通称「ガクチカ」といわれる「学生時代に力を入れたこと」は、就職活動において自分を企業にアピールする代表的な質問のひとつです。
そんなガクチカの題材として、資格を使用してもよいのでしょうか?
また、就職活動を有利に進めるために資格取得に挑戦する際、取得までのプロセスの中で意識しておくとよいことはあるのでしょうか?
ガクチカで資格についてアピールしたいと思っている方は、是非こちらの記事をご参考ください。
- ガクチカで資格に関する内容は使えるのか
- 企業がガクチカを聞く意図
- ガクチカで資格についてアピールするメリット
- ガクチカで資格をアピールする際のポイントと注意点
- ガクチカの構成
- 資格をアピールするガクチカの例文
- ガクチカで資格をアピールしたい人
- 資格を持っているが、どのようにアピールすればいいか悩んでいる人
- 資格を取って就活を有利に進めたいが、勉強を進める上でのポイントを知りたい人
- 例文を参考に、資格に関するガクチカを作りたい人
目次[目次を全て表示する]
【資格取得のガクチカ】資格取得のガクチカはアピールできる!
資格取得のガクチカは、エピソードの一つとしてアピールすることが可能です。
一つの資格を取得するためにコツコツ勉強を頑張ったり、工夫してスケジュール管理したりした経験は、自分にとって真剣に取り組んだ物事として伝えやすいでしょう。
どのような努力・工夫を重ねてきたのか、なぜそのことに一生懸命取り組もうと思ったのか、そしてその経験から何を学んだのかなどを丁寧かつ具体的にアピールすれば、採用担当者からは良い評価を獲得できる可能性があります。
また、資格は将来的なキャリア形成を見据えて取得するものも多いため、しっかりとビジョンを持って行動している姿勢は好印象に映るでしょう。
資格取得という目標に向けてひたむきに努力できる姿勢は、真面目さや集中力の高さなどのアピールにもつながるので、総合的に人柄についてポジティブに評価してもらえる可能性もあります。
そのため、大学生活の中で資格取得に向けて真剣に努力してきた人は、ぜひそのエピソードをガクチカとして具体的に伝えてみましょう。
【資格取得のガクチカ】資格取得のガクチカでアピールできる理由
ガクチカとして資格取得のエピソードを伝える際は、そもそもなぜ資格取得はガクチカとして活用できるのか、その理由を詳しく見ておきましょう。
事前に理由を把握しておけば、資格取得のガクチカが持つアピールポイントがわかるため、ESや面接でよりアピールしやすくなる可能性があります。
資格取得のガクチカがアピールできる理由は、以下の4つです。
- 目標達成力・継続力をアピールできる
- スキル・知識をアピールできる
- 計画性をアピールできる
- 向上心をアピールできる
では、それぞれどのような理由なのか、詳細をチェックしていきましょう。
目標達成力・継続力をアピールできる
ガクチカで資格について取り上げることで、目標達成力や継続力があることをアピールできます。
資格を取得するには、目標を立て、その目標達成までの計画に沿って継続的に勉強に取り組むことが必要となります。
資格取得までに心がけたことや行動など、具体的なプロセスを伝えることで、目標達成力や自ら決めたことに継続して取り組む力をアピールすることができるでしょう。
スキル・知識をアピールできる
資格を題材とすることで、その分野に関するスキルや知識を持っているという客観的な事実をアピールできます。
資格とは、一定のスキルや知識を備えていることを客観的に証明するものです。
資格を持っていることで、その分野のスキルを身につけていること、知識を十分に理解していることが、どんな人にも伝わります。
特に資格に関する分野や業界の企業にとって、入社前から一定のスキルや知識を備えていることは、魅力的なアピールとなるでしょう。
計画性をアピールできる
資格取得といえば、誰でも気軽にできるものではありません。
つまり、しっかり計画を練ってこそ、初めて実現できるものです。
例えば、実際の試験日から逆算して勉強し始めることも、資格取得をする上で大切なポイントになるでしょう。
会社の仕事でも計画的に取り組むことが重要ですので、計画性のあるところを伝えることができれば、必ず高く評価してくれます。
ちなみに、この時に数字を用いてアピールすることで信用してもらいやすくなるため、可能であれば用いるようにしてください。
向上心をアピールできる
資格取得は、どんな人でも当たり前のようにやっていることではありません。
なぜなら、誰かから強制されるものではないからです。
本当に欲しいと思っている、向上心のある人じゃないと、なかなか手をつけることはないでしょう。
だからこそ、資格取得をアピールする場合は、物事に対して意欲的に取り組める印象を与えることができます。
向上心のある人は企業にとって魅力的な人材になりますので、どんな企業も採用を検討したくなるでしょう。
【資格取得のガクチカ】資格取得のガクチカの構成
資格取得に力を入れた経験をガクチカとしてアピールする際のおすすめの構成について紹介します。
以下の構成で作成することで、あなたの経験や取り組みの工夫について詳しく説明できるとともに、将来的にどのような活躍ができるのかについて企業に伝わりやすくなります。
ぜひ参考にして、あなたの魅力が最大限に伝わるようなガクチカを作成しましょう。
まず資格試験の結果を述べる
ガクチカを述べる際、まず最初に結果を明確に伝えることが重要です。
話の導入として非常に効果的で、聞き手に対して自分の達成度をすぐに理解してもらうためのポイントです。
「〇〇という資格を取得しました」といったシンプルな表現で十分ですが、具体的にどのような資格なのかは、明確にしておきましょう。
結果を最初に述べることで、話の流れが整理され、次に述べる取り組みやプロセスがより引き立ちます。
また、取得が難易度の高いものであれば、その達成感や意欲を強く印象付けることができるため、採用担当者に対して強いインパクトを与えられます。
資格試験の目標や課題を述べる
資格に対してどのような目標や課題を設定したのかを明確に伝えることが大切です。
例えば「〇〇という資格を取得するために、1日4時間の勉強時間を確保しようと朝早く起きる生活習慣を取り入れました」といったように、具体的な行動について話しましょう。
これにより、自分の計画性や行動力も同時にアピール可能です。
また、資格取得を目指す過程で直面した課題や、それに対する対処法も述べることで、自分がどのように困難を乗り越えたのかを示すことができます。
このように、目標達成とそのための具体的な取り組みをしっかりと伝えることで、聞き手に対して自分の意思の強さや実行力をアピールしやすくなるのです。
資格取得の動機を述べる
資格取得の動機を述べることは、なぜその資格を目指したのか、行動の理由を明確に伝えるために重要です。
動機をしっかりと説明することで、自分の行動に対する説得力が増し、採用担当者に対して強い印象を与えることができます。
動機は自分の将来の目標や興味、キャリアプランに関連するものであるとより効果的です。
例えば「将来国際的なビジネスに携わりたいという目標があり、そのためには英語力が必要不可欠だと感じたため、TOEICで800点獲得を目指しました」というように、具体的なきっかけや背景を述べると良いでしょう。
このように資格を取得することが単なる学びの延長ではなく、自分自身の成長やキャリアに対する意識の表れであることを伝えることで、企業にとっても価値のある人材であることを強く印象づけられます。
資格試験への取り組み・結果を話す
資格取得に向けた取り組みとその結果を述べる際には、行動の具体性と結果に対する工夫が求められます。
「勉強した結果、資格を取得できました」という淡白な説明ではなく、どのような方法で勉強し、どのような成果を出したかを丁寧に伝えることが大切です。
例えば「独自の学習計画を立て、勉強時間を効率化するためにスマートフォンの使用を制限するなど、集中力を高める工夫を行いました。
結果として短期間で必要な知識を習得し、試験に臨むことができました」といったように、具体的な行動とその工夫を述べることで、聞き手に努力の過程が伝わります。
行動に対する工夫や試行錯誤のエピソードを交えることで、単に「努力をした」というだけでなく、課題に対して創意工夫を重ねられる人物であることを強くアピールできます。
行動の具体性と結果の背景をしっかり伝えることで、プロセスがより魅力的に映るでしょう。
資格試験からどのような学びを得たか述べる
資格試験を通じて得た学びを述べることは、取得した資格がただの結果ではなく、その過程で自分自身がどのように成長したかを伝える重要なポイントです。
資格取得の過程で得た知識やスキルはもちろんのこと、それに伴って得た自己管理能力や計画実行力、忍耐力などの人間的な成長を伝えることが求められます。
例えば「資格取得を通して時間管理の大切さを学び、毎日コツコツと積み重ねることの重要性を再認識しました」といった形で、学びの内容を具体的に説明することで、聞き手に自分の成長を実感してもらうことができます。
資格試験からの学びをどのように活かしていくか述べる
資格取得を通じて得た学びを、今後どのように活かしていくのかについて述べながら文章を締めるようにしましょう。
前述の学びが企業の理念や業務内容にどのように結びつくのか、具体的に説明することが重要です。
例えば「資格取得を通じて得た問題解決能力と自己管理力を活かして、貴社のプロジェクトにおいて効率的な業務推進を実現したいと考えています」と述べることで、その経験が企業への貢献につながることを示しやすくなります。
学びを活かす際には、具体的な業務の場面やどのように貢献できるかを想定して話すと、さらに説得力が増します。
資格の学びを企業のニーズに合致させ、採用担当者に強い印象を残し、採用の可能性を高めましょう。
【資格取得のガクチカ】資格取得をガクチカにする3つのメリット
資格という題材をガクチカに使うことには、いくつかメリットがあります。
ガクチカで資格に関する内容をアピールするのであれば、そのメリットを最大限活用しましょう。
以下から詳しく解説していきます。
客観的な結果をアピールできる
一つ目のメリットは、客観的な結果をアピールできることです。
自身の経験や成長については、正直なところ、いくらでも話を盛ることができてしまいます。
一方、資格は一定の基準で審査が行われ、その基準を満たした人のみに与えられるものです。
資格を持っていることで、その資格に関する分野について一定以上の知識やスキルを有している、という確固たる証明になります。
資格の運営団体からの証明書や合格証なども発行されるため、偽ることができない明確な結果としてアピールすることができます。
自分の努力や成長をアピールできる
二つ目のメリットは、自分の努力や成長をアピールしやすいことです。
資格試験は、基本的に誰かに強制されて受けるのではなく、自分自身で決めて取り組む場合が多いでしょう。
事実として”資格取得に取り組んだ”ということだけでも、自己成長に向けて主体的に取り組めるといった向上心が伝わります。
また、資格取得は自己成長を分かりやすく体現しています。
資格を取得するまでの過程と結果を伝えることで、もともと備わっていなかった知識やスキルを身につけるという努力の過程、そして合格という目に見える形での成長をアピールすることができるでしょう。
志望企業との関連性をアピールできる
三つ目のメリットは、志望企業との関連性をアピールできることです。
資格を持っていることは、その分野に関して興味関心があるという根拠となります。
したがって志望している企業がその分野に関連している場合には、その企業に対してしっかりと興味を持っている、ということを資格を通してアピールできます。
また先述したように、志望動機に関しても関連付けて話しやすくなるため、企業に好印象を与えやすくなるでしょう。
【資格取得のガクチカ】資格取得をガクチカでアピールするポイント
ここからは、いよいよガクチカを作成するにあたっての実践的な内容に移っていきます。
まずは、資格に関するガクチカを作成する際のポイントから抑えていきましょう。
資格取得までの過程を具体的に説明する
資格取得までの過程を記載しましょう。
ここで重要なポイントは、「具体的に」記載することです。
もちろん、資格に関する知識やスキルを持っている、ということもプラスの評価に繋がるでしょう。
しかし、採用担当者がガクチカとして知りたいことは、その人自身の人間性や備えている能力です。
資格を持っているという事実だけでなく、資格取得までに意識したことや困難にぶつかった時に乗り越えた経験など、過程を具体的に伝えることで、あなたの人間性や能力を伝えられます。
また、挑戦の過程を具体的に伝えることで、チャレンジ精神のアピールにも繋がるでしょう。
資格取得を通して学んだことや成長したことを示す
資格取得までの過程を伝えることに加えて、資格取得という経験全体を通して学んだことや成長したことを述べましょう。
注意点としては、勉強を通して関連する知識やスキルを学んだ、ということを示すのではなく、一つの目標に向かって努力を続けるという経験を通して、自分の学びになったことや成長を伝える、という点です。
目標達成までの過程の中で大切だと感じたことや、資格取得したからこそ分かったこと、成長したことをアピールしましょう。
将来の目標を達成するための準備だと伝える
最後のポイントは、資格取得がゴールではなく、あくまで将来の夢・目標の通過点であるといった捉え方をしていることを企業に示すことです。
資格とは、知識やスキルを身につける際の一つの指標であり、取得することが目的ではありません。
資格取得によって身につけた知識やスキルを、自らの目標達成や仕事に活かしていく、という視点を持つことが重要です。
資格取得を目指すことにした動機や将来の展望を伝えることで、資格取得の先を見据えている長期的視点があることをアピールしましょう。
【資格取得のガクチカ】持っていると有利な資格
資格取得のガクチカをアピールする際は、どのような資格であればより有利なのか把握しておくことも大事です。
特に業務に携わるうえで直接的に技術・知識が活きる資格は、持っていると評価されやすいといえます。
資格取得のために頑張ったことと、あわせて業務で役立つ能力を持っていることをアピールできるため、良いガクチカになることは間違いないでしょう。
持っていると有利になる資格については、以下の業界に分けてそれぞれ解説していきます。
- 語学系
- 建築・不動産系
- IT系
- 会計・財務管理
- 公務員系
そのため、志望業界で役立つ資格を就活準備とあわせて取得したい場合は、ぜひ参考にしてみてください。
では、それぞれ詳しく見ていきましょう。
語学系
語学系で有利になる資格は、以下が挙げられます。
- TOEIC
- TOEFL
- 英検
- IELTS
これらは英語読解・語彙力・英会話能力の高さを測るうえで重要な資格であり、特にTOEICは、英語力を見るうえで国内においては多くの企業で重視される傾向にあります。
英語力があることをアピールする際は、TOEICの場合は、目安として最低でも600点はマークしておきたいところです。
外資系企業や海外勤務ありの企業を目指す人などは、より高い英語力が求められるため、最低ラインは700~800点ほどになる場合もあります。
英語スキルをどの程度活かす仕事なのかによって、求められるスコアは異なります。
これからスコアアップを目指す際は、志望する業界・職種で求められる水準を事前にチェックしておきましょう。
建築・不動産系
建築・不動産系の業界では、以下のような資格が求められます。
- 一級建築士
- 建築施工管理技士
- 宅地建物取引士
- インテリアコーディネーター
- インテリアプランナー
建築・不動産系の業界では、建築技術やインテリア、不動産取引に関する資格があると有利になる傾向にあります。
学生のうちから取得するのはかなり難易度が高い資格もありますが、高難易度だからこそ、持っていればより良い評価を得られる可能性は高いでしょう。
資格を持っていれば、学生のうちから建築や不動産について深い知識を身につけ、技術を磨いてきていることがわかります。
そういった点から業界・事業内容への強い興味関心、入社意欲などが感じられるため、その熱心さを買ってもらえる可能性もあり得ます。
そのため、志望業界への就職で有利になるように早いうちから準備したい場合は、スケジュールとも相談しつつ資格取得をぜひ検討しましょう。
IT系
IT業界で有利になりやすい資格は、以下が挙げられます。
- ITパスポート試験
- 基本情報技術者試験(FE)
ITパスポート試験は、ITに関する基礎的な知識を幅広い分野から問うものであり、持っていればITについて前提となる知識を身につけていることがわかります。
IT分野には難解な用語も多いですが、そういった用語が入る専門的な会話もある程度できる可能性があるため、知識レベルの証明につながることは確かです。
そのため、IT業界を目指すにあたって総合的にIT知識を充実させたい場合は、ITパスポート試験をぜひ受けてみましょう。
なお、基本情報技術者試験(FE)とは、ITに関する知識・技術を証明できる国家試験になります。
IT人材として欠かせない知識・技術を身に付けられるため、一般的には、エンジニアなどを目指すうえで登竜門となる資格といわれていることが特徴です。
会計・財務管理
会計・財務管理関係の業界や職種で有利になる資格は、簿記検定が挙げられます。
簿記検定は学生のうちから取得を目指しやすい資格の一つで、経済・経営関係の学部の大学生の多くは、在学中に簿記を受験する傾向にあります。
特に就活で評価されやすいのは簿記2級であり、2級に合格していると、帳簿付けなどスキルを明確に証明できるためおすすめです。
なお、簿記は何級からでも自由に受験できるためいきなり2級から受けることも可能ですが、はじめのうちは試験に慣れることも含めて3級→2級とチャレンジしていくのが良いでしょう。
また、ほかにはビジネス会計検定、FP(ファイナンシャルプランナー)なども挙げられます。
これらも会計・財務管理では活きやすい資格なので、積極的にチェックしておきましょう。
公務員系
公務員を目指すうえで有利になりやすい資格は、以下が挙げられます。
- 行政書士
- 宅地建物取引士
- 社会福祉士
- 防災士
行政書士は、各種行政手続きなどで必要な書類作成を行う際に必要な資格であり、役所などの仕事ではその知識が活きる可能性があります。
ほかには不動産知識を問う試験・資格として、宅地建物取引士もあります。
また、社会福祉士は、福祉サービスなどの支援を必要とする人たちに対して、必要に応じて相談に乗ったり助言を行ったり、サービスなどを提供したりする仕事です。
これは国家資格の一つなので、持っていれば地方公務員として役所や福祉施設などに勤務する際に活かせる可能性があります。
なお、防災士は防災関連の知識・技能を証明する資格です。
地域の防災のためにその知識が役立つ可能性は高いため、取得していれば有利に働くケースは多いといえます。
【資格取得のガクチカ】アピールポイントになる資格例
ガクチカでアピールポイントになる資格には下記のようなものがあります。
いずれも多くの企業が必要としている実務的なスキルに関する資格なので、その資格を所有していると、即戦力としても評価されやすくなります。
- 日商簿記検定
- MOS
- ITパスポート
- 基本情報技術者試験
- FP(ファイナンシャルプランナー)技能検定(3級)
- 証券外務員
- TOEIC
- 中国語検定
- 秘書検定
- サービス接遇検定
この中から3つピックアップして紹介します。
MOS
MOSはMicrosoft Office Specialistの略で、マイクロソフト社のWord、Excel、PowerPointなどの知識と操作スキルを証明する資格です。
MOSを取得すると、現代のビジネスに必須のパソコンスキルの基礎を習得している証明となり、ガクチカのアピールポイントになります。
とくに事務職では、データの整理や分析、資料作成の基本操作をマスターしていることを示せるため、即戦力として評価されます。
MOSは独学でも取得できますが、通信講座やオンラインスクールなどを利用すると比較的短期間での取得が可能です。
ITパスポート
ITパスポートは、経済産業省が認定する国家資格で、ITについての基礎知識があることを証明する資格です。
IT系やSE職はもちろん、すべての企業にDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進が求められている現在、多くのビジネスマンがITパスポートの取得を目指しています。
2023年度は、全国で265,040人が受験し、50.3%の 133,292人が合格しました。受験者数は前年比17.7%増と高い人気があります。
ITパスポートの取得によって、コンピュータテクノロジーの基礎のみでなく、経営やマネジメントにおけるITの意味や活用についての基礎も身についていることが証明されます。
そのため、DXの推進を図る多くの企業でガクチカのアピールポイントとなります。
TOEIC
TOEICは、英語力をアピールするための資格として最も一般的です。
中小企業にもグローバル経済の影響が押し寄せる現在、国際的なビジネス共通語である英語は、すべての企業で評価されるスキルと言えます。
リーディングとリスニングを合わせて990点が満点のTOEICは、700点以上がビジネスで活用できるレベルとされていますが、就活生の場合は600点以上なら、将来性も含めて、ガクチカでアピールできるレベルと言えるでしょう。
商社や外資系企業など国際的な業務が多い企業では、当然ながら高得点なほどアピール力があります。
TOEICの試験は毎月開催されるので、力を養いながらいつでも受験することができます。
【資格取得のガクチカ】例文10選
最後に、資格を題材としたガクチカの例文を見てみましょう。
本記事で解説してきたポイントや注意点、構成などを踏まえた例文となっておりますので、自身のガクチカ作成や改善の際に参考にしてみてください。
例文1:簿記検定
学生時代、日商簿記検定2級の取得を目指して勉強に励みました。
私は将来会計士を目指したいという思いから、企業の経営活動を把握するための基礎的な知識である簿記について、早い段階で身につけておきたいと強く考えていました。
大学入学時に挑戦を決意し、勉強方法としては独学で進めました。
まずは簿記の基礎知識を学ぶため、テキストと問題集を活用しました。
その後、過去問を繰り返し解き、実践的な力を身につけました。
また、人から学びを得ることも大切だと考え、勉強会に参加し、他の受験生と切磋琢磨しながら勉強に励みました。
その結果、2年かけて日商簿記検定2級の合格を果たし、目標に向かって努力する大切さや、勉強の継続力を養うことができました。
また、簿記の知識やスキルを身につけたことで、将来会計士を目指す上で大きな自信になりました。
例文2:TOEIC
英語力の向上を図るため、TOEICのスコアアップを目標に勉学に力を入れました。
私には将来外資系企業で海外貿易に携わりたいという目標があり、英語力を測る国際的なテストであるTOEICの高得点獲得を目指しました。
勉強方法としては、まずは英語の基礎である文法と単語を身につけるため、参考書と英語講師による解説動画を活用しました。
その後、TOEICの対策本を中心とした実践的な問題演習を重ねました。
また、オンラインと対面両方の英会話講習にも通い、英語を聞く・話す機会を増やしました。
結果、2年かけてTOEICのスコアを600点から800点まで伸ばすことができました。
この経験から計画実行力や継続力を身につけ、そして英語力向上には地道な努力が欠かせないことを学びました。
この経験を活かし、今後も自己研鑽に励み海外貿易に携わるという目標達成を目指したいと考えます。
例文3:FP(ファイナンシャルプランナー)
学生時代、私は将来のキャリアに向けて積極的に資格試験に取り組んできました。
その一環として、ファイナンシャルプランナー(FP)の資格取得に挑戦しました。
FP資格の取得には多大な努力と勉強が必要でしたが、お金や投資に関する知識を深め、個人や家族の資産を守り、増やすために必要なスキルを身につけたいという思いからやり切ることができました。
FP資格を取得する過程で、お金の管理や投資の基礎から高度なファイナンシャルプランニング技術まで幅広い知識を習得しました。
また、人々の生活や将来設計に関する様々なニーズに対応するためのコミュニケーション能力も養うことができました。
これらの経験を活かし、財務面でのサポートやアドバイスを提供することで、企業や個人の成長に貢献したいと考えています。
例文4:MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)
私は学生時代から情報技術の重要だと考え、その分野でのスキルアップに励んできました。
その一環として、マイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS)の資格取得に挑戦しました。
MOS資格は、Word、Excel、PowerPointなどのMicrosoft Office製品を効果的に活用し、ビジネスや日常生活での業務を効率化するためのスキルを証明するものです。
MOS資格の取得には、Microsoft Office製品の機能や操作方法に関する幅広い知識と実践的な技能が求められました。
試験を通じて、高度な文書作成やデータ分析、プレゼンテーション作成など、ビジネスにおける多様なタスクを効果的に遂行する能力を身につけました。
MOS資格を活かし、企業や組織において情報処理の効率化や業務のスムーズな進行に貢献したいと考えています。
私のMicrosoft OfficeスキルとMOS資格を活かし、チームの生産性向上や業務プロセスの改善に努めることで、組織の成長に貢献したいと思います。
例文5:宅建士
私は学生時代に、宅建士の資格取得にチャレンジしてきました。
理由は、街づくりに貢献している不動産業界に対して、強い興味があったからです。
私は元々アルバイトを掛け持ちしていて、あまり他の時間を作る余裕はありませんでした。
しかし、そんな中でも隙間時間を縫って、ひたすら過去問を調べて勉強するようにしたのです。
そして何より、時間の確保が大変だからこそ、綿密に勉強の計画も練るようにしました。
例えば、いきなり大きな目標を立てるのではなく、小さい目標に小分けして、確実に1歩ずつ進められるようにしました。
おかげで、なんと1発で合格することに成功したのがすごく嬉しかったですし、私の工夫は間違っていなかったと確信できました。
貴社で働き始める際にも、限られた時間の中でさまざまな工夫を凝らしながら、仕事で結果を残していきたいと思います。
例文6:英検1級
私が学生時代に力を入れていたのは、何よりも英検1級を取ることです。
実は1年ほど海外留学を経験していたのですが、そこで私がもっとも実感したのが、英語を使ったコミュニケーションの重要性です。
もちろん留学をする以上は地元の人と接する機会ができることはわかっていたので、あらかじめ基本的なことだけは勉強してきました。
ところが実際に接してみると、うまく相手と楽しくコミュニケーションができなかったので、もっと英語力を身につけないといけないと思い、英検1級を取ることにしたのです。
過去問を解くことはもちろん、何度も英文法を復習しましたし、声に出して英文を読むこともしました。
おかげで何とか1級を取得することができたので、今では自信を持ってコミュニケーションを取れるようになったのが嬉しいです。
貴社でも、この英語力を活かして海外でのビジネス展開に貢献していきたいと思います。
例文7:PMP(プロジェクトマネージャー)
私は大学のプログラムで、チームリーダーとして成功に導くために、PMPの資格を取得することに力を注ぎました。
その理由は、以前プレゼンテーションをする際に、一度失敗を経験したからです。
同じ過ちを犯さないようにするために、何が重要なのかを考えた結果、PMPの資格取得が必要だという結論に至りました。
参考書を買って勉強することに加えて、さらに試験対策のセミナーにも積極的に参加し、最終的にPMPの資格を取得することができました。
おかげで前回のような失敗をすることなく、大学でしっかりプレゼンテーションを進めることができ、周りからも「ついてきて良かった」と褒めてもらえたのが嬉しかったです。
貴社に入社した際には、この経験から身に着けたマネジメントスキルを活かして、仕事に貢献していきたいと思っています。
例文8:ITパスポート
私は10代に入ってから、将来どうしてもシステムエンジニアとして活躍することを夢見ていたので、まずはITパスポートを取得することに力を入れていました。
私は10代に入ってから、将来どうしてもシステムエンジニアとして活躍することを夢見ていたので、まずはITパスポートを取得することに力を入れていました。
最初は参考書を買ってひたすら独学で勉強していましたが、よりいっそう知識を身に着けるために途中から通信講座も受けるようになりました。
その結果、何とか1発でITパスポートを取得できたので、努力がしっかり報われて本当に良かったです。
そして私の最終的なゴールは立派なシステムエンジニアになることなので、現在は基本情報技術者試験や応用情報技術者試験を受けるために、毎日勉強している状況です。
貴社で働くことになった際にも、ここから得た知識をしっかり活かして、仕事でも大活躍できるように頑張っていきたいです。
例文9:FE(基本情報技術者)
私はシステムエンジニアになるために、資格取得に力を入れてきました。
特に頑張ったのが、基本情報技術者の資格を取ることです。
綿密に学習計画を立てるようにしたのはもちろんのこと、少しでも効率的に勉強をするために、覚えやすいテキストだけをピックアップして勉強しました。
また、実際の試験問題の半分は過去問に似たものが利用されているとのことで、あとはひたすら過去問を解くこともしていました。
そのおかげで、短期間で基本情報技術者の資格を取ることができたので、今では次のステップに進むために応用情報技術者に関する勉強にも取り組んでいます。
貴社に入社した際にも、勉強から得たさまざまな知識を活かして、大きな成果を作っていきたいです。
例文10:勉強中の資格をアピール
私は現在、(資格名)の勉強に取り組んでいます。
この資格は、私が興味を持っている(関連する業界や職種)でのキャリアに役立つと考え、自らのスキルアップを目指しています。
勉強を通じて、(資格名)に必要な知識や技能を着実に身につけつつあります。
この資格取得に向けては、(資格名)の試験対策や関連する実務経験の積み重ねを行っています。
(資格名)取得後はその知識やスキルを活かし、チームや組織に貢献します。
私はこの経験と資格の取得を通じて、組織において高い存在価値を示したいと考えています。
ガクチカの例文をさらに知りたい人はこちらを参考にしてください。
様々な例文を見てイメージを膨らませることでより良いガクチカを書くことができます。
【資格取得のガクチカ】よくある質問
資格の級が低いとダメ?
資格には、1級、2級や上級、中級などのランクがあるものが少なくありません。
もちろん級が高い方がアピール力はありますが、必ずしも級が低いとダメなわけではありません。
企業が着目し、評価するのは資格のレベルよりも、あなたがその資格習得にどのように取り組んだか、その資格を今後どのように生かしたいと考えているかです。
たとえば、TOEIC700点を目指して学習していたが、学費を稼ぐためのアルバイトに時間をとられて600点台の後半にとどまったなどのエピソードを加えることで、レベルが高くなくても高評価される可能性があります。
このエピソードによって、困難な状況にあってもくじけずに初志を貫徹する人柄がうかがえるからです。
資格でおすすめのアピールをとにかく教えてほしい
資格取得をガクチカでアピールするには「数年先のなりたい姿、実現したい目標から逆算したときに、どうしても今この資格を取っておくことが必要だと感じた」という話し方が効果的です。
目標実現へのプロセスを考え、それを実行する企画力と行動力は、必ず企業が評価してくれるはずです。
アピールの説得力を強めるには、資格取得を思い立った背景や動機、将来自分のやりたいことを、できるだけ具体的に伝えることが大切です。
学習に取り組んでいるときのエピソードや、勉強方法の工夫を述べることも有効です。
【資格取得のガクチカ】まとめ
ガクチカで資格を題材としてアピールすることで、その分野に関する知識やスキルを備えていることに加え、目標達成力や向上心、継続力などの様々な能力や、あなたの成長を伝えることができます。
すでに持っている資格をアピールしたい方も、これから資格取得に挑戦する方も、結果だけでなく努力の過程を意識すること、将来の夢や目標に繋げるための資格取得という位置づけであることを意識して、ぜひ就職活動でも資格取得の経験を活かしてみてください。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート