就活で必ず聞かれる「学生時代頑張ったこと」の答え方と作成のポイント

はじめに

ES(エントリーシート)などの書類審査でも、実際に人事担当者と対面する面接でも、定番の質問とされるものの一つに、学生時代頑張ったことは何かという問いがあります。

本コラムでは、主に書類審査を想定して、この質問への答え方や作成の際のポイントを見ていきましょう。

学生時代頑張ったことを聞く理由

企業が学生時代に頑張ったことを尋ねる理由は、その内容を通じて、その学生が自社に合致した人材であるか判断するためです。

3年以内離職率の高さを考えると、実はこの問いが本当に妥当なのかなど、人事側が見直すべきポイントもあるのですが、通例では、人事はこの問いを通じて、学生の人格やスキル、仕事への姿勢を割り出そうとします。

頑張ったことのエピソードそのものの選び方も確かに評価対象ではあるものの、学生ながら世界的な実績を残したなどの例外的なケースでない限り、基本的には、海外ボランティアやサークルの役職経験などの目立ちやすい経験ですら、実際には意外とありふれたものとして判断されます。

これは、これらの人材は毎年サークルの数分だけ大量に出てくるからであって、さして驚くべきことではありません。

したがって、少数の例外的事例を除くと、頑張ったことのエピソードそれ自体を理由として大きな差が付くことはほとんどありません。

企業側は、そのエピソードを学生がどのように説明するかを通じて、まず表現力を見ることとなります。

どんなエピソードであれ、伝わるように書かれていなければ評価されず、限られた時間で多数の応募をふるいにかける必要がある人事担当者からは、最悪見向きもされないということです。

そのうえで、内容が理解できる場合、人事担当者が重視するのは、何をどう頑張ったかという過程と結果として失敗に終わった場合も含め、その過程を通じてどのようなスキルや知見が得られたかという成果の2点です。

過程や成果が説明されていれば、学生が自ら頑張ったとしていることに対して、実際にどのような姿勢で臨んだか、またどれだけの学習能力や柔軟性があるのかを見ることができます。

さらに、専門性の高い職種や業界では、エピソードの内容を通じて、その学生に即戦力になるようなスキルがすでにあるかという点もチェックすることが可能です。

人事にとっては、これらの点をはっきりさせることで、その学生が自分たちの企業に向いているか、判定を下す目安が得られるわけです。

学生時代頑張ったことを書く際のポイント

学生時代頑張ったことを書く際のポイントは、3つあります。

まず、エピソードをわかりやすく表現できていることは、内容を読んでもらうための必須条件となります。

人事が一人ひとりに割ける時間は限られているので、たとえば難解な特殊用語を用いたとして、彼らがそれをいちいち調べてくれることは期待できません。

わかりやすい語彙と単純明快な文構造を意識して、一般常識のある大人なら誰でも理解できるような形でエピソードを書くようにしましょう。

また、その際には、できるだけ具体的かつ論理的に説明することによって、読み手である人事担当者が内容を納得しながら追うことができるように仕上げることを心掛けましょう。

次に、可能であれば応募先の仕事内容と結び付けた説明を盛り込むと、ポイントが高くなります。

得られたスキルが仕事上のどの場面で生きてくるかを学生自らがきちんと考えていることを示すことで、人事に対して、その学生が仕事内容をよく理解したうえで、興味があって応募しているというメッセージを打ち出すことが可能だからです。

最後に、面接で聞かれることを、あらかじめ想定してエピソードを書き込むようにしましょう。

書類審査では枠不足であったり、学生の表情が見えなかったりなどの弱点があるため、伝えられることはどうしても限られてきます。

そのため、人事は書類審査で疑問に思ったところを、面接でツッコんで深堀りし、そのエピソードが就活向けに用意されたカギカッコ付きの模範解答でしかないのか、学生がそのエピソードを自信を持って説明できるかなどの点を調べようとするでしょう。

それによって、人事は学生の思考の一貫性や申告内容の真偽を見極め、本当にその学生が自社に適しているのか、書類審査では見えなかった点を含めて総合的な判断材料を得ます。

したがって、深掘りされたら返答に窮するような薄っぺらいエピソードは避け、その気になれば面接官の質問を越えていくらでも話し続けることもできるような、自分にとってしっかり定着しているエピソードを話すことが大切になります。

学生時代頑張ったことがありきたりの場合の対処法

いわゆる意識高い系として海外ボランティアに出ていたり、サークルの役職もちとして活動していたりした場合を除き、学生視点から見ても特別といえるだけのエピソードが一切思い浮かばないことは十分に考えられることです。

しかしながら、先にも述べたように、これら学生視点では一見すると特別に見えるエピソードでさえも、そのほとんどが、長年学生を見ている人事担当にとっては意外とありふれたものとして映ります。

したがって、頑張ったことがありきたりであること自体は、一切問題にはなりません。

ただ、エピソードがありきたりであること自体は問題なくても、そこから得られたものまでありきたりだったら、人事からは凡庸な学生と見られ、印象にも残りづらいでしょう。

そのエピソードがあなたに何をもたらしたか、その成果をあなたはどう受け止めたかなど、あなた自身に関することをできるだけ具体的に書き出すことが重要です。

また、先にも述べたように、実際の仕事への応用可能性に触れ、なんらかの仕事上のアイデアを盛り込むことも一手になります。

文は人なりとはよくいわれますが、詳しく書けば書くほど、あなたの性格や仕事への熱意など、人事が見たいポイントは自然と浮き彫りになってきます。

ありふれたエピソードであるからこそ、できるだけ丁寧に掘り下げることが、人事に訴えかける鍵になるのです。

学生時代頑張ったことがない場合の作り方

学生時代、これといって頑張ったことがないという方もいるかもしれません。

しかし、だからといって頑張ったことをそのまま空欄で提出すれば、人事の印象は最悪になります。

フェルマーの最終定理に倣って、余白が足りないから書ききれないとしてしまえば、あるいはジョークやユーモアを解する相手であれば好印象を与えることは可能かもしれません。

しかし、それも所詮は面接までの時間稼ぎで、結局遅くとも面接までには、なんらかの回答を用意する必要があります。

またジョークが通じない人にとっては、空欄とほぼ同じくらい最悪な印象を与えることになりますので、その賭けに出ることは余程の理由がない限り推奨されません。

したがって、ないと思っていても、やはり頑張ったことは作ってでも埋める必要があります。

ここで、作ってと書きましたが、注意すべきなのは、嘘の経験を書くことと同義ではない点です。

たとえば天性の才能に恵まれた人にしてみれば、サークルの会長職を一切苦労なくこなしてしまえるかもしれません。

しかし、それも第三者から見れば十分に立派な活動であり、頑張ったこととして書いても問題はないでしょう。

同様に、多くの場合、頑張ったことがないと思うのは、単に頑張ったという意識を持たずに当たり前のこととして日常生活を難なくこなしているからです。

したがって、頑張ったこととしては、あなたが才能のある分野の中で、なんらかの客観的成果を説明できるものを選ぶことが望ましいでしょう。

代表的な例は、ほとんどの学生が通る卒業研究を扱ってしまうことです。

卒業研究は客観的に学位という成果になって現れますから、学生自身に頑張ったという意識がなくても、世間的には頑張ったこととして通用します。

また学生自身にとっても、研究ノートなどとして活動内容が記録されていることが多いため、その過程を文章として再構成しやすいことが、大きな利点です。

これらの記録を元に客観的に行動過程をまとめたうえで、それぞれの時点でどのような心境だったか、あるいはどんな知識が得られたかを適宜添えるだけで、頑張ったことは簡単に仕上がります。

学生の本分が本来はバイトやサークルではなく学業であることに照らし合わせても、卒業研究を選ぶことでしっかり学業に取り組んでいた模範的学生であったという印象を伝えることができるので、一石二鳥の選択肢だといえるでしょう。

学生時代頑張ったことの例文

それでは、以上の点を踏まえて、学生時代に頑張ったことの記入例を早速見ていきましょう。

「私が学生時代に頑張ったことは、卒業研究です。

卒業研究では、学部4年間の集大成として、最適化の技法と経済工学の知識を応用した研究を行いました。

テーマは、鉱石資源の国際輸送ルートの最適化で、シミュレーションの結果、運河を一切通らずに太平洋から大西洋へと渡れる北極海航路をうまく併用することによって、輸送コストは最大26%、環境負荷は最大32%軽減できることが明らかになりました。

この成果を発表した論文は、私の名前でGoogle Scholar上を検索すれば、無料公開されています。

参考までに、この書類上でもURLを記載しますと、https://***.ac.jp/****lab/**.pdfより、内容を閲覧することが可能です。

貴社は原油や天然ガスなどの天然資源の輸送を業務の一つとしていますが、私は、卒業研究で利用した最適化の技法を当てはめることで、貴社の輸送ルートを最適化するために貢献できます。

仮に鉱石資源の例と同程度の効果が現れた場合、貴社の年間輸送コストは数十億円規模で削減できると見込んでいます。

私は、貴社に採用された暁には、それだけのコスト削減を実現することで、貴社に競合他社よりも有利な競争的地位を提供することが可能です。

また、今後も貴社が業界ナンバーワンの実績を維持できるように、他の分野でも最適化の手法を応用して、よりコストパフォーマンスがよく、環境負荷の少ない企業設計に携わっていくことを希望します。」

ここでは、頑張ったことが見つけられない人にオススメした、卒業研究を題材にとりました。

この例では、エピソードの過程の説明は簡潔に済まされていますが、その成果を具体的に踏み込んで説明したうえで、その実際の仕事での応用可能性を説明することに重点を置いています。

それによって、必ずしも仕事での考え方に当てはまるとは限らないエピソード当時の考え方以上に、直接的な方法で仕事についての考え方を表明しており、人事にとって、メッセージ性が強く打ち出された内容になっているといえるでしょう。

まとめ

いかがでしたか。

学生時代に頑張ったことを通じて、人事は学生の適性を見極めようとします。

具体的で説得力のあるエピソードを可能なら仕事への応用可能性とともに記述することによって、人事に適性があることをしっかりアピールしていきましょう。

エピソードがありふれていることは恐れる必要はありません。

迷ったら卒業研究を最終防衛ラインにして、まずは思い付くものを気軽に書いてみることをオススメします。

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