サービス業界とはどんな業界?職種や今後の動向・志望動機の書き方も併せて紹介

サービス業界とはどんな業界?職種や今後の動向・志望動機の書き方も併せて紹介

「サービス業界ってどんな業界なの?」 「サービス業界の現状と今後の動向について知りたい!」 「サービス業界が求める人材ってどんな人?」 このように、就職活動で業界研究をする中で、サービス業界に興味が出てきたという方もいるでしょう。

本記事では、サービス業界がどのような業界なのかをはじめ、どのような仕事があるのかなどについて詳しく紹介しています。また、サービス業界の志望動機や自己PRの書き方についても触れているため、実際に採用試験を受ける際の参考にもできます。

この記事を読むことで、自分がサービス業界で働きたいかどうかについて、より深く考えられるようになるでしょう。

サービス業界に興味がある方はもちろん、まだ自分が何に興味があるか分からないという方も、ぜひ本記事をご一読ください。

サービス業界とは?

サービス業界とは、自社の顧客に対して情報やモノ、快適さなどのサービスを提供する業種のことを指します。

サービス業界が提供するものはさまざまで、たとえば子どもに学習を教える塾講師や、ホテルスタッフなどもサービス業界の仕事の1つです。

また、お客様にサービスを提供する方法も色々です。目の前で提供することもあれば、最近ではインターネットを介して提供する方法もあります。

このように、提供するサービスとそのツールが多様化しているという特徴を持つのが、サービス業界です。幅広い業種や職種が存在しているため、以下でその詳しい内訳を見て行きましょう。

サービス業界の8つの種類

前述したように、サービス業界にはさまざまな業種を含まれています。それぞれ提供するサービスに違いはありますが、お客様の要望に応えるという点では同じです。

ここからは、サービス業界に分類される業種について見て行きましょう。

情報通信業

情報通信業とは、情報をお客様に提供している業種のことです。携帯電話関連業や、放送業そして情報サービス業がこれに含まれます。

そして、情報通信業の中でも現在注目されているのが、インターネット関連の業種です。今や、インターネットは現在の私たちに生活には不可欠な存在となっているため、今後も大きく拡大していくことが予想されています。

運輸業・郵便業

運輸業とは、タクシー会社や鉄道会社など旅客機や貨物を運搬する業種のことです。そして郵便業は、郵便物などの引き受けや配達を行う事業所を指します。

どちらも人や物を運ぶサービスを提供しているということから、サービス業界に含まれると言われています。

教育・学習支援業

教育や学習も、サービス業界が提供するサービスの1つです。教育・学習支援業の施設の中には、学校や学習塾、そして図書館や博物館などがあります。

教育や学習を通して、人々に知識や技術を身に付けさせることを仕事としています。

医療・福祉

病院や老人ホームなどの施設を運営している医療・福祉もサービス業界です。医療では、一般の病院はもちろんのこと、歯科院やカイロプラクティック療養所なども含まれます。

医療・福祉の仕事内容は人の命や生活を守るために必要なサービスの提供です。そのため、私たちの生活に欠かせない業種と言えるでしょう。

生活関連サービス業・娯楽業

生活関連サービス業や娯楽業は、生活に必要なことや、人々が楽しめる娯楽を提供する業種です。

生活関連サービス業には、美容院やネイルサロンなどが含まれます。また、遊園地などのアミューズメントパークは娯楽業となります。

宿泊業・飲食サービス業

宿泊する場所や、そこでの生活のサポートをするのが宿泊業です。ホテルや旅館などは宿泊業にあたります。

また、飲食サービス業では、お客様に飲食物や商品の提供を行います。レストランや居酒屋などが飲食サービス業に含まれるでしょう。

なお、昨今普及している、お客様の指定した場所まで届ける宅配サービスも、飲食サービス業になります。

不動産業・賃貸業

不動産を扱う業種である不動産業もサービス業となります。不動産業の仕事は、不動産の売買や管理です。また、駐車場の賃貸も不動産業となります。

賃貸業とは、物品の賃貸を行う業種です。たとえばレンタルビデオ店や、レンタカーの提供を行う事業所などがこれにあたります。

学術研究・専門技術サービス業

学術研究や専門技術サービス業とは、高度な知識や技術をお客様に提供する業種です。たとえば、医学研究所や税理士事務所です。

また、専門的なデザインなどを行うデザイン事務所などもこの業種に含まれます。

サービス業に関する職種

次は、職種についてです。サービス業の職種と言うと、販売員を想像する方も多いでしょう。しかし、それ以外にもサービス業に含まれる職種はたくさん存在します。

今回は、そのうちの6つを紹介しましょう。

技術職

技術職の仕事は、専門的な知識や技術を使って製品の開発や製造にあたることです。このような技術職の人々は、主にIT系企業やメーカー企業で仕事しています。

技術職が扱う技術は、高度かつ専門的なことが多く、時代の変化に応じて常に変化していくという特徴もあります。

そのため、技術職で活躍していきたいと考えているのであれば、新しいことをどんどん吸収していく勉強熱心さが必要不可欠と言われています。

販売職

販売職は、サービス業の代表的な職種の1つです。販売職は、顧客に商品をすすめたり、良さを提案したりすることで購入へとつなげていきます。

また、販売職の扱う商品には形のないものも含まれています。たとえば、ツアーコンダクターも販売職の1つですが、扱うものは「旅行」という形のないものです。

専門サービス職

専門サービス職とは、専門的な知識や資格を必要とする職種です。代表的なものとしては、医師や弁護士などが挙げられるでしょう。

また、専門サービス職の多くは、国家資格が必要な職種が多いのも特徴の1つでしょう。

公共サービス職

公共サービス業とは、私たちの税金で運営されている機関で働く人のことを指します。公共サービス業の代表的なものとしては、消防署員や警察官が挙げられるでしょう。

また、公務員にあたる教師も公共サービス職の1つとなります。

事務・営業

事務や営業は、一見サービスを提供していないようにも見えるでしょう。しかし、事務や営業の仕事内容の中には、「サービスを提供している」と捉えられるものがあります。

たとえば事務職の場合、資料作成や経理業務などがそれにあたります。また、営業の場合は、顧客に商品を購入してもらうために、提案などのサービスを行うこともあるでしょう。

そのため、事務・営業もサービス業の職種に含まれると言われています。

クリエイティブ

その人物固有のクリエイティブな一面を用いて、サービスを提供することもあります。そのため、クリエイティブ職もサービス業の一つと言えるでしょう。

たとえば、俳優はクリエイティブな職業です。その理由は、演技をすることでお客様に楽しんでもらうサービスを提供するのが、俳優の仕事だからです。

このように、クリエイティブな職業はサービス業の一種であるとも言えるでしょう。

サービス業界の動向とは

就職活動でサービス業界に興味があるという場合は、企業研究をする際にその業界の動向も押さえておきましょう。現在の様子と今後の展望を知ることで、自分がどのように貢献できるかを考えることもできます。

そして、その思いを志望動機や自己PRに含めることで、採用担当者の心をつかむような内容を書くこともできるでしょう。

ここでは、サービス業界の動向について紹介していきます。

サービス業界の現在

サービス業界の仕事は、どの業種も私たちの生活を支える内容のものが多く、私たちの日々には不可欠なものです。特にネット社会となった昨今では、インターネット業界を中心としてさらに業績を拡大し、成長を望むこともできるでしょう。

しかし、その一方で、さまざまな課題を抱えているのも事実です。採用試験でサービス業界を受ける場合は、良い部分だけではなく今抱えている課題や問題点をしっかり理解し、その現状でも自分は貢献できるのか、働いてみたいかをしっかりと考えることも大切です。

まずは、サービス業界が現在抱えている問題について見て行きましょう。

新型コロナウイルス感染症の影響

サービス業界が抱える課題の1つ目の原因が、多くの業界に打撃を与えた新型コロナウイルス感染症(以降コロナウイルス)です。サービス業界は、コロナウイルスの影響を大きく受けた業界の1つとも言われています。

特に、宿泊業・飲食サービス業は大打撃を受け、売り上げが減少しました。その一方で、テレワークの普及や巣ごもり消費のおかげで売り上げを伸ばしたのが、情報通信業です。

このように、コロナウイルスはサービス業界の売り上げに二極化をもたらしていることも知っておきましょう。

就職活動するにあたって、自分が興味を持った業種がコロナウイルスの影響をどのように受けたのかは、しっかりと確認しておくことをおすすめします。

IT化や人手不足などの起きている変化

サービス業界の現在のもう1つの大きな課題は、人手不足の問題でしょう。慢性的な人手不足は、サービス業界の大きな悩みです。

その悩みを解消すべく、現在のサービス業界ではさまざまな仕事がIT化されています。また、労働環境の見直しも行われ、時代に合わせた働きやすい環境作りが進められています。

このように、サービス業界全体で「人手不足」という課題を解消しようとする動きが高まっていることは、就活する上で念頭に置いておく必要があるでしょう。

サービス業界の今後

就職活動するにあたって、今後のサービス業界がどのような動きになるか知っておくのも大切です。

自分が志望する企業の、今後の動きについても研究し、「自分が働くとしたらどう活躍できるか」ということまで考えておきましょう。

先行きが不透明?

サービス業界は、さまざまな課題に対し打開策を考え、今後も成長していこうとしている業界の1つです。しかし、今後に関しては不透明な部分が多いとも言われています。

その理由がコロナウイルスです。今後のコロナウイルスの影響がどう出るかによって、サービス業界の将来は変わっていく可能性もあるでしょう。

しかしながら、コロナ禍だからこそ、現在の業績を伸ばしている業種があるのも事実です。

就職活動では、まず自分が興味を持っている業種がコロナ禍でどのような状態になったのか、そしてどんな対策を打っているのかを確認しておくようにしましょう。

AIの導入

サービス業界ではさまざまな仕事内容がIT化され、AIの導入が行われています。そのため、今後のサービス業界では今以上にIT化が進み、AIとうまく付き合っていくことが求められるでしょう。

IT化やAIの導入にはメリットがたくさんあります。しかし、サービス業界には「人と人」でしかできない仕事もあるでしょう。

それぞれの良さを理解し、上手に使っていくことが今後のサービス業界にとって大切になってくると考えておきましょう。

サービス業界の志望動機の書き方は?

サービス業界にはさまざまな業種があります。そのため、志望動機ではあなたがその仕事内容を選んだ理由を率直に書くことが必要でしょう。

たくさんあるサービス業界の企業の中で、なぜ「この業種」で「この企業」を選んだのか、簡潔に伝えることが大切です。

また、サービス業界は、他の業界同様さまざまな課題に直面しています。その点を踏まえ、「自分ならばどのように貢献できるのか」「その課題に立ち向かうためにどう行動をするのか」まで書ければ、なお良いでしょう。

そこまで書くと、読み手もあなたがサービス業界で働いてる様子を想像できるため、内定に1歩近づくことが期待できます。

サービス業界で評価される自己PRの書き方は?

自己PRを書く際は、自己分析をしっかりと行い、自分がどんな人間なのか把握するところから始めましょう。それに加え、業界研究をしっかり行うことが大切です。

業界研究では、まずサービス業界がどんな人材を求めているのかを確認しましょう。その上で、自分の長所や優れている部分と照らし合わせながら、自己PRを書いていくのがおすすめです。

サービス業界が求める人物像の確認

サービス業界は、お客様あっての仕事です。そのため、業界としてはホスピタリティ溢れる人材を求めています。

また、サービス業界の仕事の多くはチームプレイのため、ルールを守りながらチームで働けるスキルも必要でしょう。

その他にも、体力がある人を求めているという一面があります。サービス業界の仕事には、立ち仕事など体力を必要とするものも多く見られます。

また、お客様に合わせて仕事をしなければならないため、不定休の場合も多いでしょう。

そのため、「サービス業界を受けたいけれど体力に自信がない」という方は、自己PRで体力以外の部分を強くアピールすることをおすすめします。

自己PRの基本的な構成

自己PRでも志望動機でも、まず結論から述べるのが効果的な書き方です。結論から述べることで、読み手が「この後どんな話をするのか」を予想できるため、頭に入りやすくもなります。

結論の後は具体的なエピソードです。具体的なエピソードには、あなたの自己PRを裏付けるエピソードを選びましょう。さらに、そのエピソードを通して学んだことや、自分が成長したと思える点を書いてください。

そして最後は、入社後自分の良さを活かして、どのように活躍できるかを述べてまとめていきましょう。

サービス業界に向いている人と向いていない人とは

どんな業界でも同様ですが、その業界に向いている人と向いていない人がいます。就職活動を行う際は自己分析を行い、自分がどんな人間なのか、そしてその業界に向いているのかを確認しておくと良いでしょう。

ここからは、サービス業界に向いている人とそうでない人について紹介して行きます。

向いている人の特徴

サービス業界は、お客様と接する機会が多い業界です。接する方法は、業種により異なりますがどんな仕事内容でも変わらないのが、「お客様のために仕事をする」ということです。

そのため、「人と関わるのが好き」「人の役に立ちたい」と考えている方は向いていると言えるでしょう。

また、人に「ありがとう」と感謝されたり、人が喜ぶ顔を見たりするのが好きという方もサービス業界に適している人材でしょう。

向いていない人の特徴

サービス業界に向いていないのは、単独行動を好む人です。誰かと一緒に何かをするのが苦手で、一人で黙々と作業する方が好きという方は、他の業界も視野に入れた方が良いでしょう。

また、サービス業界はお客様の要望に応えるために、時に臨機応変に動かなければならない場合があり、時にはその行動が非効率であったり合理的ではなかったりする場合もあるでしょう。

そのため、物事の効率ばかりを重視してしまうような方はサービス業界には向いていない可能性があると言えます。

サービス業界の有名企業を紹介!

将来は、有名な大きな企業で働いてみたいという方もいるでしょう。ここからは、サービス業界の有名企業について、5つの企業を取り上げて紹介します。

サービス業界には、さまざまな業種や企業があります。まずは自分が興味を持てる企業を見つけ出し、企業研究をしっかり行った上で採用試験に臨みましょう。

株式会社 電通グループ

株式会社 電通グループは、国内でも名の知れている広告代理店です。テレビ広告をはじめ、私たちが目にするさまざまな広告を手掛けています。

日本を代表する大手企業の1つであるこの企業は、近年ではグローバル化も加速させているため、海外でのビジネスに興味があるという方にもおすすめです。

その一方で体育会系の社風も有名で、仕事内容によってはハードワークになる可能性も高いことは理解しておきましょう。

それでも、広告に興味がある大きな企業で働いてみたいという方は、しっかり準備して採用試験を受けてみるのも良いでしょう。

出典:About us|株式会社 電通グループ 参照:https://www.group.dentsu.com/jp/

楽天グループ株式会社

楽天グループ株式会社は、インターネット事業を展開する企業です。インターネットショッピングサイトの楽天市場や、旅行関係を扱う楽天トラベル、そして金融事業や携帯などの通信事業と、幅広く事業を展開しているのも魅力でしょう。

採用では、ビジネス職とエンジニア職を募集しています。女性の活躍にも力を入れており、福利厚生を充実させるなど、さまざまな取り組みを行っています。

出典:採用情報|楽天グループ株式会社 参照:https://corp.rakuten.co.jp/

株式会社リクルートホールディングス

株式会社リクルートホールディングスという名前を聞くと、多くの人は「人材派遣の会社」というイメージを思い浮かべるのではないでしょうか。

しかし、株式会社リクルートホールディングスの実態は、インターネット事業を展開している企業です。

旅行サイトのじゃらんや、グルメサイトのホットペッパービューティーなど、私たちがよく使うインターネットサイトのいくつかは株式会社リクルートホールディングスの傘下に入っています。

就職を考えるにあたって、「インターネットで人々の生活を豊かにしたい」という希望がある方は、株式会社リクルートホールディングスについて深く調べてみてはいかがでしょうか。

出典:About|株式会社リクルートホールディングス 参照:https://recruit-holdings.com/ja/

パーソルホールディングス株式会社

パーソルホールディングス株式会社は、企業と求職者を結び付けるなど、さまざまな人材サービスを提供する企業です。

国内での就職や転職のサポートの他、国外で幅広い事業を展開していることもパーソルホールディングス株式会社の魅力でしょう。

そのため、採用試験を受ける際は、「どの部門でどのように活躍したいか」まで、自己PRや志望動機でしっかり伝えるようにしましょう。

出典:採用情報|パーソルホールディングス株式会社 参照:https://www.persol-group.co.jp/

株式会社ベネッセホールディングス

株式会社ベネッセホールディングスは、国内教育を事業の軸としたサービス業界の有名企業です。国内教育の他に、幼児向けの「kids&Family」や「介護・保険」の事業も行っています。

この株式会社ベネッセホールディングスでは、主体性がある人、最後までやり遂げられる人を求める人材としています。

そのため、自己PRを書く際は、企業が求める人材に照らし合わせながら内容を作成していくようにしましょう。

出典:採用情報|株式会社ベネッセホールディングス 参照:https://www.nta.go.jp/chuijiko/riyokiyaku.htm

サービス業界について理解を深めよう

サービス業界の仕事内容の多くは、相手の喜ぶ顔が見えたり誰かのためになっているということを感じたりできる、やりがいのあるものです。

その一方で、お客様あっての仕事のため、肉体的にも精神的にも辛さを感じることもあるでしょう。そのため、天職と感じる人もいればそうでないと思う人も存在します。

サービス業界への就職を考える場合は、まず「自分がサービス業界に向いている人材なのか」を考えるところから始めましょう。

自分の興味がある仕事内容を見つけ出したら、自分が活躍できる方法を考えてサービス業界へ挑戦してみてください。

柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

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