はじめに
「未経験からマーケターってなれるの?」 「マーケティングに求められる能力って何?」
このように、マーケターになりたいと考えている方には沢山の疑問や不安があるのではないでしょうか。
本記事では、マーケティングに求められる能力に加え、職種ごとの未経験転職・経験者転職・就活生ごとのマーケターへ合わせた自己PR例文、またフレームワークを使った自己PRを作成の仕方を紹介します。
この記事を読めば、未経験でマーケターへの転職に向けての自己PRを自分で作成したり、企業から求められる能力を理解できたりするでしょう。企業から求められる人材像を理解して、就職・転職活動ができるようになります。
マーケターになりたい方は、ぜひこの記事をチェックしてください。
マーケターに求められる能力とは
マーケターに求められる能力は4種類あります。
1つめはデータ分析力です。マーケティングは調査するだけでなく、調査結果を分析して答えを導き出さなければいけません。マーケティングとは商品が売れる仕組みを作ることで、マーケターにはクライアントに提案するために分析して答えを導くデータ分析力が必要です。
2つめは企画力・提案力です。データを分析して答えを導いたあと、クライアントにアプローチ法など解決策を考え提案できる力は、マーケターになる上で大切な能力となります。
3つめはコミュニケーション力です。マーケティングは社内外の多くの人と連絡をとります。連絡を取り合う機会が多いからこそ、円滑なコミュニケーションをとることでトラブルを未然に防ぐことが可能です。
4つめは情報収集力です。マーケターは「顧客が本当に欲しいものは何か」を考えなければいけません。情報が溢れているネットから本当に必要な情報を取捨選択したり、最先端のトレンドを把握する必要があり、マーケターには必須なスキルです。
企業がマーケティング未経験者に確かめたいこと
未経験者を採用するとなると、採用コストに加えて教育コストもかかるためかなりの投資となります。そんなマーケティング未経験採用で企業が確認したいことを紹介します。
未経験転職を成功させるために、企業が確かめたいことを理解しておくことは重要です。企業のニーズを理解して、求められる求職者になりましょう。
潜在的能力
潜在的能力とは、ビジネスシーンでいうと「成長できるかどうか」です。未経験転職となると即戦力にはならず育ててく必要があり、コストと時間がかかります。
モチベーション高く仕事に取り組み、知識をよりたくさん吸収して経験を積み、できるだけ早く戦力になってくれる人材を企業は採用したいと考えているでしょう。
自己PRや面接でしっかりポテンシャル高く成長できることを伝えましょう。
自社との相性
求職者が自社と相性がいいのかは、確認したいことの1つになります。自社の理念や考え方に沿っているか、ワークスタイルなどに馴染めるかもなどさまざまなことを確認したいでしょう。
未経験者を採用するには、さきほど伝えるように戦力になるまで育てるコストと時間がかかります。早期離職になると採用にかけたコストなども無駄になってしまうため、自社との相性はしっかりと確認したい項目でしょう。
マーケティング未経験の人が自己PRでアピールすべきこと
マーケティング未経験の人が自己PRをする際は、自社との相性(ニーズ)が一致しているか、ポテンシャル高く成長に貪欲でいられるかを企業に伝えることが必要です。
そのために、未経験の人が自己PRを書くときはマーケターの素質や能力があることを、具体的なエピソードや数字を用いてアピールしましょう。
企業のニーズや社風、理念に合う人物かどうかを確認されるため、自分が企業にマッチしていることを自己PRに組み込んでください。
また、自己PRをする上でマーケティングに活かせるスキルや強みを伝えましょう。マーケターとして働けるスキルを持っていることをアピールしてください。
【マーケティング未経験向け】自己PR例文
ここからは、マーケティング未経験向けの自己PR例文を紹介します。就活生向けや人事職・営業職・販売職からの転職用の自己PR例文を紹介していくので、ぜひ参考にしてください。
職種関係なく自分が持っているスキルであれば参考にして、マーケティング未経験転職を成功させるために活用するのもおすすめです。
就活生の場合
部活動やアルバイトで特別な実績がなくて、アピールすることがないと悩む就活生の方もいるのではないでしょうか。特別な実績がなくても、自分なりのエピソードを使って強みをしっかりアピールするようにしましょう。ここでは、コミュニケーション能力の例文を紹介します。
自己PR例文 私の強みはコミュニケーション能力です。学生時代に飲食店の接客のアルバイトをしており、さまざまなお客様と接してきたことで、どのような方とでも円滑なコミュニエーションをとれるようになりました。
お客様と円滑なコミュニケーションをとれるようになったことで、お客様のニーズを正確に理解できるようになり、おすすめの商品を正しく提案できました。販促メニューの個人売上では毎度トップを取り、お店に貢献できたと思っています。
アルバイトの経験でも自己PRすることはできるので、参考にしてオリジナルの自己PRを考えてみてください。
人事職から転職する場合
人事職からの転職の場合、コミュニケーション能力や戦略立案力など、マーケティング業務に活かせるスキルはたくさんあります。自己PRに使うスキルは企業のニーズに合わせて選んでください。ここでは、調整力について自己PR例文を紹介します。
自己PR例文 私の強みは調整力です。現在人事職をしており、社内の人員配置や採用まで多岐に渡って業務をしています。それぞれの部署のニーズに合わせて人員配置を行っていましたが、言語化されなていない見えていないニーズがあることに気づきました。
部署に実際に出向いて調査し見えないニーズを満たせるように、会社全体を見て円滑なコミュニケーションがとれるように人員配置をしました。結果、会社内のアンケートで「以前より働きやすくなり成果を上げられるようになった」とのお声をいただいております。
調整力以外にも全体から物事を理解するスキルなどもアピールでき、マーケティング業務で活かせる人材だと追加でアピールできます。
営業職から転職する場合
営業職から転職する場合にも、コミュニケーション力や粘り強さなどたくさんの強みがあります。企業のニーズに合わせて選ぶようにしてください。その中でも、ニーズの把握力について自己PR例文を紹介します。
自己PR例文 私の強みは顧客のニーズの把握力です。現在、不動産の営業をしております。営業をはじめた頃は売上ばかりを追って、自社物件のいいところだけを伝えていました。しかし、丁寧なヒアリングや顧客に関する情報収集を行い、顧客の立場に立つことに意識を変えたのです。
結果、「求めているものを提案してくれる」と言われるようになり、売上成績も最下位から3位まで上げることができました。
営業のニーズを把握する力は、マーケティング業務においても情報収集力として必要なスキルです。自己PRにおすすめしたいスキルのため参考にしてみてください。
販売職から転職する場合
販売職では、コミュニケーション力や課題発見力といったさまざまな力が身につくでしょう。どれもマーケターとして働く上で必要な力です。自分の最も強みであるものや企業のニーズに合わせて、自己PRに使う強みを選ぶようにしてください。
ここでは具体例として「提案力」の自己PRを紹介します。クライアントの課題を解決するために、解決策を提案する力は必要です。
自己PR例文 私の強みは提案力です。現在アパレルブランドにて販売職をしており、提案力を生かして個人売上でトップを走り続けています。
お客様のヒアリングを丁寧に行い、課題の発見と最新のトレンドを取り入れながらお客様に提案を行ってきました。その結果、お客様にずれのない提案を行い、売上、顧客満足度とともにトップであり続けています。
マーケティングの最終目標はクライアントの課題を解決することです。情報収集した上で解決策を提案するときに活かせるスキルのため、アピールしていきましょう。
【マーケティング経験者向け】自己PR例文
マーケティング経験者の転職者向け自己PR例文を紹介します。
データ収集や分析など、手法はどの企業もあまり変わりません。しかし、前職のマーケティング業務で取り扱ってきた商材やターゲット、分析内容を詳細に伝えることによって差別化できます。
他の転職者と差をつけるために、自分のオリジナルエピソードや数字を入れて自己PRを作成しましょう。
知識やスキルをアピールする場合
具体的にどのような知識がありどのような経験をしてきたのか、勤続年数などもあわせて伝え、自分を魅力的に紹介しましょう。
自己PR例文 私は前職でマーケティングの部署に6年間所属していた経験があります。
オンラインスクール企業のマーケティングを担当し、集客の課題に対してPEST分析を行って、集客を前年比150%に達成させるという成果を上げました。他にも「ウェブ解析士」「ネットマーケティング検定」を取得しております。
実績をアピールする場合
実績をアピールする場合は、どの業界領域を担当していたのか、業務内容を数字を使ってより詳細にアピールするようにしましょう。
自己PR例文 私は前職でアパレルブランドのマーケティング担当として、マタニティの服のPR戦略に携わりました。ターゲット層が読み手のメディアの選定や、商品PRイベントの企画から実施まで多岐に渡る業務を行いました。結果、売上が前年比200%を達成しました。
コンテンツ制作経験をアピールする場合
コンテンツ制作経験をアピールする場合は、担当していた業務領域やコンテンツ制作で何を作っていたかをアピールしましょう。具体的な数字を入れることで、より伝わる自己PR文を作ることができます。
自己PR例文 私は前職でマーケティングの部署にて、自社が運営するメディアのページ内のコンテンツ制作をしておりました。
SEOに加えてターゲット層に向けて大規模なアンケートをとり、よりユーザーにとって操作しやすく見やすいかを追求してきました。結果、メディアへのアクセス数を前年比より30%増まで達成できたのです。
データ分析力をアピールする場合
データ分析力をアピールする場合は、企業がどのようなマーケティングを行っているのかリサーチして、データ分析力の中で1番マッチするエピソードを入れるようにしましょう。
自己PR例文 私の強みはデータ分析力です。私は前職でマーケティングを7年間しておりました。化粧品メーカーのメディアを担当しており、課題は売上が低迷していること、自社サイトからの購入率が低いことでした。
SWOT分析・3C分析などを使って徹底的に分析を行うことで離脱率をさげ、売上を160%まで上げることに成功しました。
自己PRを作成するときに有効なフレームワーク
自己PRを考える際、「誰に」「何を」「どのように」といった順番で伝えることが大切です。そのため、WHO・WHAT・HOWのフレームワークが有効となります。
紹介した職種以外からの未経験転職や、オリジナルの自己PRを作ってもっと熱意を伝えたい方は、フレームワークを使って自分の思いや強みが詰まった自己PRを作成しましょう。
まず企業のニーズを考える
はじめに、フレームワークのWHO「誰に」の部分を考えます。自己PRを作成するフレームワークの「誰に」に当たるのは企業です。そのため、自分が面接を受けたい企業について知る必要があります。
企業の求人票やホームページを見るなど、情報を集めて企業のニーズを深堀りしましょう。現代では企業によってはSNSを運営している場合もあるためのぞいてみて、企業の考え方や価値観への理解を深めましょう。
企業のニーズを詳細に理解するのが転職を成功させる一歩になるため、丁寧に行いましょう。
次に企業が認めてくれそうな自分の価値を探す
次にWHAT「何を」の部分を考えます。企業のニーズと自分が持っている価値がマッチする箇所を探し、自己PRに組み込んでいきましょう。
自分の価値が分からずに悩む人もいるのでないでしょうか。自分の価値が分からない方におすすめなのが、「価値観を見つける10の質問」に答えることです。
自分の価値観を探る10の質問で、質問の答えを「なぜ?」と繰り返し深堀りすると自分の価値観が見えてきます。答えから自分の強みや価値を導き出せるものです。
自分の強みや価値から企業のニーズに合う価値を選び自己PRに組み込むと、企業のニーズに合う自己PRを作成できます。
最後に自分の価値を伝えるエピソードを決める
最後にHOW「どのように」の部分を考えます。自分の価値を企業に伝えるために最適なエピソードを選びましょう。
できれば独創的なエピソードである方が、採用担当者の意識に残りやすいですが、ありふれたエピソードでも自分の価値をしっかりと伝えられれば問題ありません。
このとき、他人ではなく自分が主体のエピソードにします。エピソードにした行動は自分がどのように考えて行動し成果が出たのか、具体的に書くようにしましょう。
自己PRが完成したら、読み返して企業のニーズに合っているか・最大限に自分の価値を伝えられるエピソードになっているかなどを確認してみてください。
マーケティング向けの自己PR方法とコツを理解しよう
マーケティング未経験者の転職向け自己PR方法について紹介してきました。
自己PRとは自分のことを企業に知ってもらうことですが、ただアピールするだけではなく企業で活躍できる人だとアピールできるチャンスになります。
自己PRのコツは、「誰に」「何を」「どのように」を明確にして作成することです。企業への理解を深めて、自分がマッチする存在であることを具体的なエピソードで自己PRしましょう。
フレームワークを使ってオリジナルの自己PRを作成し、マーケターを目指しましょう。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート