飲料業界はどんな業界?今後の動向や職種・志望動機の書き方も詳しく紹介

飲料業界はどんな業界?今後の動向や職種・志望動機の書き方も詳しく紹介

「飲料業界には、実際にどんな職種や業界があるのだろう?」 「これからも安定している市場なのだろうか?」 「就活するならどうやってアピールしていけばいい?」 このように、飲料業界を目指している人の疑問は尽きないでしょう。

飲料業界はアルコールや清涼飲用水など種類も多く、飲食業はもちろん、さまざまな場面で広く取り入れられているため、「比較的安定している業界」という印象を持つ方は多いのではないでしょうか。

本記事では、飲料業界の職種をはじめ、これからの動向や会社ごとの特徴などを紹介していきます。

この記事を読めば、飲料業界が求める人材像や、向いている人、さらには就活に役立つ志望動機や自己PRの書き方などが分かるようになるでしょう。

現在進路を考えている方で、飲料業界に少しでも興味のある方はぜひ最後までチェックしていただき、就活に役立ててください。

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飲料の種類

食品衛生法上の分類で、飲料の種類はアルコールが入っているか否かの2種類に分かれます。正確には、アルコール飲料、牛乳や乳酸菌飲料、そしてそれ以外の飲料をひっくるめたものが清涼飲料水とされています。

「清涼飲料水」としては、水やスポーツドリンクが一般的なイメージでしょうが、その定義は幅広いことを知っておきましょう。

酒類

「酒類」とは、アルコールが入っている飲料のことで、その種類は国や地域によって多種多様です。

アルコールが1%以上入っている飲み物はお酒に分類され、さらに醸造酒、蒸留酒、混成酒に分かれます。醸造酒には、日本人には馴染み深い清酒やビールなどが含まれ、蒸留酒には焼酎やウイスキーが含まれます。

出典:【総則】|国税庁 参照:https://www.nta.go.jp/taxes/sake/qa/01/01.htm

清涼飲料水

「清涼飲料水」に分類されるのは、アルコールと乳酸菌飲料、牛乳を除いたすべての飲み物です。

清涼飲料水の種類は多く、水やお茶はもちろん、果実、炭酸、コーヒー飲料なども清涼飲料水の仲間です。そのラインナップは、誰もが耳にしたことのある身近な商品ばかりでしょう。

なお、アルコールが入っていても、1%未満のものであれば清涼飲料水に含まれます。乳飲料についても、乳固形成分が3%未満のものは清涼飲料水に分類されます。

出典:食品別の規格基準(清涼飲料水)|大阪検疫所 食品監視課 参照:https://www.forth.go.jp/keneki/osaka/syokuhin-kanshi/foodstandard_seiryoinryosui.html

飲料業界の職種は?

「飲料業界」といっても、普通の企業と変わりなく、営業や市場調査も行います。

しかし、業界ならではの特徴は存在するため、各職種やその内容・役割を知ることで、飲料業界の仕事の仕組みを理解できるでしょう。

ここからは、いくつかの職種の内容を説明していきます。職種の役割などを理解し、就職活動などの参考にしてください。

営業

営業とは、消費者に購入してもらうための窓口ですが、商品の販売データの分析、営業戦略の立案など企画も含めたものが営業の仕事と言えるでしょう。

飲食業界においての営業は、量販店と業務用に分かれます。

量販店は、スーパーやディスカウントストアなど、品物を安く大量に仕入れてくれる顧客です。量販店の営業では、新商品の売り込みはもちろんのこと、売り方の提案をしたり、時には売り場のディスプレイなどを任されたりすることもあるでしょう。

業務用の営業は、飲食店、外食チェーンに対して働きかけます。実際に店舗に足を運び、顧客と一緒に販売戦略をたてて店を盛り立てるのにも一役買います。大変な仕事ではありますが、やりがいもあるでしょう。

マーケティング

マーケティングとは、簡単に言えば、消費者の欲しい商品を調べ、商品の開発や販売促進に役立てていくことです。営業先で現在何が好まれているのかなど、情報をリサーチし市場調査を行います。

商品はもちろんパッケージなども、消費者が思わず手に取りたくなるようなデザインを開発するのも仕事です。

さらには、開発だけでなく「どうすれば売れるかの仕組み」を構築していくなど、企業の戦略を練る役割とも言えるでしょう。

研究・開発

日々変化し続けている消費者のニーズに対応するため、新商品やリニューアルは重要です。

市場調査で得た情報を元に、今消費者が欲しているものや市場の動向を見据えて研究したり開発したりする職種は、企業にとって不可欠な存在でしょう。

飲料そのものやパッケージの開発など、多岐にわたる仕事を担うのが特徴です。

生産・製造

つくる商品が決まった後で、実際に商品化するのが生産・製造の仕事です。

ただ商品を作ればいいというわけではなく、材料の確保や生産ラインの管理、設備の保守など、専門的な技術が必要な職種でもあります。

新商品が開発されれば、設備を新しいものに変える場合もあるでしょう。設備導入の計画や予算案なども生産・製造の大切な仕事になります。

飲料業界のトレンド

その時代や背景によって、飲料業界にも流行り廃りがあります。たとえば、ここ数年のコロナ禍の影響で消費者の健康志向が高まっていることも、その顕著な例と言えるでしょう。

病気になっても、おいそれとは病院にも行けない世の中で、「自分の健康は自分で守る」という意識が高まり、特定保健用食品を求める消費者の声が増加している傾向にあります。

その一方で、炭酸飲料などの味わいや面白みを求めた商品の人気が下がってきていることも、世相の表れでしょう。

特定保健用食品を求める人の増加

近年、特定保健用食品は注目を浴びています。これは、消費者の健康に対する意識が高まってきたことによる、飲料業界への大きな影響と言えるでしょう。

「特定保健用食品」とは、身体の機能に影響を与える保健効能成分が含まれている食品です。口にすることによって保健の目的、つまり疾病のリスクの低減や免疫力の向上などが期待できるということが表示されている飲食品です。

なお、これらの食品は、その有効性や安全性について、国の審査を通らなければ販売できないことが法律で定められています。

出典:特定保健用食品について|消費者庁 参照:https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/foods_for_specified_health_uses/

無糖強炭酸水の人気が拡大

世の中のヘルシー志向が高まるにつれ、無糖強炭酸水の人気も高まってきています。

炭酸飲料は、その飲み口から爽快感を味わえることで人気がありました。しかし、近年の健康志向の高まりの影響で、糖分の高い炭酸はだんだん敬遠されてきています。

その一方で、「リフレッシュ感が味わえ、それでいて無糖でヘルシー」という消費者ニーズをがっつり掴んだのが無糖炭酸水です。

ペットボトルで買える手軽さや、自分でつくるサーバーなどの宅飲みブームに乗ったことが、人気の拡大につながったと言えるでしょう。

コーヒーの高級志向派の増加

近年のコロナ禍の影響により、リモートワークが普及し外出を自粛するなど、自宅で過ごす時間が増えています。

自宅で過ごす時間を有意義にするために、コーヒーを身近な嗜好品として愛飲している方も多いのではないでしょうか。

今やコーヒーは、単なる嗜好品としてではなく、生活を潤す役割を果たしています。コンビニでのコーヒーや、街中のおしゃれなカフェでも、こだわりのあるお店の人気が高まっているのがその証拠です。

その波は飲料業界にも及び、プレミアムな缶コーヒーが各メーカーから続々発売され、人気に拍車をかけています。手軽に入れられるインスタントコーヒーでさえ、今や豆の高級さだけではなく、淹れ方にまで工夫を凝らして楽しむ人が増えてきています。

炭酸飲料のニーズの低下

健康志向の高まる世の中で、炭酸飲料はマイナスイメージが強いと言えるでしょう。

リモートワークなどが増え、外出が少なくなってきていることで、運動不足が気になっている人も多いでしょう。そんな中、糖分が多い炭酸飲料のイメージはあまり良いものではなくなりつつあります。

しかし、炭酸水自体の爽快感や飲みごたえを求める声は多く、現在は無糖の炭酸飲料水の人気が高まってきています。

飲料業界の今後の動向

一時期落ち込んだ飲料業界の売り上げも、経済再開とともに回復傾向にあります。

外出自粛やリモートワークの影響で大型のペットボトルの需要が伸び、健康志向の人が増加したことから、特定保健飲料やお茶の売り上げも順調です。

しかしながら、日本国内の売上は横ばい状態で伸び悩んでいる側面もあり、その現状を打破すべく、各企業はその市場を海外へと伸ばしています。

海外市場の開発

前述の通り、飲料業界の国内市場は停滞状態です。日本の人口が減少傾向にあることや、個人の消費量の低下が原因の一つでしょう。

そのため飲料業界では、頭打ちとなっている国内市場に代わり、中国や東南アジア系をターゲットに事業展開をしている企業も多く見られます。

海外では、人口増加や生活レベルが向上したことなどから消費量の増加が見込まれており、飲料業界も海外展開を強化している傾向があると言えるでしょう。

飲料事業以外の事業への進出

売上推移の横ばい状態が続く飲料業界の現状を踏まえ、各メーカーでは別の分野への新規開拓へ乗り出す動きも多く見られています。

「新規」と言っても、今まで培ってきた技術を生かした健康食品や、医薬品などの分野での活躍の方が大きいでしょう。

つまり、飲料業界は別のニーズを持った顧客を開拓することで、さらなる発展を目指していると言えます。

新サービスの開発

生き残りをかけ、飲料業界の大手メーカーでも新しいサービスを積極的に取り入れています。近年よく耳にするサブスクリプション(サブスク)というサービスもその一例でしょう。

飲料業界におけるサブスクには、サーバーを無料で貸し出す代わりに、中身の飲料水を毎月定期購入してもらうサービスや、自販機の飲み物が低額で毎日受け取れる自販機のサブスクなどがあります。

自販機のサブスクとは、月額決まった料金を支払えば、自販機内にあるドリンクを1日1本もらえるというものです。

まだ一部の自販機や地域に限られますが、通勤・通学のルート上に対応自販機があれば、大変お得なシステムでしょう。

代表的なものには、コカ・コーラのCoke ON Passや日本ウォータービジネスのevery passなどがあり、値段は会社やプランによって異なります。

飲料業界も取り組むSDGs

世界中が抱える環境問題や社会問題から、SDGsへの取り組みは社会全体に浸透しつつあります。飲料業界も例外ではありません。

SDGsとは「持続可能な開発目標」という意味で、経済・社会・環境のバランスがとれた社会を目指すための世界共通目標です。

その中には、健康と福祉や技術革新などの項目も盛り込まれており、飲料業界も各大手メーカーはSDGsの目標を掲げ、積極的に働きかけています。

出典:SDGsとは|JAPAN SDGs Action Platform 参照:https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/sdgs/about/index.html

ボトルtoボトルの推進

環境問題に深く関わっているペットボトルの「ボトルtoボトル」は、今や各メーカーが取り組んでいる事業です。「ボトルtoボトル」とは、簡単に言えばペットボトルの再利用です。

再利用の方法には、化学分解し新たなPET樹脂をつくるケミカルリサイクルと、高洗浄・除染による物理的処理でペレット化(粉末や顆粒状)し、食品用のPETボトルの原料をつくるメカニカルリサイクル方法の2通りがあります。

欧米ではすでに取り入れられていましたが、日本でも2014年にガイドラインが通知されました。

出典:食品用器及び容器包装における再生プラスチック材料の使用に関する指針(ガイドラ    イン)について|厚生労働省医薬品局 参照:https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11130500-Shokuhinanzenbu/pura.pdf|https://www.mhlw.go.jp/index.html

新機能リサイクルボックス

全国清涼飲料連合会をはじめとした任意団体によって、ペットボトルのリサイクル促進のためにつくられたゴミ箱が、新機能リサイクルボックスです。

ペットボトルを再利用する際に問題となる、異物混入を防ぐために「自動販売機リサイクルボックス異物提言プロジェクト2021」が開始され、2022年10月より販売が開始されています。

