看護師の採用試験には必ず面接がある
看護師の採用試験では、ほぼすべての施設で面接が実施されます。
なぜなら看護師という職業はチーム医療の一員として働くため、知識や技術だけでなく、人柄やコミュニケーション能力、協調性などが重視されるからです。
実際の現場では、患者さんや家族、医師・スタッフとの関わりが日常的にあり、人間関係のなかで柔軟に対応できるかどうかが問われます。
そのため、面接は「この人と一緒に働きたい」と思ってもらえるかどうかが重要なポイントになります。
まずは、採用試験に面接があることを理解したうえで、対策をしっかり進めていきましょう。
【看護師の面接対策】面接前のポイント
看護師の面接対策では、最初に面接前のポイントをよく理解しておくことが重要です。
前もって面接前のポイントを整理しておけば、何に注意すべきか・どのような心がけで臨むべきかがわかるため、面接を突破しやすくなります。
そのためここからは、看護師の採用試験における、面接前のポイントを紹介していきます。
主なポイントは、以下の通りです。
- 到着時刻は15分前
- 受付・控室では直前チェックを
- 面接前のポイントも、採否には関わる可能性があるため、事前の確認は必須です。
では、それぞれを詳しく解説していきます。
到着時刻は15分前
看護師の面接当日は、会場への到着時刻が、意外に重要な評価ポイントになります。
早すぎると先方の準備を妨げてしまう可能性があり、遅すぎると当然マナー違反と受け取られてしまいます。
そのため理想的なのは、受付の10~15分前に会場に到着しておくことです。
施設の建物の前に早めに着いた場合でも、そのまま足を運ぶのではなく、15分前到着になるように時間を調整してから受付に向かうようにしてください。
なお、遅刻やギリギリでの到着は問題外なので、交通機関の遅延に備えて事前にルート確認しておくことは必要不可欠です。
万が一遅延した場合に備えて、複数の交通手段とそのルートをチェックしておくことも重要です。
採用試験では、面接官は「時間管理ができるか」「社会人としての基本マナーがあるか」というポイントもチェックしています。
しっかりと余裕を持って到着し、落ち着いて採用面接に臨める状態を整えることが、良いスタートにつながります。
受付・控室では直前チェックを
看護師の採用面接では、受付や控室での過ごし方にも、注意する必要があります。
なぜなら過ごし方に問題があり、その様子が面接官や別のスタッフの目に留まれば、良い印象にはならないからです。
そのため、姿勢や表情、所作に注意しながら、最後の準備を整える時間として活かしましょう。
具体的には、髪型が乱れていないか、メイクが崩れていないか、スーツやシャツにシワやゴミがないかなどをチェックします。
ほかには、履歴書や応募書類、筆記具の最終確認もこのタイミングで行うと安心につながるでしょう。
なお、この段階でスマートフォンの電源は必ず切っておいてください。
控室では静かに落ち着いた態度をキープし、ほかの応募者がいても、基本的には私語は控えるのがマナーです。
面接直前の時間を丁寧に使うことで、第一印象を良くし、自信を持って本番に臨むことが大切です。
【看護師の面接対策】入退室のポイント
看護師の面接対策を行う際は、入退室のポイントも細かく整理しておくことが重要です。
面接では、想定質問に対する受け答えを考えるだけでなく、入退室のマナーや正しい振る舞いを理解することも欠かせません。
主なポイントは、以下の6つが挙げられます。
- はっきりと返事をする
- ドアの前で3回ノックする
- 入室時は「失礼します」と言う
- 入室後は着席前に名乗る
- 荷物は横に置いておく
- 終了後はお礼を忘れず伝える
いずれも重要なポイントなので、事前に欠かさずチェックし、良い振る舞いを心がけましょう。
では、それぞれを詳しく解説していきます。
はっきりと返事をする
看護師の面接で、控室で名前を呼ばれた際は、はっきりと大きな声で返事をすることが大切です。
緊張していても「はい!」と明るく応えることで、面接官から見た第一印象が格段に良くなります。
反対に、声が小さかったり返事をしなかったりすると、自信がない印象や礼儀に欠ける印象を与えてしまう恐れがあります。
「はい」という短い返事でも、面接においては、最初のコミュニケーションになります。
この段階でしっかり対応できるかどうかによって、のちの面接の雰囲気も変わるといえるでしょう。
返事をしたあとは、立ち上がり、姿勢を正して面接会場に向かってください。
一つひとつの動作を丁寧にすることが、看護師としての落ち着きや信頼感を印象づけるポイントとなります。
「丁寧で落ち着いている」という良い印象を与えることを、最初のうちから心がけましょう。
ドアの前で3回ノックする
面接が行われる部屋に入る際は、まずドアの前に立ち、3回ノックをしましょう。
「3回」という回数は一般的な面接マナーとして定着しているため、2回のノックと間違わないように注意してください(ちなみに、2回ノックはトイレの空室確認の際に行われるのが一般的です)。
ノックのあとは、中から面接官の「どうぞ」「お入りください」などの声が聞こえてから、静かにドアを開けて入室してください。
無言のまま開けたり、声が聞こえる前に入ったりすると、礼儀を欠いている印象になるため注意が必要です。
「ノック→返事を待つ→入室」という一連の流れは、ビジネスマナーとしても基本であり、看護師のような信頼が重視される職業では特に重要な所作になります。
なお、落ち着いて行動できるよう、模擬面接を行う際などに練習をしておくと安心です。
入室時は「失礼します」と言う
看護師の面接で、ドアを開けて入る際は、必ず「失礼します」と言ってから入室しましょう。
「失礼します」という言葉は、面接の始まりにつながる挨拶であり、丁寧さや礼儀を示すものです。
ノック後に面接官からは「どうぞ」と言われているため、会話のキャッチボールを意識し、「失礼します」の一言は忘れないようにしましょう。
入室時はドアを静かに開け、身体を面接官の方に向けた状態で一礼しながら入るのがマナーです。
また、ドアを閉める際はお尻を面接官に向けないように注意しつつ、後ろ手で閉めないよう気をつけましょう。
入室時に乱暴にドアを開閉すると、「おおざっぱで細かい作業ができなさそう」などの印象を与えかねないため注意が必要です。
細かい所作が評価を左右する場面なので、些細なポイントまで丁寧に行動することを意識しましょう。
入室後は着席前に名乗る
看護師の面接では、入室後は椅子の横まで進み、「〇〇と申します。よろしくお願いいたします」と名乗ったうえで面接官に軽く一礼します。
この自己紹介では、基本的にフルネームを名乗るようにし、苗字のみに省略するなどの対応はしないようにしましょう。
名乗ったあとは、面接官から「どうぞおかけください」と言われるため、必ず言われてから着席するようにしてください。
「おかけください」と言われる前に勝手に座ってしまうと、礼儀やマナーがなっていない印象を与えてしまいます。
なお、面接で椅子に座る際は背もたれに寄りかかりすぎず、背筋を伸ばして浅く腰かけるのが基本です。
看護師の面接における着席の一連の流れは、意外にしっかりと見られている部分なので、ナチュラルにできるように前もって練習を重ねておきましょう。
荷物は横に置いておく
看護師の面接では、持参した鞄などは、椅子の脇に置くことが基本マナーとなります。
膝の上や机の上、椅子の上に置くと、面接官に対して無作法な印象を与える場合があります。
鞄の中には余計な荷物を詰め込みすぎず、型崩れのないように整理しておくことも大切です。
また、床に置くときには静かに置き、鞄が倒れたり音がしたりしないように注意してください。
持参した鞄が小さければ、椅子の下に収める形でも構いません。
大切なのは、面接中に邪魔にならない場所に、清潔感を持って扱っているように見せることです。
脱いだアウター類も、基本的には折り畳んで鞄の上に置くことがマナーになります。
なお、施設によっては「荷物はその場所に置いてください」などの案内を受ける場合もあります。
その際はお礼を伝えたうえで、「失礼します」と一言を添え、速やかに指定の場所に荷物を置くようにしてください。
終了後はお礼を忘れず伝える
面接が終わったら、面接官の言葉を待ったうえで、「本日はありがとうございました」とお礼を述べましょう。
お礼を伝えたあとは「失礼します」と挨拶してから椅子の横で一礼し、静かに退室してください。
最後まで体質の一連の流れを丁寧に行えば、面接全体の印象が格段に良くなります。
無言で立ち去ったり、そそくさと退室したりすると、せっかくのやり取りが台無しになってしまうことがあるため注意が必要です。
受け答えは終わっても、まだ面接は続いているという意識を持ち、最後まで落ち着いて丁寧に振る舞いましょう。
そのうえで、「この人なら現場でも信頼されそうだ」と感じてもらえるよう心がけましょう。
最後まで気を抜かずに対応し、面接官に信頼できる印象を与えることが大切です。
【看護師の面接対策】話し方のポイント
看護師の面接対策を進める際は、入退室のポイントとあわせて、もちろん話し方のポイントも整理しておきましょう。
せっかく良い受け答えを用意しても、話し方の態度や表情で印象が悪ければ、評価は台無しになってしまいます。
話し方のポイントは、以下の5つが挙げられます。
- 目線は相手の目をみる
- 質問の意図を正確に掴んで回答する
- リラックスした明るい表情で話す
- はっきり聞き取りやすい声で話す
- 質問は最後まで聞いて端的に答える
上記を意識して面接時の話し方を磨けば、好印象を獲得しやすくなります。
では、それぞれの重要なポイントを見ていきましょう。
目線は相手の目をみる
看護師の面接では、相手の目を見て話すことを積極的に心がけましょう。
アイコンタクトは面接における基本的なマナーであり、うつむいたり視線が泳いだりしていると、自信のない印象を与えてしまいます。
とはいえ、ずっと目を見続けようとすると緊張してしまい、視線が不自然になってしまう場合があります。
そのような場合は、質問している面接官の「目の下あたり」や「顔の中心あたり」の一点を見るようにすると自然な印象になります。
無理に目を合わせようとするよりも、「話をきちんと聞いています」という姿勢を意識することが大切です。
上記のポイントを意識すれば、もともとアイコンタクトが苦手な人も、好印象を与えながら話すことができます。
複数の面接官がいる場合は、話の最中に、視線をゆっくり移動させるのも効果的です。
面接中は適度なアイコンタクトを心がけて、誠実な印象を与えましょう。
質問の意図を正確に掴んで回答する
看護師の面接では、ただ質問に答えるだけでなく、「なぜその質問をしているのか」という意図を読み取ることが重要です。
例えば「あなたの強みは何ですか?」という質問の裏には、「この人が現場でどのように活躍してくれるか知りたい」という病院側の意図があります。
そのため質問に答える際は、「強み」だけでなく、強みを発揮した具体的なエピソードを加えると効果的です。
さらに、エピソードを加えながら入職後の強みの活かし方に触れていくと、面接官が望む回答ができるでしょう。
意図を理解して質問に対応していく能力は、現場において、しっかりと報連相を心がける姿勢にもつながります。
面接では質問を表面的にとらえず、必ず面接官の意図や狙いを考えて話しましょう。
リラックスした明るい表情で話す
看護師の面接ではやはり多くの人が緊張するため、つい無表情になってしまいがちですが、表情は第一印象を大きく左右します。
特に看護師は、患者さんや自分以外のスタッフとの関係構築が求められるため、面接では明るく安心感のある表情が好印象につながるものです。
面接中は椅子の背もたれに寄りかからず、背筋をまっすぐにして座ると、自然と表情も引き締まります。
笑顔を作ろうとしすぎる必要はありませんが、少し口角を上げたり目をしっかり開けたりするなどの心がけは重要です。
このような対策を実践するだけでも、印象は全体的に柔らかくなります。
逆に、緊張で顔がこわばったままだと、話の内容が良くても印象が薄れてしまいます。
明るいことを話しても無理に取り繕っている印象が出てしまうため、リラックスした気持ちで受け答えを心がけましょう。
はっきり聞き取りやすい声で話す
看護師の面接では、聞き取りやすくはっきりとした声で話すことが大切です。
いくら受け答えの内容が良くても、声が小さかったり聞き取りにくかったりすれば、面接官に答えが伝わらず印象が悪くなります。
はきはき話すことを大事にしたうえで、ややゆっくりめに話すことを意識しましょう。
特に最初の自己紹介や志望動機などの面接官が最も注目しているタイミングでは、明るくはきはきとした話し方が大切です。
また、語尾に向かってフェードアウトしてしまう癖がある人は、文章の最後までしっかり言い切ることを意識して練習しておくと良いでしょう。
話すときの声に不安がある場合は、友人や家族に確認してもらい、客観的な意見をもらうこともおすすめです。
なお、常に自信を持って話すように意識すれば、声にもその自信や明るさは自然と表れるようになります。
質問は最後まで聞いて端的に答える
看護師の面接では、面接官の質問を最後までしっかり聞き、端的に答えることが重要です。
質問の途中で話し出してしまったり、早とちりで違う内容を答えたりすると、落ち着きや傾聴力に欠ける印象を与えてしまいます。
看護師は、患者さんやスタッフ同士のコミュニケーションにおいて、傾聴力が常に求められます。
また、面接には限られた時間があるため、だらだらと長く話すことも避けましょう。
話す前は意識的に少しの間を取り、要点をまとめてから話すように心がけると、自然と端的な話し方になります。
具体的なエピソードを語る場合なども、結論から入り、背景や行動、結果の順で簡潔に伝えていくことが望ましいです。
普段から話が長くなりがちな人は、あらかじめ話す内容を練習しておくことで、本番でも冷静に対応できます。
【看護師の面接対策】よくある面接質問と解答例
看護師の面接対策では、振る舞いやマナーにあわせて、よくある質問と回答例をチェックしておくことが重要です。
やはり想定質問をまとめたうえで答え方を考えることは、面接対策において必要不可欠となります。
紹介する質問と回答例は、以下の通りです。
- この病院を志望する理由
- あなたの長所・短所をあげてください
- 配属希望部署と、その理由
- 実習で印象に残っていること
- 看護師を目指したきっかけ
- 将来どんな看護師になりたいか
- 単願か、併願か
- ストレスを感じるのはどんなときか
- 挫折経験があるか、どう乗り越えたか
- 何か質問はあるか(逆質問)
病院やクリニックなどの医療機関では、このような質問が多い傾向にあります。
回答例と答え方のポイントをチェックし、面接対策を万全にしましょう。
この病院を志望する理由
貴院は地域医療に力を入れており、患者さんと長期的に関わる姿勢に共感したため、志望しました。
実習で高齢の患者様と継続的に接した経験から、信頼関係を築く看護にやりがいを感じたため、地域に密着した環境で働きたいと考えています。
入職後は、丁寧に一人ひとりの患者様とコミュニケーションを取り、地域に貢献できる看護師を目指したいです。
志望動機は「なぜこの病院なのか」が伝わる内容が大切です。
施設の特徴や独自性、理念などに触れながら、自分の経験や価値観を結びつけると説得力が加わります。
表面的な理由にならないよう、「数ある医療機関の中からなぜそこを志望したのか」に焦点を当て、明確な志望動機を伝えましょう。
そのうえで、将来的なビジョンや成し遂げたい目標などを述べると、インパクトが強くなります。
あなたの長所・短所をあげてください
私の長所は、慎重に物事に取り組めることです。
ミスを防ぐためにダブルチェックを習慣にしており、実習もそのことを心がけて取り組んだため、大きなミスは起こりませんでした。
一方で、慎重すぎて行動が遅くなることは短所だと自覚しています。
そのため現在は優先順位を意識し、時間内で行動する工夫をしています。
短所を伝える際は、改善に向けた行動を必ず添えることが重要なポイントになります。
ネガティブなイメージが強くなりやすいため、短所を自覚したうえでどのように向き合っているのか示すことが大事です。
また、長所と短所の両方を伝える際は、長所・短所が表裏一体の内容であると自己理解が深い印象になります。
短所はマイナスな印象を強くしないためにも、正直に、かつ前向きに伝えることを意識しましょう。
配属希望部署と、その理由
私は、貴院の回復期リハビリテーション病棟を希望しています。
実習では、患者さんが日常生活を少しずつ取り戻していく姿を間近で見て、寄り添いながら支える看護にやりがいを感じました。
入職後は、いち早く現場で力になれるように業務を覚え、一人ひとりに合った援助を考える力を伸ばしたいです。
看護師の面接で部署希望を伝える際は、自分が経験したことや学びと結びつけながら、志望する理由を話すと効果的です。
抽象的なエピソードではなく、印象に残った場面や感情を交えることで、明確な意欲が伝わりやすくなります。
特に希望がなくても、学びを深めたい部署として話すのも良いでしょう。
そのうえで、実際に配属されたときのことを想定し、入社後の貢献・活躍の内容を述べることが大切です。
実習で印象に残っていること
看護実習では、認知症の患者様と接した際に、言葉よりも表情や態度の大切さを学びました。
最初は表情が硬かった患者様が、毎日声をかけ続けることで笑顔を見せてくださるようになり、信頼関係の積み重ねの重要性を実感しました。
入職後は、患者様と積極的にコミュニケーションを重ねながら、安心して信頼していただける看護師を目指したいです。
印象に残ったエピソードに関する質問では、何を学んだのか・どのように思ったのかというポイントを、具体的に伝えるのがポイントです。
具体性に欠ける内容では、本当に経験したことなのか、面接官から疑問を持たれてしまうため注意が必要です。
感情面だけでなく、今後の自分なりの看護にどうつながっているかを意識すると、説得力のある回答になります。
看護師を目指したきっかけ
看護師を目指した理由は、祖母が入院していた際に担当看護師さんが常に優しく寄り添ってくださり、その姿に憧れたためです。
自分も憧れた看護師さんのように、人に安心感を与えられる存在になりたいと思い、この道を選びました。
入職後は優しく寄り添うことを積極的に意識し、患者様さまから信頼していただけるスタッフを目指したいと考えます。
看護師を目指したきっかけや背景は、身近な経験や、周りの人との関わりに基づいたものが伝わりやすくなります。
単純に「人の役に立ちたい」だけで終わらせず、具体的なエピソードや関わった人物の情報などを交えると、説得力やリアリティが増します。
自分の人となりや価値観が自然に伝わる伝え方が重要です。
将来どんな看護師になりたいか
私は、患者様にとって話しかけやすく、安心して頼れる看護師になりたいです。
身体面だけでなく、精神的な不安にも気づき、寄り添えるような関わりを大切にしたいと思っています。
入職後は細かい部分まで気が利く強みを活かし、なりたい自分を実現することで、施設に積極的に貢献していきたいと考えます。
看護師の面接で理想像について述べる際は、具体的にどのようになりたいかだけでなく、なぜそう思うのかを添えると深みが出ます。
理想像や目標を持つようになったエピソードとして、これまでの経験についても詳しく伝えるようにしましょう。
実習や経験に基づいた理由を伝えられれば、面接官も納得しやすくなり、インパクトがより強くなります。
将来像は漠然としたものでも、誠実な思いがあれば問題ありません。
単願か、併願か
私は貴院が第一志望で、単願で受験しています。
教育体制が整っている点や、地域との関わりを大切にしている方針に共感し、自分に合った環境だと感じました。
単願であれば、その意志と理由を明確に伝えることが大切です。
ただし、どの病院・施設にも当てはまるような動機では説得力がありません。
志望先ならではの特徴や理念などに触れたうえで、なぜ志望したのかというポイントが明確に伝わるようにすることが大切です。
併願の場合でも正直に答えたうえで、「貴院が第一志望である」ことを伝える工夫が必要です。
併願であるにも関わらず単願だとわざわざ嘘をついてしまうと、理由や熱意を述べるときなどに矛盾が生まれる恐れがあります。
自分の志望状況は、誠実に伝えるようにしましょう。
ストレスを感じるのはどんなときか
私は、自分の思い通りに物事が進まなかったときにストレスを感じることがあります。
その際は、まず気持ちを整理するために一人で冷静になる時間を持ち、メモを書き出して対処法を考えるようにしています。
学校のサークルで方針についてメンバー同士で意見が合わなかった際はストレスを感じましたが、まずは冷静になる時間を持ったうえで状況を整理したうえで、一人ひとりの意見をヒアリングするように心がけました。
入職後にストレスを感じた際も冷静に対処し、信頼されるスタッフを目指したいと考えます。
「ストレスを感じるのはどのようなときか」という質問には、ストレスを感じるときの具体例と、ストレス解消のために行っている対処法を伝えましょう。
なお、ストレスを感じること自体は悪いことではありません。
大切なのは、「自分がどう向き合っているか」「乗り越え方を工夫しているか」というポイントです。
そのため、良い印象を与えようとして「ストレスは感じません」と答えるのは避けましょう。
挫折経験があるか、どう乗り越えたか
私の挫折経験は、看護技術の演習がうまくできず、一時的に自信をなくしたことです。
その後は放課後に教員へ相談し、練習を重ねることで徐々にできるようになりました。
結果として自信も取り戻せたため、物事がうまくできないことで挫折を感じた際は、練習と徹底的に向き合うようにしています。
看護師の面接で挫折経験を聞かれた際は、成長のきっかけとして語ると効果的です。
挫折したり失敗したりしたこと自体は、悪いことではないため、経験したことを率直に伝えることが大切です。
重要なポイントは「挫折をどう乗り越えたか」「学んだことは何か」を明確にすることです。
挫折経験については、等身大のエピソードで誠実に語ると、信頼感につながります。
何か質問はあるか(逆質問)
患者さんとの関わりの中で、大切にしている看護の姿勢があれば教えていただきたいです。
- 入職までに何か勉強しておくことはありますか。
- 入職後のイメージを固めたいので、一日のスケジュールを教えてください。
- 〇〇分野に興味があるのですが、研修会に参加できる機会はどのくらいあるのでしょうか。
逆質問は、病院や看護に対する興味・意欲を示すチャンスです。
基本的に逆質問は、労働条件や待遇の話よりも、現場の姿勢や教育体制に関する質問がおすすめです。
「自分がその病院・クリニックで働きたい」という強い意思が伝わる質問を意識しましょう。
なお、逆質問はすでに交わした内容と被る可能性があるため、複数用意しておくことが大切です。
また、「特にありません」と回答すると意欲や積極性が低いと判断されてしまうため、必ず逆質問はするようにしましょう。
【看護師の面接対策】これをやったらNG!落ちる行動とは
看護師の面接では、志望動機や経験だけでなく、態度や話し方などの印象面も厳しく見られます。
準備不足や伝え方のミスによって、本来の良さが伝わらずに不採用になってしまうことも少なくありません。
ここでは、面接で特にやってはいけないNG行動を3つ紹介していきます。
主なNG行動は、以下の通りです。
- 第一印象が悪い
- 暗記した内容をそのまま話す
- 待遇面の条件について話す
看護師の面接を受ける際は、落ちるNG行動をチェックし、失敗を避けましょう。
第一印象が悪い
看護師の面接対策では、第一印象が良くなるようにしっかりと心がけましょう。
どのような業界・企業でも、面接における第一印象は、非常に大きな影響を与えます。
髪型が乱れていたりメイクが濃すぎたり、スーツがしわくちゃだったりすると、それだけで「だらしない」「仕事への意識が低い」などの印象を与える恐れがあります。
特に看護師という職業は、患者さんに安心感を与える存在であるため、清潔感や信頼感が強く求められます。
そのため、服装や身だしなみには細心の注意を払いましょう。
派手に着飾ることや過度に香水をつけることも、面接の際は控えるのが無難です。
面接直前には鏡で自己チェックを行い、第一印象から良いイメージを与えられるように準備しましょう。
なお、第一印象には挨拶や返事などの振る舞い・マナーも関係してきます。
面接の基本マナーは事前にしっかり学習し、ネガティブな印象を避けましょう。
暗記した内容をそのまま話す
看護師の面接におけるNG行動といえば、暗記した内容をそのまま話してしまうことです。
話す内容を丸暗記して面接に臨む人は少なくありませんが、丸暗記は基本的に逆効果になります。
なぜなら面接官は話の内容だけでなく、表情や声のトーン、話し方などからわかる「人柄」も含めて評価しているからです。
丸暗記だと抑揚のない話し方になったり、質問に柔軟に対応できなくなったりするリスクがあります。
話し方について総合的に不自然な印象になるため、コミュニケーション能力や対応力に不安要素を持たれる原因にもなるでしょう。
話している本人の感情が伝わらず、「本心ではないのでは?」と疑念を持たれるケースもあります。
多少つかえても問題ないため、自分の話し言葉で、丁寧かつナチュラルに伝える意識を持ちましょう。
自然なコミュニケーションの中で熱意を伝えることが、結果的に良い印象につながります。
待遇面の条件について話す
看護師の面接では、待遇面の条件について積極的に触れるのは避けましょう。
例えば「給与はいくらですか?」「残業は多いですか?」などの質問が挙げられます。
各種待遇は働くうえで大切な要素ではありますが、面接の段階で積極的に質問すると、「この人は待遇が良いところにすぐ移りそう」といった不安を面接官に与えてしまう恐れがあります。
特に看護師の現場では、チームワークや継続力が重視されるため、「長く働いてくれるか」が重要な評価ポイントになります。
待遇について気になることがある場合でも、まずは仕事内容や教育体制について質問し、やる気や関心をアピールしましょう。
条件についての疑問や不安は、タイミングや聞き方を誤らないよう注意が必要です。
【看護師の面接対策】十分に準備をして面接に臨もう
看護師の面接では第一印象から話し方、身だしなみ、そして考え方まで、総合的に判断されます。
どれだけ病院・クリニックへの志望度が高くても、準備不足のままでは本来の自分をうまく伝えられない可能性があります。
質問に対する回答を考えておくだけでなく、自分の言葉で話す練習をしたり、身だしなみを整えたりと、できることはたくさんあります。
面接は自分を知ってもらうチャンスだと前向きに捉え、十分な準備を重ねて臨みましょう。
丁寧に準備をしておけば、より自信を持って本番に臨むことができます。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート