「アニメ業界への就職を検討しているけど、年収や転職事情はどのようなもの?」 「アニメ業界はひどいからやめとけっていわれるけど、何が問題点なの?」 「絵が描けない未経験者でも、アニメ業界へのインターンやアルバイトから仕事に就ける?」 このように、昨今では日本だけでなく海外進出も目覚ましいアニメ業界ですが、実際に就職を検討する場合は不安な点も多いのではないでしょうか。
この記事では、アニメ業界で働くことを希望する人に向けて、業界の仕組みや主な職種、近年の動向、求められるスキルなどを紹介します。
記事を読むことで、アニメ作りの構造が理解でき、将来の展望も見据えながら自分がアニメ業界で働けるか再認識できるでしょう。
アニメ業界への就職に興味がある人は、ぜひ参考にしてください。
目次[目次を全て表示する]
アニメ業界とはどんな業界?
アニメ制作に関連する企業の構造や、アニメがどのような段階を経て視聴者のもとに作品として届けられるのか、よくわからないという人も多いでしょう。
アニメ制作には多くの企業やクリエイターが関わっているため、まずは業界の仕組みを知っておくのが重要です。以下から、アニメ業界の市場規模やアニメ制作の流れなどを解説していきます。
アニメ業界の仕組み
アニメ業界の構造は、大きく分けて3つの企業が柱となります。アニメを放映・上映する「テレビ局や映画会社」、プロダクションともよばれる「アニメ制作会社」、音響・CG制作など専門の技術を持つ「スタジオ」の3つです。
出版社など原作の権利元からアニメ化の依頼などがあった場合、アニメ制作会社が企画をテレビ局や映画会社に持ち込み、提案が通れば制作が始まります。制作はアニメ制作会社と外部の各スタジオによって進められ、完成したものがテレビ局や映画会社へ納品されるという仕組みです。
アニメ業界の市場規模
経済産業省が公表しているデータによると、ライセンス収入やイベントなども含めたアニメ業界の市場規模は2015年に約1.24兆円にものぼり、市場を拡大し続けてきました。しかし、アニメ制作の現場は苦しい状況が続いているといわれています。
大きな原因として、著作権を保有しない制作会社には制作費しか収益が入らないことが挙げられます。また、近年はコロナ禍により制作スケジュールが遅延し、放映作品数が減少したことにより、さらに専門スタジオなど下請け会社の減収・赤字割合が大きくなっている状況です。
出典:日本の2大コンテンツ、ゲームとアニメの制作企業の実像を比較する|経済産業省 参照:https://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/minikeizai/pdf/h2amini083j.pdf
アニメができるまでの流れ
日本のアニメ制作のほとんどが企画を元に脚本を作った後、キャラクターや世界観を作り込み、動画の制作、撮影と進む流れです。アニメができるまでには多くの工程が必要ですが、制作の流れは以下のように分かれます。
1.企画・脚本・原案 2.キャラクターデザイン・イメージボード 3.絵コンテ・作画・彩色 4.撮影・編集
アニメ業界の主な職種
アニメ制作といえばアニメーターとよばれる人達が何枚も絵を描いている場面や、パソコンを使ってCGを作っている場面を思い浮かべることも多いでしょう。
アニメ業界では絵を描いたり動画を制作したりする以外にも、専門の技術を持つ多くのクリエイターが仕事をしています。まずは、どのような技術やスキルが業界で活かせるのかを知っておきましょう。
以下より、職種別に詳しく解説していきます。
- アニメーター
- 演出家
- 背景美術
- シリーズ構成
- 製作進行
- 3DCGクリエイター
アニメーター
アニメの中で動きのあるキャラクターなどの原画や動画を制作するのがアニメーターです。原画は動きのある部分の基本となる絵をさし、動画はその絵の動きをつなぐ部分をさします。
動画は原画をもとに動く部分を制作していくため、アニメーターは動画制作からキャリアをスタートし、経験を積んで原画担当となるケースがほとんどです。日本では作画までは手描き、彩色はデジタルが主流ですが、海外ではPCを使った制作が増加傾向にあります。
演出家
演出家は企画の段階からアニメ制作の全工程に関わり、例えるなら指揮者や監督の役割を担います。まずはストーリー全体を通して、キャラクターの動きや背景など、どのように画面が進んでいくのかを絵コンテで描き起こします。
絵コンテを元に原画が制作されますが、演出家はキャラクターの表情や動きなどを細かく原画担当者と打ち合わせます。作画のほかにも背景や3DCGなどの表現、音楽、アテレコ、次週予告のカットなど、全体を指揮しながら作品を作り上げるのが演出家の仕事です。
背景美術
アニメの世界観を広げるうえでも重要なのが、背景美術の仕事です。担当者にはイメージを崩さないデッサン力や構成力、色彩感覚のセンスなど、専門的な美術技能が求められます。
背景美術として経験を積んだ技術者は、作品全体の背景の世界観を作る美術監督にキャリアアップするケースが多くみられます。背景美術の仕事はキャラクターが生きる世界そのものを構成するため、アニメ制作の中でも大きな役割を担っているといえるでしょう。
シリーズ構成
日本のテレビアニメは30分ごとのストーリーが1クール、もしくは2クールで作られるケースが多くみられます。シリーズ全編を通して脚本に整合性を持たせ、ストーリーをまとめていくのがシリーズ構成の仕事です。
アニメの脚本は複数の脚本家がそれぞれの回を制作しています。シリーズ構成を担当する脚本家は回ごとに大まかな構成案を出し、出来上がった脚本に矛盾点がないか演出家やプロデューサーと共にチェックします。アニメ全体の骨組みとなるストーリーを固める重要な仕事です。
制作進行
アニメ制作は予算や納期に合わせて綿密なスケジュールを組み、適した人員を配置する必要があります。アニメ制作に関わるスタッフのパイプ役となり、完成まで滞りなく作業するためのスケジュール管理や調整をするのが制作進行の仕事です。
仕事は成果物の受け渡しや技術者の確保、スタッフの能力に合わせた業務の割り振り、修正指示など多岐にわたります。作画技術を要しない仕事ですが、作品のクオリティを保つためにきめ細やかに現場を取り仕切る大切な役割を担っています。
3DCGクリエイター
近年では日本のアニメでも手描きに加えてCGを取り入れ、より迫力のある映像を作るのが主流になっています。3DCGクリエイターはCGの中でもキャラクターや背景に立体感を出し、自然な動きや奥行きのある映像を作る仕事です。
線画を取り入れるのではなく、パソコン上でキャラクターや物の形を作り、質感を貼り付けて動かし動画にします。スタッフによって得意分野が異なるため、キャラクターを始め水や炎などの自然物、建物に特化したクリエイターなどに分かれているのが特徴です。
アニメ業界の最近の動向
厳しい状況が続くアニメの制作現場ですが、これからの展望はどのようなものなのでしょうか。ブラックだという話や将来性が不安ともよく聞かれる業界のため、今後の進路として進むべきか迷う人も多いでしょう。
実際の業界の内情や、日本だけでなく海外も含めた今後の展望を知って、就職活動に活かしましょう。
海外企業との取引の増加
近年は海外の動画プラットフォーマーや制作会社との取引を行うケースが増加しています。国内の収益が下落したとしても、円安の影響もあって海外進出している企業にとってはプラスになる可能性もあるでしょう。
日本のアニメ制作会社では、中国や韓国からの外注取引や制作請負が増加しつつあります。動画配信でのアニメ視聴が一般的になったこともあり、米国を拠点とするAmazonやNetflixといった企業への作品の提供が増えているのが現状です。
アニメ広告への期待
昨今は日常的にアニメのキャラクターをテレビCMなどで目にする機会も多いでしょう。広告を出す企業側もアニメファンを新規に取り入れられることから、アニメ広告には大きな期待が寄せられています。
既存のアニメキャラクターを使用したCMはインパクトが強く、話題性も高くなります。また、オリジナルのキャラクターを使ったものも、商品の広告性よりストーリー性を重視したものが多く、企業のイメージアップにつなげやすいのが特徴です。
専門スキルがないとアニメ業界へ就職できない?
アニメ業界は多種多様なクリエイターやエンジニアが活躍する業界ですが、作画技術や音響技術などの専門スキルや資格がなければ就職できないというわけではありません。
もちろん、キャラクターや背景を描いたりCGを扱ったりする場合は、高い技術が必要なため専門校などで学ぶ必要があります。しかし、アニメ制作は企画やプロデュース、営業、スケジュールや人員管理のための制作進行など、多くの仕事があります。
このような仕事は、アニメ制作全体の流れや各部署の仕事内容を把握する必要はありますが、作画スキルなどは求められません。アニメ業界への就職活動の際には、自身の能力がどの分野で活かせるのかを把握してアプローチしましょう。
アニメ業界で求められるスキルとは
アニメ業界へ就職するには、クリエイターやエンジニア職を志望するとしても重要になる社会人にとって基本的なスキルも必要といえます。
ここから解説するスキルは、アニメ業界の様々な職種で活かせる能力です。自身が持つスキルがあれば、エントリーシートや面接でしっかりとアピールしましょう。
コミュニケーション能力
アニメ業界で必要となるスキルのうち、基本的なものがコミュニケーション能力です。アニメ制作は多くの人達が関わり、様々な指示や確認が飛び交います。相手の話をしっかりと聞き、理解する能力が必須となります。
また、コミュニケーション能力と聞くと誰とでもすぐ打ち解けて会話が上手な人といったイメージがありますが、アニメ業界の現場はスケジュールがタイトです。聞く能力に加えて、言葉をまとめて簡潔にわかりやすく伝えるよう意識しましょう。
観察力
作画や背景など、絵の部分に関わる職種に特に必要なのが観察力です。動画を制作するアニメーターは原画を元に絵に動きを付けていくため、まずは原画を模写する必要があります。この時に原画をしっかりと観察できなければ、正しく模写できません。
背景であれば正しい物の形や質感をリアルに表現するために、周囲の景色や物をじっくりと見ておくのも重要になるでしょう。観察力を鍛えるには普段から物の輪郭や陰影、質感を観察しながら、デッサンなどの訓練を続けていくのがおすすめです。
柔軟性
アニメの制作現場は急な予定変更やトラブルによる修正など、変化がつきものです。このような事態に見舞われた時には、精神面での柔軟性が重要となります。
大きな労力や膨大な時間をつぎ込んで作り上げたものを、クライアントからの要望で作り直すような場面もあるでしょう。気持ちを素早く切り替えて作業内容を見直し、新たな作業に取り掛かれるよう、融通が利く心の余裕が必要です。
スケジュール管理能力
どのような仕事でも、依頼された作業や成果物の納期を厳守するのは社会人として常識です。アニメ制作は多くの部署や外部スタジオが協力しながら作品を作っていくため、スケジュール管理能力は必須となるでしょう。
制作進行など全体のスケジュールを管理する担当者はもちろんですが、アニメーターや技術者も受け持つ仕事は責任をもって納期に間に合わせなければなりません。スケジュールを守るには、作業を黙々とこなせる集中力や忍耐力が必要ともいえます。
アニメ業界に向いている人とは
日本のアニメは世界的に見ても人気ですが、下請けの制作会社やスタジオは赤字運営が続き、待遇面や労働環境のイノベーションはなかなか進まないのが現状です。アニメへの興味や関心だけでは、厳しい業界内で実際に働き続けることは難しくなります。
実際にアニメ業界で働き続け、キャリアアップできる人はどのようなタイプなのでしょうか。以下から詳しく解説していきます。
体力がある
アニメ業界は慢性的な人手不足の現場が多く、1人当たりの作業量は膨大な量になることもあるでしょう。納期前などになるとスケジュールも厳しいケースが多いため、体力がなければ集中して仕事をこなせません。
日常的なスポーツや体を使うアルバイトなどで基礎体力に自信があるのなら、就職活動ではその点をアピールしておきましょう。
活かせるスキルを持っている
作画や音響、CGなどの専門分野を学んでいた経験があれば、アニメーターや技術者を希望する際に有利になるでしょう。逆にいえば、これらの技術について何も学ばないままクリエイターを目指すのは難しいともいえます。
アニメ制作の専門学校や美術系の大学ではなく、普通の4年制大学からアニメ業界を目指す場合は、制作進行など専門技術を要しない仕事で業界に携わるのがおすすめです。もしクリエイターを目指す場合は、絵画教室や短期で学べるスクールなどで専門技術を学んでおきましょう。
アニメ制作に情熱を注げる
アニメ業界の厳しさに耐え抜くには、アニメ制作に情熱を注ぎ、最後までやり通す信念が何よりも重要です。アニメ制作を通じて、自分の目標ややりたいことを具体的に考えておくとよいでしょう。
アニメーターが作品の中で自分が描いた絵を目にするのはほんの一瞬だといわれています。近年は1クールで終わる作品も多く、作品への愛着や達成感をなかなか感じられないのが現場の現状です。アニメ制作への情熱を持ち続けられる人でなければ、仕事を続けるのは難しいでしょう。
アニメ業界に向いていない人とは
アニメ業界に向いていない人は、業界の内情やアニメ制作がどのようなものかが理解できていない可能性もあります。
なんとなくアニメ業界を目指してみたいと検討している場合は、アニメ制作を仕事とした場合、自分のやりたいことや希望するライフプランに沿った仕事をできるかどうかも考えてみましょう。
単にアニメが好きなだけ
「アニメが好き」という気持ちだけで目指せる業界ではないことを理解しておきましょう。アニメへの興味だけで厳しい業界に入った場合、下積み時代に思うような仕事ができないまま早々とやめてしまう可能性も出てきます。
特にアニメーターや制作進行は労働時間や業務量に反して給料が安い傾向にあり、離職率も高い状況が長年改善されていません。好きなことを仕事にしたいという気持ちだけでは続けられない可能性もあるため、趣味にとどめて別の道を探すことも検討してみてください。
アニメを制作することを理解していない人
アニメ業界に就職すれば、よりアニメを楽しめるわけではありません。アニメの鑑賞と制作は全くの別物と考えておきましょう。
アニメーターは原画を元に作画するため、好きな絵が描けるというわけでもありません。また、業界でのアニメ制作は仕事であり、趣味と違って他人との交渉事や延々と続く厳しい納期などがつきものです。入社して想像と違うと後悔しないよう、仕事内容を理解しておきましょう。
厳しい労働環境に耐えられない人
アニメ業界は人手不足やスケジュールのタイトさから、労働環境が過酷だといわれています。きちんと定時に帰りたい、プライベートを充実させたいという人は、アニメ業界には不向きといえるでしょう。
アニメーターだけでなく、制作進行などスケジュールや予算を組む担当であっても、平均的な賃金水準を下回りながら長い労働時間を強いられる現場も多いのが現状です。長時間労働は避けたいという場合、別の業界や職種に目を向けてみましょう。
アニメ業界の志望動機の書き方
どの業界でもいえることですが、志望動機は相手にわかりやすく伝えることが重要です。好きなものや興味のあるものに対しては様々なエピソードや思いを盛り込みたくなるケースもありますが、要点をまとめて仕上げましょう。
以下で押さえておきたいポイントを解説していきます。
- 簡潔に志望動機を伝える
- アニメに関する具体的なエピソードを入れる
- 将来のビジョン
簡潔に志望動機を伝える
冒頭は志望動機を簡潔に伝えることで、相手にどのような話をするか紹介できます。
例えば「幼い頃からアニメに親しんできました」「アニメの世界観を作りたいと考えてきました」といった短い1文でまとめるのが重要です。この後に具体的なエピソードを相手に聞いてもらうためのきっかけとして、わかりやすく伝えましょう。
アニメに関する具体的なエピソードを入れる
次に、アニメに関する具体的なエピソードを入れて、志望動機に説得力を持たせましょう。
志望動機に続いて「子供の頃は○○が好きで、キャラクターの模写をしていました」「大学では本格的にデッサンを勉強し、通信講座でアニメ制作について学んできました」というエピソードが入れば、動機がより印象強くなります。
ここで書き加えるエピソードは、相手に自分のアニメに対する情熱を感じてもらうために、実際に起こした行動や当時の心情などを盛り込み、志望動機の独自性を高めることが重要です。
将来のビジョン
将来のビジョンを最後に伝えることで、アニメ業界に入るだけでなく自分がやり遂げたいことが相手に伝わり、目的のはっきりした志望動機にまとめられます。
例えば「将来はキャラクターデザインを自分で行いたい」「スキルを磨いて美術監督となり、作品の世界観を作りたい」といった目的を伝えれば、どのようなキャリアを積んでいきたいかが相手にも伝わります。希望する職種に沿って、将来の目標を立てておきましょう。
アニメ業界の大手4社
ここからは、大手のアニメ業界企業を4社紹介していきます。大手企業の会社説明会やインターンシップなどに参加すれば、業界全体の情報を効率的に集められるでしょう。
就職活動でアニメ業界を目指すにも、どこから始めていいかわからないという場合は、これらの企業の研究から始めるのがおすすめです。アニメ制作会社でクリエイターになりたいという時にも、業界研究として役立ちます。
東宝株式会社
東宝株式会社は映画の制作や配給をはじめ、演劇、不動産など幅広い事業を手掛け、海外市場を視野に入れたアニメ事業にも大きく力を入れている大手企業です。新卒採用は総合職一括採用となっており、適性や能力によってアニメ部門以外の部署に配属される可能性もあります。
代表的なアニメーション作品は「SPY×FAMILY」「僕のヒーローアカデミア」「呪術廻戦」「君の名は。」など、近年話題性の高かった作品や大手出版社の人気コミックをアニメ化したもの、大ヒット劇場作品などが多数あります。
東映株式会社
特撮でも有名な東映株式会社は、映画製作やテレビ放映をはじめとする様々な映像コンテンツを手掛ける大手企業です。新卒採用枠は総合職での採用となっており、各部門の事務・営業、映画等の企画や宣伝要員として配属されるため、希望する部署で働けるわけではありません。
代表的な作品として「ONE PIECE」「プリキュアシリーズ」などの長期人気作品の劇場版を多数配給しています。また、劇場作品では約25年ぶりに新作が発表される「THE FIRST SLAM DUNK」の公開が話題を呼んでいます。
松竹株式会社
歌舞伎をはじめとする演劇で知られる松竹株式会社は、映画やアニメ映画の製作・配給でも大手の企業です。新卒採用は総合職での採用となり、映像や演劇、事業、管理部門でのいずれかに配属となります。
代表的なアニメ作品は「銀河英雄伝説 Die Neue These 策謀」「映画 ゆるキャン△」などです。歴史あるシリーズやキャンプブームをけん引した話題作の劇場版、ベストセラー小説のアニメ化作品など、バラエティに富んでいます。
東映アニメーション株式会社
東映アニメーション株式会社は、アニメ制作のみならず、キャラクターグッズやゲーム、ミュージカル、イベントなどの版権事業を世界中で展開しています。総合職と芸術職の採用枠があるため、アニメ制作に関わりたい場合は芸術職を選択しましょう。
前身の東映動画だった頃には、ジブリ作品で知られる宮崎駿・高畑勲両監督も所属しており、近年は独自のアニメーター養成プログラムを始めるなど人材育成にも力を入れています。代表作は「セーラームーン」「ドラゴンボール」といった一世を風靡した作品が数多いのが特徴です。
アニメ業界への理解を深めよう
ここまで、アニメ業界について詳しく説明してきました。好きなことを仕事にするにしても、楽しいことばかりではなく、業界の問題点なども見えてきたのではないでしょうか。
アニメ制作に関わるにはアニメに対する熱い思いに加えて、忍耐強さや体力、コミュニケーション能力などが必要です。また、仕事の拘束時間や下積みの間の収入面からも、将来を見据えてよく検討する必要がある業界だといえるでしょう。
一方で、労働環境の改善に向けてアニメ制作以外の収入基盤を作り、人材育成に力を入れているスタジオもあります。アニメ業界を志望する場合は業界研究を重ね、希望する職種に合わせて自分のスキルを高めて就活に臨んでください。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート