ブライダル業界の動向は?仕組みや主な職種・必要な能力も併せて紹介

ブライダル業界の動向は?仕組みや主な職種・必要な能力も併せて紹介

はじめに

「ブライダル業界ってどんな業界なの?」 「ブライダル業界にはどんな仕事があるの?」 「ブライダル業界が求める人物を知りたい!」 このように、将来はブライダル業界で働いてみたいと考えている方もいるでしょう。

本記事ではブライダル業界がどんな業界なのかを始め、仕事の種類についても紹介しているため、自分がどのように働きたいか具体的に考えられるでしょう。

この記事を読むことで、ブライダル業界について今以上に詳しく知ることができ、自分が本当にブライダル業界に興味があるのか問いかけることができるでしょう。

ブライダル業界に興味があるという方はもちろん、自分が将来何をしたいかが決まっていないという方もぜひご覧ください。

ブライダル業界の仕組みって?

ブライダル業界とは一言で言うと、結婚に関わる事業を行う業界のことです。

結婚は多くの人にとって、人生のメインイベントの一つです。そしてブライダル業界は、そのメインイベントをサポートすることが主な仕事であり、華やかなイメージも相まって就職活動では常に人気のある業界の1つとも言われています。

また、ブライダル業界は「結婚式事業」と呼ばれる挙式や披露宴をサービスする事業を中心に成り立っています。まずは、結婚式事業を扱っている施設から紹介していきます。

ホテル

結婚式場の代表格と言えば、ホテルではないでしょうか。ホテルは、1つの施設の中に披露宴会場に美容室、写真館と全て揃っているのが魅力です。

また、ホテルによっては披露宴会場がたくさんある場合もあり、1日に多くの新郎新婦が同時に結婚式を挙げられます。駅から近い施設も多いため、その利便性や設備の充実度から、結婚式をあげる新郎新婦に信頼感と安心感を与えられるでしょう。

神社・専門式場

神社・専門式場では、伝統的な挙式や本格的なチャペルで結婚式を挙げることができます。神社・専門式場は設備が充実しているだけでなく、高級感を得られる点からも人気が高い施設です。

また、専門式場の場合は、キリスト教の結婚式が挙げられる式場からハウスウエディングのようなアットホームな雰囲気で結婚式があげられる式場など、さまざまな種類があります。

そのため、さまざまな施設を見学し、自分のイメージに合った場所で結婚式を挙げられます。

ゲストハウス

ゲストハウスは邸宅1軒を貸し切りにして結婚式を挙げられる施設で、前述した専門式場の1つとも言えます。

ゲストハウスの魅力は、自由度の高い結婚式をあげられるということです。結婚式に対するイメージが明確にあり、自分達の希望通りの結婚式を挙げたいという方におすすめでしょう。

レストラン

レストランウエディングでは、通常レストランを貸し切り結婚式を行います。そのため、料理もおいしく、アットホームな雰囲気で結婚式が挙げられるというのが魅力でしょう。

しかし、レストランは結婚式に関する知識が乏しいという一面があるため、ウエディングプロデュース会社が中心になって行われるのが一般的です。

ブライダル業界の仕事の種類

ブライダル業界には一生に一度の結婚式を盛大に盛り上げるために、さまざまな仕事内容があります。次は、ブライダル業界の仕事の種類を紹介します。

ブライダル業界に興味があるという方は、まずはその仕事の種類を知るところから始め、自分ならどんな仕事がしたいかを考えてみましょう。

ウエディングプランナー

ウエディングプランナーは、言わばブライダル業界の営業担当者です。主に結婚式を挙げようと考えている方達の打ち合わせを担当します。

ウエディングプランナーは、結婚式を挙げようとしている方達からどんな結婚式にしたいかなどの話を聞き、ベストな提案を行います。また、当日は計画通りに進んでいるかの確認を行うのも仕事の1つです。

ドレスコーディネーター

ドレスコーディネーターは、結婚式で新郎新婦が着用する衣装を選ぶお手伝いをするのが仕事です。

ドレスコーディネーターは新郎新婦からニーズを聞き出し、当日着用する衣装の提案を行っていきます。そのため、ファッションに関する専門知識はもちろんのこと、相手から要望を聞き出し提案するコミュニケーション能力が必要となる仕事です。

また、衣装を着用する際はドレスコーディネーターも一緒に試着室に入り、着替えのお手伝いをします。そのため、ベストな衣装を選び新郎新婦の門出をお祝いしたいというホスピタリティに溢れた方に向いている仕事と言えるでしょう。

フラワーコーディネーター

どんなスタイルであれ、挙式や披露宴には多くのお花が用意されています。そのお花を用意し、会場を飾り付けているのがフラワーコーディネーターです。

フラワーコーディネーターは、新郎新婦からどんな結婚式にしたいのかイメージを聞き出し、予算内でできる最適なプランを提案し形にしていきます。

また、結婚式当日に新婦が持つブーケを作成するのもフラワーコーディネーターです。そのため、フラワーコーディネーターは結婚式には欠かせない仕事の1つとも言えるでしょう。

ブライダルエステティシャン

結婚式は一生に一度きりのものであるため、多くの女性が美しい状態でウエディングドレスを着たいと考えるでしょう。そして、そのお手伝いをするのがブライダルエステティシャンです。

ブライダルエステティシャンは、新婦にエステを施すことを仕事としています。ブライダルエステは肌をきれいにするだけでなく、当日着用するドレスを想定しながら新婦を美しい体に仕上げなければなりません。

そのため、エステの技術はもちろんのこと、新婦が楽しい時間を過ごせるような高いコミュニケーション能力とホスピタリティが必要となるでしょう。

ブライダルスタイリスト

ブライダルスタイリストは、前述したドレスコーディネーターの仕事内容と同様で、新郎新婦の衣装のコーディネートを行います。また、場所によっては参列する親族の衣装のコーディネートを行う場合もあるでしょう。

式当日は、新郎新婦の衣装の着付けやお色直しのお手伝いなども行うため、進行管理能力なども必要になる仕事です。

テーブルコーディネーター

披露宴では料理の演出は欠かせません。どんな料理がでてくるかは、新郎新婦はもちろんのこと参列者も楽しみにしていることの1つではないでしょうか。

テーブルコーディネーターは、披露宴で振舞われる食事の演出を行うのが仕事です。披露宴での料理の味はもちろんのこと、見た目も重要です。どのようにテーブルに配置するのか、テーブルに置く装飾品は何をするのかなどを考え、披露宴を盛り上げていきます。

ブライダルアテンダー

ブライダルアテンダーの仕事は、結婚式当日に新郎新婦を一番近くでサポートをすることです。たとえば、新郎新婦の着替えの手伝いや写真撮影時の衣装の確認、ドリンクの提供なども行います。

ブライダルアテンダーの魅力は、結婚式当日の新郎新婦を一番近くで見られるという点でしょう。また、当日は新郎新婦も緊張している可能性があるため、コミュニケーションを取りながら二人の緊張をほぐしてあげるのも大切な仕事内容でしょう。

バンケットスタッフ

バンケットスタッフは、結婚式に参列した全ての方が良い時間を過ごせるようサポートをするスタッフのことです。バンケットスタッフの仕事は多岐に渡り、披露宴での食事の提供や片付け、参列者の移動の案内などを行います。

また、バンケットスタッフは通常数人のチームで仕事を行うため、チーム内でコミュニケーションを取り、最高のサービスを提供する必要があるでしょう。

音響・照明スタッフ

音響・照明スタッフは、音楽と照明で結婚式を演出するのが仕事です。新郎新婦の入場、ケーキカット、余興などのシーンに合わせた音楽と照明で結婚式を盛り上げていきます。

そのため、音楽や照明に関する専門的な知識はもちろんのこと、機械の知識も必要となるでしょう。また、新郎新婦やウエディングプランナーと打ち合わせを行いながら、当日の演出の仕方を決めていくため、コミュニケーション能力も必要になります。

ブライダル業界の動向は?

ブライダル業界は、2020年以降のコロナ禍の影響を大きく受けた業界の1つです。また、昨今の婚姻数の減少や晩婚化、そして結婚式を挙げない「なし婚」を選択する方も増え、ブライダル業界の売上高は減少していると言われています。

そのため、ブライダル業界各社ではさまざまな新しい取り組みを行い、時代に合わせた変化をしようとしています。次は、ブライダル業界の現在の動向について見ていきましょう。

ニーズの変化

現在では結婚式のスタイルもさまざまです。高級ホテルで結婚式を挙げる方もいれば、いわゆる地味婚と呼ばれる小さな結婚式を選択される方もいます。

そのため、各社でさまざまなプランを用意し、新郎新婦のイメージに合わせた結婚式を提供する必要があります。このように、ブライダル業界は多様化するニーズの変化に対応する取り組みがますます重要になるでしょう。

情報源はSNSやインターネット

最近では、結婚式の情報をSNSやインターネットで探すのが一般的となっています。そのため、ブライダル業界各社でもSNSの公式アカウントなどを作成して情報発信を行い、集客につなげようとする動きが活発化しています。

デジタルシフト

昨今のコロナ禍の影響により、結婚式の打ち合わせ自体をオンラインで行うことが増えています。また、結婚式場の見学自体もオンラインで行っている企業もあるでしょう。

オンラインでの打ち合わせは来店の手間が減るなど、オンラインの方が何かとスムーズでメリットも多いと言われています。今後も来店が必要ない打ち合わせに関しては、オンラインでの打ち合わせにシフトしていくでしょう。

ブライダル業界の課題

ブライダル業界は、現在結婚式の減少傾向という大きな課題に直面していると言われています。

その理由として、少子高齢化による市場の縮小や未婚率・晩婚率の増加などが挙げられます。また、昨今のコロナウイルスの影響も大きいでしょう。

ブライダル業界では今まで以上に結婚式の魅力を伝え、さまざまなニーズに合わせたプランの提案を行っていく必要があると言われています。その提案がうまくいけば、市場価値を拡大させることもできるでしょう。

ブライダル業界の求める人材像

ブライダル業界は人生の一大イベントである結婚式のお手伝いをし、新郎新婦はもちろんのこと参列している全ての方に喜びと感動を与えるのが仕事です。そのため、ブライダル業界で働くためには人のために役立ちたい、人を笑顔にする仕事がしたいという気持ちが不可欠です。

また、ブライダル業界は現在変化を求められているため、変化に柔軟に対応し行動できる人材も必要としているでしょう。

そして結婚式はチームで盛り上げていくものです。協調性、コミュニケーション能力なども重要になります。

ブライダル業界の志望動機の書き方は?

ブライダル業界は就職活動で常に人気がある業界の1つです。一方で、仕事量の多さやイメージとの違いなどから離職率が高い業界でもあります。そのため、採用試験では志望動機について厳しく見られることもあると言われています。

ブライダル業界の志望動機では、自分の気持ちがただの憧れではないということをアピールしなければなりません。そのためには業界研究をしっかり行い、自分がどのように役立てるかを明確に書く必要があります。

ブライダル業界の志望動機を書く際は、業界研究はもちろんのこと自己分析もしっかり行った上で内容を考えるようにしましょう。

ブライダル業界を受けるには見た目も大切

どの業界の採用試験でも同様ですが、採用試験を受ける際は常に清潔感ある見た目を心掛けましょう。

特にブライダル業界は、結婚式のサポートをメインに仕事を行うため、就活生の第一印象も採用試験の判断基準になる場合があります。次は、ブライダル業界を受ける際に注意したいヘアスタイルとメイクについて紹介していきます。

ヘアスタイル

ヘアスタイルは清潔感のあり落ち着いた印象を与えるものが良いでしょう。男性であれば短くきれいに整えます。女性の場合は1つにまとめ、おくれ毛は出さないようにすると清潔感を感じさせられます。

メイク

ブライダル業界を受ける際は、メイクで明るさややさしさなどを演出すると好印象を与えられます。そのためには濃いメイクは避け、マスカラなども丁寧に仕上げると良いでしょう。

また、オンライン面接などの場合は、リップを塗るとさらに明るい印象を与えられます。リップも他の箇所と同様に濃い色は避け、自分に合った色を探しておきましょう。

ブライダル業界で必要な能力は?

ブライダル業界にはさまざまな仕事内容があり、その中には特別なスキルが必要な場合もあるでしょう。しかし、ブライダル業界で働く上では必ず身に付けておきたい能力もあります。

すでにその能力があるという方は、自己PRなどでアピールしてみるのも良いでしょう。次は、ブライダル業界で必要な能力について紹介していきます。

コミュニケーションキル

ブライダル業界のどの仕事でも必要とされるのが、コミュニケーション能力ではないでしょうか。結婚式のお手伝いは1人ではできません。新郎新婦はもちろんのこと、他のスタッフとも綿密にプランニングし当日を迎えることになります。

そのため、どんな方とも社会人としてのルールを守りながら接し、自分が意図することを正確に伝えられるコミュニケーション能力は必須と言えます。また、話すだけでなく相手の話をよく聞き、言いたいことを汲み取る力も必要となるでしょう。

対応力

ブライダル業界は華やかなイメージを持たれることが多いですが、実際は体力勝負の一面もある仕事が多いと言われています。また、人を相手にする仕事のため、時にはクレームが発生してしまうこともあります。

そのため、ブライダル業界では何があっても冷静に対応できる対応力と忍耐力が必要になります。時には自分を犠牲にして仕事をしなければならないこともありますが、全ては結婚式を楽しみにしている方のため、と考える強い気持ちがないと続けるのは難しいでしょう。

プレゼンスキル

ブライダル業界では、新郎新婦のニーズを聞き出しイメージ通りの結婚式を挙げてもらうことを一番に考え仕事を行います。

しかし時には、予算が合わないなど問題が発生することもあるでしょう。そのような時には、予算内で最適なプランを提案することもあるため、ブライダル業界で働く際はプレゼンスキルも必要とされます。

プレゼンスキルは、コミュニケーション能力に通じる部分もあります。相手の話をよく聞き、最適なプランを魅力的に伝える力はブライダル業界で働く上で必須のスキルでしょう。

ブライダル業界のやりがいとは?

ブライダル業界で働く魅力は何と言っても、人生の一大イベントである結婚式に携われるという点ではないでしょうか。

最近ではさまざまなスタイルの結婚式があり、中には感動的な式もあるでしょう。時代の変化に合わせたさまざまな結婚式を間近で見られるというのは、ブライダル業界で働くメリットの1つです。

また、新郎新婦を間近でサポートすることで二人の幸せそうな顔を見ることもできます。このように、一生に一度の大切な日のサポートをすること、そしてたくさんの人の幸せそうな顔を見られるのはブライダル業界で働くやりがいにつながるでしょう。

ブライダル業界で大変なこと

ブライダル業界で働くということは、他の業界以上に緊張感を感じる場面も多くあります。結婚式は一生に一度きりであるため、サポートする側は失敗が許されないのです。

当日の進行はもちろんのこと、料理の配膳でも失敗は許されません。そのため、一人一人の仕事に対するプレッシャーは大きく、責任感が必要な仕事と言えます。

また、結婚式は土日や祝日に行われることが多いです。お客様あっての仕事であるため、お客様のスケジュールに合わせて動かなければなりません。忙しい時期などは特に、自分のプライベートを犠牲にして仕事をしなければならないこともあるでしょう。

ブライダル業界の大手企業5社

ブライダル企業に興味があるという方の中には、どんな企業があるのか気になるという方もいるでしょう。最後はブライダル業界大手5社を紹介します。

同じ業界であっても企業により特色は異なります。企業研究をしっかり行い、自分が働いてみたい企業を見つけましょう。

1:株式会社ツカダ・グローバルホールディング

株式会社ツカダ・グローバルホールディングは、ブライダル事業を中心にホテル事業やブライダルコンテンツ事業などを展開している企業です。

ブライダル事業では、現在の多様化するニーズに合わせてゲストハウスウエディングやホテルウエディングなどさまざまなスタイルを提案しています。

2:株式会社テイクアンドギヴ・ニーズ

株式会社テイクアンドギヴ・ニーズは、「人の心を、人生を豊かにする。」を企業理念としているブライダル企業です。国内ブライダル事業、海外・リゾートブライダル事業・ホテル事業を3本の柱として事業を拡大し、グループ売上高は1,000億円となった大企業です。

国内ブライダル事業では創業以来オリジナルハウスウエディングに力を注いでおり、オリジナリティにあふれた挙式や披露宴の提案が強みの1つと言われています。

3:株式会社BP

株式会社BPは、半世紀以上続くブライダル事業の老舗です。50周年を機に、株式会社ブライダルプロデュースから社名を変更し、現在もなおブライダル事業を中心に事業を展開しています。

ブライダル事業では、未経験でも安心の研修制度が充実していたりと、人材育成にも力を注いでいます。また、結婚式を挙げた方との時間が作れるようにと、サンクスパーティーやシーズナブルイベントの開催も実施しています。

4:株式会社ディアーズ・ブレイン

株式会社ディアーズ・ブレインは、2001年創業の新しい企業です。ブライダル事業ではハウスウエディング事業を主軸として、全国の結婚式場を運営しています。

また、株式会社ディアーズ・ブレインでは表彰制度があり、成績優秀なスタッフを称える表彰式もありったり、社員が働きやすいと感じる職場環境を目指したりと、さまざまな取り組みが行われています。

5:ワタベウェディング株式会社

ワタベウェディング株式会社はブライダル業界を代表する大企業のひとつです。

衣装事業ではウエディングドレスの製造や販売も行っていたり、他にも映像・写真事業なども手掛けていたりと、ブライダルに関するさまざまな事業を行っているのも魅力の1つでしょう。

ブライダル業界について理解を深めよう

ブライダル業界は結婚式を扱うことから、華やかなイメージが魅力の業界です。そのため、毎年多くの就活生が採用試験に挑戦をする業界でもあります。

ブライダル業界で働いてみたいと考えているのであれば、まずは業界研究を行い、自分なら何ができるかを考えてみましょう。また、ただの憧れではないという強い思いを志望動機で伝えることも大切です。

ブライダル業界が気になるという方は、この記事を参考にどんな仕事に興味があるかを自分に問いかけるところから始めてみてはいかがでしょうか。

柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

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