はじめに
大学生が大学の授業以外の活動をするとなると、すぐに思いつくのがアルバイト・サークル活動・学生団体のボランティアなどでしょう。
もちろん、これらの活動は学生生活に彩りを添え、毎日の生活を充実したものにしてくれます。
アルバイトで学費や生活費を稼がなければならないという人もいるでしょう。
しかし、より将来に役立つ活動がしたい方には長期インターンがおすすめです。
早くから社会と接点を持つことで、学生生活がさらに有意義なものになります。
長期インターンに参加するメリット
多くの学生が経験するであろうサークル活動やアルバイトと、長期インターンはどのような違いがあるのでしょうか。
学生時代は、サークルやアルバイトで思いっきり楽しみたいという方も多いはずです。
「長期インターンに参加すると、貴重な学生生活を楽しめない」と思っている方もいるかもしれません。
実は、長期インターンにも楽しさはあり、ほかの活動では得られないメリットがあります。
ここでは、そのメリットを4つ紹介するので、ぜひ参考にしてください。
ビジネススキルが身につく
長期インターンへ参加するメリットとして最初にあげられるのは、ビジネススキルが身につくことです。
アルバイトでもある程度は身につけられるかもしれませんが、飲食店などで必要な接客スキルとは異なります。
多くの学生は、ビジネススキルを身につけないまま入社を迎え、新人研修などで一から学ぶことになるでしょう。
そのため、ビジネススキルがなくても、むやみに心配する必要はありません。
ただし、長期インターンに参加していれば、入社後の新人研修で学ぶような内容は、学生のうちに身につけられるはずです。
実際に社会人である社員と学生時代から関わることで、入社後に学ぶことになるビジネスマナーやスキル、そして実務の経験まで身につくことは、長期インターンのメリットと言えます。
人として成長ができる
長期インターンに参加するメリットには、人としての成長もあげられます。
実際に社員と同じ内容の業務を行うことで、責任感・考える力・ビジネススキルなどが身につきます。
その結果、ビジネスという範囲を超えて、1人の人間としても大きく成長できるでしょう。
大学に通っている間は「学生だから」といった理由で許されることも多く、甘えていても許されました。
しかし、社会人になれば甘えは許されず、さまざまなことに責任をもたなければなりません。
自分の行動に責任をもつためには、必ず実行する前に、それで良いのかを考える必要があります。
長期インターンに参加して、社会人と一緒に働き、同じような扱いを受けることで、人間としてほかの人より大きく成長できるでしょう。
企業や業界にくわしくなる
長期インターンの経験があれば、その企業や業界についてくわしくなれます。
就職活動には業界研究や企業研究がつきもので、多くの学生はこれらに多くの時間を割かなければなりません。
就活では、ほかにも自己分析などのやるべきことがたくさんあり、研究に満足がいかないまま面接の本番を迎えることもあるでしょう。
その点、長期インターンに参加していれば、日々の業務を通じて企業や企業の知識を得られるというメリットがあります。
志望している企業や業界にくわしければ、それだけでライバルたちに大きな差をつけられるはずです。
企業や業界に関するくわしい知識があるということは、就活において大きな強みとなり、採用担当者からの評価も得られるでしょう。
就活で有利に働く場合がある
長期インターンへの参加経験は、就活でも有利に働くことがあります。
エントリーシートや面接でよくある質問は「自己PR」や「学生時代に力を入れたこと」についてです。
これらについては必ず聞かれると言っても良いかもしれません。
しかし、多くの学生にとっては、何を答えるべきか頭を悩ませる問題なのです。
長期インターンに参加していたのであれば、そのことについて語れば良いため、少なくとも話せることがなくて困ることはないでしょう。
話題にできることが多ければ、それだけ就活が有利に進むことも期待できます。
長期インターンに参加すれば、数年後に控えた就活も恐れることはないでしょう。
就活で有利に働く可能性があることは、長期インターンの大きな長所と言って良いでしょう。
長期インターンに参加するデメリットはあるのか?
一見すれば、参加するメリットだらけの長期インターンですが、もちろん参加することによって毎日の生活に制約を受けることもあるでしょう。
ここでは、長期インターンに参加することによって起こりうるデメリットを2点紹介します。
時間的な制約が生まれることも多い
長期インターンのデメリットとして、時間的な制約が生まれることをあげられます。
普通のアルバイトであれば、週の最低出勤日数や1日の勤務時間は、柔軟である場合も多いです。
特に試験前などは、融通を利かせてくれるアルバイト先も多いのではないでしょうか、
しかし、長期インターンの場合、企業によってはアルバイトより最低出勤日数や勤務時間がしっかりと決まっています。
また、突然の予定などに対応してくれなかったり、シフトに融通が利かなかったりする企業もあるでしょう。
また、社員と同じ業務内容を行うため、どうしても準備に時間がかかります。
出勤日以外でも、インターンの業務について考えたり、準備をしたりなど、時間を割かなければならないことが増えるのです。
責任を求められることがある
長期インターンでは、それなりの責任を求められることもあり、それがプレッシャーやストレスになることもあります。
実際に社員と同じ業務を行うということは、社員と同じく成果を求められるということです。
たとえ学生であっても、自分の成果に対して相応の責任をもたなければなりません。
そのことで、今までに感じたことのないようなストレスやプレッシャーを感じてしまい、思うように動けなくなる人もいます。
特に慣れるまでは、つらいと感じることも多いかもしれません。
ただし、社会人になれば、誰もが仕事の成果に責任をもたなければなりません。
社会へ出る前に、そういったきびしい環境に慣れておくことを目的として参加する、という考え方もあるでしょう。
こんな人に長期インターンは向いている!
ところで、どのような方が長期インターンに向いているのでしょうか。
性格的な向き不向きが気になる、という方もいるかもしれません。
有意義な学びがあり、就活でも有利になるとはいえ、その責任の重さや時間的な制約を考えると、気軽に参加できるものではありません。
いったん参加してしまえば、思うようにサークルやアルバイトの時間が取れなくなるでしょう。
以下に、長期インターンが向いている人の特徴を3点紹介します。
「我こそは!」と思う方は、ぜひ参加してみましょう。
成長意欲の高い人
長期インターンに向いているのは、成長意欲の高い人です。
何事にも積極的に取り組める人であれば、長期インターンで学べることが多く、業務を通じて大きく成長できるでしょう。
長期インターンも、ただ参加しているだけでは、得るものは少なく、なかなか成長できません。
指示を待って言われた仕事しかしないようでは、参加する意味が半減してしまいます。
指示を待つだけでなく、自分から積極的に動き、さまざまなことに挑戦してこそ、参加する意義があるのです。
成長意欲が高い人であれば、長期インターンでもさまざまなことに一生懸命挑戦していくでしょう。
長期インターンに向いているのは、常に自分を成長させたいという意欲を持ち続け、積極的な行動ができる人です。
就活を有利に進めたい人
少しでも就活を有利に進めたいと考えている人も、長期インターンが向いています。
長期インターンに参加して得た知識や経験は、自分次第では就活時にアピールポイントとして話せるからです。
就活では「学生時代に力を入れたこと」や「自分の強み」について聞かれることが多く、長期インターンはその話題作りにも最適です。
長期インターンで得た業界知識があることをアピールすれば、ライバルたちに差をつけられるかもしれません。
また、困難な状況を乗り越えた経験なども、きっと採用担当者の興味を引くでしょう。
胸を張って語れることがあるだけでも、就活を有利に進められるはずです。
少しでも就活を有利に進めたいのであれば、長期インターンに参加してはいかがでしょうか。
ビジネススキルを身につけたいと思っている人
ビジネススキルを人より早めに身につけたい方も、長期インターンが向いています。
ビジネススキルは、入社して社会人になってからでないと身につけられません。
実際に、実務経験を積めるのも入社後のことです。
しかし、長期インターンに参加すれば、学生のうちからビジネススキルや実務経験を身につけられます。
ほかの人より早く、一人前の社会人になりたい人にはぴったりと言えるでしょう。
学生のうちからビジネススキルを身につけておけば、入社後に困ることはないでしょう。
もちろん、一通りのビジネススキルを身につけていることは、就活におけるアドバンテージでもあります。
学生のうちから、社会人としての基本を身につけたいのであれば、ぜひ長期インターンへの参加をご検討ください。
こんな人には向いていない
長期インターンに向いていない人も、当然いらっしゃいます。
向いていないようであれば、ほかの活動に専念したほうが良いでしょう。
学生生活を充実させるのは、長期インターンだけではありません。
自分に合った目標を見つけ、それに向けて頑張りましょう。
プライベートを優先したいと考えている人
長期インターンは、週の最低出勤日数や1日の最低労働時間が、しっかり決められていることが多く、休みの融通も利きにくいことがあります。
そのため、大学の授業の時間やサークル活動、プライベートの時間などは減ってしまうことが予想されます。
また長期の旅行や留学に行きたくても、長期インターンに参加してしまうと、まとまった休みが取れなくなり、難しくなってしまうかもしれません。
そのため、プライベートを優先したい方にはあまり向いていないと言えるでしょう。
長期インターン以外にも挑戦したいことがある方も、よく考えたほうが良いかもしれません。
なお、インターン自体は平日にあることが多く、土日でサークル活動に参加したり、アルバイトをしたりする人もいます。
何事においても受動的な性格の人
長期インターンに参加しても、自分から積極的に動き、より多くを学ぼうという姿勢がなければ、あまり成長は見込めません。
そのため、何事においても受動的な性格の人には向いていないと言えます。
長期インターンに参加しても、受け身な姿勢のままでは、得るものは少ないでしょう。
ただ参加している、そこにいるだけではあまり意味がなく、インターン先では自分から能動的に行動することが大切です。
それができない受動的な性格の人は、せっかく参加しても大きな成長は期待できないと言えます。
ただ、受動的な性格を変えていきたいのであれば、自分を変える良い機会になるかもしれません。
長期インターンでは、能動的に動けるよう努力してみてはいかがでしょうか。
長期インターンへ参加する前に確認しておきたいこと
長期インターンへ参加するのであれば、その前に確認しておきたいことが3点あります。
なんのために参加するのか、参加の目的はとても重要です。
なぜ参加するのか、その目的をはっきりさせてから臨まなければなりません。
インターン先が参加する目的に合っているのかということも確かめておく必要があるでしょう。
また、大学生である以上、大学の勉強をおろそかにはできません。
もし、学業に影響があるようであれば、参加を考え直したほうが良いでしょう。
参加する目的を明確にする
長期インターンに参加するのであれば、その目的・理由を明確にしておく必要があります。
目的のないまま、「なんとなく」といった気持ちで参加しても、得られるものは少ないからです。
インターンでは、大学のような講義もなければ、もちろんテキストもありません。
実際の業務を経験しながら、自分で考え、そして試行錯誤しながら学んでいくのがインターンです。
参加する目的が明確に見えていなければ、学べることも少なく、ほとんど何も身につけられないでしょう。
それでは、せっかくの長期インターンに参加するメリットがなくなってしまう可能性もあります。
参加する以上は、その目的を明確にし、スキルや知識を自ら学んでいけるように行動しましょう。
参加するインターン先についての情報を調べる
参加するインターン先についての情報も調べておかなければなりません。
長期インターンへ参加する前に、「自分にとって興味がある業界・企業なのか」「やりたいと思っている業務内容なのか」を必ず調べておきましょう。
また、インターン先の事業内容はどのようなことをするのかも、事前調査が必要です。
以上のことをリサーチしておかないと、実際に参加したとき、参加前に抱いていたイメージと現実の間にギャップが生まれてしまいます。
「こんなはずじゃなかった」という後悔をしなくても良いように、事前リサーチはしっかりしておきましょう。
自分の希望とずれたところでインターンに参加しても、興味にあることに挑戦できず、貴重な時間を無駄にしてしまう可能性があります。
学業に支障はないかよく考える
長期インターンに参加しても、学業に影響が出ないのか、しっかり検討しましょう。
長期インターンの拘束時間は決して短くありません。
勤務のない日でも、下調べなどの準備が必要になることもあります。
それで大学の授業に支障が出てしまっては、本末転倒としか言いようがありません。
大学の授業と長期インターンの両立が果たして可能なのか、しっかり考えてから参加してください。
大学生が一番優先させるべきものは、やはり学業であり、大学を卒業できなければ、就活どころではありません。
現時点では問題がなさそうでも、大学のゼミなどが始まると、今よりもさらに学業が忙しくなることも予想されます。
長期インターンと学業の両立が可能かどうか、もう一度よく考えてから参加しましょう。
まとめ
長期インターンは社会人と一緒に働くことで、ビジネススキルが身につき、人として成長し、企業や業界にもくわしくなれるというメリットがあります。
成長したいという意欲が強く、ビジネススキルを早く身につけて、就活を有利に進めたい方へおすすめです。
ただし、いったん参加すると忙しくなってしまうため、ほかの活動に使える時間が削られてしまうおそれもあります。
参加する目的を明確にし、インターン先の情報について、事前にリサーチしておきましょう。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート