長期インターンシップは就活に役立つ?有利になりやすい理由や懸念点も紹介

長期インターンシップは就活に役立つ?有利になりやすい理由や懸念点も紹介

はじめに

「長期インターンシップが就活で有利になりやすいって本当?」
「長期インターンシップの懸念点は何?」
このように、長期インターンシップの参加を考えている人の中には疑問や悩みを抱えている人も多いのではないでしょうか。

本記事では、長期インターンシップが就活で有利になりやすい理由とともに、長期インターンシップに参加する際の懸念点や失敗しない応募企業の選び方について紹介しています。

この記事を読むことで、長期インターンシップのどのような点が就活に役立つのか、また、どういった点を懸念しておくべきなのか把握できるので、自分が長期インターンシップに参加する必要があるのかどうか判断しやすくなるでしょう。

長期インターンシップに参加するか悩んでいる人はぜひこの記事をチェックしてみてください。

インターンシップの種類

インターンシップは学生が就活前に企業で就業体験をする制度で、企業によって様々な種類が用意されています。

インターンシップの種類によって実施期間は変わり、1ヶ月から数年にわたって行われる長期のものから、1日から1週間程度で終わる短期のものまであります。自分の目標や目的に応じて種類を選ぶことが大切です。

ここでは、長期インターンシップと短期インターンシップはそれぞれどのような内容なのか、特徴を詳しく見ていきましょう。

長期インターンシップ

長期インターンシップでは、実際に企業に通い企業の一員として本格的な業務を行います。有給であるものも多いでしょう。

責任は大きいですが、社員と同じ業務を体験できるため、大学では学べないような様々な知識やスキルを身につけられるでしょう。

長期インターンシップを実施しているのはベンチャー企業がほとんどです。学年不問で募集している企業も多いので、比較的時間に余裕がある大学1年生・2年生のうちに体験しておくのもおすすめです。

短期インターンシップ

短期インターンシップは、主に講義・セミナー型、職場見学・業務体験型、グループワーク型の3種類に分類されます。

講義・セミナー型は企業の社員から業務内容などの説明を受けるタイプのインターンシップで、職場見学・業務体験型はオフィスや工場などの施設を見学したり、簡単な業務を体験したりするタイプのインターンシップです。

グループワーク型は与えられた課題についてグループで議論や発表を行うタイプのインターンシップです。大企業が実施するのは短期インターンシップが中心で、大半は大学3年生などの就活生を対象としています。

長期インターンシップが就活で有利になりやすい理由

長期インターンシップに参加すると就活に有利になりやすいといわれています。では、なぜ就活で有利になりやすいのでしょうか。

ここからは、長期インターンシップが就活で有利になりやすい理由を6つ紹介します。

  • 実務経験としてアピールしやすくなる
  • ビジネスマナーを習得できる
  • 職種・企業理解が深まる
  • 自分の適性を見極められる
  • 就職後のミスマッチを減らせる
  • 将来自分がどうなりたいかを考えやすくなる

実務経験としてアピールしやすくなる

就活では大学時代に取り組んだことを聞かれる場合が多いですが、長期インターンシップに参加すると実務経験をエピソードに使えます。

長期インターンシップを経験している就活生はそれほど多くないため、エピソードに使うことで強みや熱意をアピールしやすくなるでしょう。

ただし、経験自体をアピールするだけでは評価に繋らないので注意が必要です。インターンシップの経験を通してどのような努力をして何を得たのか、それを入社後にどのように活かせるかを具体的に伝えましょう。

ビジネスマナーを習得できる

社会人に必要なビジネスマナーを習得できることも長期インターンシップが就活で有利になりやすい理由といえるでしょう。

長期インターンシップでは企業の一員として働くことになるので、多くの社会人と接する機会があります。そのため、名刺の渡し方や電話応対の仕方、メールの送り方などのマナーを学生のうちに身につけることが可能です。

それに加え、コミュニケーション能力や論理的思考力、PCスキル、企画スキル、営業スキルなどのビジネススキルも磨けます。即戦力として働けるようになるので、就活はもちろん就職後にも役立つでしょう。

職種・企業理解が深まる

長期インターンシップでは実務経験を通して職種や企業をリアルに体感できるので、希望する職種や企業に対する理解が深まります。

就活を有利に進めるには職種研究や企業研究が欠かせませんが、社風や職場の雰囲気、働き方など実際に働いてみないと分からないことも多いです。実際に働いてみたら想像と全然違ったということもあります。

長期インターンシップに参加して実際に職場に通って社員と一緒に業務を行うことで、その職種や企業の実態を知ることができるでしょう。

自分の適性を見極められる

長期インターンシップは自分の適性を見極めることにも役立つでしょう。自分の適性が分からないまま就活を進めると、合わない仕事をすることになったり、合わない環境で働くことになったりする可能性があります。

希望する職種や企業が定まっているとしても、実際に働いてみないとその職種や企業が本当に自分に合うかは分かりません。仕事内容自体は自分に合っていたとしても、職場環境や人間関係が合わないこともあります。

長期インターンシップに参加すれば、自分にはどういった仕事や環境が合っているのか就活前に知ることができるでしょう。

就職後のミスマッチを減らせる

長期インターンシップは就職後のミスマッチを減らすことにも有効です。職種研究や企業研究が不十分で、入社前に想像していた仕事内容や職場環境と現実にギャップがあると、入社後に「想像と違った」とミスマッチが起こります。

ミスマッチが起こると早期離職を引き起こす原因にもなり、大卒で就職した人の30%以上がミスマッチにより3年以内に離職しています。

就活前に長期インターンシップに参加し、仕事内容や職場環境が自分に合うか確かめておくと、ミスマッチを防げるでしょう。

将来自分がどうなりたいかを考えやすくなる

長期インターンシップに参加すると、将来自分が就職して社会に出た後にどうなりたいかを考えやすくなるでしょう。

普通に大学生活を送っていると出会う人が限られてしまいますが、長期インターンシップではその企業の社員たちと知り合えます。受け入れ先はベンチャー企業が多いので、経営者や幹部社員とも距離が近いといえます。

経験豊富な先輩たちの働く姿を間近で見たり話したりできるので、将来のお手本となる人も見つけられるでしょう。そうすると、入社後の自分の姿をイメージしやすくなり、キャリアプランや目標を具体的に描けるようになるでしょう。

長期インターンシップの懸念点

長期インターンシップには良い点ばかりではなく、懸念点もいくつかあります。

ここからは、長期インターンシップの懸念点を紹介します。懸念点も確認したうえで長期インターンシップに参加するか決めましょう。

業務に責任が伴う

長期インターンシップでは企業の一員として働き、実際の業務を任されることになるので、社員と同じように業務に責任が伴います。

職種や企業によっては顧客やクライアントを受け持つこともありますが、忙しかったからといって対応漏れを起こしたり納期に遅れたりすることは許されません。自分のミスが企業に損害を与えてしまう恐れもあります。

とはいえ、社会に出れば業務に責任が伴うのは当然のことなので、学生のうちに慣れておくのは良い経験になり就活での評価も上がるでしょう。

大学との両立が難しい

大学との両立が難しいことも長期インターンシップの懸念点の1つです。長期インターンシップに参加すると社員と一緒に職場で働くことになり、企業によっては大きなプロジェクトに関わることもあります。

1週間あたりや1日あたりの勤務時間が長い場合が多く、勤務時間外にも資料作りなどで時間が取られることもあるでしょう。

多くの時間をインターンシップに取られることになるので、学業やその他のことに使える時間が少なくなる可能性があります。本当に自分が両立できるかしっかり考えたうえで、覚悟を持って参加しましょう。

インターンシップ先の社内規定に従う必要がある

長期インターンシップに参加するのであれば、学生であってもインターンシップ先の社内規定に従う必要があります。企業によっては、社内規定があるだけでなく、暗黙のルールや独自のカルチャーが存在する場合もあるでしょう。

長期インターンシップを実施するのは主にベンチャー企業なので、大企業のように明確な規定がない企業も多いです。だからといって、自由にふるまいすぎると見えないルールに引っ掛かる可能性もあります。

自由な社風の企業だとしても大学とは違うので、ある程度は気を引き締めてインターンシップに臨むようにしましょう。

アルバイトとは違う

長期インターンシップは給料が発生し、交通費も支給されます。その点ではアルバイトと同じですが、アルバイトとは働く目的が違います。

長期インターンシップの目的は、企業や職種への理解を深めることや社会人としての経験を積むことなどです。責任が伴う業務を任されることも多く、社員と同じように自分で考えて行動する必要があります。

一方で、アルバイトはお金を稼ぐことが主な目的で、決められたマニュアルに沿って業務をこなします。短期間で稼ぐことや楽して稼ぐことが目的であれば、長期インターンシップではなくアルバイトを探した方が良いでしょう。

長期インターンシップ先の選び方

長期インターンシップで失敗しないためには、応募する企業の選び方も重要になりますが、具体的にはどのように選べば良いのでしょうか。

ここからは、長期インターンシップ先の企業の選び方を紹介します。

希望の職種・業界から選ぶ

自分が就職したい職種や業界が決まっているのであれば、その職種や業界の長期インターンシップに参加しましょう。職種や業界によって業務内容や身につくスキルが異なり、実際に働いてみないと分からないことも多いといえます。

希望の職種や業界で長期インターンシップを経験すれば、就活前に職種や業界に対する理解を深めることができ、就活のときにアピール材料になるのはもちろん、就職後のミスマッチも防げるでしょう。

企業の規模で選ぶ

希望の職種や業界がない場合は企業の規模で選ぶのも1つの方法です。長期インターンシップを実施するのはベンチャー企業が多いですが、ベンチャー企業も企業の規模によって学べることやメリットが変わるといえます。

社員が数人程度の規模が小さい企業の場合は、経営陣との距離が近く、任される業務の裁量も大きいのがメリットです。

数百人規模の企業の場合は、仕事をするうえでの模範になるような優秀な社員と出会える確率が高く、労働環境も整っている可能性があるでしょう。

勤務条件で選ぶ

大学と長期インターンシップを両立するためには、勤務地や勤務日数などの条件もきちんとチェックする必要があるといえます。

オフィスが通いやすい場所にあり、さらに勤務日数が少ないものや土日だけでOKのものなど、無理なく続けられる条件のインターンシップを選びましょう。中には、リモートワークが可能なものもあるでしょう。

社長の経歴で選ぶ

参加する長期インターンシップの企業を社長の経歴で選ぶ人も多いです。就職したい企業が長期インターンシップを受け入れていない場合に、その企業出身の社長の企業で働いてみるとイメージがつかめる可能性もあります。

ベンチャー企業のカラーは、社長の経歴や職歴に影響される部分も大きいでしょう。特に就職したい企業がない場合でも、長期インターンシップの候補先を絞ったらその企業の社長がどのような人なのかは調べるようにしましょう。

知り合いから紹介してもらう

インターンシップ生や社会人として働いている知り合いがいるのであれば、その人に紹介してもらうという手もあります。

自分で応募する企業を選ぶことができませんが、すでに知り合いが働いている企業であれば内情などを教えてもらえるので安心感があります。どうやって企業を選んで良いか分からない人にはおすすめです。

大学のキャリアセンターを利用する

大学のキャリアセンターを通して応募できる長期インターンシップもあります。大学の公式ホームページで調べる、または直接キャリアセンターまで行って、どのような求人があるのか確認してみましょう。

大学のキャリアセンターで募集している長期インターンシップの求人数はそれほど多くはないでしょう。しかし、個人では応募できないような特殊な長期インターンシップの仲介をしてもらえる可能性もあります。

長期インターンシップが就活に与える影響

長期インターンシップには様々なメリットがあり、就活で有利になりやすいといわれています。しかし、長期インターンシップに参加する学生は少なく、参加していなくても内定をもらっている人がたくさんいます。

しかし、参加する価値がないわけではなく、長期インターンシップの経験を就活で活かせるかどうかは自分次第でしょう。大事なのは長期インターンシップを通して自分が何を得たのかということです。

長期インターンシップの経験を就活に活かそう

長期インターンシップに参加したからといって、必ずしも就活で有利になるわけではありません。しかし、目的意識を持って長期インターンシップに参加することで、就活や自分の成長に良い影響を与えてくれるでしょう。

柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

RECOMMEND この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます