ガクチカの弱いエピソードを最強にしよう!強いエピソードに変える方法や構成を徹底解説!
「自分の体験はガクチカに使えるのだろうか」
「ガクチカのエピソードが弱いと指摘された」
ガクチカの作り方に迷っている就活生は多いでしょう。
本記事は「ガクチカの作り方」に焦点を当て、弱いエピソードを強くする方法を解説します。
ガクチカは学生時代を話すだけではありません。
自分の「人間性」「潜在能力」を採用担当者にアピールする絶好の機会です。
学生時代の経験から得た学びを適切にアピールして、内定獲得に近づきましょう。
目次[目次を全て表示する]
【ガクチカの弱いエピソード】ガクチカが弱いと評価される理由3選
ガクチカが弱いと評価される理由は以下の3つです。
- 企業がガクチカを聞く意図を理解できていない
- エピソードのインパクトが弱い
- 取り組みの工夫や成長が見えない
ガクチカは、同じエピソードでも伝え方次第で評価は大きく変わります。
ガクチカが弱いと評価される理由を把握し、作成時には回避しましょう。
以降の章では、エピソードが弱くなる原因を詳しく解説していきます。
ガクチカで高い評価が得られていない就活生は、上記のポイントに当てはまっていないか、確かめながら読み進めてください。
企業がガクチカを聞く意図を理解できていない
ガクチカが弱いと評価される理由の1つ目は、企業がガクチカを聞く意図を理解できていないからです。
企業がガクチカを質問する背景には、就活生の人間性や価値観、自社との相性が知りたいといった意図があります。
ほかにも、困難に遭遇した際の乗り越え方に注目しています。
質問の意図から大きく外れた回答を伝えてしまうと、採用担当者から高評価を得るのが難しくなるでしょう。
たとえば「学生時代は野球に熱中していました」とだけ伝えていたら要注意です。
ガクチカのエピソードが、学生時代の体験を話すだけになっています。
野球を軸にするのは問題ありません。
野球を経験する中で、遭遇したトラブルや得た学びなどを採用担当者に伝えて、質問の意図に沿うようにしてください。
エピソードのインパクトが弱い
ガクチカが弱いと評価される理由の2つ目は、エピソードのインパクトが弱いからです。
ガクチカの内容が一般的な話や抽象度の高いエピソードでは、採用担当者の印象に残りません。
採用担当者は何十人、何百人のガクチカを読みます。
ありきたりなエピソードでは、採用担当者の目に留まりにくいでしょう。
「アルバイトを頑張りました」「部活を3年間続けました」など、多くの就活生が経験していそうな内容になっていないか、確認してください。
もちろん、アルバイトが悪いわけではありません。
アルバイトを経験する中で、自分が得た学びや経験があれば問題ありません。
ガクチカは、自分の経験に成果や挑戦した内容を加えて、オリジナリティがある文章にしましょう。
取り組みの工夫や成長が見えない
ガクチカが弱いと評価される理由の3つ目は、取り組みの工夫や成長が見えないからです。
採用担当者は、就活生の将来性や成長性を重要視しています。
入社後、自社に貢献してくれる人材を採用したいためです。
取り組みの工夫を盛り込みたい就活生は、目標達成に向けて取り組んだ内容を伝えましょう。
「売上を向上させるために、新しいメニューを開発しました」「チームの連携力を高めるために、ミーティング回数を増やしました」などが考えられます。
ほかにも、自分が学生時代の取り組みから、成長した話を伝えるのも効果的です。
取り組みの結果、自分は何を得たのか思い出してみましょう。
【ガクチカの弱いエピソード】ガクチカが弱いとされるエピソードの特徴3つ
ガクチカが弱いとされるエピソードの特徴は以下の3つです。
- ありきたりな経験で差別化が難しい
- 自分の努力や工夫が伝わらない
- 企業の求める能力との関連が薄い
ガクチカは、企業によって評価基準が大きく異なります。
求める人物像が違うためです。
しかし、低い評価を受けるガクチカには共通点があります。
企業に響くガクチカにするためにも、本章の内容を理解しておきましょう。
無意識のうちに当てはまっている可能性があるため、注意してください。
ありきたりな経験で差別化が難しい
まず、ありきたりな経験で差別化が難しいガクチカは、採用担当者からエピソードが弱いと評価されます。
主体的に考え、行動した経験や独自性が伝わらないためです。
たとえば「居酒屋でアルバイトしました」だけでは不十分です。
多くの就活生が何かしらのアルバイト経験があります。
周囲の就活生もアルバイトに関するガクチカを提出するため、それらの中に埋もれてしまうでしょう。
ガクチカを作成する際には、自分なりに工夫した点や取り組んだ成果を記載することが重要です。
接客中にどのような点を意識したのか、ほかの従業員とどのように連携を取ったのかなど、具体的な例を挙げましょう。
採用担当者にあなたの独自性が伝わるようにアピールしてください。
木下恵利

アルバイト経験をそのまま述べるだけでは埋もれてしまうため、工夫や成果を具体的に伝えることが重要です。自分がどのように考え、行動したかを明確にし、独自性をアピールしましょう。採用担当者が「この人なら活躍しそう」と感じられる内容を意識してください。
自分の努力や工夫が伝わらない
自分の努力や工夫が伝わっていないときも、エピソードが弱いガクチカになります。
採用担当者は、就活生の努力や魅力に気がついていないためです。
単純に「頑張りました」と伝えるのではなく、何を頑張ったのかまで伝えましょう。
たとえば「売上を向上させるために、SNSでの集客を提案しました」と説明することで、具体性のあるガクチカになります。
資格取得に関する内容なら、1日の勉強時間や継続した日数などを伝えましょう。
自分の努力や工夫に具体性が生まれるからです。
採用担当者は、自分の学生時代を知りません。
誰が聞いても当時の様子を想像できるように、詳しく話すことが重要です。
自分の努力や工夫が伝わる構成になっているか、提出前に確認してください。
企業の求める能力との関連が薄い
企業の求める能力との関連性が薄いと、弱いアピールになります。
企業が「採用したい」と考える可能性が低くなるためです。
志望企業の公式ホームページや就活情報サイトを閲覧し、求める人物像を理解しておきましょう。
ほかにも、インターンシップや企業説明会への参加もおすすめです。
採用担当者と直接話せる機会があるためです。
もし、企業がチャレンジ精神旺盛な人材を求めているなら、ガクチカの内容も同じものにしましょう。
目標達成に向けて挑戦した経験、新しい環境に飛び込んだ経験などが適しています。
作成したガクチカが、企業の求める能力と関連しているか、チェックしてから提出してください。
小玉 彩華
企業が求める能力とガクチカの内容が一致していないと、魅力が伝わりにくくなります。事前に企業の求める人物像を確認し、自分の経験とどう結びつくかを意識しましょう。チャレンジ精神や主体性など、企業が重視するポイントを押さえたエピソードを選ぶことが大切です。
【ガクチカの弱いエピソード】ガクチカの弱いエピソード一覧
ガクチカの弱いエピソードを以下にまとめました。
- ただアルバイトをしていただけ(業務内容の説明のみ)
- なんとなく続けていた部活やサークル活動(役割や成果なし)
- 成果や成長が見えにくいゼミや学業の話(受動的な学習のみ)
- 単発のボランティアや短期間の経験(継続性や影響が薄い)
- 受け身の経験で主体性がないもの(言われたことをやっただけ)
- チームに貢献していないエピソード(自分の役割や影響が不明)
- 失敗や課題に触れていないエピソード(順調に進んだだけ)
- 趣味や日常的なことをそのまま書く(ゲームや映画鑑賞など)
- 具体的なエピソードがない抽象的な話(努力した・頑張っただけ)
- 短期間で終わったプロジェクトや活動(インパクトが弱い)
ガクチカが思うような結果にならない就活生は、上記の内容になっていないかチェックしましょう。
ガクチカは、ただ記載するだけでは高評価につながらないため、注意してください。
以下の章では代表的なもの3つを解説していきます。
ただアルバイトをしていただけ
ただアルバイトをしていただけでは、弱いエピソードになります。
業務をこなすのは仕事の範囲になるからです。
給与が支払われているため、指示された仕事をこなすのは特別なことではありません。
アルバイト中にプラスαで取り組んだことや改善したことを、採用担当者に伝えましょう。
アルバイトであれば、新人教育や動線の改善、売上の向上などが挙げられます。
上記以外でも、自分が注力したものなら問題ありません。
ガクチカとしてアピールする際は、成果や工夫した点、チームへの貢献を示すことが重要です。
採用担当者は、学生時代の取り組みから得たものが何か知りたいからです。
採用担当者の求める回答になるよう、工夫して作成しましょう。
なんとなく続けていた部活やサークル活動
なんとなく続けていた部活やサークル活動は、弱いエピソードとして捉えられます。
主体性やチャレンジ精神がないと評価されるためです。
目標や課題がない状態で継続していた場合は、要注意です。
ガクチカの題材に選んでしまうと、弱いエピソードしか思いつかない可能性があります。
ガクチカらしい形にしても、周囲の就活生と比較して魅力のないものになります。
自分が「やりたい」と思って活動していれば問題ありません。
自分の学生時代を振り返り、積極的に参加できていたか振り返りましょう。
もし、なんとなく部活やサークル活動に取り組んでいた場合、ガクチカのエピソードには別の題材を用意してください。
高得点を取りにくい題材を選択するのは、選考で不利になるからです。
成果や成長が見えにくいゼミや学業の話
成果や成長が見えにくいゼミや学業の話は、弱いエピソードに分類されるため、注意してください。
ゼミは研究の成果が出るまでに時間がかかります。
研究内容によっては、成果が出ずに終わるかもしれません。
ガクチカは具体性のある成果が求められます。
成果が記載できないと中途半端な印象を採用担当者に与えます。
また、学業は授業を受けただけでは弱い内容です。
そして学生が勉強することは一般的であるため、独自性に欠けます。
もちろん、一定の成果を収めているのであれば問題ありません。
卒業に必要な単位を獲得しただけでは、エピソードとして魅力がないため、注意してください。
【ガクチカの弱いエピソード】実際によくある弱いガクチカの例
本章では、実際によくある弱いガクチカの例を紹介します。
無意識のうちに以下のようになっていないか、確認しておきましょう。
- 「アルバイトでレジ打ちを頑張りました」
- 「ゼミで発表をしましたが、特に工夫はしていません」
- 「部活で普通に練習を続けていました」
上記の内容では、学生時代の経験としてアピールしても、評価につながらない可能性があります。
どの点がマイナスポイントなのか、詳しく解説していくので、ぜひ参考にしてください。
「アルバイトでレジ打ちを頑張りました」
「アルバイトでレジ打ちを頑張りました」だけでは、弱いエピソードです。
レジ打ちは、単純に指示された業務をこなしただけです。
担当業務を伝えただけではアピールになりません。
たとえば、業務改善するために取り組んだこともしくは、接客中に意識したポイントなどを伝えましょう。
一般的な作業にプラスして、主体的に考えた内容がアピールできます。
ガクチカは、課題やトラブルを乗り越えるために、どのような工夫をしたのかが重要です。
成果のみが評価されるわけではないため、注意してください。
もし、ガクチカでアルバイトをアピールしたい就活生は、指示された仕事に加えて、業務効率を上げるために必要なものは何か注意深く観察しましょう。
「ゼミで発表をしましたが、特に工夫はしていません」
何の工夫もなしにゼミで発表しただけでは、強いエピソードにはなりません。
就活生本人の努力が感じられないからです。
最悪の場合「発表の準備に携わっていないのでは?」と疑問を抱かれてしまいます。
メンバーの努力を自分の成果のように話している、と捉えられかねません。
もし、ゼミでの経験をアピールするなら、苦労した点や得たものを採用担当者に伝えましょう。
ゼミの活動に主体的に参加したことが明らかになります。
さらに、課題やトラブルをどう乗り越えたのか伝えることで、採用担当者の求める回答になるでしょう。
ゼミでの発表で工夫した点が思いつかない就活生は、題材の変更を視野に入れてください。
「部活で普通に練習を続けていました」
部活で普通に練習を続けていただけでは、エピソードの弱いガクチカになります。
部活に参加するほとんどの就活生が練習するためです。
もし、練習に関してアピールしたい場合は、エピソードを差別化する必要があります。
「普段の練習に加えて朝練に取り組みました」「練習効率を上げるために毎日目標を立てました」など、自分なりに工夫した点を伝えてください。
採用担当者から積極性や主体性、計画性などの評価を得られるでしょう。
ほかにも、試合で勝つために工夫したこと、チームメイトと連携するために意識した経験がないか、あらためて振り返ってください。
上記の要素には就活生の人柄や価値観が表れます。
採用担当者が注目しているポイントをアピールできるため、意識して伝えるようにしましょう。
