はじめに
文系未経験からIT業界のSE職に就きたいと考える方は多いのではないでしょうか。
実際に、今急成長している業界かつ資格やスキルを手に入れることができるのは非常に魅力的です。
しかし、未だ理系のイメージが残っているのも事実です。
「文系だしパソコンも得意ではないけど活躍できるのかな」
「同じ会社に理系の子がいたら差はついちゃうのかな」
など、SEになりたいとは思ってるもののなかなか踏み込めずにいる人も多いかと思います。
今回の記事では、こういった不安を抱いてる方でも前向きになれるように解説をしていきます。
【文系未経験からSE職に就職】できるのか?できないのか?
結論、できます。
しかし誰でもなれるわけではありません。
では、元々は理系の学生が就職するというイメージもあったところからどういう過程で文系も就職できるようになったのでしょうか。
重要なポイントをまとめていきます。
【文系未経験からSE職に就職】重要なポイント3点
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日本のIT進出が他国に比べ遅れている
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文系でもプログラミングの適性はある
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コミュニケーション能力が不可欠
日本のIT進出が他国に比べ遅れている
みなさん、”世界時価総額”という言葉をきいたことがあるでしょうか?
平成元年の世界時価総額ランキングは日本が首位を独占しておりました。
しかし平成30年には首位はApple、Amazon、Google、FacebookのいわゆるGAFAと呼ばれる企業が並んでおります。
その背景としてはやはり世界がITに注目し、米国が積極的に取り入れていったことが理由になるかと思います。
日本はこの30年間で著しい経済的な成長がなく”失われた30年”と呼ばれているくらいです。
よって、この令和になってからIT技術が日本でも浸透し始め、今では生活の根幹を支える重要な部分になっております。
しかしこのままでは2030年にはIT人材が約70万人不足すると言われています。
大学でプログラミングを学んでいる学生だけでは支えきれないという現状から文系の学生でも活躍ができるように、企業が研修体制に力を入れております。
文系でもプログラミングの適性はある
理系であることとプログラミングができることに相関性はあまりありません。
プログラミングの適性に関しては、企業の選考でもSPIではなくCABを用います。
CABとはSHL社がだしている暗算・法則性・命令表・暗号といった分野による、論理的思考力を測る問題です。
この模擬試験をやっていただくとある程度のプログラミング適性が分かります。
また、幼いころにパズルを得意としてきたり、今まで数独やナンプレを趣味でやってきたような学生は非常に向いてるといえます。
コミュニケーション能力が不可欠
SEといえば、常にPCと向き合っているイメージがありませんか?
実はそんなことはありません。
顧客にヒアリングを行い、どのようなシステムを望んでいるかを明確にし、ニーズに合ったものを提供していきます。
分かりやすく説明を行い、課題解決を行っていきます。
またSEは基本的にチームで動くのでチーム間でのコミュニケーションを円滑にとっていくためにも必要不可欠です。
このように、ただ技術力をつけてアウトプットしていくことだけがSEの仕事ではないので、人間力がより養われている人ほど活躍するといえるでしょう。
【文系未経験からSE職に就職】仕事内容は?
ここまでは、日本の市場感からSEになる上で重要なポイントを述べてきました。
ではリアルな仕事内容はどのようなものになるのでしょうか?
詳しく解説していきます。
要件定義
要件定義とは、簡単に述べると”企画”です。
システム開発してほしい企業のニーズをヒアリングし、実現していけるような企画を練っていきます。
開発に必要な時間、予算等から最適なものを実現させるために思考し続けることが大事です。
先述のように、ヒアリング能力が問われますので対応するコミュニケーション能力も必須になります。
設計
設計には基本設計と詳細設計の2工程があります。
基本設計は顧客のニーズを実現するシステムを設計する工程です。
システムにどんな機能をもたせてどういう風に表示をしていくかというような大まかな部分を決めていきます。
詳細設計は、上記で述べた工程をより細かく設計していきます。
この工程はSEではなくPG(プログラマー)が担うことが多いです。
どのような技術や仕組みで実現するのか、プログラミングをするのに必要な設計を行います。
開発
コーディングとも呼びます。
詳細設計をもとに実際にプログラミングをしていきます。
この工程はプログラマーが担います。
テスト
組んだプログラムがきちんと設計通りに動くかどうかをチェックする工程です。
システムを顧客のもとにリリースする前にミスがないか、品質を高めるのがテストの目的になります。
設計したときやプログラミングしているときには分からなかったミスをこの段階で発見することができます。
プログラマーではなく、SEがこの工程を担うことが多いです。
保守運用
顧客にリリースしたらシステム開発は終了というわけではありません。
実際のデータを使用して操作をしてみると、不具合が起こることも多くあります。
使用側が誤った操作を行い、エラーが出たりシステムもその事態に対応できないというような状況もあります。
そういったときに、運用担当のSEがリリース後に起きた障害に対応をします。
安定してシステムが稼働するかどうかを監視したり、問題が起きたときに即座に対応、また定期的なヒアリングも行っております。
ユーザー視点に立ったときに、システムの使いやすさ等も細かくヒアリングをしていきます。
【文系未経験からSE職に就職】向いてる人の特徴
ここまでは、文系がSEになれる理由や実際の仕事内容をまとめてきました。
しかし冒頭でも述べたように適性はあります。
どんな適性があればSEになれるのかを解説していきます。
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コミュニケーション能力が高い
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継続力がある
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コツコツと細かい作業が得意
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論理的思考力
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神経質である
コミュニケーション能力が高い
優秀なSEは技術力と人間力が高いといわれています。
技術力に関しては、入社してから自分次第でいくらでも伸ばしていけますが
人間力は今までの人生で培ってきた能力値が影響するでしょう。
文系理系問わず、コミュニケーション能力が高い人ほど活躍をしていきます。
要件定義等の上流工程にキャリアアップしていくためには必要不可欠です。
継続力がある
SEの仕事は、プロジェクトによって期間が変わります。
長いもので1年半〜2年のものもあります。
やはり飽きてしまう人も一定数いるので、選考の際には継続力があるかどうかを見極めていきます。
1つのことを続ける継続力はなくてはならないものになります。
また、好きなことを続けるのは簡単にできると思うので、苦手なことやしんどい時でも続けてこれたかどうかも大事なポイントに繋がります。
コツコツと細かい作業が得意
継続力にプラスして、コツコツと細かい作業ができるかどうかもSEの適性を見分けるポイントになります。
プログラミングはとても地道な作業です。
ですので、飽きてしまったり大雑把にしてしまうとそれだけで質が落ちるでしょう。
小さいことを積み重ねて行ける力こそが大事といえるでしょう。
論理的思考力
文系出身の人は、論理的思考が苦手な人も多いです。
しかし、システム開発には論理的思考力が必須であり、それこそシステムの説明や仕組みなどを論理的に話す必要があります、
苦手な人は、日ごろから「なんで?」というような疑問をもつようにし、それを解くためのロジックを組み立てる訓練をしてみるといいでしょう。
神経質である
まず、統計的に見ても神経質な人が多いです。
これは仕事上、細かいところまで気を配らなければいけないのが原因になります。
例えば英語の例文をつくるときにピリオドを書き忘れてしまったり、単語のスペルを一文字間違えてしまうといったミスをした記憶はありますか?
この場合、注意力が欠けてしまっていたり完璧主義ではない場合が多いです。
SEになるには一つの小さなミスが大きなミスになることもあるので、小さいことも気にしちゃうような神経質の人が向いています。
神経質は、短所と思われがちですがSEの場合は長所になるといえるでしょう。
まとめ
今回は、文系未経験からSEになることを想定して将来の需要や、仕事内容、向いてる人の特徴を解説してきました。
「大学で理系科目学んでないから...」「パソコンが苦手だから...」と諦めるのではなくて本質をとらえると必要なものは素質があるかどうかです。
現に、理系出身でもパソコンが苦手な人は多くいます。
ですので、覚えておいてほしいのは自らの可能性を自らでつぶさないことです。
新卒入社だからこそ様々なことに挑戦をし、視野を広げていきましょう。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート