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はじめに
就活の自己PRを作成する際に、300字の指定がある場合は、300字以内または300字前後のボリュームにうまく収める必要があります。
何も考えずに書くと、文字数が足りなかったり逆に長すぎたりしてしまうため、300字指定の自己PRを書く際は書き方をよく学んでおくことが大切です。
そこで今回は、300字指定の自己PRをうまくまとめるポイントを解説しながら、300字の例文なども紹介していきます。
300字指定の自己PRの書き方がわからず困っている人は、ぜひ参考にしたうえで、要点をきれいにまとめてみましょう。
【300字の自己PR】自己PRで企業が見ているポイント
300字の自己PRを書くときは、まず、企業が自己PRをチェックするうえでどのようなポイントを見ているのか整理してみましょう。
事前に企業が見ているポイントや具体的な評価基準などを把握しておけば、どのような点を意識して自己PRを書くべきか、判断しやすくなります。
就活の自己PRで企業が見ているポイントは、以下の3つが挙げられます。
- 求められる能力や適性を持っているか
- 文章を簡潔にまとめられているか
- 周りの就活生と差別化できているか
300字の自己PRを作成する際は、指定文字数内に収めることを意識したうえで、上記のポイントを心がける必要があります。
では、自己PRで企業が見ているポイントを一つひとつチェックしてみましょう。
求められる能力や適性を持っているか
企業は、学生から自己PRを聞く際に、自社が求める能力・適性を持っているかどうかを確認しています。
どれだけモチベーションや熱意が高かったとしても、必要な能力や適性がなければ、会社にとって有益な人材とはいえないからです。
企業にとっては採用する際にもメリットを見いだせないため、最低限、企業が求める能力・適性の条件はクリアしておく必要があります。
自己PRでは、自分の強みや能力、経験、知識などの誇れる部分を伝えていきます。
そのため、アピールするポイントは、企業にとって有益と判断できるものを選ばなければなりません。
たとえば、企業が協調性を重視して組織作りを行っているのであれば、協調性やコミュニケーション能力、チームワークなどをアピールした際は好印象になります。
文章を簡潔にまとめられているか
企業は、学生の自己PRを聞くうえで、文章が簡潔にまとめられているかどうかをしっかりチェックしています。
一般的に就活におけるアピール文章は、300字前後の指定になることが多い傾向にあります。
これは、300字が短すぎず長すぎず、ほどよい情報量で内容を理解できるボリュームだといえるからです。
そのため、300字以内にきれいに収まっていること・内容がわかりやすいことは、本人の伝える力を評価するうえで重要なポイントです。
わかりやすく要点をまとめて伝える能力は、将来的に、営業やプレゼンテーションなどで大きく役立つ能力になります。
そのため、多くの企業にとっては、文章を簡潔にまとめるスキルが高いことは高評価になります。
自己PRを書くときは、「ちょっとくらい短くても(長くても)良いだろう」と指定文字数を軽くとらえず、300字以内にすっきりまとめる意識を持ちましょう。
周りの就活生と差別化できているか
企業は、エントリーシートや面接において自己PRを聞くことで、周りの就活生と差別化できているかどうかも重要視しています。
自己PRが周りと差別化できている就活生は唯一無二の存在であり、オリジナリティが光ります。
多くの企業が欲しがる人材といえるため、採用担当者の印象にしっかり残ることで、内定獲得につながりやすくなります。
就活の自己PRは、工夫せずに書くと、ほかの人と似たり寄ったりの内容になってしまいます。
同じような強みで、エピソードの具体性もそこそこ…という内容では、採用担当者には当然大きなインパクトを与えられないでしょう。
そのため、周りの就活生と差別化するうえでは、自分ならではの視点や詳しいエピソードを入れるなどの工夫が欠かせません。
300字という限られた文字数の中でも、差別化はしっかりと意識し、自己PRのアピール文章を仕上げるようにしましょう。
【300字の自己PR】300字以内でまとめるポイント
300字の自己PRをきれいにまとめるためには、まとめるポイント・コツをあらかじめ理解しておくことが大切です。
文字数を意識せずに書くと、短すぎたり長すぎたりして、すっきりと300字以内にまとめられない場合があるため注意しましょう。
