしょうか。

相手の意図を理解することができれば、満足のいく回答を用意できる可能性が高まることでしょう。

大きく分けて3つの理由があるので、それぞれ一緒に確認していきましょう。

企業が自由記入欄を設ける意図
  • あなたの個性を知りたい
  • 志望度を知りたい
  • 自社に適した人材か知りたい

あなたの個性を知りたい

企業はあなたの個性を知りたいと考えている可能性が非常に高いです。

あなたの人物像などについて理解し、どのような人なのか、限られた情報の中から知ろうとしているのです。

個性や特性も、もちろんその一つのに当てはまります。

奇抜でユニークなものを書く必要は全く必要ありませんが、あなたがどのような人物なのかについてはわかるような書き方をしていくことが重要であると言えるでしょう。

志望度を知りたい

どのくらいその企業に入りたいと考えているのかを確認しているというのも、企業が念頭においている部分の一つであると言えるでしょう。

企業は自社に貢献してくれる人物はもちろんのこと、早期離職をしない、長く働いてくれる人物を採用したいと考えています。

つまり、できるだけ志望度の高い人材を採用しようと思っているのです。

自己PRやガクチカなどにおいてはある程度雛形というものが存在しているので、求められている答えもパターン化されてしまっていることが多いです。

しかし、自由記入欄はそのような枠組みが一切存在していないので、あなた自身の言葉で伝える必要があります。

かける労力が非常に多くなってしまいますが、自由記入欄の完成度がその企業の仕事につながっていると捉えられる可能性が非常に高いので、クオリティの高いものを作成する必要があると言えるのです。

自社に適した人材か知りたい

企業はあなたが自社に適した人物であるかどうかを確認したいと思っている可能性も非常に高いと言えるでしょう。

前述したように、企業は自社に貢献してくれる人材や早期離職をしない人材を求めていることが非常に多いです。

つまり、その企業に適した人物であれば実力を発揮しやすく、退職願望も生まれにくいことでしょう。

自由に自分を表現することが求められる自由記入欄を通じて、応募者が企業の文化や価値観にどれだけ適合しているかを確認しようとしています。

また、この部分で企業研究がどれだけ詳しく行われているのかについても確認できるので、志望動機の高さについても確認している可能性が高いと言えるでしょう。

【ESの自由記入欄】自由記入欄のパターン

自由記入欄のパターンにはどのようなものがあるのでしょうか。

それぞれある程度パターンが用意されていることが多いので、あらかじめ理解しておくことで質の高いものを作成できるはずです。

下記の2つを覚えておきましょう。

自由記入欄のパターン
  • エントリーシートの自由記入欄
  • 履歴書の自由記入欄

エントリーシートの自由記入欄

まずはエントリーシートの自由記入欄のパターンについて考えていきましょう。

フリースペース、自由記入欄という形でも設けられていることが多いです。

その中でも記載内容に条件があるものとないものに分けられていることがあります。

条件があるものはもちろんそれに則って記入すれば問題ないので、比較的楽に作成することができます。

一方で、マスコミや広告業界といったクリエイティブな業界では条件を設けていないことがあるので、自分がアピールしたいことを自由に書けば良いでしょう。

履歴書の自由記入欄

履歴書にも自由記入欄というものが存在します。

履歴書においては本人希望欄や自由記入欄という形で設けられていることが非常に多いです。

本人希望欄には転勤の有無の希望や特筆しておきたいことになどについて書いておけば良いでしょうが、書くことがない場合は、志望動機など入社への意欲を伝えられる文章を書いておけば良い印象を与えられる可能性が高いです。

【ESの自由記入欄】ESの自由記入欄は空白で良い?

エントリーシートの自由記入欄は何も書くことがない場合空白で良いのでしょうか。

そちらについても考えていきましょう。

自由記入欄は必ず記入する

結論として、空白で提出することは絶対にないようにしましょう。

自由記入欄は「自由」とありますが、企業からの問いかけなので、それを無視してしまうのは非常にマイナスなイメージを与えてしまう可能性が高いと言えます。

何も書かないということは、企業からの問いかけを無視しているということなので、入社意欲がなく、与えられたことをできないというマイナスな印象を与えてしまう可能性が非常に高いと言えるでしょう。

応募者が多い企業においては、記入していなかったというだけで落とされてしまう可能性も非常に高いので、自由記入欄には何も思いつかなくても、頑張ってひねり出して何かしら書いておく必要があると言えます。

【ESの自由記入欄】自由記入欄を書く前に準備しておきたいこと

自由記入欄について調べ、この記事を開いてくれている熱心な就活生の皆様はすでに準備をある程度行っている人も多いかもしれません。

しかし、行っている準備の中に下記のようなものがなければ、ぜひ含めていただきたいところです。

これらの対策を行うことで、より自由記入欄のクオリティを高めることができるでしょう。

自由記入欄を書く前に準備しておきたいこと
  • 企業研究をする
  • アピールすることを決める

企業研究をする

自由記入欄を作成するにあたっては企業研究をしっかりと行う必要があると言えるでしょう。

これは自己PRや志望動機、ガクチカを作成するにあたってはしっかりと行っていることでしょうから、もう十分であると思っている方も多いかもしれません。

しかし、企業研究というものはどれだけしっかり行っても良いものなので、さらに詳しく行う必要があると言えるでしょう。

企業研究を詳しく行うことで、相手が求めている回答がどのようなものであるのかについてもある程度推測することができます。

自由記入欄で、あなたが企業研究を行っている真面目な人材であるということを積極的にアピールすることができれば、非常に良い印象を与える可能性が高まることでしょう。

アピールすることを決める

アピールすることをあらかじめ決めておくというのも、エントリーシートの自由記入欄を書く前に準備しておきたいことの一つであると言えるでしょう。

企業の求める人物についてしっかりと企業研究を行うことでわかったら、企業に何をアピールすれば良いのか、何をアピールすれば刺さるのかについてもある程度想定することができる可能性が非常に高いです。

例えば、積極性を求める企業ならば、積極性をアピールする、独創性を求める企業ならばオリジナリティを出しつつ志望動機を伝えるなどの対策についてある程度考えることができるはずです。

企業が求める要素と自分の要素を照らし合わせて、最も関連性の高く良い印象を与えられるものがどのようなタイプのものなのかについて考えることができれば、エントリーシートで何を書くか頭を悩ませることも少なくなるはずです。

【ESの自由記入欄】自由記入欄で記載するのにおすすめの内容

エントリーシートには志望動機や自己PR、長所などを既に記載していることも多く、自由記入欄を空白にしてはいけないといっても、書くことがもはや思いつかないと悩まれる方も多いのではないでしょうか。

そこで、自由記入欄で記載すべきオススメの内容を大きく3つに分けてご紹介します。

自由記入欄で記載すべきオススメの内容
  • 志望する企業に対するビジネスアイデア
  • 入社後を見据えた内容
  • 性格や特徴がわかるもの

志望する企業に対するビジネスアイデア

1つ目は志望する企業に対する、ビジネスアイデアの提案です。

発想力や企画力があることをアピールできるとともに、企業に対する入社意欲の高さもアピールできます。

その企業の事業内容や得意とする技術を踏まえた具体的なアイデアや、より成長していくためのアイデアを考えるということは、それだけ企業への思い入れがあり、深く企業を研究していることをアピールできるからです。

ビジネスアイデアを考える際のポイントは以下の2点です。

現実的かというよりアイデアを伝えることが大事

実現できるかどうかは別として、柔軟な発想力を示すことが大切です。

実現可能性に縛られて、既に存在しているアイデアを記載しても、よくある発想と思われてしまいます。

今の時代やこれからの時代に即した、企業の未来を切り開くような新たな発想でビジネスアイデアを検討してみましょう。

企業研究もしたうえで、関連するアイデアを記載する

現実的でなくてもいいとはいっても、まったくその企業とは無関係で、選考担当者がピンとこない内容では、選考担当者の目にとまりません。

企業研究をしっかりと行ったうえで、企業が持つ技術を応用できるアイデアや、現在のターゲットとは異なるターゲット向けの商品開発、新たなマーケットへの進出など、現在の企業の事業内容やマーケットを踏まえて検討してみましょう。

入社後を見据えた内容

自由記入欄で記載するのにおすすめの内容の一つとして、入社後を見据えた内容というものが挙げられます。

なぜならば、企業の採用担当者は能力を発揮して企業に貢献してくれる、または長く働いてくれる人材を採用したいと考えているからです。

入社後やりたいことや成し遂げたいことがはっきりしている方は、特に積極的に述べることができれば良いでしょう。

「内定がもらえるかわからないから...」と謙遜するのではなく、入社に積極的な姿勢を見せることがよっぽど重要であると言えます。

志望度の高さをアピールすることができ、企業研究を行っている真面目でモチベーション高い人材であるとみなされる可能性も非常に高いでしょう。

企業の理念や価値観に沿うような書き方をすることができれば、非常に良い印象を与えられる可能性が高いので、積極的に述べることができれば良いでしょう。

10年後の姿をイメージして書く

企業としては少子化による人材不足や、入社しても数年で転職してしまう人も多い近年の傾向に課題を抱えています。

長く活躍してくれる人を採用したいと考えているため、10年後という長いスパンで自分がその企業で活躍している姿を記載すると意欲が伝わります。

その企業の事業内容や志望している職種、キャリア制度などを踏まえて具体的に記載しましょう。

入社1年目の目標を記載するのもあり

長期の目線での将来像をアピールする方法も1つですが、直近の目標を記載するのも悪くありません。

入社1年目はとても重要な時期ですので、新入社員からステップアップするために何を頑張ろうと思っているか、マスターしたいスキルなどがあるかを記載しましょう。

何の目標もなく入社する人より、目標がある人はモチベーションも高く、成長が期待できると選考担当者にもプラス評価につながります。

将来の夢があれば記載する

将来の夢があれば記載することをおすすめします。

すでに明確なビジョンを持っており、それを達成するためにその企業を志望しているというモチベーションが非常に高い方は、積極的にその話をすることができれば良いでしょう。

自分の将来の夢について触れつつ、志望動機について書くことができれば、強い印象を与えられる可能性が非常に高いです。

将来の展望がその企業の事業内容をもちろんのこと、理念やビジョンなどとマッチしている場合もこれらについて詳しく触れる必要があります。

自社に適した人材であるとみなされる可能性が非常に高いので、積極的に自分の将来の夢についても話すことができれば良いでしょう。

性格や特徴がわかるもの

性格や特徴がわかるものを書かなければならないというのも、自由記入欄に文章を書き込むにあたって念頭に置いておきたいポイントの一つです。

先ほども説明したように、企業はあなたの個性を知るために自由記入欄を設けており、個性を発揮した文章を作成したいと考えている可能性が非常に高いです。

よって、あなたの長所や短所を人柄がわかるものを詳しく説明することができれば、より良い印象を与えられる可能性が高まることでしょう。

簡潔に書くのではなく、企業の求める人物に適したものであることが重要であると言えます。

どのような企業にも当てはまるような汎用的なスキルをアピールしてしまう場合、企業研究を行っていないモチベーションの低い人材であるとみなされてしまう可能性も高いです。

エントリーシート内でアピールしきれなかったことを書く

1つ目はエントリーシート内でアピールしきれなかった、ご自身の性格や特徴を書くことです。

たとえば、自己PRや長所でリーダーシップ力や行動力の高さをアピールした方が、温和な側面や人とすぐに仲良くなれるといった点をアピールするといった例が挙げられます。

人を引っ張っていく力だけでなく、上手く人間関係も気付ける側面もあることを伝え、性格のバランスのよさをアピールするといった方法です。

自己PRと内容がかぶるとマイナスイメージになる

自分の強みをアピールしたいばかりに、自己PRと内容がかぶってしまうと印象が下がります。

選考者がエントリーシートを1つ1つ丁寧に読んでいく中で、同じような話が登場しますと、さっきも読んだとイメージが悪くなるためです。

別の側面や異なる側面をアピールするのがオススメです。

【ESの自由記入欄】ESの自由記入欄の記入例

エントリーシートの自由記入欄には、実際何を書けばいいのか悩んでしまう人も多いと思います。

結論からまとめますと、あなたがこれまで経験してきたことから何を学んできたのか、またその経験を企業でどのように活かすのかを書きましょう。

IT企業を希望する場合

例文

私は御社のECサービスを担当したいと思っています。

私はファッションを扱ったECサイトを運営する会社でのインターンシップ経験もあり、他の学生よりもノウハウを持っており、1年目から即戦力で貢献できます。

また、3年目の間までに役職につき、リーダーとしてマネジメントできるように目指します。

そのためには、まず1年目で新人賞を獲得し社内での私の認知を高めます。

社内での立ち回りやルールを早いうちに覚えます。

2年目時点では新入社員への教育も積極的に行います。

役職や上に立つポジンションでは「マネジメント能力が必要不可欠」とも考えているので、私が担当についた新入社員は新人賞を受賞してもらえるような存在へと育てていきます。

3年目では、役職&新規事業の立案を行い、事業化までやります。

御社にとって欠かせない人材になると同時に、戦力としても十分な活躍を約束します。

時事ネタから書く場合

例文

デジタル化の影響で、近い未来には紙媒体のメディアというものは無くなってしまうのかもしれません。

しかし、私は御社とともに、あえて紙媒体のメディアを広めていきたいと思っています。

なぜならば、デジタル媒体はデータが消えてしまう可能性がある、という弱点があります。

もしもの時に備えた紙媒体は、これからも必要です。

また紙媒体の印刷技術を他の技術とつなげ、新しいことに発展していける可能性もあるはずです。

私はそのような仕事をしていきたいです。

アルバイトの経験を書く場合

例文

私の人生で最も印象に残っているのは、初めてアルバイトをした飲食店の先輩スタッフです。

仕事が早く、他のポジションも積極的に手伝ってくれる人で、常に余裕がある振る舞いがとても印象に残っています。

周囲を見渡す能力に長けており、まごころを持って人と接する大切さを教えてくれたのが、先輩でした。

また接客が非常に丁寧で、お客様を喜ばせることに誠心誠意をもって取り組んでいるので、常連さんも多くいました。

私もその姿を見習い、人の心に響くような接客を心がけるようになりました。

まとめ:エントリーシート(ES)に書く自由記述とは

まとめ:エントリーシート(ES)に書く自由記述とは

最初から順調に記入をしてきたのに、最後の最後に頭を悩ませてくれるのがエントリーシートの自由記入欄。

他の記入欄は書くことが決まっているだけに好きな使い方はできませんが、自由記入欄だったら自由自在。

個性を出して奇抜に飾るのではなく、自分自身の魅力をあなたらしく表現できるといいですよね。

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