【ガクチカの弱いエピソード】弱いガクチカを強いエピソードに変える方法
弱いガクチカを強いエピソードに変える方法は以下の3つです。
- 具体的な工夫や改善点を加える
- 取り組みの結果をデータや数字で示す
- 自分の成長や学びを強調する
弱いガクチカでも、表現を工夫することで魅力的なものに変わります。
「強いガクチカがない」と悲観する必要はありません。
本章で解説する方法を参考にして、採用担当者から高評価を得られるガクチカに仕上げてください。
具体的な工夫や改善点を加える
まずは、具体的な工夫や改善点を加えてください。
説得力のあるガクチカになるからです。
弱いエピソードは、曖昧な表現が多く使われる傾向があります。
たとえば「アルバイトを努力しました」「ゼミに貢献しました」などが挙げられます。
アルバイトは努力内容が不明です。
また、ゼミでも何に貢献したのかが明らかになっていません。
その結果、弱いエピソードと評価されます。
強いエピソードに変換するには「アルバイトではSNSによる集客に力を入れました」と伝えましょう。
努力した内容が明確になり、説得力のあるガクチカになります。
改善点に関しても同様です。
改善した内容が新人教育なのか、接客方法に関するものなのか、きちんと明言しましょう。
取り組みの結果をデータや数字で示す
取り組みの結果をデータや数字で示すことが重要です。
成果が数値化され、誰がガクチカを読んでも内容が伝わるためです。
学業なら成績、部活なら大会の結果など、客観的なデータをガクチカに盛り込みましょう。
その結果、ガクチカに具体性と説得力が生まれます。
もし、アルバイトやインターンシップに関するエピソードを話す場合は、意識して示すようにしてください。
仕事では結果が重要視されます。
もちろん、途中経過を無視するわけではありません。
しかし、最後は目標が達成できたのかどうかで評価が大きく変わります。
アルバイトやインターンシップは、社会に参加している証拠です。
社会に出ている以上、成果は求められるため、ガクチカでは自分の成果をアピールしましょう。
自分の成長や学びを強調する
強いエピソードにするためには、自分の成長や学びを強調する方法があります。
経験を通じて得たスキルや考え方を示すことで、企業にとって魅力的な人材に映るためです。
たとえば「部活を通して連携する重要性を学びました」と伝えることで、部活から得たものが明確に提示できます。
ほかにも「主体性を発揮して、売上に積極的に貢献したいです」なども効果的です。
得た学びを仕事にどう活かすつもりなのかがアピールできます。
採用担当者は、自社に貢献してくれる人材がほしいため、内定獲得に近づくでしょう。
ただし嘘はつかないでください。
ガクチカにおいて、学生時代の経験を強調することは大切です。
しかし、一度でも嘘をつくと採用担当者の信用を失います。
かえって採用から遠ざかるため、注意してください。
【ガクチカの弱いエピソード】ガクチカを作成する際によくある失敗
ガクチカを作成する際によくある失敗は以下の3つです。
- 単なる作業の説明になってしまう
- 「頑張った」「努力した」だけで具体性がない
- エピソードが短すぎて深掘りできない
ガクチカは、採用担当者が読むことを想定しなければなりません。
ガクチカを評価するのは採用担当者です。
本章では、マイナスな印象を持たれる可能性があるものを用意しました。
自分のガクチカに当てはまっていないか、一度チェックしてください。
単なる作業の説明になってしまう
ガクチカを作成する際によくある失敗の1つ目は、単なる作業の説明になってしまうことです。
作業の説明だけでは、課題解決のために工夫した点や得た学びが伝わりません。
ガクチカは途中経過と成果をセットで伝えることが重要です。
たとえば「コンビニでレジ打ちを頑張りました」だけでは不十分です。
強いエピソードにするには、レジ打ちする際に工夫した点を説明してください。
新人用のマニュアルを作成したり、指差し確認を徹底したりなどが効果的です。
もちろん作業内容の説明は必要になります。
しかし、説明で終わらず、どういったことを考えながら働いていたのか伝えましょう。
主体性や積極性が伝わるガクチカになります。
「頑張った」「努力した」だけで具体性がない
ガクチカを作成する際によくある失敗の2つ目は「頑張った」「努力した」だけで、具体性がないことです。
曖昧な表現になり、説得力がありません。
ガクチカで強いエピソードにしたいなら、具体的な内容にしてください。
たとえば「売上を伸ばすために、ラストオーダー時には毎回デザートを提案しました」と、採用担当者に伝えたとします。
採用担当者は努力した点や工夫した点が一目瞭然です。
その結果、具体性のあるガクチカになり、内定獲得に近づきます。
もし、具体的なエピソードが思いつかない場合は、紙に当時の状況を書き出しましょう。
可視化することで、自分の行動が明らかになります。
今まで無意識だった努力に気がつくかもしれません。
エピソードが短すぎて深掘りできない
ガクチカを作成する際によくある失敗の3つ目は、エピソードが短すぎて深掘りできないことです。
ガクチカが短いと、得た経験や学びが十分にアピールできません。
強いエピソードにするには、取り組んだきっかけや成果も説明するようにしましょう。
また、ガクチカは会話のきっかけに過ぎません。
もちろん、採用担当者は就活生の回答から、人柄や価値観を見極めます。
一方で、ガクチカには潤滑油の意味があります。
回答をきっかけに会話が広がるからです。
ガクチカでは説明しきれなかった、自分の魅力が伝えられます。
ガクチカを作成した際は、エピソードが短くなり過ぎていないか、チェックしましょう。
【ガクチカの弱いエピソード】弱いガクチカを改善するための構成4ステップ
続いて、弱いエピソードを改善するための構成を4つのステップに分けて解説します。
以下の通りに改善していきましょう。
- どんな課題があったのかを明確にする
- その課題に対して自分がどう行動したかを詳しく述べる
- 結果や成果をできるだけ具体的に示す
- その経験から何を学び、今後どう活かせるかを伝える
順を追って改善することで論理的かつ、説得力のあるガクチカになります。
改善方法に迷っている就活生は、ぜひ参考にしてください。
どんな課題があったのかを明確にする
まずは、どんな課題があったのか明確にしましょう。
採用担当者に対して、具体的かつ説得力のあるガクチカにするためです。
たとえば「チーム内のコミュニケーションが不足している」「来客数が減少している」など、自分なりに感じた課題を列挙してください。
課題が何もないガクチカは、抽象度が高くなります。
採用担当者は、提出されたガクチカを読むものの「何を主張したいのだろう」と、曖昧な印象を持ってしまうでしょう。
ガクチカのエピソードを強くしたい就活生は、直面している課題やチームの問題点を明らかにしてください。
上記の原因や背景を説明することで、具体性のあるガクチカに生まれ変わります。
その課題に対して自分がどう行動したかを詳しく述べる
次に、その課題に対して自分がどう行動したかを詳しく述べましょう。
実際に取り組んだ内容は、採用担当者が注目している箇所の1つです。
仮に、コミュニケーションが不足していると考えた場合「ミーティングを増やした」「積極的に話しかけた」など、自分の行動内容を伝えましょう。
課題に対して、自分の考え方が明らかになります。
さらに、主体的に取り組んだ内容や目標達成に向けて工夫した点を伝えてください。
たとえば「メンバーと仲を深めるためにイベントを企画しました」などが候補になります。
自分の行動内容を詳しく説明して、採用担当者に自分の経験や学びを理解してもらいましょう。
結果や成果をできるだけ具体的に示す
結果や成果はできるだけ具体的に示してください。
数値を活用することで変化が可視化できるためです。
たとえば、コンビニの売上についてアピールするとします。
「売上が伸びました」だけではいくら伸びたのかが不明です。
そこで「月100万円だった売上が6か月で150万円になりました」と伝えましょう。
誰がガクチカを読んでも、売上が6か月で1.5倍になったと認識できます。
結果や成果は大きくなくても問題ありません。
ありのままを正直に伝えましょう。
もし、自信がない結果なら、改善案を提案してください。
「売上を伸ばすために店内の動線を工夫するつもりです」と伝えることでフォローになります。
その経験から何を学び、今後どう活かせるかを伝える
最後は、その経験から何を学び、今後どう活かせるのか伝えてください。
採用担当者に対して、将来性や成長性のアピールになるためです。
たとえば、優勝を目指して努力した結果、コミュニケーションの重要性を学んだとします。
ガクチカの後半に「私はコミュニケーションの重要性を学びました」と盛り込みましょう。
経験を通して得たものがあることの証拠になります。
さらに、得たものを仕事にどう活かすのかが重要です。
採用担当者は入社後も活躍してほしいからです。
入社後の姿は、得た学びと関連づけましょう。
コミュニケーションの重要性を学んだ就活生は、コミュニケーション能力を軸に貢献できる要素を探してください。
上記の2点をリンクさせることで、論理的なガクチカになります。
【ガクチカの弱いエピソード】ガクチカの改善例(弱い→強い)
本章では、アルバイトと部活を題材に、弱いエピソードを強いものに変えた例文を2つ紹介します。
伝え方や視点を変えれば魅力的なエピソードになります。
具体的な改善例を見て、自分のガクチカをブラッシュアップしましょう。
とくに、今からガクチカを作成する就活生は、本記事で解説してきたミスを犯さないためにも、ぜひ参考にしてください。
アルバイトの弱い例文→強い例文
私はアルバイトを継続しました。
飲食店でホールを担当しています。
最初は笑顔が作れず、とても苦労しました。
しかし、アルバイトを続けていくうちに笑顔ができるようになりました。
入社後はアルバイトの経験を活かしたいです。
私は、学生時代にアルバイトを4年間続けました。
アルバイトを継続したことで問題解決能力を身につけました。
私が入社した頃は、マニュアルが一切なく、先輩からの口頭での説明のみでした。
私は一度の説明で覚えられないため、すぐにメモしました。
このままでは、新人が入社するたびに口頭での説明が必要になるため、時間効率が悪いと考えました。
そこで、店長にマニュアルの作成を提案しました。
マニュアルを用意した結果、新人が独り立ちできるまでの期間が、2か月から1か月に短縮しました。
さらに、接客できる従業員が増加したことで売上5%増加しました。
入社後は、問題解決に積極的に取り組み、効率よく働ける職場にしたいです。
アルバイトのガクチカについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
部活の弱い例文→強い例文
私は部活で練習を頑張りました 。
高校時代は吹奏楽部に所属していました。
練習は毎日あったので、とても大変でした。
とくに大会前の土日は1日中練習していました。
入社後は、吹奏楽で鍛えた力を発揮したいです。
私は、高校時代に吹奏楽部に所属していました。
楽器はトランペットでした。
高校3年生の春の大会で銅賞を獲得しました。
私たちの実力なら金賞は固いと考えていたので、とてもショックでした。
翌日から、チームメイトも同じように感じていたようで、チームの士気が下がっていました。
私は夏の大会でリベンジしたかったので、毎月ミーティングを実施することを提案しました。
最初は練習時間が減るため、反対の声がありました。
しかし、私はチームの結束を固めるために、ミーティングの重要性を説明しました。
その結果、チームの課題が明確になり、金賞獲得に大きく貢献しました。
入社後は、プロジェクトチームの士気が上がるように、コミュニケーションを積極的に取りたいです。
部活のガクチカについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
【ガクチカの弱いエピソード】まとめ
本記事では、ガクチカの弱いエピソードを強くする方法を解説してきました。
ガクチカを強くするには、取り組みの結果をデータや数字を用いて、説明してください。
具体的かつ説得力のあるガクチカになります。
一方で、ガクチカが単なる作業の説明になっていないか、提出する前に一度確認しておきましょう。
抽象度の高いガクチカは、採用担当者の印象に残りません。
その結果、弱いエピソードになってしまいます。
ガクチカを適切に作成して、自分の魅力を採用担当者にアピールしましょう。
最強のガクチカエピソードを知りたい方はこちらをご覧ください。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート
柴田貴司
(就活市場監修者/新卒リクルーティング本部幹部)
柴田貴司
(就活市場監修者)
ガクチカが弱いと評価される理由は、企業の意図を理解していないことや、エピソードのインパクト・成長が不足していることにあります。ただ経験を話すのではなく、工夫や挑戦を交えて伝えることが重要です。自分の経験にどんな学びや成果があったのかを整理し、採用担当者に魅力的に映るガクチカを作成しましょう。