一見投入口が見えにくく、ペットボトルを下から入れられるように設計されているのが特徴です。ペットボトルがやっと1本入る程度の狭さで、高さも低いため他のゴミが入れづらいように工夫されています。

業界統一カラーで、SDGsの「住み続けられる街づくり」のテーマ色であるオレンジが採用されてます。

出典:自動販売機リサイクルボックス異物低減プロジェクト2021の経緯|一般社団法人全国清涼飲料連合会 参照:http://www.j-sda.or.jp/ippan/news_view.php?kind=1&id=319

ラベルレス商品が増加傾向

環境問題への配慮から、主に通販サイトなどを中心に販売されているのが、ラベルレスのペットボトル商品です。

飲料水は加工食品という扱いのため、食品表示法により記載しなければならない表示があります。その他にもごみの分別化を計る表示のプラスチック、PETのリサイクルマークの表示も義務化されています。

ペットボトルをラベルレス化する際には、上記の事柄が問題になっていましたが、まとめ売りで段ボールに記載することで解決されました。

そのため、ばら売りは禁止されています。なお、無償の譲渡でも法律に触れるため、家庭内だけの使用にとどめておきましょう。

飲料業界に向いているのはどんな人?

飲料業界は職種も多く、一概に「向いている人材」を絞るのは難しいでしょう。しかしながら、飲料水は人にとって生きていくうえで必要なものです。

極端に言えば、「人命にかかわるもの」とも言えるため、それを取り扱っているという意識は持っておきましょう。

飲料業界は、市場でも上位を占める大手企業が多いため、就活では狭き門とされています。勝ち抜くためにも、自分の向き不向きはしっかりと把握しておきましょう。

誠実に対応できる

飲料水や食品を扱うことの大前提は、「安全性の確保」です。それを当たり前のこととして誠実に対応できることは不可欠でしょう。

社会人になって、企業に属して仕事をしていると、ほぼ毎日がルーティン化してきます。そんな中でも、営利目的や業績向上にばかり目を取られず、大前提である食の安全を優先事項として考えることが大切です。

顧客や消費者の信頼を損なわないよう、常に誠実な態度で接していける人材こそ、飲料メーカーに向いている社員と言えるでしょう。

食に興味がある

飲料業界は飲食に関わる仕事のためか、食に興味のある人が多いと言われています。

生活の三大要素である「衣・食・住」のうち、飲料は「食」に属します。自身の扱っている商品に興味を持つことは、より良い商品への情熱や、それを広めるための努力につながります。

食への情熱がそのまま仕事への情熱と繋がるならば、飲料業界に向いている人材と言えるでしょう。

根気強い

どの職業でもそうですが、忍耐強く物事を最後までやり遂げる意志の強い人は魅力的な人材です。

飲料業界では、日々新規開拓や製造・研究などをコツコツと行っています。営業でも、顧客先へ何度も足を運び、信頼を積み重ねる必要があるでしょう。

このように、一見地味に見える業務でも根気強くこなせる人材であれば、安心して仕事を任せられます。

グローバルな人材

海外進出を考えている企業は多く、より世界的視野をもつ人材が望まれています。

国内市場が伸び悩んでいる飲料業界において、海外の市場へ目を向けるのは当然のことでしょう。大手企業ではすでに成果を上げているところもあります。

外国語を話せたり、留学経験があったりするならば強力な武器となるでしょう。

飲料業界が求める人物像とは?

飲料業界は競争も激しく、今や世界を股にかける業界です。そのため、競争を勝ち抜ける人材が求められていると言えるでしょう。

企業が成長していくのに必要な人物像は、各企業によって異なります。現在、飲料業界全体の方向性は、海外進出や新サービスの展開などにシフトしていると言われています。

未来を見据え、これからの業界を勝ち抜いていくためにも、飲料業界では以下のような人物像が求められていると考えましょう。

消費者目線になって考えることができる

飲料業界で求められることは、顧客のニーズを敏感に察知することです。消費者側の立場に立って考えられる人であれば、飲料業界で活躍できるでしょう。

移り変わる世界情勢に合わせ、消費者のニーズも変化します。近年のコロナ禍による健康志向の高まりや外食産業の不調など、さまざまな原因で消費者の欲しがるものは変わります。

世界の動向に目を光らせ、消費者が本当に望んでいるものを見極められる人材を目指しましょう。

チャレンジ精神がある

常に移り変わるトレンドに対応していく必要がある飲料業界では、チャレンジ精神のある人材が好まれます。

新規の事業開拓や新サービスの導入、さらには海外進出と、目まぐるしく動く状況に尻込みしているようでは、競合他社が多い業界では生き残れません。

飲料業界では、常に新しいものに挑戦していける、チャレンジ精神の強い人材が求められていると言えるでしょう。

分析力がある

移り変わるトレンドからくる多様なニーズを分析し、これからの動向を読み取れる人材は貴重です。前述したように、飲料業界にはニーズの移り変わりが激しいという面があります。

しかし、そこには、多かれ少なかれ何らかの原因が見え隠れしていることでしょう。それを見逃さないためには、社会の動向を見据えて市場を分析する力が必要です。

そのため、飲料業界では、分析力がある人物が魅力的に映るでしょう。

主体的に行動できる

事業がグローバル化すれば、積極的に行動できる主体性のある人材の需要が大きくなります。

国内だけでなく、海外にも事業展開していく中で活躍できる人材となるためには、指示を待っているだけではいけません。自分で判断し、リーダーシップを持って行動できる人材こそ必要とされるでしょう。

他業種や海外の土地でも、新しいことを自ら学び、生かそうとする姿勢が大切です。

創造性がある

社会人の基礎力の一つとされている創造力は、職場での多様な人間関係を築き上げるために必要な力とも言われています。

人との関わりだけでなく、常に新しいものを求められている業界では、商品開発や新規開拓などでも同じように創造力が必要です。

消費者のニーズを感じ取り、新しいものを生み出す創造力を持つ人であれば、飲料業界に求められることでしょう。

飲料業界に向けた志望動機の書き方

志望動機を書くには、まず飲料メーカーを知ることが大切です。

志望動機を書く場合、その企業に興味がある理由や業界でどう働きたいかなどを明確に応える必要があります。業界のことはある程度把握しておきましょう。

業界を知り、自分の活かせる長所や強みをアピールしていきましょう。

飲料業界を選んだ理由の明確化

たくさんある業種の中から、「なぜ飲料業界を選んだのか」を考えることで、自ずと志望動機が見えてきます。

飲料業界を選んだ理由は人それぞれでしょう。「好きな飲み物があるから」「事業内容に興味を持ったから」など、自分ならではの理由を考えて他の就活生たちとの差別化を図りましょう。

過去にあったエピソードなどを交えて伝えるのも効果的です。

飲料業界でのビジョン

飲料業界で自分がどう活躍していきたいのか、実現したい未来を伝えることで、志望動機がはっきりとしてくるでしょう。

飲料業界の中にもいくつもの職種があり、実際に自分がどの部署でどのような働き方をし、活躍していきたいかを長期的なビジョンで伝えることをおすすめします。

ただし、その企業で実現できるような、現実的なものを選んでください。なりたい自分を知ることで、明確な志望動機が見えてくるでしょう。

自分の強みの活かし方を伝える

自身の長所を探し、その使い方を自分なりに考えておきましょう。 自分の長所を挙げる際は、その活かし方を一緒に伝えましょう。その長所で、企業にどう貢献できるかをアピールしてください。

どのような場面でどのように活かせるか、企業という組織の中で自分が必要な存在であることを示せるかがポイントとなってくるでしょう。

飲料業界に向けた自己PRの書き方

飲料業界にアピールするのであれば、まずは企業の求める人材を把握するのが良いでしょう。飲料業界に求められるニーズは変化が激しく、それを消費者の目線で見ることができる人材は高く評価されます。

また、グローバル化する事業でも物怖じしないチャレンジ精神や、自ら考え行動できる主体性は大切な要素です。

それらを踏まえた上で、自分の長所がどこに当てはまるかを考えれば、魅力的な自己PRに仕上げられるでしょう。

飲料業界の志望動機例文

志望動機を書く際には、なぜ飲料業界なのかをはじめ、自分のビジョンや自分が生かせる強みを押さえて書きましょう。曖昧な志望動機では、評価してもらうのは難しいと考えてください。

数ある業種の中で飲料業界を選んだ理由や、入社後にどういった活躍をしたいかなど、明確に伝えることで印象的な文章になるでしょう。

飲料業界でのビジョンが明確な場合

私は、スポーツ飲料を通して世界中のスポーツの発展に貢献していきたいと思い、貴社を志望いたしました。

私は中学生の頃から大学まで長距離の選手でした。そして、大学入学と同時にフルマラソンに挑戦し、海外の大会にも出場する事ができました。

しかし、その海外の大会で、私は手渡された飲料水を落としてしまい、脱水症状を起こしかけてしまったのです。その時、同じ日本人ランナーからスポーツ飲料を分けてもらい、命拾いした経験が私を大きく変えました。

次の大会ではボランティアとしてフルマラソンに参加したのですが、そこでさまざまな国の人々にスポーツドリンクを手渡すことを通して、会話でなくともコミュニケーションが取れたことに感動しました。

この経験から、スポーツ飲料がスポーツをしている人同士の橋渡しを担ってくれることを知りました。そして、そんなスポーツ飲料をより体に良い製品へと改良・改善し、世界中に広めたいと思ったことが私の志望動機です。

私の目指す製品をつくり世界中に広めるという夢を、ぜひとも貴社で実現させたいと思っております。

入社後のキャリア設計が明確な場合

私は将来、飲料水を通して社会貢献を実現していきたいと思い、飲料業界を志望しました。

私は、学生時代のボランティアで老人福祉施設に通っていました。施設内の利用者さんたちは、ほとんどが高齢のため、さまざまな理由で水分を取らなくなっていました。

ある人は「トイレが近くなるから」、またある人は「飲むと寒くなるから」、また「そもそも水を飲むとむせてしまうから」など、現場にはたくさんの問題がありました。

私の長所は忍耐強く、地道な作業も粘って最後までやり遂げる事ができる事です。入社後は研究者の一員として、医療にも福祉にも貢献できる製品を開発し、人々の役に立っていきたいと考えております。

貴社であれば、社会貢献のための研究開発に励み、実現していけると思い志望いたしました。

飲料業界の代表的な企業

飲料業界は就活生にも人気の高い業界で、誰もが聞いた事のある大手メーカーが名前を連ねています。

国内市場の売上高が横ばい状態ではあるものの、海外進出や新規事業の展開など、企業努力によって比較的安定しているのも、この業界が人気である理由の一つでしょう。

ここでは、飲料業界の代表的な大手メーカーを簡単に紹介していきます。

サントリーホールディングス株式会社

大阪に本社を置くサントリーホールディングス株式会社は、創業123年を誇る老舗企業です。

現在、グループ会社は285社ありますが、その7割以上が海外であることから、グローバル化が進んでいることが分かるでしょう。主要な事業はアルコール飲料ですが、清涼飲料水やサプリメントなど、幅広い事業を展開しているのもこの企業の特徴です。

サステナビリティにも力を入れており、「人と自然と響きあう」を実現するために社会貢献に力を注いでいます。

出典:サントリーグループ企業情報|サントリーホールディングス株式会社 参照:https://www.suntory.co.jp/

キリンホールディングス株式会社

東京都中野区に本社を構えるキリンホールディングス株式会社は、大手飲料メーカーです。

根強い人気ブランドを持つキリンですが、新商品の開発や事業拡大にも積極的に取り組んでいます。飲料はもちろん、食品から医療まで新製品の開発に余念がありません。

グローバルな事業展開で、ヨーロッパやアジア、オセアニアにも支社を持ち、SDGsへの取り組み、環境問題への配慮など社会貢献も行っています。

出典:企業IR情報サイト|キリンホールディングス株式会社 参照:https://www.kirin.co.jp/

アサヒビール株式会社

東京都墨田区に本社を構えるアサヒビール株式会社は、明治22年創業の老舗大手メーカーです。

「すべてのお客様に、最高の明日を。」というアサヒビールのビジョンの元、事業展開をしています。

サステナビリティの面では、「アサヒグループ環境ビジョン2050」という目標を掲げ、SDGsにも積極的に取り組んでいます。

出典:企業情報|アサヒビール株式会社 参照:https://www.asahibeer.co.jp/

サッポロビール株式会社

東京都渋谷区に本社を構えるサッポロビール株式会社は、創業140年を超える老舗大手飲料メーカーです。

「新しい楽しさ・豊かさをお客様に発見していただけるモノ造りを」という経営理念のもと、常に消費者目線で取り組んでいます。

海外にも製品を送り出すなどグローバルな事業を展開し、SDGsの課題の中から重要な重点課題をいくつか抽出して、環境問題などの取り組みも進めています。

出典:企業情報|サッポロビール株式会社 参照:https://www.sapporobeer.jp/

株式会社伊藤園

東京都渋谷区に本社を置く株式会社伊藤園は、お茶を中心とした事業展開を行っている大手飲料メーカーです。

伊藤園のグループ経営理念である「お客様第一主義」「STILL NOWの精神」を念頭に置き、新製品の開発やサービスの提供に力を注いでいます。

海外に向けてお茶とサプリメントの販売を中心とした事業を展開していますが、日本国内でもアメリカ発祥の「タリーズコーヒー」の販売事業を展開しているのは有名でしょう。

主にアメリカや中国を中心に、アジア、オセアニアにもグループ会社を置くグローバルな事業展開を行っています。

出典:会社概要|株式会社伊藤園 参照:https://www.itoen.co.jp/company/profile/

コカ・コーラ ボトラーズジャパン株式会社

東京都港区に本社を置くコカ・コーラボトラーズジャパン株式会社は、飲料水の大手メーカーです。

「Paint it RED!未来を塗りかえろ」という企業理念を掲げ、安心・安全、高品質な商品の提供ときめ細かいサービスを心がけています。

サステナビリティや環境問題にも積極的に取り組んでおり、ラベルレス商品の販売もしています。

出典:企業情報|コカ・コーラボトラーズジャパン株式会社 参照:https://www.ccbji.co.jp/

株式会社ヤクルト本社

株式会社ヤクルトは東京都港区に本社を構えています。私たちにとって非常に身近なヤクルト製品だけでなく、食品や化粧品、医薬品などの事業も展開しています。

「世界の人々の健康を守りたい」という考えの元、アジアやオセアニアを中心にグローバルな活躍を見せている企業です。サステナビリティにも積極的で、環境問題を中心に取り組んでいます。

出典:企業情報|株式会社ヤクルト本社 参照:https://www.yakult.co.jp/company/profile.html

大塚ホールディングス株式会社

東京都千代田区に本社を構える大塚ホールディングス株式会社は、人々の健康維持を重視した飲料メーカーです。

健康維持商品の事業と医療品の事業を展開しており、「世界の人々を健康に」という願いの元、身体的・精神的・社会的健康に貢献しています。

この理念を掲げながら、世界中を相手に治療薬やスポーツドリンクを提供する、グローバル企業です。

出典:企業情報|大塚ホールディングス株式会社 参照:https://www.otsuka.com/jp/

飲料業界への理解を深めよう

「飲料業界」は、消費者にとって一番身近で、生きていくうえでも必要な商品を扱っている業界です。取り扱っている店舗も、飲食店やスーパー、コンビニなど生活に密着しているところばかりです。

しかしながら、飲料業界の実態はあまり知られていません。

炭酸飲料や清涼飲料水、アルコール類などを取り扱っている企業の事を指しますが、その実その役割は医療や健康維持にまで大きく関わっています。

売り上げは横ばいとはいえ、市場の拡大や新規事業の開拓など企業努力を惜しまない飲料業界は、就活生にも人気があり、競争率の高い業界です。

本記事を参考に、飲料業界への理解を深めてみてはいかがでしょうか。

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