【例文あり】フレックスタイム制の志望動機を正直に伝えて大丈夫?評価される伝え方とNG例

【例文あり】フレックスタイム制の志望動機を正直に伝えて大丈夫?評価される伝え方とNG例

柔軟な働き方を志望動機にしてもいいの?

そんな悩みを抱える就活生に向けて、フレックスタイム制の魅力や効果的な伝え方、企業が評価するポイントを具体例とともに解説します。

制度に共感する理由をどう伝えるかが鍵です。

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【フレックスタイム制の志望動機】フレックスタイム制がある企業を志望するのはアリ?

フレックスタイム制がある企業を志望するのはアリ?
  • 新卒で「働き方」にこだわるのは甘え?
  • フレックスタイム制を求める学生の特徴とは?
  • フレックスタイム制がある企業を選ぶときの注意点

就活で「フレックスタイム制がある企業を選ぶ」と言うと、楽をしたいのではないかと思われそうで不安になる学生も多いのではないでしょうか。

しかし、フレックスタイム制に惹かれるのは、働き方に対する明確な価値観や、成果にこだわる姿勢があるからこそ。

この記事では、制度を軸にした志望動機をどう伝えるべきか、魅力と注意点を具体的に解説していきます。

新卒で「働き方」にこだわるのは甘え?

新卒で「柔軟な働き方をしたい」と話すと、「甘えている」と受け取られないか不安に思う人も多いでしょう。

しかし、今や働き方の多様性は企業選びの重要な基準の一つになっています。

フレックスタイム制を魅力に感じること自体は、「主体的に自分のパフォーマンスを最大化したい」という前向きな姿勢の表れです。

大切なのは、制度を活かしてどのように貢献したいのかを語ること。

「自分らしい働き方で、成果を出したい」という想いを、自信を持って伝えるべきです。

フレックスタイム制を求める学生の特徴とは?

フレックスタイム制を求める学生には、自分の強みや働き方に対する自覚があるという共通点があります。

「朝よりも午後の方が集中できる」「複数の予定を効率よくこなしたい」といった自己理解が進んでいる傾向があります。

また、時間で評価されるのではなく、「成果で評価されたい」という意識を持つ学生にも多く見られます。

こうした学生は、自己管理能力が高く、計画的に動けるため、企業からも自律的に成果を出せる人材として評価されやすいのです。

フレックスタイム制がある企業を選ぶときの注意点

「制度があるから志望した」とだけ伝えると、企業研究が浅い、安易な選社と思われるリスクがあります。

重要なのは、「その企業でどんな仕事がしたいか」「どんな価値を発揮したいか」をベースに、そのうえで「フレックスタイム制があることで、さらに力を発揮できる」と伝えることです。

また、制度がどのように運用されているのかを調べておくことも大切です。

形式だけで導入されていても、実際には活用されていない企業もあるため、実態を理解したうえで話すことが信頼を高めるポイントになります。

【フレックスタイム制の志望動機】フレックスタイム制とは?新卒が知っておくべき基礎知識

フレックスタイム制とは?新卒が知っておくべき基礎知識
  • フレックスタイム制とはどんな制度?
  • 企業がこの制度を導入する理由
  • 新卒にも適用される?配属や職種との関係

フレックスタイム制を志望理由に含めるなら、その制度がどういった仕組みで、どのように運用されているのかを理解しておく必要があります。

新卒にとって制度がどこまで適用されるのか、どんな職種と相性が良いのかなど、基本的な知識を押さえておくことで、説得力ある志望動機につながります。

フレックスタイム制とはどんな制度?

フレックスタイム制とは、従業員が始業・終業時刻をある程度自由に決められる制度のことです。

一般的には「コアタイム」と呼ばれる出勤必須時間帯(例:11時〜15時)を設け、その前後の時間を自由に選べる形式が多いです。

たとえば8時に出社して17時に退勤したり、10時に出社して19時まで働くことも可能です。

月単位や週単位で労働時間を管理する企業もあり、自己管理力が求められる働き方ですが、ライフスタイルや集中力のピークに合わせた柔軟な働き方ができる点が大きな特徴です。

企業がこの制度を導入する理由

企業がフレックスタイム制を導入する主な理由は、生産性の向上と優秀な人材の確保・定着です。

働く時間を社員自身が決められることで、集中できる時間帯に作業ができ、結果的に効率が上がると考えられています。

また、育児や介護と両立する社員や、遠距離通勤者への配慮としても効果的です。

企業側としては、柔軟な働き方を提供することで、多様な人材を受け入れられる環境を整備し、企業イメージの向上や採用競争力の強化にもつながっています。

新卒にも適用される?配属や職種との関係

フレックスタイム制は基本的に全社員を対象とする制度ですが、新卒に関しては入社初期の研修やOJT期間中は適用が制限されるケースも少なくありません。

また、営業職や顧客対応が必要な職種では、取引先やチームとの連携が必要なため、勤務時間が固定されやすい傾向にあります。

一方で、開発系や企画系など、自分でタスクをコントロールしやすい職種では、比較的早くから制度を活用できることが多いです。

企業によって運用方針が異なるため、説明会やOB訪問などで確認しておくことが大切です。

【フレックスタイム制の志望動機】企業はなぜ柔軟な働き方を評価するのか?

企業はなぜ柔軟な働き方を評価するのか?
  • 多様性のある人材を求める時代背景
  • 成果主義と相性が良いから
  • 優秀な人材の流出を防ぐ手段にもなる

フレックスタイム制を導入する企業が増えている背景には、人材戦略や経営方針の変化があります。

単なる働き方のトレンドではなく、企業にとっても成果や生産性に直結する制度として評価されています。

この章では、企業が柔軟な働き方を評価する理由を3つの観点から解説します。

多様性のある人材を求める時代背景

今、企業が重視しているのは「多様な人材を活かす組織」です。

年齢、性別、家庭環境など、さまざまな背景を持つ人々が働ける環境づくりが求められており、フレックスタイム制はその土台になります

子育て中の社員、自己研鑽に励む若手、遠距離通勤者など、それぞれに最適な働き方を尊重することで、多様な人材の活躍を実現しようというのが、現代企業の基本姿勢です。

柔軟な制度は、ダイバーシティ&インクルージョンの象徴でもあるのです。

成果主義と相性が良いから

フレックスタイム制は、「どれだけ働いたか」ではなく「どれだけ成果を出したか」で評価する成主義の文化と非常に相性が良い制度です。

時間に縛られることなく、最も集中できる時間帯に仕事を進められる環境は、自己管理能力が高い社員にとって大きなメリットとなります。

また、社員一人ひとりが自分に最適な働き方を選べることで、創造性や生産性も高まり、企業全体のパフォーマンス向上につながるとされています。

優秀な人材の流出を防ぐ手段にもなる

柔軟な働き方を提供することは、優秀な人材を惹きつけ、定着させる重要な戦略の一つです。

特に若手世代や専門職志向の強い人材は、「自律的に働ける環境」を重視して企業選びをする傾向があります。

制度が整っていない企業から、より柔軟で自己裁量のある環境を求めて転職する例も少なくありません。

フレックスタイム制の導入は、社員満足度や定着率を高めるための重要な手段であり、長期的な組織力強化にもつながります。

【フレックスタイム制の志望動機】フレックスタイム制に惹かれた時の正しい伝え方

フレックスタイム制に惹かれた時の正しい伝え方
  • 制度だけに依存しない
  • 自分の価値観・強みと制度の関連付ける
  • 志望動機で制度に触れる際のマナー

フレックスタイム制を魅力に感じて企業を志望する際は、その伝え方に注意が必要です。

制度に対する共感だけでなく、企業の考え方や業務内容への理解も一緒に伝えることで、志望動機としての完成度が高まります。

ここでは、制度を魅力としながらも、説得力ある志望動機に仕上げるためのポイントを紹介します。

制度だけに依存しない

「制度があるから志望しました」では、企業への理解が浅いと思われかねません。

重要なのは、なぜその制度に魅力を感じたのか、そしてその制度をどう活用して自分が成長し貢献していけるかを語ることです。

制度はあくまで手段であり、目的は企業で価値を発揮することだという点を押さえておきましょう。

企業の理念や仕事内容に共感したうえで、その実現に役立つ制度としてフレックスタイム制を挙げる構成が効果的です。

自分の価値観・強みと制度の関連付ける

志望動機で制度に触れる場合は、自分の価値観や強みと関連づけて語ることがポイントです。

「時間管理能力がある」「成果に責任を持つタイプだ」「集中力の波を自覚している」など、制度を活かせる自分の特徴を具体的に伝えると説得力が増します。

学生時代の経験や行動エピソードと結びつけて話すことで、制度を表面的に語るのではなく、自分らしい志望動機として昇華できます。

志望動機で制度に触れる際のマナー

制度に言及する際は、「この制度があるから働きたい」ではなく、「この制度があるからこそ、自分が力を発揮できる」といった表現がベストです。

志望動機の主軸はあくまで企業理解と共感に置き、制度はその補完として扱うことを意識しましょう。

また、制度を前提にするのではなく「制度があることに安心した」「より挑戦できると感じた」という文脈で伝えると、意欲的な印象を持ってもらえます。

【フレックスタイム制の志望動機】学生時代の経験から導けるフレックス志向の背景

学生時代の経験から導けるフレックス志向の背景
  • 時間管理力が求められたアルバイト経験
  • ゼミや課外活動でのスケジュール調整経験
  • 自己学習やオンライン講座で培った自律性

新卒がフレックスタイム制を魅力に感じるとき、学生時代の経験をもとにその理由を説明できると説得力が高まります。

ここでは、学生時代に培った「自律的に行動できる」「時間を柔軟に使える」などの特性を、制度への共感につなげる視点を紹介します。

時間管理力が求められたアルバイト経験

シフト制や在宅対応のアルバイトなど、時間管理が求められる経験をした学生は、「働く時間を自分で調整できることの重要性」を実感しています。

繁忙時間帯を意識して働いた経験や、自己裁量で時間を使って売上や顧客満足度を高めた経験があれば、それを基にフレックス制への共感を語ることができます。

時間に縛られず、目的に向かって効率的に行動したというストーリーが、制度との親和性を高めます。

ゼミや課外活動でのスケジュール調整経験

複数のタスクを同時に進めるゼミ活動やサークル、インターンなどの経験も、フレックスタイム制との親和性を示す材料になります。

「授業と活動を両立するために、自分でスケジュールを組んで動いた」「相手に迷惑をかけないよう事前に連携した」といった経験は、柔軟に動きながら成果を出す力を表すもの。

フレックス制でも周囲と連携し、責任感をもって行動できる人材だとアピールできます。

自己学習やオンライン講座で培った自律性

学校外での自主学習やオンライン講座への取り組みも、フレックスタイム制に共感できる背景として有効です。

時間や場所に縛られず、主体的に学び続けた経験は、「自由な環境下でも目標に向かって努力できる」という強みの証明になります。

単に制度に憧れるのではなく、「自分ならこの制度を活かして成果を出せる」という自信を根拠づける体験として伝えましょう。

【フレックスタイム制の志望動機】フレックスタイム制を志望動機に組み込んだ例文3選

フレックスタイム制を志望動機に組み込んだ例文3選
  • マーケティング職×柔軟な時間設計
  • エンジニア職×成果重視の環境
  • クリエイティブ職×ライフスタイルの自由度

志望動機の具体例を参考にすることで、制度をどのように効果的に組み込めばよいかが明確になります。

ここでは、志望職種に応じたフレックスタイム制を活かした例文を紹介します。

マーケティング職×柔軟な時間設計

例文

私は大学時代、SNSマーケティングのインターンに取り組む中で、投稿タイミングや分析の最適化を行ってきました。

その経験から、成果を上げるには自分が最も集中できる時間帯に働くこと”が重要であると実感しました。

貴社のフレックスタイム制度は、そうした働き方を実現できる環境であり、柔軟に動けることでより高いパフォーマンスを発揮できると考えています。

さらに、顧客の行動データをもとにした分析・改善提案などを迅速に実行できるフレックス環境は、スピードと柔軟性を両立したマーケターとして成長するために最適だと感じました。

マーケティング職として、データ分析から施策提案まで一貫して行い、制度を活かして即戦力となることを目指します。

エンジニア職×成果重視の環境

例文

私は大学のゼミでプログラミングを学び、夜間に集中してコードを書く習慣を持っています。

自己学習の時間を工夫して確保する中で、自分のリズムに合った働き方の重要性に気付きました。

貴社が成果主義とフレックスタイム制を組み合わせている点に強く共感しており、自律的に業務を進めながら、効率よく成果を出す働き方ができると感じています。

また、開発タスクの中には集中的な思考を要する工程が多く含まれており、フレックス制度はこうした業務の質をさらに高める土台になります。

開発スキルをさらに磨き、継続的にコードの品質とチーム貢献を追求するエンジニアを目指します。

クリエイティブ職×ライフスタイルの自由度

例文

私は映像制作サークルで、企画から編集までを一貫して行ってきました。

クリエイティブな作業には余白”やタイミング”が大切で、アイデアを最も生み出しやすい時間帯に集中することが質の高いアウトプットにつながると実感しています。

貴社のフレックスタイム制度により、自分の感性やリズムを活かしながら働ける点に大きな魅力を感じました。

また、業務時間に縛られずインプットの時間も確保しやすいため、トレンドの吸収や新たな発想につなげることができます。

柔軟な働き方で感性を磨き、顧客に驚きと感動を与えるコンテンツを創りたいと考えています。

【フレックスタイム制の志望動機】フレックスタイム制で失敗しがちなNG例と改善法

フレックスタイム制で失敗しがちなNG例と改善法
  • 「朝弱いので…」などネガティブ要因が軸になる
  • 制度の説明だけで終わってしまう
  • どこでも言えそうな表現を使っている

制度を志望動機に含める際には、伝え方を間違えるとネガティブな印象を与えてしまうことがあります。

ここでは、よくあるNG表現とその改善方法を解説します。

制度の有無だけに注目するのではなく、その背景にある企業文化や自分の働き方との相性を丁寧に語ることが大切です。

伝え方次第で、制度に対する本質的な理解と、主体的な姿勢を伝えることができます。

「朝弱いので…」などネガティブ要因が軸になる

「朝が苦手なので、フレックスタイム制がある企業を志望しています」という伝え方は、自己中心的・怠惰な印象を与えてしまいます。

このような理由は制度を活かして成果を出す”という視点に置き換えましょう。

「集中できる時間帯を活かして、より質の高い仕事をしたい」といった表現にすれば、主体性や成果意識のある人物として評価されやすくなります。

さらに、自身の集中リズムや仕事への向き合い方と制度の親和性を説明することで、自己理解の深さをアピールできます。

制度の説明だけで終わってしまう

「御社ではフレックスタイム制を導入しており、柔軟な働き方ができると知って志望しました」といった内容では、ただの制度説明に終始してしまい、本人の想いや背景が見えてきません。

制度を「なぜ自分にとって重要なのか」「どんな経験から価値を感じたのか」といった文脈で語ることで、説得力が増し、他の志望者と差別化することができます。

また、制度に惹かれた背景として学生時代の経験や考え方をセットで語ると、より納得感のある動機に仕上がります。

どこでも言えそうな表現を使っている

「働きやすそう」「柔軟な働き方に惹かれました」といった抽象的な表現は、多くの企業に当てはまり、志望度の高さを示すことができません。

志望動機では、企業独自の取り組みや社風と制度の関連性に触れることが重要です。

「貴社が柔軟な制度と結果主義の両立を実現している点に惹かれた」といった具合に、具体性をもたせましょう。

自分がなぜその企業で働きたいのかを語る中で、制度が自然に組み込まれている構成が理想的です。

【フレックスタイム制の志望動機】フレックスタイム制を志望する時に企業研究で見るべきポイント

フレックスタイム制を志望する時に企業研究で見るべきポイント
  • 実際に制度がどのように使われているか
  • 社員インタビューや座談会のチェック方法
  • 企業文化と制度の相性を読み解く視点

制度に共感して企業を志望するなら、制度の実態や活用度をきちんと調べておくことが欠かせません。

この章では、企業研究の際に注目すべき3つのポイントを紹介します。

制度だけでなく、それを支える文化やマネジメント方針、社員の働き方にまで目を向けることで、企業理解が深まり、より現実味のある志望動機につながります。

実際に制度がどのように使われているか

制度として導入されていても、実際に現場で使われているかどうかは別問題です。

社員がフレックスタイムを活用して働いているか、形式的な制度にとどまっていないかを確認しましょう。

企業の採用ページ、社員ブログ、インタビュー記事などで「働き方の実態」に触れておくことで、志望動機の説得力が高まります。

特に新卒社員の声があれば、自分に置き換えてイメージしやすくなるため、積極的にチェックしましょう。

社員インタビューや座談会のチェック方法

企業が開催する座談会や社員インタビューでは、制度の運用状況や雰囲気を知る絶好の機会です。

「どのくらい活用されているのか」「自由に働ける風土があるのか」などを質問してみましょう。

フレックスタイム制の裏にある社風やマネジメントスタイルがわかれば、志望動機にも深みを持たせることができます。

社員のリアルな声から、企業の価値観や求める人材像も見えてくるため、制度だけでなく文化を知る手段として活用しましょう。

企業文化と制度の相性を読み解く視点

制度があっても、それを支える文化がなければ活用されにくいものです。

「上司の承認が必要」「コアタイムが長すぎる」といった場合、実質的な自由度は低くなります。

「自律性を重視している」「裁量が与えられている」といった企業文化があるかどうかを、企業研究の中で見極めましょう。

制度と文化の一致を見つけることで、より納得感ある志望動機を作ることができます。

また、その文化が自分に合っていると伝えることで、入社後の活躍イメージも共有できます。

【フレックスタイム制の志望動機】まとめ

フレックスタイム制に惹かれるのは、「自分の力を最大限に発揮したい」という強い意思の表れです。

甘えではなく、主体的に働き、成果を出したいという姿勢があるからこそ選ぶ制度です。

制度を起点にする志望動機であっても、企業理解、自己理解、そして制度との相性という三位一体の構成にすれば、しっかりと企業に刺さる内容になります

ポイントは、制度があるから志望ではなく、制度を活かしてどう貢献できるかを語ること。

自分の働き方を深く理解し、それを企業の価値や求める人物像とつなげられる人材は、確実に高く評価されるでしょう。

これが、最強の志望動機をつくる最大の鍵です。

柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

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