300字以内で自己PRのアピール文章をうまくまとめるポイントは、以下の5つです。
- 最初に強みや長所を伝える
- アピールポイントは1つに絞る
- 1文の情報量を増やす
- 数字を用いて具体的に伝える
- インパクトがあるエピソードを用いる
上記のポイントを心がけて自己PRを作成すれば、情報が多くなりがちな文章でも、指定文字数内に収めやすくなります。
では、300字以内にまとめるポイントの詳細を見ていきましょう。
最初に強みや長所を伝える
自己PRを300字以内にきれいにまとめる場合、まずは、アピールしたい強み・長所から明確に述べるようにしましょう。
最初に強みや長所を持ってくることで、結論から述べるかたちで話がスタートするため、伝えたいことの内容がわかりやすくなります。
聞く人、つまりは面接官・採用担当者も要点を把握しやすくなり、その後の内容の理解もスムーズになるでしょう。
そのため、「情報が多くてわかりにくい」「話が行ったり来たりする」などのネガティブな評価も受けにくくなります。
300字で自己PRを作成する際は、はじめに強み・長所を述べたうえで、そこから徐々に深掘りしていく流れをしっかり意識しましょう。
この順序が逆になると、情報が必要以上に多くなったり要点がわかりにくくなったりするため、あらかじめ注意が必要です。
アピールポイントは1つに絞る
自己PRを300字以内の文字数で作成する際は、アピールポイントは、基本的に1つに絞りましょう。
2つ以上のアピールポイントに触れると情報量が多くなり、わかりにくくなるだけでなく、一つひとつのアピールポイントの印象が薄まってしまうからです。
ただでさえ、300字以内という限られた文字数の中で要点をまとめなければならない中で、複数の強みに触れることは悪手と言わざるを得ません。
たくさんの情報を盛り込むことになるため、非常に内容はわかりにくくなり、採用担当者を混乱させるだけで終わってしまいます。
結果、何にもならないアピールになってしまうため、自己PRの中で触れる強みは1つに絞りましょう。
また、強みを裏付けるエピソード自体も、一つに絞り込んで述べることが大切です。
「できるだけ多くのことをアピールして好印象を勝ち取ろう」と思うのではなく、一つのことを深掘りして述べることで、印象を残すように心がけましょう。
1文の情報量を増やす
300字の自己PRを書くときは、1文ごとの情報量を増やすことがおすすめです。
少ない文字数で情報量を増やしていけば、300字以内で伝えたいことがはっきりと伝わる自己PRになります。
そのため、300字以内にすっきりまとまっている自己PRが書けないときは、1文1文の情報量を見直してみましょう。
情報量が足りないと感じた部分については、調整して情報量を少し多くすることで、読みやすくなる可能性があります。
また、情報量の多さ・少なさについては、自分ではうまく判断できないケースもあります。
その場合は、必要に応じて、友人や家族など周りの人にチェックしてもらいましょう。
300字以内にきれいに収めるために、1文ごとの情報量にこだわることも、ぜひ心がけてみてください。
数字を用いて具体的に伝える
300字の自己PRをうまくまとめるためには、数字を用いて、エピソードの内容を具体的に伝えることが大事です。
数字を使って細かい部分を表現すれば、内容がより具体的になるため、採用担当者が状況をイメージしやすくなります。
自分が出した成果については、数字を用いることで、どの程度の成果なのかが測りやすくなるでしょう。
そういった具体性の高さが、自己PRの良い評価につながる可能性があります。
数字を使っていないと、エピソードの内容によっては具体性に欠けるせいで、あいまいでわかりにくい印象を持たれる場合があります。
「どの程度すごいのかがわからない」と思われれば、あまり良い評価にはつながらないでしょう。
具体性が高まれば、ほかの学生との差別化にもつながるため、数字を使って詳細を述べることはぜひ意識してみてください。
インパクトがあるエピソードを用いる
300字以内で自己PRを書くときは、インパクトがあるエピソードを用いることも重要です。
もちろん、エピソード自体の個性や面白さは最重要事項ではありませんが、よりインパクトのあるエピソードを選べればそれに越したことはないでしょう。
インパクトのあるエピソードでアピールできれば、自然と採用担当者の印象には残りやすくなるため、ほかの就活生との差別化も可能になります。
たとえば積極的に行動したことで周りを巻き込み、大きな改革を起こしたエピソードなどは、なかなかほかの就活生は体験していない可能性があります。
そういった個性的で特別感のあるエピソードで、自分の強みをアピールできれば、それが一番の理想といえます。
積極的に自分の強みを発揮しながら学生生活を送ってきた人は、そのようなインパクトの強いエピソードを持っているかもしれません。
さまざまあるエピソードをチェックし、自己PRで取り上げるエピソードは、じっくり厳選してみましょう。
【300字の自己PR】300字以内で自己PRを書く時の注意点
300字の自己PRを書く場合は、書くときのポイントやまとめるコツだけでなく、注意点にも目を向けておきましょう。
先に注意点を整理しておけば、300字以内で自己PRを書くときのトラブル・失敗は防げる可能性があります。
主に気をつけたい注意点は、次の3つが挙げられるでしょう。
- 企業が求めている人物像を意識して書く
- 最も伝えたい内容が伝わる文章か確認する
- ありきたりな強みにしない
特に、企業が求める人物像を意識して書くことや、ありきたりな強みにしないことなどは重要なポイントです。
では、3つの注意点を詳しく見てみましょう。
企業が求めている人物像を意識して書く
300字の自己PRを書く際は、企業が求める人物像を意識して書く必要があります。
求める人物像をあらかじめ調べておけば、それに合うようにアピールポイントを述べることができるでしょう。
すると、一つひとつのアピールは企業に刺さりやすくなり、結果として内定獲得に近づきます。
企業が求める人物像は、企業研究・分析を通じて、細かく調べていく必要があります。
社風や事業内容、その他経営理念などを見れば、どのような人物が企業に求められているのかは判断しやすくなるでしょう。
企業は、求める人物像に合うかどうかをチェックすることで、ミスマッチのない採用を実現しようとしています。
ミスマッチが起これば早期離職につながり、本人と企業は、それぞれ不利益を被ることになります。
このように双方にとって悪い結果にしないためにも、エントリーする際は企業の求める人物像を把握し、それにマッチする強みを自己PRを通じて伝えましょう。
最も伝えたい内容が伝わる文章か確認する
300字で自己PRを書く際は、最も伝えたい内容が伝わる文章かどうかを十分に確認してください。
というのも、300字以内に収まるように文章の長さや表現を調整したアピール文章は、大事な要点まで削られてしまっている可能性があるからです。
自己PRが長くなった場合は、指定文字数に応じて、盛り込む情報を削ったり言葉を言い換えたりします。
その際は何度も推敲を繰り返し行うため、途中で重要なポイントの心がけまでもが抜け落ちてしまい、結果として要点が伝わりにくくなるケースは少なくありません。
自己PRでは、最も伝えたい内容は自分の強みなので、その強みの内容や付随するエピソードが抜け落ちているのでは意味がないでしょう。
そのため作成した自己PRをチェックする際は、最も伝えたい内容が伝わる文章かという基準のもと、要点の伝わりやすさにおいて積極的な見直しを実践しましょう。
ありきたりな強みにしない
300字で自己PRを作成する場合は、ありきたりな強みにはしないことが重要といえます。
ありきたりな強みは、ほかの就活生と非常に被りやすいため、差別化が実現しにくくなるからです。
ほかの就活生との間で埋もれてしまい、自己PRによって大きなインパクトを残すことは難しくなるでしょう。
せっかく300字以内にすっきりまとめた自己PRでも、結果として採用担当者の印象に残らなければ、意味がありません。
そのためよく自己PRで使われるような強みや長所をアピールする場合でも、最低限、言い換えを検討することは大事です。
別の言葉に言い換えて強みを表現すれば、ほかの就活生と被りにくくなり、差別化ができます。
なお、アピールできる長所とその表現方法を学ぶのであれば、以下の記事もぜひチェックしてみてください。
【300字の自己PR】300字以内でまとめるための構成
自己PRをうまく300字以内にまとめるためには、あらかじめ、適切な構成に沿って文章を作成することが望ましいでしょう。
300字以内にまとめるための構成・流れは、以下のとおりです。
-
1
- 強み
- 「私の強みは〜です」
-
2
- エピソードの概要
- 「〜という経験で活かされました」
-
3
- 課題
- 「〜という問題がありました」
-
4
- 行動
- 「〜をしました」
-
5
- 結果
- 「その結果〜になりました」
-
6
- 就職後どう活かすか
- 「入社後は〜します」
上記のステップに沿って自己PRを書けば、300字以内という文字数指定があっても、内容は全体的にまとまりやすくなります。
では、どのような流れなのか、詳細を見てみましょう。
1. 強み「私の強みは〜です」
300字以内で自己PRをまとめるためには、はじめに、強みをはっきりと述べる必要があります。
採用担当者に興味を持ってもらうなら、自己PRでは、とにかくつかみが重要です。
アピールポイントである強みやスキルを先に述べれば、伝えたいことや話のテーマが明確になるため、内容は全体的に読みやすくなります。
「強みは〇〇」という結論を把握した状態で自己PRを読み進められるので、エピソードなどの深掘り部分も、情報量が多くてもスムーズに理解できるということです。
最初のつかみで良い印象を与えられれば、総合的に大きなインパクトを残すことにもつながります。
明確に自分の伝えたいことを理解してもらうためにも、アピールポイントの強みは、結論として最初に伝えるように心がけましょう。
なお、ここで結論ファーストを身につけておくと、自己PR以外の回答を作成する際も役立ちます。
2. エピソードの概要「〜という経験で活かされました」
自己PRでは、はじめに強みをわかりやすく述べたうえで、エピソードの概要を伝えることが必要です。
「〇〇サークルの活動で活かされました」「〇〇のアルバイトを通じて発揮してきました」などの言い方で最初にエピソードの概要に触れれば、その後の詳細も読みやすくなります。
また、わかりやすい成果が出ているのであれば、ここに書くことで読み手の興味関心をスムーズに引くことができるしょう。
たとえば、「〇〇のアルバイトで売上を伸ばした経験」と簡単に概要を述べられれば、より採用担当者の興味を引きやすくなるということです。
強みを最初に述べたときと同様に、エピソードを伝えるときもいきなりエピソードの詳細を話し始めるのではなく、概要に軽く触れることで話を把握しやすくしましょう。
3. 課題「〜という問題がありました」
自己PRでは、強みを伝えたうえで次にエピソードの概要を述べ、その後はより内容を掘り下げていく流れになります。
そのため、エピソードの概要を伝えたあとは、そのとき自分が直面した課題や困難の内容を書きましょう。
どのような問題だったのか明確に伝えるためには、期間・回数・人数などを、細かく記すことが大切です。
これらはエピソードに深みを持たせるうえで重要な情報であり、差別化を行うための適切な対策にもつながります。
また、情報が具体的であればあるほど、エピソードの信憑性も増すでしょう。
エピソード内の課題の部分は、明確に成果を伝えるために不可欠な要素なので、省略しないように気をつけてください。
課題に触れずに成果をいきなり書いてしまうと、どのように成果を出してきたのかわからず、採用担当者は評価しにくくなります。
4. 行動「〜をしました」
自己PRを書くときは、説得力のあるエピソードを伝えるために、最初にエピソードの概要を伝えたうえで概要→課題の順で内容に触れていく必要があります。
そのうえで、課題と向き合ったことで自分は何をしたのか、具体的な行動内容をまとめていきましょう。
当然ですが、ここでは、その行動によって自分の強みが発揮されていることが必要不可欠となります。
また、課題のフェーズと同様に行動の内容に触れずにいると、どのような過程でその強みを活かして成果につなげたのかがわかりません。
そのため、行動の内容は必ず伝え、自己PRの信憑性・具体性を高めましょう。
なお、差別化を重要視するのであれば、その行動を起こした理由やその行動・対策が最適だと判断したきっかけなどに触れることがおすすめです。
自分ならではの観点・心理が入ることで、自己PRの内容に深みが出ます。
5. 結果「その結果〜になりました」
自己PRを書く際は、エピソードの内容を詳しく書く流れとして、最後に結果を具体的に伝えましょう。
自分の取った行動がどのような結果につながったのか、何が変わったのかなどのポイントをわかりやすくアピールすることが大事です。
理想的な流れは、自己PRでアピールする強みを活かして課題解決のための行動を起こし、最終的にその強みが活かされたことで課題解決の結果に至ったことを伝えるかたちになります。
結果の内容を具体的に伝えるうえでは、これまでと同様に、数字を使って定量的に示すことが重要といえます。
たとえば、単純に「良くなった」と伝えるのみではあいまいな印象が残りますが、「〇%改善した」といえばその詳細がわかるでしょう。
あいまいな印象がなく、どの程度素晴らしい成果を残したのかがわかるため、魅力的な強みを持っていることのアピールになります。
6. 就職後どう活かすか「入社後は〜します」
自己PRは、強みとそれを証明するエピソードの内容のみで終わらせないように注意しましょう。
アピールポイントである強みとエピソードの内容を詳しく述べたあとは、最後に、就職後にその強みをどう活かすか伝える必要があります。
これは、強みの再現性を示す重要なフェーズにあたるため、伝えることで採用担当者が採否を判断しやすくなります。
働き方に触れていれば、入社後の本人の活躍ぶりをイメージしやすくなるからです。
なお、この就職後の強みの活かし方を効果的にアピールするうえでは、企業理念や事業内容についての理解が欠かせません。
企業が掲げる理念や具体的な事業内容を知っていれば、企業が従業員にどのような強み・スキルを求めているのか、自ずと見えてくるものです。
事前の企業研究・分析をしっかりと行い、アピールポイントである強みを絡めながら、企業が求める働き方をアピールしましょう。
【300字の自己PR】300字以内の自己PR例文
ここからは、300字の自己PRの例文を紹介していきます。
300字に収める自己PRの書き方を勉強しても、実際にどのようなボリューム感になるのか、どのような文章構成になるのかが実際に見なければわからないものです。
あらかじめ例文をチェックしておけば、文章の流れだけでなく、具体的な表現方法や簡潔にまとめるコツなども身に付けられるでしょう。
紹介する例文では、それぞれ以下の強みをアピールポイントとしています。
- 穏やかな性格
- 聞き上手
- 共感力
- やり遂げる力
- 状況判断力
- 時間管理能力
- 目標達成力
- 縁の下の力持ち
自分に近い強みがあれば、実際に自己PRを作成する前に参考にしておきましょう。
では、例文をそれぞれのポイントを見ていきます。
穏やかな性格のアピール例文
私は穏やかな性格が強みであるため、どのような状況でも、冷静に対応できます。
学生時代は、ゼミで意見の衝突が起きた際に、丁寧に皆の意見をヒアリングしてきました。
研究発表についての重要なミーティングでしたが、全員の意見が皆異なることが大きな課題でした。
そのため、議論はヒートアップしてしまい、私は「それぞれに考えがあるから、否定し合うのはやめよう」とまず提案しました。
結果、その後も衝突が起きそうになるたびに緩和する言葉をかけてきたため、意見が皆異なっている中でも時間内に折衷案をまとめることができました。
入社後も、常に穏やかさをもって対応し、どのようなお客様にも公平にサービスを提供したいです。
上記の例文は、強みとして「穏やかな性格」を伝えている中で、最初の段階で「だからこそ冷静に対処できる」というある程度の具体性を持たせていることがポイントです。
穏やかな性格という長所のみでは、やや伝え方が抽象的なので、このように「穏やかな性格が強み→どのような状況でも冷静に対処できる」という伝え方が効果的といえます。
300字以内に収めようとすると、具体性や差別化につながるポイントが抜けてしまうことがあるため、可能な限り詳しい内容をアピールできるように心がけましょう。
なお、穏やかな性格をアピールする自己PRについては、以下もぜひ参考にしてみてください。
聞き上手のアピール例文
私の強みは、聞き上手であることです。
大学時代は家電量販店のアルバイトを通じて、お客様の要望や悩みを丁寧にヒアリングしてきました。
アルバイト先は店舗が広く品数も多かったため、お客様からは以前より、希望する商品にたどり着きにくいとのお声をいただいていました。
そこで私は一人一人のお客様の要望・悩みを細かく聞くことを徹底し、要望があいまいな場合はこちらからたくさんの質問を重ねることを意識しました。
結果、積極的に話を聞いてくれて助かったとの感謝の言葉を多くいただくようになり、店長からも顧客対応を褒められました。
入社後は積極的な要望のヒアリングを心がけ、最適なプランを提案できる社員を目指したいです。
上の例文では、強みを伝えたうえで、どのような経験で強みを発揮してきたのか、エピソードの概要を事前に話しています。
最初からエピソードの詳細を話すかたちでも問題はないのですが、先に概要を述べたほうが、採用担当者にとって内容の理解が早まりやすいことは確かです。
自己PRのエピソードは、ただでさえ情報量が多くなりやすいため、このように要点を細かくまとめていくことが重要です。
また、自己PRで聞き上手であることをアピールポイントにする場合は、以下の記事もぜひチェックしておきましょう。
共感力のアピール例文
私の強みは、人の気持ちを進んで理解しようとする共感力です。
私はイベントサークルに所属しており、企画におけるメンバーの不安に積極的に寄り添ってきました。
先日のボランティアイベントは、ボランティアサークルとの連携も必要な初めてのイベントで、トラブルなく運営できるか不安を覚えているメンバーがたくさんいました。
そこで私は、何が不安なのか丁寧にヒアリングし、それぞれの悩みを否定せずに共感することを大事にしてきました。
結果、皆からは悩みを言語化できたことが良かったと感謝してもらえ、イベントもトラブルなく終えることができました。
入社後も共感の姿勢を大事にし、お客様の悩みに寄り添えるスタッフになりたいです。
上記の例文では、自分の強みやそのエピソードを絡めたうえで、入社後の活かし方を具体的に示しています。
たとえば細やかな顧客対応が必要になる企業・職種を志望する場合は、「お客様の悩みに寄り添えるスタッフになりたい」というビジョンを示してもらうことで、採用担当者が活躍をイメージしやすくなります。
例文なので固有名詞や事業内容などはあえて省いていますが、ここに商品・サービスの名前や具体的な事業内容などの要素を入れられると、より再現性のあるアピールにつながるでしょう。
なお、共感力を自己PRでアピールする場合は、以下の記事も積極的に参考にしてみてください。
やり遂げる力のアピール例文
私の強みは、物事を最後までやり遂げる力があることです。
先日ゼミで取り組んだ研究プロジェクトは、途中で実験の失敗があり、発表まで間に合わなくなってしまいました。
そこで私はプロジェクトの予定を変更したりスケジュールを調整したりし、何とか発表にこぎつけるように対策を立てて行動しました。
結果、失敗があった中でも研究プロジェクトはその後滞りなく進み、むしろスケジュールが見直されたことで、以前行ったプロジェクトと比べて50%も完了日が早まりました。
入社後も、最後まであきらめない姿勢を維持しながら物事に取り組み、一つひとつのタスクを完遂させることで自身の成長につなげたいと考えます。
上記の例文では、成果について述べる際に、「依然と比べて50%も早まった」と具体的な表現をしている点がポイントです。
シンプルに「早まった」と表現するだけでは、どの程度の成果なのかは想像しにくいですが、「50%早まった」と聞けばその程度は伝わりやすくなるでしょう。
自身の強みを発揮して本当に頑張って取り組んだことがわかるため、「素晴らしい能力を持つ人材だ」というインパクトの強さにつながります。
なお、やり遂げる力はさまざまなかたちでアピールできるため、具体的な自己PRでのアピール方法は以下の記事をチェックしてみてください。
状況判断力のアピール例文
私の強みは、優先順位を考えながらやるべきことを決められる、状況判断力です。
飲食店のアルバイトでは、人員不足が起こった際も、的確に担当や必要な業務を判断してきました。
アルバイト先の飲食店はスタッフ数が少なく、欠勤者が出ると業務に支障が出る場合があります。
先日も急なスタッフ不足が起こったため、私は業務の優先順位を迅速に判断し、やるべきこととそれぞれの担当割り振りを実践しました。
結果、人数が少ない中でもトラブルなく仕事を回すことができ、店長にも判断力を褒めてもらいました。
入社後も状況判断力を積極的に発揮し、さまざまなお客様対応が必要となる現場でも、最適なサービスを見極めていきたいと考えます。
上記の例文では、状況判断をどのような場面で行ってきたのか、具体的に述べていることがポイントです。
実際に起こった問題とそれに対して自分が対応したこと、その結果をそれぞれ伝えることで、内容がわかりやすくなります。
どのような状況なのか採用担当者も把握しやすくなるため、同じように状況判断を求められる職場であれば、前向きに活躍をイメージしてもらえるでしょう。
なお、状況判断力を自己PRで伝える際は、具体的なアピールポイントや言い換え表現の参考として、以下の記事もチェックしてみてください。
時間管理能力のアピール例文
私の強みは、時間管理能力です。
私はTOEICのスコア向上を目指し、丁寧にスケジュールを管理しながら、ゼミ活動とTOEICの勉強を両立してきました。
私は就職までに英語力を磨きたかったため、在学中にTOEICで700点以上を取る目標があったのですが、当時はゼミ活動が忙しいことが課題でした。
そこで私は、授業以外の時間も時間割を作って行動することを徹底しました。
結果、ゼミ活動に支障をきたすこともなく、TOEICでは目標だった700点以上を取ることができました。
入社後も、時間管理能力を活かして自分のタスクとスケジュールを整理し、やるべきことを時間内に終わらせることで効率よく成長したいと考えます。
上記の例文では、時間管理能力をアピールしているため、どのような施策で困難な状況・課題を乗り越えたのか具体的に触れることが重要なポイントといえます。
「授業以外の時間も時間割を作って行動した」という具体的な施策を述べれば、自分なりの強みの活かし方がわかり、「どのように強みを発揮して行動できる人材か」というポイントを採用担当者がスムーズに把握できるようになります。
時間管理能力もさまざまな表現・エピソードでアピールできるため、具体的な自己PRの方法については、以下の記事をぜひ参考にしてみてください。
目標達成力のアピール例文
私の強みは、目標達成に向けて計画を立てて行動できる、目標達成能力です。
大学サッカー部では、先日、新入部員の勧誘人数について、目標を達成してきました。
サッカー部は部員の数が少なかったため、私は今回の新学期を機に、多くの新入部員を勧誘したいと考えていました。
そこで私は目標達成のために、勧誘イベントや部のアピールポイントの内容を見直すことを計画しました。
結果、計画が功を奏し、前年比150%の部員増加を実現できました。
御社に入社した際も目標達成力を大事にし、目標として掲げる営業獲得件数を達成するために必要なことを徹底的に考えることで、結果につなげたいと考えます。
上記の例文では、目標達成能力をアピールしているため、実際に行動を起こしたことでどの程度成果につなげられたのか伝えることが重要です。
ポイントは、「前年比150%の部員増加を実現できた」と、数字を使って定量的に成果をアピールしている点です。
このように詳細を述べれば、どの程度の頑張りがあり、どの程度目標達成に向けて成果を出せる人なのかが採用担当者に伝わりやすくなります。
数値で表せる部分があれば、積極的に数値を用いて、エピソードの具体性を高めていきましょう。
なお、目標達成能力を自己PRでアピールする際は、伝え方のコツ・ポイントとして以下の記事も見てみてください。
縁の下の力持ちのアピール例文
私の強みは、縁の下の力持ちとして、チームを支える姿勢があることです。
大学ラグビー部のマネージャーを務めており、練習や試合の際は常に周りを見て必要なサポートを行ってきました。
ラグビー部は強豪校のため練習が厳しく、マネージャーは常に人手不足の状態です。
そこで私は、先日の遠征では広い視野で周りを見ることを意識し、メンバー一人ひとりに必要なサポートを予測して動きました。
遠征中はこの働きをマネージャーリーダーに評価していただき、「遠征中にトラブルがなかったのはあなたのおかげ」と褒めてもらう機会もありました。
入社後も営業事務として営業の方を支える責任を持ち、必要なサポートを先読みしていきたいです。
上記の縁の下の力持ちのアピール例文では、志望する職種と絡め、再現性のあるアピールで締めくくっていることが重要なポイントです。
どれだけ魅力的な強みを伝えても、その内容が企業にとってメリットのあるものでなければ、企業は積極的に採用したいとは考えません。
そのため、最終的に強みの活かし方を伝える際は、どのような場面でどうやって強みを活かすかを具体的に述べることが重要といえます。
なお、縁の下の力持ちを自己PRでアピールする場合は、以下の記事も積極的にチェックしておきましょう。
【300字の自己PR】字数制限を超えてしまう時の対処法
自己PRを300字以内に収めるにあたって、なかなか指定文字数内に収まらず文字数が超過してしまう場合は、簡潔にまとめるコツを押さえておきましょう。
先に簡潔にまとめるコツを理解しておけば、それを踏まえたうえで自己PRを作成できるため、最初からある程度短く簡潔にアピール文章が書ける可能性があります。
字数制限を超えてしまうときの対処法・簡潔にまとめるコツは、以下の2つです。
- 要点を絞り込む
- 簡潔な言葉遣いに変える
これらを心がけて自己PRを作成すれば、自己PRも300字以内にすっきりまとまるでしょう。
では、詳細を一つひとつ見ていきます。
要点を絞り込む
300字以内に自己PRをまとめられないときは、要点を絞り込むことを意識しましょう。
エピソードの核となる部分を明確にして絞り込めば、不必要な情報が削られることで、300字以内に収められる可能性があります。
差別化・具体化のために、エピソードには詳しい情報を盛り込むことが重要ですが、不要なことにまで触れる必要はありません。
文字数が超過してしまうときは、要点が絞れておらず、不要な情報があふれてしまっていることが多いです。
そのため、300字以内に収められない場合は、まずエピソード内の情報量を見直してみてください。
大事な核となるのは自分の強みの裏付けができていること、信憑性や説得力があることなので、見直せば削っても問題ない情報はあるはずです。
見直しすぎて核まで削ってしまうことには注意が必要ですが、字数制限を超えてしまうときは、情報量の多さに気をつけましょう。
簡潔な言葉遣いに変える
300字以内に自己PRを収める場合は、簡潔な言葉遣いを意識しましょう。
冗長な表現を簡潔で短い言葉にすれば、文字数は削減が可能です。
字数制限を超えるときは、知らず知らずのうちに冗長表現が増えているケースが多いため、改めて見直してみましょう。
なお、冗長表現とは、不要な言葉・表現を伴う読みにくい表現方法のことです。
たとえば、以下のような例が挙げられます。
NG:使用することができる
OK:使用できる・使える
このような表現を極力減らせば、文章がスリムになり、全体の文字数も削られます。
「また」「なぜなら」「そして」などの接続詞も、文章の流れ次第ではなくても十分に伝わる場合があり、冗長表現の一つとして削るべきポイントになることもあります。
字数制限を超えてしまうときは、1文ずつ言葉遣いを見直し、冗長表現を中心に改善してみましょう。
【300字の自己PR】字数制限に満たない時の対処法
300字以内の自己PRを書くときは、字数制限を超えてしまうケースがある一方で、反対に字数制限に満たないこともあります。
なかなか300字に届かず、短い文章で終わってしまう…と困ったときは、以下の対処法を検討してみましょう。
- エピソードを詳しく掘り下げる
- 入社後の展望を詳しくする
エピソードの掘り下げや入社後の展望を詳しくアピールすることは、自己PRのボリュームを大きくするうえで重要なポイントです。
字数制限に満たないときは、全体的に具体性が足りない可能性があるため、ぜひ試してみてください。
では、詳細を一つずつ解説していきます。
エピソードを詳しく掘り下げる
自己PRが300字に満たないときは、エピソードを詳しく掘り下げることが大事です。
300字近くにまで到達しない場合は、傾向として、エピソードに具体性が欠けているケースが多いといえます。
具体的には、エピソードの背景や状況、そのときの周りの様子、自分の心情などを伝えることが望ましいでしょう。
エピソードを詳細化すれば、そのときの状況がより伝わりやすくなり、採用担当者も自分のそのときの活躍を想像しやすくなります。
結果、全体を通じたわかりにくさなどがなくなり、好印象を獲得しやすくなるでしょう。
可能な場合は、数値を使って内容を明確に伝えることも重要です。
また、成果に対する周りの評価(褒めてもらった・感謝の言葉をもらったなど)を加え、成果の凄さに対して客観性を持たせることも大切です。
入社後の展望を詳しくする
自己PRの文字数が300字に満たない場合は、入社後の展望をより詳しくアピールすることも大事です。
300字に届かないときは、入社後の展望についてアピールが足りない可能性があるからです。
特に、どのような企業にも当てはまるような展望を書いているのでは、そのアピールは企業には一切刺さりません。
その企業でなければならない理由につながらないため、入社意欲・熱意も伝わらないでしょう。
また、多くの企業に当てはまるようなアピールは、あいまいで抽象的だからこそ文字数も少なくなりがちです。
そのため自己PRでは、企業が求める人物像や業務で重要視されるスキルをまず明らかにし、より具体的で再現性のある展望を伝える必要があります。
事前に企業研究を行ったうえで、企業が理想とする働き方や人物像を把握し、その企業に合った展望を具体的にアピールしましょう。
【300字の自己PR】ポイントと構成をおさえて魅力的な自己PRを作成しよう
300字の字数制限を守って自己PRを作成する際は、書くときのポイントと構成などを十分に押さえておく必要があります。
字数制限の中で要点をうまくまとめるには、コツが要るため、見切り発車で書かないことが大切です。
また、自己PRはほかの就活生とかぶりやすい側面もあるので、300字以内というルールを守りつつ差別化を意識することも欠かせません。
初めて自己PRを書く際は、例文も見たうえで具体的な表現方法を学び、魅力的な自己PRの作成につなげましょう。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート
木下恵利
反対に、個人で集中して物事に取り組む姿勢などをアピールした場合は、状況によっては適正がないと判断されてしまう恐れがあるため注意が必要です。
企業分析をしっかり行い、どういった能力や適性が求められるのか明らかにしておきましょう。