吹奏楽のガクチカのエピソードを書くときは、経験を活かしてより魅力的なアピールができるように、ポイントやコツを押さえておくことが大切です。
初めてガクチカを書く際は、何に注意すべきなのか、どのような流れで書けば良いのかなど、疑問・不安に感じられることはさまざまあるでしょう。
そこで今回は、ガクチカで吹奏楽経験をアピールするときのポイントを詳しく解説していきます。
また、アピールできる具体的な強みや、例文などもあわせて紹介します。
就活で重要になる選考対策において、ガクチカで吹奏楽経験を伝えるときのポイントがわからない…と困っている人は、ぜひ参考にしてみてください。
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【吹奏楽のガクチカ】ガクチカとは
吹奏楽経験のエピソードをガクチカとして伝える際は、まず、そもそもガクチカとは何なのか理解を深めることが肝心です。
就活のES(エントリーシート)や面接対策では、さまざまな質問に対して適切な答えを準備する必要があるため、ガクチカそのものについて理解が不十分な人も多いかもしれません。
そのためここからは、基礎知識として、ガクチカの概要をまとめていきます。
また、あわせて自己PRとの違いも解説していくため、それぞれの違いがわからず悩んでいる人もぜひチェックしておきましょう。
学生時代に力をいれたこと
就活でよく聞く「ガクチカ」とは、「学生に力を入れたこと」です。
ガクチカは略称であり、選考対策をする際はさまざまなところでガクチカと呼ばれるため、今回を機に忘れずに覚えておきましょう。
ガクチカは、ESや面接ではよく聞かれる質問の一つといえます。
そのため、志望動機や自己PR、長所短所などとあわせて必ず対策すべき質問項目であり、対策する際はどのようなエピソードがあるかよく探しておく必要があります。
ガクチカの題材やエピソードは、学生時代に精力的に取り組んだことであれば基本的に何でも良く、部活やサークルの活動はガクチカとしてよく選ばれる傾向にあります。
吹奏楽部・サークルに所属している人であれば、吹奏楽経験をガクチカにすることは多いため、実際にアピールする際はほかの学生との差別化も積極的に心がけましょう。
なお、企業はおもに本人の人柄や興味関心を知りたいという意図でガクチカを聞くため、自分という人がどういう人物かよく伝わるかどうかも重要なポイントといえます。
自己PRとの違い
ガクチカについて概要や性質をつかむうえで重要なことの一つに、自己PRとの違いを知ることが挙げられます。
自己PRとガクチカは、似ている部分があるため、選考対策を行う際はごちゃまぜにならないように注意が必要です。
はじめに「自己PR」とは、自分の強みやスキルをアピールし、企業に適性があること、活躍の可能性があることを述べるものになります。
これに対して「ガクチカ」は、学生時代に力を入れたことが論点・話のテーマです。
そこから自分の強み・得たスキルなどを伝えて入社後にどう活かしたいのかアピールするため、確かに自己PRと似たような内容になることはありますが、両者は論点や強みを伝えるうえでのアプローチが異なることがわかります。
ガクチカでは、企業はおもに人柄や物事に対する取り組み方をチェックしているため、自己PRとガクチカでは評価基準も違っているといえます。
どのような違いがあるのか明確に理解し、アピールの際は混同しないように注意しましょう。
【吹奏楽のガクチカ】企業がガクチカで評価しているポイント
吹奏楽経験のエピソードをガクチカにする際は、企業がどのような点をチェックし、選考の合否判断につなげているのか気になるところです。
そのため、この項目では、企業がガクチカを評価するうえで見ているポイントを解説します。
企業がガクチカで評価しているポイントは、おもに以下の4つです。
- 人柄
- 主体性
- チームワーク
- 成長意欲
これらはいずれも社会人として多くの場面で重要視される項目であり、さまざまな仕事で発揮できるスキルといえます。
ガクチカを書くときは、上記4つの評価のポイントに基づき、魅力的なアピール文章を考えることが大切です。
では、詳細を一つひとつ解説します。
人柄
ガクチカを聞く際に、企業は、学生一人ひとりの人柄に注目しています。
ガクチカの経験からは、協調性やコミュニケーション能力、その他問題解決能力や行動力などさまざまなスキル・性格的特徴がわかるものです。
これらは総合的に本人の人柄ともいえるもので、企業が採否を判断するうえで重要なポイントになります。
多くの企業は、採用にあたって自社に合う人柄・価値観かどうかを重視しています。
企業にはそれぞれ社風や理念に基づく「求める人物像」があり、それにマッチする人材を集めて組織を形成することが、円滑に会社を回すポイントになるからです。
そのため、ガクチカを聞くうえで、人柄に対する評価は必要不可欠となります。
特にガクチカは、それぞれの物事に対する取り組み方や問題意識などから人柄が伝わりやすいため、人柄を見るうえでガクチカを重視する企業は多いといえます。
そのためガクチカを述べる際は、自分の特徴がよく伝わるように、具体性を高めることが大切です。
主体性
企業はガクチカを聞くうえで、学生それぞれの主体性もよくチェックしているといえます。
主体性とは、自ら考えて行動したり、判断を下したりする姿勢のことです。
主体的に行動できる人は、常に自分の意思をもって必要な行動を取っていけるため、主体性が低い人と比べて成長が早いことが特徴です。
仕事でも成果を出しやすいので、企業からは重宝される人材だといえるでしょう。
そのため多くの企業は、ガクチカを含めてさまざまな質問を重ねることで本人の主体性を確かめ、優秀な人材かどうかを見極めているのです。
ガクチカでは、取り組みの中でどのような行動を取ってきたのか詳細を述べる必要があるため、主体性についてのポテンシャルを測りやすい傾向にあります。
そのため、吹奏楽の経験を積む中で何かに主体的に取り組んだエピソードがある場合は、積極的にガクチカでアピールしてみましょう。
チームワーク
企業がガクチカで聞く中で重要視されることの一つには、チームワークも挙げられます。
チームワークは、周りにいる人と積極的にコミュニケーションを取ったり連携したりしながら、一つのことを円滑に進めていくうえで形成されるものです。
仕事は複数人で協力して行う場面が多いため、積極的にチームワークを形成し物事に取り組む姿勢は、どのような企業・職種でもある程度求められるでしょう。
そのため、企業はガクチカを聞くうえで、チームワークを意識した行動ができるかどうかを評価しています。
吹奏楽をガクチカのエピソードに選ぶ場合は、部活やサークルの皆で連携することが重要となるため、その姿勢は評価につながる可能性が高いといえます。
どのように皆と協力したのか、チームワークを意識するうえで気をつけたポイントは何かなどの点を具体的に述べれば、ガクチカでは好印象を獲得しやすくなるでしょう。
成長意欲
企業はガクチカを聞く際に、成長意欲がどの程度あるのかというポイントにも関心を寄せています。
成長意欲が強い人ほど、いち早く成長して現場で活躍でき成果を出せるため、企業にとってアピールから成長意欲が感じられることは重要といえます。
入社時は特別なスキルは持っていなくても、成長意欲さえあれば、考え方や行動に良い変化が起こりやすくなります。
周りにも良い影響を与えられるため、率先して行動できる人として、リーダーポジションなども任せてもらいやすくなるでしょう。
ガクチカからは、主体的に問題解決に臨む姿勢やトラブルに対する問題意識の高さなどで、本人の成長意欲は伝わるものです。
だからこそ企業はガクチカを積極的に聞くことで、エピソードから、すぐ成長できる人材か確かめているといえます。
【吹奏楽のガクチカ】吹奏楽でアピールできる強み
吹奏楽経験をガクチカとして伝えたいときは、まず、吹奏楽で得た能力としてどのような能力・強みがアピールできるのかチェックしておきましょう。
アピールできる強みをあらかじめ理解しておけば、触れるべきアピールポイントが明らかになるため、より採用担当者に刺さりやすいガクチカが書けるようになります。
具体的な強みは、以下の3つが挙げられます。
- 協調性とチームワーク
- 忍耐力と集中力
- 自己管理能力
上記の強みは、いずれもさまざまな仕事で活かせる強みなので、積極的に触れれば良い評価につながりやすくなります。
では、強みの内容を詳しく見ていきましょう。
協調性とチームワーク
吹奏楽のガクチカでは、協調性とチームワークをアピールできるといえます。
吹奏楽は、複数のパートが一体となって演奏するという性質上、仲間と息を合わせて調和することが必要不可欠だからです。
また、同じ目標に向かって協力する姿勢も、吹奏楽の経験を積めば自然と身につくでしょう。
そのため、吹奏楽経験が長い人は協調性やチームワークに優れていることが多く、自然と周りを見ながら行動できる場合が多いです。
人と協力しながら進める仕事も向いている傾向が強いため、そういった職種を志望する際は、アピールしやすい強みといえます。
その際は、チームワークを意識したり協調性を高めたりするうえで、自分なりに気を付けているポイントなどに触れると良いかもしれません。
周りとの調和を大事にするうえでの自分の考え方や価値観が伝わり、しっかり協力の姿勢をもって取り組んでいることがわかるでしょう。
忍耐力と集中力
吹奏楽をガクチカにする場合は、忍耐力や集中力もアピールできる可能性があります。
吹奏楽で一曲披露するためには、ある程度長時間の練習を積む必要があり、一朝一夕で完結させることはできません。
そのため、吹奏楽経験を積めば、自然と忍耐力は身につくといえます。
難易度の高い曲に挑戦する場合は、高い集中力をもって練習に取り組む必要もあるため、集中力が鍛えられるきっかけにもなるでしょう。
忍耐力も集中力は、たとえば、細かい作業や作業の正確性を求められるような場面で役立つ可能性があります。
該当する企業・職種にエントリーするときは、具体的なエピソードとあわせてアピールすることで、良い評価を獲得できるでしょう。
忍耐力・集中力を発揮するうえで、自分なりに工夫したポイントを伝えることも重要です。
自己管理能力
吹奏楽のガクチカでアピールできる強みには、ほかに、自己管理能力も挙げられます。
吹奏楽では、個々の練習と全体の練習それぞれに取り組む必要があるため、スキル向上のために進捗管理などを欠かさずに行う必要があります。
計画的に練習を進める姿勢も重要なので、自己管理能力や計画性は、活動に取り組む中で自然と鍛えられるでしょう。
「がむしゃらに練習してきただけで、正直そこまで意識していない」という人でも、無意識のうちに、進捗や状態を管理できていることは多いものです。
自己管理能力や計画性も、働くうえで必要とされやすい能力なので、具体的にアピールすれば魅力を感じてもらいやすくなると期待できます。
自己管理能力が高い人は意思が強く、責任感があったり真面目な性格だったりするため、そのような強みをアピールすることもおすすめです。
【吹奏楽のガクチカ】他の就活生と差別化するポイント
吹奏楽経験をガクチカにする場合、同じ吹奏楽経験のある人と内容がかぶらないようにするためには、差別化のポイントを押さえておく必要があります。
差別化を意識してガクチカを作成すれば、自分独自の視点を取り入れたり、自分なりに実践した工夫を説明したりすることでオリジナリティが出せます。
差別化するポイントは、以下のことが挙げられます。
- 具体的なエピソードを用いる
- プロセスを重要視する
ガクチカでは、ありきたりな内容にならないために、具体性を高めることがとにかく重要といえます。
では、詳細を一つひとつ見ていきましょう。
具体的なエピソードを用いる
ガクチカで吹奏楽のエピソードを書くときは、具体的なエピソードを用いるようにしましょう。
エピソードの内容があいまいで、ただ頑張ったと述べるだけでは、抽象的すぎて何を頑張ったのか伝わりません。
ほかの就活生との差別化もできないため、まったく印象に残らないガクチカになってしまいます。
そのためガクチカでは、「鮮明にイメージできること」を意識し、エピソードを具体的に説明しましょう。
情報過多にならないように注意する必要はありますが、登場人物やそのときの状況、自分の行動内容などはしっかり伝わるように述べることが大事です。
また、成果の詳細は、可能な限り数字を使って表現するようにしましょう。
成長率などのデータがあれば、どの程度素晴らしい成果につなげられたのかが客観的にわかりやすくなることで、差別化にもつながります。
プロセスを重要視する
ガクチカで吹奏楽の経験を伝える際は、プロセスを重要視することが大事です。
なぜならガクチカでは、成果よりも、そこに至るまでのプロセスが評価される傾向にあるためです。
どのように工夫・努力したか、大変なことをどう乗り越えたのか、なぜ頑張れたのかなどのプロセスからは、それぞれの具体的な行動や感情が伝わってきます。
それらは自分だけのエピソードであり、ほかの人とはかぶらないものです。
そのため、成果に至るまでのプロセスはしっかりと説明し、差別化を図りましょう。
なお、ガクチカで吹奏楽の経験を書いた際にありきたりな印象を持った場合は、プロセスの説明が不足している可能性があります。
何を工夫したのかなどのポイントは、明確に記載し、オリジナリティのあるガクチカに仕上げましょう。
【吹奏楽のガクチカ】採用担当者に好印象を与えるコツ
吹奏楽のガクチカでは、採用担当者からより良い印象を獲得するために、さまざまなポイントを意識する必要があります。
せっかく書いたガクチカを好印象につなげるためには、以下の2点を積極的に実践しましょう。
- 企業研究を徹底する
- 簡潔にまとめる
企業研究は企業のニーズに合ったアピールをするうえで重要であり、簡潔にまとめることは内容のわかりやすさを高めるうえで必要不可欠といえます。
それぞれを意識してガクチカを仕上げれば、完成度が高まるため、好印象につながることで内定を勝ち取るきっかけになります。
では、ポイント一つひとつを見ていきましょう。
企業研究を徹底する
企業研究は、企業が求める人物像に合うアピールをするうえで必要なことです。
徹底的に企業研究・分析をしなければ、企業はどのような人材を求めて採用活動をしているのかわからないため、効果的なアピールができません。
そのため、ガクチカで採用担当者から好印象を得るうえでは、事前の企業研究を積極的に行う必要があります。
たとえば高い集中力をもって業務に取り組んでくれる人を求めている企業なら、事前にそのニーズを把握することで、ガクチカに集中力をアピールするエピソードを取り入れられます。
結果、好印象を獲得するきっかけにつながる仕組みです。
企業が求める人物像は、採用情報だけでなく、事業内容や経営理念などさまざまな側面から総合的に見極めていくことが大事です。
企業研究には十分に時間と手間をかけ、ガクチカを書くときに活かしましょう。
簡潔にまとめる
吹奏楽のガクチカを述べて採用担当者から好印象をもらうなら、簡潔にまとめる意識も持ちましょう。
簡潔にわかりやすく内容がまとめてあれば、採用担当者もスムーズにアピールポイントを把握できます。
せっかくたくさん書いても、「情報が多くてわかりにくい」と思われては本末転倒なので、情報の盛り込みすぎには注意しましょう。
また、アピールしたいことが多すぎるせいで、強みやエピソードを複数入れてしまうこともありがちな失敗です。
必要な情報を取捨選択することはしっかり徹底し、簡潔にまとめることは忘れないようにしましょう。
また、わかりにくい内容にしないためには、専門用語の使用を避けることも重要といえます。
専門用語を入れすぎると、わかりにくくなるだけでなく、「知らない人に対して配慮がない」という印象になるため要注意です。
【吹奏楽のガクチカ】提出前に必ず確認したいガクチカの注意点
吹奏楽のガクチカを書くうえでは、完成度を高めるために注意点も見ておきましょう。
注意点は、おもに以下の3つが挙げられます。
- 嘘をつかない
- チーム全体の成果を自分だけの成果にしない
- スキルの関連性を明確にする
嘘をつかないことは大前提として大事ですが、推敲を重ねるうちに、無意識にやってしまうこともあるため注意が必要です。
また、チーム全体の成果を自分の成果としてアピールすることも、意外にやりがちなポイントといえるため気をつけましょう。
さらに、自分の強みアピールとして決定力を高めるためには、スキルの関連性を明確にすることも意識する必要があります。
では、それぞれを細かく解説します。
嘘をつかない
吹奏楽の経験をガクチカにする際は、嘘をつかないことが大切です。
万が一嘘だとわかってしまえば、信用が崩れる結果になります。
もちろん選考にも通らないため、嘘で良い成果を伝えることは避けましょう。
エントリーシートだけなら通る可能性もゼロではありませんが、いずれにしても、面接で深掘りされてバレてしまうことが予想されます。
企業の採用担当者は、多くの学生のガクチカを見てきているため、嘘かどうかはある程度すぐ判断できるといえます。
このように、嘘をついてもメリットはないため、ガクチカで嘘をつくことは避けましょう。
詳細を説明できるエピソードがない場合は、もう一度アピールできそうなエピソードをじっくり探し、その内容をよく思い出すことが大切です。
チーム全体の成果を自分だけの成果にしない
吹奏楽をガクチカとして伝える際は、チーム全体の成果を自分の成果としてアピールしないように気をつけてください。
チーム全体で協力して得た成果はチームのものであり、自分一人で得たものとはいえません。
チームの成果を述べる際は、自分はどのような役割・ポジションだったのか、チームの中で何をしたことで成果につながったのかを伝える必要があります。
そのため、自分の行動が直接的にチームの成果につながったわけではない場合は、自分の成果としてアピールしないように注意しましょう(ただ皆に合わせて協力した結果、成果を得たケースなど)。
吹奏楽はチーム全体で取り組んで成果につなげることが多いため、ガクチカを仕上げたあとは、自分だけの成果としてアピールしていないかチェックしてみてください。
スキルの関連性を明確にする
吹奏楽のエピソードをガクチカにするときは、その中で強みやスキルをアピールするにあたって、企業や業務内容との関連性を明らかにすることが大事です。
吹奏楽で培ったスキルを業務でどのように活かしたいのか、どのような活躍ができるのか明確に伝えましょう。
このようにスキルの活かし方を述べれば、採用担当者は一人ひとりの活躍をイメージしやすくなります。
結果、「こういう学生に入社してもらいたい」「この人なら入社後にどんどん成長してくれそうだ」などの印象を持ってもらえるため、内定を勝ち取るきっかけにもなります。
スキルの関連性を示すうえでやはり重要になるのは、企業研究です。
企業研究を経て、業務の中で必要とされるスキル・能力を見極め、ガクチカを再現性のあるアピール文章に仕上げましょう。
【吹奏楽のガクチカ】具体的なガクチカの書き方
吹奏楽のガクチカをわかりやすく伝えるためには、具体的な書き方を前もって理解しておきましょう。
ガクチカは、以下の流れを意識し、「PREP法」に則して書くことが大切です。
- Point
- Reason
- Example
- Point
これは、論理的に内容をわかりやすく伝えるために用いられる伝え方の手法であり、それぞれの章の頭文字を取ってPREP法と呼ばれます。
PREP法を活用してガクチカを述べれば、要点が伝わりやすくなります。
では、それぞれの章でどのようなことを伝えれば良いのか、順を追って解説します。
Point
PREP法では、まず、結論(Point)から明確に伝えることが大切です。
結論から述べる必要があるのは、最初にテーマをはっきりさせれば、話の全体を把握しやすくなるからです。
面接の際も結論からはっきり話し始めれば、面接官は内容を把握しやすくなるため、結果としてアピールが印象に残るようになります。
ガクチカでは、学生時代に力を入れたことの内容を簡潔に述べましょう。
これにより、「吹奏楽に力を入れてきた」という話のテーマが明確になるため、面接官は内容の理解がスムーズになるでしょう。
これに対して、結論を飛ばしていきなりエピソードなどの詳細を話すようなことがあると、面接官は要点の把握に時間がかかってしまいます。
「わかりにくい」という印象を持たれる原因になるため、結論は最初に伝えるようにしてください。
Reason
PREP法では、最初に結論を示したうえで、次に根拠や背景(Reason)を述べる流れです。
根拠や背景は、結論を裏付ける重要な部分であり、テーマである結論を掘り下げるうえで必要な箇所といえます。
これによって伝えたいことに対して説得力や深みが出るため、聞く人の興味関心を引くポイントになります。
なお、ガクチカの場合は、取り組んだ理由や動機、興味を持ったきっかけなどに触れていくことが効果的です。
吹奏楽のガクチカでは、吹奏楽に一生懸命取り組もうと思った理由やきっかけなどになります。
この部分に丁寧に触れておくと、自分自身の興味関心や行動のきっかけ、モチベーションが上がるポイントなどがわかるため、採用担当者に人柄がよく伝わるようになります。
Example
PREP法を用いてガクチカを伝える場合は、結論を示したうえで根拠や背景を述べ、次に具体例(Example)を伝えましょう。
具体例があると、聞く人が伝えたいことを明確にイメージできるようになります。
ガクチカでは、具体例は、取り組んだことがわかる詳しいエピソードになります。
ガクチカでは、ほかの人と差別化したり内容に説得力をもたせたりするうえでエピソードが必須になるため、必ず詳しいエピソードを入れましょう。
なお、ガクチカでは成果を出すまでの過程が重要になるため、どのような課題・困難があったのかは具体的に伝える必要があります。
第三者の採用担当者でもそのシーンを明確にイメージできるように、具体的にエピソードを取り上げるようにしましょう。
可能な場合は、成果の内容などは、数字を用いて定量的に表すことが大切です。
Point
吹奏楽のガクチカをPREP法に基づいて伝える際は、最後に、もう一度結論(Point)を述べることが大切です。
最初に結論を伝えることで話のテーマを明確にし、根拠や具体例で掘り下げたあとに、再び結論に触れることでわかりやすく話を締める流れになります。
吹奏楽のガクチカでは、学んだことや磨いたスキルを伝え、それを入社後にどのように活かしたいのかアピールしましょう。
ガクチカの内容をただ伝えるだけでは、アピールとして決定打がないため、採用担当者の印象に残りにくくなります。
入社後にどのような形でスキルを発揮したいのか述べ、再現性のあるアピールにつなげることで、採用担当者にインパクトを与えましょう。
なお、「〇〇のスキルを活かして積極的に働きたいです」などの、何にでも当てはまるようなアピールはNGです。
「吹奏楽で培ったチームワークを発揮し、〇〇の業務の周りを積極的にサポートできる社員を目指したいです」などのように、具体的なアピールを行うことが大切です。
【吹奏楽のガクチカ】吹奏楽経験のガクチカ例文
吹奏楽経験のガクチカを書くときは、例文を参考にすることも重要といえます。
あらかじめ例文をチェックしておけば、具体的な文章の流れや言葉遣い、表現方法などを学ぶことができます。
初めてガクチカを書く際も、スムーズにわかりやすいガクチカに仕上げられるでしょう。
そのためここからは、以下のテーマに分け、吹奏楽経験のガクチカ例文を紹介していきます。
- 吹奏楽×チームリーダーシップ
- 吹奏楽×大会での成果
- 吹奏楽×挫折を乗り越える力
ガクチカ作成において不安がある場合は、書き方のポイントだけでなく、例文も忘れずにチェックしておきましょう。
では、例文をそれぞれまとめていきます。
吹奏楽×チームリーダーシップ
私が学生時代に力を入れたことは、吹奏楽サークルの活動です。
私が現在所属している吹奏楽サークルは、初心者が多く、演奏のクオリティがなかなか上がらないことが課題でした。
以前私は高校吹奏楽部で、初心者の新入部員指導を担当していたため、その経験を活かし、大学でも初心者向けの練習メニューを提案しました。
これによりチーム全体のスキル向上が実現し、その後のコンクールでは、初めての入賞を果たせました。
私はこの経験から、長い経験が自信となり、周りを引っ張るリーダーシップにつながることを実感しました。
入社後も積極的に業務に携わることで多くの経験を積み、将来的には、リーダーとして皆の手本になれる社員を目指したいです。
ガクチカで高校時代の経験を書きたい人は、ぜひこの記事を参考にしてください。
吹奏楽×大会での成果
私が学生時代に力を入れたことは、吹奏楽部の活動です。
現在所属している吹奏楽部は、皆で積極的に練習に取り組んでいるものの、コンクールでは金賞を獲得したことがありませんでした。
私は先日から、吹奏楽部のスケジュール調整係を任されていたため、スケジュールを調整することと同時に、金賞を目指すための練習計画を新たに提案しました。
これをきっかけに、部の士気は向上したため、ほかのメンバーも全員のモチベーションアップのための計画を立ててくれました。
結果、練習計画通りに実践したことで全体の技術が向上したため、先日のコンクールでは初の金賞受賞を果たすことができました。
私はこの経験を通じて、目標達成に向けて動くことの大切さを学びました。
入社後も常に目標達成の意識を持ち、いち早く成長を遂げていきたいと考えています
吹奏楽×挫折を乗り越える力
私が大学時代に力を入れたことは、吹奏楽サークルの活動です。
先日の練習では、私たちは難易度の高い曲に挑戦していたため、全員のモチベーション低下が懸念されていました。
私自身もモチベーションが下がりそうなことを自覚していたため、このままでは良くないと考え、成功した自分たちの姿をイメージすることを提案しました。
プロの演奏動画を見たり、この困難を乗り越えた様子を伝え合ったりしたため、結果として私たちは大変な練習にも耐えることができ、モチベーション維持については良い対策だったことをメンバーからも褒めてもらえました。
私はこの経験を通じて、困難や挫折を乗り越えるためにはモチベーション維持も重要であることを学びました。
入社後も、大変な状況のときこそ自分にできることを探し、士気向上に貢献することで、困難を乗り越えていきたいと思います。
【吹奏楽のガクチカ】まとめ
吹奏楽のガクチカを書くときは、アピールできる強みや具体的な書き方のポイントをよく理解しておきましょう。
ガクチカでは、自分の人柄や価値観、その他仕事をするうえで役立つスキルをアピールすることで、企業に好印象を持ってもらうことが重要といえます。
しかし初めてガクチカを書く場合は、ポイントを押さえてもどのような表現をすれば良いのかわからないことも多いため、必要に応じて例文を参考にすることも大事です。
具体的なエピソードを伝えることで、吹奏楽のガクチカの完成度を高め、内定獲得につなげましょう。
なお、他の部活経験のガクチカが知りたい人は、こちらも記事もぜひチェックしてみてください。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート