皆さんはご自身のESに自信はありますか?
「とりあえずESを書いてみたけど、十分に伝えきれていない」
「他の学生とは一風変わった、印象に残りやすいESを書きたい」
と考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回はそんな皆さんに向けて、「四字熟語」を使ったESの書き方をご紹介します。
ESに四字熟語を用いることのメリット
ESで実際に使える四字熟語の例と意味
四字熟語を用いたESの例文
などについて解説していくので、ぜひご覧ください。
目次[目次を全て表示する]
【ESで使える四字熟語】ESで四字熟語が役立つ理由
多くの就活生向けの記事やメディアなどで「ESで四字熟語を使おう」と書かれていますが、なぜESに四字熟語が活用できるのかについての説明が詳しくされていない場合もあります。
そこで、ここからはESで四字熟語を活用することでどのようなメリットがあるのかについて紹介するため、参考にしてみてください。
わかりやすくアピールできる
印象に残ることができる
面接の対策ができる
わかりやすくアピールできる
1つ目に、「わかりやすくアピールできる」というメリットがあります。
四字熟語を用いると、20字程度の内容をたった4文字で表現することができるので、自分の能力や性格を簡潔かつ明確に伝えることができます。
また、「300字以内で自己PRをしてください」のような厳しい文字数制限のあるESなどにおいては、他の部分に文字数を割くことができるので、ESの内容を充実させることにもつながります。
このように、限られた文字数の中で最大限のアピールをしなければならないESにおいては、四字熟語は非常に有用なツールになります。
後ほど説明しますが、面接ESにおいては「あなたの性格を一言で表してください」という質問が投げかけられることが多いです。
このような質問に対して、四字熟語は非常に有効な回答方法の1つと言えます。
一言でその人の特徴や性格を明確に示すだけでなく、その定義が一般的に認知されているため、応募者と面接官の間で誤解が生じにくいというメリットもあります。
例えば「堅忍不抜」という四字熟語を用いれば、どのような困難にも屈しない強さを持った性格だということが端的に伝わります。
ESは文字数が限られ、面接は時間が制限されているため、四字熟語を使い、短い表現で自分の強みや個性を効果的にアピールすることは、非常に就活において有効なのです。
印象に残ることができる
2つ目に、「印象に残ることができる」というメリットがあります。
そもそも、ESにおいて四字熟語を使ってアピールする学生は多くありません。
そのため、四字熟語を用いるだけで読み手にインパクトを与えることができます。
また、四字熟語がタイトルやキャッチフレーズのように機能するので、後の内容が伝わりやすくなるので、文章全体の魅力を向上させることにつながります。
ESの内容がわかりやすく、内容がしっかりと伝わってくれば、それだけで読み手の印象に残りやすくなります。
面接の対策ができる
3つ目に、「面接の対策ができる」というメリットがあります。
面接では「あなたを一言で表すと何ですか?」や「あなたを四字熟語で表すと何ですか?」という質問がくることがあります。
そのため、自分自身の能力や性格を四字熟語で考えておくこと自体が、面接の対策となります。
面接では誰もが緊張してしまいがちなので、咄嗟に言葉が出てこなくなってしまうことがあります。
これを機会に、自分自身についてどんな四字熟語が当てはまるのか、振り返ってみましょう。
【ESで使える四字熟語】おすすめの四字熟語21選
ここからは、「自分の長所」、「自己PR」、「学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)」「志望動機」などの質問項目で実際に活用できる四字熟語の例を紹介していきます。
ここでは
- 冷静
- 努力家
- 負けず嫌い
- 責任感がある
- 柔軟性がある
- 行動力がある
- リーダーシップ
の7つに大別し、それぞれ1つに対して3つの四字熟語を紹介していきます。
ESだけでなく、面接時の自己PRとしても活用できるので、ぜひご覧ください。
冷静
仕事にはトラブルがつきものであり、予想外の状況が発生した際に冷静に対応できる人物は非常に重宝されます。
特に、重要な判断を求められる場面や時間が限られている状況においては、冷静さが結果に直結するものです。
冷静な人物は感情的にならずに問題を客観的に捉え、適切な解決策を迅速に見つけ出すことができます。
また、混乱しているチームの中でも冷静に行動できる人は、周囲のメンバーにも安心感を与え、全体の士気を保つ役割を果たします。
「冷静沈着」や「臨機応変」といった四字熟語は、このような冷静な判断力を示すのに最適です。
これらの言葉を使うことで、面接官に対して自分の冷静さと対応力を強くアピールできるでしょう。
冷静沈着(れいせいちんちゃく)~落ち着いていて、動じない様子
虚静恬淡(きょせいてんたん)~心静かでわだかまりがなく、さっぱりしている様子
言笑自若(げんしょうじじゃく)~どのようなことがあっても平然としている様子
泰然自若(たいぜんじじゃく)~どんなことにも動じないさま
外柔内剛(がいじゅうないごう)~一見柔らかい印象があるが、心の中はしっかしりていること
冷静さをアピールするにはこちらの記事も参考にしてみてください。
努力家
社会人として求められる資質の1つとして、成長し続けるための努力を惜しまない姿勢が挙げられます。
努力家は目標に向かって日々コツコツと取り組み、困難な状況にもめげずに前進を続けられます。
特に新卒採用においては、応募者の将来性や成長力が評価されるため、日々努力し続ける姿勢は大きなアピールポイントです。
また、努力を積み重ねられる人は周囲の信頼を得やすく、チームの中でも重要な役割を担うことができます。
「大器晩成」や「慎始敬終」などの四字熟語を用いることで、長期的な視野を持ち、地道に努力を積み重ねる人物像を表現できることでしょう。」
大器晩成(たいきばんせい)~大きな才能は表れるのは遅いが、少しずつ大成すること
慎始敬終(しんしけいしゅう)~最後まで集中して物事をやり通すこと
日進月歩(にっしんげっぽ)~絶え間なく進歩を続けること
努力家であることをアピールするにはこちらの記事も参考にしてみてください。
負けず嫌い
負けず嫌いな性格は、現代のビジネス環境においても大きな強みとなる要素の1つです。
高い目標を持ち、それを達成するために絶え間なく努力を続ける姿勢は、企業にとって非常に価値のあるものです。
負けず嫌いな人は自分に厳しく、常に自分を高めようとする姿勢を持っているため、困難な状況においても最後まで諦めずに挑戦し続けられます。
また、その競争心は周囲にも良い影響を与え、チーム全体の士気を高めることにもつながります。
「不撓不屈」や「七転八起」などの四字熟語を活用して、どのような困難にも屈せず、何度も挑戦する姿勢を表現することができれば、企業の採用担当者に良い印象を与えることができるでしょう。
不撓不屈(ふとうふくつ)~困難に直面してもひるまず諦めないこと
百折不撓(ひゃくせつふとう)~何度失敗しても困難に挑戦すること
七転八起(しちてんはっき)~何度失敗してもそれ以上に起き上がること
負けず嫌いであることをアピールするにはこちらの記事も参考にしてみてください。
責任感がある
責任感がある人材は、企業にとって非常に信頼できる存在です。
特にチームでの仕事やプロジェクトにおいて、責任感の強い人は、自らの役割をしっかりと果たし、周囲からの信頼を得ることができます。
責任感を持つ人は、自分が引き受けた仕事に対して高い意識を持ち、周囲と協力しながら成果を上げるための努力を欠かしません。
「有言実行」や「謹厳実直」などの四字熟語を活用して自分を表現すれば、約束を守り、真剣に取り組む人物であることを力強くアピールできます。
有言実行(ゆうげんじっこう)~発言したことを、責任を持って成し遂げる
謹厳実直(きんげんじっちょく)~慎み深く、真面目で正直
慎始敬終(しんしけいしゅう)~最初から最後まで気を抜かず手を抜かずやり通すこと
責任感をアピールするにはこちらの記事も参考にしてみてください。
柔軟性がある
ビジネスの現場では、常に新しい課題や状況の変化に対応するための柔軟性が必要です。
柔軟性のある人は状況に応じて適切な判断を下し、必要に応じて自分の考えや行動を変えることができるため、企業にとって非常に貴重な存在であると言えます。
また、チーム内でのコミュニケーションや意見調整も得意であり、周囲との連携をスムーズに進める力も備えています。
「千思万考」や「臨機応変」などの四字熟語を活用して自分をアピールすれば、状況に応じて柔軟に対応し、最適な解決策を見つける姿勢があることを理解してもらえるでしょう。
千思万考(せんしばんこう)~あれこれ考えを巡らせること
当意即妙(とういそくみょう)~即座にその場に適応した機転を利かせること
一上一下(いちじょういちげ)~その場に応じて適切に処理すること
柔軟性をアピールするにはこちらの記事も参考にしてみてください。
行動力がある
行動力がある人は、考えるだけで終わらず、実際に行動に移す力を持っています。
特に、仕事を早く進めることが求められる環境や、リーダーシップを発揮しなければならない場面で重要な能力の1つです。
行動力のある人は、困難な状況でも自ら進んで解決に取り組み、他者に頼らず主体的に行動できます。
また、周囲のメンバーにも良い影響を与え、チーム全体の成果を向上させることも可能です。
「剛毅果断」や「勇往邁進」などの四字熟語を用いて自分自身をアピールすれば、強い意志を持って決断し、迷わず行動する姿勢があることを力強くアピールできるでしょう。
剛毅果断(ごうきかだん)~意志が強く、思い切って物事をやること
疑事無功(ぎじむこう)~疑いやためらいながら物事を行っても成果は期待できないから、迷うことなく断行すべきという戒めの言葉
勇往邁進(ゆうおうまいしん)~恐れず、自分の目的や目標に向かいまっすぐ進むこと
行動力をアピールするにはこちらの記事も参考にしてみてください。
リーダーシップ
リーダーシップを発揮できる人材は、チームやプロジェクトを成功に導くための鍵となる存在です。
リーダーはチームメンバーをまとめ、目標達成に向けて全員が力を発揮できるよう導く役割を果たします。
また、リーダーシップのある人は全員の意見を尊重しつつも、自らの判断で物事を進める力を持っているため、困難な状況でもチームを導くことができます。
「察言観色」や「敢作敢当」などの四字熟語を活用すれば、周囲の状況を的確に読み取り、積極的に行動するリーダーシップをアピールできるでしょう。
ただし、これらの四字熟語は「一般的に知られている」レベルを超えているため「率先垂範」などの簡単な四字熟語を選ぶのも選択肢の1つです。
察言観色(さつげんかんしき)~人の言葉や顔つきを察し、人の性質や考え方を見抜くこと
敢作敢当(かんさくかんとう)~決断して行動した結果の責任をしっかりととること
懇切丁寧(こんせつていねい)~細かいところまで注意が行き届き、手厚く親切なこと
リーダーシップをアピールするにはこちらの記事も参考にしてみてください。
社交性がある
社交性の高い人は、コミュニケーション能力に優れ、様々なタイプの人と良好な関係を築くことができます。
この能力は特に顧客対応やチームワークを重視する業務において大きな強みとなります。
社交性がある人は柔軟な対応力を持っており、異なる意見や価値観を受け入れつつ、周囲と協力して目標を達成できることが強みです。
「一視同仁」や「明朗闊達」といった四字熟語を活用すれば、誰に対しても公平に接し、コミュニケーションを重んじる姿勢を持っていることをアピールできるでしょう。
社交性はどのような企業においても求められるものであるため、何をアピールするか迷った際は、ひとまず社交性を選んでおいても良いでしょう。
一視同仁(いっしどうじん)~すべての人に平等に接すること
明朗闊達(めいろうかったつ)~明るく朗らかな性格のこと
社交性をアピールするにはこちらの記事も参考にしてみてください。
【ESで使える四字熟語】四字熟語を使ってアピールをする例文
続いて、ここまで紹介してきた内容を踏まえた上で、自分の性格を四字熟語を用いて表す例文を3つ紹介します。
記事中では3つに厳選して例文を紹介しますが、どのような構成で書かれているか、どのような点を強調しているかを参考にすれば、あなたが使おうと思っている四字熟語を活用する際に参考になるはずです。
ぜひ3つ全てを熟読して、自分の使おうと思っている四字熟語に当てはめ、応用してみてください。
例文:不撓不屈
私を一言で表すならば「不撓不屈」という四字熟語が最適であると考えています。
私は大学2年次、行政書士試験への合格を目指し、勉強に励んでいましたが、初回は不合格でモチベーションが大きく下がってしまいました。
3年次に再度チャレンジしましたが、学業、アルバイト、そして就職活動の対策に時間がかかり、モチベーションが下がりそうになりました。
しかし、諦めずに「たとえ1分であっても、絶対に毎日勉強を継続する」という強い意志を持ち、スケジュールを見直して学習時間を確保しました。
その結果、無事に合格することができました。
入社後は、この不撓不屈の精神を活かして、どのような課題にも粘り強く取り組み、最終的に結果を出すことで貢献したいと考えています。
例文:一視同仁
私を一言で表すならば「一視同仁」という四字熟語が適していると考えています。
私は学業以外にも、ボランティア活動に学外で積極的に参加し、様々なバックグラウンドを持つ多様な人々と関わってきました。
しかし、参加者が多いということもあり、それぞれの意見が対立することも少なくなく、意見を調整することが難しい場面が多々ありました。
それでも、常に全員の意見を尊重し、リーダーとして各メンバーの意見を丁寧に聞くことを心がけた結果、全員が私や他のメンバーの意見を聞いてくれるようになり、全員が納得できる方法で取り組めるようになりました。
信頼関係が深まり、活動の質も向上した経験から、貴社に入社した際にも、チームメンバーやクライアントに対して公平かつ誠実に対応し、信頼関係を築きながら円滑なプロジェクト推進に貢献したいと考えています。
例文:大器晩成
私を一言で表すならば「大器晩成」という四字熟語が適していると考えています。
私は大学時代、水泳部に所属していましたが、熱心にトレーニングに励むものの、成績が思うように伸びませんでした。
しかし、2年生に進級し、後輩にタイムを追い抜かれても諦めず、毎日の練習に加えて筋力トレーニングやフォーム改善のためのビデオ分析を徹底的に行いました。
長期間の計画を立て、段階的に力を伸ばすことを意識して取り組み、目先のレギュラー確保ではなく、大学時代最後の大会で成績を残すことを目標にしました。
この結果、大学生活最後の大会で自己ベストを更新し、チームのメダル獲得にも貢献することができました。
この経験から、時間をかけて努力し続けることで、最後には大きな成果を得られることを実感しました。
入社後は長期的な視点を持ち、粘り強く取り組むことで、最終的に大きな貢献をできる人物として、長く貴社の一員として働きたいと考えています。
【ESで使える四字熟語】ESで四字熟語を使う際の注意点
ただし、四字熟語を使用する際には気を付けておかなければならないこともあるので注意しましょう。
特に、
- 四字熟語の使い過ぎ
- 四字熟語の用法の誤り
には注意が必要です。
四字熟語はスパイスとして取り入れる分には、知性を演出することができるので有効ですが、多用してしまったり、誤用してしまうと、悪い印象を与えてしまいます。
四字熟語を使いすぎない
まず、四字熟語を使いすぎないようにしましょう。
四字熟語を使うのは「自分の強みをアピールするときだけ」や「入社後の抱負を述べるときだけ」のように制限を定め、使いすぎないようにしましょう。
同じ表現を多用すると、かえってあなたの印象を薄めてしまいます。
また、複数の四字熟語を使用してしまうと、四字熟語の「簡潔かつ明確」という良さが薄れてしまうため、別の四字熟語で言い換えるのもNGです。
ふさわしい四字熟語を選ぶ
次に、ふさわしい四字熟語を用いるようにしましょう。
当然ですが、四字熟語を誤用してしまうと「この子、だいぶ背伸びしたんだな」という印象を与えてしまったり、読み手を混乱させてしまったりします。
しっかりと意味を理解していたつもりでも微妙に間違えていたり、文字に起こしたら漢字を間違えてしまったりということは往々にして起こりますので、必ず、一度は調べてから用いるようにしましょう。
まとめ
いかがでしたか。
ここまで、
- ESに四字熟語を用いることのメリット
- ESで実際に使える四字熟語の例と意味
- 四字熟語を用いたESの例文
- 四字熟語を用いる際の注意点
などについて解説してきました。
四字熟語を用いることには、自分の能力や性格を端的に表現できるというメリットがありますが、多用したり、誤用したりしてしまうと、かえって悪い印象を与えてしまうので注意が必要です。
四字熟語を用いてESを書いた場合は、十分に読み返したり、人に添削してもらったりして、全体の印象を確かめるようにしましょう。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート