学祭実行委員は強いガクチカになる!理由と作成のポイント、例文を徹底解説

学祭実行委員は強いガクチカになる!理由と作成のポイント、例文を徹底解説

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ガクチカとは「学生時代に力を入れたこと」

就職活動では、企業からほぼ必ず「学生時代に力を入れたこと(=ガクチカ)」について問われます。

これは、学生の人間性や価値観、仕事への向き合い方を知るための定番質問です。

企業が求めているのは「特別な成果」ではなく、「その経験を通して、どんな困難に向き合い、どう乗り越え、何を学んだか」です。

企業がガクチカで見ているポイント

企業がガクチカで見ているポイント
  • 課題解決力:何に課題を見出し、どう工夫したか
  • 主体性:自ら動き、周囲を巻き込めたか
  • 協調性:チームの中でどう貢献したか
  • 成長力:経験から何を学び、それをどう活かそうとしているか

エピソードの「中身」ではなく、「姿勢と行動」を見ています。

表面的な説明ではなく、自分ならではの視点や工夫があるかがカギになります。

ガクチカとして強いエピソードとは

強いガクチカの特徴は以下の通りです。

強いガクチカの特徴
  • チームの中での自分の役割が明確
  • 定量的な成果を提示できる
  • 課題→行動→結果→学び」の流れが明確

例えば「○○を工夫し、来場者を前年の1.5倍に増やした」など、数字で語れる成果は説得力があります。

また、難題にどう取り組んだか、プロセスを丁寧に語れると高評価です。

学祭実行委員が強いガクチカになる理由

学祭実行委員の経験は、多くの企業にとって社会人基礎力が備わっている証拠として評価されやすいです。

学祭実行委員が強いガクチカになる理由
  • 主体性をアピールできるから
  • 人のために動けることが伝わるから
  • 多くの企業が求める人物像に近いから

理由をひとつずつ細かく解説していきます。

主体性をアピールできるから

学園祭の準備や運営は、決められたマニュアル通りに動くだけの活動ではありません。むしろ、「課題に気づき、自ら提案し、実行する」ことが求められる現場です。

予期せぬトラブルも多く、柔軟な対応と即決が問われます。

たとえば、「雨天時の対応マニュアルがない」「協賛企業との連絡が滞っている」「ステージイベントの人手が足りない」といった課題が発生した際、主体的に動ける人は、組織にとって非常に重要な存在になります。

企業の人事担当者は、学生の主体性を確認する際に「誰かに言われたからやったのか」「自分で課題を見つけたのか」という点を重視します。

学祭実行委員での経験では、自分の意思で何かを変えようとした行動を具体的に伝えることができれば、非常に強力なアピールになります。

自分がリーダーでなかったとしても、「自分の判断で工夫したこと」や「行動のきっかけが自分発信だったこと」をしっかり語れるようにしましょう。

人のために動けることが伝わるから

学園祭は、単なる大学内イベントではありません。来場者、出演者、地域住民、協賛企業など、多くの人々に喜んでもらうために行う「公共性の高いプロジェクト」です。

運営に携わる中で、「お客様視点」「相手の立場で考える力」「周囲のために自分ができることを考える習慣」が自然と養われます。これらは、どの業界に進むとしても社会人として必須の能力です。

また、誰かの期待に応えたい、喜んでもらいたいという気持ちがあるからこそ、困難な課題にも前向きに取り組む原動力になります。

たとえば、「ステージイベントに出演する学生が不安そうだったので、一緒にリハーサルを付き添った」「小さな子どもでも楽しめるスペースを自主的に企画した」などの経験は、利他性や気配り力として伝えることができます。

企業は、利己的ではなく、チームやお客様のために動ける人材を求めています。学祭実行委員の経験は、それを裏付ける強い証拠になるのです。

多くの企業が求める人物像に近いから

どの業界・企業であっても、人材に求める力には共通点があります。特に多く挙げられるのが、以下の3つです。

多くの企業が求める能力
  • 主体性:自ら考えて行動する力
  • 協調性:多様な人と円滑に協力できる力
  • 課題解決力:問題に向き合い、工夫と実行で打開する力

これらは、実際に学祭実行委員の活動にすべて当てはまる要素です。大規模なイベントの運営では、計画・人間関係・予算・安全対策など、さまざまな場面で思考力と行動力が必要とされます。

さらに、チームで動く中で相手の意見を尊重し、協力して結果を出すプロセスは、まさに実社会での仕事の進め方そのものです。

企業からすれば、学祭実行委員の経験がある学生は「すでにビジネスの基本を体感している」と映ります。

そのため、学祭実行委員の経験を正しく伝えることで、「入社後に活躍するイメージが湧く人材」と認識してもらえるのです。

学祭実行委員のガクチカの作り方構成

ガクチカは構成が命です。

以下の6ステップに分けて整理すると、論理的かつ伝わる文章になります。

1. 結論「学生時代に力を入れたことは学祭実行委員です」

冒頭で何の話かを明確に伝えることが重要です。

「私は学生時代、学園祭実行委員としての活動に力を入れてきました。」と結論から入ると、採用担当者にわかりやすく伝わります。

例文

私は大学2年から3年間、学園祭実行委員として活動しており、特に3年時には企画チームのリーダーとして、来場者満足度の向上に注力しました。

2. 状況「〜という活動をしていました」

どのような規模の学園祭で、どんなチームの中で、どんな役割だったのかを説明します。

説明すべき状況
  • 来場者数、予算規模
  • 自分のポジション(例:企画リーダー、渉外担当など)
  • 期間・頻度・活動内容の概要

例文

学園祭は来場者数1万人規模、30を超える企画が並ぶ大規模イベントです。私はその中で、約15名が所属する企画チームのリーダーを務め、ステージ企画の立案から運営までを担当していました。毎週の定例ミーティングの司会進行や、企画プレゼン資料の作成なども行いました。

3. 課題「活動の中で〜ということがありました」

ガクチカの核心部分です。

「順調だった話」よりも、「困難をどう乗り越えたか」に注目されます。

たとえば以下のような課題が考えられます。

学祭実行委員の課題の例
  • 来場者数が前年より減少傾向
  • チーム内の意見がまとまらない
  • 外部との連携がうまくいかない

例文

前年のステージ企画は「例年通り」で終始しており、アンケートでも「目新しさがない」との声が多く寄せられていました。そのため、前年を超える企画をつくることが、今年度の大きな課題でした。

4. 行動「課題を解決するために〜をしました」

課題に対し、どのような工夫・行動をしたかを詳しく伝えます。

重要なのは、「自分の考え」で「どう動いたか」。周囲への働きかけもポイントです。

例文

私は「観客が一体となれる企画」をコンセプトに、新たに「学生参加型のダンスコンテスト」を提案しました。その実現に向けて、SNSを通じた参加者募集、地域ダンスチームとのコラボ、運営チームとの役割分担の再設計などを行い、チーム全体の協力を得て準備を進めました。

5. 結果「行動によって〜という結果になりました」

成果は、できるだけ数値や具体的な変化で示しましょう。

例えば「来場者数が増えた」「満足度が高かった」と伝えるよりも、「来場者数が1.5倍に」「アンケート満足度が90%以上」など具体的な方が伝わりやすいです。

例文

結果として、ダンスコンテストには計12組が参加し、観客席の稼働率はステージエリア全体で95%を超えました。また、来場者アンケートでは「ステージ企画が面白かった」という回答が前年の1.4倍となり、参加者・来場者の満足度向上に貢献できました。

6. 学び「〜を学んだので入社後は〜という形で生かしていきます」

最後に、経験から得た学びと、入社後にどう活かすかを結びつけます。

企業の求める人物像と合致していると、より高評価です。

例文

この経験を通して、相手のニーズをくみ取りながら、自ら提案し周囲を巻き込んで形にする力の大切さを実感しました。御社においても、チームの一員としてお客様視点を大切にし、主体的に行動することで価値提供に貢献していきたいと考えています。

学祭実行委員のガクチカを作る際のポイント

学園祭実行委員の経験は、多くの企業にとって魅力的なエピソードですが、伝え方次第で印象が大きく変わります。

たとえ実績が豊富でも、「話がまとまらない」「成果がぼやけている」「企業への貢献が見えない」といった状態では、高評価につながりません。

ここでは、学祭実行委員の経験を「伝わるガクチカ」に変えるための3つの重要ポイントをご紹介します。採用担当者の視点を意識して、具体性と再現性を意識して構成していきましょう。

エピソードは一つに絞る

学園祭ではさまざまな経験をするため、つい「あれもこれも話したい」となりがちですが、エピソードを複数並べると、焦点が定まらず印象に残りづらくなります。

一つのエピソードを選び、課題・行動・成果・学びを深く掘り下げることで、あなたの強みや成長プロセスがより鮮明に伝わります。

例えば、以下のような選び方ができます。

エピソードの例
  • 前年より来場者を増やすために工夫した広報戦略
  • チームの分裂危機をまとめあげた組織マネジメント
  • 地域企業との連携を実現させた渉外交渉

自分が最も主体的に関わり、影響を与えたと実感できる出来事を選ぶと、面接でも深掘り質問に対応しやすくなります。

成果は数字を用いて定量的に表す

ガクチカで評価されるポイントの一つが「結果をどう示せるか」です。「頑張った」や「成功した」だけでは、採用担当者にはその価値が伝わりにくいのが現実です。

そこで重要なのが、成果を数字や事実で表す「定量化」です。例として以下のような表現が考えられます。

数字を用いたガクチカの例
  • SNSフォロワー数を2ヶ月で1,200人増加させた
  • 来場者満足度アンケートで『非常に満足』が90%を超えた
  • 協賛企業を5社から12社に増やした

数字に裏打ちされた成果は、あなたの行動の価値を客観的に伝える材料になります。たとえ結果が目立たない場合でも、「〜%改善」や「前年比〜倍」といった工夫で説得力を加えることが可能です。

学祭実行委員から学んだことを入社後どう活かすか伝える

ガクチカを通じて最も大切なのは、「この人は入社後も活躍できそう」と思わせられるかどうかです。ただの思い出話で終わらせず、自分の学びと企業が求める人物像を結びつけることが重要です。

以下のように「学び」と「入社後の活かし方」をセットで語ると、好印象につながります。

「学び」と「入社後の活かし方」のセットの例
  • 課題を前向きにとらえ、自分なりの方法で解決する力を身につけたため、入社後は業務効率の改善提案などでも貢献したい
  • チームをまとめる難しさと大切さを学んだため、配属先でも周囲との信頼関係構築を意識したい

「自分の過去」だけでなく、「会社での未来」を語れるガクチカは、面接官の記憶に残ります。

学祭実行委員のガクチカからアピールしやすい強み8選

学園祭実行委員としての経験は、就職活動において大きなアピールポイントになります。

学祭実行委員のガクチカからアピールしやすい強み8選
  • 責任感が強い
  • 協調性がある
  • 計画力がある
  • マネジメント力がある
  • 決断力がある
  • 課題解決能力がある
  • 企画力がある
  • コミュニケーション能力がある

企画運営に関わる中で、チームでの協働やトラブル対応、関係者との交渉など、社会人として必要なさまざまなスキルが自然と養われるためです。

とはいえ、ただ楽しかった、大変だったという感想を述べるだけでは、企業に自分の魅力を十分に伝えることはできません。

大切なのは、自分が関わった具体的なエピソードから、どのような能力を身につけ、どんな強みとして企業に活かせるかを言語化することです。

ここでは、学園祭実行委員の経験から導き出せる代表的な強みを8つご紹介します。

それぞれの強みについて、どのように語れば採用担当者に伝わりやすくなるのか、例を交えて解説いたします。

責任感が強い

学園祭実行委員の仕事は、思っている以上に責任の重い業務が多く含まれています。

予算の使い方を誤ればイベント全体に支障をきたしますし、スケジュール管理が甘ければ当日の運営に混乱を招きかねません。

このような環境の中で、一つひとつの作業に責任を持って取り組む姿勢が求められます。

たとえば、パンフレット印刷の最終確認を任され、誤植を防ぐために全ページを複数人でチェックし、提出前に3度の確認を行ったといった具体的な行動は、ミスを防ぐために責任を持って丁寧に取り組んだ姿勢として評価されます。

企業にとっては、与えられた業務を任せられるかどうかが重要な判断基準となります。

学祭のように多くの人に影響を与える環境で責任を果たした経験は、職場でも安心して仕事を任せられる人材であると印象づける材料になるでしょう。

協調性がある

学園祭の準備は、複数の部署や学年を超えたメンバーとの協力によって成り立っています。

意見の違いや作業の進め方に関する衝突が起こることも珍しくありません。

そうした中で、相手の立場を尊重しながら落としどころを探る力や、チームとしての目標達成を優先する姿勢が試されます。

たとえば、装飾班と広報班の意見が対立した際に、双方の主張を整理して中間案を提案し、合意形成を実現させたなどの経験は、協調性だけでなく調整力や対話力の高さもアピールできます。

企業の業務は、多くの場合チームでの協働によって進みます。

円滑なコミュニケーションを通じてチーム全体の成果を最大化できる人材は、どの職種においても重宝される存在です。

協調性はその第一歩として強い印象を残せる要素です。

計画力がある

学園祭の成功には、綿密なスケジュール管理と段階的な進行が欠かせません。

限られた時間と予算の中で目標を達成するには、準備段階から具体的な計画を立て、関係者と調整を図りながら進めていく力が求められます。

たとえば、3か月前から週単位でタスクを設定し、進捗を見える化するためのスプレッドシートを作成、定例会議での進捗共有を徹底するといった取り組みは、ビジネスの現場でも通用する計画力として高く評価されます。

企業の仕事でも、プロジェクトを進める際には目標設定・計画立案・進捗管理といったプロセスが必要不可欠です。

学祭の経験からそのスキルを証明できれば、この人は入社後も効率よく仕事を進められそうだと感じてもらいやすくなります。

マネジメント力がある

学園祭の準備は、多くのメンバーが関わる大規模なプロジェクトであり、誰かが中心となって全体を統括しなければスムーズに進行しません。

とくに実行委員長や部門リーダーのようなポジションでは、個人の作業だけでなく、メンバーの役割分担やモチベーション管理、他部署との調整など、複数のタスクを同時に担う必要があります。

たとえば、ステージ企画班のリーダーとして20名のメンバーをまとめ、遅れていた準備の巻き返しを図るためにタスクを再割り振りし、1週間で遅れを解消したといったエピソードは、マネジメント力を具体的に表す好例です。

企業にとって、チームを引っ張る存在は非常に貴重です。

たとえ新入社員であっても、将来的にリーダーシップを発揮できる素養があるかどうかを見極めたいと考える採用担当者は多くいます。

自らの経験の中で人を動かした場面を振り返り、再現性のある力として伝えましょう。

決断力がある

学園祭の運営には、事前の準備だけでなく、突発的なトラブルや変更への迅速な対応も求められます。

限られた時間の中でどの選択が最も効果的かを見極め、即座に決断する力が必要になる場面も少なくありません。

たとえば、当日急な雨で屋外イベントの実施が困難となった際、予備プランを即座に提案し、実行委員内での合意を得て屋内開催に切り替えたという行動は、決断力と実行力を兼ね備えた例といえます。

ビジネスの現場でも、迷っているうちにチャンスを逃してしまうことがあります。

そのため、過去の経験をもとに状況を見極め、適切な判断を下した具体例を持っておくことは非常に効果的です。

小さな決断でも、そこでどのような判断軸を持っていたかを伝えられれば、あなたの思考の質を十分にアピールできます。

課題解決能力がある

学園祭の準備は、理想通りに進むとは限りません。

予算の制限、出演者との交渉難航、設営トラブル、天候不順など、予期せぬ問題に直面することは日常茶飯事です。

そうした状況に対し、どのように原因を分析し、対策を考え、行動したのか。

その一連のプロセスが課題解決能力として評価されます。

たとえば、メイン会場の予約が直前でキャンセルとなり、近隣施設の空き状況を即時調査。

複数候補を提示し、最終的により利便性の高い会場を確保したといった経験は、現実的な対応力を示す強いアピールポイントとなります。

企業での仕事においても、課題に直面することは避けられません。

単に困難だったと伝えるのではなく、その状況でどのように頭を使い、行動したかを明確に語れると、社会人としての素養を伝える材料になります。

企画力がある

学園祭の魅力は、何といっても学生主体で自由な企画を形にできる点にあります。

既存のイベントをただなぞるだけでなく、0からアイデアを生み出し、それを周囲と連携しながら形にしていく過程で企画力が自然と鍛えられていきます。

たとえば、前年の企画では来場者が集まりにくかったため、SNSでの事前告知とフォトブースを組み合わせた来場者参加型イベントを提案し、参加者数を1.5倍に増加させたといったエピソードは非常に説得力があります。

企業は常に新しい価値を生み出すことを求められており、発想力や柔軟な思考を持つ人材は重宝されます。

自分のアイデアを実行に移し、結果につなげた経験を具体的に語ることで、業務への応用力が高いことをアピールできます。

コミュニケーション能力がある

学園祭の準備では、学内外を問わず多くの人とのやりとりが発生します。

教職員、地域住民、協賛企業、外部出演者など、それぞれ立場や目的の異なる相手と円滑にコミュニケーションを取る力が求められます。

たとえば、協賛企業との打ち合わせで、企画意図や学生側の熱意を丁寧に説明し、前年の倍となる12社から協賛を得ることができたといった具体例は、交渉力や説明力の高さを示す良い材料です。

ビジネスの現場では、社内外の調整役としてのスキルが不可欠です。

単なる話し上手ではなく、相手の立場を考えた伝え方ができる点が伝わるように構成すると、企業にとって実務的な強みとして評価されやすくなります。

学祭実行委員のガクチカ例文

ここでは、実際の選考で高評価が期待できるガクチカ例文を3つご紹介します。

すべて学祭実行委員での経験をベースにしており、それぞれ違った視点(広報・チーム運営・渉外)から自分の強みを表現しています。

また、各例文の下に「この例文のポイント」を掲載しています。

自分のエピソードと照らし合わせながら、構成や伝え方の参考にしてください。

入場者数を増やしたエピソードのガクチカ例文

ガクチカ例文

私は学園祭実行委員として、入場者数の増加を目指し広報戦略を担当しました。

前年の来場者数が減少傾向だったため、SNSを活用した情報発信を強化し、特にInstagramではターゲットに合わせた投稿を1日2回行いました。

また、地元のカフェと連携したキャンペーンも展開。

その結果、来場者数は前年比150%を達成し、地域メディアでも取り上げられました。

この経験から、ターゲットを分析し行動を最適化する重要性を学びました。

例文のポイント
  • 課題設定:「来場者数の減少」という明確な課題に取り組んでいる
  • 行動:SNS活用や地域との連携という複数の施策を自ら考え実行
  • 成果:「前年比150%」「地域メディア掲載」など定量的に評価可能
  • 学び:「分析と最適化」というビジネスでも重要な視点を習得

組織作りに注力したエピソードのガクチカ例文

ガクチカ例文

私は企画チームのサブリーダーとして、チームの方向性が定まらない課題に直面しました。

メンバー間での意見の食い違いが原因だったため、週1回の意見交換会を導入し、対話を通じて相互理解を深めました。

さらに、議事録を共有し、決定事項の可視化も行いました。

結果、チームの結束力が高まり、予定より1週間早く準備を完了。

信頼関係を築くことの重要性と、情報共有の工夫が生産性を高めることを実感しました。

例文のポイント
  • 課題:抽象的になりやすい「チームのまとまり」を具体的に表現
  • 行動:会議運営、議事録共有など、業務で役立つ実践力が伝わる
  • 成果:「1週間早く準備完了」という具体的な結果で信頼感アップ
  • 学び:「信頼関係・共有・対話」=社会人に必要な基本スキルの習得

外部との関わりで工夫したエピソードのガクチカ例文

ガクチカ例文

私は渉外担当として、地元企業との協賛交渉を担当しました。

前年は協賛が5社でしたが、提案資料のデザインや説明内容を改善し、「地域貢献型PR企画」として価値を伝える工夫を重ねました。

その結果、10社から協賛を得ることができ、学園祭の規模拡大にもつながりました。

この経験から、相手視点に立ってニーズを捉え提案する力を養うことができました。

例文のポイント
  • 課題:前年からの「協賛数を増やす」=営業活動に近いリアルな課題
  • 行動:「資料改善」「企画提案」など提案型の行動が光る
  • 成果:「5社→10社」という2倍の成果を明示
  • 学び:「相手目線」「提案力」というBtoB業界でも重視される能力

学祭実行委員のガクチカを作成した後確認すべき注意点

せっかく時間をかけて学園祭実行委員としての経験を整理し、ガクチカとして形にしたとしても、その内容に問題があると、採用担当者からの評価が下がってしまう可能性があります。

学祭実行委員のガクチカを作成した後確認すべき注意点
  • 嘘や誇張は含んでいないか
  • 指定文字数の90%以上埋められているか
  • 専門用語は多用されていないか

自己PRやエピソードは、自分の魅力を正しく伝えるための手段であると同時に、信頼性や論理性が問われる重要な判断材料でもあります。

特に就職活動では、文章の細部からこの人は誠実かどうか、伝える力があるか、ビジネス感覚を持っているかといった点が見られています。

つまり、書いた後の見直しこそが完成度を左右する重要なステップなのです。

ここでは、ガクチカを提出する前に必ず確認しておきたい3つの注意点をご紹介します。

どれも基本的な項目ですが、見落とすと大きなマイナス評価につながるリスクもあるため、チェックリストとして活用いただければと思います。

嘘や誇張は含んでいないか

就活でのガクチカは、どうしても少しでも印象を良くしたいという気持ちから、実際よりも成果や役割を大きく見せてしまいがちです。

しかし、こうした誇張表現や事実と異なる内容は、面接で深掘りされた際に矛盾を生んでしまい、信頼を大きく損なう原因となります。

たとえば、チームをまとめたと書いていても、実際はメンバーの一人として参加していただけだった場合、具体的な質問に答えられず不自然な沈黙が生まれてしまうこともあるでしょう。

企業は、完璧な成果よりも誠実に取り組む姿勢や成長の過程を重視しています。

少し物足りなく感じたとしても、自分が実際に経験した範囲で、等身大のエピソードを丁寧に振り返りましょう。

ありのままの努力や工夫こそが、あなたらしさを伝える最大の強みになります。

指定文字数の90%以上埋められているか

エントリーシートやWeb上の応募フォームには、よく〇〇文字以内で記述といった文字数指定があります。

この指定に対して、極端に少ない文字数しか埋められていない場合、採用担当者から熱意が感じられない、表現力や構成力が不足していると判断されることがあります。

たとえば、400文字以内の指定に対して200文字しか書かれていないと、なぜここまで短くなったのかと不安を抱かせる可能性があります。

逆に90%以上埋まっていれば、自分の経験を丁寧に振り返り、伝えようとしているという誠実な姿勢が伝わります。

内容が長すぎると感じる場合は、無理に短く削るのではなく、重要な要素(課題・行動・結果・学び)に沿って構成を練り直してみましょう。

読み手の視点を意識しながら、文字数を目安にバランス良く伝えることが大切です。

専門用語は多用されていないか

学園祭実行委員の活動には、その大学独自の名称や略語、学内ルールなど、外部の人には伝わりにくい言葉がたくさん含まれている場合があります。

しかし、企業の採用担当者は当然その背景を知らないため、専門的な言い回しや固有名詞が多いと、内容が理解されにくくなる恐れがあります。

たとえば、実委MTでB班とA班の調整を担当といった表現は、当事者には通じても、読み手には何のことかわかりません。

こうした場合は実行委員の定例ミーティングで広報班と企画班の調整役を担ったと言い換えることで、ぐっと伝わりやすくなります。

できるだけ平易で具体的な言葉を使い、第三者にも状況がイメージしやすいよう意識することが重要です。

誰が読んでも理解できる文章こそが、ビジネス文書としての完成度を高め、あなたの伝える力を証明する一歩となります。

学祭実行委員のガクチカに関するよくある質問

学園祭実行委員の経験をガクチカとして書く際、就活生の方からよくいただく質問をまとめました。

「似たような経験の学生が多そうで不安…」「リーダーじゃないけどアピールになるの?」「成果が数字で出ていない…」といった悩みに対して、就活アドバイザーの視点で丁寧に回答します。

Q. 他の人と似たような経験でも大丈夫?

問題ありません。たしかに学園祭実行委員の経験は多くの学生が持っているため、表面的には似たエピソードに見えるかもしれません。

しかし、企業が見ているのは「何をしたか」ではなく、「その経験を通じて何を考え、どう工夫し、どんな行動をしたか」です。

たとえば同じ「広報担当」でも、SNS戦略に注力した人、街頭プロモーションを工夫した人、参加型キャンペーンを企画した人では、取り組みの深さもアプローチも異なります。

つまり、自分ならではの視点や工夫、課題解決のプロセスを明確に伝えることで、十分に差別化することが可能です。

Q. リーダーでなくてもアピールできる?

もちろん可能です。就活では「リーダー経験」ばかりが重視されるイメージがありますが、実際の現場で求められるのは、「与えられた役割の中でどれだけ価値を発揮できたか」です。

たとえば、縁の下の力持ちとしてチームの調整役を担った、苦手な作業を積極的に引き受けた、周囲に働きかけて雰囲気を改善したなど、リーダーではない立場でも主体的に動いた経験は高く評価されます。

企業は、「自律的に動ける人」「周囲と協働できる人」を求めており、ポジションの名前よりも行動の中身を見ています。

Q. 成果が数字で出ていなくても良い?

数字で語れる成果があればベストですが、必須ではありません。重要なのは、その行動がどんな影響を周囲に与えたかを具体的に示せるかどうかです。

たとえば、「メンバーのモチベーションが向上した」「前年は出展を辞退していた団体が参加してくれた」「運営後に『あなたがいて助かった』と声をかけてもらえた」など、周囲からの評価や変化した事実も立派な成果です。

また、数字で表せない「プロセス面での成長」や「信頼関係構築」も、企業が高く評価するポイントです。数字がない場合は、周囲の反応やビフォーアフターの変化を軸に語ると効果的です。

学祭実行委員のガクチカまとめ

学園祭実行委員の経験は、企業にとって「社会で活躍できる素養」が詰まったガクチカになります。

課題に向き合ったプロセスを丁寧に描き、入社後の活かし方まで伝えることで、他の学生と差をつけられます。

「自分にしか語れない経験」が、きっとあなたの就活を強く支えてくれるはずです。

柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

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