はじめに
面接では1分間という限られた時間を与えられて自己紹介をするように言われることも多いです。
1分間スピーチのようなものですが、これは自身をアピールして良い印象を持ってもらうために非常に重要です。
しかしながら短い時間でうまく話せない人も少なくはありません。
高く評価してもらえる1分間自己紹介のコツについて解説します。
1分間自己紹介は面接の第一印象を左右する
まず面接では、身だしなみや立ち振る舞い、マナーをチェックされます。
1分間自己紹介で面接官は、自己紹介の内容だけでなく服装から言葉遣いや礼儀作法までしっかり見ているはずです。
自己紹介をする機会を持つことで、就活生一人ひとりを集中してチェックすることができるのです。
面接官に好感度の高い第一印象を持ってもらうことができれば、その後もスムーズに進みます。
しかしながら最初の時点でマイナスな印象を与えてしまうと、挽回するのが大変になってきます。
1分間自己紹介は、まさに面接の第一印象を左右するといっても過言ではありません。
服装や髪型などの見た目はもちろん、正しい敬語の使い方ができているか、声のトーンや表情に至るまで手抜きはせずに挑みたいものです。
1分間という時間は、あっという間です。
その間にいかに自分をアピールできるかも大切になってきます。
プレゼンテーションに慣れていない人は、面接までの事前準備や練習なども必要です。
なぜ面接に1分間自己紹介は必要?
自己紹介は、まず面接のいの一番で面接官に伝えなければならないものです。
自分の人となりを話すものであり、面接の導入部分になります。
入室した応募者に対して、興味をもってもらうきっかけにもなるものです。
つまり、自己紹介で自分をどのくらい印象付けることができるかが大切です。
では、企業側では、どのような位置づけで自己紹介を求めているのでしょうか。
「どんな人なの?」人柄を見極めるため
面接は、基本的に事前に採用担当者にわたっている履歴書などの書類を参考にして進められていきます。
書類の中にはある程度の情報はつまっていますが、自己紹介をすることで、応募者の人柄を見極めることができます。
自己紹介の内容というよりは、ハキハキとこのような場でも話すことができるか、言葉づかい、表情などといった細かな面まで見ているのです。
明るい笑顔で話している人物は好印象を与えられますし、言葉づかいが美しい人物であればマナーができている人物だと認められたり、育ちのよさをアピールしたりすることができます。
無理に偽る必要はありませんが、自己紹介の内容よりも、好印象を与えられるよう努力しましょう。
本題前のアイスブレーキング
面接は、誰でも緊張するものです。
そもそも面接に限らず、初対面で会う人に対しは、多くの人が緊張するものです。
それは応募者だけでなく、採用担当者も同じです。
初対面の人たちが集まったときに、氷を温めて溶かすように場を和ませて緊張をほぐすことを「アイスブレイク」といいますが、いわゆる面接の自己紹介も、面接の本題に入る前のアイスブレーキングの役割をもっています。
面接の際も、応募者が堅苦しい志望動機や企業への質問に答えていても、当たり障りのない模範解答のような答えしか返すことができなくなってしまいます。
自己紹介を挟むことで緊張をほぐすことができ、少しでも素の自分を出せるようにという意味でも、自己紹介が行われるのです。
意思疎通が測れるか
自己紹介は、基本的に3分程度でまとめなければなりません。
文字数でいうと、だいたい900文字相当が適切です。
あまりにも自分をアピールしたいがために、自己紹介でダラダラと話をするのは、面接においてNGになります。
自己紹介に限りませんが、話が回りくどい人や長い人は、意思疎通がうまく図れないと判断されます。
物事を進めるためには、どのくらいの対話が必要になるかのスキルは大変重要です。
自分が話しておきたいポイントだけを抑えて話すようにすると、3分程度にまとめることができます。
自分の意見や要点だけを伝えることができる意思疎通能力を試されている場と考えて、話が苦手な方は、事前に3分以内におさまるようにまとめて練習しておきましょう。
自分というものの説明を効果的にできているか
自己紹介は、内容が関係ないというわけではありません。
もちろん内容があまりにも印象的なものではないといけないというわけでもありませんし、あくまで面接の前置きですから、印象に強く残るものでもないのです。
しかし、そういう自己紹介だからこそ、興味をもってもらえ、印象に強く残る自己紹介にしたいと思いませんか。
自己紹介する際は、自分の強みを全面アピールするといいでしょう。
事前に自分の強みを自己分析して、探しておくといいでしょう。
これといった強みがない方は、見た目とは違った意外な一面をアピールして伝えるのも効果的です。
たとえば、とてもおとなしそうな女性らしい応募者が、「空手二段を取得していて厳しい練習にも常に目標達成のために努力してきた」などとアピールすれば、意外性に興味をもってもらうことができるでしょう。
1分間の自己紹介で話すべき項目
就職面接で自己紹介をするときに、あらかじめ面接官が聞きたい内容を指定してくることがあります。
その一方で、1分間の制限時間を設けられ、すべて自分自身で自己紹介の内容を考えて話さなければいけないケースもあります。
どのようなケースであれ、自信を持って答えられるように事前にしっかりと準備しておきましょう。
あらかじめ自己紹介にベストな項目をチェックし、話す内容を用意しておくと、どのような方法で自己紹介するにしても慌ててしまうことはありません。
氏名・所属大学名
就活生が就職面接で自己紹介をするときには、まず氏名や所属大学名を伝えるようにしましょう。
用意された時間は1分間と言えど、自分の将来を大きく左右する自己紹介となるため、緊張するという方がほとんどです。
しかし、面接官に与える印象が少しでも良くなるように自分の氏名や所属大学名を伝えるときには、明るい笑顔を心がけるのはもちろんのこと、適度な声の大きさで話すことが大切です。
ガクチカ
就職面接でガクチカを質問されることもあります。
ガクチカとは、学生時代に頑張ったことや学生時代に取り組んだことを指します。
それぞれの就活生が学生時代にどんなことを頑張ってきたのかを質問するのは、企業が求めている人物であるかを見極めるためです。
自身が企業にマッチする人材であるということをアピールできるよう、輝かしい実績を残した経験などを伝えると、高評価につながります。
趣味・特技
趣味や特技を自己紹介で伝えることも自分の良さを知ってもらうためのアピールになります。
面接官が興味を持ってくれれば、より明確に自分の良さを知ってもらうこともできるでしょう。
しかし、ここで注意しなければいけないのは、必ず自分が経験した趣味や特技を話すということです。
実際に経験したことのないことを趣味や特技として話してしまうと、万が一、面接官から深く質問された際につじつまが合わなくなってしまいます。
性格
次に性格を伝え、自己PRしてみましょう。
性格を自己紹介で伝えるときには、長々と話す必要はありません。
1分間の短い時間で自己紹介しなければならない場合、一言で自分の性格を伝えたほうが好印象です。
性格について掘り下げた質問をする面接官もいるため、即座に対応できるよう答えを用意しておくと安心です。
面接への意気込み
自己紹介の最後には、面接の意気込みを伝えることを忘れてはいけません。
最後まで気を抜かず、面接への意気込みを自分自身の言葉で伝えることで、誠実さをアピールできるでしょう。
自己紹介を聞いてくれた面接官への感謝の気持ちを忘れず、丁寧に接するはもちろん、笑顔で挨拶することが大切です。
魅力的な自己紹介を作成するコツ
1分間という枠で自己紹介をする意図は、企業によってもさまざまです。
社会人になると、時間の使い方も重要な課題となります。
1分間でどれだけのことができるのか、就活生の時間に対する観念を知りたいという目的もあるでしょう。
また、1分間で話すためには、伝えたいことを自分なりに整理してまとめる能力も必要となってきます。
仕事をするにあたって、商品説明や人前で発言する機会が多い職種も見られます。
ダラダラとあれもこれも話していたのでは、良いプレゼンはできません。
1分間スピーチにより、応募者の説明能力も見ているのです。
もちろん、声の大きさや表情からも、その人の性格は見て取れます。
いずれにせよ、1分間の自己紹介はただの名乗り行為ではなく、面接官に好印象を持ってもらうための最初に行う重要クリアポイントであるのです。
良い評価を得るためには、「見た目」「内容」「話し方や表情」の3点を意識する必要があります。
面接にふさわしい服装や髪型をすることは当然守るべきマナーの基本です。
自信を持って自分をアピールできる身だしなみをしたうえで、どのように1分間自己紹介をすれば良いのかまとめてみました。
自己紹介で話したいことを書き出す
できる限り内容の濃い話を簡潔にまとめて伝えるためには、事前に話すことをまとめておく作業が大切です。
まず自身の話したいことを、ノートに箇条書きにしていきましょう。
たとえば学生時代に頑張ったことや趣味・特技、そして長所などが自己紹介で話すのにふさわしい項目です。
それ以外に、自身の名前や学校名を名乗る時間と簡単なあいさつも加えなければいけません。
それらも含めて1分間なので、要点を押さえて簡潔にギュっと絞らなければならないのです。
自己紹介で話す内容を1つに絞る
話したいことをいくつか箇条書きにしたならば、その中でどれか1つの内容を選びます。
あれもこれもアピールしたくなるかもしれませんが、時間的に無理があります。
また欲張ると結局言いたいことが伝わりにくくなるでしょう。
話す内容は1つに絞ることが、1分間自己紹介を成功させるポイントです。
それではいったいどれを選べば良いのでしょうか。
話す内容のチョイスを失敗しないために把握しておきたいのが、企業の社風や求める人物像です。
受ける企業と何かしらリンクする点がある内容を話したいものです。
たとえば体育会系の社風で営業職を希望するのであれば、アクティブさが感じられるような自己紹介をするのが望ましいでしょう。
それならば学生時代にラグビー部で活躍した話題などを選べば、面接官も「自社にマッチした人材ではないか」と応募者に興味を持つはずです。
また、たくさんの応募者がいる中でいかにインパクトを与えて自分のことを覚えてもらえるかも重要です。
自己紹介では、面接官が「面白いな」と感じるような個性的でユニークな事柄を選ぶのも良いのではないでしょうか。
伝えたいことはキーワードでコンパクトに伝える
自身が明確に伝わるキャッチワードを考えておけば、自己紹介もうまくいきます。
1分間しかないので、長々と説明するよりはわかりやすいキーワードを使用するほうが話がまとまりやすいでしょう。
自分を一言で説明できるようなキャッチフレーズを考えていれば、面接で非常に役立つはずです。
たとえば、「私は聞く耳を持っています」というキャッチコピーは、聞き上手なのはもちろん、コミュニケーション能力や協調性にも長けているイメージにつながります。
「人をハッピーにする笑顔の持ち主です」というような自己紹介も素敵ではないでしょうか。
自分の強みが伝わるキーワードは、自身が日頃話している言葉や作文などに無意識によく使われているものです。
キーワードがわからないという人は、自身の今までの主な体験を書き出してみると良いでしょう。
その中で頻度の高いワードを拾っていきます。
自分を表すキャッチフレーズを見つけることは、自分と向き合い自己分析する良い機会にもなります。
就活をするにあたってぜひしておきたい作業の一つです。
目安は300文字程度
そもそも1分間の自己紹介とは、文字数にすればどれくらいなのでしょうか。
だいたい目安として、300文字くらいを考えておけば良いでしょう。
事前に文章でプレゼンすることをまとめる際には、300文字ほどで書き起こしてみます。
しかしながら実際に声に出して読んでみると、人によって300文字では足りない場合も出てきます。
まとめた文章は一度は必ず読み上げて、実際に何分ほどかかるのか時間を計ってみることが必要です。
足りない場合は、強みをアピールしたい部分について何かしら付け加えていきます。
もちろん、自身の名乗りや締めの挨拶文も入れて1分間なので、それらも含めて文章にまとめておけば安心です。
焦らずゆっくりハキハキと話す
面接では誰しも多かれ少なかれ緊張するものです。
緊張すると、人によっては非常に早口になったりボソボソ小声になったりすることもあります。
しかしながら早口や小声というのは、マイナス評価につながりがちです。
早口では面接官は聞き取りにくくて、せっかくの自己アピールも何を言っているのかわからなくなるケースが多いのです。
またボソボソと小声で話す人は、どこか暗くて内向的なイメージを持たれてしまうことが多いでしょう。
1分間しかないと思うと、ついつい焦ってしまうかもしれません。
しかしながら落ち着いてゆっくり話すほうが良いスピーチができるものです。
事前にタイマーを1分に設置して、落ち着いて話す練習をしておけば当日も同じように話せます。
面接では言葉遣いもチェックされるので、練習のときから正しい敬語を使うように心がけましょう。
また面接官の目をしっかり見て、笑顔でハキハキと話すことも大切です。
面接官は応募者の目の輝きや素敵な笑顔を、高く評価するはずです。
人によっては、「あのー」や「えっと」など余計な前置きや語尾を伸ばす癖がある人もいます。
しかしながらこうした口癖は、面接官にとって聞きづらいだけでなく時間ロスにつながります。
語尾は伸ばさず、ハキハキと喋りたいものです。
1分間の自己紹介で好印象を与えるポイント
就活面接において自己紹介は企業への印象を固定化させる大きなチャンスです。
最初のつかみともいえるでしょう。
自己紹介で企業に好印象を与えるためにはどのような工夫をすべきでしょうか?
ここでは企業から好印象を獲得するための自己紹介のポイントについてお話します。
結論を最初に明示
自己紹介のみならず、これは他の質問に対する回答を作成する際にも重要となります。
就活において、企業向けに自身をアピールする際は、結論を最初に明示することを心がけてください。
結論を最初にはっきりと伝えることにより、それ以降のエピソード等具体的なアピールポイントへの道筋が立ちやすくなります。
これから何について話すかを明確にしておくことで、企業に要点を印象付けるのです。
結論を最初に明示しないまま話を進めると、初めてあなたのことを知ろうとする企業は要点をつかめません。
企業に自分の人柄や強みを印象付けるためにはまず結論をはっきりさせることを意識しましょう。
自分らしさを重視
自己紹介では自分らしさを重視しましょう。
というのも、例えばエピソードは他の学生とかぶってしまうことがありますね。
しかし、自分らしさで他の学生と差をつけることが可能なのです。
自己紹介における自分らしさとは、自分なりの価値観や感情、考え方のことを指します。
同じ経験をしても、そのときに感じたことは人それぞれ異なるはずです。
そのため、自己紹介でも自分らしさをアピールしましょう。
要所ごとに感情やそのとき感じたことを結び付けて説明すると、自分らしい自己紹介になります。
自己PRや長所、志望動機に結び付ける
自己紹介はその後の回答に対して一貫性を印象付ける役割も持ちます。
そのため、自己紹介で何を話すべきか決めかねている方はぜひ他の質問に対する回答への導入となるようなトピックを選んでみてください。
例えば、自己PRで継続力をアピールする際は、継続力が活かされた経験を自己紹介で軽く触れておきます。
そうすることにより、自身の強みである継続力が強調できるのです。
このように、自分が面接で最もアピールしたいことについて少し触れておくとその後の回答とも結びつきができるのでとても有効に印象付けることができます。
企業に貢献する意思をアピール
自己紹介の締めは企業に対して貢献する意思を示しましょう。
企業は就活面接において、一緒に働く人を探しています。
そのため自ら企業と働くビジョンを持っている学生は企業にとってとても魅力的に見えるのです。
自分の人柄を活かして、企業にどのように貢献したいのか、アピールして自己紹介を締めましょう。
1分間自己紹介のよくある疑問とは?
そもそも自己紹介とは企業に対してアイスブレイクを兼ねて自分を知ってもらう場面です。
ここでどこまで自分のことを話せばいいのかなど疑問に思うのではないでしょうか?
企業の面接を作っているような採用のコンサルタントにお話を聞いて就活生の多くがまちがいがちな部分について解説していきます。
自己紹介はどこまで話せばいいのか
そもそも自己紹介はどこまで話せばいいのでしょうか?
おそらく就活生の多くは面接である程度自分をアピールするための準備をしていると思います。
自己紹介である程度自分のことを話すと自然と自分が準備してきたアピール内容を話すことになってしまって後になって「これ自己紹介でも話したな・・・」という思いをすることはありませんか?
自己紹介ではそこまで深くアピールをする必要はありません。
企業側も自己紹介で自己アピールをされても、「それは後で聞くよ・・・」という気持ちになってしまいます。
自分の長所などを話そうと思うのであれば、具体的なエピソードなどは紹介しないでスキルや経験を簡単に伝える程度で充分です。
自己紹介で話したことをアピールしてもいいの?
自己紹介で自分の強みやスキルや経験を話そうとすると、それを後ほどのアピールの場面で同じことを話すことになります。
そうなると企業に飽きられてしまうのではないかと不安な方もいるのではないでしょうか?
結論から言えば全く問題ありません。
自己紹介では最初に自分の人となりが簡単に伝わればいいので、具体的なエピソードなどは話さないため、企業側もそうした長所の詳しくは後ほど判断しようと考えています。
例えば、自己紹介で明るい人柄だと伝えた場合はその場では企業側も「この就活生は明るい人柄なんだな」と思った上で話を聞いてくれます。その後に自己PRなどの場面で企業から聞かれた際に詳しく説得力を持って伝えられればそれで全く問題ありません。
1分間自己紹介の例
具体的に、1分自己紹介の良い事例について見ていきましょう。
結論から話し、少し事例やエピソードも添えながらあいさつへとつなげていくのが理想的です。
事前に整理した内容は、パターンの違う自己紹介2つくらいにまとめて、家族や友人に聞いてもらいましょう。
わかりやすいと評価された自己紹介文を、当日話すようにすれば安心です。
例文①
私は神戸の〇〇区の〇〇山の麓です。
小学生のころは、毎朝学校が始まる前に父と弟とその山に登っておりました。
早朝登山をしてから登校しても遅刻したことはなく、担任の先生にも感心されていました。
そのおかげで今でも早起きが非常に得意ですし、足腰も鍛えられて丈夫です。
山に囲まれ自然に触れながら育ちましたので、女性と言えどもたくましく少々のことではへこたれません。
御社は早出出勤があり1日歩き回る仕事とのことですが、早起きが得意で足腰にも自信がある私にはまさにピッタリな仕事ではないかと今からワクワクしております。
入社した暁には男性顔負けの根性で、女性社員ナンバー1になりたいと思っております。
本日はどうぞよろしくお願いいたします。
Point
この例文では、最初に名前を述べたあとに出身を詳しく話しています。
そこから自然と幼い頃の登山の話をすることで話を聞いている側に関心を持たせることができます。
また、その登山のエピソードが自然と企業に対する自己PRにもなっているので今後の話の展開もスムーズにいくことでしょう。
また、入社後の話をすることで企業に対して入社意欲のアピールもできています。
この話を聞いている人が登山を好きな人ならここから話が広がってアイスブレイクもうまくいくことでしょう。
例文②
私の長所は、1度に2つ以上のことを平行してミスなく行える手際の良さや段取り力です。
私は、学生時代は3つアルバイトをかけもちのうえ、部活動もしておりました。
朝は5時起きでカフェのモーニングのアルバイトに入り、講義が終わればアパレル店で接客業をしておりました。
さらに夜は家庭教師をする日もあり、実に目まぐるしい毎日でしたが、講義も休んだことはありません。
段取り良く物事を計画し、仕事においてはスピードアップを心がけてテキパキと行動できます。
複数の事項を同時進行できる力は、御社の仕事でも活かせると思います。
本日はよろしくお願いいたします。
Point
この自己紹介では自分の強みを全面に押し出しているところがポイントです。
簡潔に自分の強みをアピールできている点は非常にいいところです。
最後に自分の強みを持って企業に対して自分をアピールしています。
しかしこの自己紹介の最も優れている点は紹介しているエピソードの強さです。
学生時代のアルバイトをアピールする学生は多くいますが、ここまで多くのアルバイトを同時にこなしている学生は少ないため、ここからなぜそんなにバイトをしていたのかなど、企業側から質問が多くくることが想像できます。
そうすればアイスブレイクにも成功し、今後の面接もスムーズに進んでいくことでしょう。
例文③
私は、人を楽しませてやる気を起こさせることができる人間です。
学生時代は塾の教師のアルバイトをしていましたが、やはりやる気がない子供も見られます。
そんな子供のモチベーションをいかに上げることができるかが、私にとっての仕事の面白さでもありました。
そこで考えたアイディアは、子供が好きそうなゲームを取り入れての勉強方法でした。
ゲームが好きな子供でしたので、私のやり方にとても関心を持ち一気にやる気が目覚めたのです。
その子供は無事に希望校に合格して、親御さんからも感謝してもらえました。
モチベーションアップを考える力は、御社のチーム営業にも活かせることができると思っております。
よろしくお願いいたします。
Point
こちらの自己紹介でも簡単に自分の強みをアピールしています。
エピソード自体はそこまでくわしく触れずに、自分の強みを簡潔に紹介することでそのエピソードにも興味を持てるような自己紹介になっています。
また、この自己紹介で素晴らしい点は最後のチーム営業に触れている点です。
チーム営業という営業形態を理解していることで企業に対して、しっかりと企業のことを調べて理解している点や自分の志望度の高さをアピールすることができています。
1分間自己紹介のNG例
ここでは、NGとなる自己紹介の例文を3つご紹介します。
合わせてNGとなる理由もアドバイスしますので、早速チェックしてみましょう。
例文①
大学時代には、ラグビー部に所属し、部長としてチームをまとめてきました。
メンバー一人ひとりの気持ちに寄り添い、コミュニケーションを図ることを心がけたことで好成績を収められました。
また、部活や学業以外にもアルバイトでスキルを上げることにも力を入れました。
自分の強みは、根性があるところだと思っています。
本日は、貴重な時間を作っていただきありがとうございます。
Point
この例文は、自分自身のことを一見伝えられているように感じますが、自己PRしすぎてしまい、面接官が求める質問に答えられなくなってしまいます。
自己紹介文を作成する際に大切なことは、面接官が求めている意図や目的を把握することです。
また、これまでの自分の頑張りだけを述べるのではなく、今後仕事でどう活かしていくのかもアピールするといいでしょう。
例文②
大学では、○○について学び研究を重ねました。
趣味は読書で特技はピアノです。
長所は、計画性があるところです。
事前にじっくりと計画を立てて行動することを心がけてきました。
御社では営業職に携わり、業績アップに貢献できればと思っております。
本日はよろしくお願いいたします。
Point
この例文では、さまざまな自己PRができていますが、良さを実感できる共通点を見つけられません。
そのため、面接官に大きな印象を残せなくなってしまうでしょう。
自己紹介をするときには具体的に述べ、面接官に「もっとこの就活生のことを知りたい」と思ってもらえるように自己紹介を考えることもポイントです。
例文③
大学での勉強はもちろん、アルバイトで自分自身を高めることも努力しました。
飲食店で3年間にわたりアルバイトを続けてきましたが、店長代理に上りつめるほどの売り上げを達成できました。
アルバイトを辞めていく学生が多い中、これだけの長い年数にわたり続けられたことは自身の強みである粘り強さだと思っております。
本日はよろしくお願いいたします。
Point
この例文では、自己紹介というより、ただ学生時代のアルバイト経験について話しているだけになってしまいます。
学生時代にアルバイト経験を通して頑張ったことを伝えるのは間違いではありませんが、面接官が就活生のことを知られるように、就職面接で伝えるべき内容であるかを事前に確認することが大切です。
面接で1分間の自己紹介をする際の注意点
面接で自己紹介をする際には、いくつか気を付けておきたい注意点があります。
注意点とは、「暗記しないこと」、「客観的に伝わる内容にすること」、「身振り手振りで説明すること」の3つです。
自分自身のことを相手に伝える必要がある自己紹介では、これらの点に注意しつつ、以下に自分をアピールできるかどうかが重要になります。
以下でそれぞれの注意点について詳しくご紹介していきますので、よく確認して練習するようにしましょう。
暗記しない
自己紹介できちんと自分のことを伝えられるように、事前に考えた内容を頭に入れておこうとする方も多いかと思います。
大体の内容を事前に決めておくことは良いのですが、文章をすべて丸暗記してしまうと、かえって逆効果になるので注意が必要です。
というのも、暗記した文章を話してしまうと、面接官にはどうしても暗記の文だと伝わってしまいます。
暗記した文章を読まれているだけでは、どれだけ良い内容を話していたとしても、「暗記した文を答えた子」という風に捉えられてしまう可能性も少なくありません。
そのため、自己紹介では、事前に考えた文を暗記するのではなく、メモとしていくつか箇条書きで準備する程度にしておき、それらを伝えるように話すことを意識しましょう。
客観的に伝わる内容か
自己紹介の内容を客観的に伝わりやすい内容にできるかどうかは、就職活動の面接においてとても重要なポイントと言えます。
初めて聞いた人でも理解できる内容でないと、面接官が理解できなくなってしまい、魅力的な内容でも伝わりません。
そのため、できるだけ専門用語などは使わず、誰でも理解できるような内容にするように注意して考えるようにしましょう。
また、ほかの就活生と差別化を図ったがゆえに、内容がディープすぎるものや感情的な内容の自己紹介もNGと言えます。
誰が聞いても良いイメージを持てるような客観的な内容にしつつ、自分の個性が伝えられるような内容にするように、事前に大体の伝える内容を決めて、話す練習しておくことが大切です。
身振り手振りで説明する
意外と思う方も多いかもしれませんが、自己紹介において簡単な身振り手振りを付けながら話すことは好印象になります。
身振り手振りを付けて説明すると、内容がより伝わりやすくなり、自己紹介のポイントも伝えやすくなるのです。
ただ、一つ注意しておきたいことが、その大きさや頻度です。
あまりにも身振り手振りが大きい場合やずっと手を動かしているようでは、かえって落ち着きのない印象を与えてしまって逆効果になります。
そのため、あくまでも、常に姿勢の軸はぶらさず、あくまでも手元を少し動かす程度にすることが大切です。
ちょっとした時の上品な身振り手振りは、内容を相手に伝えやすくするだけでなく、第一印象が良くなることもあります。
これらの点を意識して、上手に説明するようにしましょう。
まとめ
1分間でうまく自己紹介するなんて無理だと苦手意識を持っていた人も、このようにポイントを押さえて準備すれば意外とスムーズにクリアできるものです。
楽しく自己紹介ができれば場も和み、面接官と話しやすくなるというメリットも生まれます。
自分らしい魅力あふれる自己紹介を考えて、内定へとつながるように頑張りましょう。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート