グループディスカッションのディベートテーマと突破方法を徹底解説!

グループディスカッションのディベートテーマと突破方法を徹底解説!

はじめに

グループディスカッションでは、テーマ次第ではディベートが非常にまとまりづらくなることが多々あります。

難解なテーマが出されることもあり、たとえば答えのない議題や概念的なテーマです。

この記事では、グループディスカッションの突破方法として、ディベートをテーマごとに解説しています。

そもそもグループディスカッションが行われる理由とは何か、どのようなテーマが来たときに注意しなければならないかについて考えていきましょう。

これから就活でグループディスカッションを控えているという方は、ぜひ参考にしてください。

企業がグループディスカッションを行う目的

企業が、採用面接の試験にグループディスカッションを設定する理由は大きく分けて2つです。

・学生の足切りをしている
・学生の人柄を見たいと思っている

グループディスカッションとは、5名前後の学生を1つのグループにして行います。

5つか6つのグループを作れば、一度に30人程度の学生を集めてテストできるのです。

また、グループディスカッションでは学生の内面や個性も見えます。

一度に複数の学生を選別、内面までを見られるため、多くの企業がグループディスカッションを導入しているのです。

足切り

多くの企業は、グループディスカッションを活用して、採用試験に訪れた学生を足切りしています。

大手企業・人気企業ともなると、ワンシーズンで数千人もの学生からエントリーがあります。

もちろん「本来であれば1人ずつ面談をして、良い人材を発掘したい」というのが企業の本音でしょう。

しかし、実際の就活は半年程度の時間しか費やせないため、そのような時間はありません。

グループディスカッションを行えば、一度に数十名の学生をテストできます。

グループディスカッションを乗り切るための最低限の知識があるかないかで、学生を選別できるのです。

つまり学生側も、グループディスカッションで取るべきでない行動さえ理解しておけば受かると覚えておきましょう。

人柄

企業は、グループディスカッションを活用して、学生の内面を見たいとも考えています。

内面とは具体的に、学生の物事に対する考え方やコミュニケーション能力などです。

採用試験において行う筆記試験では見られない、学生の素の部分について理解を深めたいと考えています。

グループディスカッションでは、初対面のメンバー同士が、はじめて提示される議題(テーマ)について議論を交わします。

事前に準備できる志望動機や長所のPRとは違い、グループディスカッションでは、具体的な事前準備は一切できません。

もちろん、グループディスカッションを乗り切るコツなどのポイントは押さえておく必要があります。

しかし、それ以上に対応能力が試されるので、学生の内面的な部分も見やすいといったメリットがあるのです。

グループディスカッションの種類

グループディスカッションの種類は大きく分けて3つあります。

・ディベート型
・課題解決型
・ワーク型

多くのグループディスカッションでは、最後にグループで話し合った結論を発表する形式が一般的です。

それぞれのグループディスカッションについては、ディスカッションを進めるうえで、コツのようなものがあります。

この章では、ディベート型・課題解決型・ワーク型の3つについて、グループディスカッションの進め方を解説していきます。

ディベート型

ディベート型のグループディスカッションでは、テーマ(議題)に対して賛成派と反対派の二手に分かれて議論を行います。

ディスカッションにおいて自分の意見・立場を明確にして臨むのが、ほかの形式と大きく異なる点です。

ディベート型では、グループ内で明確に意見が分かれた状態で議論がスタートします。

最終的なゴールとして、賛成派と反対派が双方の意見を聞き入れながら折り合いをつける必要があります。

つまり、ディスカッションでも相対する意見をどのようにまとめるかを見られていると考えましょう。

ディベート型のグループディスカッションでは、他者を否定してはいけません。

自分と相対するメンバーの意見を否定してはいけませんし、同じ味方のメンバーの意見でも、横から口を挟むような発言は好ましくないのです。

課題解決型

課題解決型のグループディスカッションでは、テーマ(課題)についての解決策をグループで考えるディスカッションです。

多くの場合、この手のディスカッションで出されるテーマ(議題)は、世の中的にも有効な解決策が出されていないものになります。

・温暖化のような環境問題の解決策
・LGBT社会を支える法整備

上記のようなテーマが議題になると考えられます。

このタイプのグループディスカッションで重要となるのは、協調性やコミュニケーション能力です。

1つのテーマについて複数人で意見を出せば、メンバーの数だけ意見が生まれます。

すべての意見を採用することは難しいため、どの意見を採用するか決めなければならないのです。

自身の意見を述べながらも、グループの意見をまとめられるような主体性も求められます。

ワーク型

ワーク型のグループディスカッションは、企業から出されるテーマ(議題)に対して、グループメンバーで話し合いながら制作物を作り上げるディスカッションです。

制作物の一例は以下の通りです。

・発表の際に使える資料(模造紙に図を書く、PowerPointでまとめる)

・意見をふせんにまとめて貼りだす

制作といっても、本格的に何かものを作るというよりは、議論した意見を形にして残すのが大きな特徴です。

また、ビジネスゲーム形式をとるワーク型のグループディスカッションもあります。

ビジネスゲームとは、仕事を回すうえで必要なスキルをゲーム感覚で実践できるよう表現されたものです。

たとえば「物販の売り上げをあげるための施策を考えてください」というテーマがあったとします。

学生は、販売計画を立てて実行に移します。

これは実際の販売によって得られた結果をもとに、新しい販売計画を打ち立てるというビジネスゲームです。

ディベート型のグループディスカッションの流れ

ディベート型のグループディスカッションの流れは、5つのプロセスによって構成されています。

・前提条件の確認
・時間配分の決定
・判断基準の決定
・ディベート開始
・結論

通常のグループディスカッションにない項目としては、判断基準の決定でしょう。

議論が白熱し、意見が分散してしまった場合、どのようにディスカッションを収束させるかが重要となってくるのです。

前提条件や時間配分を確認していても、まとめられる基準がなければ議論は終われません。

グループディスカッションの流れと、それぞれの項目における注意点を見ていきましょう。

前提条件の確認

ディベート型に限らず、グループディスカッションではまず、企業から議論に関する前提条件(情報)が与えられます。

テーマとなる議題はもちろん、企業側からグループディスカッションを始めるにあたって、議論の進め方について一通りの説明があります。

具体的には、発表のやり方・制限時間、マナーなどです。

自分自身の意見を述べなければならないディスカッションですが、大前提として企業から提示された情報を正確に読み取る必要があります。

グループディスカッションを受けている企業がどういった会社なのか、業界的な課題と通じるものがないか、しっかりと確認しておきましょう。

前提条件については聞き漏らすことがないよう、企業からの説明にはしっかりと耳を傾けてください。

時間配分の決定

通常のグループディスカッションでも同じですが、ディベート型のグループディスカッションでは、特に時間配分について注意してください。

グループディスカッションでは、限られた時間内に意見をまとめて発表というゴールまで議論を進めなければなりません。

ディスカッションで、議論が白熱しないことは好ましくありません。

しかし、意見がまとまらず、発表までもっていけないことも大きな問題となってしまうのです。

グループディスカッションでは、冒頭に時間配分を決めます。

議論に時間を割くなら、発表に向けた準備が手短に済むような工夫をしなければなりません。

議論するメンバーとまとめ役のメンバーを分けて、ディスカッションと発表準備を同時進行で進めるという方法もあるでしょう。

どのような方法を選んだとしても、制限時間内にディスカッションを終わらせなければならないのです。

判断基準の決定

ディベート型のディスカッションには、判断基準の設置が欠かせません。

判断基準とは、制限時間を迎えているのにグループで意見がまとまらなかった場合に有効です。

以下のようなケースの場合、有効な手段となるでしょう。

・賛成派と反対派の意見、どちらにも納得する言い分がある
・正解が決められない議題である
・議論が白熱しすぎて脱線してしまった

ディベートをさせるタイプのグループディスカッションで出されるテーマ(議題)は、その多くについて解決策が見つかっていないものや普遍的なテーマを扱うものが大半です。

学生同士の議論で簡単に答えが見つかるとは限りません。

ディベートの末、意見をまとめるのに迷った場合はどうやって意見を集約するか、事前に話し合っておきましょう。

これがあるのとないのとでは、議論の進め方に大きな違いが生じるのは言うまでもありません。

ディベート開始

企業からのオリエンテーションが終わり、諸々の決定事項が決まれば、いよいよ議論のスタートです。

ディベート形式のディスカッションでは、ぜひ以下の点に注意してください。

・人の意見を聞かない
・他者の意見を否定する
・感情的に意見を述べない

ディベート型のディスカッションでは、学生同士の意見をぶつかり合わせることが目的になっているため、議論が白熱しやすい傾向にあります。

基本的な流れは、通常のグループディスカッションと同じです。

議題に対して、個々の意見を述べ、お互いの意見を聞きながらまとめていきます。

ただし、議論が白熱しているからといっても、他者の意見を否定したり、自分の意見だけを押し通したりするような姿勢は不適切です。

自分だけが目立とうとしても落とされてしまうので、注意しましょう。

結論

ディベートの難しい点の1つに、意見がまとまらず、結論を出せないという点があります。

たしかに、白熱した議論の交わされないグループディスカッションの評価は下がります。

しかし、それと同じくらい、結論の出ないグループディスカッションの評価は低いものです。

以下の点に注意して議論がまとまるよう意識してディベートを進めていきましょう。

・企業からのオリエンテーションをよく聞き、結論に盛り込むべき内容を把握する
・結論が複数パターン考えられるテーマなら、ディベートと別にまとめる時間も設ける
・結論を出すことばかりを意識してしまわないようにする

ディベートでは、結論を出すという心構えで、議論が脱線しないよう注意しましょう。

単に、学生同士で意見をぶつけ合うだけではいけません。

ディベート型のグループディスカッションでのテーマとその対処法

ここからは、具体的にディベート型のグループディスカッションで出されると考えられるテーマと、その対処法についてくわしく見ていきましょう。

ディベート型のグループディスカッションで出されるテーマ(議題)には、大きく分けて3つの種類があります。

・推定論題
・政策論題
・価値論題

それぞれ、文言で言いあらわすと難しい表現のように聞こえますが、内容はいたってシンプルなものばかりです。

ディベート型のグループディスカッションで頻出する論題の種類と傾向について見ていきましょう。

推定論題

推定論題とは、明確な答えが定まっていないテーマ(議題)です。

おそらく「〇〇であろう」というテーマに対してディスカッションを行います。

ここでポイントとなるのは、おそらく・おおよその答えが決まっているという点です。

推定論題では「明確な答えは出ていないものの、なんとなくこれが正解ではないか」という見解を示しやすいテーマが扱われます。

比較的、議論の内容も自由に広がりやすい傾向にあるのが大きな特徴です。

また、結論を確定させるために、さまざまな情報を引用する必要があります。

テーマに対する明確な答えが決まっていないため、自分自身の感情や意見が正しいと思いがちな点についても注意しましょう。

ディベートのポイントと、具体例は以下の通りです。

ディベートのポイント

推定論題パターンのディベートのポイントは、自由なテーマ設定が可能であることにあります。

なぜなら、テーマ(議題)に対して結論を導くのに多種多様な情報がエッセンスとして加えられるからです。

推定論題タイプのテーマには、以下のようなものがあります。

・誰も見たことのないもの(おばけや幽霊)の存在
・近未来的なテクノロジーに関する話題

現実世界にあるかないかについて、誰も明確な答えを出せないものがテーマになりやすいのです。

この手の議論を遂行するには、さまざまなパターンの情報を組み合わせて結論を導き出さなければなりません。

普段からニュースに触れる習慣があると良いでしょう。

それでは、推定論題のテーマとして具体的な例を3つご紹介します。

宇宙人は存在するか

推定論題の例題、1つ目は宇宙人が存在するか否かについてです。

この議論のポイントは、ディベートを始める前に宇宙人を定義付けることにあります。

何をもって宇宙人とするのか、存在するとはどの象限(地球内なのか、宇宙なのか)での出来事とするかによって、議論の方向性は大きく変わるでしょう。

大変難しいですが、根拠のない推論がテーマになるので、実際の事例を引き合いに出しましょう。

事例を参考にすることで、結論における説得力も高まります。

ドラえもんのどこでもドアは実現可能か

推定論題の例題、2つ目はドラえもんのどこでもドアを実現できるかについてです。

ドラえもんは国民的アニメの1つです。

「どこでもドア」と言われれば誰でも同じものを想像するでしょう。

しかし、ディベート型のディスカッションでは、あえてどこでもドアを定義付けるところから始めます。

実現可能かどうかが問われているので、実際のデータを引き出せるかどうかもポイントです。

どこでもドアを科学的に定義し、それらが実現可能かについて議論します。

車が空を飛ぶことは可能か

推定論題の例題、3つ目は車が空を飛ぶことは可能か否かについてです。

車とは、すでに存在するテクノロジーを結集されたものであり、社会では一般的に「車は道を走るもの」と定義付けられています。

このディベートでは、そうした既存のテクノロジーがさらに発展したと仮定した場合の議論が問われています。

すでにある車の形である必要もなければ、新しい空飛ぶ車の形を考えるともなると可能性が無限大です。

ここでも、車の再定義から実現するにあたっての根拠を探す必要があります。

政策論題

ディベート型のグループディスカッションには、政策論題というタイプのテーマ(議題)もあります。

政策という名の通り、国家の政策に対してその妥当性を議論するものです。

政策、国民なのかそうではないのか、年齢や性別によって対象者が異なります。

そのため、政策における定義付けは欠かせません。

また、政策には必ず長所と短所が存在します。

メリットとデメリットをふまえたうえで、政策を進めなければなりません。

つまり、政策を打ち出すことで、社会全体にどのような影響をおよぼすかについても考えておく必要があるのです。

単純に政策を考えるのではない、というのが大きなポイントとなるでしょう。

ディベートのポイントと、具体例は以下の通りです。

ディベートのポイント

政策論題におけるディベートのポイントは、政策のメリットやデメリットを検証することで議論が成立しやすい点にあります。

これから紹介する例題もそうですが、すでに日本で実施された政策がテーマになるため、比較的議論は展開しやすいというのが大きな特徴です。

政策に関する話題は、ニュースでも多く取り上げられています。

学生であっても生活している中で耳にする話題でもあり、場合によっては当事者になっている場合もあるなど、とにかく身近なテーマと言えます。

争点やメリット・デメリットがイメージしやすいため、ディスカッションにおける難易度も全体的にそう高くはなりません。

それでは、政策論題のテーマとして具体的な例を3つご紹介します。

ゴミ袋の有料化は正解だったか

政策論題の例題、1つ目はゴミ袋の有料化は正解であったかどうかについてです。

この政策論題については、実際に日本でも有料化されたという事例があるため、実際のディスカッションにも少なからず影響を与えるでしょう。

まず、有料化したこと無料を継続した場合のデータを引用することで、より結論は導き出しやすくなるでしょう。

また、どのタイミングをもとに政策の有効性を議論するかでも、引用するデータは変わってきます。

諸々の前提条件をふまえたうえで政策を議論する必要があります。

消費税はなくすべきかどうか

政策論題の例題、2つ目は消費税をなくすべきかどうかについてです。

こちらも、消費税は3%・5%・8%・10%と段階的に引き上げられた経緯があります。

日本における実際の導入事例があるため、この場合は導入しなかった場合の社会について考えていく必要があるでしょう

消費税が何を目的に設定されており、実際どのような使途があるかも考えておく必要があります。

消費税がなくなることで国民の負担が減るといった、一方だけを見た議論であってはならないのです。

死刑制度の是非について

政策論題の例題、3つ目は死刑制度の是非についてです。

死刑制度とは、実際に日本でも導入される政策ではあるものの、その賛否については、いまだに意見が分かれています。

遺族側の心情に配慮するのか、法治国家をどのように成立させるかについて考えておく必要があります。

また、この議題でも実際の死刑制度における処刑の実施率を議論する必要があるでしょう。

実際のデータが取れる議題である以上、推論だけで議論を進めることはできません。

価値論題

ディベート型のグループディスカッションにおける最後のテーマは価値論題です。

人の価値観は異なるものです。

価値論題では、その価値観に対してその善し悪しを議論するディスカッションテーマといえます。

個人の思想が関わってくるため、推論・政策のいずれとも比較しても、難易度の高い議題であると言えるでしょう。

また、客観的な視点にもとづいた意見を述べているつもりが、自分の個人的見解を述べてしまないように注意が必要です。

特にディベート型のディスカッションは、議論が白熱しやすい傾向にあります。

冷静に意見を出し合いながら、しっかりと議論をまとめて結論に結び付ける必要があるのです。

ディベートのポイントと、具体例は以下の通りです。

ディベートのポイント

価値論題におけるディベートのポイントは、個人の価値観を出してはいけない点にあります。

客観的に整合性の取れる、論理的なディスカッションにする必要があるのです。

まず、推定論題でも政策論題でもお伝えした通り、価値論題にも明確な答えはありません。

さらに、価値論題については個人の価値観に大きく依拠したテーマ(議題)が設定されます。

議論を進めているつもりが、感情論に発展してしまうケースも多々あるので注意が必要です。

こちらでもディベートを始める前に、客観的な視点にもとづいた判断基準を設定しておきましょう。

価値論題における議論にも、正解はありません。

それでは、価値論題のテーマとして具体的な例を3つご紹介します。

タトゥーのある社会人はありか

価値論題の例題、1つ目はタトゥーのある社会人はありかなしかについてです。

前提としてはまず、社会におけるタトゥーに対する偏見を明らかにする必要があります。

また「社会人として望ましい行動とはどういうものか」を一般的に定義付けなければなりません。

タトゥーについては、一昔前のイメージと現代のイメージとは若干視点が異なります。

そうした時代背景もふまえたうえで、個人の考えと、その理由を議題の中で論理的に説明しなければなりません。

犬派か猫派か

価値論題の例題、2つ目は犬好きか猫好きかについてです。

まずは、動物(ペット)として犬と猫が持っている特徴を明確にします。

どちらかが良いかを議論しますが、ここでも個人の好き嫌いを議論するのではなく、動物と暮らす生活(背景)を考えながらのディスカッションが求められます。

好みは人によるという結論では、議論の意味がありません。

社会通念的な一般論に頼るのではなく、自分たちで話し合った議論から結論を導きましょう。

決して感情的にディスカッションしてはいけません。

告白は直接伝えるべきかLINEで伝えるべきか

価値論題の例題、3つ目は愛の告白は相手に直接伝えるべきかLINEを使うかどうかです。

この議題は、時代背景が結論に大きく影響をおよぼす新しいタイプのテーマです。

一昔前は、告白は面と向かって伝えるのがセオリーでした。

しかし、LINEのようなSNSツールが発達したことで、その告白の在り方が変わりつつあるというのが、議論の根底にあるテーマです。

この手の議題では、抽象的な議論にならないよう注意が必要です。

事前に何をもって正しいとするかの価値観・判断基準を明確にしてからディベートへ臨みましょう。

グループディスカッションを突破するコツ

ディベート型のグループディスカッションであっても、突破するコツは通常のグループディスカッションとなんら変わりありません。

以下の3つを心に据えて、グループディスカッションを乗り切りましょう。

・企業は意識しすぎない
・コミュニケーションや協調性を発揮する
・役職は関係ない

つまり、グループディスカッションでは、何か爪痕を残そうと行動に出ると、裏目に出てしまう場合が多々あります。

大切なのは、グループで意見をまとめることです。

ディベート型のグループディスカッションを乗り切るコツについて見ていきましょう。

企業は意識しすぎない

ディベート型のグループディスカッションでは、企業に注目されようと無理なアピールをしてはいけません。

グループディスカッションとは、はじめて触れる議題について、はじめて顔を合わせるメンバーと議論します。

自分だけが良く映るように行動(発言)すると、それがかえって裏目に出ることがあるのです。

・役職に就こうと躍起になる
・反対尋問で必要以上に相手の意見を否定する

企業の目を意識してグループディスカッションに取り組んでも、良いことは1つもありません。

むしろ、企業から見られていると自分で自分を追い込んでしまうので逆効果です。

ディベート型であれ、グループディスカッションではメンバーと共通の課題をクリアすることに意識を向けましょう。

あえて企業からの目があることを忘れて、リラックスすることが大切です。

コミュニケーションや協調性を発揮する

ディベート型のグループディスカッションであっても、議論に参加できていないメンバーへの配慮は欠かせません。

グループディスカッション中はとにかく積極的なコミュニケーションを心がけましょう。

人には得意不得意があります。

グループディスカッションに参加していても、どうしても人前で意見を述べるのが苦手な人はいくらでもいます。

話すのが苦手そうだなと感じたメンバーには、自分から話をふってあげましょう。

論点がまとまっていないなと感じても、相手を否定するような意見は言ってはいけません。

これらはすべて、グループ内での雰囲気を良くすることにつながります。

意見がぶつかり合うディベート型のディスカッションでも、メンバーを思いやる姿勢は大切です。

むしろ、積極的にコミュニケーションを取る姿勢が評価されます。

役職は関係ない

ディベート型のグループディスカッションでは、発表者や意見を採用されたものが評価されるというわけではありません。

これは、通常のグループディスカッションでも同じことが言えます。

意見を議論し合うディベート型にもなると、意見が拮抗し合うことこそが正しいと勘違いしがちです。

しかし、ディスカッションの本質は異なる意見を調整してまとめることにあります。

役職に就いているからといって、評価が上がるとは考えにくいのです。

もちろん、難しい役職をこなしながら意見がまとまるよう働きを見せられたのであれば、評価は高くなるでしょう。

それでも、役職に就いていることが直接、評価に影響しているのではありません。

アピールしたい気持ちが先走り、何か役職をこなそうと必死になることだけはやめましょう。

まとめ

ディベート型のグループディスカッションは、通常タイプのグループディスカッションと違い、テーマ(議題)によって議論の進捗が大きく左右されます。

テーマによっては、メリットとデメリットが明確になっているものがあるため、議論が進めやすいものもあります。

しかし、推定論題や価値論題は、「もしも」や「人の感情の在り方」について議論するものなので、なかなか結論にたどり着けないでしょう。

議論が白熱する代わりに、感情的になってディベートが成り立たないことも考えられます。

グループディスカッションは、最終的にグループで1つの意見をまとめあげなければなりません。

自分が目立とうと焦るのではなく、まずはグループで良い議論が交わせるよう、説得力ある結論にたどり着けるよう尽力しましょう。

柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

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