はじめに
エントリーシートの配布方法は企業によって異なります。
web上にエントリーシートのデータを用意し、それを就活生にダウンロードしてもらうという方法を採用している企業も少なくありません。
この場合、プリンターを使って印刷することになりますが、印刷の際、守るべきポイントがいくつかあります。
それらが守られていない場合、企業に悪い印象を与えてしまうおそれがあるため注意が必要です。
今回は、エントリーシートを印刷する際に注意するポイントについて解説します。
紙の種類は?
エントリーシートを印刷する前に、まずは印刷に適した紙かどうかをチェックしましょう。
紙の種類はさまざまありますが、特に印象が良いのが厚手の上質紙です。
こちらはつるつるとして手触りも良く、それだけできちんとした印象を与えます。
立派な紙を選ぼうとしてあまりに厚い紙を選んでしまうと、企業側はかえって扱いにくく、マイナス評価につながります。
一方、コピー用紙のような薄手の紙を使った場合、扱い方によっては破れてしまうことも珍しくありません。
それに見た目も貧相で、熱意や本気度が採用担当者に伝わりません。
紙の種類によって、受け取った相手に与える印象が変わってきます。
コピー用紙で妥協することなく、厚手の上質紙を使ってライバルとの差別化を図りましょう。
適切なサイズは?
A4やB4など紙にもさまざまなサイズがあります。
エントリーシートを印刷するときは、紙の種類だけでなくサイズにも注意しなければなりません。
サイズを間違えば、目を通してもらうことなく破棄されてしまうおそれがあります。
印刷前に必ずサイズを確認し、適切なものを選びましょう。
企業の指定サイズに合わせる
企業側からサイズの指定がある場合、その指定をしっかりと守らなければなりません。
指定のサイズを守るのは当たり前と思うかもしれませんが、その指定を見落としてしまう人も多いのです。
サイズの指定がある場合は募集要項などにきちんと記載されているので、見落としのないように確認してください。
もし指定のサイズ以外で送付してしまうと、簡単な指示さえ守れないというマイナスの印象を採用担当者に与えてしまいます。
選考が不利になってしまうため、ケアレスミスには注意しましょう。
指定がない場合はA4サイズ
企業側からの指定が特にない場合、A4サイズで印刷すると良いでしょう。
A3やB4では大きすぎて扱いにくく、逆にA5やB5では小さすぎて何が書いてあるのか読みづらくなってしまうからです。
ほかの就活生がA4で提出している中、一枚だけサイズの紙が混じってしまうと扱いにくく、マイナス評価につながるおそれがあります。
また、場合によっては「常識がない人」と判断されてしまうことも少なくありません。
くれぐれも、家に残っていたからなどの理由で違うサイズの紙を使うようなことはしないでください。
2枚以上になってしまう場合は?
エントリーシートの内容によっては、印刷したときに2枚以上になる場合もあります。
そのようなときは、A3サイズにして1枚にまとめるのではなく、A42枚で印刷してください。
A3サイズでは、封筒やファイルに入れる際にどうしても半分に折らなければならないからです。
またA41枚に両面印刷するのも、並べて見ることができないためおすすめできません。
提出する書類は、指定がない限り片面印刷が基本です。
バラバラになってしまうのが心配であれば、クリップなどで留めておきましょう。
白黒印刷?カラー印刷?
企業から指定がない限り、カラーと白黒のどちらでも問題ありません。
カラーで印刷しても、企業側はそれをコピーして使い、原本はそのまま保管している場合がほとんどです。
実際に採用担当者が目にするのは白黒のコピーである可能性が高く、カラー印刷にこだわる必要は特にありません。
ただし、写真がある場合はカラー印刷を選んでください。
そして、できれば印刷時のインクにもこだわりましょう。
エントリーシートは基本的に文字が多い書類なので、文字の印刷に適した顔料インクがおすすめです。
文字がくっきりと鮮明に見え、染料インクと違って滲みもありません。
書類の作成に追われている就活生にとっては、印刷後すぐ乾く点も大きなメリットといえるでしょう。
どこで印刷するのが良いのか?
一般的に、書類の印刷ができるのは近所のコンビニが思い浮かびますが、家庭用プリンターを持っていれば自宅での印刷も可能でしょう。
また、大学構内にある複合機も使用できるはずです。
このように印刷場所には複数の選択肢があり、それぞれに利点があるため、どこで印刷するのがベストなのかよく考えてから印刷しましょう。
急に印刷しなければならなくなったときも、複数の選択肢があれば安心です。
印刷に使える場所の候補をいくつかリストアップし、その都度対応するようにしましょう。
コンビニの印刷機
最近は、どのコンビニでもスマホに入れたデータをネットワーク経由で印刷することが可能です。
コンビニの印刷機なら、写真などの高度な印刷も叶います。
料金も1回数十円と比較的安価で、印刷費用もさほどかかりません。
また、突然のトラブルで急遽印刷しなければならない場合にも、近所のコンビニならすぐに行くことができます。
不測の事態に備えて必要なデータをスマホに入れておき、いつでも印刷できる状態にしておくと良いでしょう。
大学などの複合機
大学に行くと、学生用の複合機が所定の場所に設置されています。
大学の複合機は性能が良いことが多く、特に印刷品質にこだわりたい場合には最適です。
企業に提出する書類の見栄えが良いと、採用担当者への気遣いが感じられ好印象につながります。
また、大学構内にあるので授業の合間などに印刷でき、貴重な時間を有効に使えることもメリットといえるでしょう。
性能の良い複合機が気軽に使えるのは学生の特権なので、ぜひ積極的に利用してください。
家庭用プリンター
自宅に家庭用プリンターがある場合、それを活用しても良いでしょう。
自宅にプリンターがあれば、コンビニや大学に行かなくても気軽に印刷できます。
移動時間がかからないほか、小銭を用意する必要もありません。
ただし、家庭用プリンターは複合機に比べるとどうしても性能が劣ります。
そのため家庭用プリンターを使用した場合、特にインクのかすれや印刷ズレに注意しなければなりません。
印刷方式もインクジェット式を採用している場合が多く、文字だけであればそこまで気にならないかもしれませんが、写真や画像がぼやけてしまい、あまりきれいに見えないこともあります。
写真なども印刷したい場合は、家庭用プリンターではなく複合機がおすすめです。
印刷する際の注意点
エントリーシートを印刷するときは、普段印刷している書類よりも仕上がりに注意する必要があります。
就活におけるエントリーシートは、自分を企業にアピールする大事な資料です。
そのような重要な書類の見た目に問題があれば、企業に良い印象を与えず、その後の選考で不利になるかもしれません。
「読めれば良い」といった考えは捨てて、内容だけでなく見た目の美しさにも気を配ってください。
以下に、印刷時の注意点を紹介していきます。
印刷ズレなどに気をつける
印刷したときにインクがかすれてしまうとやり直さなければなりません。
プライベートで使う書類であれば多少読みづらくても問題ありませんが、エントリーシートでは採用担当者が見るため、再度印刷する必要があります。
また、余白のバランスが整っているかどうかもきちんとチェックしましょう。
印刷前に、プレビュー機能を使って調整しておくと無駄がありません。
余白のバランスが崩れていると見栄えがよくありませんし、余白が狭すぎると読みにくくなってしまいます。
採用担当者は、1日に大量の書類に目を通しています。
印刷ズレがあるようなエントリーシートは内容を見てもらえないまま処分されることもあるので、提出前に一度確認しておきましょう。
複数枚印刷しておく
エントリーシートを印刷したときは、何かあった際にすぐに対処できるよう、予備として複数枚印刷しておきましょう。
特にエントリーシートのような重要書類は、修正液などを使った訂正ができません。
訂正印と二重線を使う正式な訂正方法もありますが、見た目が汚くなってしまい、大きなマイナス評価につながります。
また、実際に提出するのは1部だけですが、面接対策に使う保存用も必要です。
面接は、エントリーシートに書いたことについて、さまざまな角度から質問されることが予想されます。
コピーを取っておかないと、自分がどんなことを書いたのかがわからなくなってしまうかもしれません。
面接時に慌てることがないよう、自分が書いたエントリーシートの内容を常に見返せるようにしておいたほうが良いといえるでしょう。
印刷する際のファイル形式
エントリーシートを印刷する際のファイル形式はPDFをおすすめします。
PDFをおすすめする理由は2点あります。
1点目は、PDFであれば基本どのプリンターでも対応していることです。
そのほかのデータ形式にも対応しているプリンターもありますが、なかには印刷できないプリンターも多く、作業が滞ってしまうおそれがあります。
2点目は、誤操作で上書き保存されてしまうおそれがないことです。
表計算ソフトのファイル形式で保存しておくと、ちょっとした操作ミスで元の形に戻せなくなってしまうこともあります。
しかし、PDFであれば内容が変わってしまうことはありません。
以上2点の理由から、印刷する際のファイル形式はPDFにしておくと良いでしょう。
まとめ
webエントリーシートの印刷で大切なのは、内容だけでなく見た目にも気を配って企業に悪い印象を与えないことです。
印刷時に使う紙については、A4の上質紙が良いでしょう。
また、スマホにデータを入れておけば近所のコンビニでも印刷できるうえに、仕上がりもきれいです。
見栄えの良い書類を提出するのは相手への気遣いでもあります。
印刷ズレが目立つような書類では選考に通らない可能性が高く、内定への道が遠のいてしまいます。
きちんとしたエントリーシートを提出するのは選考のマナーと考え、細部までチェックしてから提出しましょう。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート