就職先や転職サイトなどで業種を調べる際、「ソフトウェア業界」という文字を見て漠然と苦手意識を持つことはありませんか。
スマートフォンやパソコンが広く普及した昨今でも、「アプリ」や「オフィスソフト」といった目に見えないものに携わるソフトウェア業界の仕事に対して、難しいと感じる人は多いことでしょう。
この記事では、ソフトウェアの基本的な種類や業種などをはじめ、実際に仕事に携わる上で役立つ知識や資格などを紹介しています。 この記事を読めば、ソフトウェア業界にはどのような仕事があって、今後どのような展望や課題があるのか把握できます。 「
自分にはハードルが高い」と諦めてしまう前に、ソフトウェア業界が本当はどんな世界なのか、この記事を通して把握していきましょう。
ソフトウェア業界とはどんな業界?
近年のIT技術の発展により、私たちの日々の暮らしにもスマートフォンやパソコンが広く普及するようになりました。
そんな中、スマートフォンやパソコンなどの機器で利用するソフトウェアも、日々新しいものが開発され、私たちの生活や企業の業務を支えています。
一般的に利用される便利なアプリや、専門的な職種で利用するような業務に特化した専用ソフトなど、ユーザーの多種多様なニーズに合ったソフトウェアを開発するのがソフトウェア業界です。
ソフトウェア業界はIT業界の一部ですが、焦点が異なります。
IT業界は情報技術全般を扱い、ネットワーク管理やシステム構築、セキュリティ対策など幅広い分野に及びます。
一方、ソフトウェア業界はソフトウェアの設計や開発に特化しており、特にアプリケーションやシステムソフトウェアの開発が中心です。
両者の違いを理解することで、それぞれの役割や専門性を明確に把握できます。
ソフトウェア業界の課題
ここまで見てきたように、ソフトウェア業界には様々な分野・職種があるため、将来的にも需要がある業種と言えるでしょう。
しかし、普及が拡大するのと同時に課題も登場しています。
また、需要だけでは企業や組織の事業は成り立ちません。企業が健全に事業を継続・拡大していくには、需要に耐えうるリソース(資源)を確保することが必要不可欠です。
ここからは、「ソフトウェアの問題点」と「人」という観点で考えた場合の現状と課題について見ていきましょう。
サイバー攻撃
ソフトウェアの普及に伴い、サイバー攻撃も増加しています。
サイバー攻撃はデータの窃取や不正アクセスを目的とし、個人だけでなく企業や公共機関も標的になります。
特に機密情報の漏洩は大きなリスクとなります。
企業はセキュリティ対策を強化することで、これらの脅威から情報資産を守る必要があります。
ニーズの複雑化
ビジネスモデルや市場環境の複雑化により、クライアントのニーズも高度化しています。
企業は多様な業務要件に応じたソリューションを求めるため、カスタマイズがより難しくなっています。
柔軟な対応力と高度な技術が求められる中、業界はそのニーズに応えるべく進化を続けています。
技術進化と人材のスキルギャップ
IT業界では日々新しい技術が登場していますが、それに対応できる人材は不足しています。
技術進化のスピードに追いつくためには、企業と教育機関が協力し、最新技術に対応できるスキルを持った人材の育成が急務です。
継続的な学習も個人にとって重要な要素となります。
人手不足
企業にとって、事業活動を行う上で従業員(要員)は重要な人的リソースです。
このリソースを「量」という観点で見た場合、ソフトウェア業界における需要と供給には大きなギャップがあり、深刻な人手不足であると言わざるを得ません。
さらに深刻なのは将来の人手不足です。企業が技術者を求めているのに対し、人材育成やIT技術者の高齢化などの課題から供給が追い付いていないのが現状です。
長時間労働
受注する開発案件が極端に短い納期になっていたり、派遣や二次受け開発の場合に、たとえ無理のある仕事量でも立場的な理由から断りづらかったりと、ソフトウェア業界では様々な要因で長時間労働になる傾向があります。
もちろん、これらはソフトウェア業界に限らず起こる事態でしょうが、その根底には人材不足という深刻な課題があることを忘れてはいけません。
ソフトウェア業界では、自分で仕事とプライベートのバランスを取りながら作業に取り組めるよう、特に意識しておくことが大切でしょう。
ソフトウェア業界の現状
ソフトウェア業界の概要について解説します。「市場規模」と「将来性」について詳しく見ていきましょう・
市場規模
2023年時点で、ソフトウェア業界の市場規模は約700億円に達しています。
DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進やクラウド技術の普及がその成長を支えています。特にクラウドサービスの利用増加が市場拡大に寄与しています。
将来性
ソフトウェア業界は今後も成長が期待されています。
理由は3つあります。1つ目はIoTの普及に伴うソフトウェア需要の拡大です。2つ目はクラウドサービスのさらなる拡大、そして3つ目はDX化の高まりです。
これらの要因により、業界は引き続き注目されるでしょう。
ソフトウェア業界のトレンド
ソフトウェア業界は昨今成長が目覚ましい業界です。そんな業界の中でも特に注目されているトレンドが3つあります。トレンドを理解して業界研究や企業研究、面接対策に役立てましょう。
AI
AI技術は急速に進化しており、学校で活用する学生も増えています。
特に自律型AIの登場により、業務プロセスの効率化や意思決定支援が進んでいます。
AIは今後も業界の重要な要素となるでしょう。
セキュリティ
サイバー攻撃の増加に伴い、セキュリティ技術の需要も急速に高まっています。
企業は情報資産を守るため、最新のセキュリティ技術を導入することが求められています。
クラウドサービス
ソフトウェア業界では、従来のオンプレミス型からクラウド型への移行が進んでいます。
クラウドサービスはインターネットを介してデータやソフトウェアを利用する形態で、利便性とスケーラビリティが魅力です。
ソフトウェア業界のビジネスモデルとは
ソフトウェア業界には、自分で新しい製品を開発するパターンの他、外部からの依頼で、相手の要望に沿ったソフトウェアを開発するパターンがあります。
どちらのパターンも、「ソフトウェアを開発する」という点については同じですが、開発の工程や完成したソフトウェアの、その後の取り扱いには違いがあります。
ここでは、それぞれの開発パターンを紐解きながら、ソフトウェア業界のビジネスモデルについて詳しく見ていきましょう。
パッケージ開発
パッケージ開発は、自社のオリジナル製品としてソフトウェアを開発・販売するビジネスモデルです。
たとえば、家電量販店で見かける市販のビジネスソフトや、年賀状を作成するソフトなどを想像してもらうと分かりやすいでしょう。
パッケージ開発では、製品の企画や競合製品との差別化の検討、製品のマーケティング戦略を練るなど、一連の開発工程について綿密な事業計画が必要です。
受託開発
受託開発は、自社ではなく、外部の企業・組織から案件を受注して、基幹システムやソフトウェアを開発するビジネスモデルです。
顧客の要件に合うようにソフトウェアを開発し、完成品を納品することで、その対価として報酬を得ます。
製品を納品することで確実な報酬を得られるため、開発に伴うリスクが少なく、収入源として安定しやすいのが特徴です。
ソフトウェアの種類
「ソフトウェア」は、コンピューターなどの電子機器の動作を制御、または機器にインストールして利用するプログラムの総称です。
このソフトウェアには、機器の動作を制御する基盤(土台)となるものや、機器とアプリの仲介的な役割を担うもの、そしてスマートフォンのアプリのように機器にインストールして動作するものなど、いくつかの種類があります。
ここでは、ソフトウェアの種類と役割を紹介します。
アプリケーションソフトウェア
アプリケーションソフトウェアは、コンピューターにインストールして、特定の目的のために利用するソフトウェアです。
普段は「アプリ」と略称で呼ばれることが多いため、正式な名称はあまり馴染みがない人も多いでしょう。
アプリケーションソフトウェアには、「メッセンジャーアプリ」などの日常的に広く利用されるものから、「表計算ソフト」のように事務処理に特化したものまで、様々あります。
OS
OSは「オペレーティングシステム」の略称で、コンピューターの操作・運用などの各種オペレーションを行うシステムソフトウェアです。
電子機器の内部構造は非常に複雑で、仕様が統一されていない場合が多く、電子機器を直接操作するには専門的な知識が必要になります。
OSには、こうした機器の内部構造を統一化し、機器の専門的な知識がないユーザーでも、簡単なコマンドや画面操作を行うだけで取り扱えるよう、案内(オペレーション)してくれる機能が備わっています。
私たちがスマートフォンやパソコンを扱えるのは、このOSのおかげと言えるでしょう。
デバイスドライバ
デバイスドライバは、パソコンに接続する周辺機器を、OS上で制御できるようにするソフトウェアです。
代表的なデバイスの例としては、ネットワークプリンターやマウス、キーボードなどの身近なものや、ディプレイに映像を出力するグラフィックカード、ネットワークの接続・通信を行うネットワークカードなどが挙げられます。
周辺機器には、ドライバを手動でインストールするものと、プラグアンドプレイという機能を使って周辺機器が接続されたときに、自動的にドライバをインストールするものがあります。併せて覚えておきましょう。
ミドルウェア
ミドルウェアは、OSとアプリケーションの橋渡しを担うソフトウェアで、アプリケーションと機器の間で発生する複雑な処理の手続きを、機能ごとにひとまとめにしたものです。
代表的なミドルウェアには、以下の2つが挙げられます。
1つ目は「Webサーバー」です。パソコンでWebページを閲覧する際に、インターネット上のサーバーとHTTP通信ができるように仲介をしてくれるソフトウェアで、主にWebページを公開する側のサーバー上で利用します。
2つ目は「データベース」です。アプリケーションやシステムなどのソフトウェアが独自に保有する情報を一元管理して、照会や更新ができるようにするソフトウェアです。
ファームウェア
ファームウェアは、家電製品やパソコン、周辺機器、スマートフォンなど、コンピューターを組み込んだ電子機器を正しく動作させるためのソフトウェアです。
機器の動作を制御する上でとても重要なソフトウェアで、通常はユーザーや外部から情報の書き換えが行えないように規制されているのが特徴です。
このファームウェアを搭載する機器には、プリンタや外付けハードディスクドライブ、Blu-rayプレイヤーなどが挙げられます。
その他、ネットワークの通信経路情報を持つ無線・有線ルーターや、ゲーム機器などにもファームウェアが搭載されています。
ソフトウェア業界の主要4社
ここまで業種や資格など、ソフトウェア業界とは何かについて紹介してきました。では、実際にソフトウェア開発を行う会社は、どのような製品やサービスを提供しているのでしょうか。
ここでは、ソフトウェア業界の主要企業の事業形態や、どのような商品のニーズがあるかなど、導入実績を紹介していきます。
セールスフォース
セールスフォースは世界シェアNo.1のCRMソリューションを提供する企業です。
CRMとは顧客管理システムのことで、営業、マーケティング、カスタマーサービスなど幅広い業務に活用されています。
近年では自律型AIエージェントも発表し、さらに業務効率を向上させています。
日本オラクル
企業・官公庁などで利用する、業務用パッケージソフトウェアを開発・販売する米国オラクル・コーポレーションが、日本法人として設立した会社です。
ソフトウェア・ハードウェア、クラウドサービスを事業活動の基盤としていますが、中でもリレーショナルデータベース管理システムの「Oracle Database」は、製品・ベンダー資格共に、ソフトウェア業界でも非常に有名です。
トレンドマイクロ
トレンドマイクロは、コンピューターとインターネット用のセキュリティ関連ソフトを開発・販売する会社で、設立当初は米国でしたが、現在は日本に本店があります。
主要製品は、個人向け製品と企業向けで大きく分かれており、個人向けのセキュリティ対策ソフトでは、ウィルスバスタークラウドや、公衆無線通信セキュリティソフトのフリーWi-Fiプロテクションなどが有名でしょう。
企業向けには、ハイブリッドクラウドセキュリティ Trend Micro Cloud Oneシリーズや、ネットワークの標的型攻撃対策ソフト Deep Discoveryシリーズなどがあります。
オービック
会計・販売・人事・生産など、ERP業務を横断する統合業務ソフトウェアOBIC7を主力製品とする独立系(どのメーカーにも属さない)システムインテグレーター企業です。
ITコンサルティングからシステム企画・構築、導入サポート、導入後の運用サポートまで、情報システムに関連するサービスを自社で一貫して行うワンストップ・ソリューション・サービスが事業主体で、数多くの導入実績があります。
関連会社には、業務クラウドパッケージとして奉行シリーズ(勘定奉行など)を開発・販売する、オービックビジネスコンサルタントなどがあります。
ソフトウェア業界の企業ランキングを確認しよう!
ソフトウェア業界やIT業界には多くの人気企業があります。
これから業界を目指す学生にとって、企業ランキングや有名企業の情報は重要な参考材料となります。
各企業の特徴を知り、自分に合ったキャリアパスを見つけましょう。
こちらの記事をぜひ参考にしてくださいね。
ソフトウェア業界の主な職種は?
ソフトウェア開発では、様々な専門的知識や技能を持った人たちがチームとなって開発に携わることが多く、その知識や技能によって職種が異なります。
ここでは、ソフトウェア開発にはどのような職種があってどういった役割があるのか、7つの職種を例に見ていきましょう。
システムエンジニア
システムエンジニアは、ソフトウェア開発における上流工程を担う職業です。
システムエンジニアが担当する仕事には、ソフトウェアの要件定義・基本設計・詳細設計・テスト項目の策定や、テスト結果を用いた品質管理、開発メンバーのタスク管理などがあります。
プログラマー
プログラマーは、システムやソフトウェアの動作部分であるプログラムを作成する職業です。
コンピューターを動かす専門的な言語をプログラミング言語と言いますが、このプログラミング言語にはWebアプリやゲームソフトなど、それぞれ得意とするコンテンツがあります。
同じように、プログラマーにも得意とするプログラム言語やソフトウェアの種類があるため、そのスキルに合わせた案件を担当することが多いでしょう。
アプリケーションプログラマー
アプリケーションプログラマーは、OS機器にインストールされるアプリケーションのプログラムを開発する職業です。
アプリケーションプログラマーには、スマートフォン向けアプリケーションであれば「Swift」や「Java」、業務系のアプリケーションなら「Java」「C#」などのプログラミング言語の知識が必要となります。
ゲームプログラマー
ゲームプログラマーは、ゲームソフトの動作基盤であるプログラム部分の開発を担う職業です。
ゲームの設計書や仕様書に合わせて、背景やキャラクターなどのグラフィック描画や音源・エフェクトの再生、ゲーム全体の進行制御など、ゲームが企画内容に合った動作となるようにプログラミングを行います。
また、プログラミングする側の視点でゲームの機能を確認し、技術的に実現が困難な仕様が盛り込まれていないか、代替案がないかなど、企画段階からミーティングに参加することもあります。
ネットワークエンジニア
ネットワークエンジニアは、通信端末とサーバーを接続できるようにネットワークを設計・構築する職業です。
ネットワークとは、電子機器と電子機器の間で情報伝達を行う通信網(情報通信ネットワーク)のことを言います。世界的な規模のインターネットをはじめ、利用範囲が限定的なものであれば、社内で利用するローカルネットワーク(LAN)などが挙げられます。
個人が動画や画像情報を全世界に発信でき、貨幣の電子化なども進む昨今において、通信が正しく行われるのは当たり前のようになっていますが、ネットワークエンジニアは、その環境を守る上で非常に重要な職業と言えるでしょう。
ITコンサルタント
ITコンサルタントは、IT分野における問題の原因分析、解決策の提案から、システム導入や改善までの一貫したサポートを行う職業です。
「相談する」という意味の言葉を語源とする「コンサルタント」は、具体的な製品やサービスを売るのではなく、コンサルティング(相談)そのものを商品としています。
相談を受けたクライアントの課題を見つけて、その解決策を提案するのが仕事と言えるでしょう。
営業
営業とは、顧客の課題や問題に対して、情報システムやサービスを提供して解決方法を提案する職業です。
ソフトウェア業界の営業は、顧客先に足を運び、新たなソフトウェアの提案を行うのが仕事です。
その中で、現状抱えている問題などがないかを定期的にリサーチし、課題の解決に結びつく製品を提案したり、ソフトウェアの開発についてエンジニアと連携したりするなど、顧客との橋渡し的な役割を担います。
文系学生もソフトウェア業界を目指せる
文系学生の中には、IT業界に興味があるものの未経験で不安を感じる人もいるでしょう。
しかし、文系出身でもソフトウェア業界を目指すことは可能です。
特に論理的思考力やコミュニケーション能力は業界で重宝されます。
選考のポイントや学習方法についても積極的に情報収集し、挑戦してみてください。
こちらの記事で詳しく解説してあります。
ソフトウェア業界で有利な知識やスキルとは
職種や分野が幅広いソフトウェア業界では、何から習得すべきか分からないという人も多いでしょう。
しかし、専門的な知識については、資格勉強やプログラミングなどを実践していくうちに少しずつ身についていくもののため、最初から気負う必要はありません。
まずは取り組みやすそうなプログラム言語を探し、業界でよく使う用語などの体系を広く学ぶために、資格の勉強から始めてみましょう。
プログラミング
プログラミングは、コンピューターに命令を与えるプログラムを、専用の言語を用いて作成するスキルです。
プログラミングを習得するにあたっては、専用の言語である「プログラミング言語」の知識が必要になりますが、その種類は数百種類にもおよび、言語によって得意とする分野が異なります。
代表的なプログラミング言語には、OSに依存せずアプリ開発などで広く利用される「Java」や、ゲームプログラムなど処理速度を求められる場面で利用される「C++」、命令文の可読性が高い「Python」などがあります。
業種によって求められる言語が異なるため、まずは興味のある職種を決めてから、それに合った言語を学んでいくと良いでしょう。
アプリ開発を行う際の知識
アプリ開発には大きく分けて、Web・ネイティブ・ハイブリッドの3種類があります。
Webアプリは、インターネットのブラウザ上で動作するアプリです。代表的な言語には、HTML/CSSやJavaScriptがあります。HTML/CSSは、静的なWebページを作成するため言語で、JavaScriptは、Webページに動きのあるコンポーネントを提供するための言語です。
ネイティブアプリは、スマートフォンにダウンロードして利用するアプリです。必要な言語はOSの種類によって異なりますが、SwiftやKotlinなどの言語が用いられます。
最後にハイブリッドアプリですが、これはWebアプリとネイティブアプリの両方に対応したアプリになっているため、両方の知識が必要になります。
こういったアプリ開発を行うための知識は必要になるでしょう。
情報システムに関する知識
情報システムとは、情報の記録・処理・伝達などを行うシステム全体の仕組みを表す言葉です。
情報システムについて体系的に学ぶために有効なのは、ITエンジニア向けの国家資格でしょう。これは、経済産業省が、情報処理技術者の知識や技能が一定水準以上であることを認めるもので、きちんとレベル分けされているため、初心者からでも挑戦できます。
初級レベルには、基本的なIT知識が問われる「ITパスポート試験(IP)」と「情報セキュリティマネジメント試験(SG)」があるため、まずはここからソフトウェア業界の一歩を踏み出してみましょう。
出典:情報処理技術者試験・情報処理安全確保支援士試験|IPA 独立行政法人 情報処理推進機構 参照:https://www.jitec.ipa.go.jp/
サーバーに関する基礎知識
サーバーとは、クライアント(パソコンやWebサイトなど)の要求に対して、様々なサービスを提供するコンピューターです。
サーバーに携わるエンジニアには、サーバーの役割ごとに適切な処理が行えるよう、ネットワーク通信網やサーバー本体の設計・構築を行う知識と技術が求められます。
サーバーエンジニアに役立つ資格には、サーバー系の「LinuC(Linux技術者認定資格)」や「Azure Fundamentals(マイクロソフト認定資格)」、ネットワーク系の「CCNA(シスコシステムズ認定資格)」などがあります。
ソフトウェア業界の選考対策
ソフトウェア業界は、技術革新が目覚ましい現代において、多くの学生から高い人気を誇る業界です。
しかし、競争も激しいため、きちんとした選考対策が欠かせません。
業界の特性を理解し、自己分析や企業研究を行うことで、他の候補者と差をつけることができます。
この記事では、内定獲得に向けた具体的な対策方法を紹介します。
自己分析
まずは自己分析から始めましょう。
自己分析は、志望動機や自己PRを作成するうえで必須のステップです。
なぜソフトウェア業界を志望するのか、自分の強みをどのように発揮できるのかを深掘りしましょう。
たとえば、問題解決力や論理的思考力、最新技術への興味などが挙げられます。
過去の経験を振り返り、自分がどのような場面で成果を出せたのかを具体的に思い出しましょう。
これらを言語化し、選考の場でアピールできるよう準備することが重要です。
自己分析はこちらの記事を参考にしてくださいね。
業界研究・企業研究
ソフトウェア業界では、業界全体のトレンドや各企業の強みを把握することが求められます。
まずは業界全体の構造や成長領域、主要なプレイヤーを理解しましょう。
その上で、自分が志望する企業のビジネスモデルや提供するサービス、競合優位性について詳しく調べます。
特に最新技術の導入状況やエンジニアの働き方について把握しておくと、選考で有利になるでしょう。
インターネットや業界レポートを活用して情報を収集し、面接での具体的な発言につなげましょう。
IT業界の業界研究はこちらの記事を参考にしてくださいね。
業界研究・企業研究はノートを作成しよう!
効率的に業界研究や企業研究を行いたいなら、ノートの作成をおすすめします。
各企業の特徴や自分が気づいたポイントをまとめておくことで、情報が整理され、面接時にスムーズに思い出せます。
ノートには、企業ごとの事業内容、技術力、採用情報、ニューストピックなどを記録しましょう。
また、自分の志望動機や質問事項も書き留めておくと便利です。
これにより、準備不足を防ぎ、選考での説得力が増します。
日々の情報収集とノート作成を習慣化して、万全の準備で選考に臨みましょう。
ノートの作成はこちらの記事を参考にしてくださいね。
面接対策
ソフトウェア業界は人気業界であるため対策が必要です。
面接の場で面接官に対して自分の熱意と魅力を十二分にアピールする必要があります。
事前に入念に準備をして本番に臨みましょう。
また、選考途中でITに関する知識や興味を問われることもあります。
自分が何に興味があってその企業を志望するのかアピールするためにも業界研究・企業研究を行いましょう。
ソフトウェア業界について理解を深めよう
本記事では、ソフトウェア業界について紹介してきましたが、これはソフトウェア業界のほんの一片に過ぎません。
ソフトウェアは目に見えないため、概念的な内容を自分の中でイメージして理解しなければならない場合が多いでしょう。
本記事で紹介した内容を踏まえ、興味が湧いた職種やプログラミング言語があれば、自分なりの答えが見つかるまで調べたり、作ったりしてみることをおすすめします。
その行動ひとつで理解は深まり、ソフトウェア業界へまた大きく一歩前進できるでしょう。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート