はじめに
就活を始めると、今までを振り返って自分を見つめ直す機会が増えます。
「就職活動する際に何をアピールしたら良いかわからない」
「性格を長所としてアピールする方法が知りたい」
このように就活や転職を考えている人には、企業に性格を自己PRするためにどのようにしてアピールしたら良いか沢山の疑問や不安があるのではないでしょうか。
本記事では、自己PRする際に知っておきたい基礎知識や印象が良くなるように性格をアピールするコツ、気をつけたいポイントなどを紹介しています。
この記事を読むことで、自分の性格の強みを見つけて自己PRとして就活や転職に活かせるため、アピールできる要素が増やせます。就活や転職について不安を抱えている人でも、面談やエントリーシートの内容を向上できるでしょう。
性格の強みを自己PRに取り入れたいと思っている人は、是非この記事をチェックしてみてください。
企業は自己PRに何を求めている?
採用プロセスにおいて、企業は、あなたが自社にどれだけ貢献してくれる人材であるかを見極めます。
志望動機では、応募企業に対してどんな魅力を感じ、熱意を持っているかが見られるでしょう。また、ガクチカでは、あなたがどのような経験や学びを経て、仕事に活かせるのか判断されます。
そして、自己PRでは、あなたの性格的な資質が、良い仕事につながるかどうかを知りたいと思っているのです。
そのため、自己PRでは、あなたが自分をどのような人間であると評価しているのか、それがどのような根拠に基づくものなのか、それがどのように仕事に役立つのかについて、自信を持って述べる必要があります。
あなたの人柄を知りたい
企業は、自己PRにおいて、あなたが持つ内面的な人柄を知りたいと考えています。
採用というビジネスへの入り口では、即戦力となる経験や実力が重視されるのではないかと思われがちですが、キャリアの少ない新卒採用では、実務に直結するスキルよりもあなたの人柄が見られるのです。
これは、行動や考え方の基本となる性格を見て、コミュニケーションや知識の習得がスムーズに進むか、そしてそれが企業の利益につながる働きをもたらしてくれるかを判断するためにほかなりません。
仕事の中では、先輩・上司・顧客など、さまざまな立場の方々と接することが避けられないものです。
そのため、企業は、集団の中でも存分に実力を発揮できる、あなたの人柄の良さを知りたいと考えています。
エピソード
自己PRには、自分の性格を自己申告するだけではなく、それを納得してもらうためのエピソードを入れなくてはなりません。
エピソードがなければ、自己PRは単なる自己満足・自己評価でしかなく、採用担当者にアピールできるものとはならないでしょう。
そのため、「自分は明るい性格です」「自分は負けず嫌いです」といった自己評価の後に、採用担当者が納得するような、根拠となるエピソードが必要なのです。
就活の自己PRで取り上げるエピソードとしては、ゼミなど学業における経験談・部活やサークルなど自由活動での経験談・アルバイトやインターンなどビジネスの現場での経験談が良いでしょう。
特に、自分が大きく成長したという実感を持っているエピソードがあれば、それを取り上げてみてください。
大きな成功を収めていなくても、成長過程にあなたの性格が大きく寄与したエピソードを探してみましょう。
入社後どのように活かすことができるのか
あなたの性格のアピールポイントや、それを裏づける具体的なエピソードの後には、入社後にそれをどう活かせるかを説明しましょう。
自己PRは、自分の強みのアピールだけでなく、それを発展させた未来への志向という視点が必要です。これがなければ、採用担当者は、あなたの性格の良さが自社の利益と結びつくとは考えないかもしれません。
自己PRでは、採用担当者が自分の良さを掘り出してくれるのを待っているだけでは、次のステップへ進めないでしょう。自ら、自分の強みとそれをどう仕事に活かせるのかを、積極的にアピールする必要があるのです。
そのためには、企業の業務内容を十分に理解したうえで、自分が志望する仕事との関連づけが不可欠となります。
「自分の行動力は、営業の仕事に役立つ」など実際に就業後の姿が想像できるように、採用担当者の印象に残る自己PRを考えてみてください。
性格は自己PRにできるのか?
性格面を自己PRで取り上げることについて、アピールとして弱いのではないかと、不安を覚えるかもしれません。
しかし、性格は自己PRとして十分アピールポイントになります。なぜならば、新卒の新入社員に求められる、熱意・やる気の部分では、性格面が大きく寄与するからです。
就活の自己PRでは、職場に馴染めるか・長く業務に貢献してくれるか・スキルアップして利益を生めるかといった点を念頭に、採用選考がなされます。
その際に、あなたの性格というものは、大きな判断材料になるのです。
あなたの人柄を知ることができる
自己PRで自分の性格を強みとして取り上げれば、企業はあなたの人柄を直接把握できます。
企業は、選考書類や面接を通して、あなたの言葉や態度からその性格を見極めようとするでしょう。なぜならば、学生から社会人へと進む大きな変化の波を乗り越える人間かどうかを、その性格から見極めたいからです。
採用選考では、企業にどれだけの利益をもたらしてくれるかという点と、自社にマッチする人材かどうかという点の、ニつの将来性がポイントになります。
いくらスキルが高くても、その企業と合わない性格の学生を採用してしまうと、モチベーションの低下や早期離職を引き起こしかねません。これは、採用選考に多くの時間や労力を費やしてきた企業にとっても、大きな痛手となるでしょう。
そのため、自己PRで根拠となるエピソードとともに、長く安定して働く強みとしての性格を提示することは、企業にとっても大きなメリットがあるのです。
入社後の働き方を想像できる
自己PRで強みとなる性格をアピールする際に、入社後の働き方がイメージできるような内容が盛り込まれていれば、企業にとって魅力的な人材になるでしょう。
「明るい性格」「優しい性格」などは、抽象的であるため、自己PRとして弱いと考えられがちです。
しかし、明るい性格は、「コミュニケーション能力の高さ」「人当たりの良さ」「周りとの協調性の高さ」と言い換えられます。これは、あらゆるビジネスの現場で重視されるもので、魅力あるアピールポイントでしょう。
また、優しい性格は、「気配り上手」「円滑な業務の推進」「安定した対応」と言い換えられます。これは、特に人との関わりの多い職場において、重宝されるものでしょう。
このように、入社後に働いている姿がイメージできれば、自分が企業に貢献できる人材であることをアピールでき、採用担当者に好印象を与えられるのです。
自己PRで性格をアピールする際のポイント
自己PRで強みとしての自分の性格をアピールする場合、注意しなくてはならないポイントがあります。
それは、それが単なる自己紹介ではなく、その企業に向けて自分を売り込むセールスであるということです。
性格という抽象的なアピールポイントは、何となく好印象を与えられる一方で、強い印象を残すことは困難でしょう。
そのため、性格をアピールするならば、自己PR全体を通して一貫性があることや企業の求める人物像をマッチしていることが大切です。
- 一貫性のあるアピールができるようにする
- 企業の求める人物像に合わせる
一貫性のあるアピールができるようにする
自分をより良い人材だと思わせるために、複数の強みを自己PRに入れるのはおすすめできません。
「明るさと優しさ、気配りが自分の強みです」など、たくさんの性格の強みを盛り込んでしまうと、一つ一つのアピールポイントの印象が薄まってしまうでしょう。その場合、採用担当者には「ありきたりな良い人」程度の印象しか残りません。
また、複数の性格を盛り込むと、根拠となるエピソードも探しにくく、場合によっては内容に矛盾が生じることも考えられます。これを回避するためには、アピールポイントを一つに絞ってください。
自己PRの冒頭で、強みとなる性格を一つだけアピールすれば、採用担当者の印象にも残りやすくなります。
企業は、就活生に対して完璧を求めてはいません。自己PRを完璧なものにしようとして一貫性を失うよりも、自分の最大の武器を提示して、そこに大きな魅力を持たせるように工夫してみてください。
企業の求める人物像に合わせる
自己PRで強みとなる性格を取り上げるならば、それが、企業の求める人物像とマッチしているかどうか、考えてみましょう。
なぜならば、「明るい」「優しい」などは、社会一般で歓迎される良い性格ですが、企業が仕事上で求める性格には当てはまらない可能性があるのです。
まずは、企業の業務内容や想定される仕事内容から、必要とされる性格を考えてみましょう。
スピード感のある事務作業が求められる場合、「明るい性格」「優しい性格」というのは直接的にプラスに働くとは考えにくいものです。
その場合、「周りとのコミュニケーションを円滑にする」「周りの動きに配慮して臨機応変に対応する」のように、性格を具体的な効果へ言い換えれば、企業が求める人物像に近づけます。
無理に性格を合わせるのではなく、その性格を言い換えて、企業の求める人物像に合うものにしてみてください。
自己PRで性格をアピールする際に説得力を持たせるコツ
あなたの性格に関わることで自己PRをする際には、誰が聞いても納得できるような説得力を持ったアピールをする必要があります。
例えば、スポーツでの優勝経験などは相対的な評価であるため客観的な説得力があります。一方、性格などの目に見えないものはどうしても嘘をついていると思われてしまう可能性もあるためです。
ここでは、あなたの性格で自己PRする際に説得力を持たせるための工夫について詳しく解説していきます。
- 自己分析
- 他人から言われたこと
- 長所だけでなく短所も意識する
自己分析
まず大前提として自己分析は徹底的に行う必要があります。
自己分析が中途半端な状態では、企業にあなたの性格について深掘りをされた際にうまく答えられず、結果的に自己PRとならないということもあります。
自己分析はやりすぎだと感じるくらいさまざまな方法で何度も行っていくことをおすすめします。
他人から言われたこと
性格などの客観的な指標のないものでアピールをする際には説得力を持たせてアピールすることが必要です。
そのためにも、あなたが周りの方に実際に言われたことなどを振り返って、客観的な説得力を持たせてアピールすることをオススメします。
その時には、なぜそう言われたのか、なぜそう思われているのかといったことがわかるようなエピソードを伝えることも忘れないようにしましょう。
長所だけでなく短所も意識する
誰にでも苦手な人がいるように、どんな人からも好かれるというような人はいません。
そのため、あなたがアピールしているあなたの性格に対してマイナスのイメージを持つような人がいる可能性にも触れることができると、よりリアルにイメージできるようになるでしょう。
また、仕事では苦手な人でも関わらなければならない時があります。
そうした時にどのような行動ができるのかといったことを伝えることで企業に対してあなたがどんな人間なのか、どんな性格なのかが伝わりやすくなるでしょう。
前向きさが長所の場合
自分のどんなところが前向きなのか具体的にアピールしましょう。
前向きさをわかりやすく自己アピールするには、実際にあったエピソードを利用する方法があります。そこで成長できたことが、志望する企業でどのように貢献できるのかを結びつけると説得力を持たせられます。
また、「ミスしてもくよくよしない」といった楽観的すぎるアピールは、失敗する可能性が高まったり、失敗しても立ち直れない可能性がある印象を与えたりするので気をつけましょう。
優しさが長所の場合
自分の優しさがどのように企業に貢献できるのか具体的にアピールしましょう。
ここでの優しさには、周囲の考えや意見を汲み取って行動する意味が含まれます。チームで行動する企業では、自分と違う価値観を持った個性的なメンバーと一緒に仕事をする場面もあるでしょう。
そのような環境でも企業に貢献したい、メンバーの役に立ちたいという優しさをアピールできると説得力を持たせられます。
気をつけたいのは、穏やかな性格と懸念されて部下に厳しくできない可能性についてです。論理性を持ってはっきり言えるリーダーシップを発揮できることをアピールできると評価されるでしょう。
真面目さが長所の場合
真面目さが企業でどのように貢献できるのか伝えましょう。
就活や転職で真面目さや正確さをアピールすることはよくあるため、無難で薄い表現はせずに自分の真面目さが発揮されたことが伝わる具体的なエピソードがあると説得力を持たせられます。
また、真面目さに対する自分の考えや価値観を定義して、それが将来どのように企業で活かせるかビジョンを伝えましょう。
気をつけたいのは、柔軟性がなく視野が狭いことが懸念される可能性があることです。そのため、エピソードには臨機応変に融通が利く素直で気さくな一面があることを、盛りすぎない程度にアピールしましょう。
責任感が長所の場合
どのようにして責任感が長所と言えるまでになったのかを具体的に伝えましょう。
身につけた責任感が、入社してからどのように活かされるのか伝えられると説得力を持たせられます。責任感が仕事や努力に結びつくように伝えられれば、ほかの就活者との違いをアピールできるでしょう。
気をつけたいのは、責任感が原因でストレスを抱えてしまう弱みを懸念される可能性があることです。
目標達成を求める真面目な性格や、傾聴力を養うマメな性格も大事ですが、気負わず妥協点を見つけて行動できることも同じようにアピールしましょう。
性格のタイプ別のアピールポイントと例文を紹介
ここからは、実際に取り上げる性格ごとに、どのような点をアピールするべきかを考えてみましょう。
自己PRで取り上げる性格はたくさんありますが、その中でも「明るい性格」「優しい性格」「気配りができる」「行動力がある」「負けず嫌い」といったものは、どのような職場でも歓迎される強みです。
それぞれの性格には、企業にとって魅力ある人材と判断されやすい具体的な効果やメリットがあります。
自己PRの中では、単に性格を端的に言い表すだけでなく、採用担当者の想像力が膨らむような具体的表現を使いましょう。
それぞれに、自己PRの際の例文も提示しますので、参考にしてみてください。
明るい性格
明るい性格というのは、ほかの人との関わりが大切なビジネスの現場において、大切な要素です。そのため、自己PRで明るい性格をアピールすれば、採用担当者に良い印象を残せるでしょう。
明るい性格を表すフレーズとしては、「ムードメーカーとなって仲間を先導した」「周りの雰囲気を良くした」「初対面の人でもすぐに打ち解けられた」といったものが挙げられます。
こうした明るい性格は、営業職などの人と接する機会の多い仕事で歓迎される強みです。
例文
私の強みは、誰とでもすぐに打ち解けられることです。
私はこれまでに、大学のボランティアサークル活動を通して、さまざまな地域・年齢の方々と接した経験があります。
活動では、海外からの留学生・保育園児・高齢者など、普段は交流のない方々と会う機会も多く、最初はどのように接して良いか迷うこともありました。
しかし、持ち前の明るさを活かして、積極的にコミュニケーションを取り、相手に安心感を与えながら打ち解けることに成功しました。
その際に得たのは、単に自分の明るさを押しつけるのではなく、笑顔を心がけて相手の言葉を待つことの重要性です。
こうした私の強みや経験を活かして、貴社の接客業務や社内での円滑なコミュニケーションにおいて、積極的に貢献していきたいと考えています。
優しい性格
優しい性格というのは、たくさんの人と関わることになるビジネスの現場において、歓迎される要素です。
そのため、自己PRで優しい性格をアピールすれば、職場の雰囲気を良くする人材として、採用されやすいでしょう。
優しい性格を表すフレーズとしては、「協調性を持って業務を進められる」「ほかの人の意見や価値観を尊重する」「ほかの人のために頑張れる」といったものが挙げられます。
こうした優しい性格は、縁の下の力持ちである事務職などで歓迎される強みとなるでしょう。
例文
私の強みは、自分だけでなくほかの人のために全力を尽くせることです。
私はこれまでに、大学のバレーボール部の活動を通して、チームメイトと一丸となり勝利を目指した経験があります。
その中では、選手として試合に出た経験よりも、控え選手としてバックアップに回った経験の方が多く、モチベーションをどう保つかに悩んだ時期もありました。
しかし、もともとの自分の性格である、ほかの人のために全力を尽くせる点を活かして、試合に出場する選手が実力を発揮できるように裏方に徹しました。
その際に得たのは、自分の努力がチーム全体の結果に結びついた実感と、試合に出なくても勝利の喜びは大きいということです。
こうした私の強みや経験を活かして、貴社の事務業務や社内での円滑なコミュニケーションにおいて、積極的な貢献をしたいと考えています。
真面目な性格
自分にとっての真面目さを定義して、どのように貢献できるか具体的なビジョンと結びつけてアピールしましょう。
「真面目さ」というワンフレーズだけでは「時間やルールを守る」「仕事に一生懸命取り組む」といった、ありきたりでインパクトの控えめな印象しか与えられないでしょう。
採用担当者に評価されるように、ほかにはないポイントをアピールする必要があります。そのためには、入社してから活かせる真面目さを伝えましょう。
例文
私の長所は「コツコツ努力を積み重ねる真面目さ」です。
大学では、自然や生態系を守る環境保全のボランティアサークルに所属していました。
地球上のさまざまな環境問題が、野生の動物だけでなく人間をも苦しめるほど大きなものになっていることを知ったことがきっかけでした。
主な活動内容は植林で、ゆくゆくは緑豊かな森林が再生することを楽しみに、卒業した現在もボランティア活動を続けています。
貴社に入社できた暁には、コツコツ努力を積み重ねる長所を活かして貢献したいと考えています。
気配りができる
気配りができる性格というのは、人と人をつなぐようなビジネスの現場において、歓迎される要素です。
そのため、自己PRで気配りのできる性格をアピールすれば、円滑な業務を遂行できる人材として採用されやすいでしょう。
気配りができる性格を表すフレーズとしては、「周りに気を配り臨機応変に対応できる」「相手の立場に立って考えられる」「いち早く気がつき率先して行動できる」といったものが挙げられます。
こうした気配りができる性格は、人と接する仕事である接客業などで歓迎されるでしょう。
例文
私の強みは、相手の立場に立って判断できることです。
私はこれまでに、三年間の飲食店でのアルバイト経験を通して、さまざまなお客様のご要望に応えてきた経験があります。
その中には、マニュアルにないトラブルも経験しました。
強く記憶に残っているのが、注文の品を提供した後に、アレルギーのため食べられなかったとの申し出とともに交換を求められ、対応に苦慮したケースです。
しかし、アレルギーを失念していたお客様に非はないことと、来店してくださった期待に応えるために、無償での交換を店長に交渉した結果、そのお客様から感謝されリピーターの獲得という結果につながりました。
その際に得たのは、自分の利益ばかりを考えるのではなく、相手の立場に立って考えることが結果的に双方の利益をもたらすということです。
こうした私の強みや経験を活かして、貴社の接客業務において、大いに貢献したいと考えています。
行動力がある
行動力がある性格というのは、自ら考えて動くことを求められるようなビジネスの現場において、大切な要素です。
そのため、自己PRで行動力のある性格をアピールすれば、業務を的確に遂行できる人材として採用されやすいでしょう。
行動力がある性格を表すフレーズとしては、「問題解決のために行動する」「困難なことでもチャレンジする」「目標に向けて躊躇せずにすぐ行動に移す」といったものが挙げられます。
こうした行動力のある性格は、日々状況が変化する企画などの仕事で歓迎されるでしょう。
例文
私の強みは、問題解決のための行動力があることです。
私はこれまでに、三年間、喫茶店でのアルバイト経験があります。その中では、コロナ禍で休業を余儀なくされ、低迷する売上に不安を覚えた時期もありました。
しかし、変化する消費者の動向に寄り添うことが重要だと気づき、そこで提案したのが、テイクアウト事業や通信販売商品のアイデアです。
その結果、テイクアウトや通信販売によって売上が回復し、かねての希望であった新メニュー開発にも携われました。
その際に得たのは、困難な状況であっても、問題を解決する方法を粘り強く考え続けることと、それを実行に移す行動力の大切さです。
こうした私の強みや経験を活かして、貴社の営業業務において、積極的に貢献したいと考えています。
負けず嫌い
負けず嫌いな性格というのは、目標に向かって諦めずに行動することを求められるビジネスの現場において、歓迎される要素です。
そのため、自己PRで負けず嫌いな性格をアピールすれば、目標を達成できる人材として採用されやすいでしょう。
負けず嫌いの性格を表すフレーズとしては、「目標に向けて地道な努力を積み重ねられる」「勝つために必要となるものが何か考える」「失敗を恐れずに成長できる」といったものが挙げられます。
こうした負けず嫌いな性格は、同業他社と競うことの多い、営業などの仕事で活かされるでしょう。
例文
私の強みは、負けず嫌いで、目標を達成するために必要となるものを冷静に分析できることです。
私はこれまでに、大学の英語スピーチコンテストに何度も応募した経験があります。その中では、うまく話せずに二次選考に進めなかった時期も長く、どのように改善すれば良いのか悩んだこともありました。
しかし、持ち前の負けず嫌いの性格を活かして、勝つために必要となるものを冷静に分析し、小説からビジネス書までの幅広い教養と、映画・ドラマ・音楽まであらゆる音声で、生きた英語の習得に努めました。
その結果得たものは、目標に向けて必要なものを追い求め続けることの大切さと、今年のスピーチコンテストでの入賞という成果です。
こうした私の強みや経験を活かして、貴社の営業業務において、積極的に貢献したいと考えています。
忍耐力がある
ここでの忍耐力とは、「困難に立ち向かう」「改善して打ち勝つ」といったポジティブな意味があります。
大変な業務でも立ち向かって困難を乗り越えられる粘り強さや、ポジティブな気持ちをアピールしましょう。
企業で目標達成するためには、チャンスが訪れるまで耐える場面や自分と違う価値観を持つ人と一緒に仕事をすることもあるでしょう。
経験を積むことで身につけた忍耐力は、それらを凌くために活かされます。
例文
私の強みは、困難を乗り越える忍耐力です。
私は高校入学から七年間、新聞配達のアルバイトを経験して週に三日は朝四時に起きて配達するので、学校との両立に苦労した思い出があります。
新人の頃は朝早いことが大変で辛いと思ったこともありましたが、アルバイトを通して学べたことは社会に出てからも通用するものばかりでした。
寝坊しないように時間の管理をしたり、体調を崩さないように体調管理を徹底したり、自分で稼いだアルバイト代から小遣いのやり繰りをするなど、それらを学生のうちに経験できたおかげで健全な生活習慣と金銭感覚を身につけられました。
それらと一緒に忍耐力も鍛えられたことが強みであるため、困難や苦労に心折れることなく貴社に貢献したいと考えています。
自己PRで性格をアピールする際の注意点
自己PRで強みとして自分の性格をアピールするならば、採用担当者に悪いイメージを与えないように、注意しなければならないポイントがあります。
アピールの仕方によっては、長所ではなく短所と捉えられやすい性格もあるため、伝え方にはくれぐれも注意しましょう。
特に、自分では強みだと思っていた性格的な特徴が、採用担当者には短所として捉えられる可能性について、考えてみてください。
また、自分の性格が長所として採用担当者に伝わったとしても、それが一貫したイメージを与えているかについても、振り返ってみましょう。
ネガティブに捉えられないようにする
自己PRで取り上げる性格の種類や表現の仕方によっては、ネガティブな印象を与えやすくなります。
これは、もともと良い印象のない性格の種類をそのまま使っていたり、自分の性格を端的にしか表現していなかったりしたために起こってしまうものです。
例えば、「負けず嫌い」という性格は、他人を蹴落として自分だけの勝利を目指す、自分勝手な性格と捉えられやすい危険があります。また、「優しい」という性格は、優柔不断さや、精神的な弱さと捉えられるかもしれません。
こうした性格を自己PRに使うならば、ネガティブな印象を与えないような言い換えを考えてみましょう。
「負けず嫌い」であれば、自分勝手な印象を消すために、周囲との調和や組織全体の利益といった部分もアピールするのがおすすめです。また、「優しい」であれば、弱い印象を消すために、積極性や行動力もアピールしてみてください。
イメージできるようにアピールする
性格をアピールするならば、それが具体的にイメージを与えられるものとなるように注意しましょう。
自己PRであなたのイメージが膨らまないと、採用担当者は、あなたがどのような人間かを判断できません。
あなたの性格をイメージしてもらうためには、具体的なエピソードと、印象の一貫性が大切です。
自己PRで取り上げるエピソードは、その場面が思い浮かぶような、具体的な体験談が良いでしょう。
「役に立った」「努力した」という曖昧なフレーズだけの文章は避けて、「地域の方々から感謝された」「寝る間を惜しんで勉強を続けた」など、具体性のある表現に言い換えてみてください。
また、採用選考では、書類選考・面接といったさまざまな場面があります。
どの場面でも、一貫してあなたの強みとなる性格がわかるような、アピール内容・態度・口調などを心がけてください。
自己PRで性格をアピールするためには自己分析をしよう
就活の自己PRに悩んでいるならば、強みとなるあなたの性格を考えてみましょう。
自己PRでは、あなたの人柄がわかるような具体的エピソードや、入社後にどう活かすかといった視点が大切です。
内容としては、あなたの性格をベースにした一貫性のあるものにしてください。また、性格の種類や表現方法によっては、ネガティブな印象を与えてしまったり、矛盾した印象を与えてしまったりする場合もあるため、注意が必要です。
ポイントを押さえて、あなたの性格が魅力的に感じられるような自己PRを作ってみてください。
志望動機やガクチカなどを書くのであれば、以前から抱いていた夢や、印象に残っている出来事から書き起こすことになるでしょう。
しかし、「自己PR」を書くとなると、具体的に何を書いて良いか迷ってしまうかもしれません。
そこで今回は、あなたの性格に焦点を当てて、採用担当者に好印象を与えられる自己PRの作り方を解説します。
企業が自己PRに求めるもの・性格を自己PRにする際のポイント・実際の例文・注意点について、詳しく見てみましょう。
【性格で自己PR】企業は自己PRに何を求めている?
採用プロセスにおいて、企業は、あなたが自社にどれだけ貢献してくれる人材であるかを見極めます。
志望動機では、応募企業に対してどんな魅力を感じ、熱意を持っているかが見られるでしょう。
また、ガクチカでは、あなたがどのような経験や学びを経て、仕事に活かせるのか判断されます。
そして、自己PRでは、あなたの性格的な資質が、良い仕事につながるかどうかを知りたいと思っているのです。
そのため、自己PRでは、あなたが自分をどのような人間であると評価しているのか、それがどのような根拠に基づくものなのか、それがどのように仕事に役立つのかについて、自信を持って述べる必要があります。
あなたの人柄を知りたい
企業は、自己PRにおいて、あなたが持つ内面的な人柄を知りたいと考えています。
採用というビジネスへの入り口では、即戦力となる経験や実力が重視されるのではないかと思われがちですが、キャリアの少ない新卒採用では、実務に直結するスキルよりもあなたの人柄が見られるのです。
これは、行動や考え方の基本となる性格を見て、コミュニケーションや知識の習得がスムーズに進むか、そしてそれが企業の利益につながる働きをもたらしてくれるかを判断するためにほかなりません。
仕事の中では、先輩・上司・顧客など、さまざまな立場の方々と接することが避けられないものです。
そのため、企業は、集団の中でも存分に実力を発揮できる、あなたの人柄の良さを知りたいと考えています。
エピソード
自己PRには、自分の性格を自己申告するだけではなく、それを納得してもらうためのエピソードを入れなくてはなりません。
エピソードがなければ、自己PRは単なる自己満足・自己評価でしかなく、採用担当者にアピールできるものとはならないでしょう。
そのため、「自分は明るい性格です」「自分は負けず嫌いです」といった自己評価の後に、採用担当者が納得するような、根拠となるエピソードが必要なのです。
就活の自己PRで取り上げるエピソードとしては、ゼミなど学業における経験談・部活やサークルなど自由活動での経験談・アルバイトやインターンなどビジネスの現場での経験談が良いでしょう。
特に、自分が大きく成長したという実感を持っているエピソードがあれば、それを取り上げてみてください。
大きな成功を収めていなくても、成長過程にあなたの性格が大きく寄与したエピソードを探してみましょう。
入社後どのように活かすことができるのか
あなたの性格のアピールポイントや、それを裏付ける具体的なエピソードの後には、入社後にそれをどう活かせるかを説明しましょう。
自己PRは、自分の強みのアピールだけでなく、それを発展させた未来への志向という視点が必要です。
これがなければ、採用担当者は、あなたの性格の良さが自社の利益と結びつくとは考えないかもしれません。
自己PRでは、採用担当者が自分の良さを掘り出してくれるのを待っているだけでは、次のステップへ進めないでしょう。
自ら、自分の強みとそれをどう仕事に活かせるのかを、積極的にアピールする必要があるのです。
そのためには、企業の業務内容を十分に理解したうえで、自分が志望する仕事との関連付けが不可欠となります。
「自分の行動力は、営業の仕事に役立つ」など実際に就業後の姿が想像できるように、採用担当者の印象に残る自己PRを考えてみてください。
【性格で自己PR】性格は自己PRにできるのか?
性格面を自己PRで取り上げることについて、アピールとして弱いのではないかと、不安を覚えるかもしれません。
しかし、性格は自己PRとして十分アピールポイントになります。
なぜならば、新卒の新入社員に求められる、熱意・やる気の部分では、性格面が大きく寄与するからです。
就活の自己PRでは、職場に馴染めるか・長く業務に貢献してくれるか・スキルアップして利益を生めるかといった点を念頭に、採用選考がなされます。
その際に、あなたの性格というものは、大きな判断材料になるのです。
あなたの人柄を知ることができる
自己PRで自分の性格を強みとして取り上げれば、企業はあなたの人柄を直接把握できます。
企業は、選考書類や面接を通して、あなたの言葉や態度からその性格を見極めようとするでしょう。
なぜならば、学生から社会人へと進む大きな変化の波を乗り越える人間かどうかを、その性格から見極めたいからです。
採用選考では、企業にどれだけの利益をもたらしてくれるかという点と、自社にマッチする人材かどうかという点の、2つの将来性がポイントになります。
いくらスキルが高くても、その企業と合わない性格の学生を採用してしまうと、モチベーションの低下や早期離職を引き起こしかねません。
これは、採用選考に多くの時間や労力を費やしてきた企業にとっても、大きな痛手となるでしょう。
そのため、自己PRで根拠となるエピソードとともに、長く安定して働く強みとしての性格を提示することは、企業にとっても大きなメリットがあるのです。
入社後の働き方を想像できる
自己PRで強みとなる性格をアピールする際に、入社後の働き方がイメージできるような内容が盛り込まれていれば、企業にとって魅力的な人材になるでしょう。
「明るい性格」「優しい性格」などは、抽象的であるため、自己PRとして弱いと考えられがちです。
しかし、明るい性格は、「コミュニケーション能力の高さ」「人当たりの良さ」「周りとの協調性の高さ」と言い換えられます。
これは、あらゆるビジネスの現場で重視されるもので、魅力あるアピールポイントでしょう。
また、優しい性格は、「気配り上手」「円滑な業務の推進」「安定した対応」と言い換えられます。
これは、特に人との関わりの多い職場において、重宝されるものでしょう。
このように、入社後に働いている姿がイメージできれば、自分が企業に貢献できる人材であることをアピールでき、採用担当者に好印象を与えられるのです。
【性格で自己PR】性格をアピールする際のポイント
自己PRで強みとしての自分の性格をアピールする場合、注意しなくてはならないポイントがあります。
それは、それが単なる自己紹介ではなく、その企業に向けて自分を売り込むセールスであるということです。
性格という抽象的なアピールポイントは、何となく好印象を与えられる一方で、強い印象を残すことは困難でしょう。
そのため、性格をアピールするならば、自己PR全体を通して一貫性があることや企業の求める人物像をマッチしていることが大切です。
一貫性のあるアピールができるようにする
自分をより良い人材だと思わせるために、複数の強みを自己PRに入れるのはおすすめできません。
「明るさと優しさ、気配りが自分の強みです」など、たくさんの性格の強みを盛り込んでしまうと、一つひとつのアピールポイントの印象が薄まってしまうでしょう。
その場合、採用担当者には「ありきたりな良い人」程度の印象しか残りません。
また、複数の性格を盛り込むと、根拠となるエピソードも探しにくく、場合によっては内容に矛盾が生じることも考えられます。
これを回避するためには、アピールポイントを一つに絞ってください。
自己PRの冒頭で、強みとなる性格を一つだけアピールすれば、採用担当者の印象にも残りやすくなります。
企業は、就活生に対して完璧を求めてはいません。
自己PRを完璧なものにしようとして一貫性を失うよりも、自分の最大の武器を提示して、そこに大きな魅力を持たせるように工夫してみてください。
企業の求める人物像に合わせる
自己PRで強みとなる性格を取り上げるならば、それが、企業の求める人物像とマッチしているかどうか、考えてみましょう。
なぜならば、「明るい」「優しい」などは、社会一般で歓迎される良い性格ですが、企業が仕事上で求める性格には当てはまらない可能性があるのです。
まずは、企業の業務内容や想定される仕事内容から、必要とされる性格を考えてみましょう。
スピード感のある事務作業が求められる場合、「明るい性格」「優しい性格」というのは直接的にプラスに働くとは考えにくいものです。
その場合、「周りとのコミュニケーションを円滑にする」「周りの動きに配慮して臨機応変に対応する」のように、性格を具体的な効果へ言い換えれば、企業が求める人物像に近付けます。
無理に性格を合わせるのではなく、その性格を言い換えて、企業の求める人物像に合うものにしてみてください。
【性格で自己PR】性格別でアピールできるポイント
ここからは、実際に取り上げる性格ごとに、どのような点をアピールするべきかを考えてみましょう。
自己PRで取り上げる性格はたくさんありますが、その中でも「明るい性格」「優しい性格」「気配りができる」「行動力がある」「負けず嫌い」といったものは、どのような職場でも歓迎される強みです。
それぞれの性格には、企業にとって魅力ある人材と判断されやすい具体的な効果やメリットがあります。
自己PRの中では、単に性格を端的に言い表すだけでなく、採用担当者の想像力が膨らむような具体的表現を使いましょう。
それぞれに、自己PRの際の例文も提示しますので、参考にしてみてください。
明るい性格
明るい性格というのは、ほかの人との関わりが大切なビジネスの現場において、大切な要素です。
そのため、自己PRで明るい性格をアピールすれば、採用担当者に良い印象を残せるでしょう。
明るい性格を表すフレーズとしては、「ムードメーカーとなって仲間を先導した」「周りの雰囲気を良くした」「初対面の人でもすぐに打ち解けられた」といったものが挙げられます。
こうした明るい性格は、営業職などの人と接する機会の多い仕事で歓迎される強みです。
例文
私の強みは、誰とでもすぐに打ち解けられることです。
私はこれまでに、大学のボランティアサークル活動を通して、さまざまな地域・年齢の方々と接した経験があります。
活動では、海外からの留学生・保育園児・高齢者など、普段は交流のない方々と会う機会も多く、最初はどのように接して良いか迷うこともありました。
しかし、持ち前の明るさを活かして、積極的にコミュニケーションを取り、相手に安心感を与えながら打ち解けることに成功しました。
その際に得たのは、単に自分の明るさを押し付けるのではなく、笑顔を心がけて相手の言葉を待つことの重要性です。
こうした私の強みや経験を活かして、貴社の接客業務や社内での円滑なコミュニケーションにおいて、積極的に貢献していきたいと考えています。
優しい性格
優しい性格というのは、たくさんの人と関わることになるビジネスの現場において、歓迎される要素です。
そのため、自己PRで優しい性格をアピールすれば、職場の雰囲気を良くする人材として、採用されやすいでしょう。
優しい性格を表すフレーズとしては、「協調性を持って業務を進められる」「ほかの人の意見や価値観を尊重する」「ほかの人のために頑張れる」といったものが挙げられます。
こうした優しい性格は、縁の下の力持ちである事務職などで歓迎される強みとなるでしょう。
例文
私の強みは、自分だけでなくほかの人のために全力を尽くせることです。
私はこれまでに、大学のバレーボール部の活動を通して、チームメイトと一丸となり勝利を目指した経験があります。
その中では、選手として試合に出た経験よりも、控え選手としてバックアップに回った経験のほうが多く、モチベーションをどう保つかに悩んだ時期もありました。
しかし、もともとの自分の性格である、ほかの人のために全力を尽くせる点を活かして、試合に出場する選手が実力を発揮できるように裏方に徹しました。
その際に得たのは、自分の努力がチーム全体の結果に結びついた実感と、試合に出なくても勝利の喜びは大きいということです。
こうした私の強みや経験を活かして、貴社の事務業務や社内での円滑なコミュニケーションにおいて、積極的な貢献をしたいと考えています。
気配りができる
気配りができる性格というのは、人と人をつなぐようなビジネスの現場において、歓迎される要素です。
そのため、自己PRで気配りのできる性格をアピールすれば、円滑な業務を遂行できる人材として採用されやすいでしょう。
気配りができる性格を表すフレーズとしては、「周りに気を配り臨機応変に対応できる」「相手の立場に立って考えられる」「いち早く気が付き率先して行動できる」といったものが挙げられます。
こうした気配りができる性格は、人と接する仕事である接客業などで歓迎されるでしょう。
例文
私の強みは、相手の立場に立って判断できることです。
私はこれまでに、3年間の飲食店でのアルバイト経験を通して、さまざまなお客様のご要望に応えてきた経験があります。
その中には、マニュアルにないトラブルも経験しました。
強く記憶に残っているのが、注文の品を提供した後に、アレルギーのため食べられなかったとの申し出とともに交換を求められ、対応に苦慮したケースです。
しかし、アレルギーを失念していたお客様に非はないことと、来店してくださった期待に応えるために、無償での交換を店長に交渉した結果、そのお客様から感謝されリピーターの獲得という結果につながりました。
その際に得たのは、自分の利益ばかりを考えるのではなく、相手の立場に立って考えることが結果的に双方の利益をもたらすということです。
こうした私の強みや経験を活かして、貴社の接客業務において、大いに貢献したいと考えています。
行動力がある
行動力がある性格というのは、自ら考えて動くことを求められるようなビジネスの現場において、大切な要素です。
そのため、自己PRで行動力のある性格をアピールすれば、業務を的確に遂行できる人材として採用されやすいでしょう。
行動力がある性格を表すフレーズとしては、「問題解決のために行動する」「困難なことでもチャレンジする」「目標に向けて躊躇せずにすぐ行動に移す」といったものが挙げられます。
こうした行動力のある性格は、日々状況が変化する企画などの仕事で歓迎されるでしょう。
例文
私の強みは、問題解決のための行動力があることです。
私はこれまでに、3年間、喫茶店でのアルバイト経験があります。
その中では、コロナ禍で休業を余儀なくされ、低迷する売上に不安を覚えた時期もありました。
しかし、変化する消費者の動向に寄り添うことが重要だと気付き、そこで提案したのが、テイクアウト事業や通信販売商品のアイデアです。
その結果、テイクアウトや通信販売によって売上が回復し、かねての希望であった新メニュー開発にも携われました。
その際に得たのは、困難な状況であっても、問題を解決する方法を粘り強く考え続けることと、それを実行に移す行動力の大切さです。
こうした私の強みや経験を活かして、貴社の営業業務において、積極的に貢献したいと考えています。
負けず嫌い
負けず嫌いな性格というのは、目標に向かって諦めずに行動することを求められるビジネスの現場において、歓迎される要素です。
そのため、自己PRで負けず嫌いな性格をアピールすれば、目標を達成できる人材として採用されやすいでしょう。
負けず嫌いの性格を表すフレーズとしては、「目標に向けて地道な努力を積み重ねられる」「勝つために必要となるものが何か考える」「失敗を恐れずに成長できる」といったものが挙げられます。
こうした負けず嫌いな性格は、同業他社と競うことの多い、営業などの仕事で活かされるでしょう。
例文
私の強みは、負けず嫌いで、目標を達成するために必要となるものを冷静に分析できることです。
私はこれまでに、大学の英語スピーチコンテストに何度も応募した経験があります。
その中では、うまく話せずに二次選考に進めなかった時期も長く、どのように改善すれば良いのか悩んだこともありました。
しかし、持ち前の負けず嫌いの性格を活かして、勝つために必要となるものを冷静に分析し、小説からビジネス書までの幅広い教養と、映画・ドラマ・音楽まであらゆる音声で、生きた英語の習得に努めました。
その結果得たものは、目標に向けて必要なものを追い求め続けることの大切さと、今年のスピーチコンテストでの入賞という成果です。
こうした私の強みや経験を活かして、貴社の営業業務において、積極的に貢献したいと考えています。
【性格で自己PR】性格をアピールする際の注意点
自己PRで強みとして自分の性格をアピールするならば、採用担当者に悪いイメージを与えないように、注意しなければならないポイントがあります。
アピールの仕方によっては、長所ではなく短所と捉えられやすい性格もあるため、伝え方にはくれぐれも注意しましょう。
特に、自分では強みだと思っていた性格的な特徴が、採用担当者には短所として捉えられる可能性について、考えてみてください。
また、自分の性格が長所として採用担当者に伝わったとしても、それが一貫したイメージを与えているかについても、振り返ってみましょう。
ネガティブに捉えられないようにする
自己PRで取り上げる性格の種類や表現の仕方によっては、ネガティブな印象を与えやすくなります。
これは、もともと良い印象のない性格の種類をそのまま使っていたり、自分の性格を端的にしか表現していなかったりしたために起こってしまうものです。
たとえば、「負けず嫌い」という性格は、他人を蹴落として自分だけの勝利を目指す、自分勝手な性格と捉えられやすい危険があります。
また、「優しい」という性格は、優柔不断さや、精神的な弱さと捉えられるかもしれません。
こうした性格を自己PRに使うならば、ネガティブな印象を与えないような言い換えを考えてみましょう。
「負けず嫌い」であれば、自分勝手な印象を消すために、周囲との調和や組織全体の利益といった部分もアピールするのがおすすめです。
また、「優しい」であれば、弱い印象を消すために、積極性や行動力もアピールしてみてください。
イメージできるようにアピールする
性格をアピールするならば、それが具体的にイメージを与えられるものとなるように注意しましょう。
自己PRであなたのイメージが膨らまないと、採用担当者は、あなたがどのような人間かを判断できません。
あなたの性格をイメージしてもらうためには、具体的なエピソードと、印象の一貫性が大切です。
自己PRで取り上げるエピソードは、その場面が思い浮かぶような、具体的な体験談が良いでしょう。
「役に立った」「努力した」という曖昧なフレーズだけの文章は避けて、「地域の方々から感謝された」「寝る間を惜しんで勉強を続けた」など、具体性のある表現に言い換えてみてください。
また、採用選考では、書類選考・面接といったさまざまな場面があります。
どの場面でも、一貫してあなたの強みとなる性格がわかるような、アピール内容・態度・口調などを心がけてください。
アピールするものは1つに絞る
たくさん自己PRをしたいからといって、いくつもアピールをするのは効果的でありません。
採用担当者があなたのイメージをつかみにくくなってしまうからです。
あなたの魅力を伝えたい気持ちは十分にわかりますが、アピールしたいことは1つに絞っておきましょう。
そのほうが、あなたのイメージが明確になります。
1つに絞ったアピールポイントに対し、よりくわしいエピソードを添えて伝えるのがおすすめです。
具体的な話は聞く人にイメージしてもらいやすいので、採用担当者の印象にも強く残ります。
複数アピールする場合は、中途半端にしかエピソードを盛り込むことができません。
話に説得力をもたせるという観点からも、アピールするものは1つに絞るのが有効なのです。
【性格で自己PR】ほかの就活生と差別化をする方法
志望する企業の選考を受けているのは、何もあなたに限ったことではありません。
多数の採用が見込まれる場合を除いて、ほかの就活生はいわばライバルです。
選考においてどこかで差別化をしなければ、内定を獲得することは難しいでしょう。
せっかくあなたの性格を自己PRとして活かすのなら、それもライバルと差をつけるポイントにしてしまうべきです。
差別化するにあたって、優しさや遠慮は必要ありません。
どのように表現すれば効果的なのかを解説します。
言い換える
たとえば「私の魅力は明るい性格です」などと性格をそのままアピールするのでは、効果が薄いです。
明るいと一口に言っても、具体的にどのような性格なのかが見えてきません。
採用担当者によって受け取るイメージは異なります。
誰とでも話せる人・ユニークなことを言う人・積極的に挑戦する人といった、実にさまざまな人物像が浮かぶことでしょう。
これでは、よくいる普通の良い人止まりです。
ライバルと差別化をするのは難しいといえます。
ただ「明るい」と言うのではなく、社交性があってすぐ仲良くなれる・ムードメーカー・チャレンジ精神旺盛というように言い換えるのがおすすめです。
そうすることで、採用担当者のあなたに対するイメージも、よりはっきりとしたものになります。
具体的なアピールをする
具体的なアピールをすることも重要です。
性格は基本的に主観的なもので、客観性に欠けるという側面があります。
主観的な話というのは、どうしても信憑性が低いです。
なぜあなたは自分の性格をそのようにとらえているのか、性格が発揮された実績や経験を交えて構成を考えてみましょう。
学校生活やアルバイトなど、実際のエピソードを加えるだけで、随分と説得力が増します。
数字でアピールできるような経験があれば、それが一番好ましいです。
たとえば「サークル活動に力を入れて学内の認知度を上げた結果、次年度の入部者が2割増加した」などがあります。
単純に頑張っただけのイメージが、数値としてはかれるようになれば、あなたの性格を裏付ける証拠となってくれるでしょう。
仕事との関連性があるものにする
アピールする性格は、仕事との関連性があるものに絞ってしまいましょう。
採用担当者にとって、あなたのアピールポイントが、入社後に活かせるものなのかどうかは非常に重要なポイントです。
自己PRの構成を考える際は、仕事にどのように結びつけられるのかを先に考えると良いでしょう。
志望する企業の業務内容を資料やWebサイトから読み解き、どのような性格を活かせそうかを見つけます。
もちろん嘘をつくのはいけません。
慎重にじっくり挑む性格の人が「スピード感を大事にして仕事に取り組む」と言うのは難しいからです。
直接結びつけることが難しい場合は、努力しようと考えているポイントとして伝えると、プラスに受け取ってもらえるでしょう。
【性格で自己PR】説得力を持たせるための工夫
あなたの性格に関わることで自己PRをする際には、誰が聞いても納得できるような説得力を持ったアピールをする必要があります。
例えば、スポーツでの優勝経験などは相対的な評価であるため客観的な説得力があります。
一方、性格などの目に見えないものはどうしても嘘をついていると思われてしまう可能性もあるためです。
ここでは、あなたの性格で自己PRする際に説得力を持たせるための工夫について詳しく解説していきます。
自己分析
まず大前提として自己分析は徹底的に行う必要があります。
自己分析が中途半端な状態では、企業にあなたの性格について深掘りをされた際にうまく答えられず、結果的に自己PRとならないということもあります。
自己分析はやりすぎだと感じるくらいさまざまな方法で何度も行っていくことをお勧めします。
他人から言われたこと
性格などの客観的な指標のないものでアピールをする際には説得力を持たせてアピールすることが必要です。
そのためにも、あなたが周りの方に実際に言われたことなどを振り返って、客観的な説得力を持たせてアピールすることをオススメします。
その時には、なぜそう言われたのか、なぜそう思われているのかといったことがわかるようなエピソードを伝えることも忘れないようにしましょう。
デメリットも伝える
誰にでも苦手な人がいるように、どんな人からも好かれるというような方はいません。
そのため、あなたがアピールしているあなたの性格に対してマイナスのイメージを持つような方がいる可能性にも触れることができると、よりリアルにイメージできるようになるでしょう。
また、仕事では苦手な人でも関わらなければならない時があります。
そうした時にどのような行動ができるのかといったことを伝えることで企業に対してあなたがどんな人間なのか、どんな性格なのかが伝わりやすくなるでしょう。
【性格で自己PR】アピールしないほうが良い性格
自分はこういう性格だからといって、無理にアピールしないほうが良い場合もあります。
明らかに企業の社風や業務内容とそぐわないことなら、伝えないほうが無難です。
採用担当者は自己PRなどを見て、自社の求める人材とあなたの性格がマッチしているのかを知りたいと考えています。
その最初の段階で合わないと判断されてしまっては、選考見送りになってしまうことは避けられません。
あなたの魅力は、きっとそれ以外にもたくさんあるはずです。
仕事との関連性がないもの
前述のとおり、自己PRで企業が知りたいのは、あなたの能力やスキルを仕事にどう活かせるのかという点です。
仕事に活かすことがイメージしにくいものでは、はっきり言ってアピールの効果はありません。
これでは企業からの質問に答えていないのに等しいです。
仕事との関連性がないものは避けたほうが良いでしょう。
せっかくのアピールチャンスですから、もっと有効に利用するべきです。
関連性があるかどうかは、企業研究をしておかないとわかりづらいかもしれません。
事前に資料や企業のWebサイトなどで、求められる人材についてチェックしておきましょう。
企業への興味があることも同時に示せるので、そういった意味でもアピールになります。
企業の社風に合わないもの
企業の社風に合わないものも、アピールポイントにはなりません。
たとえば、保守的で堅実な姿勢を求められる公務員の面接に行ったとしましょう。
あなたが「革新的な性格で新しい風を吹かせたい」とアピールして、選考を通過できるでしょうか。
答えはNOです。
チャレンジングな人材を求めている企業では良い答えですが、そうでない場合はマイナス評価につながってしまいます。
企業の求める人物像に沿ったアピールでなければ、採用されるのは難しいでしょう。
完全に一致している必要はありません。
ただ、真逆の性格や理想とかけ離れた性格の人を採用してみようという企業はないです。
マイナス評価になるくらいならアピールしないほうが、賢い判断といえます。
人間性が疑われてしまうようなもの
自己PRで、嘘をついてまで良い印象を与えようとする必要はないです。
しかし、仕事やプライベートで問題を起こしてしまいそうだと感じられることを、わざわざ伝えるべきではありません。
人間性が疑われてしまうようなものは避けましょう。
具体的には、自己中心的な言動やネガティブな発言などです。
社会人は、さまざまな場面で協調性が求められます。
社内外の人との接触は業種・職種によりけりですが、自分1人で完結するような仕事はありません。
職場の先輩や同僚とうまく人間関係を築いていけそうにない人は、輪を乱す可能性があるので避けられます。
自己PRの内容が不安な場合には、それが本当にアピールとして機能しているかをあらためて考えてみましょう。
【性格で自己PR】自己PRで迷った時は
自己PRがどうしてもうまく書けないと悩んでいるならば、10分で完成する自己PR穴埋めシートを利用してみましょう。
これは、穴埋め形式で質問に答えていくだけで、ハイレベルな自己PRが完成するツールです。
あらゆる業界と職種に最適な自己PRが作れるため、あれこれ考えずに自己PRが完成します。
さらに、自己PRの作成だけでなく、自己PRの改善ポイントの探し方も紹介しているため、より良い自己PRを作れるのがポイントです。
自己PRの作り方がわからない、すぐに自己PRを作りたい、効率良く自己PRを作りたいならば、こちらをチェックしてみてください。
おわりに
就活の自己PRに悩んでいるならば、強みとなるあなたの性格を考えてみましょう。
自己PRでは、あなたの人柄がわかるような具体的エピソードや、入社後にどう活かすかといった視点が大切です。
内容としては、あなたの性格をベースにした一貫性のあるものにしてください。
また、性格の種類や表現方法によっては、ネガティブな印象を与えてしまったり、矛盾した印象を与えてしまったりする場合もあるため、注意が必要です。
ポイントを押さえて、あなたの性格が魅力的に感じられるような自己PRを作ってみてください。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート